JPH08209061A - 上塗塗料組成物及びこの組成物を塗装したマーカー表示板 - Google Patents

上塗塗料組成物及びこの組成物を塗装したマーカー表示板

Info

Publication number
JPH08209061A
JPH08209061A JP2161195A JP2161195A JPH08209061A JP H08209061 A JPH08209061 A JP H08209061A JP 2161195 A JP2161195 A JP 2161195A JP 2161195 A JP2161195 A JP 2161195A JP H08209061 A JPH08209061 A JP H08209061A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
general formula
composition according
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2161195A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Tanaka
正一 田中
Hideyuki Abe
英之 安部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2161195A priority Critical patent/JPH08209061A/ja
Publication of JPH08209061A publication Critical patent/JPH08209061A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 経時においても白板用マーカーなどのマーカ
ーの描画性及び消去性に優れたマーカー表示板、及びマ
ーカー表示板に適した上塗り塗料を得る。 【構成】 〔A〕(a)アルコキシシリル基及び/又は
シラノール基含有ビニル単量体とオキシラン基含有ビニ
ル単量体とを単量体成分として含有してなる共重合体、
又は(b)アルコキシシリル基及び/又はシラノール基
含有ポリマーと、1分子中にオキシラン基を2個以上有
する化合物もしくはポリマーとの混合物、 〔B〕金属キレート硬化剤、ならびに〔C〕官能基及び
所定割合のメチル基を有する特定のシリコン化合物、を
ビヒクル成分とする上塗塗料組成物、及び金属板上に、
プライマ塗膜を介して、上記上塗塗料組成物の硬化塗膜
が形成されてなるマーカー表示板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白板用マーカーなどの
マーカーの書きやすさ及び消去性に優れた塗膜を形成で
きる上塗塗料組成物並びにこの組成物の硬化塗膜を形成
した白板などのマーカー表示板に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、黒板にかわる白板な
どのマーカー表示板としては、ホーロー仕上げをしたも
の、白板用マーカーの消去性に優れた上塗り塗膜を形成
したものなどが知られている。
【0003】しかしながらホーロー仕上げをした白板
は、白板用マーカーの消去性やその持続性に優れている
が、無機物質を溶融させるため高温が必要であり、大量
生産には適さず高価となるという問題がある。
【0004】また白板用マーカーの消去性に優れた上塗
り塗膜を形成した白板は、コイルコーティングなどによ
り塗膜形成可能であるので大量生産に適しており、この
上塗り塗料としては、樹脂成分がポリエステル樹脂にメ
ラミン樹脂を大量に配合したものや、ポリエステル樹脂
とポリシロキサンとの反応物又は混合物であるものが知
られているが、いずれも初期における白板用マーカーの
消去性が良好であっても繰返し消去で消去性能が低下し
たり塗膜にワレが生じたり、白板用マーカーの種類によ
っては消去性能が劣るという問題があった。
【0005】本発明は、大量生産に適し、初期のみなら
ず経時においても白板用マーカーなどのマーカーの描画
性および消去性に優れ、経時においても塗膜にワレを生
じないマーカー表示板及びマーカー表示板に適した上塗
り塗料を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行なった結果、特定の樹脂
組成の塗料中に特定のシリコン化合物を配合した上塗り
塗料によって上記課題を達成できることを見出し本発明
に至った。
【0007】すなわち本発明は、1.アルコキシシリル
基及び/又はシラノール基含有ビニル単量体とオキシラ
ン基含有ビニル単量体とを単量体成分として含有してな
る共重合体、金属キレート硬化剤及び下記一般式〔1〕
で表わされるシリコン化合物をビヒクル成分として含有
することを特徴とする上塗塗料組成物を提供するもので
ある。
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1 は水酸基、フェニル基、又は
水酸基、エポキシ基、アルコキシル基もしくはカルボキ
シル基が結合していてもよい炭素原子数1〜8のアルキ
ル基を表わし、R2 は同一又は異なって、炭素原子数1
〜8のアルキル基又はフェニル基を表わし、かつR1
びR2 の総数のうち、10〜50%の数がメチル基であ
り、Xは水酸基、又は水酸基、エポキシ基もしくはカル
ボキシル基を有する炭素原子数1〜8のアルキル基を表
わし、nは0〜20の整数を表わす。) また本発明は、2.アルコキシシリル基及び/又はシラ
ノール基含有ポリマー、1分子中にオキシラン基を2個
以上有する化合物もしくはポリマー、金属キレート硬化
剤及び前記項1における一般式〔1〕で表わされるシリ
コン化合物をビヒクル成分として含有することを特徴と
する上塗塗料組成物を提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、3.ビヒクル成分10
0重量部に対して着色顔料を3〜100重量部含有する
ことを特徴とする上記項1又は2記載の上塗塗料組成物
を提供するものである。
【0011】また本発明は、4.金属板上に、プライマ
塗膜を介して、上記項3記載の上塗塗料組成物の硬化塗
膜が形成されてなることを特徴とする白板を提供するも
のである。
【0012】さらに本発明は、5.金属板上に、着色さ
れたプライマ塗膜を介して、上記項1又は2記載の上塗
塗料組成物の硬化塗膜が形成されてなることを特徴とす
るマーカー表示板を提供するものである。
【0013】
【作用】本発明上塗塗料組成物における第一の上塗塗料
は、アルコキシシラン基及び/又はシラノール基(以
下、これらの基を単に「反応性シラン基」と略すことが
ある。)含有ビニル単量体とオキシラン基含有ビニル単
量体とを単量体成分として含有してなる共重合体(以
下、「共重合体A」と略称する)、金属キレート硬化剤
及び前記一般式〔1〕で表わされるシリコン化合物(以
下、「シリコン化合物〔1〕と略称する。)をビヒクル
成分として含有する塗料である。
【0014】上記共重合体Aに使用される反応性シラン
基含有ビニル単量体は、1分子中に、重合性不飽和結合
と、少なくとも1個のシラノール基又はアルコキシシラ
ン基を含有する化合物又はシロキサン系マクロモノマー
である。
【0015】上記重合性不飽和結合と少なくとも1個の
反応性シラン基を含有する化合物としては下記一般式
〔2〕で示される化合物(以下、「化合物(a)」と略
称する。)を挙げることができる。
【0016】
【化6】
【0017】(式中、Aはフェニレン基又は−COO−
で示されるカルボニルオキシ基を表わし、R3 は水素原
子又はメチル基を表わし、R4 は炭素原子数1〜6の2
価の脂肪族炭化水素基を表わし、R5 は同一又は異なっ
てフェニル基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原
子数1〜6のアルコキシル基又は水酸基を表わし、R6
は水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表わ
し、mは1〜20の整数を表わす。) 一般式〔2〕において、R4 によって示される炭素数1
〜6の脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分枝状
のアルキレン基例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。R5
びR6 で示される炭素数1〜6のアルキル基としては、
直鎖又は分枝状のアルキル基例えばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
sec −ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル基等
を挙げることができる。R5 で表わされる炭素数1〜6
のアルコキシル基としては、直鎖又は分枝状のアルコキ
シ基例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
プロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec −ブト
キシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペントキ
シ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ基等を挙
げることができる。
【0018】一般式〔2〕で示される化合物(a)の
内、Aが−COO−であるものとしては、例えば下記の
化合物を挙げることができる。γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニルジメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニル
ジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフ
ェニルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルフェニルメチルメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチルエト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリシ
ラノール、
【0019】
【化7】
【0020】また、一般式〔2〕で示される化合物
(a)の内、Aがフェニレン基であるものとしては、例
えば、下記の化合物を挙げることができる。
【0021】
【化8】
【0022】前記シロキサン系マクロマーとしては、前
記一般式〔2〕で表わされる化合物(a)と下記一般式
〔3〕で表わされる化合物(以下、化合物(b)と略称
する。)とを反応させることによって得られるものを挙
げることができる。
【0023】
【化9】
【0024】〔式中、R7 は炭素数1〜8の脂肪族炭化
水素基またはフェニル基を、R8 は同一又は異なって水
酸基または炭素原子数1〜4のアルコキシル基を示
す。〕 上記一般式〔3〕において、R7 によって示される炭素
数1〜8の脂肪族炭化水素基としては、前記R5 におけ
る炭素数1〜6のアルキル基に加えて、例えばヘプチ
ル、オクチル基等を挙げることができる。R8 によって
示される炭素数1〜4のアルコキシル基としては、直鎖
又は分枝状のアルコキシル基例えばメトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、
イソブトキシ、sec −ブトキシ、tert−ブトキシ基等を
挙げることができる。一般式〔3〕において、R7 とし
てはメチル基、フェニル基が特に好ましい。R8 として
は特にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、水酸基が好ましい。
【0025】化合物(b)の好ましい具体例としては、
メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリブトキシシラン、フェニルトリシラノ
ール、メチルトリシラノール等を挙げることができる。
これらのうちメチルトリメトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリシラノールなどが特に好
ましく用いられる。化合物(b)は、単独又は組合わせ
て用いることができる。
【0026】化合物(a)と化合物(b)との反応は、
両化合物が有する水酸基、又はアルコキシル基が加水分
解して生ずる水酸基が脱水縮合することにより行なわれ
る。この際、反応条件によっては脱水縮合のみではな
く、一部脱アルコール縮合も起こる。
【0027】この反応は、無溶媒でも行なうことができ
るが、化合物(a)及び化合物(b)を溶解できる有機
溶媒、又は水を溶媒として行なうことが好ましい。
【0028】溶液状態で用いる場合の化合物(a)と化
合物(b)の濃度は、合計量として5重量%程度以上と
することが適当である。
【0029】化合物(a)と化合物(b)との反応で
は、反応温度は、通常20〜180℃程度が適当であ
り、好ましくは50〜120℃程度である。また、反応
時間は、通常1〜40時間程度とするのが適当である。
【0030】また、この反応において、必要に応じて、
重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤は、化合物
(a)に含まれる重合性不飽和結合が化合物(b)との
反応中に重合するのを防ぐために有効であって、具体的
には、例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテルなどが使用できる。
【0031】また、化合物(a)及び化合物(b)が、
Siに結合するアルコキシル基を有するときには、縮合
に先立って加水分解させるのが好ましく、通常水及び触
媒の存在下で加熱撹拌することにより加水分解反応及び
縮合反応を連続して行なうことができる。
【0032】この場合の水の使用量は、特に限定されな
いが、アルコキシル基1モル当り約0.1モル以上とす
るのが好ましい。約0.1モルよりも少なくなると両化
合物の反応が低下するおそれがある。最も好ましいの
は、水を溶媒として大過剰に用いる方法である。また、
この反応において、水と水溶性有機溶媒とを併用すれ
ば、縮合により水に難溶性のアルコールが生成する場合
に反応系を均一化することができる。水溶性有機溶媒と
しては、アルコール系、エステル系、エーテル系、ケト
ン系などのものを好ましく使用できる。
【0033】この加水分解反応の触媒としては、酸触媒
又はアルカリ触媒が使用でき、具体的には、酸触媒とし
て塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ア
クリル酸、メタクリル酸などが使用でき、アルカリ触媒
として水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、アンモニ
ア等が使用できる。触媒の添加量は、上記化合物(a)
と化合物(b)との合計量に対し、0.0001〜5重
量%程度、好ましくは0.01〜0.1重量%程度の範
囲内が適している。
【0034】かくして得られるシロキサン系マクロモノ
マーは、分子中に、重合性不飽和結合、シロキサン結合
及びアルコキシシラン基を有する長鎖状、梯子状又はこ
れらの混合物からなる。これらのシロキサン系マクロモ
ノマーの中でも1分子中に、平均0.2〜1.9個、好
ましくは0.6〜1.4個の重合性不飽和結合、平均2
個以上のアルコキシ基及び主骨格がシロキサン結合によ
って構成される数平均分子量が約400〜100,00
0、好ましくは約1,000〜20,000範囲のポリ
シロキサン系マクロモノマーを使用すると機械的強度
(特に伸び)、耐候性及び耐汚染性に優れた硬化塗膜を
形成できることから好ましい。
【0035】該ポリシロキサン系マクロモノマーは化合
物(a)及び化合物(b)を該両化合物の合計量にもと
づいて、化合物(b)が70〜99.999モル%、好
ましくは90〜99.9モル%、より好ましくは95〜
99モル%、化合物(a)が30〜0.001モル%、
好ましくは10〜0.1モル%、より好ましくは5〜1
モル%の範囲内である。化合物(b)が70モル%より
少なくなると共重合反応でゲル化し易く、一方99.9
99モル%よりも多くなると共重合しないポリシロキサ
ン量が多くなり樹脂液ににごりが生じて、機械的強度、
光沢、平滑性等に優れた硬化塗膜が形成されなくなるの
で好ましくない。
【0036】上記共重合体Aに使用されるオキシラン基
含有ビニル単量体は、1分子中に、1個以上のオキシラ
ン基と、1個の重合性不飽和結合を有するものである。
【0037】上記オキシラン基含有ビニル単量体として
は、例えば下記の各一般式で示される脂環式オキシラン
基含有ビニル単量体を挙げることができる。
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】〔各一般式中、R3 は前記と同じ意味を有
する。R9 は炭素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素
基を示す。R10は炭素数1〜10の2価の炭化水素基を
示す。
【0043】lは0〜20の整数を示す。〕 上記において、R9 によって示される炭素数1〜6の2
価の脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分枝状の
アルキレン基例えばメチレン、エチレン、プロピレン、
テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘ
キサメチレン基等を挙げることができる。また、R10
よって示される炭素数1〜10の2価の炭化水素基とし
ては、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、テトラ
メチレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメ
チレン、ポリメチレン、フェニレン、シクロヘキシレ
ン、キシリレン基等を挙げることができる。
【0044】また、脂環式以外のオキシラン基含有ビニ
ル単量体の代表的なものとしては、例えば下記一般式で
表わされるもの等を挙げることができる。
【0045】
【化14】
【0046】〔式中、R3 及びR9 はそれぞれ前記と同
じ意味を有する。〕 上記したオキシラン基含有ビニル単量体の中でも殊に、
脂環式オキシラン基を含有するビニル単量体を用いるの
が硬化性等の点から好ましい。即ち、脂環式オキシラン
基含有ビニル単量体を用いる場合には、オキシラン基の
開環重合反応の反応性が高いため、硬化が早くまた硬化
塗膜の物性がより向上するという効果が得られる。
【0047】共重合体Aは前記した反応性シラン基含有
ビニル単量体とオキシラン基含有ビニル単量体とを単量
体成分として用いてなるビニル共重合体である。該共重
合体Aでは、必要に応じて、上記単量体成分以外に、他
の重合性ビニル単量体(以下、「単量体(c)」と略称
することがある。)を単量体成分として用いることもで
きる。
【0048】上記単量体(c)としては、望まれる性能
に応じて広範に選択することができる。斯かる不飽和単
量体の代表例を示せば次の通りである。
【0049】(イ)アクリル酸又はメタクリル酸のエス
テル:例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イ
ソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等の
アクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜18のアルキ
ルエステル;アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸
メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリ
ル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタ
クリル酸エトキシブチル等のアクリル酸又はメタクリル
酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステル;ア
リルアクリレート、アリルメタクリレート等のアクリル
酸又はメタクリル酸の炭素数2〜8のアルケニルエステ
ル;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメ
タクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステ
ル;ヒドロキシエチルアクリレートやヒドロキシエチル
メタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素
数2〜4のヒドロキシアルキルエステル1モルとε−カ
プロラクトン1〜10モルとの付加物;アリルオキシエ
チルアクリレート、アリルオキシメタクリレート等のア
クリル酸又はメタクリル酸の炭素数3〜18のアルケニ
ルオキシアルキルエステル。
【0050】(ロ)ビニル芳香族化合物:例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロ
ルスチレン。
【0051】(ハ)ポリオレフィン系化合物:例えばブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン。
【0052】(ニ)その他:アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、メチルイソプロペニルケトン、酢酸ビニ
ルベオパモノマー(シェル化学製品)、ビニルプロピオ
ネート、ビニルピバレート等。
【0053】共重合体Aにおける各単量体の使用量は、
下記の範囲である。
【0054】反応性シラン基含有ビニル単量体 0.0
1〜98重量%、好ましくは0.1〜60重量%、オキ
シラン基含有ビニル単量体 1〜99.9重量%、好ま
しくは10〜60重量%、単量体(c) 0〜98.9
9重量%、好ましくは10〜96.9重量% 反応性シラン基含有ビニル単量体の使用量がこの範囲よ
り少なくなると塗膜の機械的強度、耐汚染性、耐候性が
低下する傾向にあり、またこの範囲を上回ると機械的強
度、外観に劣る塗膜が形成されるので好ましくない。オ
キシラン基含有ビニル単量体の使用量がこの範囲より少
なくなると硬化性が低下し、またこの範囲を上回ると塗
膜の機械的強度、耐候性が低下する傾向がある。
【0055】上記共重合体Aの重合は従来公知の、溶液
中でのラジカル重合法などによって容易に行なうことが
できる。共重合体Aは数平均分子量3,000〜20
0,000程度のものが好ましく、10,000〜8
0,000程度のものがより好ましい。
【0056】第一の上記塗料中にビヒクル成分として含
有する金属キレート硬化剤は、ビヒクル成分中のアルコ
キシシラン基及び/又はシラノール基とオキシラン基と
に基づく硬化反応を促進するものである。
【0057】金属キレート硬化剤としては、アルミニウ
ムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、ジルコ
ニウムキレート化合物、バナジウムキレート化合物、鉄
キレート化合物などが挙げられる。
【0058】これらのうち、アルミニウムキレート化合
物、チタニウムキレート化合物およびジルコニウムキレ
ート化合物が好ましい。
【0059】また、これらのキレート化合物の内、ケト
・エノール互変異性体を構成し得る化合物を安定なキレ
ート環を形成する配位子として含むキレート化合物が好
ましい。
【0060】ケト・エノール互変異性体を構成し得る化
合物としては、β−ジケトン類(アセチルアセトン
等)、アセト酢酸エステル類(アセト酢酸メチル等)、
マロン酸エステル類(マロン酸エチル等)、及びβ位に
水酸基を有するケトン類(ダイアセトンアルコール
等)、β位に水酸基を有するアルデヒド類(サリチルア
ルデヒド等)、β位に水酸基を有するエステル類(サリ
チル酸メチル)等を使用することができる。特に、アセ
ト酢酸エステル類、β−ジケトン類を使用すると好適な
結果が得られる。
【0061】アルミニウムキレート化合物、チタニウム
キレート化合物およびジルコニウムキレート化合物につ
いて説明する。
【0062】アルミニウムキレート化合物は、例えば下
記一般式
【0063】
【化15】
【0064】〔式中、R11は、炭素数1〜20のアルキ
ル基又はアルケニル基を示す。〕で表わされるアルミニ
ウムアルコラート類1モルに対し、上記ケト・エノール
互変異性体を構成し得る化合物を通常3モル以下程度の
モル比で混合し、必要に応じて加熱することにより好適
に調製することができる。
【0065】一般式〔4〕のR11である炭素数1〜20
のアルキル基としては、前記R5 における炭素数1〜6
のアルキル基に加えて、ヘプチル、オクチル、ノニル、
デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデ
シル、オクタデシル基等を、アルケニル基としては、ビ
ニル、アリル基等をそれぞれ例示できる。
【0066】一般式〔4〕で表わされるアルミニウムア
ルコラート類としては、アルミニウムトリメトキシド、
アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−
プロポキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、ア
ルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリイ
ソブトキシド、アルミニウムトリ−sec −ブトキシド、
アルミニウムトリ−tert−ブトキシド等があり、特にア
ルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−
sec −ブトキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド
等を使用するのが好ましい。
【0067】チタニウムキレート化合物は、例えば下記
一般式
【0068】
【化16】
【0069】〔式中、kは0〜10の整数、R11は前記
と同じ意味を示す。〕で表わされるチタネート類中のT
i1モルに対し、上記ケト・エノール互変異性体を構成
し得る化合物を通常4モル以下程度のモル比で混合し、
必要に応じて加熱することにより好適に調製することが
できる。
【0070】一般式〔5〕で表わされるチタネート類の
代表例としては、テトライソプロピルチタネート、テト
ラ−n−ブチルチタネート、テトライソブチルチタネー
ト、テトラ−t−ブチルチタネート、およびこれらのチ
タネート類の2量体から11量体などを挙げることがで
きる。
【0071】ジルコニウムキレート化合物は、例えば下
記一般式
【0072】
【化17】
【0073】〔式中、m及びR11は前記と同じ意味を示
す。〕で表わされるジルコネート類中のZr1モルに対
し、上記ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物
を通常4モル以下程度のモル比で混合し、必要に応じて
加熱することにより好適に調製することができる。
【0074】一般式〔6〕で表わされるジルコネート類
の代表例としては、テトライソプロピルジルコネート、
テトラ−n−プロピルジルコネート、テトライソブチル
ジルコネート、テトラ−n−ブチルジルコネート、テト
ラ−sec −ブチルジルコネート、テトラ−tert−ブチル
ジルコネート、およびこれらのジルコネート類の2量体
から11量体などを挙げることができる。
【0075】上記金属キレート硬化剤として特に好まし
いものにジイソプロピレートエチルアセトアセテートア
ルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウム、トリス(n−プロピルアセトアセテート)アル
ミニウム、トリス(イソプロピルアセトアセテート)ア
ルミニウム、トリス(n−ブチルアセトアセテート)ア
ルミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテ
ート)アルミニウム、ジイソプロポキシエチルアセトア
セテートアルミニウム、トリス(アセチルアセトナト)
アルミニウム、トリス(エチルアセトナト)アルミニウ
ム、ジイソプロピレートエチルアセトナトアルミニウ
ム、モノアセチルアセトナト・ビス(エチルアセトナ
ト)アルミニウム、モノエチルアセトアセテートビス
(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス(イソプ
ロピレート)アルミニウム、トリ(sec−ブチレート)ア
ルミニウム、ジイソプロピレートモノ−sec −ブトキシ
アルミニウム等のアルミニウムキレート化合物;ジイソ
プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタネー
ト、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チ
タネート、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナ
ト)チタネート等のチタニウムキレート化合物;テトラ
キス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、
テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、テト
ラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジ
ルコニウムキレート化合物を挙げることができる。
【0076】上記金属キレート硬化剤として1種を用い
てもよいし、2種以上を適宜併用してもよい。金属キレ
ート硬化剤の配合量は、第一の上塗塗料においては共重
合体A100重量部に対して、0.01〜30重量部程
度とするのが適当である。
【0077】第一の上塗塗料中にビヒクル成分として含
有するシリコン化合物〔1〕は、白板用マーカーなどの
マーカーの消去性など、塗膜表面の耐汚染性を改善する
ために配合されるものである。
【0078】シリコン化合物〔1〕である前記式〔1〕
において、R1 における、水酸基、エポキシ基、アルコ
キシル基もしくはカルボキシル基が結合していてもよい
炭素数1〜8のアルキル基のうち、これらの官能基が結
合していない炭素数1〜8のアルキル基としては前記R
7 と同じ基を挙げることができる。
【0079】R1 における、上記官能基が結合した炭素
数1〜8のアルキル基の好ましい例としては、ヒドロキ
シメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシブチル、ヒド
ロキシペンチル、ヒドロキシヘキシル、ヒドロキシオク
チルなどの水酸基含有のアルキル基;グリシジル、β−
メチルグリシジル、3,4−エポキシブチル、7,8−
エポキシオクチルなどのエポキシ基含有のアルキル基;
メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシブチル、エ
トキシメチル、エトキシエチル、ブトキシメチルなどの
アルコキシル基含有のアルキル基;カルボキシメチル
基、2−カルボキシエチル基、4−カルボキシブチル基
などを挙げることができる。
【0080】シリコン化合物〔1〕としては、ジフェニ
ルメチルヒドロキシシランが特に好適である。
【0081】シリコン化合物〔1〕の配合量は、第一の
上塗塗料においては共重合体A100重量部に対して3
〜20重量部程度とするのが得られる塗膜のマーカーの
消去性および塗料の塗装性などの点から適当である。
【0082】本発明上塗塗料組成物における第二の上塗
塗料は、反応性シラン基含有ポリマー(以下、「ポリマ
ーB」と略称する。)、1分子中にオキシラン基を2個
以上有する化合物もしくはポリマー(以下、「オキシラ
ンC」と略称する。)、金属キレート硬化剤及びシリコ
ン化合物〔1〕をビヒクル成分として含有する塗料であ
る。
【0083】上記第二の上塗塗料に使用されるポリマー
Bは、1分子中に2個以上のアルコキシシラン基及び/
又はシラノール基を含有するポリマーであり、前記共重
合体Aに使用される反応性シラン基含有ビニル単量体を
必須単量体成分とし、必要に応じて前記単量体(c)を
単量体成分とする単独重合体もしくは共重合体(以下、
「重合体(I)」と略称する。)または下記一般式
〔7〕で表わされる化合物(以下、「化合物(d)」と
略称する。)を反応させて得られるポリシロキサン(以
下、「ポリシロキサン(II)」と略称する。)であるこ
とができる。
【0084】
【化18】
【0085】〔式中、R9 は炭素数1〜8の脂肪族炭化
水素基、フェニル基または炭素数7〜10の3,4−エ
ポキシシクロヘキシルアルキル基を示し、R10は同一又
は異なって水酸基又は炭素原子数1〜4のアルコキシル
基を示す。〕 上記重合体(I)における各単量体の使用量は下記の範
囲である。
【0086】反応性シラン基含有ビニル単量体 0.5
〜100重量%、好ましくは3〜70重量%、単量体
(c) 0〜99.5重量%、好ましくは30〜97重
量%。
【0087】重合体(I)の重合は従来公知の、溶液中
でのラジカル重合法などによって容易に行なうことがで
きる。重合体(I)は数平均分子量1,000〜20
0,000程度のものが好ましく、2,000〜30,
000程度のものがより好ましい。
【0088】前記ポリシロキサン(II)を得るための、
一般式〔7〕で表わされる化合物(d)には前記化合物
(b)が包含され、具体例として化合物(b)として例
示したものが挙げられる。化合物(d)としては、さら
に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルトリメトキ
シシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリ
メトキシシランなども具体例として挙げることができ
る。
【0089】化合物(d)を反応させてポリシロキサン
(II)を得る方法は、前記化合物(a)と化合物(b)
とを反応させてポリシロキサン系マクロモノマーを得る
方法と同様の方法によることができる。
【0090】化合物(d)を縮合反応などの反応をさせ
て得られるポリシロキサン(II)の主骨格はシロキサン
結合によって構成され、その主骨格の構造は、主として
長鎖(linear)状、梯子(ladder)状又はこれらの混合
系等からなるものが挙げられ、梯子状又は混合系であっ
て梯子状の部分を多く有するものを使用するのが耐水
性、耐熱性、耐光性等の点から好ましい。これらの構造
は水、酸触媒などの配合量などによって任意に選択でき
る。ポリシロキサン(II)は、Siに結合した水酸基及
び(または)炭素数1〜4のアルコキシル基を1分子当
り2個以上有するものであって、数平均分子量1,00
0〜200,000程度のものが好ましく、2,000
〜30,000程度のものがより好ましい。
【0091】第二の上塗塗料に使用される前記オキシラ
ンCは、1分子中に2個以上のオキシラン基を有する化
合物もしくはポリマーであって、オキシラン基として
は、脂環式オキシラン基であることが好ましい。
【0092】オキシランCとしては例えば、下記の一般
式で示される化合物
【0093】
【化19】
【0094】上記一般式で示される化合物等と多塩基酸
との付加物;3,4−エポキシシクロヘキシルメタノー
ルと下記のポリイソシアネート化合物との付加物(使用
し得るポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキ
サメチレンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネー
ト類;キシリレンジイソシアネートもしくはイソホロン
ジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート
類;トリレンジイソシアネートもしくは4,4´−ジフ
ェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシア
ネート類の如き有機ジイソシアネートそれ自体、または
これらの各有機ジイソシアネートと多価アルコール、低
分子量ポリエステル樹脂もしくは水などとの付加物、あ
るいは上記した如き各有機ジイソシアネート同志の重合
体、さらにはイソシアネート・ビウレット体などが挙げ
られる。);テトラヒドロ無水フタル酸などのテトラヒ
ドロフェニレン基を有する多塩基酸と、トリメチロール
プロパンや1,4−ブタンジオールなどの多価アルコー
ルとのエステル化物を過酢酸等で酸化させて得られるも
の;前記共重合体Aに使用されるオキシラン基含有ビニ
ル単量体を必須単量体成分とし、必要に応じて前記単量
体(c)を単量体成分とする単独重合体もしくは共重合
体(以下、「重合体(III)」と略称する。)などを使用
することができる。
【0095】上記重合体(III)における各単量体の使用
量は下記の範囲である。
【0096】オキシラン基含有ビニル単量体 3〜10
0重量%、好ましくは20〜100重量%、単量体
(c) 0〜97重量%、好ましくは0〜80重量%。
【0097】重合体(III)の製造は例えば有機溶剤中で
のラジカル重合法など従来公知の重合法によって容易に
行なうことができる。重合体(III)は数平均分子量3,
000〜200,000程度のものが好ましく、10,
000〜80,000程度のものがより好ましい。
【0098】第二の上塗塗料において、ポリマーBとオ
キシランCとの配合比率は、両者の合計量を基準とし
て、一般にポリマーB5〜95重量%、またオキシラン
C95〜5重量%の範囲である。
【0099】第二の上塗塗料において、金属キレート硬
化剤は前記第一の上塗塗料における金属キレート硬化剤
と同様のものが使用でき、この配合量は、ポリマーBと
オキシランCとの合計量100重量部に対して0.01
〜30重量部程度とするのが適当である。
【0100】第二の上塗塗料において、シリコン化合物
〔1〕は前記第一の上塗塗料におけるシリコン化合物
〔1〕と同様のものが使用でき、なかでもジフェニルメ
チルヒドロキシシランが特に好適である。シリコン化合
物〔1〕の配合量はポリマーBとオキシランCとの合計
量100重量部に対して3〜20重量部程度とするのが
得られる塗膜のマーカーの消去性および塗料の塗装性な
どの点から適当である。本発明における第一の上塗塗料
および第二の上塗塗料のそれぞれには、必要に応じて、
体質顔料、着色顔料、染料等を添加することができる。
また、必要に応じて、一官能性又は多官能性のエポキシ
化合物、トリフェニルメトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン等の低分子量のシラン化合物等や、一般的
なアルコキシシラン基を有するシリコン樹脂、水酸基含
有アクリル樹脂等を添加することもできる。
【0101】上記水酸基含有アクリル樹脂は、第二の上
塗塗料において、ポリマーBとしてポリシロキサン(I
I)を用いた場合に塗膜の機械的性質の改質に用いるこ
とが効果的である。この水酸基含有アクリル樹脂は前記
単量体(c)を単量体成分とし、通常水酸基価が50〜
400mgKOH/g 樹脂の範囲となるように水酸基含有単量
体を必須単量体成分として、例えば有機溶剤中でのラジ
カル重合法など従来公知の重合法によって容易に製造す
ることができる。この水酸基含有アクリル樹脂は数平均
分子量2,000〜100,000程度のものが好まし
く、5,000〜40,000程度のものがより好まし
い。
【0102】本発明の上塗塗料の塗装は、通常、該塗料
を希釈溶剤で粘度調整した後、スプレー、ロールコー
ト、カーテンフローコート、浸漬塗装、流し塗り、刷毛
塗り等の塗装方法で乾燥膜厚約2〜100μ、好ましく
は5〜30μになるように塗布し、乾燥することによっ
て実施できる。乾燥は、通常、室温で8時間〜7日間、
約40〜100℃の加熱では約5分〜3時間、約130
〜200℃の加熱では15〜120秒間の条件で行なう
ことができ、これによって硬化塗膜を得ることができ
る。
【0103】本発明組成物を白板などのマーカー表示板
用上塗塗料として使用してマーカー表示板を得ることが
できるが、マーカー表示板は、マーカーで字体などが描
けて、イレーザーでその字体などが消去できなければな
らない。マーカーで何回となく描いたとき、マーカーで
表示板の表面が傷付くとマーカーインクが、その傷に入
り込み消去性を低下させる。したがって、マーカー表示
板は、表面の傷付防止のため表面硬度として200N/mm
2 以上を有することが好ましい。またマーカーインクの
描画性を満足させるためにはマーカーインクがマーカー
表示板に付着することが大切であり、このためにはマー
カー表示板表面の表面張力が低すぎず、その表面張力と
しては27dyne/cm 以上であることが好ましい。さらに
描画後の消去性は、マーカー表示板表面へのマーカーイ
ンクの付着力によって左右され、マーカー表示板表面の
表面張力が高くとも、表面張力における極性項の表面張
力成分γp が7dyne/cm 以下であることが消去性の点か
ら好ましい。
【0104】本発明組成物を使用することによって、容
易に上記条件を満足するマーカー表示板を得ることがで
きる。
【0105】本発明上塗塗料組成物をマーカー表示板用
上塗塗料として使用して白板などのマーカー表示板を得
る場合には、金属板上に、プライマ塗膜を介して上記上
塗塗料の硬化塗膜を形成することが有利である。この上
塗塗料はビヒクル成分100重量部に対して着色顔料を
3〜100重量部加えた着色エナメル塗料であることが
できる。白色ないしは淡色エナメル塗料である場合には
ビヒクル成分100重量部に対して着色顔料を30〜1
00重量部使用することが好ましい。着色顔料としてチ
タン白などの白色顔料を使用して白板用上塗塗料とする
ことができるし、着色顔料として赤、青、緑、黄、黒な
どの彩色顔料や無彩色顔料を白色顔料と併用して、また
白色顔料を併用せずに彩色塗色や灰色塗料としてもよい
が、得られる塗膜上のマーカーによる記載が明瞭に見え
ることが必要である。またプライマ塗膜が着色されてい
る場合には、上塗塗料はクリヤ塗料又は顔料分が少なく
隠ぺい性の小さな塗料であってもよく、プライマの塗色
をマーカー表示板の塗色として利用することができる。
【0106】上記金属板としては、冷延鋼板、溶融亜鉛
メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、亜鉛−アルミや鉄−
亜鉛やニッケル−亜鉛などの合金メッキ鋼板、アルミニ
ウム板、アルミニウムメッキ鋼板、ステンレス鋼板、銅
板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板などが挙げられる。ま
た塗膜との付着性、耐食性などを改善するためこれらの
金属板の表面にリン酸塩処理やクロメート処理などの公
知の金属表面処理を施したものも上記金属板に包含され
る。
【0107】また上記金属板上に塗装するプライマは、
金属板と上塗塗料塗膜との付着性向上、耐食性の向上な
どを目的に施されるものであり、上塗塗料塗膜がクリヤ
塗膜の場合には、美粧性の向上を目的とする場合もあ
る。
【0108】上記プライマ塗膜形成に用いられるプライ
マとしては、エポキシ樹脂系、エポキシ変性ポリエステ
ル樹脂系、アクリル−アミノプラスト樹脂系、アクリル
−ウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリ塩化ビニ
ル系、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体系などの塗料が
用いられる。プライマは、通常、塗料に用いられる体質
顔料、防錆顔料、着色顔料、その他塗料添加剤を含有し
ていてもよい。下塗塗膜の膜厚は特に限定されるもので
はないが、通常20μm 以下、好ましくは2〜10μm
程度である。
【0109】プライマ塗膜上に通常、上塗塗料を塗装し
て白板などのマーカー表示板を得ることができるが、プ
ライマ塗膜上にマーカー表示板の塗色を形成する中塗塗
料を塗装し、その上に上塗塗料クリヤを塗装することに
よって白板などのマーカー表示板を得ることもできる。
【0110】マーカー表示板を作成する場合における上
塗塗料の塗膜形成は、前記本発明の上塗塗料の塗装方
法、膜厚、乾燥条件にて行なうことができる。
【0111】
【発明の効果】本発明の上塗塗料から得られる硬化塗膜
はアルコキシシラン基及び/又はシラノール基、オキシ
ラン基および金属キレート硬化剤の反応に基づく硬化塗
膜を有しているため、耐汚染性、耐酸性、屋外耐久性に
優れており、かつこの塗膜中にシリコン化合物〔1〕が
結合しているためシリコン化合物〔1〕によって表示板
用マーカーの消去性に優れ、マーカーで記載したときに
マーカーをはじくことがなく、またマーカーの繰返し消
去性に優れている。
【0112】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。以下、「部」および「%」は特に断りのない
限り重量基準によるものとする。
【0113】ポリシロキサン系マクロモノマーの合成例 合成例1 メチルトリメトキシシラン 2,720g (20mol) γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン 256g (1mol) 脱イオン水 1,134g 60%塩酸 2g ハイドロキノン 1g これらの混合物を80℃で5時間反応させた。得られた
ポリシロキサン系マクロモノマーの数平均分子量は2,
000、平均的に1分子当り1個のビニル基(重合性不
飽和結合)と4個の水酸基を有していた。
【0114】合成例2 フェニルトリシラノール 7,800g (50mol) γ−アクリロキシプロピルトリシラノール 200g (1mol) トルエン 4,500g これらの混合物を117℃で3時間反応させ、脱水し
た。得られたポリシロキサン系マクロモノマーの数平均
分子量は7,000、平均的に1分子当り1個のビニル
基と5〜10個の水酸基を有していた。
【0115】共重合体Aの合成例 合成例3 下記の混合物を、120℃に加熱したキシレン70部お
よび酢酸イソブチル15部の混合溶剤中に、滴下、重合
し、イソブタノール15部を加えて固形分50%の透明
な共重合体A1溶液を得た。このものの数平均分子量は
約15,000であった。
【0116】 合成例1で得たマクロモノマー 10部 3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート 50部 メチルメタクリレート 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 合成例4 下記の混合物を、120℃に加熱したキシレン70部お
よび酢酸イソブチル15部の混合溶剤中に滴下、重合
し、イソブタノール15部を加えて固形分50%の透明
な共重合体A2溶液を得た。このものの数平均分子量は
約30,000であった。
【0117】 合成例2で得たマクロモノマー 10部 メチルメタクリレート 25部 3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート 50部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 合成例5 下記混合物を、120℃に加熱したキシレン70部およ
び酢酸イソブチル15部の混合溶剤中に滴下、重合し、
イソブタノール15部を加えて固形分50%の透明な共
重合体A3溶液を得た。得られた共重合体の数平均分子
量は約10,000であった。
【0118】 γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン 10部 3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート 45部 メチルメタクリレート 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10部 FM−3Xモノマー(注1) 5部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 4部 (注1):ダイセル化学工業(株)製、重合性不飽和基
と水酸基とを有する、ε−カプロラクトンと2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートとの反応生成物である開環重
合体。
【0119】ポリマーBの合成例 合成例6 前記合成例1で得たマクロモノマー 30部 メチルメタクリレート 50部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 上記混合物を、120℃に加熱したキシレン70部およ
び酢酸イソブチル15部の混合溶剤中に滴下、重合し、
イソブタノール15部を加えて固形分50%の透明なポ
リマーB1溶液を得た。このポリマーの数平均分子量は
約20,000であった。
【0120】合成例7 前記合成例2で得たマクロモノマー 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10部 メチルメタクリレート 60部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 上記混合物を、120℃に加熱したキシレン70部およ
び酢酸イソブチル15部の混合溶剤中に滴下、重合し、
イソブタノール15部を加えて固形分50%の透明なポ
リマーB2溶液を得た。このポリマーの数平均分子量は
約20,000であった。
【0121】合成例8 フェニルトリシラノール 780g (5mol) 3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリシラノール 204g (1mol) トルエン 850g 上記混合物を117℃で3時間反応させ脱水してポリマ
ーB3溶液を得た。得られたポリマーB3であるポリシ
ロキサンの数平均分子量は約20,000、平均で1分
子当り20個のエポキシ基と4個の水酸基を有してい
た。
【0122】合成例9 フェニルトリシラノール 156部 トルエン 130部 上記混合物を117℃で3時間反応させ脱水してポリマ
ーB4液を得た。得られたポリマーB4であるポリシロ
キサンの数平均分子量は約20,000、平均で1分子
当り4個の水酸基を有していた。
【0123】オキシランCの合成例 合成例10 3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート 70部 メチルメタクリレート 30部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 5部 上記の混合物を120℃に加熱したキシレン70部およ
び酢酸イソブチル15部の混合溶剤中に3時間かけて滴
下し、更に同温度で5時間保持し重合を行なった後、イ
ソブタノール15部を加えて固形分50%の透明なオキ
シランC1溶液を得た。このものの数平均分子量は約
7,000であった。
【0124】合成例11
【0125】
【化20】
【0126】 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 25部 スチレン 10部 n−ブチルメタクリレート 15部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 3部 の混合物を100℃に加熱したキシレン70部、酢酸イ
ソブチル15部およびイソブタノール15部の混合溶剤
中に3時間かけて滴下し、更に同温度で5時間保持し重
合を行なって、固形分50%の透明なオキシランC2溶
液を得た。数平均分子量は約20,000であった。
【0127】水酸基含有アクリル樹脂の合成例 合成例12 メチルメタクリレート 60部 FM−3Xモノマー 40部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 4部 上記の混合物を120℃に加熱したキシレン70部およ
び酢酸イソブチル15部の混合溶剤中に3時間かけて滴
下し、更に同温度で5時間保持した後、イソブタノール
15部を加えて固形分50%の透明なアクリル樹脂D1
溶液を得た。得られた樹脂は、水酸基価47、数平均分
子量10,000であった。
【0128】塗料の製造 上記合成例3〜12で得た樹脂などを使用して塗料を製
造した。
【0129】製造例1 合成例3で得た固形分50%の共重合体A1溶液200
部(固形分で100部)に対してチタン白50部を混
合、分散させた後、このものに金属キレート硬化剤であ
るトリス(n−プロピルアセトアセタト)アルミニウム
1部及びジフェニルメチルヒドロキシシラン5部を配合
し均一に撹拌して塗料を得た。
【0130】製造例2〜16 後記表1に示す配合とする以外、製造例1と同様の方法
で各塗料を得た。なお、表1における原材料の量は固形
分量(金属キレート硬化剤は有効成分量)による重量部
表示である。製造例13〜16の各塗料は比較用であ
る。
【0131】表1中における(註)は下記のとおりであ
る。
【0132】(注2)リカレジン1000:新日本理化
株式会社製、脂環式エポキシ基含有ポリエステルオリゴ
マー、1分子中に約4個の脂環式エポキシ基を有する。
【0133】(注3)オキシラン化合物:下記の化学式
で表わされる脂環式オキシラン基含有化合物である。
【0134】
【化21】
【0135】(注4)シリコン化合物a:ジメチルジメ
トキシシラン1モルとジフェニルジメトキシシラン1モ
ルとの加水分解縮合物、分子量約580。
【0136】(注5)シリコン化合物b:ジメチルジメ
トキシシラン1モルとジフェニルジメトキシシラン3モ
ルとの加水分解縮合物、分子量約1,400。
【0137】(注6)SR2405:東レ・ダウニング
・シリコーン(株)製、シリコーンレジン、 〔CH3 −SiO3/2n 〔(CH3)2 −SiO2/2
m ただしn>mで表わされるメチル系シリコーンレ
ジン。
【0138】
【表1】
【0139】実施例1 厚さ0.5m/m の電気亜鉛メッキ鋼板にKPカラー84
16プライマー(関西ペイント(株)製、プレコートメ
タル用エポキシ樹脂系黄色プライマー)を乾燥膜厚約4
μm となるよう塗装し、素材到達最高温度(M.T.)
が200℃となる条件で30秒間焼付けてプライマー塗
装板を得た。このプライマー塗装板に製造例1で得た塗
料を乾燥膜厚約18μm となるように塗装し、素材到達
最高温度が180℃となる条件で60秒間焼付けて上塗
塗装板を得た。
【0140】実施例2〜12および比較例1〜4 実施例1において、プライマー塗装板上に塗装する塗料
の塗料種を後記表2に示すとおりとする以外は実施例1
と同様に行ない、各種上塗塗装板を得た。
【0141】実施例1〜12ならびに比較例1〜4で得
た上塗塗装板はいずれも良好な塗面外観を有していた。
また実施例1〜12で得た上塗塗装板はいずれも経時に
おいてもワレを生じないものであった。
【0142】各例で得られた上塗塗装板について各種試
験を行なった。その試験結果を後記表2に示す。なお表
2中における試験は下記試験方法に従って行なった。
【0143】耐マーカー傷付き性:20℃の室内におい
て、黒色のマーカー(「サクラ白板マーカー」サクラカ
ラープロダクツ社製)を強く塗面にこすりつけ、往復1
0回させた時の、マーカーによる塗面の傷付き程度を下
記基準に従って評価した。
【0144】◎:跡が認められない。 ○:跡がわ
ずかに認められる。
【0145】△:かなり跡が残る。 ×:跡が濃
く残る。
【0146】マーカー消去性:20℃の室内において、
黒色のマーカーにて直径約5cm程度の円状図形を描き、
イレーザーで消す。この(描画−消去)の工程を同じ箇
所で100回繰り返した後、塗面の外観を下記基準で目
視にて判定した ◎:跡が認められない。 ○:跡がわずかに認めら
れる。
【0147】△:かなり跡が残る。 ×:跡が濃
く残る。
【0148】描画性:20℃の室内において、黒色のマ
ーカーにて直径約5cm程度の円状図形を描いたときの図
形の明瞭さを下記基準で目視にて判定した。
【0149】◎:マーカーインキがはじかれず図形が明
瞭である。
【0150】○:マーカーインキがわずかにはじかれる
が図形は明瞭である。
【0151】△:マーカーインキがかなりはじかれて図
形は不明瞭である。
【0152】×:マーカーインキが塗面上に載らず図形
を描けない。
【0153】鉛筆硬度:JIS K5400 8.4.
2に規定する鉛筆引っかき試験を行ない、すり傷による
評価を行なった。
【0154】
【表2】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシリル基及び/又はシラノー
    ル基含有ビニル単量体とオキシラン基含有ビニル単量体
    とを単量体成分として含有してなる共重合体、金属キレ
    ート硬化剤及び下記一般式〔1〕で表わされるシリコン
    化合物をビヒクル成分として含有することを特徴とする
    上塗塗料組成物。 【化1】 (式中、R1 は水酸基、フェニル基、又は水酸基、エポ
    キシ基、アルコキシル基もしくはカルボキシル基が結合
    していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基を表わ
    し、R2 は同一又は異なって、炭素原子数1〜8のアル
    キル基又はフェニル基を表わし、かつR1 及びR2 の総
    数のうち、10〜50%の数がメチル基であり、Xは水
    酸基、又は水酸基、エポキシ基もしくはカルボキシル基
    を有する炭素原子数1〜8のアルキル基を表わし、nは
    0〜20の整数を表わす。)
  2. 【請求項2】 アルコキシシリル基及び/又はシラノー
    ル基含有ビニル単量体が下記一般式〔2〕で表わされる
    化合物であることを特徴とする請求項1記載の組成物。 【化2】 (式中、Aはフェニレン基又は−COO−で示されるカ
    ルボニルオキシ基を表わし、R3 は水素原子又はメチル
    基を表わし、R4 は炭素原子数1〜6の2価の脂肪族炭
    化水素基を表わし、R5 は同一又は異なってフェニル
    基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6
    のアルコキシル基又は水酸基を表わし、R6は水素原子
    又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表わし、mは1〜
    20の整数を表わす。)
  3. 【請求項3】 アルコキシシリル基及び/又はシラノー
    ル基含有ビニル単量体が前記一般式〔2〕で表わされる
    化合物と下記一般式〔3〕で表わされる化合物とを反応
    させて得られるポリシロキサン系マクロモノマーである
    ことを特徴とする請求項1記載の組成物。 【化3】 (式中、R7 は炭素原子数1〜8の脂肪族炭化水素基又
    はフェニル基を、R8 は同一又は異なって水酸基又は炭
    素原子数1〜4のアルコキシル基を表わす。)
  4. 【請求項4】 アルコキシシリル基及び/又はシラノー
    ル基含有ポリマー、1分子中にオキシラン基を2個以上
    有する化合物もしくはポリマー、金属キレート硬化剤及
    び前記請求項1における一般式〔1〕で表わされるシリ
    コン化合物をビヒクル成分として含有することを特徴と
    する上塗塗料組成物。
  5. 【請求項5】 アルコキシシリル基及び/又はシラノー
    ル基含有ポリマーが、アルコキシシリル基及び/又はシ
    ラノール基含有ビニル単量体を単量体成分として含有す
    る共重合体である請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 アルコキシシリル基及び/又はシラノー
    ル基含有ビニル単量体が前記請求項2における一般式
    〔2〕で表わされる化合物又は前記請求項3におけるポ
    リシロキサン系マクロモノマーであることを特徴とする
    請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 アルコキシシリル基及び/又はシラノー
    ル基含有ポリマーが、下記一般式〔7〕で表わされる化
    合物を反応させて得られるポリシロキサンであることを
    特徴とする請求項4記載の組成物。 【化4】 (式中、R9 は炭素原子数1〜8の脂肪族炭化水素基、
    フェニル基又は炭素原子数7〜10の3,4−エポキシ
    シクロヘキシルアルキル基を表わし、R10は同一又は異
    なって水酸基又は炭素原子数1〜4のアルコキシル基を
    示す。)
  8. 【請求項8】 水酸基含有アクリル樹脂をビヒクル成分
    として含有する請求項7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 ビヒクル成分100重量部に対して着色
    顔料を3〜100重量部含有することを特徴とする請求
    項1又は4記載の上塗塗料組成物。
  10. 【請求項10】 一般式〔1〕で表わされるシリコン化
    合物がジフェニルメチルヒドロキシシランである請求項
    1〜9のいずれか一項に記載の上塗塗料組成物。
  11. 【請求項11】 金属板上に、プライマ塗膜を介して、
    請求項9記載の上塗塗料組成物の硬化塗膜が形成されて
    なることを特徴とするマーカー表示板。
  12. 【請求項12】 金属板上に、着色されたプライマ塗膜
    を介して、請求項1又は4記載の上塗塗料組成物の硬化
    塗膜が形成されてなることを特徴とするマーカー表示
    板。
JP2161195A 1995-02-09 1995-02-09 上塗塗料組成物及びこの組成物を塗装したマーカー表示板 Pending JPH08209061A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2161195A JPH08209061A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 上塗塗料組成物及びこの組成物を塗装したマーカー表示板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2161195A JPH08209061A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 上塗塗料組成物及びこの組成物を塗装したマーカー表示板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08209061A true JPH08209061A (ja) 1996-08-13

Family

ID=12059844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2161195A Pending JPH08209061A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 上塗塗料組成物及びこの組成物を塗装したマーカー表示板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08209061A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100668176B1 (ko) * 2005-07-22 2007-01-11 유니온스틸 주식회사 표면산란형 스크린 겸용 물펜용 보드
KR101065444B1 (ko) * 2002-12-06 2011-09-19 소니 케미카루 앤드 인포메이션 디바이스 가부시키가이샤 경화제입자, 경화제입자의 제조방법 및 접착제

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101065444B1 (ko) * 2002-12-06 2011-09-19 소니 케미카루 앤드 인포메이션 디바이스 가부시키가이샤 경화제입자, 경화제입자의 제조방법 및 접착제
KR100668176B1 (ko) * 2005-07-22 2007-01-11 유니온스틸 주식회사 표면산란형 스크린 겸용 물펜용 보드

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5635572A (en) Topcoating composition and film-forming process by use of the same
CA1335909C (en) Automotive coating compositions
JP4380960B2 (ja) 環境温度で硬化するコーティング組成物
EP0212063B1 (en) Urethane resins containing hydrolyzable moieties from organosilane compounds
US4684697A (en) Compositions based on silane hydrolyzates and vinyl polymers containing hydrolyzable silyl groups
KR20000068039A (ko) 수성 수지의 제조방법, 수성 경화성 수지 조성물, 수성 도료 및
JP3692539B2 (ja) 熱硬化性組成物、塗装仕上げ方法および塗装物品
US5416147A (en) Hydrosilylative composition and process of hydrosilylation reaction
JPH09505847A (ja) 車体の塗装のために好適な粉末塗料
JPH08209061A (ja) 上塗塗料組成物及びこの組成物を塗装したマーカー表示板
JPH0699139A (ja) プレコート塗装板
JPH10323619A (ja) 硬化体
JPS6141267B2 (ja)
JPH02228376A (ja) 塗膜形成方法
JPH07136584A (ja) 建築外装用汚れ防止上塗り塗膜の形成方法
JP2918669B2 (ja) 硬化性組成物およびそれを塗装した塗装物
JPH0812942A (ja) 上塗り塗料組成物及びその塗膜形成方法
KR20080009854A (ko) 실란기가 도입된 금속표면처리용액조성물 및 이를 피복한 도금강판의 제조방법
JP4096364B2 (ja) 複合樹脂の製造法
JP3613230B2 (ja) 熱硬化性組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品
JPH0812931A (ja) 上塗り塗膜形成方法
JPH04161274A (ja) 鋼板塗装法
JPS6234275B2 (ja)
JPH02233752A (ja) 硬化性組成物
JPH0726099A (ja) 車両ホイール用被覆組成物