JPH08210025A - 自動ドア装置 - Google Patents

自動ドア装置

Info

Publication number
JPH08210025A
JPH08210025A JP3769795A JP3769795A JPH08210025A JP H08210025 A JPH08210025 A JP H08210025A JP 3769795 A JP3769795 A JP 3769795A JP 3769795 A JP3769795 A JP 3769795A JP H08210025 A JPH08210025 A JP H08210025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
proximity switch
door
threshold value
value
closing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3769795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3561024B2 (ja
Inventor
Munenori Okano
宗徳 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HIISUTO KK
Original Assignee
HIISUTO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HIISUTO KK filed Critical HIISUTO KK
Priority to JP3769795A priority Critical patent/JP3561024B2/ja
Publication of JPH08210025A publication Critical patent/JPH08210025A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3561024B2 publication Critical patent/JP3561024B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波発振型の近接スイッチと、この近接ス
イッチに検出される金属部材を設けたドアとを併用して
もドア近傍に不感知領域が生じないとともに、ドア閉鎖
時にドアの引っかけ現象を無制限に繰り返すことがな
く、金属部材と人体との協働により人体を検出して安全
性を向上できる自動ドア装置を提供する。 【構成】 自動ドア装置10は、第1近接スイッチ31
あるいは第2近接スイッチ32が通行体Pを検出すると
ドア13,13を開放する。ドア13,13の閉鎖時に
は、第2近接スイッチ32が補強フレーム13Aを検出
しても、しきい値を検出値が超えないようにしきい値調
整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動ドア装置に係り、さ
らに詳しく言えば、通行体の有無を検出する高周波発振
型の近接スイッチと、周囲部に金属部材が設けられたド
アとを併用する自動ドア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オフィスビルや倉庫等の建物において、
人や貨物等の通行体が出入りする出入口には、多くの場
合、通行体の通行を円滑にするために自動ドア装置が設
けられている。自動ドア装置は、出入口に接近する通行
体の有無を通行体検出手段により検出し、通行体検出手
段の検出信号に基づいて制御部がドアの開閉を制御す
る。通行体検出手段としては、例えば踏圧検知式マット
センサ,光電センサ,超音波センサ,高周波発振型の近
接センサ等が知られている。
【0003】踏圧検知式マットセンサは簡便に設置でき
る点では便利であるが、床面上に設置されるため、通行
体が通行する上での障害となりやすく、また、自動ドア
装置の外観性を阻害する場合がある。また、光電センサ
や超音波センサは、自動ドア装置の外観性を阻害するこ
となく設置可能であるが、センサの監視エリアが広すぎ
ると出入口を出入りするつもりがない通行体が出入口近
傍を通過しただけでドアが開放してしまい、センサの監
視エリアが狭すぎると通行体が出入口直前まで接近しな
いとドアが開放せず、それぞれセンサの監視エリアの設
定が難しいという問題がある。これらに対し、高周波発
振型の近接スイッチは、ドア近傍の床面下に埋設される
ため、通行体が通行する上での障害とならない点や自動
ドア装置の外観性を阻害しない点等が評価されて、自動
ドア装置の通行体検出手段として多用されている。
【0004】図8には、自動ドア装置70に採用された
高周波発振型の近接スイッチ71が示されている。近接
スイッチ71は、壁面に形成された出入口72の直前の
床面73に埋設配置され、高周波を発振する発振回路7
4を備えている。発振回路74は、当該発振回路74を
構成する一対の検知板76,76が電気絶縁性のプレー
ト75を介して水平、かつ、並行に配置されている。こ
のような近接スイッチ71は、通行体である人77や貨
物(図示せず)等が出入口72に接近すると、通行体容
量の影響により発振状態が変化する。すなわち、近接ス
イッチ71は、通行体の接近を発振出力信号の変化とし
て検出するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近接スイッ
チ71は、前述したように高周波を発振するため、人7
7や貨物等の通行体を検出するだけでなく、当該近接ス
イッチ71の近傍に配置された金属部材等にも反応し、
この金属部材を出入口72に接近する通行体として誤検
出する虞れがある。このような金属部材としては、図8
に示す自動ドア装置70のドア78を構成する補強フレ
ーム(框)79が挙げられる。
【0006】ドア78は強化ガラス製とされ、その周囲
部に略枠形状に形成された金属製の補強フレーム(框)
79が設けられている。このようなドア78の近傍に近
接スイッチ71を配置すると、ドア78を閉鎖する際、
近接スイッチ71が補強フレーム79を通行体として誤
検出するため、ドア78が再び開放する。ところが、ド
ア78が再び開放し、補強フレーム79が近接スイッチ
71から遠ざかると、近接スイッチ71の発振出力信号
が初期状態に復帰するため、再度ドア78が閉鎖を開始
し、以後、前述のようにドア78が寸動開閉を無制限に
繰り返す、いわゆる引っかけ現象が生じる。
【0007】このようなドアの引っかけ現象は、例えば
近接スイッチ71上にマット等を敷設した場合にも生ず
る。すなわち、ドア78直前に敷設されるマットは、ゴ
ム製であれば導電体のカーボンを含み、布製であれば導
電体の水分を含んでいる。そして、通行体の通行により
マットに位置ずれが生ずると、近接スイッチ71の発振
状態が変化し、通行体として誤検出する虞れがあった。
【0008】したがって、周囲部に補強フレーム79が
設けられたドア78と近接スイッチ71とを併用する自
動ドア装置70では、近接スイッチ71が補強フレーム
79に反応しないようにするために、近接スイッチ71
をドア78から所定距離離間して配置する必要がある。
しかしながら、このような自動ドア装置70では、近接
スイッチ71とドア78との間に通行体(人77,貨
物)を検出できない不感知領域が生ずるという問題があ
る。
【0009】本発明は、このような従来の問題を解決す
るためになされたもので、その目的は、高周波発振型の
近接スイッチと、この近接スイッチに検出される金属部
材が設けられたドアとを併用してもドア近傍に不感知領
域が生ずることがないとともに、ドアを閉鎖する際にド
アの引っかけ現象を無制限に繰り返すことのない自動ド
ア装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載した発明は、壁面に形成さ
れた出入口を開閉するドアと、前記ドアを開放位置ある
いは閉鎖位置に移動させるためのドア移動手段と、前記
ドアが前記開放位置から前記閉鎖位置に向かって移動を
開始したときに閉鎖開始信号を出力し、かつ、前記ドア
が前記閉鎖位置に移動を完了したときに閉鎖完了信号を
出力するドア位置検出手段と、前記ドア近傍に埋設配置
されるとともに高周波を発振する検知板を含む発振回路
を備え、前記出入口に接近する通行体を発振出力信号の
変化として検出する近接スイッチと、前記閉鎖開始信
号,前記閉鎖完了信号および前記発振出力信号に基づい
て前記ドア移動手段および前記近接スイッチを制御する
制御部とを有し、前記ドアには前記通行体と同じく前記
近接スイッチにより検出される金属部材が設けられてい
る自動ドア装置において、前記近接スイッチが前記通行
体を検出していないときの第1の検出値が前記通行体を
検出して初期しきい値を超える第2の検出値となって前
記ドアが前記開放状態となり、前記通行体が通過または
退避した後、前記近接スイッチが前記金属部材を検出し
ないようにするために、前記制御部は少なくとも前記ド
アが前記閉鎖位置に移動完了するまで、前記閉鎖開始信
号により前記初期しきい値をドア閉鎖用しきい値に調整
するしきい値調整を行うことを特徴としている。
【0011】このような自動ドア装置におけるドアとし
ては、片引きや引き分け等の引き戸形式,あるいは扉形
式,折り戸形式等が採用でき、自動ドア装置の設置個所
に応じて適宜選択すればよい。また、金属部材が設けら
れたドアとしては、例えば周囲部に金属製の補強フレー
ムが設けられた強化ガラス製のドアや、あるいは全面金
属製のドア等が採用でき、従来の自動ドア装置に採用さ
れたドアの大半が含まれる。さらに、ドア移動手段とし
ては、モータ,プーリ,無端ベルト等による従来の自動
ドア装置における公知の構造を採用すればよく、あるい
は油圧,空圧等のシリンダを用いた構造等を採用しても
よい。
【0012】また、ドア位置検出手段としては、リミッ
トスイッチ等を採用すればよく、ドアが開放位置から閉
鎖位置に向かって移動する閉鎖動作を開始したこと、お
よびドアが閉鎖位置に移動完了したことを検出できるよ
うに適宜配置しておけばよい。そして、しきい値調整
は、ドア位置検出手段が閉鎖開始信号を出力した後に開
始し、ドア位置検出手段が閉鎖完了信号を出力するま
で、あるいはドアが閉鎖位置に移動完了することが確実
に予想されるような所定時間が経過するまで継続するよ
うに設定しておけばよい。
【0013】また、本発明の請求項2に記載した発明
は、前記通行体が通過または退避して前記第2の検出値
が前記第1の検出値に復帰したときに前記しきい値を初
期しきい値に復帰させて前記閉鎖開始信号を有効とする
ことを特徴としている。この場合、通行体が出入口を支
障なく通過したときや、あるいは通行体が出入口を通過
せずに引き返したとき等に対応し、例えば一定時間ドア
の開放状態を維持するオープンタイマのタイムアップ後
にしきい値調整を行うように設定しておけばよい。
【0014】さらに、本発明の請求項3に記載した発明
は、前記制御部は前記第2の検出値を所定時間毎に読み
取り、前回読取値と今回読取値との変動値が所定値以内
である場合にタイムカウントを開始し、かつ、前記タイ
ムカウントのタイムアップ前に前記変動値が所定値以上
となった場合に前記タイムカウントをクリアする限定静
止タイマを有し、前記限定静止タイマがタイムアップし
た後に前記近接スイッチが初期感度を回復するように前
記初期しきい値を感度回復用しきい値に変更するととも
に、前記閉鎖開始信号を無効として前記ドアを寸動開閉
させ、前記寸動開閉が所定回数に達してから前記閉鎖開
始信号を有効として前記感度回復用しきい値を前記ドア
閉鎖用しきい値に調整するしきい値調整を行うことを特
徴としている。
【0015】この場合、限定静止タイマは、人等の通行
体が例えば体を動かしているときにはタイムカウントを
開始しないように設定しておけばよい。さらに、閉鎖開
始信号を有効とする寸動開閉の回数上限は、あらかじめ
制御部に設定しておけばよい。そして、ドア閉鎖用しき
い値は、例えばドア位置検出手段の出力信号がドアの閉
鎖状態を示した後、あるいはドアが閉鎖位置に移動完了
することが予想されるような所定時間が経過した後に感
度回復用しきい値に復帰させればよい。
【0016】また、本発明の請求項4に記載した発明
は、前記制御部は前記ドア閉鎖用しきい値が前記感度回
復用しきい値に復帰した後、前記感度回復用しきい値を
新たな初期しきい値として再設定するしきい値再設定手
段を有することを特徴としている。さらに、本発明の請
求項5に記載した発明は、前記制御部は前記第1の検出
値を所定時間毎に読み取り、前回読取値と今回読取値と
の変動値が所定値以内である場合に今回読取値に対応す
るように前記初期しきい値を変更させ、前記近接スイッ
チの前記初期感度を保持する自己補正手段を有すること
を特徴としている。この自己補正手段としては、第1の
検出値、すなわち近接スイッチが通行体を検出していな
いときの近接スイッチの発振出力信号についてのみ有効
となるように設定しておけばよい。
【0017】そして、本発明の請求項6に記載した発明
は、前記近接スイッチは前記通行体が人であるときに前
記人と前記検知板とが協働して前記金属部材を過大検出
することを特徴としている。また、本発明の請求項7に
記載した発明は、前記近接スイッチは前記ドアに対して
所定距離離間して配置された第1近接スイッチと、前記
ドアと前記第1近接スイッチとの間に配置された第2近
接スイッチとを備え、前記制御部は前記閉鎖開始信号に
よる前記しきい値調整を前記第2近接スイッチに対して
のみ行うことを特徴としている。この近接スイッチとし
ては、金属部材の影響を受ける範囲に第2近接スイッチ
を配置すればよい。
【0018】
【作用】このような本発明の請求項1に記載した発明に
おいては、ドアを閉鎖する際に近接スイッチのしきい値
が調整されるため、近接スイッチが金属部材に反応して
も第1の検出値がしきい値を超えることはない。したが
って、金属部材が設けられたドア近傍に不感知領域が生
じないように高周波発振型の近接スイッチを配置して
も、ドアを閉鎖する際に従来より懸念されていた引っか
け現象が生じないことになる。
【0019】さらに、本発明の請求項2に記載した発明
においては、第2の検出値が第1の検出値に復帰したと
きに閉鎖開始信号が有効となるため、制御部は例えば通
行体が出入口を支障なく通過した後や、あるいは通行体
が出入口を通過せずに引き返した後にドアを閉鎖できる
ことになる。この際、制御部は、例えばオープンタイマ
のタイムアップ後にしきい値調整を行うように設定して
おけば、通行体が出入口の表側(室外側)に配置された
近接スイッチから出入口の裏側(室内側)に配置された
近接スイッチに移動するまでドアを開放状態に維持でき
ることになる。
【0020】また、本発明の請求項3に記載した発明に
おいては、近接スイッチ上に通行体が静止すると所定時
間経過後に初期しきい値が感度回復用しきい値に変更さ
れるため、ドアの閉鎖を開始する。しかしながら、制御
部は閉鎖開始信号を無効としてしきい値調整を行わない
ため、近接スイッチが金属部材を検出し、これにより引
っかけ現象と呼ばれるドアの寸動開閉を開始する。この
際、通行体が人であればドアの寸動開閉に促されて近接
スイッチ上から退避するが、通行体が貨物であればドア
の寸動開閉が所定回数に達しても近接スイッチ上から退
避することはない。
【0021】寸動開閉が所定回数に達する前に人が近接
スイッチ上から退避すると、第2の検出値が第1の検出
値に復帰する。この際、感度回復用しきい値が初期しき
い値に復帰するため、次回の寸動開閉を行うときにはに
閉鎖開始信号が有効となる。すなわち、初期しきい値が
ドア閉鎖用しきい値にしきい値調整されるため、近接ス
イッチが金属部材を検出してもドアが寸動開閉を起こす
ことはなく、これによりドアが閉鎖位置に移動完了す
る。一方、近接スイッチ上から退避しない貨物等の通行
体に対しては、ドアの寸動開閉が所定回数に達すると、
制御部が閉鎖開始信号を有効として感度回復用しきい値
をドア閉鎖用しきい値に調整し、これによりドアが閉鎖
位置に移動完了する。
【0022】したがって、本発明の請求項3に記載した
発明においては、近接スイッチ上に通行体が静止してい
る場合、引っかけ現象と呼ばれる寸動開閉を利用して通
行体に対して近接スイッチ上からの退避を促し、かつ、
寸動開閉が所定回数に達すると、通行体が人ではないと
いう前提の基にドアを閉鎖できることになる。
【0023】そして、本発明の請求項4に記載した発明
においては、近接スイッチ上に通行体が位置している状
態を定常状態として再設定するため、近接スイッチは初
期感度を回復でき、新たに出入口に接近する通行体を検
出できることになる。また、本発明の請求項5に記載し
た発明においては、例えば降雨,降雪あるいは気温昇降
等の環境変化により緩やかに変動する第1の検出値に初
期しきい値を追従させることにより、環境変化によるド
ア開放を防止できることになる。
【0024】さらに、本発明の請求項6に記載した発明
においては、近接スイッチが金属部材を過大検出するた
め、検知板単独で金属部材を検出する場合に比較して、
第1の検出値が第2の検出値に変わるタイミングが早く
なる。したがって、通行体が人の場合には、ドアの寸動
開閉がドアの開放位置近傍において行われることにな
り、ドアが人に接触する虞れがないことになる。
【0025】そして、本発明の請求項7に記載した発明
においては、閉鎖開始信号によるしきい値調整が第2近
接スイッチに対してのみ行われるため、ドアが閉鎖する
際、近接スイッチの検出感度は第2の近接スイッチのみ
が低下することになる。したがって、ドアが閉鎖する際
に、新たに別の通行体が出入口に接近しても、第1の近
接スイッチにより通行体を検出して速やかにドアを再開
放できることになる。以上により前記目的が達成され
る。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本発明に係る一実施例が示されてい
る。本実施例の自動ドア装置10は、オフィスビルにお
ける人P1や貨物P2等の通行体Pが出入りする出入口
11に設置されている。この自動ドア装置10は、建物
の壁面12に形成された出入口11を開閉する一対のド
ア13,13と、これらのドア13,13を移動させる
ためのドア移動手段14と、ドア13,13の位置を検
出するドア位置検出手段15と、ドア13,13近傍に
埋設配置される近接スイッチ30と、近接スイッチ30
の発振出力信号およびドア位置検出手段15の出力信号
に基づいてドア移動手段14および近接スイッチ30を
制御する制御部16とにより構成されている。
【0027】ドア13,13は強化ガラスにより縦長方
形の板状に形成され、強化ガラスの周囲部に金属部材で
ある略枠形状の補強フレーム13Aが設けられている。
補強フレーム13Aはドア13,13の開閉に伴って、
近接スイッチ30に検出される金属製とされている。こ
れらのドア13,13は引き分け引き戸形式に配置さ
れ、それぞれ対向する側端面が出入口11の中央におい
て相互当接する閉鎖位置(図の状態の位置)から出入口
11が完全に開放する開放位置までの範囲で移動可能と
されている。
【0028】ドア移動手段14は、各ドア13,13に
対して個別に設けられている。これらのドア移動手段1
4は、一対のプーリ17と、各プーリ17間に掛け渡さ
れる無端状のベルト18と、一方のプーリ17を回転駆
動するモータ19とから構成されている。ベルト18
は、その一部分が戸車部材20を介してドア13の補強
フレーム13Aに連結されている。戸車部材20は、図
示しない案内レールに沿ってドア13,13を案内する
ために、各補強フレーム13Aにそれぞれ一対設けられ
ている。このようなドア移動手段14は、モータ19を
正転・逆転させることにより、ドア13,13を閉鎖位
置から開放位置にわたって移動可能としている。
【0029】ドア位置検出手段15は、第1リミットス
イッチ15Aと第2リミットスイッチ15Bとから構成
されている。第1リミットスイッチ15Aはドア13,
13が閉鎖位置に移動完了すると閉鎖完了信号を出力
し、第2リミットスイッチ15Bはドア13,13が開
放位置から閉鎖位置に向かって移動を開始したときに閉
鎖開始信号を出力する。なお、図1において、位置検出
手段15は、ドア13,13に対して個別に設けられて
いるが、ドア13,13が一本のベルトにより連結され
ている場合には、一方のドア13に対してのみ設けてお
いてもよい。
【0030】近接スイッチ30は、ドア13,13に対
して所定距離離間して配置された第1近接スイッチ31
と、ドア13,13と第1近接スイッチ31との間に配
置された第2近接スイッチ32とを備えている。これら
の第1近接スイッチ31および第2近接スイッチ32
は、従来の自動ドア装置に採用されている高周波発振型
の近接スイッチと同様な構造を有するとともに一体的に
形成され、出入口11に接近する通行体Pを通行体容量
の影響による発振状態の変化として検出し、発振出力信
号F1,F2を出力するようになっている。
【0031】ここで、第1近接スイッチ31,第2近接
スイッチ32が通行体Pを検出せず、初期しきい値を超
えない発振出力信号F1,F2を第1の検出値と呼称す
る。一方、第1近接スイッチ31,第2近接スイッチ3
2が通行体Pを検出し、初期しきい値を超える発振出力
信号F1,F2を第2の検出値と呼称する。以上のよう
な近接スイッチ30は、ドア13,13を挟む出入口1
1の表側(図中手前側)における床面下と、出入口11
の裏側における床面下とにそれぞれ第1近接スイッチ3
1および第2近接スイッチ32が埋設配置されている
(出入口11の表側のみ図示)。
【0032】近接スイッチ30の直上には、マットP3
が敷設されている。マットP3は、カーボンを含むゴム
製とされ、近接スイッチ30の直上に固定されることな
く、任意個所に敷設されている。
【0033】制御部16にはCPU(中央処理ユニッ
ト)が用いられ、ドア位置検出手段15から得られる閉
鎖開始信号,閉鎖完了信号と、近接スイッチ30から得
られる発振出力信号F1,F2とに基づいてドア移動手
段14および近接スイッチ30を制御し、かつ、ドア1
3,13を開閉する。この制御部16は、発振出力信号
F1,F2を個別に読み取り、かつ、第1近接スイッチ
31と第2近接スイッチ32とを個別に制御している。
【0034】具体的には、制御部16は、第1近接スイ
ッチ31あるいは第2近接スイッチ32の発振出力信号
が第2の検出値となったときにドア13,13を開放す
る。そして、制御部16は、第2の検出値が第1の検出
値に復帰した後、オープンタイマのタイムカウントを開
始し、オープンタイマのタイムアップ後にドア13,1
3を閉鎖する。ドア13,13を閉鎖するにあたって
は、第2近接スイッチ32が補強フレーム13Aを検出
しないように、リミットスイッチ15Bが出力する閉鎖
開始信号を基に、制御部16が初期しきい値をドア閉鎖
用しきい値に調整するしきい値調整を行うため、引っか
け現象と呼ばれる寸動開閉が生じることはない。このし
きい値調整は、リミットスイッチ15Aが閉鎖完了信号
を出力するまで継続される。
【0035】なお、ドア13,13は、オープンタイマ
により開放状態が一定時間維持されるため、通行体Pが
出入口11の表側に配置された第2近接スイッチ32か
ら出入口11の裏側に配置された第2近接スイッチ(図
示せず)に移動する間に閉鎖することはない。
【0036】このような制御部16は、自己補正手段を
有している。自己補正手段は、第1の検出値を所定時間
毎に読み取り、前回読取値と今回読取値との変動値が所
定値以内である場合、今回読取値に対応するように初期
しきい値を変更し、これにより第1近接スイッチ31お
よび第2近接スイッチ32における初期感度(初期状態
の検出感度)が保持される。したがって、本実施例の自
動ドア装置10は、図2に示すように、例えば降雨,降
雪あるいは気温昇降等の環境変化により第1の検出値が
変動しても、その変動値が所定値以内であればドア1
3,13が開放することはない。
【0037】さらに、制御部16は、限定静止タイマを
有している。限定静止タイマは、第2の検出値を所定時
間毎に読み取り、前回読取値と今回読取値との変動値が
所定値以内である場合にタイムカウントを開始する。具
体的には、限定静止タイマは、第1近接スイッチ31上
あるいは第2近接スイッチ32上において人P1が例え
ば体を動かしているときにタイムカウントを開始せず、
第1近接スイッチ31あるいは第2近接スイッチ32の
上において人P1が静止したとき、あるいは自ら動くこ
とのない貨物P2が放置されたとき、にタイムカウント
を開始するように設定されている。そして、この限定静
止タイマは、タイムカウントのタイムアップ前に変動値
が所定値以上となった場合、タイムカウントをクリア
し、通行体Pが再び静止するまでタイムカウントを開始
しない。なお、限定静止タイマは、通行体Pの通行等に
よりマットP3が位置ずれしたときにもタイムカウント
を開始する。
【0038】また、制御部16は、前述した限定静止タ
イマがタイムアップした後、第1近接スイッチ31ある
いは第2近接スイッチ32が初期感度を回復するように
初期しきい値を感度回復用しきい値に変更するようにな
っている。そして、制御部16は、リミットスイッチ1
5Bが出力する閉鎖開始信号を無効とし、第2近接スイ
ッチ32にしきい値調整を行うことなくドア13,13
の閉鎖を開始する。このため、第2近接スイッチ32は
ドア13,13の補強フレーム13Aを検出し、引っか
け現象と呼ばれるドア13,13の寸動開閉を発生させ
る。ここで、本実施例の制御部16は、ドア13,13
の寸動開閉を4回行うように設定されている。また、制
御部16は、ドア13,13の寸動開閉の途中で第2の
検出値が第1の検出値に復帰した場合、この復帰に追従
して感度回復用しきい値を初期しきい値に復帰させるよ
うになっている。
【0039】第1近接スイッチ31上あるいは第2近接
スイッチ32上に静止した通行体Pが人P1であれば、
ドア13,13の寸動開閉に促され、ドア13,13の
寸動開閉が4回目に達する前に近接スイッチ30上から
退避するため、第2の検出値が第1の検出値に復帰す
る。第2の検出値が第1の検出値に復帰すると、前述し
たように感度回復用しきい値が初期しきい値に復帰する
ため、次回の寸動開閉を行うときに閉鎖開始信号が有効
となる。すなわち、初期しきい値がドア閉鎖用しきい値
にしきい値調整されるため、第2近接スイッチ32が金
属部材である補強フレーム13Aを検出しない。したが
って、ドア13,13は、寸動開閉を起こすことがな
く、閉鎖位置に移動完了する。そして、ドア閉鎖用しき
い値は、リミットスイッチ15Aが閉鎖完了信号を出力
した後に初期しきい値に復帰する。
【0040】なお、人P1が第2の近接スイッチ32上
に静止している場合、第2の近接スイッチ32は、人P
1と当該第2近接スイッチ32を構成する検知板とが協
働して高周波を発振するため、検知板単独で高周波を発
振する場合に比較して補強フレーム13Aを過大検出す
る。すなわち、第2の近接スイッチ32は、第1の検出
値が第2の検出値に変わる時期が検知板単独で補強フレ
ーム13Aを検出する場合に比較して早くなる。このた
め、ドア13,13は、開放位置近傍において寸動開閉
を行い、人に接触する虞れはない。
【0041】一方、第1近接スイッチ31上あるいは第
2近接スイッチ32上に静止した通行体Pが放置された
貨物P2であれば、ドア13,13の寸動開閉により退
避することがないため、ドア13,13の寸動開閉が4
回目まで行われる。このような通行体Pとしては、貨物
P2以外にも近接スイッチ30上から退避しない人P
1、あるいは位置ずれを起こしたマットP3も含まれ
る。制御部16は、ドア13,13の寸動開閉が所定回
数に達してから(4回目に達してから)、閉鎖開始信号
を有効として感度回復用しきい値をドア閉鎖用しきい値
に調整するしきい値調整を行い、ドア13,13を閉鎖
位置に移動させる。このしきい値調整は、リミットスイ
ッチ15Aが閉鎖完了信号を出力するまで継続される。
【0042】さらに、制御部16は、しきい値再設定手
段を有している。しきい値再設定手段は、リミットスイ
ッチ15Aが出力する閉鎖完了信号により、前述したド
ア閉鎖用しきい値が感度回復用しきい値に復帰すると、
近接スイッチ30上に通行体Pが静止している状態を定
常状態として、感度回復用しきい値を新たな初期しきい
値として再設定するようになっている。
【0043】次に、自動ドア装置10における各種の動
作をタイムチャート図に表して説明する。なお、以下に
説明する各タイムチャート図は、便宜上、出入口11の
表側に配置された近接スイッチ30(第1近接スイッチ
31,第2近接スイッチ32)の動作のみを示してい
る。そして、各タイムチャート図は、ドア13,13が
閉鎖している状態から開始し、出入口11の表側に通行
体Pが接近することによりドア13,13が開放し、再
びドア13,13が閉鎖するまでを示している。
【0044】図3には、通行体Pである人P1が第1近
接スイッチ31上および第2近接スイッチ32上におい
て静止することなく、出入口11を通過したときの自動
ドア装置10の動作を示すタイムチャート図が示されて
いる。人P1が第1近接スイッチ31上を通過する間、
第1近接スイッチ31の第1の検出値が初期しきい値を
超える第2の検出値となるため、ドア13,13が閉鎖
位置から開放位置に移動する。この際、第2近接スイッ
チ32は、ドア13,13の開放に伴って補強フレーム
13Aを検出し、第1の検出値が瞬間的に初期しきい値
を超える第2の検出値となる。第1近接スイッチ31の
第2の検出値は、人P1が第2近接スイッチ32上に移
動すると第1の検出値に復帰する。
【0045】人P1が第2近接スイッチ32上を通過す
る間、第2近接スイッチ32の第1の検出値が初期しき
い値を超える第2の検出値となるため、ドア13,13
を開放状態に維持させる。そして、人P1が出入口11
を通過し、第1近接スイッチ31および第2近接スイッ
チ32の発振出力信号F1,F2が第1の検出値に復帰
すると、オープンタイマのタイムアップ後にリミットス
イッチ15Bの閉鎖開始信号を有効として、第2近接ス
イッチ32の初期しきい値をドア閉鎖用しきい値に変更
するしきい値調整を行う。
【0046】したがって、ドア13,13を開放位置か
ら閉鎖位置に向かって移動させても、補強フレーム13
Aを検出する第2近接スイッチ32の第1の検出値がし
きい値を超えることはない。すなわち、ドア13,13
は、寸動開閉を起こすことなく閉鎖位置に移動を完了す
る。ドア閉鎖用しきい値は、リミットスイッチ15Aが
閉鎖完了信号を出力した後、初期しきい値に復帰させ
る。
【0047】図4には、通行体Pである貨物P2が第1
近接スイッチ31上に放置されたときの自動ドア装置1
0の動作を示すタイムチャート図が示されている。貨物
P2が第1近接スイッチ31上に放置されると、第1近
接スイッチ31の第1の検出値が初期しきい値を超える
第2の検出値となるため、ドア13,13を開放させ
る。そして、貨物P2による第2の検出値は変動値が所
定値以内であるため、限定静止タイマがタイムカウント
を開始する。
【0048】なお、限定静止タイマがタイムアップした
後、第1近接スイッチ31の初期しきい値を感度回復用
しきい値に変更させるが、第1近接スイッチ31の発振
出力信号が第2の検出値であるため、制御部16はドア
13,13の閉鎖に伴うリミットスイッチ15Bからの
閉鎖開始信号を無効としてドア閉鎖用しきい値に変更す
るしきい値調整は行わない。
【0049】次に、ドア13,13を開放位置から閉鎖
位置に向かって移動させると、第2近接スイッチ32が
補強フレーム13Aを検出する。この際、第2近接スイ
ッチ32にはしきい値調整を行っていないため、第2近
接スイッチ32の第1の検出値が初期しきい値を超える
第2の検出値となり、ドア13,13はオープンタイマ
を挟む寸動開閉を開始する。
【0050】ドア13,13は、貨物P2が自ら第1近
接スイッチ31から退避しないため、あらかじめ設定さ
れた所定回数(4回)まで寸動開閉を行う。そして、ド
ア13,13の寸動開閉が4回目に達すると、リミット
スイッチ15Bの閉鎖開始信号を有効として第2近接ス
イッチ32の初期しきい値をドア閉鎖用しきい値に変更
するしきい値調整を行い、ドア13,13を閉鎖位置に
移動させる。そして、第2近接スイッチ32のドア閉鎖
用しきい値がリミットスイッチ15Aの閉鎖完了信号に
より初期しきい値に復帰するとき、第1近接スイッチ3
1の感度回復用しきい値をしきい値再設定手段により新
たな初期しきい値として再設定する。
【0051】図5には、通行体Pである貨物P2が第1
近接スイッチ31上を通過した後、第2近接スイッチ3
2上に放置されたときの自動ドア装置10の動作を示す
タイムチャート図が示されている。貨物P2が第1近接
スイッチ31上を通過することによりドア13,13が
開放し、次いで貨物P2が第2近接スイッチ32上に放
置されると、貨物P2による第2の検出値は変動値が所
定値以内であるため、限定静止タイマがタイムカウント
を開始する。なお、限定静止タイマがタイムアップした
後、第2近接スイッチ32の初期しきい値を感度回復用
しきい値に変更させるが、第2近接スイッチ32の発振
出力信号が第2の検出値であるため、リミットスイッチ
15Bの閉鎖開始信号を無効としてドア閉鎖用しきい値
に変更するしきい値調整は行わない。
【0052】次に、ドア13,13を開放位置から閉鎖
位置に向かって移動させると、第2近接スイッチ32が
補強フレーム13Aを検出する。この際、第2近接スイ
ッチ32にしきい値調整を行っていないため、第2近接
スイッチ32の第2の検出値が感度回復用しきい値を超
え、ドア13,13はオープンタイマを挟む寸動開閉を
開始する。
【0053】ドア13,13は、貨物P2が自ら第2近
接スイッチ32から退避しないため、あらかじめ設定さ
れた所定回数(4回)まで寸動開閉を行う。そして、ド
ア13,13の寸動開閉が4回目に達すると、リミット
スイッチ15Bの閉鎖開始信号を有効として第2近接ス
イッチ32の感度回復用しきい値をドア閉鎖用しきい値
に変更するしきい値調整を行い、ドア13,13を閉鎖
位置に移動させる。そして、第2近接スイッチ32のド
ア閉鎖用しきい値がリミットスイッチ15Aの閉鎖完了
信号により感度回復用しきい値に復帰するとき、この感
度回復用しきい値をしきい値再設定手段により新たな初
期しきい値として再設定する。
【0054】図6には、通行体Pである人P1が第1近
接スイッチ31上を通過した後、第2近接スイッチ32
上において静止した後に体を動かし、再び静止した後、
第2近接スイッチ32から引き返した(退避した)とき
の自動ドア装置10の動作を示すタイムチャート図が示
されている。人P1が第1近接スイッチ31上を通過す
ることによりドア13,13が開放し、次いで人P1が
第2近接スイッチ32上において静止すると、第2近接
スイッチ32の第2の検出値は変動値が所定値以内であ
るため、限定静止タイマがタイムカウントを開始する。
【0055】限定静止タイマがタイムアップする前に人
P1が体を動かすと、第2近接スイッチ32の第2の検
出値は変動値が所定値以上となるため、タイムカウント
をクリアする。そして、人P1が再び静止すると、限定
静止タイマが再びタイムカウントを開始する。限定静止
タイマがタイムアップする前に人P1が第2近接スイッ
チ32から近接スイッチ30外に引き返すと(退避)、
第2近接スイッチ32の第2の検出値が第1の検出値に
復帰する。すなわち、第1近接スイッチ31および第2
近接スイッチ32の発振出力信号F1,F2が第1の検
出値となるため、オープンタイマのタイムアップ後、第
2近接スイッチ32の初期しきい値をドア閉鎖用しきい
値に変更させてドア13,13を閉鎖させる。
【0056】図7には、通行体Pである人P1が第1近
接スイッチ31上を通過した後、第2近接スイッチ32
上において静止し、寸動開閉に促されて第2近接スイッ
チ32上から退避したときの自動ドア装置10の動作を
示すタイムチャート図が示されている。人P1が第1近
接スイッチ31上を通過することによりドア13,13
が開放し、次いで人P1が第2近接スイッチ32上にお
いて静止すると、第2近接スイッチ32の第2の検出値
は変動値が所定値以内であるため、限定静止タイマがタ
イムカウントを開始する。
【0057】限定静止タイマがタイムアップした後、第
2近接スイッチ32の初期しきい値を感度回復用しきい
値に変更させるが、第2近接スイッチ32の発振出力信
号が第2の検出値であるため、リミットスイッチ15B
の閉鎖開始信号を無効としてドア閉鎖用しきい値に変更
するしきい値調整は行わない。次に、ドア13,13を
開放位置から閉鎖位置に向かって移動させると、第2近
接スイッチ32が補強フレーム13Aを検出する。この
際、第2近接スイッチ32にしきい値調整を行っていな
いため、第2近接スイッチ32の第2の検出値が感度回
復用しきい値を超え、ドア13,13はオープンタイマ
を挟む寸動開閉を開始する。
【0058】なお、図を詳細に観察すると判るように、
第2近接スイッチ32は、人P1と当該第2近接スイッ
チ32を構成する検知板とが協働して高周波を発振する
ため、検知板単独で高周波を発振する場合に比較して補
強フレーム13Aを過大検出する。すなわち、第2の近
接スイッチ32は、第1の検出値が第2の検出値に変わ
る時期が検知板単独で補強フレーム13Aを検出する場
合に比較して早くなる。このため、ドア13,13は、
開放位置近傍において寸動開閉を行い、人に接触する虞
れはない。
【0059】ドア13,13の寸動開閉が2回目を終了
したとき、人P1が第2近接スイッチ32上から退避す
ると、第2近接スイッチ32の第2の検出値が第1の検
出値に復帰する。第2の検出値が第1の検出値に復帰す
ると、これに追従して感度回復用しきい値も初期しきい
値に復帰するため、次回(3回目)の寸動開閉を行うと
きに閉鎖開始信号が有効となる。すなわち、初期しきい
値がドア閉鎖用しきい値にしきい値調整されるため、第
2近接スイッチ32が金属部材である補強フレーム13
Aを検出することはない。したがって、ドア13,13
は、寸動開閉を起こすことはなく、閉鎖位置に移動完了
する。ドア閉鎖用しきい値は、リミットスイッチ15A
が閉鎖完了信号を出力した後に初期しきい値に復帰す
る。
【0060】以上のような本実施例の自動ドア装置10
によれば、金属部材である補強フレーム13Aが設けら
れたドア13,13の近傍に不感知領域が生じないよう
に高周波発振型の近接スイッチ30を配置しても、ドア
13,13を閉鎖する際に引っかけ現象と呼ばれる寸動
開閉が生じない。
【0061】また、前述したしきい値調整は、第2の検
出値が第1の検出値に復帰したときに行われる。したが
って、本実施例の自動ドア装置10は、通行体Pが近接
スイッチ30上に位置している間はドア13,13を閉
鎖せず、通行体Pが出入口11を通過した後や通行体P
が出入口11を通過せずに引き返した後、すなわち通行
体Pが近接スイッチ30から居なくなった後にドア1
3,13を閉鎖できる。特に、本実施例では、オープン
タイマのタイムアップ後にドア13,13を閉鎖するた
め、通行体Pが出入口11の表側(室外側)に配置され
た近接スイッチ30から出入口11の裏側(室内側)に
配置された近接スイッチ30に移動するまでドア13,
13の開放状態に維持できる。
【0062】さらに、通行体Pが近接スイッチ30上に
静止していると、ドア13,13を閉鎖するにあたっ
て、引っかけ現象と呼ばれる寸動開閉を利用して通行体
Pに対して近接スイッチ30上からの退避を促すことが
できる。そして、制御部16は、しきい値再設定手段を
有しているため、通行体Pが近接スイッチ30上に静止
している状態でドア13,13を閉鎖した後、近接スイ
ッチ30の初期感度を回復できる。
【0063】また、制御部16は自己補正手段を有して
いるため、通行体Pが出入口11に接近していないにも
関わらず、外部環境の変化によりドア13,13が開放
することを防止できる。さらに、第2近接スイッチ32
上に静止した通行体Pが人P1であれば、ドア13,1
3が寸動開閉を開放位置近傍において行うため、ドア1
3,13が人P1に接触する虞れはない。そして、近接
スイッチ30は、ドア13,13を閉鎖するにあたっ
て、検出感度の低下を第2近接スイッチ32に対しての
み行う。このため、ドア13,13を閉鎖する際、新た
に別の通行体Pが出入口11に接近しても、検出感度が
低下しない第1の近接スイッチ31により通行体Pを検
出できる。
【0064】なお、本発明は前述した本実施例に限定さ
れるものではなく、本発明を達成できる範囲での改良,
変形等は本発明に含まれるものである。例えば、前述し
た本実施例では、引き分け引き戸形式に配置された一対
のドアが例示されていたが、片引き引き戸形式,扉形
式,折り戸形式等のドアを採用してもよい。また、ドア
移動手段としては、モータ,プーリ,ワイヤ等による構
造以外にも油圧,空圧等のシリンダを有する構造、ある
いは磁気を利用した構造等を採用してもよい。
【0065】さらに、ドア位置検出手段としてはリミッ
トスイッチ以外の構造を採用してもよく、例えば光電ス
イッチによりドア位置を検出する構造や、モータ回転軸
にエンコーダを取り付ける構造等を採用してもよい。そ
して、前述した本実施例では、ドアが閉鎖位置に移動完
了したことを検出するリミットスイッチによりしきい値
調整を終了していたが、しきい値調整開始から所定時間
が経過した後に自動的にしきい値調整を終了するように
してもよい。この際、前記所定時間としては、ドアが開
放位置から移動を開始し、かつ、ドアが閉鎖位置に移動
完了することが確実に予想されるような時間に設定すれ
ばよい。
【0066】また、本発明においてオープンタイマは必
須要件ではなく、適宜省略してもよい。しかし、本実施
例のようにオープンタイマのタイムアップ後にドアを閉
鎖すれば、出入口の表裏に配置された近接スイッチ間を
通行体が移動する際にも所定時間ドアの開放状態を維持
できる。
【0067】さらに、前述した本実施例では、近接スイ
ッチが第1近接スイッチと第2近接スイッチとを備えて
いたが、本発明は本実施例における第2近接スイッチだ
けでも効果を奏することができる。しかしながら、本実
施例によれば、ドアを閉鎖する際のしきい値調整は第2
近接スイッチに対してのみ行われるため、すなわち第1
近接スイッチは初期感度を保持しているため、出入口に
接近する新たな通行体を検出できる。
【0068】そして、本実施例では、第1近接スイッチ
と第2近接スイッチとを一体的に形成されていたが、あ
らかじめ別体として形成しておき、自動ドア装置の施工
にあたって合体させてもよい。しかし、本実施例のよう
に、あらかじめ第1近接スイッチと第2近接スイッチと
を一体的に形成しておけば、部品管理や施工管理および
施工作業を容易に行えるという効果が得られる。その
他、本実施例で例示した各手段,各部材の材質,形状,
寸法,形態,数,配置個所等は本発明を達成できるもの
であれば任意であり、限定されない。
【0069】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載した発明によれ
ば、金属部材が設けられたドア近傍に高周波発振型の近
接スイッチを隣接配置しても、ドア閉鎖時に引っかけ現
象が生じない。また、本発明の請求項2に記載した発明
によれば、通行体が出入口を通過した後、あるいは通行
体が出入口を通過せずに引き返した後にドアを閉鎖でき
る。
【0070】さらに、本発明の請求項3に記載した発明
によれば、近接スイッチ上に静止した通行体に対して引
っかけ現象を利用して退避を促すことができる。そし
て、本発明の請求項4に記載した発明によれば、通行体
が近接スイッチ上に静止した状態でドアを閉鎖しても、
近接スイッチの初期感度を回復できる。
【0071】また、本発明の請求項5に記載した発明に
よれば、出入口に通行体が接近していないにも関わら
ず、外部環境の変化によりドアが開放することを防止で
きる。さらに、本発明の請求項6に記載した発明によれ
ば、近接スイッチ上に静止した通行体が人の場合には、
寸動開閉するドアが人に接触する虞れがない。そして、
本発明の請求項7に記載した発明によれば、ドアを閉鎖
する際に、新たに別の通行体が出入口に接近しても、速
やかにドアを再開放できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体斜視図である。
【図2】自己補正手段の作用を示すタイムチャート図で
ある。
【図3】自動ドア装置の動作を示すタイムチャート図で
ある。
【図4】自動ドア装置の動作を示すタイムチャート図で
ある。
【図5】自動ドア装置の動作を示すタイムチャート図で
ある。
【図6】自動ドア装置の動作を示すタイムチャート図で
ある。
【図7】自動ドア装置の動作を示すタイムチャート図で
ある。
【図8】高周波発振型の近接スイッチを示す模式断面図
である。
【符号の説明】 10 自動ドア装置 11 出入口 12 壁面 13 ドア 13A 金属部材である補強フレーム 14 ドア移動手段 15 ドア位置検出手段 15A,15B ドア位置検出手段であるリミットスイ
ッチ 16 制御部 30 近接スイッチ 31 第1近接スイッチ 32 第2近接スイッチ F1 第1近接スイッチの発振出力信号 F2 第2近接スイッチの発振出力信号 P 通行体 P1 通行体である人 P2 通行体である貨物 P3 近接スイッチ上に固定されることなく配置された
マット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面に形成された出入口を開閉するドア
    と、前記ドアを開放位置あるいは閉鎖位置に移動させる
    ためのドア移動手段と、前記ドアが前記開放位置から前
    記閉鎖位置に向かって移動を開始したときに閉鎖開始信
    号を出力し、かつ、前記ドアが前記閉鎖位置に移動を完
    了したときに閉鎖完了信号を出力するドア位置検出手段
    と、前記ドア近傍に埋設配置されるとともに高周波を発
    振する検知板を含む発振回路を備え、前記出入口に接近
    する通行体を発振出力信号の変化として検出する近接ス
    イッチと、前記閉鎖開始信号,前記閉鎖完了信号および
    前記発振出力信号に基づいて前記ドア移動手段および前
    記近接スイッチを制御する制御部とを有し、前記ドアに
    は前記通行体と同じく前記近接スイッチにより検出され
    る金属部材が設けられている自動ドア装置において、前
    記近接スイッチが前記通行体を検出していないときの第
    1の検出値が初期しきい値を超える第2の検出値となっ
    て前記ドアが前記開放状態となった後、前記近接スイッ
    チが前記金属部材を検出しないようにするために、前記
    制御部は少なくとも前記ドアが前記閉鎖位置に移動完了
    するまで、前記閉鎖開始信号により前記初期しきい値を
    ドア閉鎖用しきい値に調整するしきい値調整を行うこと
    を特徴とする自動ドア装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の検出値が前記第1の検出値に
    復帰したときに前記しきい値を初期しきい値に復帰させ
    て前記閉鎖開始信号を有効とすることを特徴とする請求
    項1に記載した自動ドア装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は前記第2の検出値を所定時
    間毎に読み取り、前回読取値と今回読取値との変動値が
    所定値以内である場合にタイムカウントを開始し、か
    つ、前記タイムカウントのタイムアップ前に前記変動値
    が所定値以上となった場合に前記タイムカウントをクリ
    アする限定静止タイマを有し、前記限定静止タイマがタ
    イムアップした後に前記近接スイッチが初期感度を回復
    するように前記初期しきい値を感度回復用しきい値に変
    更するとともに、前記閉鎖開始信号を無効として前記ド
    アを寸動開閉させ、前記寸動開閉が所定回数に達してか
    ら前記閉鎖開始信号を有効として前記感度回復用しきい
    値を前記ドア閉鎖用しきい値に調整するしきい値調整を
    行うことを特徴とする請求項1に記載した自動ドア装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制御部は前記ドア閉鎖用しきい値が
    前記感度回復用しきい値に復帰した後、前記感度回復用
    しきい値を新たな初期しきい値として再設定するしきい
    値再設定手段を有することを特徴とする請求項3に記載
    した自動ドア装置。
  5. 【請求項5】 前記制御部は前記第1の検出値を所定時
    間毎に読み取り、前回読取値と今回読取値との変動値が
    所定値以内である場合に今回読取値に対応するように前
    記初期しきい値を変更させ、前記近接スイッチの前記初
    期感度を保持する自己補正手段を有することを特徴とす
    る請求項1ないし請求項4のいずれかに記載した自動ド
    ア装置。
  6. 【請求項6】 前記近接スイッチは前記通行体が人であ
    るときに前記人と前記検知板とが協働して前記金属部材
    を過大検出することを特徴とする請求項1ないし請求項
    5のいずれかに記載した自動ドア装置。
  7. 【請求項7】 前記近接スイッチは前記ドアに対して所
    定距離離間して配置された第1近接スイッチと、前記ド
    アと前記第1近接スイッチとの間に配置された第2近接
    スイッチとを備え、前記制御部は前記閉鎖開始信号によ
    る前記しきい値調整を前記第2近接スイッチに対しての
    み行うことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいず
    れかに記載した自動ドア装置。
JP3769795A 1995-02-02 1995-02-02 自動ドア装置 Expired - Fee Related JP3561024B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3769795A JP3561024B2 (ja) 1995-02-02 1995-02-02 自動ドア装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3769795A JP3561024B2 (ja) 1995-02-02 1995-02-02 自動ドア装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08210025A true JPH08210025A (ja) 1996-08-13
JP3561024B2 JP3561024B2 (ja) 2004-09-02

Family

ID=12504743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3769795A Expired - Fee Related JP3561024B2 (ja) 1995-02-02 1995-02-02 自動ドア装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3561024B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008216075A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Yokogawa Electric Corp 赤外線タッチスイッチ
JP2017222481A (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 出入口開閉不良時マットずれ検出エレベーター、及び出入口開閉不良時マットずれ検出エレベーターの制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008216075A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Yokogawa Electric Corp 赤外線タッチスイッチ
JP2017222481A (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 出入口開閉不良時マットずれ検出エレベーター、及び出入口開閉不良時マットずれ検出エレベーターの制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3561024B2 (ja) 2004-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4914859A (en) Automatic door safety system
US6873127B2 (en) Method and device for adjusting an internal obstruction force setting for a motorized garage door operator
KR900008989B1 (ko) 자동도어 장치용 개폐 제어장치
US20010030606A1 (en) Automatic sliding door system for refrigerator unit
EP2137453B1 (en) Proximity sensing
US10370891B2 (en) Adjustable threshold device
CN107148507B (zh) 智能型自动关闭门
CN110027975B (zh) 门操作控制器
KR101161006B1 (ko) 개방 폭 조절이 가능한 자동문
JPH08210025A (ja) 自動ドア装置
CA2665659A1 (en) Method and apparatus to facilitate automatic modification of near term automated movement options as regards a movable barrier
EP0914539A1 (en) Filtering gate for the protection of a site, with linear parallel motion of the leaves of the doors
US20020186130A1 (en) Gate operator safety system
JP4140802B2 (ja) 自動ドアの安全装置
JPH10238261A (ja) シャッターの障害物感知装置
JPH05231069A (ja) 自動ドア開閉装置
WO2008023973A1 (en) Roll screen system
JPH10139333A (ja) エレベータードアの引込まれ防止装置
JP5808196B2 (ja) 開閉制御装置
JP3556994B2 (ja) ドア開閉制御装置
CN2287669Y (zh) 防火、防盗门的安全装置
JP3488973B2 (ja) 電動式開閉ドアの制御装置
JP3655674B2 (ja) 電動シャッターの安全装置
JP7353642B2 (ja) ドア開閉制御システム
JP2575636Y2 (ja) 自動開閉扉のマットスイッチ構造

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100604

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120604

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees