JPH08209877A - 分岐階段ユニット - Google Patents

分岐階段ユニット

Info

Publication number
JPH08209877A
JPH08209877A JP7019633A JP1963395A JPH08209877A JP H08209877 A JPH08209877 A JP H08209877A JP 7019633 A JP7019633 A JP 7019633A JP 1963395 A JP1963395 A JP 1963395A JP H08209877 A JPH08209877 A JP H08209877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
branch
stairs
landing
side plate
staircase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7019633A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Shiyouko
稔弘 昌子
Kunihiko Suzuki
邦彦 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAITATSUCHI FUTABA KK
Original Assignee
HAITATSUCHI FUTABA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HAITATSUCHI FUTABA KK filed Critical HAITATSUCHI FUTABA KK
Priority to JP7019633A priority Critical patent/JPH08209877A/ja
Publication of JPH08209877A publication Critical patent/JPH08209877A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steps, Ramps, And Handrails (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 階段構築に於ける時間及び費用を減少させ、
建造物全体の工期を短縮し、工費を減少することができ
る分岐階段ユニットを提供する点にある。 【構成】 分岐階段ユニット1 は、主階段2と、枝階段
3等から概略構成されている。主階段2は、互いに平行
な一対の側板10と、二枚の側板10の間に所定間隔を
介し且つ互いに平行に回動自在に設けられた複数の踏板
20とから概略構成されている。枝階段3は、互いに平
行な一対の側板31と、二枚の側板31の間に所定間隔
を介し且つ互いに平行に回動自在に設けられた複数の踏
板34とから概略構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分岐階段ユニットに関
し、特にアパート、マンションに架設される分岐階段ユ
ニットに関する。
【0002】
【従来の技術】アパート、マンション、ビル等の複数階
層の建造物で、地上から直接2階若しくは3階に、或い
は2階から3、4階に上れるように、建屋の外側に階段
を架設することがある。斯かる階段には種々の構造があ
る。その中で、例えば、地上から2階廊下に架設する場
合、その途中において二股に分岐する構造のものがあ
る。このような階段は、地上と分岐点に於ける踊場まで
の主階段と、分岐点に於ける踊場から2階廊下若しくは
踊場との間に於ける2本の枝階段とから概略構成され
る。
【0003】そして各階段は、所要間隔をあけて平行に
延在する側板と、この側板間に固定された複数の踏板
と、側板に手摺柱を介して固定された手摺と、側板に屋
根柱を介して固定された屋根とから概略構成されてい
る。例えば、主階段では、その下端部が1階踊場に固定
され、分岐踊場に上端部を固定される。
【0004】斯かる階段を構築するには、建屋の、階段
を架設する階、例えば、少なくとも地上階及び2階の建
屋躯体部分が構築された後、工場において製造された階
段を現場において揚重し、架設することにより行われ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際の建屋
は施工誤差等により設計図面通りにならないのが常であ
る(5cm程度の誤差が生じるのが現実である)。その
ため、建屋設計図面から階段の諸寸法を算出し、それに
基づき階段を工場で製造しても、この階段の寸法が実際
の建屋の寸法に合致しないことが多い。斯かる場合、踊
場を水平に保つため、階段の寸法を実際の建屋寸法に合
わせなければならない。多数の踊場を水平に直すのは多
くの労力を要するので、実際には前記側板の寸法を、実
際の建屋寸法に合わせるべく、現場において切断或いは
溶接等の加工を行う。さらに、手摺及び屋根の傾きも補
正しなければならない。
【0006】しかしながら、斯かる加工及び補正は、階
段が工場において溶接により製造されているため、長時
間を要するという問題点があった。特に屋根柱の補正
は、各屋根柱の角度を合わせなければならず大変な労力
を要していた。また、工期の長期化に伴い工費が増大す
るという問題点があった。特に近年の人件費高騰により
工期の長期化による工費の増大は大きな問題となってい
る。二股に分岐する場合には、枝階段を架設する廊下又
は踊場の鉛直方向・水平方向の誤差があり、各階段につ
いて直さなければならないため上記問題点も非常に大き
なものとなる。
【0007】なお、現場において実際の建屋寸法に合わ
せて階段を構築する場合には、工場において階段を製造
する場合よりもさらに工期が長期化し、費用が嵩むこと
になる。蓋し、少なくとも建屋躯体の1階部分及び2階
部分が構築された後に、階段の寸歩を決定し、製造を開
始するからである。
【0008】本発明は、斯かる問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、階段構築に於け
る時間及び費用を減少させ、建造物全体の工期を短縮
し、工費を減少することができる分岐階段ユニットを提
供する点にある。
【0009】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0011】すなわち、主階段と、主階段の一端が取り
付けられた踊場と、前記主階段の他端が取り付けられた
分岐踊場と、分岐踊場に一端が取り付けられた複数の枝
階段と、枝階段の他端が取り付けられた、廊下若しくは
踊場とを備え、前記主階段及び前記枝階段は、間隔をあ
けて対向して延在する互いに平行な一対の側板と、これ
ら側板間に、その長手方向に間隔を介し且つ互いに平行
に設けられた複数の踏板とを有するものである、建造物
に架設される分岐階段ユニットであって、前記各側板
は、前記各側板の長手方向に延在し且つ面内方向に互い
に平行な少なくとも二枚の側板構成部材から構成され、
前記踏板は、前記側板間に、一の前記側板を構成する各
前記側板構成部材に一端を、他の前記側板を構成する各
前記側板構成部材に他端をそれぞれ回動可能に取り付け
られ、各前記踏板の各前記側板構成部材への取付位置は
同一直線上に存し且つこれら直線が互いに平行をなし、
前記分岐踊場は柱により支持されている。
【0012】
【作用】側板及び踏板さらには踊場は平行リンク機構を
構成する。平行リンク機構は、踏板を水平に補正するこ
とを容易にし、係る補正のための側板等の加工を不要と
する。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
【0014】この実施例に係る分岐階段ユニット1は、
図1乃至図3に示すように、地面Gと、アパートの2階
とに架設された、アパートの正面(図1に表示されてい
る面)に向かって左右対称のものであり、主階段2と、
二つの枝階段3と、分岐踊場5と、1階踊場6と、廊下
7と、廊下用柱40と、分岐踊場用柱41と、手摺42
とから概略構成されている。
【0015】主階段2は、互いに平行な一対の側板10
と、一対の側板10の間に、その長さ方向に所定間隔を
介し且つ互いに平行に設けられた複数の踏板20とから
概略構成されている。
【0016】側板10は、互いに平行な上側板構成部材
11と下側板構成部材12とから構成されている。両側
板構成部材11、12は、等長且つ同一構造の物であ
る。両側板構成部材11、12は、横断面コの字状の既
存のチャネル鋼から製造された物であり、図4に示すよ
うに両端部を平面視略半円形に加工されている。チャネ
ル鋼の底面(横断面においてコの字の縦部に対応する、
各側板構成部材11、12の面)には、踏板取付ボルト
孔13を等間隔を介して穿設している。各側板構成部材
11、12の両端部の半円形に加工された部分の中心に
は、踊場取付ボルト孔14を穿設している。踏板取付ボ
ルト孔13は踏板20の取付位置となり、踊場取付ボル
ト孔14は、分岐踊場5及び1階踊場6の取付位置とな
る。それらの中心は、上側板構成部材11、下側板構成
部材12のそれぞれにおいて、同一直線上に存してい
る。これらの直線は、上側板構成部材11及び下側板構
成部材12の軸方向に平行で、その幅方向の中央を通っ
ている。また、踏板取付ボルト孔13の位置は側板構成
部材11、12において等しい。
【0017】両側板構成部材11、12は、チャネル鋼
の底面を同一鉛直面内に存し、チャネル鋼の開口面(横
断面においてコの字の開口部に対応する、両側板構成部
材11、12の面)を側方に向けるように組み立てら
れ、これにより側板10を構成することとなる。架設状
態において、二つの側板10は、踏板20が取り付けら
れて一対をなす。
【0018】各踏板20は、一枚の長方形の鋼板からな
り、それぞれ長さ、幅、厚さが等しいものである。図5
に示すように、両短辺及び一の長辺を板面に直角に同一
方向に折り曲げ、この折り曲げた方向と異なる方向に他
の長辺を直角に折り曲げることにより製造された物であ
る。架設状態においては、他の長辺を折り曲げた面が上
面21となる。折り曲げられた短辺には、その幅方向中
央に二つのボルト挿通孔22を穿設している。ボルト挿
通孔22の間隔は、各踏板20において同一である。
【0019】分岐踊場5は、図6(a)及び図6(b)
に示すように、平面視長方形で、鋼板の4辺を同一方向
に折り曲げることにより製造されている(以下、折り曲
げ方向の面を「裏面52」、その反対面を「表面51」
とする)。裏面52の一の長辺側には、主階段2を取り
付けるための2枚の主階段取付部材53が溶接により垂
設されている。主階段取付部材53は、図6(b)に示
すように、その面方向が鋼板の長手方向(主階段2の架
設方向)と平行をなすと共に、概ね、踏板20の長さの
間隔を介して、対面した状態で固定されている。各主階
段取付部材53にはそれぞれ二つのボルト孔54が穿設
されている。二つのボルト孔54の間隔は、踏板20に
穿設された二つのボルト挿通孔22の間隔と等しく、そ
れらの中心を通る線は鋼板の面と平行である。主階段取
付部材53が近接する短辺の折り曲げられた部分の両端
部には、切欠55が各別に設けられている。上側板構成
部材11及び下側板構成部材12が回動可能にするため
である。なお、符号56は補剛材であり、溶接により垂
設されている。表面51の四隅部には、枝階段3を取り
付けるための、4枚の等しい枝階段取付板57が溶接に
より垂設されている。各短辺における枝階段取付板57
の間隔は、踏板34の長さと略等しいものとなってい
る。この枝階段取付板57にも、二つのボルト孔58が
各別に穿設されている。二つのボルト孔58の間隔は、
踏板34に穿設された二つのボルト挿通孔の間隔と等し
い。
【0020】1階踊場6は、図7に示すように鋼板であ
り、その表面61には、ボルト孔63を有する、2枚の
主階段取付板62が溶接により垂設されている。なお、
図7では、手摺42を省略している。この主階段取付板
62は、主階段取付部材53と等しいものである。主階
段取付板62の近傍には、図1にも示すように手摺柱6
4が垂設されている。鋼板の短辺側にはばか孔65が、
その長手方向が短辺に平行(主階段2の架設方向に平
行)となるように穿設されている。
【0021】両枝階段3は、その長さ及びそれに応じた
踏板34の枚数が異なる点を除いて、主階段2と同一構
造のものである。また、それぞれ同じ構造のものであ
る。各枝階段3は、一対の平行な側板31と、それら二
枚の側板31の間に取り付けられた複数の踏板34とか
ら概略構成されている。各側板31は、互いに平行をな
す上側板構成部材32及び下側板構成部材33とから構
成されている。複数の踏板34は、側板31の長さ方向
に所定間隔をあけて、互いに平行に且つ回動自在に取り
付けられている。
【0022】枝階段3に取り付けられた踏板34は、そ
の長さ、幅が異なる点を除き、主階段2の踏板20と同
じ構造のものである。
【0023】廊下7は、図8に示すように、補剛材72
及び溝形鋼73により補強された鋼板71により概略構
成されている。溝形鋼73は、鋼板71の裏面(架設状
態において下面となる面)の両縁部に、溝形鋼73の開
口部を互いに対向させて、溶接により固設されている。
廊下7の裏面一端部には、側板構成部材32、33を回
動自在に取り付けるための枝階段取付板74が垂設され
ている。その長手方向は、枝階段3の長手方向と平行を
なしている。枝階段取付板74の間隔は、踏板34の長
さと等しい。各枝階段取付板74には、図9に示すよう
に、二つの長孔75が穿設されている。各長孔75は、
枝階段取付板74の長手方向(架設状態における水平方
向)に延在し、かつ同一直線上に存する。また、各長孔
75の、長手方向における中心の間隔は、踏板34に穿
設された、それを側板構成部材32、33に取り付ける
ためのボルト挿通孔の間隔に等しい。各溝形鋼73の一
端部には、切欠76が設けられている。枝階段3の側板
31を回動可能にするためである。
【0024】符号42は手摺であり、図1乃至図3に示
すように、廊下用柱40、分岐踊場用柱41及び手摺柱
64の間に架設されている。廊下用柱40は廊下7を支
持する。分岐踊場用柱41は分岐踊場5を支持する。
【0025】各踏板20の取付位置(踏板取付ボルト孔
13)は、各側板構成部材11、12において等しく、
それと共に、同一直線上に存し且つそれら直線は互いに
平行をなすので、各側板構成部材11、12及び踏板2
0は、平行リンク機構を構成する。さらに、分岐踊場5
及び1階踊場6の取付位置(踊場取付ボルト孔14)
も、各側板構成部材11、12において等しく、前記踏
板取付ボルト孔13が存する直線上に位置するので、架
設状態においては、1階踊場5及び分岐踊場6も、各側
板構成部材11、12及び踏板20とともに、平行リン
ク機構を構成することになる。また、枝階段3におけ
る、側板構成部材32、33、踏板34、さらに架設状
態においては分岐踊場5及び廊下7も、平行リンク機構
を構成することになる。
【0026】なお、分岐階段ユニット1の全構成部材1
0、20、…、…は、いずれも防錆加工してある。
【0027】次に、上記のごとく構成された分岐階段ユ
ニット1の架設工法について説明する。
【0028】まず、建屋の地上階及び2階部分が構築さ
れた後、工場により製造された上記構成部材10、2
0、…、…を現場に搬送し、主階段2及び枝階段3を現
場において組み立てる。主階段2を組み立てる際に、踏
板20を側板10に取り付けるには、ボルト挿通孔22
を、上側板構成部材11と下側板構成部材12の踏板取
付ボルト孔13に合わせ、それらをボルト締結すること
により行う。踏板取付ボルト孔13は、各側板構成部材
11、12において等しい位置なので、各踏板20は取
り付けられた状態において互いに平行をなす。枝階段3
における踏板34も踏板20と同様に回動自在に取り付
ける。その際、全てのボルト及びナットは緩締してお
く。組み立てた主階段2を図10に示す。本発明者が実
際に組み立てるのに要した時間は30分であった。な
お、躯体Fにおける地上階及び2階の部分が完成すれば
分岐階段ユニット1を架設することは可能である。
【0029】次いで、廊下用柱40、分岐踊場用柱41
を立ちあげる。主階段2及び枝階段3の組み立ての間若
しくはそれ以前に柱40、41を立ちあげてもよい。
【0030】次いで、躯体Fの側面及び廊下用柱40に
廊下7を取り付ける。取付方法は、例えばボルト接合な
ど本発明を実施する上で好適な方法によればよい。
【0031】次いで、図2にも示す4本の分岐踊場用柱
41に分岐踊場5を取り付ける。係る取り付けも、ボル
ト接合など本発明を実施する上で好適な方法によればよ
い。廊下7の取り付けと同時に若しくはそれ以前に行っ
てもよい。
【0032】次いで、ばか孔65にアンカーボルトAが
挿通されるように1階踊場6を地面Gに設置する。架設
状態において、ばか孔65の長手方向中央に位置するこ
ととなる点に、アンカーボルトAを予め地盤に固設して
おく。この位置は建屋設計図から算出すればよい。
【0033】次いで、組み立てられた主階段2の一端
を、1階踊場6に回動自在に取り付ける。斯かる取付
は、側板構成部材11、12の一端の踊場取付ボルト孔
14と、ボルト孔63とを各別に合わせてボルト接合し
て行う。
【0034】次いで、主階段2の他端を分岐踊場5に回
動自在に取り付ける。斯かる取付は、側板構成部材1
1、12の一端の踊場取付ボルト孔14と、分岐踊場5
のボルト孔54を各別に合わせてボルト締結することに
より行われる。その際、主階段2は、各側板構成部材1
1、12及び踏板20により平行リンク機構を構成する
とともに、ボルトを緩締しているので、踏板20を水平
に保持しつつ主階段2の他端(上端)の高さ(側板10
と水平面とのなす角)を自由に変えることができる。ま
た、1階踊場6のばか孔65により水平方向の誤差を吸
収することができる。この点について図11(a)及び
図11(b)を用いて説明する。両図は1階踊場主階段
2を架設する場合の工程を示す概念図である。図11
(a)に示すごとく、一端を1階踊場6に取り付けられ
た主階段2の他端を、廊下7の高さに引き揚げる。次い
で、図11(b)に示す矢印方向に水平移動させ、各側
板構成部材11、12の踊場取付ボルト孔14を、分岐
踊場5のボルト孔54に合致させる。ばか孔65は、斯
かる移動を許容する。図11(b)は、躯体F側に曳く
場合について描いている。即ち、同図では、2階の廊下
7の位置が設計された位置よりも高い場合について描い
た図である。斯かる場合においては、側板10と水平面
とのなす角が設計図に比べて大きくなるので、その分、
躯体F側(図11(b)に於ける矢印方向)に主階段2
を曳くことになる。廊下7の位置が設計された位置より
も低い場合には、図11(b)に記載された矢印の反対
方向に曳けばよい。したがって、1階踊場6と分岐踊場
5との間に、水平方向及び鉛直方向の施工誤差があって
も、溶接、切断などを行うことなく主階段2を架設する
ことができる。
【0035】次いで、分岐踊場5及び廊下7に各枝階段
3をボルト接合し、それらの間に架設する。枝階段3の
側板31を分岐踊場5に取り付けるには、各側板構成部
材32、33の一端に穿設された踊場取付ボルト孔と、
枝階段取付板57のボルト孔58とを合わせてボルト接
合する。側板31の他端を廊下7に取り付けるには、各
側板構成部材32、33の他端に穿設されたボルト孔
と、長孔75とを合わせてボルト接合する。はじめに、
各側板構成部材32、33の一端(架設状態に於ける下
端)を分岐踊場5に回動自在に取り付け、その後各側板
構成部材32、33の他端(架設状態に於ける上端)を
引き揚げて、廊下7と高さを合わせる。枝階段3も、各
側板構成部材32、33及び踏板34により平行リンク
機構を構成し、且つボルトを緩締しているので、踏板3
4を水平に保持しつつ枝階段3の他端(上端)の高さ
(側板31と水平面とのなす角)を自由に変えることが
できる。枝階段3を架設する場合も、その上下両端を固
定する相手(分岐踊場5及び廊下7)が既に固設されて
いるので、その部分での施工誤差が生じる蓋然性があ
る。しかし、分岐踊場5と廊下7との間に、鉛直及び水
平方向の誤差があっても、長孔75が斯かる誤差を吸収
する。よって枝階段3を溶接、切断などすることなく架
設することができる。
【0036】次いで、手摺柱64、手摺42を順に取り
付ける。
【0037】次いで、各ボルト及びナットを締結する。
【0038】次いで、アンカーボルトAにナットを締結
し、地面Gに1階踊場6を固定する。なお、1階踊場6
を埋殺しにすることもできる。
【0039】以上により分岐階段ユニット1を架設する
ことができる。
【0040】次に、分岐階段ユニット1の作用効果につ
いて説明する。
【0041】各踏板20は常に水平を維持できるので、
施工誤差とは無関係に架設することができる。したがっ
て、施工現場において、施工誤差による加工を不要にす
ることができる。その結果、工期及び工費を短縮するこ
とができる。
【0042】また、図12に示すように、分岐階段ユニ
ット1の1階踊場6と建屋との間で不等沈下が生じても
踏板20(図示略)並びに分岐踊場5及び1階踊場6を
水平に維持することができる。それと共に、ばか孔6
5、長孔75によって、不等沈下による変位にも追従す
ることができる。その結果、不等沈下が生じた場合にお
いても階段を補修し或いは新たに構築する必要が無くな
る。上記理由により、地震による地面Gと2階との相対
変位にも追従することができる。斯かる効果を得るため
には、ボルト及びナットの締結は、使用に耐え、且つ不
等沈下による変位に追従可能な程度にしておけばよい。
【0043】また、各構成部材の製造には溶接を要しな
いため、その製造の自動化が容易である。
【0044】また、ボルト、ナットにより分岐階段ユニ
ット1を組み立てるので、現場に於ける組立も容易であ
るのみならず、解体も容易に行うことができる。溶接等
により解体すると、解体時間及び費用が嵩むのが現実で
ある。本実施例によれば、施工時のみならず、解体時に
おいてもその時間及び費用を短縮することができる。実
際、解体費用については建設会社にとって大きな問題と
なっている。さらに、防錆加工してあるので、他の構造
物に援用することもできると共に、廃材の量も減少させ
ることができる。
【0045】また、長年の使用による、溶接部分からの
ひび割れ、錆等の発生を防ぐことができ、溶接による組
立に比べて耐久性を向上させることができる。
【0046】また、溶接等の後が無く外観を害すること
もない。
【0047】また、踏板20、34は一枚の鉄板を加工
した物なので、容易にその製造を自動化することができ
る。
【0048】また、各側板構成部材11、12、32、
33は既存のチャネル鋼から構成されているので、側板
10、31を容易かつ安価に製造することができる。ま
た、鋼板を用いた場合に比べて剛性も大きくすることが
できる。
【0049】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0050】たとえば、上記実施例においては、地上階
から2階に向かうに従い分岐する構成となっているが、
2階から1階に向かうに従い分岐する構成とすることも
できる。
【0051】また、二方向に分岐しているが、三方向以
上に分岐するように構成することもできる。三方向に分
岐させるには、上記実施例に係る、平面視長方形の分岐
踊場の三辺に、三本の枝階段の一端を各別に取り付けれ
ばよい。また、四方向に分岐する場合には、分岐踊場を
平面視五角形とし、その四辺に、四本の枝階段の一端を
各別に取り付ければよい。
【0052】また、地上階から3階に、2階から3階に
等、建造物の構造に応じて架設することができる。
【0053】また、枝階段をさらに分岐することもでき
る。
【0054】また、枝階段3の上端は廊下7に取り付け
られているが、別途踊場を設け、その踊場に取り付ける
こともできる。
【0055】また、3枚以上の側板構成部材から側板を
構成することもできる。3枚の側板構成部材から構成す
る場合には、図13のように、各側板構成部材81、8
2、83、踏板84及び踊場85、86により平行リン
ク機構を構成するようにすればよい。斯かる場合には、
側板80の剛性を大きくすることができる。
【0056】また、上記実施例では主階段取付部材53
を介して、各側板構成部材11、12を分岐踊場5に取
り付けているが、分岐踊場5の折り曲げ部分に各側板構
成部材11、12を直接取り付けることもできる。ま
た、枝階段取付板74を介して、各側板構成部材32、
33を廊下7に取り付けているが、廊下7の溝形鋼73
に直接側板構成部材32、33を取り付けることもでき
る。同様に、枝階段3の上端を溝形鋼73に直接取り付
けることもできる。
【0057】また、鋼管、中空角柱、山形鋼、H形鋼
等、本実施例を実施する上で好適なものを側板構成部
材、柱に用いることができる。
【0058】また、側板10、踏板20、各踊場5、6
等、分岐階段ユニット1の各構成部材をアルミ、ステン
レス等の軽量合金から製造することもできる。斯かる場
合には分岐階段ユニット1の軽量化を図ることもでき
る。
【0059】また、ボルト挿通孔22をばか孔にするこ
ともできる。斯かる場合においては階段の踏み込み深さ
を調節することができる。
【0060】また、各柱40、41、64、或いは別途
柱を設けて、屋根を取り付けることもできる。
【0061】また、住居用に限らず、駅等における階段
にも適用することができる。
【0062】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的な物によって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0063】施工誤差とは無関係に架設することができ
るので、施工現場において、施工誤差による加工を不要
にすることができる。その結果、工期及び工費を短縮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る分岐階段ユニットの正面図であ
る。
【図2】主階段の側面図である。
【図3】分岐階段ユニットの平面図である。
【図4】側板構成部材の平面図である。
【図5】踏板の斜視図である。
【図6】(a)は架設状態における分岐踊場の平面図、
(b)は架設状態における分岐踊場の裏面図である。
【図7】架設状態における1階踊場の平面図である。
【図8】廊下の裏面図である。
【図9】主階段を取り付けるための側板取付板の正面図
である。
【図10】組み立てた状態に於ける分岐階段ユニットの
側面図である。
【図11】(a)及び(b)は分岐階段ユニットの架設
工程を示す側面図である。
【図12】架設された分岐階段ユニットが不等沈下に追
従する状態を示す側面図である。
【図13】分岐階段ユニットの他の実施例を示す側面図
である。
【符号の説明】
A アンカーボルト F 躯体 G 地面 1 分岐階段ユニット 2 主階段 3 枝階段 5 分岐踊場 6 1階踊場 7 廊下 10 側板 11 上側板構成部材 12 下側板構成部材 13 踏板取付ボルト孔 14 踊場取付ボルト孔 20 踏板 21 上面 22 ボルト挿通孔 31 側板 32 上側板構成部材 33 下側板構成部材 34 踏板 40 廊下用柱 41 分岐踊場用柱 42 手摺 51 表面 52 裏面 53 主階段取付部材 54 ボルト孔 55 切欠 56 補剛材 57 枝階段取付板 58 ボルト孔 61 表面 62 主階段取付板 63 ボルト孔 64 手摺柱 65 ばか孔 71 鋼板 72 補剛材 73 溝形鋼 74 枝階段取付板 75 長孔 76 切欠 80 側板 81、82、83 側板構成部材 84 踏板 85、86 踊場

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主階段と、該主階段の一端が取り付けら
    れた踊場と、前記主階段の他端が取り付けられた分岐踊
    場と、該分岐踊場に一端が取り付けられた複数の枝階段
    と、該枝階段の他端が取り付けられた、廊下若しくは踊
    場とを備え、前記主階段及び前記枝階段は、間隔をあけ
    て対向して延在する互いに平行な一対の側板と、これら
    側板間に、その長手方向に間隔を介し且つ互いに平行に
    設けられた複数の踏板とを有するものである、建造物に
    架設される分岐階段ユニットであって、 前記各側板は、前記各側板の長手方向に延在し且つ面内
    方向に互いに平行な少なくとも二枚の側板構成部材から
    構成され、 前記踏板は、前記側板間に、一の前記側板を構成する各
    前記側板構成部材に一端を、他の前記側板を構成する各
    前記側板構成部材に他端をそれぞれ回動可能に取り付け
    られ、各前記踏板の各前記側板構成部材への取付位置は
    同一直線上に存し且つこれら直線が互いに平行をなし、 前記分岐踊場は柱により支持されていることを特徴とす
    る分岐階段ユニット。
JP7019633A 1995-02-08 1995-02-08 分岐階段ユニット Pending JPH08209877A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7019633A JPH08209877A (ja) 1995-02-08 1995-02-08 分岐階段ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7019633A JPH08209877A (ja) 1995-02-08 1995-02-08 分岐階段ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08209877A true JPH08209877A (ja) 1996-08-13

Family

ID=12004620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7019633A Pending JPH08209877A (ja) 1995-02-08 1995-02-08 分岐階段ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08209877A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010209606A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Ohbayashi Corp 建物の階段
JP2019078147A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 株式会社 ▲高▼▲橋▼監理 組立式の鉄骨階段

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010209606A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Ohbayashi Corp 建物の階段
JP2019078147A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 株式会社 ▲高▼▲橋▼監理 組立式の鉄骨階段

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20120033721A (ko) 조립식 지지빔구조체 및 조립식 지지빔구조체의 설치방법
JP2023514035A (ja) モジュール型複合作用パネル及びそれを用いた構造システム
JP4748637B2 (ja) 建物ユニットの接合構造
JP7193081B2 (ja) 階段構造
JPH08209877A (ja) 分岐階段ユニット
JPH08209878A (ja) 分岐階段ユニット
JP5448582B2 (ja) 支持架台及び支持架台の構築方法
JP7058158B2 (ja) 屋外階段構造、及び屋外階段構造の設置方法
JPH08165772A (ja) 屋根付階段
JP3233531B2 (ja) 組み立て階段
JP7002967B2 (ja) 架設通路
JP2008031644A (ja) 鉄骨造建物の床架構および同床架構の建築構法
JP6755102B2 (ja) 外壁パネルの地組架台および外壁面材の施工方法
JP2005282039A (ja) ユニット式業務施設建物
JP3808877B2 (ja) ユニット式業務施設建物
JP2019065656A (ja) 高床パネル構造及び高床パネルを用いた立体構造物
JPH0750521Y2 (ja) 建物ユニットの位置決め具
JP2524409B2 (ja) 軸組、パネル工法の家屋
JP2886507B2 (ja) 折畳み式階段ユニットボックス
JP2573734Y2 (ja) 鉄骨階段
JP2586994B2 (ja) 組み立て階段
JP3543241B2 (ja) 屋外デッキの手摺構造
JP3322161B2 (ja) 建築物の床組構造
JP2024035981A (ja) 鉄骨廊下階段ユニットの床構造
JP4488267B2 (ja) 小屋組構造及び小屋組の構築方法