JPH08205819A

JPH08205819A - 保健用飲食品

Info

Publication number: JPH08205819A
Application number: JP7037761A
Authority: JP
Inventors: Masayasu Kobayashi; 正泰小林
Original assignee: KOBAYASHI KANKYO KAGAKU KENKYU; KOBAYASHI KANKYO KAGAKU KENKYUSHO KK
Current assignee: KOBAYASHI KANKYO KAGAKU KENKYU; KOBAYASHI KANKYO KAGAKU KENKYUSHO KK
Priority date: 1995-02-03
Filing date: 1995-02-03
Publication date: 1996-08-13

Abstract

(57)【要約】【目的】特異な栄養、生理作用を保有する物質を用
い、多角的に高齢者の日常の良好な健康状態を保持する
のに役立つ保健用飲食品を提供する。【構成】光合成細菌の乾燥菌体あるいは培養液または
これらの少なくとも１種を混和した飲食品からなる保健
用飲食品。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般の人は勿論のこ
と、特に高齢者の保健用のため、光合成細菌の乾燥菌体
あるいは培養液またはこれらの少なくとも１種を混和し
た飲食品からなる保健用飲食品に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、我が国は少子・高齢化が重大な問
題であり、特に高齢者の日常の健康管理は、大きな社会
問題となっている。これに対して、現在はクロレラ、ア
ロエ等各種の健康食品が市販され、広く用いられている
のであるが、いずれもある程度の効果を発揮しているも
のの、大同小異であって、あまり変わりばえのない現状
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、特異な栄
養、生理作用を保有する物質を用い、多角的に高齢者の
日常の良好な健康状態を保持するのに役立つ保健用飲食
品を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、永年にわた
って光合成細菌に関する研究を行い、今日までに光合成
細菌を用いた高濃度有機性廃水処理法、餌飼料およびそ
の利用法、その他農水産業への利用などにおいて、数多
くの特許を確立し、これらにより、多大の成果を挙げて
いるが、その間、本発明者自身の健康管理のため、光合
成細菌施用の人体実験として、本発明者自身で光合成細
菌培養液を毎日常用し、また、一方では光合成細菌の栄
養生理解明の研究を行い、これらの結果、光合成細菌培
養液の常用により、高齢者の関心事である脳梗塞、心不
全、肝炎、癌などの予防ができる確信を得、本発明を完
成するに至ったのである。

【０００５】すなわち、本発明は、光合成細菌の乾燥菌
体あるいは培養液またはこれらの少なくとも１種を混和
した飲食品からなることを特徴とする保健用飲食品であ
る。本発明者および本発明者の家族は、約３０年以前よ
り、光合成細菌培養液５００ｍｌを容器に入れて常に食
卓上に置き、毎日５ｍｌ程度を焼酎１８０ｍｌに、ある
いは牛乳または茶１８０ｍｌ中に入れて飲用している
が、このため家族全員、風邪以外の病気に罹ったことは
なく、本発明者もこのため永年の肝臓病も全治し、さら
に、数年前に炎暑の中を水を飲まずに作業したために起
こした脳梗塞の際も、大学病院における専門医の診断検
査では、完全に全身麻痺の症状のはずなのに、手足の麻
痺は皆無で、軽い言語障害のみに止まったのも、光合成
細菌の常用によるものと思われる。

【０００６】光合成細菌の栄養生理についての知見は、
一般の栄養組成が表１および表２に示すとおりで、極め
て高蛋白であり、ビタミンＢ群組成もＢ₁₂、葉酸、ビオ
チンなどの貴重なものが、他に比べて圧倒的に多く含ま
れ、これによる貧血の防止、各種障害の防止、代謝作用
の促進に有効なことは明白である。

【０００７】

【表１】

【０００８】

【表２】

【０００９】さらに、表３に示すように、人体細胞内の
電力伝達に重要な役割をなすカロチノイド、ユビキノン
の含量が、他の生物組織と比較して著しく高い。特に光
合成細菌のカロチノイドは、Spirilloxanthin （スピリ
ロオキザンチン）、Spheroidene （スフェロイドン）な
ど、また、ユビキノンはほとんどがユビキノン１０（Ｕ
Ｑ₁₀）で、それぞれ側鎖が長い油性で、細胞膜中に入り
易く、ミトコンドリア内で活性酸素により酸化されて、
各種の病気（心不全、脳梗塞、癌など）の発病の引金に
なるラジカル（radical 基）の生成を排除したり、酸化
の抑制作用のあることが解明されている。

【００１０】

【表３】

【００１１】また、白血球が病原菌を殺し、さらに、異
物を消失する作用は知られており、この白血球の刺激物
質として、下記構造式で示すＰＭＡ（ホルボール・ミリ
ステート・アセテート）は、僅かな濃度でプロテインキ
ナーゼＣを活性化して活性酸素（Ｏ₂ ^-）を産生し、こ
のＰＭＡは、強力な発癌プロモーターであり、発癌機構
とプロテインキナーゼは密接に関連していることが知ら
れている（表４）。なお、白血球の活性化機構を図１に
示した。

【００１２】

【化１】

【００１３】このＰＭＡで白血球を刺激して誘導される
Ｏ₂ ^-産生に対して、光合成細菌の成分がどのような影
響を与えるか、また、光合成細菌自身が白血球の刺激物
質として作用するかを調べた。その結果、光合成細菌の
全菌体、菌体リン脂質成分、色素成分、水溶性高分子成
分いずれも白血球の刺激物質としてＯ₂ ^-産生効果が全
く認められず、一方、ＰＭＡによる刺激でのＯ₂ ^-産生
に対しては、前記光合成細菌各成分がいずれも強い阻害
効果を示した（表５、表６、表７）。これは、細胞の癌
化を光合成細菌成分が抑制する効果のあることを示すも
のと解明した。

【００１４】

【表４】

【００１５】

【表５】

【００１６】

【表６】

【００１７】

【表７】

【００１８】また、現在、光合成細菌は養鶏飼料の添加
物として用いられており、通常、産卵率が１ケ年程度で
７０％を割るのを、地鶏（野鳥）と同様に７０％以上の
産卵を３年以上続けることを可能にし、このため通常飼
料で産卵率の落ちた廃鶏に対し、光合成細菌を給与すれ
ば、１週間程度で７０％以上の産卵が可能となり、肉質
も若返るということが確認されている。本発明者も３０
年間常用することにより、病気予防の他、老化防止にも
効果があることを鶏同様に確認しているものである。

【００１９】さらに、プロトポリフィリンが発癌初期に
制癌効果を示すことは、数十年来の研究で立証されてい
る。一方、インターフェロン（ＩＦ）は免疫の誘導体と
して発癌初期、すなわち、免疫以前の因子として制癌作
用を示すことが報告されており、光合成細菌はこのプロ
トポリフィリンに類似しているコプロポリフィリンを、
培養により大量生産することをつきとめ、これがインタ
ーフェロン産生にどのように変化を与えるかを実験し
た。その結果、下記に示すように、血中ＩＦも臓器ＩＦ
ももコプロ投与により、ＩＦ値が増強されることが確認
された。

【００２０】実験方法：純系雄マウス体重２０ｇを使用した。第１群１０匹（生後１ケ月内服）第２群１０匹（コプロポリフィリン５γ／マウス１ケ
月内服）

【００２１】

【００２２】本発明に使用する光合成細菌としては、例
えば、エクトチオロスピリエーシェ（Ectothiorhospria
ceae）科のエクトチオロドスピラー（Ectothiorhodospi
ra）属、ロドスピリアエーシェ（Rhodospirilaceae）科
のロドスピラム（Rhodospirillum）属、ロドシュードモ
ナス（Rhodopseudomonus）属、ロドバクター（Rhodobac
ter ）属などの混合株である。

【００２３】これの培養液を調製するに当たり、共通の
必要条件としては、薬品は食品添加物以上の純品を用
い、培地１リットル中に栄養塩類等として第１リン酸カ
リ０．８ｇ、硫安０．５ｇ、硫酸マグネシウム９０．２
ｇ、食塩０．２〜０．５ｇ、酵母エキス１０〜２０ｍｇ
を添加する。また、主要炭素源としての有機化合物は、
酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、酪酸ナトリ
ウムを用い、リンゴ酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリ
ウムを用いる場合もあり、それぞれ培地水道水１リット
ル中２〜３ｇを用いる。特にエクトチオロドスピラー属
の場合は、ｐＨ８．０〜９．１に調整し、さらに、高濃
度の塩類を好むため、食塩濃度を１〜３％程度まで高
め、ＶＢ₁₂を１リットル中１〜２ｍｇ添加して培養する
と、生育が促進される。しかし、他の属については特に
高塩にする必要はなく、ｐＨも７．０〜８．０程度で、
ただし、酵母エキスを倍量添加すると、生育は促進され
る。

【００２４】以上の菌株は、それぞれ単一培養を行い、
また、培養条件は全て光条件（明条件）でゆるやかな通
気攪拌〔少しの好気条件、ＤＯ（溶存酸素）０．２〜
０．５ｐｐｍ〕を行い、２５〜３０℃で約７０時間培養
を行なった後、混合して混合培養液を作成する。通常、
この混合光合成細菌培養液濃度は、１ｍｌ中１０⁹個程
度である。この乾燥菌体を得るには、通常、スプレード
ライが安価であるが、フリーズドドライはさらに良品が
得られる。

【００２５】次に、使用量は毎日、乾燥菌体の場合は
０．１〜０．２ｇ／日とし、前記濃度の培養液ハ３〜５
ｍｌ／日が適量である。光合成細菌の安全性について
は、前記のように、本発明者らの３０余年の実施成果で
証明される他、３０有余年の餌飼料などへの利用に対
し、今日まで事故が皆無であることでも立証される。さ
らに、培養液を用いる場合の雑菌の混入が懸念される場
合は、加熱殺菌するか、アルコール度２０〜３０°の焼
酎１００に対し、培養液５〜１０の割合に混和して用い
れば雑菌の殺菌にもなり、また、味も光合成細菌により
ソフト、マイルドになり、二重の効果がある。

【００２６】

【実施例】次に、本発明の実施例を挙げて説明する。（実施例１）小児喘息の親に頼まれ、遠心集菌した凍結
ペースト菌体（水分８０％）を、小児の用い易いように
グルコースと混合したもの２００ｇを作成し、毎日１ｇ
を用いた結果、約３ケ月でほとんど喘息の発作が起きな
くなった。（実施例２）本発明者の友人夫婦が共に永年肝炎で苦し
んでおり、依頼されて光合成細菌培養液を送り、毎日３
〜５ｍｌ飲用させたところ、次第に病状が好転し、数カ
月後にほとんど苦痛を感じなくなった。

【００２７】（実施例３）本発明者の台湾の友人が糖尿
病で苦しんでおり、依頼されて光合成細菌培養液を送
り、毎日３〜５ｍｌ飲用させたところ、２ケ月ほどの連
用で病状は好転し、現在も引用している。（実施例４）本発明者の知人の事務所の女性が肝炎で苦
しんでおり、依頼されて乾燥菌体１００ｇを送り、毎日
０．５ｇ位を用いた結果、くすんでいた顔色も輝きが出
て健康になった。

【００２８】（実施例５）本発明者の慢性肝炎の友人に
約６ケ月、光合成細菌スプレードライ菌体を毎日２〜３
ｇ牛乳と混和して飲用した結果、ＧＯＴ（グルタミン酸
オキザロ酢酸トランスアミナーゼ）が８５〜９０単位、
ＧＰＴ（グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ）
が７４〜１２０単位あったものが、ＧＯＴ３０〜４５、
ＧＰＴ２０〜３２単位と正常値になり、その後も常用し
て、正常なＧＯＴ，ＧＰＴ値を保持している。

【００２９】（実施例６）糖尿病のため食事療法で苦労
している本発明者の知人に、光合成細菌培養液を毎日３
〜５ｍｌ焼酎に混ぜて（２０〜２１度焼酎１００ｍｌ中
に）飲用させた結果、約３ケ月で当初空腹時１７０ｍｇ
／ｄｌ（７５ｇ／ｄｌ、ブドウ糖液を飲んで測定した血
糖値）飲んで２時間後、２４０ｍｇ／ｄｌあった血糖値
がそれぞれ９６ｍｇ／ｄｌ、２時間後１１０ｍｇ／ｄｌ
に低下し、現在も常用して正常値を保持している。

【００３０】

【発明の効果】本発明により光合成細菌を常用すること
により、高齢者も活力が出て、顔色も輝き、心不全、脳
梗塞、癌などの治療困難な高齢者病の発病を予防し、さ
らに老化を防止することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】白血球の活性化機構の説明図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ａ６１Ｋ 35/74 ＡＣＳＡＡＤＰＧ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光合成細菌の乾燥菌体あるいは培養液ま
たはこれらの少なくとも１種を混和した飲食品からなる
ことを特徴とする保健用飲食品。