JPH08207394A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH08207394A
JPH08207394A JP1802995A JP1802995A JPH08207394A JP H08207394 A JPH08207394 A JP H08207394A JP 1802995 A JP1802995 A JP 1802995A JP 1802995 A JP1802995 A JP 1802995A JP H08207394 A JPH08207394 A JP H08207394A
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JP
Japan
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recording
flexible cable
recording apparatus
rib
convex portion
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Application number
JP1802995A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Hideki Yamaguchi
秀樹 山口
Akira Kida
朗 木田
Hideaki Kawakami
英明 川上
Takashi Nojima
隆司 野島
Hitoshi Nakamura
仁志 中村
Takeshi Iwasaki
武史 岩崎
Soichi Hiramatsu
壮一 平松
Atsushi Noda
厚 野田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Printers Characterized By Their Purpose (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Insertion, Bundling And Securing Of Wires For Electric Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリッジ上に記録ヘッドを搭載してキャリ
ッジを移動させる形式の小型の記録装置において、記録
ヘッドに信号を供給するためのフレキシブルケーブルと
して腰の弱いものを使用した場合であっても、フレキシ
ブルケーブルの巻き込み事故が起こらないようにする。 【構成】 キャリッジの移動に伴ってフレキシブルケー
ブル3が摺動しながら接することになる面(摺接面4
1)に、接触面積を減少させるための凸部(リブやボ
ス、シボなど)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドを用いて記
録媒体上に画像を記録する記録装置に関し、特に、記録
ヘッドを移動させつつ記録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙などの記録媒体に画像の記録や印字を
行う記録装置(プリンタ)として、記録を行うための記
録ヘッドをキャリッジに搭載し、キャリッジを移動させ
て記録媒体上を走査し記録を行うシリアル型の記録装置
がある。記録ヘッドには多数の記録素子が設けられてお
り、記録装置の本体から記録ヘッドに記録素子の駆動信
号を供給する必要があるが、シリアル型の記録装置では
記録ヘッドが移動するので、駆動信号の伝送にフレキシ
ブルケーブルを使用することが多い。フレキシブルケー
ブルは細長くかつ薄いフィルム状をなしており、その内
部または表面に駆動信号を伝達するための導体パターン
が形成されている。フレキシブルケーブルは、U字状に
曲げられてU字の一端で記録装置本体と接続にされ、他
端で記録ヘッドに接続され、キャリッジの移動に伴って
屈曲しかつ曲げの中心位置が移動するように可撓性を有
している。
【0003】ところで近年、こうした記録装置の小型化
が進行しており、例えば、携帯に適したものも数多く市
販されている。図8(a)は、この種の小型の記録装置で
あって、ノート型プリンタと呼ばれて全体的に平たい形
状をしたもののの一般的な構成を示す断面図である。キ
ャリッジ102に、記録ヘッド101が搭載されてい
る。キャリッジ102は、フレーム104に両端を支持
されたガイドシャフト105と摺動自在に嵌合してお
り、モータなどの駆動源(不図示)により駆動される駆
動部材(不図示)を介し、ガイドシャフト105に沿っ
て図示左右方向に往復移動する。フレキシブルケーブル
103は、一端がキャリッジ102に固定されており記
録ヘッド101と電気的に接続されている。またフレキ
シブルケーブル103の他端は、フレーム104に固定
されており記録装置本体のコントロール基板に接続され
ている。フレキシブルケーブル103は、キャリッジ1
02側の固定部とフレーム104側の固定部との間で、
U字型にループをなしており、キャリッジ102が往復
移動するにともない、ループの場所と大きさを変えなが
ら信号等の伝送を行う。
【0004】図8(a)に示した記録装置は、小型のプリ
ンタであって、記録装置としての厚みを小さくするため
に、外装40が上下方向に短くなっている。このような
形状をしたプリンタでは、フレキシブルケーブル103
がループを形成する部分が小さくなっている。そして、
ループの図示頂上近傍で、フレキシブルケーブル103
は外装40の内壁(摺接面41)と接している。この接
している部分は、キャリッジ102の移動とともに図示
矢印方向に移動し、フレキシブルケーブル103は摺動
しながら摺接面41と接することになる。また小型プリ
ンタでは、スペースの制限から、フレキシブルケーブル
103上に形成される信号パターンもきわめて細くして
フレキシブルケーブル103自体の幅も小さくする傾向
にある。このことはフレキシブルケーブルの屈曲剛性を
小さくすることになり、キャリッジ102を駆動するモ
ータへの負担を小さくし、低消費電力のモータを使用で
きるようにする。また、フレキシブルケーブルの厚みを
小さくすることによっても屈曲剛性が小さくなり、低消
費電力モータの使用が可能になる。つまり、プリンタの
小型化を進めるために、フレキシブルケーブルの幅と厚
さを小さくし、かつ、フレキシブルケーブルのループ形
成スペースは小さくすることが必須となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】フレキシブルケーブル
の幅が小さくなり、厚さが薄くなると、フレキシブルケ
ーブルの剛性が小さくなるが、それだけ腰がなくなる。
このようなフレキシブルケーブルを小さなループ形成ス
ペースで屈曲させると、図8(b)に示すように、摺接面
41においてフレキシブルケーブル103が受ける摺動
抵抗の大きさによっては、フレキシブルケーブル103
が外装40と記録ヘッド101との間に巻き込まれ、フ
レキシブルケーブル103が折れ曲がったり、ケーブル
上のパターンが断線するという事故が発生することがあ
る。図8(a),(b)に示すような構成のプリンタでなくて
も、フレキシブルケーブルが壁部と摺動しながら接する
ことが多く、何らかの巻き込み事故を起こす可能性が大
きい。
【0006】特に、微細な吐出口からインクを記録媒体
に吐出して記録を行うインクジェット式のプリンタで
は、記録の際にインクの細かい粒が記録部周辺を浮遊す
るといういわゆるインクミストが発生し、これがフレキ
シブルケーブルやフレキシブルケーブルに対する摺接面
に付着してフレキシブルケーブルの摺動抵抗の増大を招
くことがあり、上述した巻き込み事故の原因となること
がある。また、摺接面に予期せぬグリス等の付着があっ
た場合も同様の事態が発生する。
【0007】本発明の目的は、上記の技術的課題を解決
し、フレキシブルケーブルに対する摺接面での摺動抵抗
の増加が防止され、腰のない柔らかなフレキシブルケー
ブルを使用した場合であっても巻き込み等の不具合の発
生がしない、高性能かつ超小型の記録装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の記録装置は、記
録装置本体部と、記録媒体に記録を行うための記録ヘッ
ドと、前記記録ヘッドを搭載して移動するキャリッジ
と、一端が前記記録装置本体部に固定され前記記録ヘッ
ドに対する信号を伝送し前記キャリッジの移動とともに
変形するフレキシブルケーブルとを有する記録装置にお
いて、前記フレキシブルケーブルが摺動しながら接する
面に、前記フレキシブルケーブルとの接触面積を小さく
するための凸部を有する。
【0009】本発明において、凸部としては、1個ま
たは複数個設けられた線状のリブ、円形あるいは多角
形をなす1個または複数個のボスなどを用いることがで
き、また、フレキシブルケーブルが摺動しながら接す
る面(摺接面)にエッチング処理等を施してこの面をシ
ボ面とすることにより、摺接面に凸部が形成されるよう
にしてもよい。この凸部は、例えば、記録装置の筐体外
装の内面や、記録装置に設けられた開閉自在のカバー部
材に設けることができる。
【0010】凸部として、線状のリブを使用する場合、
このリブは、例えば、フレキシブルケーブルが摺動する
方向に対して平行に延びていても、フレキシブルケーブ
ルが摺動する方向に対して直交する方向に延びていもよ
い。また、リブを設ける場合には複数本設けることが好
ましく、各リブ間のピッチは、フレキシブルケーブルの
幅方向の長さ以下であるようにすることが好ましい。さ
らに、、フレキシブルケーブルと接触する前記リブの先
端の断面方向の接触長さがリブ1本あたり0.1mm以
下であるようにしたり、リブの先端の断面がR形状をな
してこのR形状の曲率半径が0.1mm以下であるよう
にすることが好ましい。
【0011】凸部としてボスを用いる場合には、フレキ
シブルケーブルと接触するボスの先端がR形状をなし、
このR形状の曲率半径が0.1mm以下であるようにす
ることが好ましい。
【0012】本発明においては、フレキシブルケーブル
の幅方向の長さは例えば10mm以下である。また、記
録ヘッドとしては、インクジェット記録方法によって記
録を行うものであって、インクを吐出するために利用さ
れるエネルギーを発生するエネルギー素子を有するもの
を使用できる。インクジェット記録方法の記録ヘッドを
用いる場合、エネルギー発生素子として、インクに膜沸
騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
用いることが好ましい。
【0013】
【作用】フレキシブルケーブルに対する摺接面に、フレ
キシブルケーブルとの接触面積を小さくするための凸部
を設けてあるので、摺動抵抗が小さくなる。その結果、
幅や厚みが小さい腰のないフレキシブルケーブルを小さ
なループ形成スペースで屈曲させても、摺動抵抗に起因
する巻き込みが起こらなくなり、品質が安定する。ま
た、巻き込みのことを考慮しなくてよくなるので、大き
さやモータの消費電力の点から、超小型の記録装置を提
供することが可能になる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施例の記録装置の全
体を示す斜視図、図2は外装部分を取り外した状態を示
す斜視図である。本実施例は、インクジェット記録装置
に本発明を適用したものであり、図1の記録装置は、携
帯可能なインクジェット記録装置であって、記録ヘッド
として、交換可能な記録ヘッドカートリッジ1を使用し
ている。記録ヘッドカートリッジ1は、記録信号に応じ
てインクを吐出する記録ヘッド部とインクを収容するイ
ンクタンク30とを一体的に構成したものであって、キ
ャリッジ2に対し着脱可能となっている。インクタンク
30は記録ヘッド部から着脱可能な交換型インクタンク
であってもよい。記録ヘッド部は、記録用のエネルギー
として電気熱変換体の発生する熱エネルギーを使用し、
吐出口からインクを吐出させて記録を実行する。この記
録装置は、運搬時にはトップカバー19を閉じることに
よりコンパクトな形状となり、使用時にはトップカバー
19を開けることによってそこに紙などの記録媒体を積
載できるようになっている。まず、内部(機構ユニッ
ト)の構成を図2を用いて説明する。
【0015】圧板8は、長手方向の両端部をフレーム4
に回転自在に支持されており、圧力付与手段(不図示)
によりピックアップローラ9に向かって付勢されてい
る。記録媒体Pは、この圧板8上に積載される。ピック
アップローラ9は給紙命令によって回転し、これにより
圧板8上に記録媒体Pは送り出され、分離手段によって
1枚だけが分離され、記録部へと搬送される。分離され
た記録媒体Pは、フレーム4に両端を支持された搬送ロ
ーラ6とベース14に設けられたピンチローラ7との間
に挟持されながら搬送され、さらに排紙ローラ15と拍
車16との間にも挟持されて排紙が行なわれる。この搬
送ローラ6と排紙ローラ15との間が記録部である。
【0016】記録部では、キャリッジ2がガイドシャフ
ト5に摺動自在に支持され、記録媒体Pの搬送方向と直
行する方向に移動しながら記録を行なう。キャリッジ2
を駆動するためのキャリッジ駆動モータ10がフレーム
4に取り付けられており、キャリッジ駆動モータ10に
よって駆動プーリ13が回転し、キャリッジ駆動ベルト
11が駆動されることによって、キャリッジ2が移動す
る。ここでキャリッジ2には記録ヘッドカートリッジ1
が搭載されており、記録ヘッドカートリッジ1には、フ
レキシブルケーブル3によって記録装置の本体側から駆
動信号等が伝送される。具体的には、フレキシブルケー
ブル3の一端はフレーム4に設けられたコネクタによっ
て固定され、他端ははキャリッジ2に設けられたコネク
タによって固定されている。キャリッジ2は、ガイドシ
ャフト5に支持されている以外に、フレーム4に両端を
固定されたガイドレール12によっても支持されてお
り、この2カ所の支持部によって記録媒体Pに対し記録
ヘッドカートリッジ1のインクを噴出するノズル(吐出
口)と記録媒体Pの表面との間の距離をほぼ一定に保っ
ている。フレキシブルケーブル3はガイドレール12の
記録媒体搬送経路にほぼ平行な長手の面に沿って配置さ
れ、この面上でキャリッジ2の移動にともなってループ
を形成する。
【0017】次に、この記録装置に外装を装着した状態
について、図1を用いて説明する。図2に示した機構ユ
ニットは、上ケース17と下ケース18とにサンドイッ
チされる。トップカバー19は、上ケース17に回転自
在に支持されており、上ケース17の上面の覆いの役割
とともに、図1に示すように斜め後方に倒した状態で
は、記録媒体を積載するトレーともなる。上ケース17
の中央には、半円状に開口部が設けられており、記録ヘ
ッドカートリッジ1の交換はこの開口部を介して行われ
る。通常時にこの開口部に蓋をするためのへッドカバー
20が設けられている。ヘッドカバー20は上ケース1
7に回転自在に支持されている。
【0018】さて、このような記録装置において記録の
ためにキャリッジ2を駆動すると、フレキシブルケーブ
ル3はへッドカパー20の裏面と接触し摺動する。その
様子を図3に示す。図3では、へッドカバー20とフレ
キシブルケーブル3のみが示されている。
【0019】ヘッドカバー20の裏面の領域であって、
フレキシブルケーブル3が摺動しながら接することとな
る領域が摺接面41(図示斜線の領域)である。キャリ
ッジ2がガイドシャフト5に沿って移動すると、フレキ
シブルケーブル3の上面は摺接面41と摺動しながら接
するが、このとき摺動抵抗が大きいと、従来例で説明し
たようにフレキシブルケーブル3が記録ヘッドカートリ
ッジ1とへッドカバー20とのあいだに巻き込まれ、フ
レキシブルケーブル3が折れ曲がったり、パターンが断
線したりする。これを防止するために本実施例では、ヘ
ッドカバー20の裏面に、フレキシブルケーブル3との
接触面積を減らすための凸部を設けている。
【0020】図4(a)は、このような凸部の一例を示す
図である。この例では、摺接面41に、複数本の相互に
平行な線状のリブ51を設けている。各リブ51は、フ
レキシシブルケーブル3の長手方向(摺動方向)に延び
ている。図4(b)はフレキシブルケーブルの幅方向に平
行な面での断面図であり、リブ51にフレキシブルケー
ブル3が接触している状態を示している。この図から分
かるように、線状のリブを設けない場合に比べ、フレキ
シブルケーブル3とヘッドカバー20との接触が面接触
ではなく線接触となり、接触面積が極端に減少する。し
たがって、フレキシブルケーブル3と摺接面41との摺
動抵抗が著しく減少し、フレキシブルケーブル3の巻き
込みが防止される。さらに、線接触であるので、グリー
スやインクミストが付着したとしても、摺動抵抗が大幅
に大きくなることが防がれる。この線状のリブ51は1
本でもよいが、複数本あるとフレキシブルケーブルの姿
勢が安定して効果的である。複数本設ける場合には、各
リブがフレキシブルケーブルと接触するようにするた
め、リブ間のピッチをフレキシブルケーブルの幅方向の
長さより短くすることが好ましい。
【0021】摺接面41に設ける凸部は、線状のリブに
限られない。ボス(突起)を設けても同様の効果を期待
することができる。図5は、摺接面41にボス52を設
けた状態を示している。ボス52の形状は、円形でもよ
いが、その他の多角形形状をなしていてもよい。ボス5
2の先端はたとえば円錐形状であって、先端が鋭利であ
れば抵抗減少の効果を大きくすることができる。先端に
R形状を形成する場合には小さい曲率半径であるほうが
効果が期待できる。実験的には、曲率半径を0.1mm
程度以下とすると効果が大きい。
【0022】さらに、図6に示すように、摺接面41に
エッチング等の処理を施し、シボ53を形成してシボ面
とすることも本発明の範疇に含まれる。これは、ボスが
細かくなったものとみなすことができ、同様の効果を有
する。この場合、フレキシブルケーブル3が接すること
になる領域のみでなく、ヘッドカバー20の裏面に全体
的にシボを設けてもよく、意匠的に優れるようになる。
【0023】図7(a)は、図4に示すものと同様に複数
本の線状のリブを設けたものであるが、この例では、リ
ブ54は、フレキシブルケーブル3の長手方向と直交す
る方向に延びるように設けられている。この場合も、フ
レキシブルケーブル3とヘッドカバー20との接触が線
接触となるから、接触面積が減少し、摺動抵抗が減少す
る。このとき、図7(b)に示されるように、リブ54の
ピッチがある程度狭い方が、フレキシブルケーブル3が
たわんでヘッドカバー20の裏面に接触する場合の面接
触の面積を小さくでき、効果的である。実験的には、フ
レキシブルケーブル3の幅以下程度のピッチであると効
果が大きかった。
【0024】さらに本実施例において、図4あるいは図
7に示す線状のリブ51,54では、リブの先端の断面
方向において、フレキシブルケーブル3と接触する接触
長さは0.1mm以下とすることが効果的であり、ま
た、リブの先端の断面形状をR形状として曲率半径を
0.1mm以下とすると効果が大きかった。さらに、リ
ブの高さを0.2mm以下とすると効果が大きかった。
【0025】以上の実施例において、フレキシブルケー
ブルとの接触面積を減らすための凸部は、ヘッドカバー
20の裏面に設けられているが、例えば、上ケース17
の裏面の全体に設けるなど、記録装置の形態により、凸
部の設置箇所を選択できることはもちろんである。ここ
では、インクジェット記録装置を例に挙げて説明した
が、熱転写式あるいはドットインパクト型など、各種の
記録装置に本発明を適用することができる。
【0026】幅が10mm程度以下である幅の狭いフレ
キシブルケーブルを使用する小型プリンタでは、フレキ
シブルケーブルの腰が小さくなることから、「従来の技
術」で述べた巻き込み事故が発生しやすく、本実施例に
示したような構成をとることが必須である。
【0027】ここで、インクジェット記録方式による記
録ヘッドについて説明する。その代表的な構成や原理に
ついては、例えば、米国特許第4,723,129号明細書、同
第4,740,796号明細書に開示されており、本発明はこれ
らの基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この記
録方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型
のいずれにも適用可能である。
【0028】この記録方式を簡単に説明すると、液体
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して液体
(インク)に核沸騰現象を越え、膜沸騰現象を生じるよ
うな急速な温度上昇を与えるための少なくとも一つの駆
動信号を印加することによって、熱エネルギーを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせる。こ
のように液体(インク)から電気熱変換体に付与する駆
動信号に一対一対応した気泡を形成できるため、特にオ
ンデマンド型の記録法には有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出孔を介して液体(インク)を吐出さ
せて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行わ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4,463,359号明細書、同第4,345,262
号明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4,313,124号明細書に記載されている条件を採用する
と、さらに優れた記録を行うことができる。
【0029】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路または直角液流
路)の他に、米国特許第4,558,333号明細書、米国特許
第4,459,600号明細書に開示されているように、熱作用
部が屈曲する領域に配置された構成を持つものも本発明
に含まれる。
【0030】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギーの圧力
波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する
特開昭59年第138461号公報に基づいた構成においても本
発明は有効である。
【0031】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅
に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドがあ
る。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示さ
れているような記録ヘッドを複数組み合わせることによ
ってフルライン構成にしたものや、一体的に形成された
一個のフルライン記録ヘッドであっても良い。
【0032】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0033】また、本発明の記録装置に、記録ヘッドに
対する回復手段や、予備的な補助手段等を付加すること
は、本発明の記録装置を一層安定にすることができるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子、あるいはこれらの組み合わせによ
る予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モー
ドを行う手段を付加することも安定した記録を行うため
に有効である。
【0034】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個を組み合わせ
て構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0035】以上説明した本発明実施例においては、液
体インクを用いて説明しているが、本発明では室温で固
体状であるインクであっても、室温で軟化状態となるイ
ンクであっても用いることができる。上述のインクジェ
ット装置ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0036】加えて、熱エネルギーによるヘッドやイン
クの過剰な昇温をインクの固形状態から液体状態への状
態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に
防止するかまたは、インクの蒸発防止を目的として放置
状態で固化するインクを用いることもできる。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化してインク液状として吐出するものや記録媒
体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質を
持つインクの使用も本発明には適用可能である。
【0037】このようなインクは、特開昭54-56847号公
報あるいは特開昭60-71260号公報に記載されるような、
多孔質シートの凹部または貫通孔に液状または固形物と
して保持された状態で、電気熱変換体に対して対向する
ような形態としても良い。
【0038】本発明においては、上述したインクに対し
て最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、接触面積
を小さくするための凸部を摺接面に設けることにより、
フレキシブルケーブルの摺動部分の摺動抵抗を著しく減
少できるので、フレキシブルケーブルの巻き込み等の発
生を防止することができるという効果がある。したがっ
て、幅が狭くかつ薄くて腰がなく柔らかなフレキシブル
ケーブルを使用することができるようになり、記録装置
自体を小さくできる上、フレキシブルケーブルの屈曲抵
抗が小さくできるため駆動モータ等の消費電力を小さく
でき、低消費電力の記録装置を提供することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の記録装置の全体を示す斜視
図である。
【図2】外装部分を取り外した状態での図1の記録装置
を示す斜視図である。
【図3】ヘッドカバーとフレキシブルケーブルとの関係
を示す斜視図である。
【図4】フレキシブルケーブルとの摺接面に設けられる
凸部が線状のリブである場合を示す図であって、(a)は
一部破断斜視図、(b)は断面図である。
【図5】フレキシブルケーブルとの摺接面に設けられる
凸部がボスである場合を示す一部破断斜視図である。
【図6】フレキシブルケーブルとの摺接面に設けられる
凸部がシボである場合を示す一部破断斜視図である。
【図7】フレキシブルケーブルとの摺接面に設けられる
凸部が線状のリブである場合を示す図であって、(a)は
一部破断斜視図、(b)はX−X線での断面図である。
【図8】(a),(b)は、それぞれ、従来の記録装置を示す
模式断面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッドカートリッジ 2 キャリッジ 3 フレキシブルケーブル 4 フレーム 5 ガイドシャフト 6 搬送ローラ 7 ピンチローラ 8 圧板 9 ピックアップローラ 10 キャリッジ駆動モータ 11 キャリッジ駆動ベルト 12 ガイドレール 13 記録媒体 14 ベース 15 排紙ローラ 16 拍車 17 上ケース 18 下ケース 20 ヘッドカバー 30 インクタンク 40 外装 41 摺接面 51,54 リブ 52 ボス 53 シボ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 7/00 B 8727−4E (72)発明者 川上 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野島 隆司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 仁志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 武史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 平松 壮一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野田 厚 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録装置本体部と、記録媒体に記録を行
    うための記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載して移動
    するキャリッジと、一端が前記記録装置本体部に固定さ
    れ前記記録ヘッドに対する信号を伝送し前記キャリッジ
    の移動とともに変形するフレキシブルケーブルとを有す
    る記録装置において、 前記フレキシブルケーブルが摺動しながら接する面に、
    前記フレキシブルケーブルとの接触面積を小さくするた
    めの凸部を有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記凸部が、1個または複数個設けられ
    た線状のリブである、請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記リブが、前記フレキシブルケーブル
    が摺動する方向に対して平行に延びている、請求項2に
    記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記リブが、前記フレキシブルケーブル
    が摺動する方向に対して直交する方向に延びている、請
    求項2に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記リブが複数本設けられ、前記リブの
    ピッチが前記フレキシブルケーブルの幅方向の長さ以下
    である、請求項3または4に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記リブの高さが0.2mm以下である
    請求項2乃至5いずれか1項に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記フレキシブルケーブルと接触する前
    記リブの先端の断面方向の接触長さが、前記リブ1本あ
    たり0.1mm以下である請求項2乃至6いずれか1項
    に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記フレキシブルケーブルと接触する前
    記リブの先端の断面がR形状をなし、前記R形状の曲率
    半径が0.1mm以下である請求項2乃至7いずれか1
    項に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記摺動しながら接する面をシボ面とす
    ることによりこの面に前記凸部が形成される請求項1に
    記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記凸部が円形あるいは多角形をなす
    1個または複数個のボスである請求項1に記載の記録装
    置。
  11. 【請求項11】 前記フレキシブルケーブルと接触する
    前記ボスの先端がR形状をなし、前記R形状の曲率半径
    が0.1mm以下である請求項10に記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記フレキシブルケーブルの幅方向の
    長さが10mm以下である請求項1乃至11いずれか1
    項に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記凸部が記録装置の筐体外装の内面
    に設けられている請求項1乃至12いずれか1項に記載
    の記録装置。
  14. 【請求項14】 前記凸部が、記録装置に設けられた開
    閉自在のカバー部材に設けられている、請求項1乃至1
    3いずれか1項に記載の記録装置。
  15. 【請求項15】 前記記録ヘッドが、インクジェット記
    録方法によって記録を行うものであって、インクを吐出
    するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー
    素子を有する、請求項1乃至14いずれか1項に記録装
    置。
  16. 【請求項16】 前記エネルギー発生素子が、前記イン
    クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱
    変換体である請求項15に記載の記録装置。
JP1802995A 1995-02-06 1995-02-06 記録装置 Pending JPH08207394A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231818A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Brother Ind Ltd 画像記録装置
JP2009170765A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Ricoh Co Ltd 電子撮像装置およびフレキシブル基板配設構造
US7631965B2 (en) 2005-02-28 2009-12-15 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image-recording device having movable carriage to which flexible flat cable and flexible ink supply tubes are connected
JP2010197612A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Ricoh Co Ltd フレキシブル基板配設構造及び撮像装置
JP2015069028A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ブラザー工業株式会社 画像形成装置

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