JPH08210502A - 動力取出装置の歯車位置決め機構 - Google Patents

動力取出装置の歯車位置決め機構

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JPH08210502A
JPH08210502A JP7325898A JP32589895A JPH08210502A JP H08210502 A JPH08210502 A JP H08210502A JP 7325898 A JP7325898 A JP 7325898A JP 32589895 A JP32589895 A JP 32589895A JP H08210502 A JPH08210502 A JP H08210502A
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JP
Japan
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shift
case
shift fork
gear
shift shaft
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JP7325898A
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English (en)
Inventor
Toshiya Okayama
年弥 岡山
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力取出装置の歯車位置決め機構において、
ケースを分割することなく、ケースとシフトフォークの
寸法精度を容易に得ることを可能とする。 【解決手段】 ケース8に軸方向に摺動可能に取付けら
れたシフトシャフト17と、そのシフトシャフト17に
ボス部22が摺動可能に支持されたシフトフォーク21
とを備えた動力取出装置の歯車位置決め機構において、
シフトフォーク21のボス部22を、シフトシャフト1
7上に一定間隔を置いて設けられた段部19と止め輪2
0とにより規制される範囲内で軸方向に摺動可能に支持
する。ケース8には止め輪20の直径よりも大きい直径
のねじ孔24を貫設し、そのねじ孔24には、前記ボス
部22の外面に軸方向に所定間隔を置いて形成した2個
の凹部29,30に係脱されるディテントボール26
と、そのディテントボール26を常に係合方向に押圧す
るばね27とを軸心方向に収容した位置決め用のプラグ
25を締着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてダンプカ
ーやミキサー等の特装車において、油圧シリンダ等の油
圧作動機器を駆動するためにトランスミッションの動力
を取出す動力取出装置に係り、詳しくは駆動系の歯車に
噛合又は解離することにより前記動力の断接を行う出力
歯車の位置決め機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の位置決め機構は、具体的
には出力歯車を軸方向に摺動操作するシフトフオークと
ケースとの間においてディテント機構を利用して位置決
めするものであり、このようなものとしては、たとえば
特公昭59−16967号公報や実開昭57−1076
29号公報を挙げることができる。
【0003】上記の特開昭59−16967号公報に記
載の動力取出装置は、1つの操作系による一方向の操作
により、油圧ポンプの動力断接と、方向切換弁の切換え
とを行う形式のものである。つまり、シフトシャフト上
に取付けられたシフトフォークの摺動動作により駆動系
の歯車に出力歯車を噛合又は解離させて油圧ポンプを駆
動又は停止させる一方、シフトシャフトの摺動動作によ
り油圧ポンプから吐出された圧油の流れを方向切換弁の
切換えにより制御する形式のものである。
【0004】そして、出力歯車、つまりシフトフォーク
の位置決め機構は下記の如き構成となっている。すなわ
ち、シフトシャフトに嵌合されたシフトフォークのボス
部の上部には外面から内面に通じる貫通孔が設けられ、
その貫通孔にボス部の肉厚より大径のボールが挿入され
ており、常にはこのボールがシフトシャフトに形成され
た円弧溝に係合してシフトフォークがシフトシャフトと
一体となって移動するようになっているが、シフトフォ
ークが出力歯車を駆動系歯車に噛合させる位置までシフ
トシャフトと共に移動したときに、前記ボールが動力取
出装置のケースに設けられた切欠と対応し、この位置を
越えてシフトシャフトがさらに移動したときにはボール
がシフトシャフトの円弧溝から脱出して切欠側に係合し
シフトフォークをケース側に保持する構成となってい
る。
【0005】一方、実開昭57−107629号公報に
記載の動力取出装置は、歯車の切換とバルブの切換えと
を別々に行う形式のものであって、歯車の噛合と解離と
の2段切換えを行うシフトフォークは、シフトシャフト
上に止めねじによって固定される構造となっており、そ
して出力歯車の断接の位置決めは、動力取出装置のケー
ス側に設けられ、シフトフォークのボス部に形成された
動力接続位置用と動力遮断位置用との2個の凹部に選択
的に係脱されるディテントボールと、このボールを常に
凹部に向けて押圧付勢するばねとからなるディテント機
構によって行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来装置には下記のような欠点があった。まず、特開昭5
9−16967号公報の場合は、動力取出装置のケース
とシフトフォークとの寸法精度を確保するために、また
ケースに位置決用のディテントボールを組付けるため
に、該ケースを上下の2分割構造に設定する必要があ
る。そして、ケースを2分割構造としたときは、その分
割面に関して高精度のかつ広範囲のシール面加工ならび
にねじ加工等を行わねばならず、その加工作業がすこぶ
る面倒であった。また、ケース分割式ではシール材と、
ケース結合のための多数本のボルトを必要とするもので
あり,部品点数が増大するという問題もあった。
【0007】一方、実開昭57−107629号公報の
場合は、動力取出装置のケースの上部に筒部を一体に形
成し、この筒部にディテントボール及びばねを組付ける
構成であるため、ケースとフォークシフトとの間にかな
りの隙間を確保することによりケースの鋳肌のバラツキ
に対処しているが、この隙間が大きいと、ディテントボ
ールを余程大きくしないとディテント機構の成立が困難
となり、そしてボールを大きくしたときは機構そのもの
が大型化する結果となる。なお、図面ではケースは一体
構造となっているが、現実にはフォークをシフトシャフ
トにセットボルトにて固定する構造であることから、セ
ットボルトの取付けのためにケースを上下に2分割構造
にせざるを得ないと推量され、そのときは上記の特開昭
59−16967号公報と同様の問題が生ずることにな
る。
【0008】そこで本発明は、以上の問題に鑑み、ケー
スを分割することなく、ケースとシフトフォークの寸法
精度を容易に得ることの可能な動力取出装置の歯車位置
決め機構を提供することを、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために次のように構成している。すなわち、ケー
スに軸方向に摺動可能に取付けられたシフトシャフト
と、このシフトシャフトにボス部が摺動可能に支持され
たシフトフォークとを備えており、このシフトフォーク
の摺動動作により駆動系の歯車に対して出力歯車を噛合
又は解離させて油圧ポンプのための動力を断接する2段
切換えを行い、またシフトシャフトの摺動動作により油
圧ポンプから吐出された圧油の流れを制御するための3
位置形切換弁の3段切換えを行う形式の動力取出装置に
おいて、前記シフトフォークのボス部を、シフトシャフ
ト上に一定間隔を置いて設けられた段部と止め輪とによ
り規制される範囲内で軸方向に摺動可能に支持し、前記
ケースにはシフトフォークのボス部に対応する部位に前
記止め輪の直径よりも大きい直径のねじ孔を貫設し、こ
のねじ孔には、前記シフトフォークのボス部の外面に軸
方向に所定間隔を置いて形成した動力接続位置用と動力
遮断位置用との2個の凹部に選択的に係脱されるディテ
ントボールと、このディテントボールを常に係合方向に
押圧するばねとを軸心方向に収容した位置決め用のプラ
グを挿入締着する構成としたものである。
【0010】上述のように構成された本発明の歯車位置
決め機構にあっては、常にボールがシフトフォークの動
力遮断位置用と動力接続位置用とのいずれか一方の凹部
に係合してシフトフォークをケース側に保持している。
そしてシフトシャフトが3位置形の切換弁をアクチュエ
ータ作動位置から中立位置に切換える方向に摺動された
ときは、シフトフォークの段部又は止め輪のいずれかが
シフトフォークのボス部に接近して当接するだけに止ま
り、ケース側への保持状態を維持する。一方、シフトシ
ャフトが切換弁を中立位置からアクチュエータ作動位置
に切換える方向に摺動されたときは、シフトシャフトの
段部又は止め輪がシフトフォークのボス部を押動するた
め、このときはディテントボールがばねに抗して凹部か
ら脱出することによりシフトフォークがシフトシャフト
と一体となって移動することを許容する。すなわち、こ
のときはシフトフォークが出力歯車を移動させて駆動系
の歯車に対して噛合又は解離させる。
【0011】しかして、本発明の歯車位置決め機構は、
ディテントボールとばねとを収容した位置決め用のプラ
グをケースにねじ孔を介して組付ける構成とし、そして
ねじ孔の取付座によりシフトフォークとプラグとの寸法
精度を確保するようにしたものであり、またシフトフォ
ークをシフトシャフトと一体的に移動させる手段を段部
と止め輪とで規制する方式とし、止め輪のシフトシャフ
トに対する取付けをプラグの取付孔であるねじ孔から差
込んで行い得るようにしたものであり、このことによっ
てケースの分割を不要としている。すなわち、本発明に
よれば、従来必要不可欠であったケースの2分割を回避
し得たものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、ダンプカーに適用した本発
明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図
10はダンプカーのダンプシリンダ駆動系統図であり、
図中1は油圧ポンプ2と圧油流れを切換える切換弁3と
を一体に備えた動力取出装置であり、該動力取出装置1
は、トランスミッション4に連結され、運転席に配置さ
れる操作レバー5を操作することにより該トランスミッ
ション4の動力を断接する。なお、図8において、6は
オイルタンク、7はダンプシリンダを示す。
【0013】つぎに、動力取出装置の詳細を主として図
3に基づいて説明する。なお、油圧ポンプ2としてはギ
ヤポンプが使用され、その一部が示されており、また切
換弁3の詳細についてはその図示を省略しているが、弁
としては3位置形のスプール弁が使用されている。
【0014】動力取出装置のケース8(以下、P・T・
Oケースという)のほぼ中央部には、出力軸9が回転可
能に支持され、この出力軸9に形成されたスプライン1
0には中間歯車12と噛合うことで動力を取出すための
出力歯車11が摺動可能に嵌合されている。中間歯車1
2はトランスミッション4の動力取出歯車(図示省略)
と常時噛合っており、エンジンの駆動時には常時回転し
ている。なお、ギヤポンプ2を構成する駆動側のポンプ
ギヤ13は出力軸9の一端部に固着されており、従動側
のポンプギヤ14はポンプケース15に回転可能に支持
された従動軸16に固着されている。
【0015】しかして、前記P・T・Oケース8の上部
の一端寄りにはシフトシャフト17が軸方向に摺動可能
に取付けられている。このシフトシャフト17は一端が
前記操作レバー5とケーブル18(あるいはリンク機
構)を介して連結され、他端には図示省略の3位置形の
スプール弁が一体に形成又は連結されている。そして、
スプール弁は中間位置を中立位置(シリンダポート閉鎖
位置)とし、その中立位置からシフトシャフト17の図
示右移動時にはシリンダ上昇位置に、また図示左移動時
にはシリンダ下降位置に3段に切換えられるようになっ
ている。
【0016】また、前記シフトシャフト17にはシフト
フォーク21のボス部22が軸方向に摺動可能に嵌合さ
れており、このシフトフォーク21はその二股部分が出
力歯車11のボス部の外周面に形成された環状溝23に
係合し、シフトシャフト17と共に移動することで出力
歯車11を中間歯車12に噛合又は解離させる。しかし
て、シフトシャフト17には前記シフトフォーク21の
ボス部22を挟んで図示右側に段部19が形成され、図
示左側にEリング20が取付けられ、それら段部19と
Eリング20との間隔がボス部22の幅(軸方向長さ)
よりも広く設定されている。
【0017】すなわち、シフトフォーク21は、段部1
9とEリング20とにより規制される一定範囲内でのみ
シフトシャフト17に対する相対移動が許容されてお
り、その許容相対移動量は前記切換弁3の1段の切換
分、つまり中立位置から上昇位置又は下降位置までの切
換量に相当する。従って、シフトフォーク21はシフト
シャフト17が切換弁3の1段分の切換量を越えて移動
されたときには、段部19により図示左側へ、またEリ
ング20により図示右側へ一体的に移動されるようにな
っている。
【0018】つぎに、出力歯車11を中間歯車12に対
する噛合位置又は解離位置に保持するための歯車位置決
め機構について主として図1及び図2に基づいて説明す
る。この歯車位置決め機構は、具体的にはディテント機
構により構成されており、図示のように前記P・T・O
ケース8の上部に取付けられている。
【0019】すなわち、P・T・Oケース8の上部には
ねじ孔24が形成され、このねじ孔24を通してメイン
プラグ25が前記シフトフォーク21のボス部22上面
に向けて挿入締着されている。このメインプラグ25に
は少なくとも上部に雌ねじを有する同心状の筒孔25a
が形成され、そしてこの筒孔25aにはディテントボー
ル26及び該ディテントボール26を下向きに押圧する
ばね27が収容されており、それらは筒孔25aの上部
に挿入締着されたサブプラグ28により固定されてい
る。
【0020】一方、シフトフォーク21のボス部22の
外面上部は平坦面に形成されるとともに、その平坦面に
は動力接続位置用と動力遮断位置用との2個の皿形の凹
部29,30が軸方向に一定間隔を置いて形成されてお
り、前記ディテントボール26がいずれかの凹部29,
30に選択的に係合されるようになっている。
【0021】しかして、前記ねじ孔24の上部にはメイ
ンプラグ25の取付座24aが加工されており、これに
より該メインプラグ25とシフトフォーク21との寸法
精度、つまりメインプラグ25の先端とシフトフォーク
21の上面との間の適正隙間を確保できるようにしてい
る。ただし、図示例では取付座24aに介在された座金
31を含んで適正隙間が得られるよう設定されている。
なお、メインプラグ25の頭部は取付座24aに対して
Oリング32によりシールされている。
【0022】また、本実施の形態におけるメインプラグ
25の取付孔であるねじ孔24は、前記Eリング20を
シフトシャフト17へ取付ける際の作業孔を兼用するも
のであり、従って少なくともその直径はEリング外径よ
りも大きく設定されている。そして、Eリング20は、
図7に示すように、シフトフォーク21をシフトシャフ
ト17に嵌め込んだ状態で、適当な工具を用いてメイン
プラグ25取付前のねじ孔24から差込んで止め溝17
aに圧入することによりシフトシャフト17に取付ける
ことができるようになっている。
【0023】本実施の形態は上述のように構成したもの
であり、以下その作用を説明する。図3は、シフトシャ
フト17が最も左側へ移動された状態を示しており、出
力歯車11は中間歯車12から切離された位置に保持さ
れ、また切換弁3は下降位置に切換えられている。この
とき、Eリング20はシフトフォーク21のボス部22
から離れている。この状態で操作レバー5によりシフト
シャフト17が右側へ移動されると、切換弁3は中立位
置に切換えられるが、このときシフトフォーク21は、
図4に示すように図示右側の動力遮断位置用の凹部30
に係合したディテントボール26によって動力遮断位置
に保持されたままであり、Eリング20がボス部22に
当接した状態となる。
【0024】つづいて、図4の状態において、シフトシ
ャフト17がさらに右側に移動されたときは、シフトフ
ォーク21がEリング20によって押され、動力遮断位
置用の凹部30からディテントボール26を脱出させて
シフトシャフト17と共に移動される。そして、この移
動により図5に示すように出力歯車11が出力軸9のス
プライン10に沿って摺動し中間歯車12に噛み合うの
で、トランスミッション4の動力が取出される。すなわ
ち、出力歯車11を介して出力軸9が回転されてギヤポ
ンプ2が駆動されることになり、このときディテントボ
ール26が動力接続位置用の凹部29に係合して動力接
続状態を保持する。一方、ギヤポンプ2の駆動と同時に
切換弁3が上昇位置に切換えられ、ギヤポンプ2から吐
出された圧油がダンプシリンダ7に送られて該ダンプシ
リンダ7が伸長する。
【0025】つづいて、図5に示す状態においてシフト
シャフト17が左側へ移動されたときは、切換弁3は中
立位置に戻される。このとき、シフトフォーク21は動
力接続位置用の凹部29に係合したディテントボール2
6によって動力接続位置に保持され、図6に示すように
シフトシャフト17の段部19がシフトフォーク21の
ボス部22に当接した状態となり、従ってこの場合はギ
ヤポンプ2によって吐出された圧油はそのままオイルタ
ンク6に戻される。
【0026】図6の状態からシフトシャフト17がさら
に左側へ移動されると、シフトフォーク21がシフトシ
ャフト17の段部19により押され、動力接続位置用の
凹部29からディテントボール26を脱出させてシフト
シャフト17と共に移動される。この移動により出力歯
車11が出力軸9に沿って摺動されて中間歯車12との
噛合いが解かれ、図3に示すポンプ停止状態に戻る。そ
して同時に切換弁3が下降位置に切換えられ、ダンプシ
リンダ7の圧油がオイルタンク6に戻されダンプシリン
ダ6は縮小する。
【0027】さて、本実施の形態にあっては、出力歯車
11の位置決めをP・T・Oケース8とシフトフォーク
21との間で行う場合において、ディテントボール26
とばね27とを収容したメインプラグ25をP・T・O
ケース8にねじ孔24を介して組付ける構成とし、そし
てねじ孔24の取付座24aによりシフトフォーク21
とメインプラグ25との寸法精度を確保するようにした
ものであり、またシフトフォーク21をシフトシャフト
17と一体的に移動させる手段を段部19とEリング2
0とで規制する方式とし、Eリング20のシフトシャフ
ト17に対する取付けをメインプラグ25の取付孔であ
るねじ孔を利用して行い得るようにしたものであり、こ
のことによってP・T・Oケース8の分割を不要として
いる。
【0028】つぎに,本発明の他の実施の形態を図8及
び図9に基づいて説明する。この実施の形態は、前記歯
車位置決機構としてのディテント機構に歯車の噛合・解
離を検出するためのインジケータスイッチ33を組付け
たものである。図示のように、シフトフォーク21のボ
ス部22の上面が軸方向に関して平坦な傾斜面22aに
形成され、そして動力接続位置用の凹部29と、動力遮
断位置用の凹部30とに上下方向の高低差が付けられて
いる。
【0029】すなわち、この実施の形態は2つの凹部2
9,30に対するディテントボール26の係合高さの変
化を利用して、メンンプラグ25内に内蔵されたインジ
ケータスイッチ33(スイッチの構造については公知で
あるので、その詳細については図示を省略する)をオ
ン、オフ作動させるようにしたものであり、ディテント
ボール26が図8に示す歯車噛合状態である動力接続位
置用の凹部29に係合したときは、ディテントボール2
6が高位となりインジケータスイッチがオンして動力が
接続状態にあることを検出し、一方、図9に示す歯車解
離状態である動力遮断位置用の凹部30に係合したとき
はディテントボール26が低位となりインジケータスイ
ッチがオフして動力が遮断していることを検出する。
【0030】なお、インジケータスイッチ33を内蔵し
たメインプラグ25の組付け精度については、前述の実
施の形態と同様にねじ孔24に取付座24aを設けるこ
とで達成されている。
【0031】このように、この実施の形態では歯車の位
置決機構と歯車の位置検出機構とを1つの機構に集約し
たものであり、従ってそれらが単一的に構成される場合
に比較して、その部品点数ならびに加工工数等の大幅な
削減が達成されるとともに、取付部位の設定の容易化が
図られることになる。
【0032】なお、この実施の形態において、インジケ
ータスイッチとして、たとえば凹部29,30に対する
ディテントボール26の出没による上下運動を回転運動
に変換してオン,オフする形式のロータリスイッチを利
用したときは、前記動力接続位置用の凹部29と動力遮
断位置用の凹部30間の高低差は省略することが可能で
ある。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は動力取出装
置のケースの分割を回避し得たたものであり、このこと
によりケースの2分割に原因する、その分割面に関して
必要不可欠な高精度のかつ広範囲のシール面加工ならび
にねじ加工等の面倒な加工作業を回避することができ
る。勿論、本発明においてもケースに対するプラグ取付
のためのねじ孔の加工及び取付座の加工は必要である
が、ケースを2分割したときの分割全面に施される加工
に比べると局部的加工で済み、その加工はすこぶる容易
となり、かつまた寸法精度も出し易いものとなり、さら
には部品点数においてもケース分割式のものに比べれば
減少することができる。また、本発明によれば、必要に
応じてユーザーにてプラグを脱着することによりディテ
ントボールやばね等を交換することができるものであ
り、歯車位置決め機構のサービス作業を大幅に向上する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯車位置決め装置を示す縦断面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図4】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図5】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図6】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図7】シフトシャフトに対するEリングの組付け態様
を示す説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図9】本発明の他の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図10】本発明の適用対象の一例を示すダンプカーに
おけるダンプシリンダの駆動系統図である。
【符号の説明】
1…動力取出装置 2…油圧ポンプ 3…切換弁 8…P・T・Oケース 11…出力歯車 12…中間歯車 17…シフトシャフト 19…段部 20…Eリング 21…シフトフォーク 22…ボス部 24…ねじ孔 25…メインプラグ 26…ディテントボール 27…ばね 29…動力接続位置用凹部 30…動力遮断位置用凹部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 動力取出装置の歯車位置決め機構
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてダンプカ
ーやミキサー等の特装車において、油圧シリンダ等の油
圧作動機器を駆動するためにトランスミッションの動力
を取出す動力取出装置に係り、詳しくは駆動系の歯車に
噛合又は解離することにより前記動力の断接を行う出力
歯車の位置決め機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の位置決め機構は、具体的
には出力歯車を軸方向に摺動操作するシフトフオークと
ケースとの間においてディテント機構を利用して位置決
めするものであり、このようなものとしては、たとえば
特公昭59−16967号公報や実開昭57−1076
29号公報を挙げることができる。
【0003】上記の特開昭59−16967号公報に記
載の動力取出装置は、1つの操作系による一方向の操作
により、油圧ポンプの動力断接と、方向切換弁の切換え
とを行う形式のものである。つまり、シフトシャフト上
に取付けられたシフトフォークの摺動動作により駆動系
の歯車に出力歯車を噛合又は解離させて油圧ポンプを駆
動又は停止させる一方、シフトシャフトの摺動動作によ
り油圧ポンプから吐出された圧油の流れを方向切換弁の
切換えにより制御する形式のものである。
【0004】そして、出力歯車、つまりシフトフォーク
の位置決め機構は下記の如き構成となっている。すなわ
ち、シフトシャフトに嵌合されたシフトフォークのボス
部の上部には外面から内面に通じる貫通孔が設けられ、
その貫通孔にボス部の肉厚より大径のボールが挿入され
ており、常にはこのボールがシフトシャフトに形成され
た円弧溝に係合してシフトフォークがシフトシャフトと
一体となって移動するようになっているが、シフトフォ
ークが出力歯車を駆動系歯車に噛合させる位置までシフ
トシャフトと共に移動したときに、前記ボールが動力取
出装置のケースに設けられた切欠と対応し、この位置を
越えてシフトシャフトがさらに移動したときにはボール
がシフトシャフトの円弧溝から脱出して切欠側に係合し
シフトフォークをケース側に保持する構成となってい
る。
【0005】一方、実開昭57−107629号公報に
記載の動力取出装置は、歯車の切換とバルブの切換えと
を別々に行う形式のものであって、歯車の噛合と解離と
の2段切換えを行うシフトフォークは、シフトシャフト
上に止めねじによって固定される構造となっており、そ
して出力歯車の断接の位置決めは、動力取出装置のケー
ス側に設けられ、シフトフォークのボス部に形成された
動力接続位置用と動力遮断位置用との2個の凹部に選択
的に係脱されるディテントボールと、このボールを常に
凹部に向けて押圧付勢するばねとからなるディテント機
構によって行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来装置には下記のような欠点があった。まず、特開昭5
9−16967号公報の場合は、動力取出装置のケース
とシフトフォークとの寸法精度を確保するために、また
ケースに位置決用のディテントボールを組付けるため
に、該ケースを上下の2分割構造に設定する必要があ
る。そして、ケースを2分割構造としたときは、その分
割面に関して高精度のかつ広範囲のシール面加工ならび
にねじ加工等を行わねばならず、その加工作業がすこぶ
る面倒であった。また、ケース分割式ではシール材と、
ケース結合のための多数本のボルトを必要とするもので
あり,部品点数が増大するという問題もあった。
【0007】一方、実開昭57−107629号公報の
場合は、動力取出装置のケースの上部に筒部を一体に形
成し、この筒部にディテントボール及びばねを組付ける
構成であるため、ケースとフォークシフトとの間にかな
りの隙間を確保することによりケースの鋳肌のバラツキ
に対処しているが、この隙間が大きいと、ディテントボ
ールを余程大きくしないとディテント機構の成立が困難
となり、そしてボールを大きくしたときは機構そのもの
が大型化する結果となる。なお、図面ではケースは一体
構造となっているが、現実にはフォークをシフトシャフ
トにセットボルトにて固定する構造であることから、セ
ットボルトの取付けのためにケースを上下に2分割構造
にせざるを得ないと推量され、そのときは上記の特開昭
59−16967号公報と同様の問題が生ずることにな
る。
【0008】そこで本発明は、以上の問題に鑑み、ケー
スを分割することなく、ケースとシフトフォークの寸法
精度を容易に得ることの可能な動力取出装置の歯車位置
決め機構を提供することを、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために次のように構成している。すなわち、ケー
スに軸方向に摺動可能に取付けられたシフトシャフト
と、このシフトシャフトにボス部が摺動可能に支持され
たシフトフォークとを備えた動力取出装置の歯車位置決
め機構であって、前記シフトフォークのボス部を、シフ
トシャフト上に一定間隔を置いて設けられた段部と止め
輪とにより規制される範囲内で軸方向に摺動可能に支持
し、前記ケースにはシフトフォークのボス部に対応する
部位に前記止め輪の直径よりも大きい直径のねじ孔を貫
設し、このねじ孔には、前記シフトフォークのボス部の
面に軸方向に所定間隔を置いて形成した動力接続位置
用と動力遮断位置用との2個の凹部に選択的に係脱され
るディテントボールと、このディテントボールを常に係
合方向に押圧するばねとを軸心方向に収容した位置決め
用のプラグを挿入締着したことを特徴とする。
【0010】上述のように本発明の歯車位置決め機構
は、ディテントボールとばねとを収容した位置決め用の
プラグをケースに設けたねじ孔に組付ける構成とし、ね
じ孔の取付座によりシフトフォークとプラグとの寸法精
度を確保するようにしたものであり、また、シフトフォ
ークをシフトシャフトと一体的に移動させる手段を段部
と止め輪とで規制する方式とし、止め輪のシフトシャフ
トに対する取付けをプラグの取付孔であるねじ孔から差
込んで行い得るようにしたものであり、このことによっ
てケースの分割を不要としている。すなわち、本発明に
よれば、従来必要不可欠であったケースの2分割を回避
することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、ダンプカーに適用した本発
明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。図
10はダンプカーのダンプシリンダ駆動系統図であり、
図中1は油圧ポンプ2と圧油流れを切換える切換弁3と
を一体に備えた動力取出装置であり、該動力取出装置1
は、トランスミッション4に連結され、運転席に配置さ
れる操作レバー5を操作することにより該トランスミッ
ション4の動力を断接する。なお、図8において、6は
オイルタンク、7はダンプシリンダを示す。
【0012】つぎに、動力取出装置の詳細を主として図
3に基づいて説明する。なお、油圧ポンプ2としてはギ
ヤポンプが使用され、その一部が示されており、また切
換弁3の詳細についてはその図示を省略しているが、弁
としては3位置形のスプール弁が使用されている。
【0013】動力取出装置のケース8(以下、P・T・
Oケースという)のほぼ中央部には、出力軸9が回転可
能に支持され、この出力軸9に形成されたスプライン1
0には中間歯車12と噛合うことで動力を取出すための
出力歯車11が摺動可能に嵌合されている。中間歯車1
2はトランスミッション4の動力取出歯車(図示省略)
と常時噛合っており、エンジンの駆動時には常時回転し
ている。なお、ギヤポンプ2を構成する駆動側のポンプ
ギヤ13は出力軸9の一端部に固着されており、従動側
のポンプギヤ14はポンプケース15に回転可能に支持
された従動軸16に固着されている。
【0014】しかして、前記P・T・Oケース8の上部
の一端寄りにはシフトシャフト17が軸方向に摺動可能
に取付けられている。このシフトシャフト17は一端が
前記操作レバー5とケーブル18(あるいはリンク機
構)を介して連結され、他端には図示省略の3位置形の
スプール弁が一体に形成又は連結されている。そして、
スプール弁は中間位置を中立位置(シリンダポート閉鎖
位置)とし、その中立位置からシフトシャフト17の図
示右移動時にはシリンダ上昇位置に、また図示左移動時
にはシリンダ下降位置に3段に切換えられるようになっ
ている。
【0015】また、前記シフトシャフト17にはシフト
フォーク21のボス部22が軸方向に摺動可能に嵌合さ
れており、このシフトフォーク21はその二股部分が出
力歯車11のボス部の外周面に形成された環状溝23に
係合し、シフトシャフト17と共に移動することで出力
歯車11を中間歯車12に噛合又は解離させる。しかし
て、シフトシャフト17には前記シフトフォーク21の
ボス部22を挟んで図示右側に段部19が形成され、図
示左側に止め輪としてのEリング20が取付けられ、そ
れら段部19とEリング20との間隔がボス部22の幅
(軸方向長さ)よりも広く設定されている。
【0016】すなわち、シフトフォーク21は、段部1
9とEリング20とにより規制される一定範囲内でのみ
シフトシャフト17に対する相対移動が許容されてお
り、その許容相対移動量は前記切換弁3の1段の切換
分、つまり中立位置から上昇位置又は下降位置までの切
換量に相当する。従って、シフトフォーク21はシフト
シャフト17が切換弁3の1段分の切換量を越えて移動
されたときには、段部19により図示左側へ、またEリ
ング20により図示右側へ一体的に移動されるようにな
っている。
【0017】つぎに、出力歯車11を中間歯車12に対
する噛合位置又は解離位置に保持するための歯車位置決
め機構について主として図1及び図2に基づいて説明す
る。この歯車位置決め機構は、具体的にはディテント機
構により構成されており、図示のように前記P・T・O
ケース8の上部に取付けられている。
【0018】すなわち、P・T・Oケース8の上部には
ねじ孔24が形成され、このねじ孔24を通してメイン
プラグ25が前記シフトフォーク21のボス部22上面
に向けて挿入締着されている。このメインプラグ25に
は少なくとも上部に雌ねじを有する同心状の筒孔25a
が形成され、そしてこの筒孔25aにはディテントボー
ル26及び該ディテントボール26を下向きに押圧する
ばね27が収容されており、それらは筒孔25aの上部
に挿入締着されたサブプラグ28により固定されてい
る。
【0019】一方、シフトフォーク21のボス部22の
外面上部は平坦面に形成されるとともに、その平坦面に
は動力接続位置用と動力遮断位置用との2個の皿形の凹
部29,30が軸方向に一定間隔を置いて形成されてお
り、前記ディテントボール26がいずれかの凹部29,
30に選択的に係合されるようになっている。
【0020】しかして、前記ねじ孔24の上部にはメイ
ンプラグ25の取付座24aが加工されており、これに
より該メインプラグ25とシフトフォーク21との寸法
精度、つまりメインプラグ25の先端とシフトフォーク
21の上面との間の適正隙間を確保できるようにしてい
る。ただし、図示例では取付座24aに介在された座金
31を含んで適正隙間が得られるよう設定されている。
なお、メインプラグ25の頭部は取付座24aに対して
Oリング32によりシールされている。
【0021】また、本実施の形態におけるメインプラグ
25の取付孔であるねじ孔24は、前記Eリング20を
シフトシャフト17へ取付ける際の作業孔を兼用するも
のであり、従って少なくともその直径はEリング外径よ
りも大きく設定されている。そして、Eリング20は、
図7に示すように、シフトフォーク21をシフトシャフ
ト17に嵌め込んだ状態で、適当な工具を用いてメイン
プラグ25取付前のねじ孔24から差込んで止め溝17
aに圧入することによりシフトシャフト17に取付ける
ことができるようになっている。
【0022】本実施の形態は上述のように構成したもの
であり、以下その作用を説明する。図3は、シフトシャ
フト17が最も左側へ移動された状態を示しており、出
力歯車11は中間歯車12から切離された位置に保持さ
れ、また切換弁3は下降位置に切換えられている。この
とき、Eリング20はシフトフォーク21のボス部22
から離れている。この状態で操作レバー5によりシフト
シャフト17が右側へ移動されると、切換弁3は中立位
置に切換えられるが、このときシフトフォーク21は、
図4に示すように図示右側の動力遮断位置用の凹部30
に係合したディテントボール26によって動力遮断位置
に保持されたままであり、Eリング20がボス部22に
当接した状態となる。
【0023】つづいて、図4の状態において、シフトシ
ャフト17がさらに右側に移動されたときは、シフトフ
ォーク21がEリング20によって押され、動力遮断位
置用の凹部30からディテントボール26を脱出させて
シフトシャフト17と共に移動される。そして、この移
動により図5に示すように出力歯車11が出力軸9のス
プライン10に沿って摺動し中間歯車12に噛み合うの
で、トランスミッション4の動力が取出される。すなわ
ち、出力歯車11を介して出力軸9が回転されてギヤポ
ンプ2が駆動されることになり、このときディテントボ
ール26が動力接続位置用の凹部29に係合して動力接
続状態を保持する。一方、ギヤポンプ2の駆動と同時に
切換弁3が上昇位置に切換えられ、ギヤポンプ2から吐
出された圧油がダンプシリンダ7に送られて該ダンプシ
リンダ7が伸長する。
【0024】つづいて、図5に示す状態においてシフト
シャフト17が左側へ移動されたときは、切換弁3は中
立位置に戻される。このとき、シフトフォーク21は動
力接続位置用の凹部29に係合したディテントボール2
6によって動力接続位置に保持され、図6に示すように
シフトシャフト17の段部19がシフトフォーク21の
ボス部22に当接した状態となり、従ってこの場合はギ
ヤポンプ2によって吐出された圧油はそのままオイルタ
ンク6に戻される。
【0025】図6の状態からシフトシャフト17がさら
に左側へ移動されると、シフトフォーク21がシフトシ
ャフト17の段部19により押され、動力接続位置用の
凹部29からディテントボール26を脱出させてシフト
シャフト17と共に移動される。この移動により出力歯
車11が出力軸9に沿って摺動されて中間歯車12との
噛合いが解かれ、図3に示すポンプ停止状態に戻る。そ
して同時に切換弁3が下降位置に切換えられ、ダンプシ
リンダ7の圧油がオイルタンク6に戻されダンプシリン
ダ6は縮小する。
【0026】さて、本実施の形態にあっては、出力歯車
11の位置決めをP・T・Oケース8とシフトフォーク
21との間で行う場合において、ディテントボール26
とばね27とを収容したメインプラグ25をP・T・O
ケース8にねじ孔24を介して組付ける構成とし、そし
てねじ孔24の取付座24aによりシフトフォーク21
とメインプラグ25との寸法精度を確保するようにした
ものであり、またシフトフォーク21をシフトシャフト
17と一体的に移動させる手段を段部19とEリング2
0とで規制する方式とし、Eリング20のシフトシャフ
ト17に対する取付けをメインプラグ25の取付孔であ
るねじ孔を利用して行い得るようにしたものであり、こ
のことによってP・T・Oケース8の分割を不要として
いる。
【0027】つぎに,本発明の他の実施の形態を図8及
び図9に基づいて説明する。この実施の形態は、前記歯
車位置決機構としてのディテント機構に歯車の噛合・解
離を検出するためのインジケータスイッチ33を組付け
たものである。図示のように、シフトフォーク21のボ
ス部22の上面が軸方向に関して平坦な傾斜面22aに
形成され、そして動力接続位置用の凹部29と、動力遮
断位置用の凹部30とに上下方向の高低差が付けられて
いる。
【0028】すなわち、この実施の形態は2つの凹部2
9,30に対するディテントボール26の係合高さの変
化を利用して、メンンプラグ25内に内蔵されたインジ
ケータスイッチ33(スイッチの構造については公知で
あるので、その詳細については図示を省略する)をオ
ン、オフ作動させるようにしたものであり、ディテント
ボール26が図8に示す歯車噛合状態である動力接続位
置用の凹部29に係合したときは、ディテントボール2
6が高位となりインジケータスイッチがオンして動力が
接続状態にあることを検出し、一方、図9に示す歯車解
離状態である動力遮断位置用の凹部30に係合したとき
はディテントボール26が低位となりインジケータスイ
ッチがオフして動力が遮断していることを検出する。
【0029】なお、インジケータスイッチ33を内蔵し
たメインプラグ25の組付け精度については、前述の実
施の形態と同様にねじ孔24に取付座24aを設けるこ
とで達成されている。
【0030】このように、この実施の形態では歯車の位
置決機構と歯車の位置検出機構とを1つの機構に集約し
たものであり、従ってそれらが単一的に構成される場合
に比較して、その部品点数ならびに加工工数等の大幅な
削減が達成されるとともに、取付部位の設定の容易化が
図られることになる。
【0031】なお、この実施の形態において、インジケ
ータスイッチとして、たとえば凹部29,30に対する
ディテントボール26の出没による上下運動を回転運動
に変換してオン,オフする形式のロータリスイッチを利
用したときは、前記動力接続位置用の凹部29と動力遮
断位置用の凹部30間の高低差は省略することが可能で
ある。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は動力取出装
置のケースの分割を回避し得たたものであり、このこと
によりケースの2分割に原因する、その分割面に関して
必要不可欠な高精度のかつ広範囲のシール面加工ならび
にねじ加工等の面倒な加工作業を回避することができ
る。勿論、本発明においてもケースに対するプラグ取付
のためのねじ孔の加工及び取付座の加工は必要である
が、ケースを2分割したときの分割全面に施される加工
に比べると局部的加工で済み、その加工はすこぶる容易
となり、かつまた寸法精度も出し易いものとなり、さら
には部品点数においてもケース分割式のものに比べれば
減少することができる。また、本発明によれば、必要に
応じてユーザーにてプラグを脱着することによりディテ
ントボールやばね等を交換することができるものであ
り、歯車位置決め機構のサービス作業を大幅に向上する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯車位置決め装置を示す縦断面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図4】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図5】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図6】図2のA−A切断線に沿って表した作動態様図
である。
【図7】シフトシャフトに対するEリングの組付け態様
を示す説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図9】本発明の他の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図10】本発明の適用対象の一例を示すダンプカーに
おけるダンプシリンダの駆動系統図である。
【符号の説明】 1…動力取出装置 2…油圧ポンプ 3…切換弁 8…P・T・Oケース 11…出力歯車 12…中間歯車 17…シフトシャフト 19…段部 20…Eリング 21…シフトフォーク 22…ボス部 24…ねじ孔 25…メインプラグ 26…ディテントボール 27…ばね 29…動力接続位置用凹部 30…動力遮断位置用凹部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースに軸方向に摺動可能に取付けられ
    たシフトシャフトと、このシフトシャフトにボス部が摺
    動可能に支持されたシフトフォークとを備えており、こ
    のシフトフォークの摺動動作により駆動系の歯車に対し
    て出力歯車を噛合又は解離させて油圧ポンプのための動
    力を断接する2段切換えを行い、また前記シフトシャフ
    トの摺動動作により油圧ポンプから吐出された圧油の流
    れを制御するための3位置形切換弁の3段切換えを行う
    形式の動力取出装置において、前記シフトフォークのボ
    ス部を、シフトシャフト上に一定間隔を置いて設けられ
    た段部と止め輪とにより規制される範囲内で軸方向に摺
    動可能に支持し、前記ケースにはシフトフォークのボス
    部に対応する部位に前記止め輪の直径よりも大きい直径
    のねじ孔を貫設し、このねじ孔には、前記シフトフォー
    クのボス部の外面上部に軸方向に所定間隔を置いて形成
    した動力接続位置用と動力遮断位置用との2個の凹部に
    選択的に係脱されるディテントボールと、このディテン
    トボールを常に係合方向に押圧するばねとを軸心方向に
    収容した位置決め用のプラグを挿入締着した動力取出装
    置の歯車位置位置決め機構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104061324A (zh) * 2013-03-19 2014-09-24 腓特烈斯港齿轮工厂股份公司 机动车变速器的换挡装置
CN109340274A (zh) * 2018-11-29 2019-02-15 株洲齿轮有限责任公司 车辆传动系统及其离合箱总成
KR102250671B1 (ko) * 2019-12-16 2021-05-10 현대트랜시스 주식회사 수동변속기 컨트롤 장치

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