JPH08211296A - 共焦点走査型光学顕微鏡 - Google Patents

共焦点走査型光学顕微鏡

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JPH08211296A
JPH08211296A JP3778395A JP3778395A JPH08211296A JP H08211296 A JPH08211296 A JP H08211296A JP 3778395 A JP3778395 A JP 3778395A JP 3778395 A JP3778395 A JP 3778395A JP H08211296 A JPH08211296 A JP H08211296A
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wavelength
light
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Naoki Imamura
直樹 今村
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Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査速度が速い共焦点走査型光学顕微鏡を提
供し、また、測定点の位置の特定が安定している共焦点
走査型光学顕微鏡を提供する。 【構成】 点光源と等価な光源を光源単位とし、光源単
位を複数個組み合わせてなる走査単位内で光源単位で異
なる波長を含む光の照射を周期的に行なう光源と、複数
個の検出単位を備え波長の光を検出する検出器と、光源
と検出器とを光学的に共役な位置に配置し、光源単位と
検出単位を一対一に対応させる共焦点光学系とを備え、
共焦点光学系は波長に対して光学的収差を持ち、光学的
収差によって試料における深さ方向の焦点位置を異なら
せ、試料像を検出器の同一面上に結像させる光学系を含
んだ共焦点走査型光学顕微鏡によって、試料の高速並列
光ビーム走査と深さ方向の検出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型顕微鏡に関し、
特に、共焦点走査型光学顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走査型顕微鏡として、走査型超音
波顕微鏡、走査型電子顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡や
走査型原子間顕微鏡に代表される近接場走査型顕微鏡、
走査型光学顕微鏡等が知られている。これらの走査型顕
微鏡の中で、走査型超音波顕微鏡は対象試料を水等の音
波の伝導体雰囲気中に置く必要がある。また、走査型電
子顕微鏡は測定環境が真空中である必要があり観察環境
を大気中とすることができず、高エネルギー電子線によ
って試料にダメージを与える虞があるという問題点があ
る。また、近接場走査型顕微鏡は、プローブが試料と接
触して試料にタメージを与える虞があるという問題点が
ある。これに対して、走査型光学顕微鏡の一つである共
焦点走査型光学顕微鏡は、光学顕微鏡でいわれる分解能
はサブミクロン程度であるが、共焦点光学系の持つ性質
から一般に光学顕微鏡より焦点深度が浅く、しかも得ら
れる像の強度は光学顕微鏡の2乗倍であるという特性が
ある。
【0003】図8,9は共焦点光学系を説明するための
図である。図8の(a)はピントが合っている場合の光
学図であり、図8の(b)はピントが合っていない場合
の光学図である。ピントが合っている場合には、点光源
Sからの光は試料表面で結像し、その反射光はレンズを
経て再び点光源Sに戻る。一方、ピントが合っていない
場合、反射光は点光源Sに集中しない。また、図9は多
点光源の場合において、縮小像と拡大像における光学系
を示しており、点光源S1あるいはS2から出て試料上
の点O1ないし点O2で反射した光も再び点光源S1な
いし点光源S2に戻るものである。
【0004】そのため、点光源Sに戻る反射光の強度
は、試料上での像のピントが外れるに従って急速に低下
する。従って、共焦点走査型光学顕微鏡は良好なS/N
比を得ることができる。共焦点走査型光学顕微鏡は、こ
の焦点深度が浅く、そのS/N比が良いという特性によ
って、試料が透明あるいは半透明であれば、その内部を
光学的に切断した3次元像を観察することができる。ま
た、前記した走査型顕微鏡と異なり観察環境を大気中と
することができ、試料に対するダメージを除くことがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
共焦点走査型光学顕微鏡では、試料の観察あたって試料
自体を走査するか、あるいは固定した試料に対して光ビ
ームを走査する必要がある。試料自体の走査は例えば試
料を載せたX−Yステージの駆動により行い、また、光
ビームの走査は例えばガルバノミラーや音響光学偏向器
を用いている。しかしながら、これらの走査手段は走査
速度が遅く、また、ガルバノミラーや音響光学偏向器等
は位置の再現性が良好でなく、測定点の位置の特定が曖
昧で不安定であるという問題点がある。そこで、本発明
は前記した従来の共焦点走査型光学顕微鏡の問題点を解
決した共焦点走査型光学顕微鏡を提供することを目的と
するものであり、走査速度が速い共焦点走査型光学顕微
鏡を提供し、また、測定点の位置の特定が安定している
共焦点走査型光学顕微鏡を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本出願の第1の発明は、
点光源と等価な光源を光源単位とし、該光源単位を複数
個組み合わせてなる走査単位内で前記光源単位の光の照
射を周期的に行なう光源と、複数個の検出単位を備えた
検出器と、光源と検出器とを光学的に共役な位置に配置
し、光源単位と検出単位を一対一に対応させる共焦点光
学系とを備えるた共焦点走査型光学顕微鏡によって、高
速並列光ビーム走査を行い、前記目的を達成する。
【0007】本出願の第2の発明は、異なる波長を含む
光源と、該波長の光を検出する検出器と、光源と検出器
とを光学的に共役な位置に配置する共焦点光学系とを備
え、共焦点光学系は前記波長に対して光学的収差を持
ち、光学的収差によって試料における深さ方向の焦点位
置を異ならせ、試料像を検出器の同一面上に結像させる
光学系を含んだ共焦点走査型光学顕微鏡によって、試料
の深さ方向の検出を行い、前記目的を達成する。
【0008】本出願の第3の発明は、点光源と等価な光
源を光源単位とし、光源単位を複数個組み合わせてなる
走査単位内で光源単位で異なる波長を含む光の照射を周
期的に行なう光源と、複数個の検出単位を備え波長の光
を検出する検出器と、光源と検出器とを光学的に共役な
位置に配置し、光源単位と検出単位を一対一に対応させ
る共焦点光学系とを備え、共焦点光学系は波長に対して
光学的収差を持ち、光学的収差によって試料における深
さ方向の焦点位置を異ならせ、試料像を検出器の同一面
上に結像させる光学系を含んだ共焦点走査型光学顕微鏡
によって、試料の高速並列光ビーム走査と深さ方向の検
出を行い、前記目的を達成する。
【0009】本出願の第4の発明は、点光源と等価な光
源を光源単位とし、該光源単位を複数個組み合わせてな
る走査単位内で前記光源単位で異なる波長を含む光の断
続的照射を周期的に行なう光源と、複数個の検出単位を
備え同時に入射した光から前記波長を選択して検出する
検出器と、光源と検出器とを光学的に共役な位置に配置
し光源単位と検出単位を一対一に対応させる共焦点光学
系とを備え、この共焦点光学系は波長に対して光学的収
差を持ち、この光学的収差によって試料における深さ方
向の焦点位置を異ならせ、試料像を検出器の同一面上に
結象させる光学系を含む共焦点走査型光学顕微鏡によっ
て、光の断続的照射の一周期内で記波長に対応して検出
を行い、前記目的を達成する。
【0010】本発明において、等価な点光源は、検出器
あるいは光学系から見て実質的に点光源として扱うこと
ができる点光源であり、スリットや液晶素子等の光制御
手段による光の遮断,通過や光の方向変化により、放射
される光が点光源からの光として扱えることできるもの
である。本発明の光源単位は、一つの光源として扱える
光源の集合であり、一つの光源あるいは隣接する複数個
の光源によって構成することができるものである。ま
た、本発明の走査単位は、点滅が周期的に行われる光源
単位の集まりであり、全走査範囲は複数個の走査単位に
よって形成することができ、走査単位内において光源単
位を順次干渉しないように点滅させることにより全走査
範囲の走査を行うことができるものである。そして、本
発明の並列ビーム走査は、この点光源を相互に干渉しな
いように点滅させることにより1次元あるいは2次元の
並列光源を構成し、この並列光源から出射される並列な
ビームによって走査を行うものである。
【0011】また、本発明の検出単位は、一つの検出手
段として扱える検出手段の集合であり、一つの検出手段
あるいは隣接する複数個の検出手段によって構成するこ
とができるものである。本発明の第1の実施態様は、光
源単位と検出単位は相似形であり、光源を構成する光源
単位の縦横の個数と検出器を構成する検出単位の縦横の
個数とは比例関係にあるものであり、これによって、光
源と検出器との共役関係を形成することができる。本発
明の第2の実施態様は、光源を面発光アレイにより構成
するものであり、これによって、個々の点光源の点滅制
御を行うことができる。
【0012】本発明の第3の実施態様は、光源は液晶素
子を用いた光シャッターアレイを備えた構成とすること
ができ、これによって、ビームパターンの制御を容易に
行うことができる。本発明の第4の実施態様は、光源を
マトリックス状の窓を備えた光マスクの遮光により構成
することがてき、これによって、光の減衰を伴うことな
く走査を行うことができる。本発明の第5の実施態様
は、光マスクの表面に鋸歯状の形状を形成するものであ
り、これによって、マスク面からの不要な反射光を軽減
することができる。
【0013】本発明の第6の実施態様は、光学的に検出
器の前方に点光源アレイと光学的に共役な光マスクを設
け、該光マスクを点光源アレイの駆動と同期させる構成
とするものであり、これによって、検出器へのノイズ光
の混入を防止するたとができる。本発明の第7の実施態
様は、入射光と試料からの反射光との比を測定する構成
とするものであり、これによって、入射光量の変動を補
正することができる。本発明の第8の実施態様は、検出
したスペクトルパターンと正常のスペクトルパターンと
の比較を行う構成とするものであり、これによって、異
常パターンの検出を行うことができる。本発明の第9の
実施態様は、光の断続的照射の一周期内において波長に
対応した検出は、波長域内に通過域を含む光学的バンド
パスフィルタを光学的に検出器の前に設け、これによっ
て、波長を選択して検出することができる。
【0014】
【作用】本出願の第1の発明は、同時並列的な光走査ビ
ームによって機械的な構成を用いることなく走査を行な
うことができるものである。本出願の第1の発明におい
て、光源を形成している走査単位内で個々の光源単位か
ら周期的に光の照射を行う。この光を共焦点光学系を介
して試料に照射する。試料から反射された反射光を再び
共焦点光学系を介して検出器に導く。共焦点光学系を介
して導光することにより、点光源の光源単位と検出器の
検出単位は一対一に対応する。周期的に光源の点滅を行
うと、共焦点光学系により検出器では試料を実質的に光
ビーム走査を行うことになる。図1,2は第1の発明の
並列光ビーム走査の原理を説明するための図である。図
1において、Dは検出器アレイ、Sは点光源アレイ、H
はハーフミラー、Lはレンズ、Oは試料である。検出器
アレイD及びレンズLは同一の光軸(主軸)に配置さ
れ、点光源Sは該主軸に対して90°の角度で光軸上に
配置される。また、ハーフミラーHは、主軸に対して4
5°の角度で光軸上に配置される。これによって、点光
源Sと検出器アレイDはハーフミラーHを介して光学的
に共役に配置されることになる。
【0015】したがって、検出器アレイD上の1つの検
出素子a’は点光源S上の1つの発光素子aと光学的共
役の関係にあり、発光素子aから出た光はハーフミラー
Hで反射され、レンズLによって試料O上のb点に結像
される。そして、b点からの反射光あるいは電磁波はハ
ーフミラーHを介して検出器アレイDのa’点の検出素
子上に結像される。第1の発明の並列光ビーム走査は、
前記構成と点光源アレイの各点光源を互いに干渉しない
ように点滅させて形成される並列光源により行う。この
並列光源からの光をレンズを介して試料表面に映像とし
て結像照射させ、結像した各点から反射された光信号を
再び同一のレンズを通して検出器アレイ上に集光結像さ
せ、各点光源に対応して光学的共役位置に配置された各
点検出器で同時並列的に測定することにより行う。
【0016】図2は、点光源を4つの光源単位を備えた
走査単位によって構成し、検出器を4つの検出素子を備
えた検出単位によって構成し、両者を共焦点光学系を介
して光学的に連結している。点光源において、例えば
a,b,c,dで示される光源単位を順に点滅させ、こ
の光源による光の試料への照射及び試料からの反射光の
検出器への照射を共焦点光学系を介して行い、検出器に
おいて光源単位に対応した検出単位で光信号の測定を行
うことによって、同時並列的に測定することにより行
う。
【0017】本出願の第2の発明は、深さ方向の測定を
行なうものである。本出願の第2の発明において、光源
から異なる波長を含んだ光を共焦点光学系を介して試料
に照射する。共焦点光学系に含まれる光学系は波長に対
して光学的収差を有しているため、波長に応じて試料に
おける深さ方向の焦点位置は異なる。この異なる焦点位
置から反射される試料像は、再び共焦点光学系を介して
検出器の同一面上に結像させる検出器に導かれ、これに
よって、深さ方向の測定を行なうものである。また、こ
の反射光は共焦点光学系を介して導光することにより、
点光源の光源単位と検出器の検出単位は一対一に対応し
ている。
【0018】図3は第2の発明の並列光ビーム走査の原
理を説明するための図である。図3において、11は光
源1に含まれる白色光源、12はアパーチャー、31は
平行光線を形成するコリメータ、32は点光源を形成す
る光マスク、41はハーフミラー、42は対物レンズ、
5は試料、7は分光器である。図において、点光源位置
である光マスク32の形状と分光器7の入口スリットの
形状を一致させて光学的に共役に配置し、点光源面と分
光器の入口スリット面とを45°に配置したハーフミラ
ーを介して90°に配置することによって、点光源の点
aから射出された光をハーフミラーで反射し、対物レン
ズによって試料に集光結像させる。ここで、対物レンズ
の屈折率は波長によって異なるため、光の波長(λ1 <
・・・<λn )の短いほうから試料に向かって点bλ1
・・・bλn の順番で結像され、また、逆に点bλ1 ・
・・bλn から出た光は各波長の光はレンズによって一
点に集光結像される。
【0019】図において、波長λ1 及びλ2 の光が試料
表面の位置b1 と裏面位置b2 に結像したとすると、こ
こで反射された光は再び対物レンズ、ハーフミラーを通
過して光学的に点光源位置aと共役な位置にある分光器
の入口スリット位置a’に全て結像される。ここで、波
長λ1 及びλ2 以外の波長の光も試料の表面及び裏面で
同時に反射されるが、共焦点光学系によってほとんどの
光は分光器の入口スリット位置に届かず分散消失する。
ここで分光器によって反射光のスペクトル特性を測定
し、波長λ1 及びλ2 を測定する。そして、この波長測
定によって試料側の深さ方向の結像位置等を求めること
ができる。なお、一般に、光は屈折率の異なる物質に進
入するとその境界で反射現象が発生するため、試料の表
面位置及び裏面位置において反射光が発生する。
【0020】第3の発明は、前記した本出願の第1の発
明による同時並列的に行う光ビーム走査と本出願の第2
の発明による深さ方向の測定とを組み合わせることによ
って試料の3次元測定を行うものである。本出願の第3
の発明において、光源を形成している走査単位内で個々
の光源単位から周期的に異なる波長を含んだ光の照射を
行い、この光を共焦点光学系を介して試料に照射する。
共焦点光学系に含まれる光学系は波長に対して光学的収
差を有しているため、波長に応じて試料における深さ方
向の焦点位置は異なる。この異なる焦点位置から反射さ
れる試料像は、再び共焦点光学系を介して検出器の同一
面上に結像させる検出器に導かれる。また、この反射光
は共焦点光学系を介して導光することにより、点光源の
光源単位と検出器の検出単位は一対一に対応している。
周期的に光源の点滅を行うと、共焦点光学系により検出
器では試料を実質的に光ビーム走査を行うことになり、
試料の3次元測定を行うことができる。
【0021】第3の発明では、レンズの光波長に対する
収差を利用して深さ方向の測定において、光源の照射波
長を段階的あるいは連続的に順次変化させ、この波長変
化と同期して試料からの反射光を共焦点光学系を介して
観察,測定を行う。この第3の発明において、光波長は
点検出器アレイの1フレーム毎の走査で順次変化させ、
これにしたがって深さ方向の測定を行っている。そのた
め、一つの試料について複数の層(n層)の断層像を求
める場合には、1フレーム毎に各層の測定を行うため、
n個のフレームの測定が必要となる。つまり、断層数と
同数の回数の掃引数(フレーム数)を必要とすることに
なる。したがって、全ての断層像を1フレーム時間内で
収集測定することはできず、リアルタイム観察が困難と
なる。一般のモニターの表示速度は24フレーム/秒、
あるいは30フレーム/秒であるため、1/24秒ある
いは1/30秒の間に、面及び複数層の断層像を測定し
収集する必要がある。
【0022】本出願の第4の発明は、上記要求を満足さ
せて、多層段層像の測定において、面情報と多層の深さ
方向の情報の全てを、点検出器アレイの1回の掃引によ
って1フレーム時間内で観察し測定する共焦点走査型光
学顕微鏡である。本出願の第4の発明において、光源を
形成している走査単位内で個々の光源単位から周期的に
異なる波長を含んだ光の断続的照射を行い、この光を共
焦点光学系を介して試料に照射する。共焦点光学系に含
まれる光学系は波長に対して光学的収差を有しているた
め、波長に応じて試料における深さ方向の焦点位置は異
なる。この異なる焦点位置から反射される試料像は、再
び共焦点光学系を介して検出器の同一面上に結像させる
検出器に導かれる。また、この反射光は共焦点光学系を
介して導光することにより、点光源の光源単位と検出器
の検出単位は一対一に対応している。検出器は、同時に
入射した光から前記波長を選択して深さ方向の情報を得
るとともに、周期的に光源の点滅を行うと、共焦点光学
系により検出器では試料を実質的に光ビーム走査を行う
ことになり、試料の3次元測定を一フレームの走査で行
うことができる。
【0023】図4は第4の発明の3次元測定の原理を説
明するための図である。図4において、12は光源1に
含まれる単波長の光源、33は光源からの光を拡大し平
行光線を形成するコリメータ、41はハーフミラー、4
2は対物レンズ、43は平行光ビーム走査用光マスク、
5は試料、61は反射光像の結像レンズ、62は拡大
(縮小)レンズ、8はカラーフィルタ付き点検出器アレ
イである。また、図5は図4における像関係を示してい
る。平行光ビーム走査用光マスク43の一つの窓(c
面)から出た互いに独立な光束(λ11,λ12,λ21,λ
22)を対物レンズによって試料面(d面)に設定倍率で
結像させる。このとき、各波長の光は対物レンズの持つ
収差特性に従って異なる深さ方向で結像する。この像か
ら反射された光は再び共焦点光学系によって光マスクの
窓に集光され、c面に結像される。この像を結像レンズ
によってb面にく結像させ、さらに拡大レンズによって
点検出器アレイのa面に光マスクの窓寸法の拡大像とし
て結像する。
【0024】このとき、各点検出器の光学的前面に透過
中心波長がそれぞれλ11,λ12,λ21,λ22で互いに独
立した光学フィルタを設けると、反射光のλ11,λ12,
λ21,λ22はそれぞれ独立した点検出器によって測定す
ることができる。この測定を本出願の第1〜第3の発明
に示した光ビーム走査により行う。このとき、光学フィ
ルタ等によって光の波長選択を行うことによって、干渉
を起こさせることなく同時に複数個の波長の照射を行う
ことができ、、1フレーム中に複数回の走査を行うこと
ができる。図6は第4の発明における点検出器アレイの
配列とカラーフィルタの配列を示す図である。カラーフ
ィルタはn×m個の種類によって形成され、N×Mの点
検出素子を備えた点検出器アレイの前面の(1,1)〜
(n,m)のブロック上に構成される。そして、このカ
ラーフィルタの分光透過特性は、例えば、図7に示すよ
うに独立した特性を備えている。また、光マスクの窓寸
法はこのカラーフィルタのブロック(1,1)〜(n,
m)の縦横寸法と相似形に形成される。したがって、第
4の発明は、前記した本出願の第3の発明による試料の
3次元測定を、1フレーム中に複数個の走査を同時に行
うものである。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明する。 〔本出願の第1の発明〕以下に高速並列光ビーム走査を
行う本出願の第1の発明について説明する。 (第1の発明の第1実施例の構成)はじめに、第1の発
明の第1実施例の構成について、図10の実施例の構成
図、図11の点光源アレイの構成図、図12の点検出器
アレイの構成図、及び図13の点検出器アレイの他の構
成図を用いて説明する。
【0026】図10の構成図は点光源アレイ制御によっ
て、高速並列光ビーム走査を行う共焦点走査型光学顕微
鏡のブロック構成を示している。図10において、5は
試料、13は例えば発振波長が488nmで出力が5m
wのアルゴンイオンレーザのレーザ光源であり、32は
マトリックス窓形の光マスク、33はビーム拡大機能を
備えた並行光ビームを得るためのコリメータ、34は光
マスクの駆動ユニット、35は光マスクの駆動ユニット
34を制御する制御装置、36は位置検出装置、37は
位置検出装置36からのアナログ信号をデジタル信号に
変換する変換器、41はハーフミラー、42は対物レン
ズ、43は対物レンズの焦点調整を行う焦点手動調整機
構、71はCCDイメージカメラ、72はCCDイメー
ジカメラの制御装置、73は制御装置72からの信号を
表示する表示装置、91は共焦点走査型光学顕微鏡の制
御を行うとともに、測定データの解析を行う中央制御装
置、92は中央制御装置の操作卓及び解析データの表示
を行う表示装置、93は中央制御装置の印字端末及び解
析データの印字を行う印字装置である。
【0027】以下、前記構成における点光源アレイ及び
点検出器アレイの構成について説明する。図11は点光
源アレイの一例を示しており、縦m個,横n個にマトリ
ックス状に配列された発光素子あるいは光源の後方に配
置されたマスクの窓等の実質的に点光源と見ることがで
きる構成要素によって構成される。また、各点光源の大
きさは縦h,横wとする。したがって、点光源アレイの
縦方向の長さはm×hで、横方向の長さはn×wとな
る。
【0028】また、図12は点検出器アレイの一例を示
しており、縦M個,横N個にマトリックス状に例えば固
体素子イメージセンサ(以下、CCDイメージセンサと
いう)を配列して構成される。なお、CCDイメージセ
ンサは受光部分とイメージ信号を転送する走査部分の2
つの部分を備えた素子であり、光電変換された電荷の蓄
積と、垂直帰線の期間に蓄積部への蓄積電荷の転送と、
該蓄積部からのイメージ信号の転送とを、1フレーム
(画面1枚の走査の間)の間に行い、新たに次のイメー
ジ信号の測定を行うよう構成されている。つまり、垂直
帰線信号の立ち上がりと立ち下がりの期間内に、全ての
面への光ビーム走査を完了するならば、通常のビデオモ
ニタと同様にリアルタイムで試料表面の状態観察を行う
ことができる。なお、点検出器アレイの各検出素子(画
素)の寸法を縦H,横Wとする、点検出器アレイの縦方
向の長さはM×Hで、横方向の長さはN×Wとなる。
【0029】点光源アレイと点検出器アレイの各素子の
縦及び横の寸法は相似形でことが望ましく、以下の関係
式によって表される。 H:W=h:w また、点光源アレイと点検出器アレイの縦及び横の個数
は比例していることが望ましく、その比を整数Kとする
と以下の関係式によって表すことができる。 N/n=M/m=K (N>n,M>m) 前記図11,12では、N=n,M=m,H=h,W=
wの場合を表しているが、比例定数Kが”1”でない場
合には、点光源アレイと点検出器アレイが共役となるよ
うに、両者あるいは一方の光学的に縮小あるいは拡大し
て前記関係を満足するよう構成する。また、図13に示
す点検出器アレイの他の実施例は、N=2n,M=2m
とした場合である。この場合には、点検出器アレイの一
つの検出素子の部分に4個の点光源が対応することにな
る。
【0030】(第1の発明の第1実施例の作用)次に、
第1の発明の第1実施例の作用について説明する。図1
0において、レーザ光源13からコリメータ33を介し
て得られる並列光ビームを光マスク32に照射する。光
マスク32は駆動ユニット34によって2次元方向に周
期的に駆動され、受光側から見て並列光ビームの点滅を
行わせる。また、この駆動ユニット34の位置制御は、
位置検出装置36により測定した位置信号を変換器37
でデジタル信号に変換した後に中央制御装置91に送
り、中央制御装置91は位置信号に基づいて駆動指令を
制御装置35に送ることによって行われる。
【0031】光マスク32からの光ビームは、ハーフミ
ラー41によって試料5側に偏向され、対物レンズ42
によって試料5上に結像される。試料上の像は、再び対
物レンズ42及びハーフミラー41を通過してCCDイ
メージカメラ71に結像される。制御装置12は、中央
制御装置91から1フレーム毎に起動命令を受けて蓄積
電荷の読み取りや、光電気変換による電荷蓄積等のCC
Dイメージセンサの機能を制御し、得られたビデオ信号
及び制御信号を表示装置73や中央制御装置91へ送信
する。図16は、CCDイメージセンサの電荷の蓄積と
転送、及び点光源の駆動のタイミングを説明するタイミ
ングチャートである。CCDイメージセンサは2つの垂
直帰線パルスに間に光電変換した電荷を蓄積し、垂直帰
線の期間に該蓄積電荷を蓄積部へ転送する。そして、蓄
積部はこの蓄積電荷を次の2つの垂直帰線パルスに間に
おいてイメージ信号として転送を行う。なお、X軸移動
及びY軸移動は、後述するように点光源の駆動を表して
いる。また、中央制御装置は得られたビデオ信号等を解
析して解析データを求め、表示装置92への表示や印字
装置93への印字を行う。
【0032】次に、図14を用いて点光源の点滅動作に
ついて説明し、さらに図15,図16を用いてこの点光
源による全面走査の動作について説明する。となり合う
2点の光源距離には限界があり、限界距離内にある光源
または像を区別することはできない。この限界距離は、
取り扱う光の波長に比例し対物レンズの開口数(NA)
に反比例する。したがって、点光源アレイの1つ1つの
点光源を点灯させるには限界距離以上離れた点光源を点
灯させる必要がある。したがって、必要とする光ビーム
の大きさによって、図14の(a)及び(b)に示すよ
うに点灯の組み合わせを変更する場合がある。図中斜線
部分は点灯した点光源を示している。
【0033】ここで、図14の(a)に示すように1ピ
クセル単位で点灯させる場合において、図15を用いて
全面走査を行う動作を説明する。図15において、全面
走査は(a)→(b)→(c)→(d)の順で行われ
る。(a)では例えば(X,Y)の座標で表される点光
源を点灯させ、(b)ではX軸の正の方向に1ピクセル
分移動させて(X+1,Y)の座標で表される点光源を
点灯させ、(c)ではさらにY軸の負の方向に1ピクセ
ル分移動させて例えば(X+1,Y−1)の座標で表さ
れる点光源を点灯させ、(d)ではさらにX軸の負の方
向に1ピクセル分移動させて例えば(X,Y−1)の座
標で表される点光源を点灯させる。これらの4つの点光
源を1つの走査単位とし、この走査単位中における点光
源の周期的な点滅を全面について繰り返すことによっ
て、となり合う点光源の干渉を起こすことなく全面の走
査を行うことができる。
【0034】(第1の発明の第1実施例の実例)この第
1実施例では、点光源とその試料上の点の縮小倍率を調
整し、試料上での1つの像の1辺の大きさを約1μmに
したとき、試料上で約1.9×1.0mm2 の面積の光
ビーム走査を3.3msec(1フレーム時間)で行う
ことができる。また、このとき、最小スポットの寸法は
1辺が0.5μm〜0.6μmとすることができる。
【0035】(第1の発明の第2実施例)次に、第1の
発明の第2実施例について説明する。この第2実施例
は、点光源アレイとして面発光レーザダイオード等の面
発光素子を用いるものであり、その他の構成は前記第1
実施例と同様であるため、点光源アレイの構成について
のみ説明する。面発光レーザダイオードは、図17に示
すように、基板の上下に共振器を構成した半導体レーザ
を行列状に配列したもので、点滅を個々に制御すること
ができるものである。この面発光レーザダイオードを図
18の構成図に示すように検出器アレイと共役となる位
置に配置することによって、共焦点走査型光学顕微鏡を
構成することができる。
【0036】(第1の発明の第3実施例の構成)次に、
第1の発明の第3実施例について説明する。この第3実
施例は、点光源アレイにおいて、光シャッターとして液
晶パネルを用いるものであり、その他の構成は前記第1
実施例と同様であるため、点光源アレイの構成について
のみ説明する。液晶パネルは、図19に示すように、液
晶分子を挟んで両側に透明電極を設け、該電極への電圧
の印加により透過光の制御を行うことができるものであ
り、入射光の偏光を一致させておくことによって光シャ
ッターとして使用することができる。この液晶パネル
は、図20に示すよう、光源からの並列ビームの光学的
後方に配置し、図19の(b)に示すように点光源に対
応させてマトリックス状に配置した電極への電圧印加を
制御することによって、受光側から見た場合の点光源の
点滅を個々に制御することもできる。
【0037】この液晶パネルによる点光源を用いた場合
には、(1)一般に用いられる検出器アレイとの寸法上
の整合性で都合が良い。(2)画素数が多いため、点光
源の個数を増加させることができる。(3)射出光が偏
光しているため、検出器までの光学素子や試料等による
乱反射光の除去が容易である。(4)マトリックス状の
ビームパターンを映像パターンとして容易に形成するこ
とができる。(5)1点1点の走査が可能である。
(6)光シャッターへの適用が容易である。等の効果が
ある。
【0038】(第1の発明の第4実施例の構成)次に、
第1の発明の第4実施例について説明する。この第4実
施例は、点光源アレイにおいて、光マスクを駆動するこ
とによって点光源の点滅を行うものであり、その他の構
成は前記第1実施例と同様であるため、点光源アレイの
構成についてのみ説明する。図21は、マトリックス窓
形光マスクの構成例を示しており、低反射率の薄いガラ
ス板(例えば、0.5mm〜1mm程度)に光学的リソ
グラフィー等の加工手段によって形成することができ
る。窓は図示するように例えばWの間隔で等間隔に配列
され、窓の縦横の個数及び寸法は検出器の縦横の個数及
び寸法と相似形で形成される。窓の個数は横がN/2
個、縦がM/2個である。窓の寸法例としては、例えば
7.3×7.6μm2 で960×518個とする構成を
用いることができる。
【0039】図22は、このマトリックス窓形光マスク
を駆動するための駆動機構の構成図である。図22にお
いて、駆動機構は例えば積層圧電体セラミックや電磁駆
動等のトランスジューサにより構成することができ、X
軸方向及びY軸方向にそれぞれ配置することによってX
−Y方向の2次元的駆動を行わせることができる。そし
て、例えば、X軸駆動部によるX軸方向へのWの伸縮
や、またY軸駆動部によるY軸方向へのHの伸縮を周期
的に繰り返すことによって、前記した全面走査を行うこ
とができる。
【0040】(第1の発明の第5実施例の構成)次に、
第1の発明の第5実施例について説明する。この第5実
施例は、光マスクによる点光源の駆動の他の実施例であ
り、その他の構成は前記第1実施例と同様であるため、
点光源アレイの構成についてのみ説明する。図23は、
スリット窓形光マスクの構成例を示しており、(a)に
示すような縦方向にスリットが形成されたスリット窓マ
スク(W)と、(b)に示すような横方向にスリットが
形成されたスリット窓マスク(H)の2つのスリット窓
マスクの重ね合わせによって構成される。図24は、こ
のスリット窓形光マスクを駆動するための駆動機構の構
成図である。X軸駆動部とY軸駆動部には、スリット窓
マスク(W)とスリット窓マスク(H)がそれぞれパタ
ーン面が対向して接触しない程度の間隔を開けて取り付
けられている。駆動機構は前記実施例4と同様に例えば
積層圧電体セラミックや電磁駆動等のトランスジューサ
により構成することができ、2つのトランスジューサを
縦横駆動させることによって、全面走査を行うことがで
きる。
【0041】なお、前記第4実施例及びこの第5実施例
において、トランスジューサ制御は、基台と光源にピン
ホールを設け、このピンホールの移動距離を光学的に拡
大し、位置センサで検出して、原点位置及び移動距離
W,Hを制御することができる。また、前記第4実施例
及び第5実施例においては、光の減衰を減少させること
ができ、また、液晶パネルを用いる場合に必要となる駆
動回路によるデッドゾーンを除くことができ、効率的で
ローコストの構成を行うことができる。
【0042】(第1の発明の第6実施例の構成)次に、
第1の発明の第6実施例について説明する。この第6実
施例は、照明と結像を同一の窓によって共焦点光学系を
構成する共用窓タイプとするものでありその他の構成は
前記第1実施例と同様であるため、図25の構成図を用
いて共用窓の構成についてのみ説明する。図25におい
て、試料5側の対物レンズとハーフミラー42との間に
は共用窓38が設けられ、同一の窓を照明用と結像用に
共用するものである。これによって、共用窓38は点光
源であるとともに検出点ともなる。
【0043】(第1の発明の第7実施例の構成)次に、
第1の発明の第7実施例について説明する。この第7実
施例は、点光源アレイにおいて、その形状を円形とし、
各点光源を円弧状の発光部分によって構成するものであ
り、その他の構成は前記第1実施例と同様である。図2
6におて、円上の点光源アレイは中心を通る放射状の線
と円周とによって区分された点光源を備え、各点光源は
前記した実施例と同様にして相互に干渉することなく周
期的に点滅させることができる。点検出器アレイは、こ
の点光源アレイの形状に対応して円形に形成することが
できる。
【0044】(第1の発明の第8実施例の構成)次に、
第1の発明の第8実施例について説明する。この第8実
施例は、前記実施例1と同様にの構成において走査方法
を異ならせるものである。以下、走査方法についてのみ
説明する。ここで、従来の共焦点走査型光学顕微鏡にお
いて機械的機構によって行われる走査方法は図27の
(a)に示すものである。従来の走査方法は、図27の
(a)に示すように、一本の走査線により、例えば走査
範囲の一方の軸方向の端から端まで走査し、帰線信号に
よって走査線を一方の軸方向の端部に戻すとともに他方
の軸方向に一定距離ずらし、再び一方の軸方向の端から
端までの走査を行うという操作を繰り返すことによって
行っている。これに対して、本発明においては、図27
の(b)は前記図15で示したように、複数個の光ビー
ムをコの字状に走査して行う。
【0045】図27の(c)は第8実施例における走査
方法であり、複数個の光ビームの走査を図中の番号で示
すようにZ字状に走査して行う。また、図27の(d)
は第8実施例における他の走査方法であり、複数個の光
ビームをコの字状に走査するが、走査単位を前記図27
の(b)から1ピクセル分ずらして形成するものであ
る。また、図27の(e)は第8実施例における別の走
査方法であり、複数個の光ビームをコの字状に走査する
が、走査単位を前記図27の(b),(c)に示すよう
に矩形状から短冊状に形成するものであり、その走査順
は隣接する走査単位における各光源が干渉しないよう位
置をずらして行うものである。さらに、図27の(f)
は第8実施例における更に別の走査方法であり、短冊状
に形成した走査単位とし、隣接する走査単位をずらして
配置するものである。
【0046】図28は、干渉距離と光源の配置との関係
を説明する図であり、隣接する光源を同時に点灯させる
と両者は干渉を起こし、両光源の光を区別することがで
きない。そこで、干渉距離L以上離れた光源を点灯さ
せ、両光源の光の区別を可能とする。前記図27におい
て同時に点灯する点光源は、この干渉距離以上にある点
光源となるよう選択し、走査を行うことになる。
【0047】(第1の発明の第9実施例の構成)次に、
第1の発明の第9実施例について説明する。この第9実
施例は、前記実施例1と同様にの構成において光マスク
の窓の表面に鋸歯状の形状を形成するものであり、これ
によって、マスク面からの不要な反射光を軽減すること
ができる。図29に示すように、マスク面上の表面を鋸
歯状に形成する。このマスク面に垂直に入射した光はこ
の鋸歯状部分によって検出器以外の方向に反射し、検出
器方向への不要な反射光を軽減する。
【0048】(第1の発明の第10実施例の構成)次
に、第1の発明の第10実施例について説明する。この
第10実施例は、S/N比を向上させるための構成であ
る。本発明の前記実施例において、CCDイメージセン
サでは全ての点検出器(画素)が1フレーム期間受光状
態となっており、共役関係にある点光源からの信号を受
光する時間はこの1フレーム期間の1/4である。した
がって、残りの3/4の期間では不要な光が進入するこ
とになる。共焦点光学系では、結像できなかった光ビー
ムの反射光は、点光源アレイと光学的に共役にある検出
器アレイ面では、急激に低下するものの、測定のバック
グラウンドノイズとなる虞がある。そこで、第10実施
例では、演算によってこのバックグラウンドノイズの除
去を行うものである。
【0049】演算によるバックグラウンドノイズの除去
は、全面走査を多数のフレームによって行うよう制御し
て1フレーム毎のデータを取込み、該データから光マス
クの窓パターンに応じてデータのみを選択,抽出して不
要なデータを除去し、全面走査に要する前記フレームに
ついてデータを重ね合わせることによって行うものであ
る。
【0050】(第1の発明の第11実施例の構成)次
に、第1の発明の第11実施例について説明する。この
第11実施例は、S/N比を向上させるための他の構成
であり、検出器アレイの前に光マスクを設ける構成によ
ってバックグラウンドノイズの除去を行うものである。
図30において、検出器アレイ8の前に光マスク63及
びレンズ64を配置する。光マスク63は、点光源アレ
イ1と光学的に共役な関係にあり、点光源アレイのマス
クパターンの走査と同期して同じ動作を行わせるもので
ある。これによって、検出器アレイ8への余分な光の混
入を除去する。
【0051】(第1の発明の効果)前記第1の発明で
は、以下のような効果を有する (1)一般に光学顕微鏡において、試料上に結像した2
点が判別することができる限界距離である分解能dm
は、対物レンズが理想的である場合には、 dm=0.5λ/n・sinθ の関係式で表すことができる。なお、λは使用している
波長であり、sinθは対物レンズの開口数(NA)で
あり、nは屈折率(空気中ではn=1)である。点光源
の縦横いずれか小さいほうの寸法をdとすると限界倍率
NはN=d/dmとなる。開口数(NA)に対する最小
分解間隔dmと波長λとの関係を図31,図32に示
す。図31は波長及び開口数と分解能の関係を表す表で
あり、図32は波長及び開口数と分解能の関係を表す図
である。
【0052】図31,図32において、例えばNA=
0.9のとき400nm〜700nmの範囲の光源波長
では0.4μm以下の分解能が得られる。つまり、点灯
している点光源像の隣接距離の最小幅を0.4μm以下
にすることができ、光学系の倍率を1/10とすると1
ピクセルの短い辺の寸法を4μmとすることによって、
試料面上では0.4μm単位の光ビーム走査を行うこと
ができる。また、使用する光をレーザ光とすることによ
ってさらにdmを小さくすることができ、共焦点光学系
によってさらに分解能を向上させることができる。
【0053】(2)一度に数万以上の光ビームを一度に
照射することができ、走査時間を短縮することができ
る。したがって、走査面をリアルタイムでモニターする
ことができる。 (3)共焦点光学系を用いることによって点光源と結像
点と検出点が1対1に対応しているため、正確な測定位
置を得ることができる。 (4)共焦点光学系を用いることによって、一般の顕微
鏡と比較して光ビームの系を小さくすることができる。 (5)共焦点光学系を用いることによって、反射光測定
におけるS/N比が良好で、検出感度を高めることがで
きる。
【0054】〔本出願の第2の発明〕以下に深さ方向の
情報を得る本出願の第2の発明について説明する。 (第2の発明の実施例の構成及び作用)はじめに、第2
の発明の実施例の構成について、図33の実施例の構成
図を用いて説明する。図33の構成図は点光源アレイ制
御によって、深さ方向の情報を得る共焦点走査型光学顕
微鏡のブロック構成を示している。図33において、1
1の白色光源からの光は分光器2によって分光され、所
定の波長の光が光チョッパー22によって断続光として
出射される。分光器2は、中央制御装置91からの指令
によって制御されるグレーティング駆動ユニット21に
より駆動され、波長走査が行われる。また、光チョッパ
ー22は例えば400Hzにより入射光を変調するとと
もに、ロックインアンプ74,78との同期信号出力と
同期がとられる。コリメータ31によって形成された並
列光線は、例えば直径10μmの点光源ピンホール39
を通してハーフミラー41において試料5側に反射され
る。
【0055】ハーフミラー41による反射光は、対物レ
ンズ42を通して試料5に集光結像される。この対物レ
ンズ42の焦点距離及び材質は試料や測定深さ等に応じ
て選択される。この対物レンズ42は複数種のレンズが
用意され、倍率変更用レンズ駆動機構と該レンズを搭載
するレンズ交換機構44によって駆動される。また、試
料5は試料表面の上下位置を調整する試料上下駆動、及
びX−Y平面駆動が可能な3次元駆動装置によって、3
次元的に位置決めを行うことができる。なお、試料上下
駆動は結像表面波長設定時に使用される。試料5上の結
像は、再び対物レンズ42及びハーフミラー41を通し
て、検出ピンホール65に結像される。この検出ピンホ
ール65(例えば直径10μm)は、前記した点光源ピ
ンホール39と光学的に共役に配置されている。この検
出ピンホール65の像は集光レンズ66を介して検出器
8に結像される。
【0056】検出器8による検出信号は、前記の光チョ
ッパー22と同期した反射光強度増幅用ロックインアン
プ74によって信号増幅され、A/D変換器ユニット7
5に入力される。また、点光源ピンホール39から光は
ハーフミラー41及び入射光強度測定用集光レンズ76
を介して検出器77に入力される。この検出器77は光
源強度を検出して、光強度による検出信号の補償を行う
ものである。検出器77の検出信号は、入射強度増幅用
ロックインアンプ78によって信号増幅しA/D変換器
ユニット75に入力する。入射強度増幅用ロックインア
ンプ78は光チョッパー22と同期している。A/D変
換器ユニット75は、反射光強度と入射光強度との比を
演算する機能を備え、該演算値をA/D変換して中央制
御装置91に送る。中央制御装置91は、この反射光強
度と入射光強度との比に応じて光源を制御し、入射光強
度の補償を行う。また、91は共焦点走査型光学顕微鏡
の制御を行うとともに、測定データの解析を行う中央制
御装置、92は中央制御装置の操作卓及び解析データの
表示を行う表示装置、93は中央制御装置の印字端末及
び解析データの印字を行う印字装置である。
【0057】(第2の発明の実施例の作用)分光器2に
よって分光されて得られた波長の光は、その波長に応じ
て対物レンズの屈折率により試料の深さ方向で結像する
位置が異なり、短い波長は試料の表面に近い位置に結像
され、長い波長は試料の裏面側に結像される。また、逆
に試料の深さ方向で異なる位置にある像は、その像を形
成する波長が異なるため対物レンズの屈折率によって一
点に集光結像される。
【0058】例えば、異なる波長の光が試料の深さ方向
で異なる位置に結像したとすると、ここで反射された光
は再び対物レンズ、ハーフミラーを通過して光学的に点
光源ピンホール39と共役な位置にある検出ピンホール
65に全て結像される。ここで、結像した波長以外の波
長の光も試料の各結像位置において同時に反射される
が、共焦点光学系によってほとんどの光は検出ピンホー
ル65に届かず分散消失する。ここで検出ピンホール6
5に集光結像した反射光のスペクトル特性の測定によっ
て各波長を測定し、この波長測定によって試料側の結像
位置等を求める。
【0059】例えば、試料表面のレンズからの距離はレ
ンズの屈折率と焦点距離の関係、レンズの屈折率と焦点
距離の関係、及び焦点距離とレンズと点光源の位置から
求めることができ、また、試料裏面のレンズからの距離
は前記距離に加えて試料の屈折率と波長との関係から求
めることができる。
【0060】さらに、試料の厚さは前記の試料表面のレ
ンズからの距離と試料裏面のレンズからの距離との差に
よって求めることができる。また、試料中に存在する物
質についても同様にして試料中のおける位置を求めるこ
とができる。ここで、以下に上記関係をより詳細に説明
する。屈折率はレンズの材質によって異なり、また、光
の波長と屈折率の関係もレンズの材質によって異なる。
この関係は、以下のような実験式によって得ることがで
きる。
【0061】レンズの材質が溶融石英の場合の波長λ
(nm)と屈折率(n)との関係は以下の実験式の関係
がある。 n2 =1+a1 λ2 /(λ2 −b12)+a2 λ2 /(λ
2 −b22)+a3 λ2 /(λ2 −b32) ここで、a1 =0.6961663,a2 =0.407
9426,a3 =0.8974794,b1 =0.06
84043,b2 =0.1162414,b3 =9.8
96161である。
【0062】また、近赤外域や赤外域の波長において、
レンズの材質がフッ化リチウム(LiF)の波長λ(n
m)と屈折率(n)との関係は以下の実験式の関係があ
る。
【0063】 n2 =a1 −a2 λ2 +a3 /(λ2 −λc 2 ) ここで、a1 =1.9262231,a2 =0.007
05034,a3 =0.00471433,λc 2 =
0.00947731である。また、同一材質における
レンズの屈折率(n)と焦点距離f’との関係には以下
の関係がある。 f’(n−1)=一定 ここで、波長λ0 に対して屈折率n0 で焦点距離f0 の
レンズを用い、点光源をレンズからaの距離に置き、そ
の実像が倍率N0 倍になる空気中での光学系において、
実像がレンズから距離b0 の位置にあるときには、この
光学系の同じ点光源から射出された波長λ1 の光が結像
する位置b1 と前記位置b0 との差は、位置b0 を原点
として以下の式によって表すことができる。 b0 −b1 =f0 ・N0 ・(N0 +1)・〔(n1 −n
0 )/{(n1 −1)(N0 +1)−(n0 −1)}〕 ここで、n1 は波長λ1 に対するレンズの屈折率であ
る。したがって、レンズの材質と使用する波長λから屈
折率nを求め、この屈折率nを上式に代入することによ
って、光像の結象位置の差(b0 −b1 )を求めること
ができる。
【0064】図34は、溶融石英のレンズの場合におけ
る波長と結像位置との関係を示す図である。図におい
て、400nmの波長を基準とし、そのときの実像位置
を”0”とし、焦点距離fを変化させた場合を示してい
る。また、図35は、同様にフッ化リチウムのレンズの
場合における波長と結像位置との関係を示す図である。
【0065】前記した近似式は空気中における結像位置
を示すものであり、試料の持つ屈折率を考慮した場合に
は、試料表面を原点として該位置に点光源のλ0 の波長
が結像するようにしたとき、λ1 の波長の像ができる位
置との距離は、空気中における距離に試料の材質の屈折
率nを乗じた値となる。ここで、屈折率nを波長λの関
数n(λ)とすると、距離の差は Δb=n(λ)・(b0 −b1 ) によって表すことができる。
【0066】フッ化リチウムのレンズの場合において、
溶融石英板内に結像させたときの例を図36,37,3
8に示す。図36は倍率1倍で焦点距離を変化させた場
合であり、図37,38は倍率0.1倍で焦点距離を変
化させた場合である。前記したように、試料側の異なる
深さ方向の位置を、検出側における一つの焦点位置にお
いて求めることができ、これによって、試料の厚さ検出
や、試料の層の厚さ検出や、試料中における物質の位置
を求めることができる。
【0067】以下、順に試料の厚さ検出、試料の層の厚
さ検出、試料中における物質の位置の検出について説明
する。はじめに、厚さ検出の場合について説明する。図
33の構成において表面反射が400nmの波長で生じ
るように溶融石英の板を配置し、対物レンズの材質をフ
ッ化リチウムとし、焦点距離を20mmとし、倍率を
0.1倍とし、基準波長を400nmとした場合には、
図39に示すような反射光のスペクトルパターンが測定
される。
【0068】図39の検出スペクトルパターンでは、4
00nmと600nmにおいてそれぞれ表面反射と裏面
反射によるピークが得られる。このスペクトル特性を前
記図38にあてはめると、試料の厚さとして0.81m
mが求まり、前記計算式から0.816mmが得られ
る。また、試料が多層の場合においても、同様にして各
層の厚さを求めることができる。図40は、2層の場合
の検出スペクトルパターンであり、前記図39の場合と
同様にして求めることができる。
【0069】次に、試料中の存在する物質に位置検出に
ついて説明する。物質が試料の表面、裏面あるいは試料
中の存在する場合についても、前記と同様にスペクトル
パターンによってその物質の位置を求めることができ
る。なお、図41は試料中の異物がある場合のスペクト
ルパターンである。また、試料を走査することによっ
て、異物の平面的な大きさを求めることもできる。
【0070】(第2の発明の実施例の効果)次に、第2
の発明の実施例は、以下のような効果を有する。 (1)第2の発明における深さ方向の検出感度は、対物
レンズの材質,対物レンズの焦点距離,及び倍率によっ
て変化する。例えば、屈折率が小さいほど、また焦点距
離が大きいほど収差は大きくなり、また、倍率が大きい
ほど波長に対する結像位置の差が拡大する。 (2)また、第2の発明における深さ方向の分解能は、
焦点深度によって定まる。ある波長λが結像していると
き、その結像が持っている深さ方向にピントが合う範囲
dzは一般に次式によって表される。 dz=0.5・n・λ/(sinθ)2 ここで、θはレンズの開口数を与える角度である。この
関係は図42及び図43の示している。例えば、開口数
(NA)が0.95のレンズによれば、400nm〜7
00nmの波長に対して深さ方向に約0.4μmより良
好な分解能を有している。
【0071】(第2の発明の他の実施例)前記図33に
示す実施例においては、白色光源を分光器によって分光
して使用する波長を選出しているが、この白色光源と分
光器の組み合わせによる光源に代えて、波長が可変であ
るレーザ光源を用いることができる。この場合には、分
光器による波長の選出を省略することができる。また、
前記図33に示す実施例においては、共役ピンホールを
用いているが、図44に示すようにピンホールが点光源
と検出器窓を兼ねた構成とすることもできる。また、前
記図33に示す実施例において、検出器側に分光器を設
置した構成とすることもできる。この場合には、入射光
強度の測定においても分光器を設置する必要がある。
【0072】〔本出願の第3の発明〕以下に平面方向及
び深さ方向の3次元の情報を得る本出願の第3の発明に
ついて説明する。 (第3の発明の第1実施例の構成及び作用)はじめに、
第3の発明の実施例の構成及び作用について、図45の
実施例の構成図及び図46のタイムチャートを用いて説
明する。第3の発明の実施例は、前記第1の発明による
高速並列光ビーム走査を行う共焦点走査型光学顕微鏡
と、前記第2の発明による深さ方向の情報を求める共焦
点走査型光学顕微鏡とを組み合わせて、平面方向及び深
さ方向の3次元の情報を得る共焦点走査型光学顕微鏡で
ある。図45の構成図において、光源は白色光源11を
分光器2によって分光した光をコリメータ31によって
並行光ビームとして射出する光源と、レーザ光源13か
らのレーザ光をビーム拡大器33によって拡大するとと
もに並行光ビームとして射出する光源の2つが設けられ
ている。
【0073】一方の光源に設けられる分光器2は、複数
個のバンドパス干渉フィルタを円盤の同心円上に配置
し、この円盤を分光器駆動ユニット21によって回転さ
せることによって、射出する波長をステップ状に選択可
能としている。また、他方の光源のレーザ光は、ミラー
切り換え駆動ユニット127によって駆動される平面ミ
ラー126をコリメータ31を通る光軸上に挿入可能と
なっており、これによって、前記白色光源11との切り
換えを行うことができる。なお、分光器駆動ユニット2
1とミラー切り換え駆動ユニット127はバスを介して
中央制御装置91に接続されている。
【0074】光源から射出された光ビームはハーフミラ
ー41を含んだビームスプリッタによって試料5側と点
検出器112側に光の分離を行っている。試料5側に分
離された光ビームは、マトリックス窓形光マスク101
において結像される。このマトリックス窓形光マスク1
01は、点光源窓と点検出窓を共用する窓であり、マス
ク面からの不要な反射を防止するために鋸歯状のエッチ
ングが形成されている。マトリックス窓形光マスク10
1から射出される光ビームは、該光マスクの位置に配置
された点光源として扱うことができ、対物レンズを介し
て試料5に結像する。
【0075】なお、対物レンズは、レンズ交換ユニット
44によってその倍率を交換したり、レンズの焦点距離
に応じて上下位置の調整を行う。また、試料5は試料台
56上に載置され、さらにこの試料台56には試料上下
位置微調整ユニット52及び試料3次元移動ユニット5
4が設けられる。試料上下位置微調整ユニット52は積
層圧電体セラミック等よりなるトランスジューサを備
え、例えば0.6μm/Vの変化量によって試料の表面
反射基準の波長調整を行い、また、試料3次元移動ユニ
ット54は試料上下位置決めにおいては粗動作を行い、
平面移動においては走査面の移動を行う。これらの調整
ユニットは、試料上下位置微調整ユニット駆動ユニット
53と試料3次元移動ユニット駆動ユニット55によっ
て駆動される。
【0076】マトリックス窓形光マスク101は、前記
実施例に示した並列光ビーム走査を行うための構成であ
り、光マスク駆動ユニット102によってX−Y方向の
走査が行われ、また、位置センサ103によってその移
動位置の検出が行われる。光マスク駆動制御ユニット1
04はマトリックス窓形光マスク101の駆動制御を行
うものであり、位置センサ103からの検出信号があら
かじめ設定された正しい位置の信号となるように光マス
ク駆動ユニット102にフィードバックをかける制御を
行う。また、中央制御装置91からの指令によって、検
出器アレイ8の走査と同期してマトリックス窓形光マス
ク101の駆動制御を行う。検出器アレイ8は、マトリ
ックス窓形光マスク101上にできる点光源の一つ一つ
の点光源の光強度を検出するものであり、点光源と検出
窓を兼ねる光マスクの各窓と、検出器アレイの各検出器
素子とは光学的に共役となるよう配置されている。
【0077】なお、検出器アレイ8には、対物レンズを
介してマトリックス窓形光マスク101に結像された試
料5の像が、ハーフミラー41,検出レンズ121,1
22を介して結像される。なお、検出レンズ121,1
22はマトリックス窓形光マスク101の点光源アレイ
像を実像像として検出器アレイ8上に結像させるレンズ
であり、例えば溶融石英等の収差の小さな材質により形
成することができる。
【0078】検出器アレイ8には検出器制御ユニット3
5が接続され、検出器アレイの検出や、中央制御装置9
1からの起動信号による測定データの転送のタイミング
の制御及び駆動を行う。また、各検出素子から検出した
アナログ信号に応じた同期信号のアナログ信号処理ユニ
ット115への送信を行う。
【0079】中央制御装置91は、アナログ信号処理ユ
ニット115からの検出信号によって、前記した高速並
列光ビーム走査と深さ方向の情報検出の処理を行って、
3次元観察を行う。さらに、この実施例においては、照
射光強度の変動及び照射光強度の波長依存性の補償を行
う機構を備えている。この機構は、照射強度に比例した
光強度を検出する点検出器112と、検出器アレイの光
電変換によって電荷蓄積が行われた時間と同期して、点
検出器112からのアナログ信号を中央制御装置91か
らの信号に基づいて積分を行う積分器113と、中央制
御装置91からの信号に基づいて積分器113からの信
号をサンプル,ホールドし、CCDイメージセンサのデ
ータ転送期間中に測定値を保持するサンプル,ホールド
回路114とアナログ信号処理ユニット115とを備え
ている。アナログ信号処理ユニット115は、検出器ア
レイ8からのアナログ信号とサンプル,ホールド回路1
14からのアナログ信号の比を反射率比例電圧として求
め、検出器制御ユニット35から送られてくる各素子毎
のアナログ信号に同期した転送同期信号のタイミングに
よって、前記反射率比例電圧と基準信号との比較を行
う。
【0080】そして、反射率比例電圧が基準信号より大
きい場合には、真の反射信号があったものとして1フレ
ーム毎に中央制御装置91から送信されている輝度変調
信号やカラー信号を映像モニター73に送信する。一
方、反射率比例電圧が基準信号より小さい場合には、反
射信号がないものとしてあらかじめ設定されているバッ
クグラウンドに相当する輝度変調信号やカラー信号を映
像モニター73に送信する。また、アナログ信号処理ユ
ニット115は、各検出器データ転送タイミング毎に同
期してこの比較信号を中央制御装置91に送信してい
る。映像モニター73は、中央制御装置91からの垂直
同期信号をトリガーとし、アナログ信号処理ユニット1
15からの輝度変調信号やカラー信号と同期して反射信
号の有無を表示し、試料の平面映像(2次元表示)や断
層映像(3次元表示)を描くものである。
【0081】(第3の発明の第1実施例の測定例)次
に、分光器として6段階の波長選択を行い、画素数が1
920×1036で画素サイズが7.3×7.6μm2
で走査速度が30フレーム/秒の検出器アレイを用い、
1つの窓の寸法が検出器アレイの1画素の寸法と1対1
の窓を等間隔で配置し、窓数を960×518個として
縦横X−Y駆動により駆動するマトリックス窓形光マス
クを用いた場合において、2次元測定と3次元測定にお
ける測定例を示す。2次元測定において、使用する光源
を出力波長が488nmのArイオンレーザとし、対物
レンズの開口数NAを0.9とし、光学系の倍率を1/
20倍として高分解能観察を行った場合には、照射点1
点あたりのスポット形状は約0.365×0.38μm
2 、走査面積は約0.275mm2 、走査速度は0.2
75mm2 ×30フレーム/秒、観察画素数は59,6
73,600画素/秒の結果が得られる。
【0082】また、使用する光源を出力波長が488n
mのArイオンレーザとし、対物レンズの開口数NAを
0.5とし、光学系の倍率を1/3倍として中分解能観
察を行った場合には、照射点1点あたりのスポット形状
は約2.53×2.53μm2 、走査面積は約12.7
mm2 、走査速度は1.6mm2 ×30フレーム/秒、
観察画素数は59,673,600画素/秒の結果が得
られる。また、3次元測定において、光源にはハロゲン
ランプを使用し400nmを起点として10nmステッ
プで6段階の波長選択を行い、溶融石英による対物レン
ズの開口数NAを0.9とし、光学系の倍率を1/20
倍とし、焦点fを4mmとして高分解能観察を行った場
合には、照射点1点あたりのスポット形状は約0.36
5×0.38μm2 、走査面積は約0.275mm2 、
焦点深度は最大約0.31μm、屈折率約1.3の試料
について深さ測定は約0〜4.8μm、走査速度は0.
275mm2 ×30フレーム/秒、観察画素数は9,9
45,600画素/秒/層の結果が得られる。
【0083】また、同じく光源としてハロゲンランプを
使用し400nmを起点として50nmステップで6段
階の波長選択を行い、フッ化リチウムによる対物レンズ
の開口数NAを0.5とし、光学系の倍率を1/3倍と
し、焦点fを10mmとして中分解能観察を行った場合
には、照射点1点あたりのスポット形状は約2.53×
2.53μm2 、走査面積は約12.7mm2 、焦点深
度は最大約2.3μm、屈折率約1.3の試料について
深さ測定は約0〜0.52mm、走査速度は12.7m
m2 ×30フレーム/秒、観察画素数は9,945,6
00画素/秒/層の結果が得られる。
【0084】(第3の発明の第2実施例の構成)第2実
施例は、図47に示すように、点光源アレイであるマト
リックス窓形光マスク101と検出窓面130を光学的
に共役の位置に配置するものであり、その他の構成につ
いては前記第1実施例と同様である。この構成により、
共役配置によって点光源と結像点と検出点が1対1に対
応して正確な測定位置を得ることができ、また、反射光
測定におけるS/N比が良好で、検出感度を高めること
ができる。また、検出窓面130に光マスク101と同
期してかつ光学的に共役な光マスクを設置する構成によ
って、この効果を向上させることができる。
【0085】(第3の発明の第3実施例の構成)図48
に示す第3実施例は、前記図47に示す実施例2中の検
出器112に代えて検出器アレイ118を用い、検出器
アレイ8と同期して動作させる構成であり、検出器アレ
イ118の前には検出レンズ116,117が配置され
ている。
【0086】この構成により、試料像を結像する検出器
アレイ8と照射光の強度を検出する検出器アレイ118
とは、反射光の比強度を各点光源毎に求めることができ
る。これによって、前記実施例1,2と同様に光源全体
の光源強度の変動や分光器の波長特性による強度の相違
を測定することができる他、並行光ビームのローカリテ
ィーや光マスクの形状誤差等による照射強度の差を補償
することができる。
【0087】(本出願の第3の発明の効果)従来の共焦
点走査型光学顕微鏡と比較して、リアルタイムで安定で
正確な面観察を行うことができる。また、試料の断層映
像により3次元観察を行うことができる。これによっ
て、例えば、径が8μmで高さが2.4μm程度の赤血
球の活性度,退化度,及び退化の進行状況や、12μm
〜15μm程度の白血球の殺菌状況をリアルタイムで観
察することができる。また、半導体ウエハーや液晶パネ
ルのごみ検査やパターン欠陥検査において測定の高速化
を図ることができる。また、ガラスの厚さ測定や表面コ
ーティング膜の厚さ測定が可能であり、製造プロセスの
管理に応用することができる。
【0088】〔本出願の第4の発明〕以下に1フレーム
内で面測定及び多層の深さ方向の測定を行う本出願の第
4の発明について説明する。 (第4の発明の実施例の構成及び作用)図49は第4の
発明の実施例の構成を説明するための構成図であり、図
50はそのタイムチャートである。図49に示す構成
は、前記図45に示した第3の発明の構成における光源
の構成が相違し、その他の構成については共通であるた
め、以下では相違する部分についてのみ説明する。図4
9に示す構成例において、光源は複数個のレーザ光源1
3を備えている。レーザ光源13の個数及びその波長
は、測定する深さ方向の層数や深さに応じて設定され
る。図では赤色,緑色,及び青色の3色の場合を示して
いる。レーザ光源13Rは赤色のレーザ光を発生する光
源であり、例えば発振波長が633nmのHe−Neレ
ーザや発振波長が675nmのダイオードレーザを用い
ることができ、レーザ光源13Gは緑色のレーザ光を発
生する光源であり、例えば発振波長が532nmの固体
レーザを用いることができ、また、レーザ光源13Bは
青色のレーザ光を発生する光源であり、例えば発振波長
が473nmの固体レーザを用いることができる。
【0089】これらのレーザ光源13R,13G,13
Bから発せられた光ビームはビームスプリッタ45R,
45G,45Bによって分割され、一方は試料側に導か
れて点光源窓及び点検出窓とを共用したマトリックス窓
形マスクを介して試料上に結像され、他方は集光レンズ
111を介して点検出器112R,112G,112B
に導かれる。点検出器112R,112G,112B
は、各波長の光源強度に比例した光強度を検出する装置
であり、この検出アナログ信号は積分器及びサンプル,
ホールド回路113によって積分され、CCDイメージ
センサのデータ転送期間の間にその測定値を保持する。
この積分処理は、中央制御装置91からの指令に基づい
て、検出器アレイによって光電変換された電荷が蓄積さ
れる時間と同期して行われる。
【0090】そして、この積分器及びサンプル,ホール
ド回路113の出力は、マルチプレクサ回路114にお
いて、中央制御装置91からの指令に基づき、検出器制
御ユニット35に同期して、各画素のフィルタの種類に
一致した光源のサンプル,ホールド値を選択し、アナロ
グ信号処理ユニット115に出力する。アナログ信号処
理ユニット115は、検出器アレイ8からのアナログ信
号とマルチプレクサ回路116からのアナログ信号との
比から反射率比例電圧を求め、輝度信号及びカラー信号
を映像モニター73に出力する。前記の反射率比例電圧
は、アナログ信号処理ユニット115において、検出器
制御ユニット35から送られてくる各素子毎のアナログ
信号に同期した転送同期信号のタイミングによって、基
準信号との比較が行われる。
【0091】そして、反射率比例電圧が基準信号より大
きい場合には、真の反射信号があったものとして1フレ
ーム毎に中央制御装置91から送信されているR,G,
Bに一致した仮想の輝度変調信号あるいはカラー信号を
映像モニター73に送信する。一方、反射率比例電圧が
基準信号より小さい場合には、反射信号がないものとし
てあらじめ設定されているバックグラウンドに相当する
輝度変調信号やカラー信号を映像モニター73に送信す
る。また、アナログ信号処理ユニット115は、各検出
器データ転送タイミング毎に同期してこの比較信号を中
央制御装置91に送信している。また、直接モニタに表
示を行う場合には、R,G,Bの信号合成を行わず、そ
れぞれ独立した画素として出力し、赤色(または弱輝
度)スポットで構成される像、緑色(または中輝度)ス
ポットで構成される像、青色(または強輝度)スポット
で構成される像をそれぞれ表示することによって、深さ
方向の情報を映像として表示する。また、アナログ信号
処理ユニット115は、各点検出器データ転送タイミン
グ毎に同期して前記比較信号を中央制御装置91に送信
する。映像モニター73は、中央制御装置91からの垂
直同期信号をトリガーとし、アナログ信号処理ユニット
115からの輝度変調信号やカラー信号と同期して反射
信号の有無を表示し、試料の平面映像(2次元表示)や
断層映像(3次元表示)を描く。
【0092】図50のタイムチャートは、1フレーム期
間中に4つの画素を単位とする測定を行い、平面走査と
ともに深さ方向測定を行う場合を示している。光マスク
はX軸及びY軸方向の移動によって4つの画素を単位と
する領域を順に移動して照射を行う。そして、1フレー
ム期間中の各画素への照射において第1CCDイメージ
センサ〜第4CCDイメージセンサは順に信号を蓄積し
積分を行う。この蓄積信号は、次のフレームにおいて転
送が行われる。各第1CCDイメージセンサ〜第4CC
Dイメージセンサは、その前面に配置されたカラーフィ
ルタによって測定深さに対応して選択された波長を検出
しており、これによって、深さ方向の測定を行う。した
がって、1フレーム期間中に平面走査と深さ方向の測定
の両測定を行うことになる。
【0093】次に、この実施例で使用する検出器アレイ
の構成について説明する。検出器アレイは、図51に示
すように例えば縦640,横480の画素により構成す
ることができ、その前面にカラーフィルタは配列されて
いる。ここでは、検出器の緑色に対する感度を補償する
ために赤(R)と青(B)のカラーフィルタに対して、
緑(G)のカラーフィルタを2倍の画素に配置してい
る。したがって、赤(R)と青(B)と2つの緑(G)
の計4つのカラーフィルタが、試料面上での1つのスポ
ットに対する検出スポットとなる。なお、この実施例で
は、4層の測定に対応する構成であるが、3色分のカラ
ーフィルタの配置によって3層像の観察を行う共焦点走
査型光学顕微鏡となる。
【0094】また、図52はR,G,Bのそれぞれのカ
ラーフィルタの波長特性を示しており、それぞれ独立し
た非干渉の光源波長の領域(633nm,532nm,
473nm)を有している。これによって、R,G,B
のそれぞれの波長の光がこのカラーフィルタ付きの検出
器アレイに同時に照射されると、各波長に対応した検出
器はカラーフィルタによって測定対象の波長のみを検出
し、他の波長による干渉を除去することができ、1フレ
ームの期間内で複数層の深さ方向の測定を行うことがで
きる。したがって、各波長毎にフレームを異ならせて測
定を行う必要がない。
【0095】(第4の発明の実施例の作用)次に、第4
の発明の実施例の作用について説明する。図53は深さ
方向の測定例を示している。図53は、フッ化リチウム
の材質で、波長400nmに対する焦点距離が2mm
で、開口数NAが0.95のレンズと、1つの窓の寸法
が一辺7.5μmの正方形のマスクと、投影倍率が1/
20で400nmの波長の光が結像する位置を基準位置
とする光学系を用いた場合の光波長と結像位置との関係
を示しており、(a)は大気中における値であり、
(b)は試料が光波長に対して平均的に1.33の屈折
率を持つ場合の値である。ここで、各レーザ波長とその
焦点深度を考慮すると、結像位置は基準位置からの距離
によって表すと、例えば473nmの波長では−1.2
4μmを結像中心として、深度上限が−0.99μm、
深度下限が−1.48μmとなり、この深度上限と深度
下限間の深さ方向の情報を持つことになる。
【0096】また、同様に、532nmの波長では−
1.90μmを結像中心として、深度上限が−1.63
μm、深度下限が−2.18μmとなり、633nmの
波長では−2.69μmを結像中心として、深度上限が
−2.36μm、深度下限が−3.01μmとなり、そ
れぞれ深度上限と深度下限間の深さ方向の情報を持つこ
とになる。したがって、図54に示すように、試料表面
の基準面からB,G,Rの順で断層像を求めることがで
きる。なお、使用する光源の波長とカラーフィルタの通
過域の波長を変更することによって、試料表面の基準面
からの断層の深さを変更することができる。
【0097】また、前記例における照明スポット寸法と
分解能とは、図55に示すような関係で示され、473
nmの波長ではスポット寸法が0.46μm,分解能が
0.35μmであり、532nmの波長ではスポット寸
法が0.52μm,分解能が0.39μmであり、63
3nmの波長ではスポット寸法が0.61μm,分解能
が0.46μmとなる。したがって、図55に示すよう
に分解能はスポット寸法以下であるため、全ての測定が
行うことができる。また、図56及び図57は対物レン
ズの焦点距離及び開口数を変更した例を示している。図
56は焦点距離が5mm,開口数NAが0.8,投影倍
率が1/10の場合であり、このときの結像位置は基準
位置からの距離によって表すと、473nmの波長では
−6.5μmを結像中心として、深度上限が−6.1μ
m、深度下限が−6.8μmとなる。また、同様に、5
32nmの波長では−10.0μmを結像中心として、
深度上限が−9.6μm、深度下限が−10.4μmと
なり、633nmの波長では−14.1μmを結像中心
として、深度上限が−13.6μm、深度下限が−1
4.5μmとなる。
【0098】また、図57は焦点距離が10mm,開口
数NAが0.5,投影倍率が1/10の場合であり、こ
のときの結像位置は基準位置からの距離によって表す
と、473nmの波長では−13.0μmを結像中心と
して、深度上限が−12.1μm、深度下限が−13.
9μmとなる。また、同様に、532nmの波長では−
19.9μmを結像中心として、深度上限が−19.0
μm、深度下限が−20.9μmとなり、633nmの
波長では−38.2μmを結像中心として、深度上限が
−27.0μm、深度下限が−39.3μmとなる。
【0099】(第4の発明の変形例)第4の発明の前記
実施例において、各波長に対応する複数個の光源に代え
て、白色光源を用いる構成とすることもできる。この構
成の場合には、波長の選択を検出器アレイに設けたカラ
ーフィルタによってのみ行うため、検出精度はカラーフ
ィルタの波長選択特性に依存することになる。
【0100】(第4の発明による効果)第4の発明にお
いては、1フレームの間において平面及び深さ方向の測
定を行うため、ちらつきを減少することができ、残存性
の強いCRTを用いることなく表示を行うことができ
る。また、対象物の速い変化や動きに対しても良好な観
測を及び行うことができる。
【0101】(本発明の適用)本発明は、医用、バイオ
テクノロジー、赤血球,白血球の状態観察や細胞及び単
細胞などの生体観察等の生物学や、半導体,液晶分野に
おけるパターン欠陥やゴミなどの検査及び厚さ測定、あ
るいは、食品、地学、マイクロマシニング、教育機器、
産業機械等の種々の応用分野において、試料に生じた物
理的あるいは化学的変化を、試料に光照射を行って反射
光強度や蛍光強度や反射率変化等の反射信号として測定
することができる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
走査速度が速く、測定点の位置の特定が安定している共
焦点走査型光学顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の並列光ビーム走査の原理を説明す
るための図である。
【図2】第1の発明の並列光ビーム走査の原理を説明す
るための図である。
【図3】第2の発明の並列光ビーム走査の原理を説明す
るための図である。
【図4】第4の発明の3次元測定の原理を説明するため
の図である。
【図5】第4の発明における像関係を説明するための図
である。
【図6】第4の発明における点検出器アレイの配列とカ
ラーフィルタの配列を示す図である。
【図7】第4の発明のカラーフィルタの特性図である。
【図8】共焦点光学系を説明するための図である。
【図9】共焦点光学系を説明するための図である。
【図10】第1の発明の実施例を説明する構成図であ
る。
【図11】第1の発明の点光源アレイを説明する構成図
である。
【図12】第1の発明の点検出器アレイを説明する構成
図である。
【図13】第1の発明の他の点検出器アレイを説明する
構成図である。
【図14】第1の発明の点光源の点滅動作を説明する図
である。
【図15】第1の発明の点光源による全面走査を説明す
る図である。
【図16】第1の発明の点光源による全面走査を説明す
る図である。
【図17】面発光レーザダイオードを説明する図であ
る。
【図18】面発光レーザダイオードを用いた構成を説明
する図である。
【図19】液晶パネルを説明する図である。
【図20】液晶パネルを用いた構成を説明する図であ
る。
【図21】マトリックス窓形光マスクの構成を説明する
図である。
【図22】マトリックス窓形光マスクを駆動するための
駆動機構の構成図である。
【図23】スリット窓形光マスクの構成を説明する図で
ある。
【図24】スリット窓形光マスクを駆動するための駆動
機構の構成図である。
【図25】第1の発明の第6実施例の構成を説明する図
である。
【図26】第1の発明の第7実施例の構成を説明する図
である。
【図27】共焦点走査型光学顕微鏡の走査を説明するた
めの図である。
【図28】干渉距離と光源の配置との関係を説明する図
である。
【図29】第1の発明の第9実施例の構成を説明する図
である。
【図30】第1の発明の第10実施例の構成を説明する
図である。
【図31】開口数に対する最小分解間隔と波長との関係
を説明する図表である。
【図32】開口数に対する最小分解間隔と波長との関係
を説明する図である。
【図33】第2の発明の実施例を説明する構成図であ
る。
【図34】溶融石英のレンズの場合における波長と結像
位置との関係を示す図である。
【図35】フッ化リチウムのレンズの場合における波長
と結像位置との関係を示す図である。
【図36】フッ化リチウムのレンズの場合において溶融
石英板内に結像させたときの例を説明する図である。
【図37】フッ化リチウムのレンズの場合において溶融
石英板内に結像させたときの例を説明する図である。
【図38】フッ化リチウムのレンズの場合において溶融
石英板内に結像させたときの例を説明する図である。
【図39】厚さ検出における検出スペクトルパターンで
ある。
【図40】2層の場合の検出スペクトルパターンであ
る。
【図41】試料中の異物がある場合のスペクトルパター
ンである。
【図42】深さ方向の分解能を説明する図表である。
【図43】深さ方向の分解能を説明する図である。
【図44】第2の発明の他の実施例を説明する図であ
る。
【図45】第3の発明の実施例を説明する構成図であ
る。
【図46】第3の発明の実施例のタイムチャートであ
る。
【図47】第3の発明の第2実施例を説明する構成図で
ある。
【図48】第3の発明の第3実施例を説明する構成図で
ある。
【図49】第4の発明の実施例を説明するための構成図
である。
【図50】第4の発明の実施例を説明するためのタイム
チャートである。
【図51】第4の発明の検出器アレイの構成を説明する
図である。
【図52】第4の発明の検出器アレイのカラーフィルタ
の波長特性図である。
【図53】第4の発明の実施例の深さ方向の測定例であ
る。
【図54】第4の発明の実施例において3層測定例であ
る。
【図55】第4の発明の実施例において照明スポット寸
法と分解能の関係を説明する図である。
【図56】第4の発明の実施例において結像位置と深さ
方向との関係を説明する図である。
【図57】第4の発明の実施例において結像位置と深さ
方向との関係を説明する図である。
【符号の説明】
O,5…試料、L…レンズ、H,41…ハーフミラー、
S…点光源アレイ、D…検出器アレイ、1…光源、2,
7…分光器、8…検出器、11…白色光源、31,33
…コリメータ、32…光マスク、42…対物レンズ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点光源と等価な光源を光源単位とし、該
    光源単位を複数個組み合わせてなる走査単位内で前記光
    源単位の光の照射を周期的に行なう光源と、複数個の検
    出単位を備えた検出器と、前記光源と検出器とを光学的
    に共役な位置に配置し、光源単位と検出単位を一対一に
    対応させる共焦点光学系とを備えたことを特徴とする共
    焦点走査型光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】 異なる波長を含む光源と、前記波長の光
    を検出する検出器と、前記光源と検出器とを光学的に共
    役な位置に配置する共焦点光学系とを備え、前記共焦点
    光学系は前記波長に対して光学的収差を持ち、該光学的
    収差によって試料における深さ方向の焦点位置を異なら
    せ、試料像を検出器の同一面上に結像させる光学系を含
    むことを特徴とする共焦点走査型光学顕微鏡。
  3. 【請求項3】 点光源と等価な光源を光源単位とし、該
    光源単位を複数個組み合わせてなる走査単位内におい
    て、前記光源単位毎に異なる波長を含む光の照射を周期
    的に行なう光源と、複数個の検出単位を備え前記波長の
    光を検出する検出器と、前記光源と検出器とを光学的に
    共役な位置に配置し、光源単位と検出単位を一対一に対
    応させる共焦点光学系とを備え、前記共焦点光学系は前
    記波長に対して光学的収差を持ち、該光学的収差によっ
    て試料における深さ方向の焦点位置を異ならせ、試料像
    を検出器の同一面上に結像させる光学系を含むことを特
    徴とする共焦点走査型光学顕微鏡。
  4. 【請求項4】 点光源と等価な光源を光源単位とし、該
    光源単位を複数個組み合わせてなる走査単位内におい
    て、前記光源単位毎に異なる波長を含む光の断続的照射
    を周期的に行なう光源と、複数個の検出単位を備え同時
    に入射した光から前記波長を選択して検出する検出器
    と、前記光源と検出器とを光学的に共役な位置に配置
    し、光源単位と検出単位を一対一に対応させる共焦点光
    学系とを備え、前記共焦点光学系は前記波長に対して光
    学的収差を持ち、該光学的収差によって試料における深
    さ方向の焦点位置を異ならせ、検出器の同一面上に結象
    させる光学系を含み、前記光の断続的照射の一周期内で
    前記波長に対応して検出を行うことを特徴とする共焦点
    走査型光学顕微鏡。
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