JPH08206470A - スパイラル型膜エレメント - Google Patents

スパイラル型膜エレメント

Info

Publication number
JPH08206470A
JPH08206470A JP1580895A JP1580895A JPH08206470A JP H08206470 A JPH08206470 A JP H08206470A JP 1580895 A JP1580895 A JP 1580895A JP 1580895 A JP1580895 A JP 1580895A JP H08206470 A JPH08206470 A JP H08206470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spacer
membrane
raw water
activated carbon
membrane element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1580895A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Oinuma
正芳 老沼
Shigeki Sawada
繁樹 沢田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP1580895A priority Critical patent/JPH08206470A/ja
Publication of JPH08206470A publication Critical patent/JPH08206470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スパイラル型膜エレメントの分離膜の酸化劣
化を防止する。 【構成】 原水スペーサとして繊維状活性炭よりなるス
ペーサ3Aを用いる。 【効果】 原水の流路に活性炭が存在することから、こ
の活性炭により流入した原水中のCl2 等の酸化剤が除
去され、分離膜の酸化劣化が確実に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスパイラル型膜エレメン
トに係り、特に、分離膜の酸化劣化を防止することがで
きるスパイラル型膜エレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】逆浸透膜分離装置等の膜分離装置に用い
られる膜エレメントとして、集水管の外周に分離膜を巻
回したスパイラル型膜モジュールがある。
【0003】図2は従来のスパイラル型膜エレメント1
0の組立構造を示す斜視図、図3は同断面の拡大図であ
る。
【0004】符号1は集水管であり、その外周に分離膜
2が網状スペーサ(以下「原水スペーサ」と称す。)3
を介して巻回されている。
【0005】集水管1には管内外を連通する開口1aが
穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、その中
央部2aが集水管1をくるんでおり、非中央部2b,2
cが重ね合わされた状態にて集水管1の周囲に巻回され
る。この袋状分離膜2の内部には網状スペーサ4が挿入
されており、この袋状分離膜2の内部が透過水通路5と
なる。
【0006】このようなスパイラル型膜エレメント10
は、図4に示す如く、継ぎ手25により複数個直列に連
結され、一端面に原水導入口21、他端面に透過水排出
口22(透過水排出口22は膜エレメントの集水管と接
続される。)及び濃縮水排出口23が設けられた容器2
0内に収納されて膜分離装置として使用に供される。
【0007】従来、逆浸透膜分離装置に用いられるスパ
イラル型膜エレメントにおいて、分離膜としては、耐塩
素性のあるCA(セルロースアセテート)製のものが使
用されていた。しかし、CA製分離膜は膜透過水量が低
いため、これを用いた膜分離装置では30kgf/cm
2 程度の高圧で運転する必要がある上に、膜分離性能が
劣る(低除去率である。)という欠点がある。このた
め、近年、15kgf/cm2 程度の低圧で運転するこ
とができ、しかも高除去率で膜分離性能に優れた合成高
分子のポリアミド系膜(以下「PA膜」と称す。)が用
いられるようになってきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】PA膜は高性能ではあ
るものの、酸化剤、例えば塩素(Cl2 )等に対して酸
化劣化を起こし易く、経時的に除去率が低下する。この
ため、例えば、Cl2 を含む原水を処理するに当って
は、還元剤(NaHSO3 等)或いは活性炭等を用いて
Cl2 を予め除去した後通水する必要がある。
【0009】しかし、従来においては、還元剤の注入量
不足又は注入ミス等により、Cl2が除去されていない
(Cl2 の一部が残留する)原水が通水され、Cl2
より膜が酸化劣化するという問題が頻発していた。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、酸化
剤による分離膜の酸化劣化を確実に防止することができ
るスパイラル型膜エレメントを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のスパイラル型膜
エレメントは、集水管の外周に、原水の流路を形成する
ためのスペーサを介して分離膜を巻回してなるスパイラ
ル型膜エレメントにおいて、該スペーサとして繊維状活
性炭よりなるスペーサを用いたことを特徴とする。
【0012】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明
する。
【0013】図1は本発明のスパイラル型膜エレメント
の一実施例を示す分離膜及びスペーサの模式的断面図で
ある。図中、2は分離膜、3Aは原水スペーサ、4は透
過水スペーサである。
【0014】本発明のスパイラル型膜エレメントは、原
水スペーサとして、繊維状活性炭よりなるスペーサ3A
を用いること以外は、従来のスパイラル型膜エレメント
と同様の構成とされる。
【0015】本発明において、繊維状活性炭製原水スペ
ーサの形状や大きさは、膜エレメントの差圧(ΔP)の
上昇等を回避するべく、従来の原水スペーサと同様とす
るのが好ましい。
【0016】繊維状活性炭としては、一般に提供される
繊維径5〜20μm程度の活性炭を用いることができ、
このような繊維状活性炭を常法に従って撚糸し、この糸
を編むか、交差点を接着することによりネット状に成形
し、原水スペーサの形状として用いることができる。
【0017】ところで、Cl2 を除去した原水を膜エレ
メントに通水した場合、原水中の有機物に由来するスラ
イムが分離膜面に発生し、膜透過流束が低下するなどの
スライム障害が生起する。
【0018】一方、繊維状活性炭はCl2 を除去する効
果はあるが、スライム障害を防止することはできない。
【0019】このため、本発明においては、Ag,Cu
等の抗菌作用のある物質を担持させた繊維状活性炭より
なる原水スペーサを用い、これらの抗菌性物質によりス
ライム障害を防止するのが好ましい。
【0020】この場合、Ag,Cu等の抗菌性物質は、
例えば、特公昭51−33608号公報に開示される下
記のAg担持法等により繊維状活性炭に効率良く担持す
ることができ、良好な抗菌作用によりスライム障害を有
効に防止することができる。
【0021】Ag担持法 活性炭を純水で洗浄した後、AgNO3 溶液に浸漬して
攪拌し、脱水後、NaCl溶液に浸漬して乾燥する。
【0022】なお、Ag,Cu等の抗菌性物質の担持量
は繊維状活性炭の母材重量に対して0.01〜1.0%
程度の割合とするのが好ましい。
【0023】このように抗菌性物質を担持した繊維状活
性炭製原水スペーサを用いた場合には、分離膜の酸化劣
化の防止と共に、スライム障害の防止も図ることがで
き、長期間、膜除去率及び膜透過流束を安定に維持する
ことができる。
【0024】
【作用】本発明のスパイラル型膜エレメントによれば、
原水の流路に活性炭が存在することから、この活性炭に
より流入した原水中のCl2 等の酸化剤が除去され、分
離膜の酸化劣化が確実に防止される。
【0025】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0026】実施例1,比較例1 分離膜としてPA膜を用いたスパイラル型逆浸透膜エレ
メント「KROA−98−4HN」(栗田工業(株)
製)を用いて、分離膜の酸化劣化の有無を調べた。
【0027】まず、上記膜エレメント(原水スペーサと
しては厚さ0.8mmのポリプロピレン製の網状スペー
サを使用)に、厚木市水(平成6年7月10日〜平成6
年11月10日採水)を、Cl2 の除去のためにNaH
SO3 を1ppm添加した後、15kgf/cm2 の圧
力で4ヶ月間通水処理した。このときの生産水量(透過
水量)及び除去率(電気伝導度の除去率の値)を表1に
示した(比較例)。
【0028】別に、膜エレメント「KROA−98−4
HN」の原水スペーサのみを、Agを0.02%の割合
で担持した繊維状活性炭(繊維径8〜11μm)を用い
て、「KROA−98−4HN」に使用されている原水
スペーサと同様の形状に成形したものに交換した膜エレ
メントを用いて、上記と同様に通水処理し、このときの
生産水量及び除去率を表1に示した(実施例)。
【0029】
【表1】
【0030】表1より明らかなように、従来の原水スペ
ーサを用いた比較例1では分離膜の酸化劣化により除去
率の低下がみられたが、繊維状活性炭製の原水スペーサ
を用いた実施例1では、分離膜の酸化劣化による除去率
の低下はみられない。また、特に、実施例1では、Ag
担持繊維状活性炭を用いたことから、比較例1における
ようなスライム障害による生産水量の低下はなく、長期
間、生産水量、除去率はともに良好に維持された。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のスパイラル
型膜エレメントによれば、Cl2 等の酸化剤による分離
膜の酸化劣化を確実に防止することができることから、
除去率を長期間安定に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパイラル型膜エレメントの一実施例
を示す分離膜及びスペーサの模式的断面図である。
【図2】スパイラル型膜エレメントの構造を説明する斜
視図である。
【図3】スパイラル型膜エレメントの構造を説明する断
面の拡大図である。
【図4】膜分離装置の構成を説明する内部透視斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 集水管 2 分離膜 3,3A 原水スペーサ 10 スパイラル型膜エレメント

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集水管の外周に、原水の流路を形成する
    ためのスペーサを介して分離膜を巻回してなるスパイラ
    ル型膜エレメントにおいて、該スペーサとして繊維状活
    性炭よりなるスペーサを用いたことを特徴とするスパイ
    ラル型膜エレメント。
JP1580895A 1995-02-02 1995-02-02 スパイラル型膜エレメント Pending JPH08206470A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1580895A JPH08206470A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 スパイラル型膜エレメント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1580895A JPH08206470A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 スパイラル型膜エレメント

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08206470A true JPH08206470A (ja) 1996-08-13

Family

ID=11899154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1580895A Pending JPH08206470A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 スパイラル型膜エレメント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08206470A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100977610B1 (ko) * 2008-05-15 2010-08-23 웅진코웨이주식회사 나권형 필터 카트리지
WO2012133664A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 栗田工業株式会社 超純水製造システム及び超純水の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100977610B1 (ko) * 2008-05-15 2010-08-23 웅진코웨이주식회사 나권형 필터 카트리지
EP2276556A1 (en) * 2008-05-15 2011-01-26 Woongjincoway Co, Ltd. Spiral wound type filter cartridge
EP2276556A4 (en) * 2008-05-15 2013-12-25 Woongjincoway Co Ltd SPIRALLY WRAPPED FILTER CARTRIDGE
WO2012133664A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 栗田工業株式会社 超純水製造システム及び超純水の製造方法
CN103370283A (zh) * 2011-03-31 2013-10-23 栗田工业株式会社 超纯水制造系统及超纯水的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4860843B2 (ja) 外圧型中空糸膜モジュール
EA006411B1 (ru) Способ очистки воды и устройство для его осуществления
JP2006205127A (ja) 選択透過性膜モジュールの製造方法および選択透過性膜モジュール
CN101472670A (zh) 膜分离装置的运转方法
CN210796017U (zh) 电极箔含硼清洗废水处理系统
JPH08206470A (ja) スパイラル型膜エレメント
JP2001029756A (ja) スパイラル型膜モジュールを用いた処理システムおよびその運転方法
JP4270644B2 (ja) スパイラル型膜エレメントおよびスパイラル型膜モジュールの運転方法および洗浄方法
CN107890780A (zh) 一种超滤、反渗透一体膜元件及其制备方法
JP3359687B2 (ja) 濾過膜モジュールの洗浄方法
JP4380943B2 (ja) 逆浸透膜モジュールおよびこれを使用する淡水化装置
JP2000271457A (ja) スパイラル型膜エレメントおよびスパイラル型膜モジュールの運転方法ならびにスパイラル型膜モジュール
JP4437527B2 (ja) 膜ろ過モジュール
JPH09299947A (ja) 逆浸透膜スパイラルエレメントおよびそれを用いた処理システム
JPH10230140A (ja) スパイラル型膜エレメント
JP4107724B2 (ja) スパイラル型膜エレメント
JP4454091B2 (ja) スパイラル型膜モジュールおよびスパイラル型膜エレメントの装填方法
JP2000271461A (ja) スパイラル型膜エレメントおよびスパイラル型膜モジュールの運転方法
JP2001070763A (ja) 膜洗浄方法
JPH06304559A (ja) 水処理方法および水処理装置
JPH04354581A (ja) 水処理装置
CN218795118U (zh) 一种超滤膜
JP2603669Y2 (ja) 中空糸膜モジュール
JPH10180053A (ja) スパイラル型膜エレメント
JP2003024715A (ja) 濾過装置