JPH08210448A - 動力伝達用無端部材のガイド及びテンショナー - Google Patents

動力伝達用無端部材のガイド及びテンショナー

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JPH08210448A
JPH08210448A JP4235395A JP4235395A JPH08210448A JP H08210448 A JPH08210448 A JP H08210448A JP 4235395 A JP4235395 A JP 4235395A JP 4235395 A JP4235395 A JP 4235395A JP H08210448 A JPH08210448 A JP H08210448A
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JP
Japan
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chain
nylon
guide
component
acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP4235395A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Saka
三男 坂
Tetsuo Ito
哲夫 伊藤
Ryoji Kawase
領治 川瀬
Kazuo Kasai
和雄 河西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH08210448A publication Critical patent/JPH08210448A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0863Finally actuated members, e.g. constructional details thereof
    • F16H2007/0872Sliding members
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/18Means for guiding or supporting belts, ropes, or chains
    • F16H2007/185Means for guiding or supporting belts, ropes, or chains the guiding surface in contact with the belt, rope or chain having particular shapes, structures or materials

Landscapes

  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温環境下での叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲
労強度特性に特に優れ、また、剛性や摺動特性にも優
れ、耐久性が良好で、耐熱性や耐油性にも優れたチェー
ンガイドやチェーンテンショナー及びオートテンショナ
ーを提供する。 【構成】 ビスコシティナンバー130〜400のナイ
ロン4,6が60wt%以上である(A)成分と、該
(A)成分以外のポリマー成分が40wt%以下である
(B)成分と、該(A)成分と該(B)成分以外の添加
剤が40wt%以下である(C)成分とを有する組成物
で構成され、チェーン1,10をガイドするチェーンガイド
11,110,12,120 、又はチェーン1,10に適正な張力を付与
するためのチェーンテンショナー13,130。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動シャフトの回転力
を被駆動シャフトに伝達するチェーンや歯付きベルトを
ガイドしたりテンションを与えたりするためのガイドや
テンショナーに関する。本発明のガイドやテンショナー
は、特に、高温下での無端部材の回転により生じる叩き
に耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特性に優れており、ま
た、耐熱性や耐油性、さらには、剛性や摺動特性にも優
れているため、高温条件下での長期間の使用に十分に耐
え得る。
【0002】
【従来の技術】車両では、クランクシャフトの回転をカ
ムシャフトに伝達するために、チェーンや歯付きベルト
(コッグドベルト)が用いられている。カムシャフト
は、エンジンの作動過程に同期する所定のタイミング
で、該エンジンの吸気側と排気側の各バルブを開閉する
ために用いられるものであり、該エンジンを良好に作動
させるためには、各バルブを正確なタイミングで開閉す
ることが必要となる。そのためには、上記チェーンや歯
付きベルトに横振れや弛みが発生することを確実に防止
する必要があり、このため、上記チェーンや歯付きベル
トを案内して振れを防止するガイドや、上記チェーンや
歯付きベルトを内側へ押圧して適正な張力を与えるテン
ショナーが用いられている。これらのガイドやテンショ
ナーは、高速で駆動されるチェーンや歯付きベルトに高
い圧力で接触されるものであるため、該チェーンや歯付
きベルトによって強い衝撃力で非常に短い周期で繰り返
して(例:25〜150Hz程度)叩かれ続け、また、
引っ掻かれ続ける。このため、これらのガイドやテンシ
ョナーは、叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特性に優
れていることが要求される。また、これらは、エンジン
周辺の高温環境(現状では150℃程度)下で使用され
るものであり、この高温環境は、近年のセラミック等の
使用によって更に高温になる傾向があるため、特に厳し
い高温環境下での叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特
性に優れていることが要求される。また、これらのガイ
ドやテンショナーは、上記チェーンや歯付きベルトの駆
動を補助してクランクシャフトの回転を正確にカムシャ
フトに伝達することでエンジンを正確に動作させるため
のものであるため、高温環境下での剛性や摺動特性に優
れ、また、高温環境下での経時劣化が小さく長期間の使
用後も十分な機械的強度を有する高い信頼性を要求され
る。また、エンジンの性能向上のために各種の添加剤を
加えられている高温のエンジンオイルにも晒され続ける
ため、耐熱性や耐油性、さらに、耐薬品性にも優れてい
ることが要求される。上記はクランクシャフトの回転の
伝達に使用されるガイド、テンショナーについて述べた
が、ガイド、テンショナーは車両に使用されている発電
機の回転のベルト、チェーン、さらに、車両以外で使用
されている各種モーターの回転を伝達するベルト、チェ
ーンに広く使用されている。そして、これらのガイド、
テンショナー中には、上記に示した性能が求められてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情から、ガイ
ドやテンショナーの材料として、現状では、ナイロン
6,6が用いられている。即ち、少なくともチェーンや
歯付きベルトとの接触部にはナイロン6,6が用いられ
ている。しかし、ナイロン6,6では、上記のような高
温環境下での叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特性が
不十分であり、耐久性にも問題がある。本発明は、特に
高温環境下での叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特性
に優れているとともに、高温環境下での剛性や摺動特性
にも優れており、また、高温環境下での長期間の使用後
にも十分な機械的強度を有し、さらに、耐熱性や耐油性
や耐薬品性にも優れているガイドやテンショナーの提供
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究を
重ねた結果、ナイロン4,6樹脂に他のポリマーや添加
剤を加えることにより、上述の要請に十分に応え得る性
能(=十分な叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特性
等)の樹脂を得られることを見出し、この知見に基づい
て、本願のガイドやテンショナーを発明するに到った。
即ち、本発明は、駆動シャフトの回転力を被駆動シャフ
トに伝達するべく駆動シャフト側と被駆動シャフト側と
に張設される無端部材を案内して振れを防止するガイド
であって、少なくとも無端部材との接触部を; (A)粘度数130〜400のナイロン4,6が60〜
100重量%,(B)上記(A)以外のポリマー成分が
0〜40重量%,(C)上記(A)と(B)以外の添加
剤が0〜40重量%;を有する組成物で成形された動力
伝達用無端部材のガイドである。また、本発明は、駆動
シャフトの回転力を被駆動シャフトに伝達するべく駆動
シャフト側と被駆動シャフト側とに張設された無端部材
の張力を一定に保持するためのテンショナーであって、
少なくとも無端部材との接触部を; (A)粘度数130〜400のナイロン4,6が60〜
100重量%,(B)上記(A)以外のポリマー成分が
0〜40重量%,(C)上記(A)と(B)以外の添加
剤が0〜40重量%;を有する組成物で成形された動力
伝達用無端部材のテンショナーである。なお、上記では
各発明をガイドとテンショナーの発明として分けて記述
しているが、ガイド機能を備えたテンショナーや、テン
ショナーとしての機能を備えたガイドの場合も、上記各
発明の何れかに含まれるものとする。
【0005】(A)成分 上記(A)成分の使用割合は、60〜100重量%、好
ましくは70〜100重量%、更に好ましくは75〜1
00重量%、特に好ましくは80〜100重量%であ
る。(A)成分が60重量%未満であると叩きに耐え得
る衝撃摩耗・疲労強度特性や、耐熱性、耐油性が劣る。
また、上記(A)の粘度数(ビスコシティナンバー;VI
SCOSITY NUMBER)は、上記(A)を96%硫酸溶媒に溶
かして溶液とし、この溶液の粘度を粘度管等を用いて測
定したとき、溶媒の粘度η0 、溶液の粘度η、樹脂の濃
度C〔g/ml〕であると、 粘度数=(η−η0 )/Cη0 =(η/η0 −1)×(1/C) =(ηrel −1)×(1/C)〔ml/g〕 のように定義される。但し、ηrel は相対粘度である。
例えば、96%硫酸に、ナイロン4,6を、0.01
〔g/ml〕濃度に溶かしたとき、その相対粘度が2.
7であったとすると、 粘度数=(2.7−1)×((1/0.01)=170
〔ml/g〕 のようになる。なお、本発明の粘度数は単位を省略して
表現する。この粘度数(ビスコシティナンバー)は13
0〜400、好ましくは140〜350、さらに好まし
くは150〜300、特に好ましくは160〜250で
ある。なお、粘度数が130未満であると、耐摩耗性
や、叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特性が劣り、一
方、400を越えると成形性が劣る。上記(A)のナイ
ロン4,6樹脂としては、テトラメチレンジアミンとア
ジピン酸を反応せしめて得られるポリテトラメチレンア
ジパミド及びポリテトラメチレンアジパミド単位を主た
る構成成分とする共重合ポリアミドを含む。また、上記
(A)のナイロン4,6の製造方法は任意である。例え
ば、特開昭56−149430号公報、特開昭56−1
49431号公報、特開昭58−83029号公報、特
開昭61−43631号公報等に開示された方法、即
ち、まず環状末端基が少ないプレポリマーを特定の条件
下で製造した後、これを水蒸気雰囲気下で固相重合して
高粘度ナイロン4,6を調整する方法、或いは、2−ピ
ロリドンやN−メチルピロリドンなどの極性有機溶媒中
で加熱してそれを得る方法等がある。
【0006】(B)成分 上記(B)のポリマー成分としては、エラストマー成
分、上記(A)以外のポリアミド成分、及び、それら以
外の樹脂成分を挙げることができる。また、これらの
(B)のポリマー成分は0〜40重量%、好ましくは0
〜30重量%、更に好ましくは0〜25重量%、特に好
ましくは0〜20重量%である。上記エラストマー成分
としては、例えば、ポリブタジエン(PB)、ポリエチ
レン(PE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP及
びEPDM)、ブタジエン−スチレン共重合体、スチレ
ン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEB
S)、アルリルゴム(AR)、フッ素ゴム(FR)等、
及び、それらの変性物を挙げることができ、さらに好ま
しくはPE、EP、及びEPDM、SEBS、ブタジエ
ン−スチレン共重合体、特に好ましくはPE、EP、及
びEPDMが挙げられる。上記樹脂成分としては、ナイ
ロン4,6以外のナイロン、熱可塑性ポリエステル(例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等)、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリイミド、ポリフェニレンスル
フィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチ
レン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン
重合体、ポリフェニレンエーテル、架橋重合体粒子、及
びそれらの変性物を挙げることができ、さらに好ましく
はナイロン4,6以外のナイロン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリテトラフルオロエチレン、及びそれらの変
性物を挙げることができ、特に好ましくはナイロン4,
6以外のナイロン、及びその変性物を挙げることができ
る。また、上記ナイロン4,6以外のナイロン樹脂とし
ては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン
酸、12−アミノウンデカン酸、パラアミノメチル安息
香酸等のアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウリル
ラクタム等のラクタム、エチレンジアミン、テトラメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレン
ジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチ
ルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パ
ラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)
シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、
1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、ビス(3−メチル−4−アミノシク
ロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロ
ヘキシル)プロパン、2,2−ビス(アミノプロシル)
ピペラジン、アミノエチルピペラジン、m−キシリレン
ジアミン、p−キシリレンジアミン等に代表される脂肪
族、脂環族、芳香族ジアミンと、アジピン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
2−クロルテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5
−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフ
フタル酸、ジグリコール酸等に代表される脂肪族、脂環
族、芳香族ジカルボン酸とから導かれるナイロン樹脂;
ε−カプロラクタム、ω−ドデカラクタム、ω−ラウリ
ルラクタム等のラクタム類の開環重合によって得られる
ナイロン樹脂;6−アミノカプロン酸、1,1−アミノ
ウンデカン酸、1,2−アミノドデカン酸等から導かれ
るナイロン樹脂、これらの共重合ナイロン樹脂、これら
2種以上の混合ナイロン樹脂があり、例えば、工業的に
製造されているナイロン6樹脂(ポリカプロアミド)、
ナイロン6,6樹脂(ポリヘキサメチレンアジパミ
ド)、ナイロン12樹脂(ポリドデカアミド)、ナイロ
ン6,10樹脂(ポリヘキサメチレンセバカミド)、半
芳香族ナイロン、芳香族ナイロン等に代表されるナイロ
ン樹脂、及びこれらの共重合体、混合体を挙げることが
できる。また、上記共重合成分には特に制限は無く、公
知のアミド形成成分を用いることができる。共重合成分
の代表的な例としては、6−アミノカプロン酸、11−
アミノウンデカン酸、12−アミノウンデカン酸、パラ
アミノメチル安息香酸等のアミノ酸;ε−カプロラクタ
ム、ω−ラウリルラクタム等のラクタム;エチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、
2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレン
ジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシ
リレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロ
ヘキシル)メタン、1−アミノ−3−アミノメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(3−メ
チル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビ
ス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビ
ス(アミノプロシル)ピペラジン、アミノエチルピペラ
ジン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミ
ン等に代表されるジアミンや、アジピン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
2−クロルテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5
−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフ
タル酸、ジグリコール酸等に代表されるジカルボン酸等
を挙げることができ、また混合成分として用いる他のポ
リアミドは、これらの成分からなるものを挙げることが
できる。また、ナイロン4,6以外のナイロン樹脂の重
合度については特に制限はないが、25℃、96%硫酸
中、1g/dlに於ける相対粘度が1.5〜8.0の範
囲内にあるナイロン樹脂が好ましく用いられる。相対粘
度が2.5〜8.0の範囲のナイロン樹脂を用いると耐
衝撃性と成形加工性のバランスの優れたものが得られ
る。ナイロン樹脂の分子構造についても制限はなく、線
状ナイロン、長鎖分岐ナイロン、櫛型ナイロン、短鎖分
岐ナイロン、星型分岐ナイロン等、何れの分子構造でも
よい。なお、好ましい(B)成分としてはナイロン6樹
脂とナイロン6,6樹脂を含み、更に好ましくはナイロ
ン6,6樹脂を含む。
【0007】(C)成分 上記(C)の添加剤としては銅化合物やヒンダードフェ
ノール系化合物等に代表される熱安定剤、上記(A)の
ナイロン4,6と上記(B)のポリマー成分との混合相
溶性を高めるための相溶化剤等を挙げることができる。
好ましい(C)成分は上記の熱安定剤、相溶化剤であ
り、さらに好ましくは熱安定剤である。上記(C)の添
加剤は0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、更
に好ましくは0〜20重量%、特に好ましくは0〜10
重量%である。(C)成分の添加効果を十分に得るため
には、好ましくは0.005〜30重量%、さらに好ま
しくは0.01〜20重量%、特に好ましくは0.01
〜10重量%である。上記充填材としては、繊維状、粉
末状、粒状、板状、クロス状、マット状である種々の充
填材がある。このような無機充填材の代表的な例として
は、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、グラファ
イト繊維、炭酸カルシウム、タルク、カタルボ、ワラス
テナイト、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ケイソ
ウ土、クレー、焼成クレー、カオリン、マイカ(微細雲
母)、粒状ガラス、ガラスフレーク、ガラスバルーン
(中空ガラス)、せっこう、ベンガラ、金属繊維、二酸
化チタン、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミ
ニウムイスカー、マグネシウム系ウイスカー、酸化マグ
ネシウム、ケイ酸カルシウム、アスベスト、アルミン酸
ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミニウム、酸
化アルミニウム、水酸化アルミニウム、銅、ステンレ
ス、酸化亜鉛、金属ウイスカー等を挙げることができ
る。本発明の成形性や物性を損なわない限りに於いて表
面処理を施したものであってもよく、なかでも、アミノ
シラン処理、アクリルシラン処理、ウレタン処理、ビニ
ル処理などに代表される表面処理を施されたものが好ま
しい。また、本発明の特徴を損なわない範囲に於いて、
他の成分、例えば、顔料、染料、着色剤、有機補強剤、
耐熱剤、難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、光保護剤、ス
チレン無水マレイン酸やエポキシ化合物等に代表される
架橋剤、耐候剤、光安定剤、結晶核剤、潤滑剤、離型
剤、可塑剤、帯電防止剤などを添加導入することができ
る。
【0008】成形方法と用途 本発明のガイドやテンショナーは、上記(A)(B)
(C)から成る組成物を用いて、公知の射出成形方法に
よって成形することができる。射出成形時の成形温度
は、好ましくは成形に供されるナイロン4,6の融点+
5℃〜50℃、更に好ましくは融点+5℃〜40℃であ
る。この成形温度の範囲内で成形すると、一段と寸法精
度の優れた本発明の目的の成形品が得られる。
【0009】
【実施例及び比較例】以下、実施例及び比較例により本
発明をさらに詳細に比較するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。図1はチェーン1,10の設置箇所、
図2は歯付きベルト2 の設置箇所を示す。図示のよう
に、チェーン1,10と歯付きベルト2 とは、エンジンの出
力で回転されるクランクシャフト3 の回転を、カムシャ
フト(インレット側)4 と、カムシャフト(エキゾース
ト側)5 とに伝達するために用いられる。なお、図1の
(b)は2段減速駆動の場合を示す。クランクシャフト
3 の回転をチェーン1,10によってカムシャフト4 とカム
シャフト5 に伝達する場合は、図1のように、スラック
サイドにはチェーンテンショナー13,130とチェーンスラ
ックガイド11,110が設けられ、テンションサイドにはチ
ェーンガイド12,120が設けられる。チェーンテンショナ
ー13,130は、長時間の使用によってチェーン1,10が延び
た場合でも該チェーン1,10が適正な張力で張設されてい
るように該チェーン1,10を内方(チェーン1 ・チェーン
10で構成される各輪の内方)へ付勢するものである。ま
た、チェーンスラックガイド11,110とチェーンガイド1
2,120は、チェーンの振れを防止してクランクシャフト3
の回転が正確なタイミングでカムシャフト4 とカムシ
ャフト5 に伝達されるようにするものである。また、ク
ランクシャフト3 の回転を歯付きベルト2 によってカム
シャフト4 とカムシャフト5 に伝達する場合には、図2
のように、複数のオートテンショナー21,22 が設けられ
る。これらのオートテンショナー21,22 は、歯付きベル
ト2 に適正な張力を与えることで歯付きベルト2 の振れ
を防止してクランクシャフト3の回転が正確なタイミン
グでカムシャフト4 とカムシャフト5 に伝達されるよう
にするとともに、該歯付きベルト2 の振れを防止するた
めのものである。図1の(a)(b)及び図2から明ら
かなように、チェーンスラックガイドやチェーンガイ
ド、また、チェーンテンショナーやオートテンショナー
は、各々の対象となるチェーンや歯付きベルトが設置さ
れる機構(クランクシャフトやカムシャフトの設けられ
るエンジン周辺部の機構)に応じて各々の形状を定めら
れるもので、換言すれば、チェーンや歯付きベルトが設
置される機構に応じて各々形状が異なる。本実施例及び
比較例では、図3に示す形状のチェーンスラックガイド
11と、図4に示す形状のチェーンガイド12とについて、
各々の特性(叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度特性)
を調べた。その結果、実施例のチェーンスラックガイド
11とチェーンガイド12は、比較例のチェーンスラックガ
イド11とチェーンガイド12に比べ衝撃摩耗・疲労強度特
性の指標となる叩き疲労摩耗量が少なく一段と優れてい
る(表1・表2参照)。なお、図3の(a)はチェーン
スラックガイド11の正面図、(b)は右側面図であり、
図4の(a)はチェーンガイド12の背面図、(b)は左
側面図である。また、正面、右側面、背面、左側面は、
何れも図1視を正面図として、これを基準に定義してい
る。
【0010】ここで、実施例・比較例のチェーンスラッ
クガイド11とチェーンガイド12は表1・表2に示した条
件により成形したものである。
【表1】
【表2】 また、比較例1のチェーンスラックガイド11とチェーン
ガイド12は、ナイロン4,6に代えて本発明の範囲外の
ナイロン6,6を用いた例である。また、比較例2は粘
度数が本発明の範囲未満のナイロン4,6を用いた例で
ある。また、叩きに耐え得る衝撃摩耗・疲労強度強度の
測定は、叩き周波数20Hz(チェーンや歯付きベルト
の移動速度10m/sec)で、荷重5kg/cm2
条件下で10時間の試験前後の摩耗量を試験片の重量変
化から計算することにより行った。その結果を叩き疲労
摩耗量として、単位荷重、単位走行距離当たりの摩耗体
積の形で表1・表2に示した。さらに、剛性、摺動特
性、耐久性、耐熱性、耐油性、についても調べたところ
実施例製品が優れていることが確認された。なお、上記
ではチェーンスラックガイド11とチェーンガイド12につ
いて述べたが、チェーンテンショナーやオートテンショ
ナーについても、チェーンや歯付きベルトとの接触部を
本発明の組成物((A)(B)(C)成分の組成物)で
形成することで、同様に優れた効果を奏していた。ま
た、チェーンスラックガイド11とチェーンガイド12につ
いては、全体を本発明の組成物で構成しても十分な機械
的強度を有するため、金属を用いなくとも足り、軽量化
に貢献することも確認できた。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、研究の結果、粘度数が
特定範囲にあるナイロン4,6を成形材料とすることで
高温環境下での衝撃摩耗・疲労強度特性、剛性、摺動特
性、耐熱性、耐油性等に優れていることから、耐久性に
優れたチェーンガイドやテンショナーを、射出成形法に
よって寸法精度良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チェーンの設置箇所を示す説明図であり、
(a)は通常の方式、(b)は2段減速方式を示す。
【図2】歯付きベルトの設置箇所を示す一部透視の斜視
図。
【図3】実施例のチェーンスラックガイドの正面図
(a)と、右側面図(b)。
【図4】実施例のチェーンガイドの背面図(a)と、左
側面図(b)。
【符号の説明】
1,10 チェーン 11,110 チェーンスラックガイド 12,120 チェーンガイド 13,130 チェーンテンショナー 2 歯付きベルト 21,22 オートテンショナー 3 クランクシャフト 4 カムシャフト(インレット側) 5 カムシャフト(エキゾースト側)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河西 和雄 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動シャフトの回転力を被駆動シャフト
    に伝達するべく駆動シャフト側と被駆動シャフト側とに
    張設される無端部材を案内して振れを防止するためのガ
    イドであって、無端部材との接触部を下記(A)(B)
    (C)を有する組成物で成形された動力伝達用無端部材
    のガイド; (A)粘度数130〜400のナイロン4,6が60〜
    100重量%,(B)上記(A)以外のポリマーが0〜
    40重量%,(C)上記(A)と(B)以外の添加剤が
    0〜40重量%。
  2. 【請求項2】 駆動シャフトの回転力を被駆動シャフト
    に伝達するべく駆動シャフト側と被駆動シャフト側とに
    張設された無端部材の張力を一定に保持するためのテン
    ショナーであって、無端部材との接触部を下記(A)
    (B)(C)を有する組成物で成形された動力伝達用無
    端部材のテンショナー; (A)粘度数130〜400のナイロン4,6が60〜
    100重量%,(B)上記(A)以外のポリマーが0〜
    40重量%以下,(C)上記(A)と(B)以外の添加
    剤が0〜40重量%。
JP4235395A 1995-02-06 1995-02-06 動力伝達用無端部材のガイド及びテンショナー Pending JPH08210448A (ja)

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