JPH08206765A - ボルトの製造方法 - Google Patents
ボルトの製造方法Info
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- JPH08206765A JPH08206765A JP1789895A JP1789895A JPH08206765A JP H08206765 A JPH08206765 A JP H08206765A JP 1789895 A JP1789895 A JP 1789895A JP 1789895 A JP1789895 A JP 1789895A JP H08206765 A JPH08206765 A JP H08206765A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 素材のドローイング加工を必要とせず、ねじ
のない軸部を持つボルトを製造する方法を提供する。 【構成】 転造径よりも太径に精密圧延された条鋼を素
材としてドローイングすることなく頭部成形を行うとと
もに、所定の転造径に絞り加工をして絞り加工による余
肉をねじのない軸部にもっていく。
のない軸部を持つボルトを製造する方法を提供する。 【構成】 転造径よりも太径に精密圧延された条鋼を素
材としてドローイングすることなく頭部成形を行うとと
もに、所定の転造径に絞り加工をして絞り加工による余
肉をねじのない軸部にもっていく。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、軸部の一部にねじのな
いボルトの製造方法に関するものである。
いボルトの製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ボルトの冷間圧造に供される従来一般の
素材は、径の公差が±0.4mm と大きいため、そのままね
じ転造しても精度に問題がある。そこで素材をドローイ
ング（延伸）加工により転造径に近い寸法に予備加工し
ておく必要があった。しかしこのようなドローイング加
工には工数とコストがかかるため、ボルトのコストダウ
ンを図るうえで障害となっていた。
素材は、径の公差が±0.4mm と大きいため、そのままね
じ転造しても精度に問題がある。そこで素材をドローイ
ング（延伸）加工により転造径に近い寸法に予備加工し
ておく必要があった。しかしこのようなドローイング加
工には工数とコストがかかるため、ボルトのコストダウ
ンを図るうえで障害となっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、ドローイング加工を行うことなく
正規なねじ山を持つボルトを製造することができるボル
トの製造方法を提供するためになされたものである。
の問題点を解決して、ドローイング加工を行うことなく
正規なねじ山を持つボルトを製造することができるボル
トの製造方法を提供するためになされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のボルトの製造方法は、転造径より
も太径に精密圧延された条鋼を素材としてドローイング
することなく頭部成形を行うとともに、ねじ部を所定の
転造径に絞り加工をして絞り加工による余肉をねじのな
い軸部にもって行き、次いでねじ転造を行なうことを特
徴とするものである。
めになされた本発明のボルトの製造方法は、転造径より
も太径に精密圧延された条鋼を素材としてドローイング
することなく頭部成形を行うとともに、ねじ部を所定の
転造径に絞り加工をして絞り加工による余肉をねじのな
い軸部にもって行き、次いでねじ転造を行なうことを特
徴とするものである。
【０００５】
【作用】本発明のボルトの製造方法によれば、転造径よ
りも太径で公差±0.1mm の範囲で精密圧延された条鋼を
素材とし、頭部の成形を行なうとともに、ねじ部を (＋
0 mm、-0.05mm)の公差で所定の転造径に絞り加工をし
て、絞り加工による余肉をねじのない軸部にもって行
く。本発明においては、ねじのない軸部の公差は±0.1m
m であったから、余肉が送り込まれても寸法精度を維持
でき、ボルトとしての品質を維持できる。このため、従
来のようなドローイング加工を省略することができる。
りも太径で公差±0.1mm の範囲で精密圧延された条鋼を
素材とし、頭部の成形を行なうとともに、ねじ部を (＋
0 mm、-0.05mm)の公差で所定の転造径に絞り加工をし
て、絞り加工による余肉をねじのない軸部にもって行
く。本発明においては、ねじのない軸部の公差は±0.1m
m であったから、余肉が送り込まれても寸法精度を維持
でき、ボルトとしての品質を維持できる。このため、従
来のようなドローイング加工を省略することができる。
【０００６】
【実施例】以下に本発明をＭ10×1.25のボルトの実施例
によって更に詳細に説明する。まず、精密圧延材である
直径が9.2 ±0.1mm の条鋼を準備する。４Ｔボルトとし
ての保証強度を確保するためには素材の抗張力は40kg/c
m2以上とする必要があり、このため通常のボルト素材よ
りも約15％程引張強度の大きい炭素鋼を使用した。この
ように従来品よりも引張強度の高い材料を用いるのは、
従来とは異なりドローイング工程による材料の強度や硬
度の上昇が見込めないためである。
によって更に詳細に説明する。まず、精密圧延材である
直径が9.2 ±0.1mm の条鋼を準備する。４Ｔボルトとし
ての保証強度を確保するためには素材の抗張力は40kg/c
m2以上とする必要があり、このため通常のボルト素材よ
りも約15％程引張強度の大きい炭素鋼を使用した。この
ように従来品よりも引張強度の高い材料を用いるのは、
従来とは異なりドローイング工程による材料の強度や硬
度の上昇が見込めないためである。
【０００７】次にこの条鋼をドローイング加工すること
なく常法によりねじ部を絞り加工すると同時に六角頭部
の予備成形を行なった後、六角頭部の冷間圧造を行っ
た。このとき、六角頭部は従来よりも寸法精度の高い精
密圧延材であるから問題なく圧造できるし、素材の絞り
加工による変動分はねじのない軸部で吸収される。この
結果、素材の径が9.2mm よりも0.18mm程度増加して9.38
mm程度となる。
なく常法によりねじ部を絞り加工すると同時に六角頭部
の予備成形を行なった後、六角頭部の冷間圧造を行っ
た。このとき、六角頭部は従来よりも寸法精度の高い精
密圧延材であるから問題なく圧造できるし、素材の絞り
加工による変動分はねじのない軸部で吸収される。この
結果、素材の径が9.2mm よりも0.18mm程度増加して9.38
mm程度となる。
【０００８】このようにして頭部が成形された素材に対
し、常法により絞り加工された部分にねじ転造し、図１
に示す通りの頭部１、軸部２、ねじ部３とからなるボル
トを得た。このとき軸部２の径はねじの転造径よりも１
〜３％大きくなるが、軸部２の寸法精度は維持できる。
得られたボルトの形状測定結果と、引張試験結果を表１
に示す。
し、常法により絞り加工された部分にねじ転造し、図１
に示す通りの頭部１、軸部２、ねじ部３とからなるボル
トを得た。このとき軸部２の径はねじの転造径よりも１
〜３％大きくなるが、軸部２の寸法精度は維持できる。
得られたボルトの形状測定結果と、引張試験結果を表１
に示す。
【０００９】
【表１】
【００１０】上記のとおり、本発明の方法により製造さ
れたボルトは機械的強度も４Ｔボルトの保証値である40
kgf/mm2 をクリアーしており、軸部にチキンフットと呼
ばれる圧延のしわも見られず、かつ頭部厚み、二面幅も
規格を満足しており３水準とも問題がなかった。なお、
得られたボルトの表面を亜鉛、脱水素、クロメート等の
方法により処理することが好ましい。
れたボルトは機械的強度も４Ｔボルトの保証値である40
kgf/mm2 をクリアーしており、軸部にチキンフットと呼
ばれる圧延のしわも見られず、かつ頭部厚み、二面幅も
規格を満足しており３水準とも問題がなかった。なお、
得られたボルトの表面を亜鉛、脱水素、クロメート等の
方法により処理することが好ましい。
【００１１】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
従来必要とされていた素材のドローイング加工を必要と
せず、正規のねじ山を持つボルトを製造することができ
る。このため、ボルト製造の工数とコストとを大幅に引
き下げることができる。また本発明によれば、ドローイ
ング加工を省略したことにより材料の硬度上昇を抑制で
きるため、冷間圧造金型の寿命を向上させることができ
る利点もある。なお、本発明は通常のボルトの他にフラ
ンジボルトやボルトウイズワッシャの製造にも適用する
ことができる。よって本発明は従来の問題点を解決した
ボルトの製造方法として、工業的価値の高いものであ
る。
従来必要とされていた素材のドローイング加工を必要と
せず、正規のねじ山を持つボルトを製造することができ
る。このため、ボルト製造の工数とコストとを大幅に引
き下げることができる。また本発明によれば、ドローイ
ング加工を省略したことにより材料の硬度上昇を抑制で
きるため、冷間圧造金型の寿命を向上させることができ
る利点もある。なお、本発明は通常のボルトの他にフラ
ンジボルトやボルトウイズワッシャの製造にも適用する
ことができる。よって本発明は従来の問題点を解決した
ボルトの製造方法として、工業的価値の高いものであ
る。
【図１】本発明方法により得られたボルトの正面図であ
る。
る。
１ 頭部 ２ 軸部 ３ ねじ部
Claims (1)
- 【請求項１】 転造径よりも太径に精密圧延された条鋼
を素材としてドローイングすることなく頭部成形を行な
うとともに、ねじ部を所定の転造径に絞り加工をして絞
り加工による余肉をねじのない軸部にもって行き、次い
でねじ転造を行なうことを特徴とするボルトの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01789895A JP3547515B2 (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | ボルトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01789895A JP3547515B2 (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | ボルトの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08206765A true JPH08206765A (ja) | 1996-08-13 |
| JP3547515B2 JP3547515B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=11956563
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01789895A Expired - Fee Related JP3547515B2 (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | ボルトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3547515B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107649840A (zh) * | 2017-11-01 | 2018-02-02 | 海盐大宁紧固件有限公司 | 一种千斤顶调整螺纹杆的生产工艺 |
| CN108213315A (zh) * | 2018-01-04 | 2018-06-29 | 泰州市海陵区新科金属制品厂 | 一种显示器支架用的轴芯的加工工艺 |
-
1995
- 1995-02-06 JP JP01789895A patent/JP3547515B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107649840A (zh) * | 2017-11-01 | 2018-02-02 | 海盐大宁紧固件有限公司 | 一种千斤顶调整螺纹杆的生产工艺 |
| CN108213315A (zh) * | 2018-01-04 | 2018-06-29 | 泰州市海陵区新科金属制品厂 | 一种显示器支架用的轴芯的加工工艺 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3547515B2 (ja) | 2004-07-28 |
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