JPH08213254A - 静止誘導電気機器 - Google Patents

静止誘導電気機器

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Publication number
JPH08213254A
JPH08213254A JP1694395A JP1694395A JPH08213254A JP H08213254 A JPH08213254 A JP H08213254A JP 1694395 A JP1694395 A JP 1694395A JP 1694395 A JP1694395 A JP 1694395A JP H08213254 A JPH08213254 A JP H08213254A
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JP
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flow path
changing plate
path changing
winding
insulating cylinder
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JP1694395A
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Inventor
Shin Yamada
慎 山田
Tamotsu Inoue
保 井上
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻線の絶縁信頼性及び機械的強度が高く、低
騒音の静止誘導電気機器を提供する。 【構成】 複数枚の流路変更板20a〜20cを一つの
セットとして内側流路変更板20が、また、複数枚の流
路変更板21a,21b,21cを一つのセットとして
外側流路変更板21が構成され、この内側流路変更板2
0と外側流路変更板21が、巻線の軸方向に交互に配設
されている。また、各内側流路変更板20の内、最も上
部に位置する内側流路変更板20aが、内側絶縁筒12
に接するように配置され、その下側に位置する内側流路
変更板20b,20cほどその幅が小さく構成され、内
側流路変更板20b,20cと内側絶縁筒12との間の
空間が、順次大きくなるように構成されている。また、
外側流路変更板21も同様に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器等の静止誘導電
気機器に係り、特に、巻線の絶縁耐力及び機械的強度の
向上と、騒音の低減を図った静止誘導電気機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている静止誘導電気機
器の一例を、図9及び図10に基づいて説明する。な
お、図9は従来の静止誘導電気機器の一例を示す断面
図、図10は図9の斜視図である。即ち、図10に示し
た様に、鉄心11の周りには、巻線16に対してその内
側に配置される内側絶縁筒12と外側に配置される外側
絶縁筒13が、所定の間隔をおいて配設されている。ま
た、前記内側絶縁筒12の外周側及び外側絶縁筒13の
内周側には、巻線の軸方向に沿って、ダクト形成用レー
ル14、15が固定されている。
【0003】そして、絶縁紙や絶縁フィルムあるいは絶
縁被覆などによって絶縁処理された導体を、前記外周側
のダクト形成用レールには外側から内側へ、また、内周
側のダクト形成用レールには、内側から外側へと巻回す
ることにより、巻線16が構成されている。また、巻線
16の各巻回層(セクション)の間には、周方向に等間
隔にスペーサ17が配置され、その間隙が保持されるよ
うに構成されている。なお、このスペーサ17は、その
両端が前記両ダクト形成用レール14、15に溝係合さ
れることにより固定されている。
【0004】また、前記巻線16は、油あるいはSF6
ガス等の液体や気体、あるいは固体の絶縁媒体と共にタ
ンク10内に収納され、この絶縁媒体が巻線16の各セ
クション間を流れることにより、巻線16を冷却する冷
媒として働くように構成されている。
【0005】なお、図9に示した様に、巻線16の間に
は、前記絶縁媒体による冷却効率を向上させるために、
数セクションごとに流路変更板4が配置されている。こ
の流路変更板4は、その一端が前記内側絶縁筒12ある
いは外側絶縁筒13のいずれか一方に接するように配設
され、他端が他方の絶縁筒と所定の間隔をあけて位置す
るように配設されている。また、巻線の軸方向において
互いに隣接する流路変更板4a,4b,4c…が、巻線
16内に互いちがいに突出するように配置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この様な構成を有する
従来の静止誘導電気機器においては、図9に示した様
に、冷媒(絶縁媒体)は巻線16の下方から流入し、巻
線16の中を前記流路変更板4に遮られながら蛇行して
流れ、上方に流出する。この場合、巻線16中の温度分
布は、図11に示した様になる。即ち、流路変更板4の
上側(図9に示したA点、D点)では、冷媒流量が少な
く、冷媒の流速が遅いため、冷却効率が悪く、巻線の温
度は高くなる。これに対し、流路変更板4の下側(図9
に示したC点、F点)では、冷媒流量が多く、流速も速
くなるので、冷却効率が良くなり、巻線の温度は低くな
る。この様に、巻線の軸方向に配設された流路変更板4
a,4b,4c…の間に位置する巻線には、図11に示
した様な温度勾配が生じる。また、この温度差は、巻線
16の半径方向の長さが大きいほど大きくなる。
【0007】一方、静止誘導電気機器に用いられる絶縁
物は、使用温度が高いほど、その寿命は短くなる傾向が
ある。そのため、巻線の平均温度としては使用寿命に対
して十分余裕があるにもかかわらず、巻線内のある部位
の絶縁物の最高使用温度によって、その静止誘導電気機
器全体の寿命が決定されることになり、経済的に非常に
不利なものとなっていた。
【0008】さらに、巻線内の高温部に配設される一部
の絶縁物が、その熱のために、他の部位に配設された絶
縁物よりも早く劣化するため、長時間にわたる運転中に
絶縁物の枯れが生じて、絶縁物間に隙間が生じ、導体と
絶縁物間の寸法が変化することがあり、絶縁信頼性に乏
しいものとなっていた。また、上記の様に絶縁物間に隙
間が生じることにより、冷却効率が低下し、巻線の締め
付け力や短絡機械力等の機械的強度が低下する原因とも
なっていた。さらに、機械的強度の低下により、通電時
に振動が生じ、騒音が発生する原因ともなっていた。
【0009】本発明は、上述した様な従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その目的は、巻線
の冷却効率を向上させることにより絶縁信頼性を高め、
巻線の機械的強度を高めると共に、通電時の振動を吸収
した、低騒音の静止誘導電気機器を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、絶縁性冷媒が封入された密閉容器内に鉄心を配設
し、その周囲に同心円状に所定間隔をおいて内側絶縁筒
および外側絶縁筒を配置し、これら絶縁筒間に導体を巻
回して巻線を形成し、この巻線を鉄心の軸方向に複数配
置し、また、前記絶縁性冷媒の流れを迂回させる流路変
更板を設けた静止誘導電気機器において、複数枚の流路
変更板を一つのセットとして内側流路変更板及び外側流
路変更板が構成され、前記内側流路変更板と外側流路変
更板が巻線の軸方向に交互に配設され、前記内側流路変
更板の内、最も上部に位置する内側流路変更板が、前記
内側絶縁筒に接するように配置され、その下側に位置す
る内側流路変更板ほどその幅が小さく構成され、前記内
側流路変更板と内側絶縁筒との間の空間が、順次大きく
なるように構成され、また、外側流路変更板の内、最も
上部に位置する外側流路変更板が、外側絶縁筒に接する
ように配置され、その下側に位置する外側流路変更板ほ
どその幅が小さく構成され、外側流路変更板と外側絶縁
筒との間の空間が、順次大きくなるように構成されたこ
とを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
静止誘導電気機器において、前記内側流路変更板及び外
側流路変更板の内、最も上部に位置する流路変更板が巻
線に挟み込まれて配設され、また、下側の流路変更板が
前記上部流路変更板に支持されていることを特徴とする
ものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1記載の
静止誘導電気機器において、前記内側流路変更板及び外
側流路変更板の内、最も上部に位置する流路変更板が巻
線に挟み込まれて配設され、また、下側の流路変更板が
ハニカム材によって構成されていることを特徴とするも
のである。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2または請求項3記載の静止誘導電気機器におい
て、前記内側流路変更板及び外側流路変更板の内、最も
上部に位置する流路変更板が、前記巻線の軸方向の間隙
を形成するスペーサに固定されていることを特徴とする
ものである。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1または
請求項2または請求項3記載の静止誘導電気機器におい
て、前記内側流路変更板及び外側流路変更板の内、最も
上部に位置する流路変更板が、前記巻線と内側絶縁筒ま
たは巻線と外側絶縁筒間の間隙を形成するダクト形成用
レールに固定されていることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、複数枚の流
路変更板を一つのセットとして内側流路変更板及び外側
流路変更板を構成し、これらの流路変更板を巻線の軸方
向に交互に配置することにより、巻線内を流れる絶縁性
冷媒の流れを大きく迂回させることができる。また、セ
ットとして構成された複数枚の流路変更板の大きさを、
下部から上部へと順次大きくなるように構成し、絶縁筒
との空間が順次小さくなるように配置することにより、
各巻線間への冷媒の導入を効率良く行うことができる。
【0016】その結果、巻線全体の温度が均一化される
ので、静止誘導電気機器に用いられる絶縁物の最高温度
が低下し、絶縁物の寿命が長くなる。また、絶縁物の熱
劣化が均等に進行し、均等に枯れが生じるため、絶縁物
間の隙間が生じにくく、絶縁物の寸法の変化も少なくな
り、絶縁信頼性が向上する。また、絶縁物の劣化を防止
できることから、絶縁物の強度を維持することができる
ので、巻線の機械的強度も向上する。さらに、通電時の
振動も吸収するので、振動が低減され、ひいては騒音低
減の効果も有する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図8に基づ
いて具体的に説明する。なお、図9乃至図11に示した
従来型と同一の部材には同一の符号を付して、説明は省
略する。
【0018】[1.第1実施例]本実施例においては、
図1に示した様に、鉄心の軸方向に複数配設された巻線
16の数セクション毎もしくは全てのセクションに、絶
縁性冷媒の流れを迂回させる流路変更板が配置され、ま
た、前記流路変更板の内、複数枚の流路変更板20a,
20b,20cを一つのセットとして内側流路変更板2
0が構成されている。これと同様に、複数枚の流路変更
板21a,21b,21cを一つのセットとして外側流
路変更板21が構成されている。そして、前記内側流路
変更板20と外側流路変更板21が、巻線の軸方向に交
互に配設されている。また、前記内側流路変更板20
a,20b,20cは、巻線16の周方向の全面のみな
らず、内側絶縁筒12と巻線16との間に張り出すよう
に配設されている。一方、前記外側流路変更板21a,
21b,21cも、巻線16の周方向の全面のみなら
ず、外側絶縁筒12と巻線16との間に張り出すように
配設されている。
【0019】そして、各内側流路変更板20の内、最も
上部に位置する内側流路変更板20aは、内側絶縁筒1
2に接するように配置され、その下側に位置する内側流
路変更板20b,20cほどその幅が小さく構成され、
内側流路変更板20b,20cと内側絶縁筒12との間
の空間が、順次大きくなるように構成されている。ま
た、外側流路変更板21の内、最も上部に位置する外側
流路変更板21aは、外側絶縁筒13に接するように配
置され、その下側に位置する外側流路変更板21b,2
1cほどその幅が小さく構成され、外側流路変更板21
b,21cと外側絶縁筒13との間の空間が、順次大き
くなるように構成されている。
【0020】この様な構成を有する本実施例の静止誘導
電気機器は、以下に述べるように作用する。即ち、鉄心
の軸方向に複数配設された巻線の数セクション毎もしく
は全てのセクションに流路変更板を配置し、また、前記
流路変更板の内、複数枚の流路変更板を一つのセットと
して内側流路変更板20を構成し、同様に複数枚の流路
変更板を一つのセットとして外側流路変更板21を構成
して、これらの流路変更板20,21を巻線の軸方向に
交互に配置することにより、巻線内を流れる絶縁性冷媒
の流れを大きく迂回させることができる。
【0021】また、複数枚の流路変更板を一つのセット
として構成された内側流路変更板20あるいは外側流路
変更板21の内、最も上部に位置する内側流路変更板2
0aあるいは外側流路変更板21aを、それぞれ内側絶
縁筒12あるいは外側絶縁筒13に接するように配置
し、その下側に位置する内側流路変更板20b,20c
あるいは外側流路変更板21b,21cほどその幅を小
さく構成し、内側流路変更板20b,20cと内側絶縁
筒12との間の空間、あるいは外側流路変更板21b,
21cと外側絶縁筒13との間の空間が、下方ほど大き
くなるように配置することにより、各巻線間への冷媒の
導入を効率良く行うことができる。
【0022】その結果、巻線全体の温度が均一化される
ので、静止誘導電気機器に用いられる絶縁物の最高温度
が低下し、絶縁物の寿命が長くなる。また、従来の静止
誘導電気機器で絶縁物の寿命の判断基準であった突出し
た高温の部位がなくなるため、より経済的に絶縁物を配
置し使用することができる。さらに、絶縁物の一部分が
熱により劣化することも防止できるので、絶縁物の熱劣
化が均等に進行し、均等に枯れが生じるため、絶縁物の
一部分が枯れたことに起因する絶縁物間の隙間が生じに
くく、絶縁物の寸法の変化も少なくなり、絶縁信頼性が
向上する。
【0023】また、絶縁物の劣化を防止できることか
ら、絶縁物の強度を維持できるので、巻線にガタが生じ
ることを防止でき、巻線全体が強固に巻線構造材に固定
されるので、機械的強度も向上する。さらに、通電時の
振動も吸収するので、振動が低減され、ひいては騒音低
減の効果も有する。
【0024】なお、本実施例の構成において、両流路変
更板20、21は巻線16の全てのセクションに取り付
けても良く、数セクション毎に取り付けても良い。ま
た、巻線16の周方向の全周にわたって取り付けるのは
勿論のこと、周方向に対して部分的に形成しても良い。
さらに、絶縁性冷媒が巻線16の内側から外側、または
外側から内側に流れる区間において、複数枚の流路変更
板を一つのセットとして構成した内側流路変更板20及
び外側流路変更板21が、巻線16の軸方向に対して、
各セットの下部に位置する流路変更板が上部に位置する
流路変更板よりも巻線16の半径方向の幅が小さく、巻
線16と内側絶縁筒12または外側絶縁筒13との間の
間隙を完全に塞がない構成となっていれば良い。
【0025】「2.第2実施例]本実施例においても、
複数枚の流路変更板22a,22b,22cを一つのセ
ットとして内側流路変更板22が構成され、また、複数
枚の流路変更板23a,23b,23cを一つのセット
として外側流路変更板23が構成され、これら内側流路
変更板22と外側流路変更板23が、巻線の軸方向に交
互に配設されている点においては、上記第1実施例と同
様である。
【0026】また、本実施例においては、図2に示した
様に、各内側流路変更板22あるいは外側流路変更板2
3の内、最も上部に位置する内側流路変更板22aある
いは外側流路変更板23a(これにより、巻線16の内
側から外側もしくは外側から内側への絶縁性冷媒の流れ
が形成される)は、巻線16の間に挿入配置され、それ
ぞれ内側絶縁筒12あるいは外側絶縁筒13に接するよ
うに配置されるのに対し、その下側に位置する内側流路
変更板22b,22cあるいは外側流路変更板23b,
23cは、巻線16と内側絶縁筒12、または巻線16
と外側絶縁筒13との間の絶縁性冷媒の流れる間隙に配
置されている。なお、下側に位置する流路変更板ほどそ
の幅が小さくなるように構成されている。
【0027】また、前記内側流路変更板22あるいは外
側流路変更板23は、図3に示した様に構成されてい
る。すなわち、絶縁物からなる支持部材30を介して、
巻線16内に挿入配置される最上部の流路変更板22
a,23aに、下部の流路変更板22b,23b,22
c,23cが取り付けられている。また、図4に示した
様に、最上部の流路変更板22a,23aは絶縁板で構
成し、その下側にハニカム材31を下部の流路変更板と
して取り付けても良い。
【0028】なお、本実施例の構成において、両流路変
更板22、23は巻線16の全てのセクションに取り付
けても良く、数セクション毎に取り付けても良い。ま
た、巻線16の周方向の全周にわたって取り付けるのは
勿論のこと、周方向に対して部分的に形成しても良い。
さらに、図3に示した流路変更板22,23や、図4に
示したハニカム材31の巻線16の軸方向に対する間隔
は特に限定されるものではなく、巻線16の1つ1つの
セクションの間隔に合わせても良く、数セクション毎の
間隔に合わせても良い。
【0029】この様な構成を有する本実施例の静止誘導
電気機器は、以下に述べる様に作用する。即ち、前記第
1実施例と同様に、複数の流路変更板を配置して、冷媒
の巻線16への導入を効率良く行うことにより、巻線全
体の温度が均一化されるので、絶縁物の寿命が長くな
る。また、巻線温度に適正な絶縁物を配置でき、経済的
に優れた静止誘導電気機器となる。また、絶縁物の劣化
を防止できることから、絶縁物の強度を維持できるの
で、巻線にガタが生じることを防止でき、巻線全体が強
固に巻線構造材に固定されるので、機械的強度も向上す
る。さらに、通電時の振動も吸収するので、振動が低減
され、ひいては騒音低減の効果も有する。さらに、製作
時に巻線16に挟み込んでいた流路変更板22a,23
aの巻数が減少するため、製作が容易になり、経済的に
なるだけでなく、巻線16内の絶縁物が減少するため、
絶縁物の枯れによる巻線16の寸法変化が生じにくく、
絶縁信頼性が向上する。
【0030】[3.第3実施例]本実施例においても、
複数枚の流路変更板24a,24b,24cを一つのセ
ットとして内側流路変更板24が構成され、また、複数
枚の流路変更板25a,25b,25cを一つのセット
として外側流路変更板25が構成され、これら内側流路
変更板24と外側流路変更板25が、巻線の軸方向に交
互に配設されている点においては、上記第1実施例と同
様である。
【0031】また、本実施例においては、図5に示した
様に、各内側流路変更板24あるいは外側流路変更板2
5の内、最も上部に位置する内側流路変更板24aある
いは外側流路変更板25a(これにより、巻線16の内
側から外側もしくは外側から内側への絶縁性冷媒の流れ
が形成される)は、その一端がそれぞれ内側絶縁筒12
あるいは外側絶縁筒13に接するように配置され、ま
た、他端がそれぞれ対応する巻線の端部に接するように
配置されている。さらに、その下側に位置する内側流路
変更板24b,24cあるいは外側流路変更板25b,
25cは、巻線16と内側絶縁筒12、または巻線16
と外側絶縁筒13との間の絶縁性冷媒の流れる間隙に配
置されている。なお、下側に位置する流路変更板ほどそ
の幅が小さくなるように構成されている。
【0032】なお、前記内側流路変更板24あるいは外
側流路変更板25は、図6に示した様に、ハニカム材3
2を配置して構成しても良く、また、図7に示した様
に、最上部の流路変更板24a,25aに、絶縁物から
なる支持部材33を介して、下部の流路変更板24b,
24c…,25b,25c…を取り付けて構成しても良
い。
【0033】なお、本実施例の構成において、両流路変
更板24、25は巻線16の全てのセクションに取り付
けても良く、数セクション毎に取り付けても良い。ま
た、巻線16の周方向の全周にわたって取り付けるのは
勿論のこと、周方向に対して部分的に形成しても良い。
さらに、図6に示したハニカム材32や、図7に示した
流路変更板24,25の巻線16の軸方向に対する間隔
は特に限定されるものではなく、巻線16の1つ1つの
セクションの間隔に合わせても良く、数セクション毎の
間隔に合わせても良い。また、流路変更板24、25
は、巻線16と内側絶縁筒12、もしくは巻線16と外
側絶縁筒13との間に、巻線16の締め付け力もしくは
外側絶縁筒13の締め付け力によって取り付けても良
く、紐や接着剤等で巻線16に直接固定しても良い。
【0034】また、図8に示した様に、巻線16の軸方
向最上部に配置する流路変更板24a,25aの巻線1
6の周方向の長さを、巻線16の軸方向下部の他の流路
変更板24b,24c,25b,25c…よりも大きく
し、前記ダクト形成用レール15に接着剤や紐で固定し
ても良い。さらに、巻線16の軸方向上部の流路変更板
24a,25aは、スペーサ17に固定しても良く、ダ
クト形成用レール15とスペーサ17の両方に固定して
も良い。
【0035】この様な構成を有する本実施例の静止誘導
電気機器は、以下に述べる様に作用する。即ち、前記第
1実施例及び第2実施例と同様に、複数の流路変更板を
配置して、冷媒の巻線16への導入を効率良く行うこと
により、巻線全体の温度が均一化されるので、絶縁物の
寿命が長くなる。また、巻線温度に適正な絶縁物を配置
でき、経済的に優れた静止誘導電気機器となる。また、
絶縁物の劣化を防止できることから、絶縁物の強度を維
持できるので、巻線にガタが生じることを防止でき、巻
線全体が強固に巻線構造材に固定されるので、機械的強
度も向上する。さらに、通電時の振動も吸収するので、
振動が低減され、ひいては騒音低減の効果も有する。さ
らに、製作時に巻線16に流路変更板24a,25aを
挟み込む必要がなくなるため、製作が容易になり、経済
的になるだけでなく、巻線16内の絶縁物が減少するた
め、絶縁物の枯れによる巻線16の寸法変化が生じにく
く、絶縁信頼性が向上する。
【0036】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、巻
線に対し、巻線の半径方向の幅の異なる複数の流路変更
板を取り付けることにより、巻線の冷却効率を向上させ
て絶縁信頼性を高め、巻線の機械的強度を高めると同時
に、通電時の振動をも吸収した、低騒音の静止誘導電気
機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静止誘導電気機器の第1実施例の構成
を示す概略断面図
【図2】本発明の第2実施例の構成を示す概略断面図
【図3】本発明の第2実施例に用いられる流路変更板の
一例を示す図
【図4】本発明の第2実施例に用いられる流路変更板の
他の例を示す図
【図5】本発明の第3実施例の構成を示す概略断面図
【図6】本発明の第3実施例に用いられる流路変更板の
一例を示す図
【図7】本発明の第3実施例に用いられる流路変更板の
他の例を示す図
【図8】本発明の第3実施例に用いられる流路変更板の
取り付け方法を示す図
【図9】従来の静止誘導電気機器の構成を示す概略断面
【図10】従来の静止誘導電気機器の一部を示す斜視図
【図11】従来の静止誘導電気機器の巻線内の温度分布
を示す図
【符号の説明】
4a,4b…流路変更板 10…タンク 11…鉄心 12…内側絶縁筒 13…外側絶縁筒 14,15…ダクト形成用レール 16…巻線 17…スペーサ 20,22,24…内側流路変更板 21,23,25…外側流路変更板 30,33…支持部材 31,32…ハニカム材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性冷媒が封入された密閉容器内に鉄
    心を配設し、その周囲に同心円状に所定間隔をおいて内
    側絶縁筒および外側絶縁筒を配置し、これら絶縁筒間に
    導体を巻回して巻線を形成し、この巻線を鉄心の軸方向
    に複数配置し、また、前記絶縁性冷媒の流れを迂回させ
    る流路変更板を設けた静止誘導電気機器において、 複数枚の流路変更板を一つのセットとして内側流路変更
    板及び外側流路変更板が構成され、前記内側流路変更板
    と外側流路変更板が巻線の軸方向に交互に配設され、前
    記内側流路変更板の内、最も上部に位置する内側流路変
    更板が、前記内側絶縁筒に接するように配置され、その
    下側に位置する内側流路変更板ほどその幅が小さく構成
    され、前記内側流路変更板と内側絶縁筒との間の空間
    が、順次大きくなるように構成され、 また、外側流路変更板の内、最も上部に位置する外側流
    路変更板が、外側絶縁筒に接するように配置され、その
    下側に位置する外側流路変更板ほどその幅が小さく構成
    され、外側流路変更板と外側絶縁筒との間の空間が、順
    次大きくなるように構成されたことを特徴とする静止誘
    導電気機器。
  2. 【請求項2】 前記内側流路変更板及び外側流路変更板
    の内、最も上部に位置する流路変更板が巻線に挟み込ま
    れて配設され、また、下側の流路変更板が前記上部流路
    変更板に支持されていることを特徴とする請求項1記載
    の静止誘導電気機器。
  3. 【請求項3】 前記内側流路変更板及び外側流路変更板
    の内、最も上部に位置する流路変更板が巻線に挟み込ま
    れて配設され、また、下側の流路変更板がハニカム材に
    よって構成されていることを特徴とする請求項1記載の
    静止誘導電気機器。
  4. 【請求項4】 前記内側流路変更板及び外側流路変更板
    の内、最も上部に位置する流路変更板が、前記巻線の軸
    方向の間隙を形成するスペーサに固定されていることを
    特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載
    の静止誘導電気機器。
  5. 【請求項5】 前記内側流路変更板及び外側流路変更板
    の内、最も上部に位置する流路変更板が、前記巻線と内
    側絶縁筒または巻線と外側絶縁筒間の間隙を形成するダ
    クト形成用レールに固定されていることを特徴とする請
    求項1または請求項2または請求項3記載の静止誘導電
    気機器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100879887B1 (ko) * 2008-04-02 2009-01-22 안경덕 변압기 소음 저감용 흡음·공명형 음향 배플 및 그 설치방법
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