JPH08209688A - 袋体付き既製杭 - Google Patents
袋体付き既製杭Info
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- JPH08209688A JPH08209688A JP1610095A JP1610095A JPH08209688A JP H08209688 A JPH08209688 A JP H08209688A JP 1610095 A JP1610095 A JP 1610095A JP 1610095 A JP1610095 A JP 1610095A JP H08209688 A JPH08209688 A JP H08209688A
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Abstract
により低引張り力で締め付けるだけで、既製杭と袋体を
確実に固着することが可能であり、既製杭と袋体拡底部
が完全に一体化した高支持力が得られる袋体付き既製杭
を提供する。 【構成】 外周面全体に偏平な突起が連続してらせん状
に設けられた鋼管または鋼管コンクリート複合杭の外周
に円筒形をした袋体がその上下部を一巻のバンドによっ
て装着された袋体付き既製杭である。
Description
杭に関するものであり、埋込工法において既製杭に装着
した袋体の中に固結性流動物を圧入して杭下端に拡大部
を形成させ、支持力を増大し得る袋体付き既製杭に関す
るものである。
ために袋体を有した既製杭を用いる方法が開発されてい
る。このような袋体を装着した既製杭は、特開平2−8
5419号公報に示されるように袋体がその上下部でバ
ンドによって既製杭の外周に装着された杭であって、取
り付け部に袋体ずれ防止を目的として円周方向に突起を
有する構造になっている。また更に実公平5−2153
0号公報や特開平5−9934号公報に示されるように
既製杭と袋体内に圧入した固結性流動物の硬化体との付
着強度を増し、拡底球根部を一体化することを目的とし
て袋体で覆われた部分の既製杭の外周面に凹凸の突起を
有する構造となっている。
を装着した杭は、鋼管の表面に袋体ずれ防止の突起を溶
接および切削方式により設けているため、製造工程が非
常に複雑になり製品の信頼性、安定した供給量に問題が
生じていた。また袋体ずれ防止を施した該既製杭は、高
圧注入する際に袋体取り付け部よりミルクが漏れるのを
防ぐために円周方向に設けられた突起を挟み込むように
して二重にバンドを取り付けるか、もしくは袋体内外部
に突起を設けバンドを高引張り力で締め付けなければな
らないなどの手数がかかる取り付け方法が要求されてい
た。また例えば鉄筋を鋼管に溶接することにより袋体取
り付け部の突起をらせん状に設けても、突起の形状が円
形のためか、簡単な取り付け方法では袋体のずれを防止
できないなどの問題を生じていた。
を必要とする場合においても、一巻のバンドにより低引
張り力で締め付けるだけで袋体のずれを防止するのに十
分な摩擦力が簡単に得られるため、既製杭と袋体を確実
に固着することが可能となり、既製杭と袋体拡底部が完
全に一体化した高支持力が得られる袋体付き既製杭を提
供するものである。
偏平な突起が連続してらせん状に設けられた鋼管または
鋼管コンクリート複合杭に円筒形をした袋体がその上下
部をバンドによって装着されたことを特徴とする袋体付
き既製杭であり、特にずれ防止のための複雑な突起を別
工程で設けなくても袋体と既製杭が簡易なバンドにより
確実に、かつ所望の位置に容易に固着でき、袋体中にセ
メントミルク等を注入させ硬化させると既製杭と硬化体
との付着部で高付着力が得られる袋体付き既製杭であ
り、袋体を取り付ける既製杭の外周面全体に、連続した
らせん状の偏平な突起を有していることを特徴とするも
のである。
る。図1は、本発明の一実施態様の既製杭にセメントミ
ルクなどの固結性流動物を圧入したときの状態の半断面
図であり、図2は図1の袋体取り付け部の拡大図であ
る。図において、既製杭3は、外周に鋼管1を有し、内
面は鋼管1に密着した中空コンクリート部2からなる鋼
管コンクリート複合杭である。既製杭3には、袋体4が
その上下部でバンド5によって、外周のみに装着されて
いる。既製杭3の鋼管1には、予めその生産段階で表面
全体に偏平な突起6が連続してらせん状に設けられてい
る。また中空コンクリート部2には注入管9が設けられ
ている。注入管9は袋体4に固結性流動物を注入できる
ように、その注入口が袋体によって覆われている。この
既製杭を通常最下端の杭として用いる。
6が設けられた鋼管1を有する既製杭3にクッション材
7が円周方向に取り付けられ、その外周に袋体4が被せ
られている。更に該袋体4の外側から円周方向にバンド
5を巻き、締め付けることによってクッション材7が塑
性変形して既製杭3と袋体4が密着することになり、袋
体4がその上下で鋼管1を有する既製杭3と確実に固着
される構造となっている。
物中の水だけを透過させる脱水効果を有する点と強度の
点からナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ビニロ
ンなどの合成繊維を用いることが好ましい。このように
固結性流動物の水を外へ脱水できる袋体にすると、施工
に際してこの杭体の袋体内にセメント系等の固結性流動
物が注入され、所定の圧力、例えば6〜12kgf/c
m2 の注入圧力により固結性流動物中の水分が袋体表面
を通して脱水され、固結性流動物は硬化後に緻密で強固
な硬化体となる。袋体4と鋼管1を有する既製杭3の取
り付け部はバンド5で取り付ける。なお、バンド5と接
着剤を組み合わせ併用して取り付けるとより確実に固着
される。
〜800mmである。本発明に使用するバンド5は、例
えば鋼製のものであり、固結性流動物の漏れを防ぐには
幅は10〜50mm程度、厚さ1〜3mm程度のものが
好ましく、袋体の外径は杭外径+300〜600mmと
し、バンドの外径は杭外径+10〜30mmとするのが
好ましい。袋体と既製杭の間のクッション材7は、例え
ばゴムとアスファルト材を練混ぜた粘着性を持つ超弾性
体のものであり、このようにクッション材7を併用する
と鋼管1を有する既製杭3への袋体4の取り付け部がよ
り確実に固着される。
れ防止および固化したセメントミルク等の硬化体8との
境界面で十分な付着力を得るために、突起間隔10mm
〜100mm、突起高さ2mm〜10mm、突起幅5m
m〜30のサイズとすることが望ましく、また突起の幅
と高さ比(幅/高さ)は、1.5倍〜3.0倍が望まし
い。
連続してらせん状に偏平な突起6を設けることにより、
袋体4を介して存在するバンド5が偏平な突起6の凸部
表面に、多数箇所で接触する構造となり、偏平な突起6
の凸部とバンド5の接触面積で袋体4のずれを防止する
ために必要な摩擦効果が十分に発揮される。それ故バン
ド5により低引張り力で締め付けるだけの簡易な手段で
袋体のずれを防止し、袋体4を鋼管1を有する既製杭3
に確実に固着することが可能である。また異なる寸法の
袋体4でも所望の位置に袋体4を簡易に取り付けること
が可能であり、セメントミルク等の固結性流動物を圧入
して硬化させると、更に偏平な突起6の凹凸部により既
製杭3と固結性流動物の硬化体8との付着部で高付着力
が得られるため、既製杭3と袋体拡底部を完全に一体化
することができる。
1と密着した中空コンクリート部2を有する既製杭3、
即ち鋼管コンクリート複合杭について説明したが、鋼管
のみからなる既製杭にも本発明は適用できる。
さ2.5mm、幅4mm、間隔40mmの偏平な突起6
が設けられた径500mmの鋼管1を有する既製杭3
に、幅150mm、長さ1800mm、厚さ10mmの
粘着性能を有する超弾性体のクッション材7を円周方向
に取り付け、該クッション材7の外側から直径850m
m、長さ3000mmのスパイラル製縫袋体4を被せ、
さらに該袋体4の外側から袋体装着部に鋼性バンド5を
1000kgfの引張り力で締め付けて袋体4を取り付
けた。このようにして図2のような袋体装着部のもので
ある袋体を試験体1とし、地上から注入管9を通じて袋
体中にセメントミルクを圧入して実験を実施した。使用
したセメントミルクの水セメント比は60%である。
圧が12kgf/cm2 に至っても袋体のずれは見られ
ず、セメントミルクの漏れもなく、袋体は所望の径まで
十分に拡大膨張した。
の既製杭3に袋体4の外側からワイヤーロープバンド1
2を2000kgfの引張り力で締め付けて袋体4を取
り付けた杭体を試験体2とし、実施例1と同様な方法で
行った。結果は、セメントミルクの注入圧が10kgf
/cm2 でバンドのずれが生じ、取り付け部よりセメン
トミルクの漏れが発生し、注入圧12kgf/cm2 ま
で圧力を負荷させることはできなかった。
注入して袋体を拡大膨張させ、セメントミルクを硬化さ
せ拡大部を形成させた二つの試験体を拡大部形成から2
8日後、円周方向にカットして図4に示す長さ1000
mm、直径850mmの円筒形試験体に加工し、内径8
55mm、肉厚12mmの円筒鋼管13により試験体を
覆い、反力台14上に載置し、セメントミルク硬化体8
を反力として鋼管1を下方に押す方向に載荷することに
より押抜き試験を実施し、鋼管1とセメントミルク硬化
体8との付着力を測定した。なお、別途セメントミルク
硬化体8の圧縮強度を測定したところ、およそ600k
gf/cm2 程度であった。
した試験体1の鋼管1とセメントミルク硬化体の付着強
度は84kgf/cm2 であるのに対し、突起を有しな
い試験体2は付着強度10kgf/cm2 となり、本発
明の実施例が比較例の約8倍の数値を示した。またこの
ような大径の杭の場合に必要とされる先端支持力から付
着強度を算定するとおよそ20kgf/cm2 であり、
本発明の実施例が十分満足した付着強度を発揮している
ことを証明している。
の取り付け方法で袋体を取り付けた構造であっても地中
所定深さに掘削した掘削孔に埋設した後、注入管等を経
て袋体内に固結性流動物を圧入し袋体取り付け部に大き
な力が加わる場合にも、取り付け部より固結性流動物が
漏れることなく、外周面全体の連続したらせん状の偏平
な突起の凸部とバンドにより圧着された接触部の摩擦力
により、袋体がしっかりと取り付けられた状態で、安定
的に所望の径まで袋体を拡大膨張させることができる。
しかも袋体内に注入された固結性流動物の硬化体と既製
杭との付着部で高付着が発揮されるため、確実に拡大膨
張した袋体と既製杭が確実に一体化した拡底部を設ける
ことができ、杭として高い支持力が安定して得られると
いう優れた効果を発揮する。
膨張させたときの半断面図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 外周面全体に偏平な突起が連続してらせ
ん状に設けられた鋼管または鋼管コンクリート複合杭に
円筒形をした袋体がその上下部をバンドによって装着さ
れたことを特徴とする袋体付き既製杭。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01610095A JP3560378B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | 袋体付き既製杭 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01610095A JP3560378B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | 袋体付き既製杭 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08209688A true JPH08209688A (ja) | 1996-08-13 |
JP3560378B2 JP3560378B2 (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=11907106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01610095A Expired - Lifetime JP3560378B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | 袋体付き既製杭 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3560378B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102605773A (zh) * | 2012-04-16 | 2012-07-25 | 上海市建工设计研究院有限公司 | 注浆成型扩底钻孔灌注桩的施工方法及其挤扩装置 |
JP2013007191A (ja) * | 2011-06-23 | 2013-01-10 | Ohbayashi Corp | 地山補強材 |
JP2013064294A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-11 | Ohbayashi Corp | 補強材用袋体拘束具、及びそれを使用した地盤の補強方法 |
CN107034877A (zh) * | 2017-05-17 | 2017-08-11 | 东南大学 | 灌注桩桩端桩侧组合后压浆装置及其施工方法 |
-
1995
- 1995-02-02 JP JP01610095A patent/JP3560378B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013007191A (ja) * | 2011-06-23 | 2013-01-10 | Ohbayashi Corp | 地山補強材 |
JP2013064294A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-11 | Ohbayashi Corp | 補強材用袋体拘束具、及びそれを使用した地盤の補強方法 |
CN102605773A (zh) * | 2012-04-16 | 2012-07-25 | 上海市建工设计研究院有限公司 | 注浆成型扩底钻孔灌注桩的施工方法及其挤扩装置 |
CN102605773B (zh) * | 2012-04-16 | 2014-08-13 | 上海市建工设计研究院有限公司 | 注浆成型扩底钻孔灌注桩的施工方法及其挤扩装置 |
CN107034877A (zh) * | 2017-05-17 | 2017-08-11 | 东南大学 | 灌注桩桩端桩侧组合后压浆装置及其施工方法 |
CN107034877B (zh) * | 2017-05-17 | 2019-06-18 | 东南大学 | 灌注桩桩端桩侧组合后压浆装置及其施工方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3560378B2 (ja) | 2004-09-02 |
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