JPH0820819B2 - 定着用回転体及び定着装置 - Google Patents

定着用回転体及び定着装置

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JPH0820819B2 JP1018531A JP1853189A JPH0820819B2 JP H0820819 B2 JPH0820819 B2 JP H0820819B2 JP 1018531 A JP1018531 A JP 1018531A JP 1853189 A JP1853189 A JP 1853189A JP H0820819 B2 JPH0820819 B2 JP H0820819B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真複写装置、プリンター、その他種
々の画像形成装置において未定着画像を定着するのに使
用されるローラ状或いはベルト状とされる定着用回転体
及び該定着用回転体を備えた定着装置に関するものであ
る。
従来の技術 従来、例えば電子写真複写装置等の画像形成装置にお
いては、転写紙のような転写材上に担持された未定着の
トナー画像を永久画像とするべく、1対のローラ状の回
転体、つまり定着用ローラ及び加圧用ロールを有した定
着装置が広く用いられている。
斯る定着装置において、未定着トナー像を有した転写
材は定着用ローラと加圧用ローラとの間を通され、この
通過の間に両ローラから付与される熱と圧力により未定
着トナー像は溶融され、転写材上に永久像として定着さ
れる。
このような定着装置では、加熱溶融されたトナーがロ
ーラ表面にオフセットするのを防止するために、特に直
接トナー像と接触する定着用ローラの外表面には離型性
が要求される。又、一方では、定着用ローラは、未定着
トナー像の層厚の増加や、定着速度の増大を図るために
弾性を有することが必要である。
このように定着用ローラは離型性と弾性の両特性を必
要とするために、従来、HTV(高温加硫型)シリコーン
ゴムにて作製された下層と、RTV(室温加硫型)シリコ
ーンゴムにて作製された上層の複数層構成とされた定着
用ローラが使用されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述のような構成の定着用ローラの離
型性を更に向上せしめるために該定着用ローラの表面に
シリコーンオイル等の離型剤を塗布した場合には、定着
用ローラが離型剤により膨潤し、ローラ径が膨らみ、加
圧用ローラとの間のニップが増大し、転写材にシワが発
生するといった問題が発生した。
このような問題を解決するべく、例えば特公昭54−41
330号公報、特公昭54−41331号公報に開示されるよう
に、下層と上層の間に中間層として耐油層を設けた多層
構成の定着用ローラが提案されている。
該定着用ローラにて、耐油層としてはフルオロシリコ
ーンゴム、フッ素ゴム又はこれらのゴムと他のゴムとの
混合ゴムが使用され、これら材料が耐油性によるオイル
バリア層として機能しローラに塗布された離型剤が上層
を通り下層に浸透して行くのを防止するものであった。
しかしながら、本発明者等の研究実験の結果による
と、このような構成の定着用ローラは、下層への離型剤
の侵入は防止することができるが、耐油層は上層及び下
層との接着性が極めて弱く、種々の接着剤や、上層及び
下層に対する接着性の高いゴムを耐油層中にブレンドし
ても、接着強度を十分満足いく程度に増大せしめること
はできなかった。
特に、画像形成速度の増大に伴なう、定着温度の高温
化、加圧用ローラとの間の圧接力の増大化が必要な場合
に、更にはシャープメルト性のトナーが使用されるカラ
ー画像形成装置において離型性の増大を図るために多量
の離型剤が使用される場合には、定着用ローラの各層間
の接着強度の低下が促進されるために、耐油層界面近傍
でのゴムの剥離現象が極めて重要な問題となった。
従って、本発明の目的は、離型剤の使用による膨潤を
なくし、又各層間の剥離もなく、長期にわったって使用
することのできる定着用回転体を提供することである。
本発明の他の目的は、上記定着用回転体を使用し、高
温度、高圧接力にて、更にはカラートナーをも良好に定
着することのできる定着装置を提供することである。
課題を解決するための手段 上記諸目的は本発明に係る定着用回転体及び定着装置
にて達成される。要約すれば本発明は、弾性層の外側に
耐油層、オフセット防止層が順次形成された定着用回転
体において、前記耐油層はシリコーンワニス又はシリコ
ーンワニスとシリコーンゴムの混合物であることを特徴
とする定着用回転体である。
又、上記定着用回転体は、この定着用回転体にオイル
を塗布する塗布手段を備え、定着用回転体により未定着
画像を記録材上に定着する定着装置に好適に使用され
る。即ち、本発明の一態様によると、弾性層の外側に耐
油層、オフセット防止層が順次形成された定着用回転体
と、この定着用回転体にオイルを塗布する塗布手段と、
を有し、前記定着用回転体により未定着画像を記録材上
に定着する定着装置において、前記定着用回転体の耐油
層はシリコーンワニス又はシリコーンワニスとシリコー
ンゴムの混合物であることを特徴とする定着装置が提供
される。
実施例 次に、本発明に係る定着用回転体を図面に即して更に
詳しく説明する。
第1図は、本発明に係る定着用回転体を、電子写真複
写装置おいてトナー像を加熱定着する定着装置に利用さ
れる定着用ローラに具現化した一実施例を示す。
定着装置は、第1図に概略図示されるように、例えば
転写紙とされる転写材Pに担持された未定着のトナー像
Tと接する定着用ローラ1と、該定着ローラ1にトナー
像を担持した該転写紙Pを押し付ける加圧用ローラ10と
から構成される。
本発明に従えば、定着用ローラ1は、基材とされる、
例えばアルミニウム等の熱伝導の良好な芯金2と、該芯
金2上に形成されたHTV(高温加硫型)シリコーンゴム
層の如き弾性層4と、該弾性層4上に形成された耐油層
6と、該耐油層6の外層として形成されたRTV(室温加
硫型)シリコーンゴム層の如きオフセット防止層8とを
有し、本実施例では外径が40mmとなるように作製されて
いる。定着用ローラ1については後で更に詳しく説明す
る。
加圧用ローラ10は、本実施例ではアルミニウム性の芯
金12と、該芯金の外側に形成された1mm厚のHTV(高温加
硫型)シリコーンゴム層の如き弾性層14と、更にその表
面に形成されたフッ素樹脂層16とを有し、本実施例では
外径が40mmとなるように作製される。
上記定着用ローラ1及び加圧用ローラ10は、適当な加
圧手段(図示せず)にて所定の圧接力にて互いに押圧さ
れている。
又、定着用ローラ1及び加圧用ローラ10の芯金2、12
内にはハロゲンヒータHが配置され、加圧用ローラ10の
表面に当接されたサーミスタGにより加圧用ローラ10の
表面温度が検知され、この検知温度に基づきハロゲンヒ
ータHが制御される。斯る温度制御により、定着用ロー
ラ1及び加圧用ローラ10の温度は約170℃の一定温度に
保持される。
更に、本実施例の定着装置は離型剤塗布装置30及びク
リーニング装置40を備え、離型剤塗布装置のローラ群3
2、33にて液槽31に貯留された離型剤、例えばオイル粘
度300CSのシリコーンオイル34を定着用ローラ1に塗布
し、又、クリーニング装置40により定着ローラ1にオフ
セットしたトナーを除去する。
次に、本発明に係る定着用ローラ1について更に詳し
く説明する。
定着用ローラ1において、適度な弾性を有するべく形
成された弾性層4としては種々の材料を使用し得るが、
上述のように、引張り強度、芯金との接着性、熱伝導
率、弾性率に優れたHTVシリコーンゴムが好ましい。
更に好ましくは、弾性層4としては高熱伝導性HTVシ
リコーンゴムがよい。これは、高熱伝導性のものを使用
することにより、ローラ表面に熱が速く供給され、転写
材の通過によるローラ表面温度の低下が防止され、温度
的に安定した定着が行なえるからである。
特にカラー画像形成装置の定着用ローラとして使用す
る場合には、定着用ローラの温度が混色に大きく影響
し、ローラの温度変化がカラー画像の色味の変化となっ
て影響するために、温度的に安定した高熱伝導性HTVシ
リコーンゴムが好適である。
又、弾性層4としては、高熱伝導性メチルフェニルHT
Vシリコーンゴムも好ましい。該メチルフェニルHTVシリ
コーンゴムを使用した場合には、特に耐油性に優れ、ロ
ーラ全体の耐油性が更に向上する。
本実施例においては、該弾性層4の熱伝導率は1.0×1
0-3cal/cmsec℃のものを使用し得るが、好ましくは上記
の点を考えると0.5×10-3cal/cmsec℃のものが好まし
い。
又、定着用ローラ1の表層として、加熱溶融されたト
ナーが定着用ローラ1の表面にオフセットするのを防止
するためのオフセット防止層8が形成される。該オフセ
ット防止層8は、特にカラー画像形成装置等のようにオ
フセットし易いシヤープメルトトナーを用いる場合に
は、離型剤としてシリコーンオイルが定着用ローラ1の
表面に多量塗布され離型性を高めているので、離型剤に
対する、ぬれ性のよいLTV、RTVシリコーンゴム、特には
シリコーンゴムの中では最も離型性にすぐれたRTVシリ
コーンゴムが好ましい。
更に、RTVシリコーンゴムとしては2液性RTVシリコー
ンゴムでも1液性RTVシリコーンゴムでもよい。しか
し、好ましくは1液性RTVシリコーンゴムを使用した方
が、後で詳しく説明する耐油層6との接着が強固にな
る。これは、1液性RTVシリコーンゴムは、加硫前には
相手物質との接着性を有しており、最終的に耐油層6と
の接着が強固になるためである。
本発明に従えば、定着用ローラ1は上記弾性層4とオ
フセット防止層8との間に耐油層6を有する。該耐油層
6は、シリコーンワニスを重量パーセントで10〜50%の
割合で溶剤に希釈したものをディッピング又はスプレー
等の方法で弾性層4の外周に塗布し、硬化させることに
よって形成される。
耐油層6の厚みは5〜300μm、好ましくは10〜200μ
mが良い。層厚が5μm以下では、塗布ムラなどにより
部分的に下地ゴム層が露出する可能性があり、オイルが
下地ゴム層に浸透していってしまうことがある。又、30
0μm以上に塗膜を形成する場合には、塗布作業を数度
繰り返すか、或いは塗膜液自体の固型成分を増加させる
ことによって作製されるために、液ダレによる塗膜ム
ラ、更には乾燥硬化条件によるムラを生じ、均質な膜が
得られ難い。又、更に耐油層の膜厚をこのように厚くす
ると、定着用ローラを回転使用している内にシリコーン
ワニスの機械的強度が足りず、ヒビワレ等が発生してし
まう。
本実施例で使用されるシリコーンワニスは、主に縮合
タイプの硬化反応のものが用いられ、次に示されるよう
に、メチル基を1個ないし3個有するシラン化合物、及
びフェニル基を1個ないし3個有するシラン化合物を混
合したものが用いられる。
ここで、Meはメチル基、φはフェニル基である。
表層としての前記RTVシリコーンゴム層の如きオフセ
ット防止層8は、該耐油層6の上にナイフコートにより
塗布して形成される。
又、表層のRTVシリコーンゴム層はナイフコートにて
塗布するのではなくスプレーコートにて塗布しても良
く、特に従来より知られている注型法にても形成するこ
とができる。
ただ、オフセット防止層8は層厚が0.01〜0.5mmとい
った薄層とされるために、注型による製法では、製造装
置のセッティング寸法精度が厳しく、量産等において難
かしい点が出てくるために、ナイフコートやスプレー等
による製造方法が量産に適していると言える。
以上の構成の定着用ローラ1を備えた第1図に示す構
成とされる定着装置を市販されているカラー電子写真装
置に組込んで実験したところ、従来の単にHTVシリコー
ンゴム上にRTVシリコーンゴムを被膜した定着用ローラ
を使用した定着装置の場合には約1万枚でローラ外径が
40mmから42mmに膨れてしまい、紙シワが発生してしまっ
たが、本発明に係る定着用ローラを使用した定着装置を
使用した場合には、1万枚においてもローラ外径は変化
せず40mmのままであり、更に2万枚の時点においても、
径は40mmのままであり、良好な定着作動をなすことがで
きた。
本実験においては、カラー電子写真装置には軟化点が
低く、且つ溶融粘度の低いシャープメルト性のトナーが
使用された。
シャープメルト性トナーについて更に説明すると、シ
ャープメルト性トナーは、例えばポリエステル樹脂、ス
チレン−アクリル樹脂、着色剤(染料、昇華性染料)、
荷電制御剤等を溶融混練、粉砕、分級して製造される。
必要に応じて、トナーには各種外添剤が添加され得る。
特に、カラートナーとしては定着性、シャープメルト
性を考慮した場合には結着樹脂としてポリエステル樹脂
を使用したものが特に好ましい。斯るシャープメルト性
ポリエステル樹脂はジオール化合物とジカルボン酸とか
ら合成される分子の主鎖にエステル結合を有する高分子
化合物とされる。
本実験で使用されたシャープメルト性ポリエステル樹
脂の軟化点は60〜150℃、好ましくは80〜120℃となるよ
うにされた。このシャープメルト性トナーの軟化特性は
第2図に示す通りであった。測定は次の方法にて行なっ
た。
フローテスターCFT−500形(島津製作所製)を使用
し、ダイ(ノズル)の直径0.5mm、厚み1.0mmとして50kg
の押出荷重を加え初期設定温度80℃で、予熱時間300秒
の後、5℃/分の速度で等速昇温した時描かれるトナー
のプランジャー降下量−温度曲線(以後軟化S字曲線と
いう)を求める。試料となるトナーは1〜3g精製した微
粉末を用い、プランジャー断面積は1.0cm2とする。軟化
S字曲線は第2図のようなカーブとなる。等速昇温する
に従い、トナーは徐々に加熱され流出が開始される(プ
ランジャー降下A→B)。更に昇温すると溶融状態とな
ったトナーは大きく流出し(B→C→D)、プランジャ
ー降下が停止し終了する(D→E)。
S字曲線の高さHは全流出量を示し、H/2のC点に対
応する温度T0はそのトナーの軟化点を示す。
このようなシャープメルト性樹脂は、溶融粘度が105c
pを示す時の温度をT1、5×104cpを示す時の温度をT2
した時、T1=90〜150℃、|ΔT|=|T1−T2|=5〜30
℃の条件を満たす樹脂である。
これらの温度−溶融粘度特性を有するシャープメルト
性樹脂は加熱されることにより極めてシャープに粘度低
下を起こすことが特徴である。このような粘度低下が最
上部トナー層と最下部トナー層との適度な混合を生じせ
しめ、更にトナー層の透明性を急激に増加させ、良好な
減色混合を起こす。
このようなシャープメルト性のカラートナーは、親和
力が大きく、定着用ローラにオフセットし易い。
又、本発明の他の実施例によると、耐油層6として、
前記実施例のシリコーンワニスの代りにシリコーンワニ
スとシリコーンゴムの混合物を使用することができる。
耐油層6の厚みは、上述の如くに、5〜300μm、好ま
しくは10〜200μmが良い。
本実施例で用いられるシリコーンゴムは1液性或いは
2液性の室温硬化タイプのシリコーンゴムであって、主
に縮合タイプでワニス分との混合時には反応性ポリシロ
キサン形状のものが用いられる。又、混合されるシリコ
ーンワニスは、前記シリコーンゴムと同様に、主に縮合
タイプの硬化反応のものが用いられ、次に示される、メ
チル基を1個ないし3個有したシラン化合物、及びフェ
ニル基を1個ないし3個有したシラン化合物を混合した
ものが用いられる。
ここで、Meはメチル基、φはフェニル基である。
好ましくは、メチル基とフェニル基の混合比率は、
「メチル基/フエニル基」が、5以上、99以下であれば
何ら問題はない。
次に、シリコーンゴムとシリコーンワニスの混合比に
ついて述べると、耐油層の耐熱性、及び下層への、例え
ばジメチルシリコーンオイル等の離型剤の膨潤を防ぐ等
の目的においては、シリコーンワニス分の含有量を増加
させることが好ましく、又、フェニル系のシリコーンワ
ニス分を増加させることは、オイル膨潤の防止、耐熱衝
撃性の向上を図るには好ましい。但し、ワニス成分が90
%以上となるとワニス間を結ぐゴム成分が部分的になく
なることがあり、繰り返し曲げ等の能力が低下する。
更に、屈曲性を増加させるためにはシリコーンゴム分
を多くすることが好ましい。但し、含有ゴムの割合が75
体積%以上となると急激に耐油層及び下層ゴムのオイル
膨潤の割合が高まり長期の使用に際して下層へのオイル
浸透度が増し、ローラ全体の寸法精度を維持することが
困難となる。
ゴム及びワニスの混合比率は、上述の条件下において
適宜選択すれば良い。
本実施例における耐油層の塗膜の方法は、先に述べた
シリコーンワニスの時の塗布方法と同様にして行なうこ
とができる。
先の実施例の定着用ローラとは耐油層の材料のみが異
なる本実施例に係る定着用ローラを使用して先の実施例
の場合と同様にして定着の実験を行なったところ、1万
枚においても径は40mmのままで変化せず、更に3万枚に
おいても径は変らず、良好な定着作動をなすことができ
た。
本発明の更に他の実施例によれば、耐油層6として
は、上記実施例のシリコーンゴムとシリコーンワニス混
合物(以下「レジン」という。)を構造的による強固に
したタイプのレジンを使用することもできる。耐油層6
の厚みは、上述の如くに、5〜300μm、好ましくは10
〜200μmが良い。
このレジンは、予め、ゴム状構造である直鎖型のメチ
ルフェニルポリシロキサンに3次元網目構造をとるポリ
シロキサンを付加したものを単位とし、これを室温湿気
硬化或いは脱水縮合等公知の方法により硬化したブロッ
ク共重合体型のレジンである。
このレジンにおいて、耐油層の耐熱性及び下層へのジ
メチルシリコーンオイルの膨潤を防ぐ等の目的において
は、直鎖型のメチルフェニルポリシロキサンにおけるフ
ェニル基の数をメチル基の数の比〔メチル基/フェニル
基〕が1以上、99以下であれば良く、好ましくは50以下
とし、フェニル基数を多くすることが好ましい。
次に、3次元網目構造をとるポリシロキサンにおいて
も「メチル基/フェニル基」の比が耐シリコーンオイル
性に関与し、この比が30%以上の場合には、ジメチルシ
リコーンオイルに対する親和性が増し、膨潤防止層たり
得なくなる。実際の使用に当っては「メチル基/フェニ
ル基」の比が20以下であることが好ましい。但し、1以
下となると、フェニル基増により塗膜硬度が増大し、割
れ等を生じる可能性がある。
以上、ブロック共重合体型のレジンについて条件を記
したが、これらの条件はそれぞれ独立でも効果がある
が、両条件の最適値に設定することでより好ましい効果
が得られる。
上記材料を使用して耐油層とした以外は上記各実施例
と同様の定着用ローラを作製し、先の実施例と同様にし
て定着の実験を行なったところ、3万枚においても径の
変化はなく、継続して使用することができた。
上記各実施例では、定着用回転体はローラ形状の定着
用ローラであるとして説明したが、本発明はこれに限定
されるものではない、ベルト状の定着用ベルトとしても
好適に具現化し得るものであって、又、定着装置に好適
に使用される。
発明の効果 以上説明したように、本発明に係る定着用回転体は弾
性層とオフセット防止層との間に耐油層を有し、耐油層
は、シリコーンワニス又はシリコーンワニスとシリコー
ンゴムの混合物とされるので離型剤の使用によっても膨
潤が生じることがなく、又長期にわたって使用しても各
層間の剥離もないという特長を有すると共に、該定着用
回転体は、高温度、高圧接力にて使用することもでき、
該定着用回転体を使用した定着装置は、高速画像形成装
置或いはカラー画像形成装置用の定着装置として好適に
使用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る定着用回転体を使用した定着装
置の概略断面図である。 第2図は、シャープメルトトナーの軟化特性を示すグラ
フである。 1:定着用回転体 2:芯金 4:弾性層 6:耐油層 8:オフセット防止層 10:加圧ローラ 30:離型剤塗布装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−36283(JP,A) 特開 昭63−63075(JP,A) 特開 昭57−74770(JP,A) 特開 昭57−150869(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性層の外側に耐油層、オフセット防止層
    が順次形成された定着用回転体において、 前記耐油層はシリコーンワニス又はシリコーンワニスと
    シリコーンゴムの混合物であることを特徴とする定着用
    回転体。
  2. 【請求項2】弾性層の外側に耐油層、オフセット防止層
    が順次形成された定着用回転体と、この定着用回転体に
    オイルを塗布する塗布手段と、を有し、前記定着用回転
    体により未定着画像を記録材上に定着する定着装置にお
    いて、 前記定着用回転体の耐油層はシリコーンワニス又はシリ
    コーンワニスとシリコーンゴムの混合物であることを特
    徴とする定着装置。
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