JPH0820759A - 新規な澱粉糊剤及びその製造法 - Google Patents

新規な澱粉糊剤及びその製造法

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JPH0820759A
JPH0820759A JP15897294A JP15897294A JPH0820759A JP H0820759 A JPH0820759 A JP H0820759A JP 15897294 A JP15897294 A JP 15897294A JP 15897294 A JP15897294 A JP 15897294A JP H0820759 A JPH0820759 A JP H0820759A
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JP
Japan
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starch
paste
thiourea dioxide
viscosity
aqueous suspension
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Pending
Application number
JP15897294A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sada
洋 佐田
Yoshikazu Sunada
美和 砂田
Rikio Fukushima
利器雄 福島
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Oji Corn Starch Co Ltd
Original Assignee
Oji Corn Starch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 澱粉及び二酸化チオ尿素を含有する澱粉糊
剤、並びに澱粉の水性懸濁液を加熱糊化するに際して、
二酸化チオ尿素を添加することを特徴とする澱粉糊剤の
製造法。 【効果】 粘度の安定性が高く、白色度の高い糊液を与
えることができる糊剤を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、澱粉糊剤及びその製造
法に関するものである。本発明の澱粉糊剤は、製紙・段
ボ−ル・繊維用の接着剤(サイジング・バインダ−剤を
含む)として好適である。
【0002】
【従来の技術】前記接着剤として使用される澱粉は、水
に不溶性のため、水に懸濁した後、加熱糊化せしめた糊
液の状態で使用されるのが一般的である。しかしなが
ら、通常の澱粉では糊化時の粘度が高くなりすぎ、糊液
の分散性等に問題が生起するため、予め低粘度化処理が
必要となる。
【0003】この低粘度化処理の方法としては、予め次
亜塩素酸塩等で酸化した酸化澱粉、酸性物質で加水分解
した酸処理澱粉等の化工澱粉が知られている。しかしな
がら、これらの化工澱粉は、製造する際のコストが高く
なることから価格面で十分満足されるものではない。こ
れに対してコストの安い低粘度化処理の方法として、澱
粉の水性懸濁液を加熱糊化するに際して、種々の低粘度
化処理剤を澱粉に添加して行う、いわゆる、自家変性に
よる方法がある。即ち、自家変性による低粘度化の方法
としては、1)酸化剤を用いる熱化学変性法、2)酵素を用
いる酵素変性法等があるが、コスト面での有利性から主
流は酸化剤として過硫酸塩(過硫酸アンモニウム等)を
用いる熱化学変性法である。
【0004】この方法は、過硫酸塩の添加量を加減する
ことにより比較的簡単に広範囲の粘度糊液を調製するこ
とができるが、その反面、反応によりpHが低下するの
で中和を要し、その際に糊液の着色性が著しく悪化する
という問題がある。即ち、肉眼的な糊液の着色性が黄白
色から茶〜黒褐色へ変化し、接着剤としては好ましくな
い。
【0005】この問題を解決すべく種々の方法が提案さ
れている(特開昭60−28475号公報、特開昭61
−174244号公報、特開昭62−4766号公
報)。これらの方法は、いずれも加熱糊化に際して尿素
やホルムアミド等の窒素化合物と酸化剤(例えば過硫酸
塩等)を併用添加することにより、着色の少ない一定の
粘度を有した糊液を得る方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記方
法で調製した糊液は、本発明者らが検討した結果、下記
のような問題点があることが判明した。 1)同一条件下で加熱糊化した場合、尿素やホルムアミド
等の窒素化合物の併用添加とともに着色が少なくなるが
粘度が極端に高くなる。
【0007】2)粘度が高くなった場合、過硫酸塩の添加
量を増加させる必要があり、コスト的に高くなる。 3)中和pHが高くなるに従い尿素やホルムアミド等の窒
素化合物の併用添加効果が全くなくなり、着色が改善さ
れない。 本発明は、前記諸問題を解決できる澱粉糊剤、即ち糊液
の粘度を安定に保ち、高pHでも着色のほとんどない糊
剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決すべく鋭意研究した結果、澱粉に二酸化チオ尿
素を配合することにより、粘度の安定性が高く、白色度
の高い糊液を与えることができる糊剤が得られることを
見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は、以下の発
明を包含する。 (1)澱粉及び二酸化チオ尿素を含有する澱粉糊剤。 (2)二酸化チオ尿素の含有量が澱粉固形分に対して
0.05〜2重量%である前記(1)に記載の澱粉糊
剤。 (3)澱粉の水性懸濁液を加熱糊化するに際して、二酸
化チオ尿素を添加することを特徴とする澱粉糊剤の製造
法。 (4)二酸化チオ尿素の添加量が澱粉固形分に対して
0.05〜2重量%である前記(3)に記載の製造法。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明で使用される澱粉としては、コ−ンスタ−チ、馬鈴
薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、ハイアミロ−スコ−
ンスタ−チ等の未化工澱粉、これらに公知の方法により
置換基を導入したアセチル化澱粉、ヒドロキシエチル化
澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル澱粉等の澱
粉誘導体、軽度の処理を施した酸化澱粉や酸処理澱粉、
物理的処理を施した澱粉及びコ−ンフラワ−・小麦粉等
の澱粉を主成分とする穀粉等いずれも用いることができ
る。
【0010】次に、本発明で使用される二酸化チオ尿素
としては、特に制限はなく、市販のものをその純度に拘
らず用いることができる。本発明の澱粉糊剤は、澱粉を
水性懸濁液とすることなく、澱粉に二酸化チオ尿素を配
合することにより製造することができるが、澱粉の水性
懸濁液を加熱糊化し、その際に二酸化チオ尿素を添加す
ることにより製造することが好ましい。
【0011】以下、本発明の澱粉糊剤の製造法の好まし
い態様について説明する。二酸化チオ尿素の添加量は、
使用する原料澱粉の種類、熱化学変性時に用いる酸性物
質やその量、目的とする糊液の粘度、糊化の温度と時
間、目的とする糊液のpH等を勘案し、適宜決定される
べきものであるが、好ましくは澱粉固形分に対して0.
05〜2重量%である。二酸化チオ尿素の添加量が0.
05重量%未満であると、目的とする効果が得られにく
くなり、一方、2重量%を超えると、作用効果が横這い
となる。
【0012】二酸化チオ尿素の添加時期、添加順序につ
いては何ら限定されるものではない。例えば、添加時期
については澱粉粉体又は澱粉水性懸濁液に予め添加し加
熱糊化するか、あるいは澱粉水性懸濁液の加熱糊化中又
は糊化後に添加することにより目的を達することができ
る。加熱糊化の方法は、回分方式、連続方式(ジェット
クッカ−、オンレ−タ−等を使用する)いずれでもよ
い。加熱条件は、澱粉の種類、糊液の粘度、pH、糊化
の方法等に応じて変わるが、いずれも90〜160℃、
1〜60分が好ましい。
【0013】また、本発明の澱粉糊剤の調製に際して
は、ポリビニルアルコ−ル、カルボキシメチルセルロ−
ス等の水溶性高分子、防腐剤、染料、顔料等の添加物を
配合することもできる。従って、本発明の澱粉糊剤は、
通常の接着剤としてはもちろん、特に製紙工業における
表面サイジング及びコ−ティングに好適である。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定
されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例で
得た澱粉糊剤については次の通り測定し、結果を表1に
示した。
【0015】(澱粉糊剤の測定)糊化した後の澱粉糊液
を70℃に調整し、粘度をB型粘度型(60rpm,東
京計器社製)、pHをpHメ−タ−を用いて測定した。
また、着色度合いについては得られた澱粉糊剤を、濃度
25%、温度70℃として1日保存した後にサンプリン
グし、糊剤を室温にしてガラス製容器に採取し、色度計
(エルレホ2000/デ−タカラ−社製)を用いて、糊
液状態の色度を測定しb値及びY値を得た。この時のb
値は数値が大きいほど黄色味が濃く数値が小さいほど青
味が濃いことを示し、数値が大きいほど澱粉糊液の着色
が大きい。また、Y値はYellowness(IS
O)で、数値が大きいほど黄色味が濃いことを示し澱粉
糊液の着色が大きい。
【0016】(実施例1)コ−ンスタ−チ(王子コ−ン
スタ−チ製)30%w/w濃度の水性懸濁液を調製し、
これに過硫酸アンモニウム(東海電化製)を0.4%
(対澱粉)添加した。これをジェットクッカ−に連続的
に供給し、クッキングチャンバ−に高圧蒸気を通じ16
0℃まで加熱した。更に、これをホ−ルディングコイル
内に約5分間滞留させ低粘度化処理を進めた。得られた
糊液に対して水酸化ナトリウムにて所定のpH(7.
0)に中和し、更に温水にて25%w/wに調整後、二
酸化チオ尿素を0.2%(対澱粉)添加した。得られた
糊液を70℃で一日保持し、粘度及びpHを測定し着色
程度を観察した。着色度合いについては糊液の色合いを
色度計(L,a,bのb値及びY値で評価)と市販上質
紙(坪量65g/m2 、白色度;83.3%)に得られ
た糊液を手塗りバ−(ロッド#6)で塗工(3g/
2 )し、乾燥後(100℃、1分)の白色度を測定す
ることにより評価を行った。
【0017】なお、比較例1として二酸化チオ尿素を添
加しない場合について前記と同様な操作で糊化を行っ
た。また、比較例2として過硫酸アンモニウム(0.4
%対澱粉)と尿素(0.6%対澱粉)を併用添加した場
合についても実施例1と同様の操作で糊化を行った。
【0018】また、比較例3として実施例1の二酸化チ
オ尿素の代わりに亜硫酸水素ナトリウムを0.2%(対
澱粉)添加した場合についても同様の操作で糊化を行っ
た。 (実施例2)尿素リン酸エステル澱粉(松谷化学製)に
二酸化チオ尿素を0.5%対澱粉混合した澱粉調合品を
作成した。これを25%w/w濃度の水性懸濁液として
90℃で30分加熱糊化後、70℃に冷却した。この糊
液について実施例1と同様に粘度及び着色度合いを評価
した。
【0019】また、比較例4として二酸化チオ尿素を添
加しない場合について同様な操作で糊化を行った。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、本発明の効果、
即ち、二酸化チオ尿素を添加することにより、粘度変化
がなく白色度の高い糊液が得られることが明らかにされ
た。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、澱粉に二酸化チオ尿素
を配合することにより、粘度の安定性が高く、白色度の
高い糊液を与えることができる糊剤を提供することがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉及び二酸化チオ尿素を含有する澱粉
    糊剤。
  2. 【請求項2】 二酸化チオ尿素の含有量が澱粉固形分に
    対して0.05〜2重量%である請求項1記載の澱粉糊
    剤。
  3. 【請求項3】 澱粉の水性懸濁液を加熱糊化するに際し
    て、二酸化チオ尿素を添加することを特徴とする澱粉糊
    剤の製造法。
  4. 【請求項4】 二酸化チオ尿素の添加量が澱粉固形分に
    対して0.05〜2重量%である請求項3記載の製造
    法。
JP15897294A 1994-07-11 1994-07-11 新規な澱粉糊剤及びその製造法 Pending JPH0820759A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108084919A (zh) * 2016-11-21 2018-05-29 上海金桢纸业有限公司 一种瓦楞纸板粘合剂及其制备方法
CN108084920A (zh) * 2016-11-21 2018-05-29 上海金桢纸业有限公司 一种瓦楞纸板粘合剂及其制备方法

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CN108084919A (zh) * 2016-11-21 2018-05-29 上海金桢纸业有限公司 一种瓦楞纸板粘合剂及其制备方法
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