JPH08205592A - ステッピングモータ駆動装置及びステッピングモータの駆動方法及びディスク駆動装置及びディスク駆動装置のピックアップ移送方法 - Google Patents

ステッピングモータ駆動装置及びステッピングモータの駆動方法及びディスク駆動装置及びディスク駆動装置のピックアップ移送方法

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JPH08205592A
JPH08205592A JP917395A JP917395A JPH08205592A JP H08205592 A JPH08205592 A JP H08205592A JP 917395 A JP917395 A JP 917395A JP 917395 A JP917395 A JP 917395A JP H08205592 A JPH08205592 A JP H08205592A
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pickup
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ステッピングモータの基本ステップ角より小
さい角度で負荷を目標位置に移動可能にする。 【構成】 ドライバIC14はA、Bの励磁相を有する
ステッピングモータ15の励磁電流又は電圧を印加し、
MCU12はドライバIC14により印加されるステッ
ピングモータ15の励磁電流又は電圧を制御する。ステ
ッピングモータ15のロータに対してそのディテントト
ルクより大きな所定圧が予め印加されている。MCU1
2はロータの回転開始時に所定圧より大きなトルクがロ
ータに働き、ロータの回転終了時に所定圧より小さなト
ルクがロータに働くようにステッピングモータ15の励
磁電流又は電圧を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータを目標位置に移
動するためのステッピングモータ駆動装置及びステッピ
ングモータの駆動方法に関し、例えば光ディスクドライ
ブ装置において光ピックアップを目標トラックに移動す
るためのディスク駆動装置及びディスク駆動装置のピッ
クアップ移送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステッピングモータにより負荷を
目標位置に移動する場合には、ステッピングモータのロ
ータを励磁相(ステータコイル)の角度により決定され
る基本ステップ角単位で回転させることにより行われ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ステッピングモータ駆動装置では、ステッピングモータ
により負荷を目標位置に移動する場合にステッピングモ
ータの基本ステップ角を単位として行われるので、ステ
ッピングモータの基本ステップ角より小さい角度でもっ
て負荷を目標位置に移動させることができないという問
題点がある。
【0004】また、光ピックアップに対物レンズが搭載
され、この対物レンズがディスクのトラックに追従する
ように光ピックアップに対して移動可能な光ディスクド
ライブ装置において、ステッピングモータにより光ピッ
クアップをディスクの半径方向に移動する場合について
説明すると、例えばステッピングモータが基本ステップ
角で回転すると光ピックアップが約160μmの距離を移動
し、また、ディスクの偏心により対物レンズの中心位置
の許容オフセットが±40μmの場合には光ピックアップ
のセトリング(振動)が発生し、音飛びやアドレス飛び
(CD、CD−ROM)が発生するという問題点があ
る。
【0005】また、ディスクのトラックがスパイラル状
の場合には、対物レンズがトラックに追従するように常
に移動し、光ピックアップの中心位置と対物レンズの位
置が常に変化するので、この距離が常に±40μm以内に
なるように光ピックアップを移動させなければならな
い。
【0006】本発明の第1の目的は、ステッピングモー
タの基本ステップ角より小さい角度によるロータの位置
制御が可能となるステッピングモータ駆動装置を提供す
ることにある。
【0007】本発明の第2の目的は、励磁相切り換え時
にロータに急激な大きなトルクが加わることがないの
で、切り換え時の急激な加速を防いで滑らかな動きを実
現することができるステッピングモータ駆動装置を提供
することにある。
【0008】本発明の第3の目的は、各相毎に制御回路
が不要となって、制御回路を簡略化、低価格化すること
ができるステッピングモータ駆動装置を提供することに
ある。
【0009】本発明の第4の目的は、ピックアップのデ
ィスク径方向の移送も連続的で滑らかなものとなってピ
ックアップの移送時の振動を低減することができ、音飛
びやアドレス飛びを防止することができるディスク駆動
装置を提供することにある。
【0010】本発明の第5の目的は、ステッピングモー
タの基本ステップ角より小さい角度によるロータの位置
制御が可能となるステッピングモータの駆動方法を提供
することにある。
【0011】本発明の第6の目的は、励磁相切り換え時
にロータに急激に大きなトルクが加わることがないの
で、切り換え時の急激な加速を防いで滑らかな動きを実
現することができるステッピングモータの駆動方法を提
供することにある。
【0012】本発明の第7の目的は、各相毎に制御回路
が不要となって、制御回路を簡略化、低価格化すること
ができるステッピングモータの駆動方法を提供すること
にある。
【0013】本発明の第8の目的は、ピックアップのデ
ィスク径方向の移送も連続的で滑らかなものとなってピ
ックアップの移送時の振動を低減することができ、音飛
びやアドレス飛びを防止することができるディスク駆動
装置のピックアップ移送方法を提供することにある。
【0014】本発明の第9の目的は、ロータ回転の終了
時に生じるセトリング(振動)を予圧を利用して早く収
拾させることができるステッピングモータの駆動方法を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的は、複数
の励磁相を有するステッピングモータの励磁コイルに励
磁電流又は電圧を印加する駆動手段と、前記駆動手段に
よる前記励磁電流又は電圧を制御する制御手段とを備
え、前記ステッピングモータのロータに対してそのディ
テントトルクより大きな予圧が予め付与されており、前
記制御手段は、前記予圧よりも大きなトルクが前記ロー
タに働くように前記ステッピングモータの励磁電流又は
電圧を制御する第1の手段により達成される。
【0016】前記第2の目的は、第1の手段において、
前記励磁相の切り換えは、前記予圧以下のトルクが前記
ロータに働くような励磁電流または電圧が供給されてい
る状態で行われる第2の手段により達成される。
【0017】前記第3の目的は、第1の手段または第2
の手段において、前記ステッピングモータはA相とB相
とを有する2相ステッピングモータであり、A相及びB
相の励磁電流または電圧の供給源を共通とした第3の手
段により達成される。
【0018】前記第4の目的は、第1の手段または第2
の手段または第3の手段のステッピングモータ駆動装置
と、ディスク駆動モータによって回転駆動される円盤状
の情報ディスクと、前記ステッピングモータ駆動装置に
より前記情報ディスクの半径方向に移送されるピックア
ップとを備えた第4の手段により達成される。
【0019】前記第4の目的は、第4の手段において、
前記ピックアップには、該ピックアップ内を移動可能で
ディスク上のトラックを追従するレンズが設けられ、前
記制御手段は、前記ピックアップの所定の基準位置から
前記レンズまでの距離と前記ロータに働くトルクとが比
例関係となるように前記励磁電流または電圧を制御する
第5の手段により達成される。
【0020】前記第5の目的は、複数の励磁相を有する
ステッピングモータの励磁コイルに励磁電流又は電圧を
印加する駆動手段と、前記駆動手段による前記励磁電流
又は電圧を制御する制御手段とを備え、前記ステッピン
グモータのロータに対してそのディテントトルクより大
きな予圧が予め付与されており、前記予圧よりも大きな
トルクが前記ロータに働くように前記ステッピングモー
タの励磁電流又は電圧を制御することにより前記ロータ
を回転させ、前記ロータに働くトルクが前記予圧以下と
なるように前記励磁電流又は電圧を制御することにより
前記ロータの回転を停止させる第6の手段により達成さ
れる。
【0021】前記第6の目的は、第6の手段において、
前記励磁相の切り換えは、前記ロータ働くトルクが前記
予圧以下となるように前記励磁電流または電圧の供給が
制御されている状態で行われる第7の手段により達成さ
れる。
【0022】前記第7の目的は、第6の手段または第7
の手段において、前記ステッピングモータはA相とB相
とを有する2相ステッピングモータであり、A相及びB
相の励磁電流または電圧の供給源を共通とした第8の手
段により達成される。
【0023】前記第8の目的は、第1の手段または第2
の手段または第3の手段のステッピングモータの駆動方
法を、ディスク駆動モータによって回転駆動される円盤
状の情報ディスクの半径方向に移送されるピックアップ
の駆動方法に使用している第9の手段により達成され
る。
【0024】前記第8の目的は、第9の手段において、
前記ピックアップには、該ピックアップ内を移動可能で
ディスク上のトラックを追従するレンズが設けられ、前
記制御手段により、前記ピックアップの所定の基準位置
から前記レンズまでの距離と前記ロータに働くトルクと
が比例関係となるように前記励磁電流または電圧を制御
する第10の手段により達成される。
【0025】前記第9の目的は、第6の手段において、
前記予圧よりも大きなトルクが前記ロータに働くように
前記励磁電流または電圧の供給が制御されている状態
で、連続的に前記励磁相を切り換えることにより前記ロ
ータを連続回転させ、前記励磁相の切り換えが終了した
後に、前記ロータに働くトルクが前記予圧以下となるよ
うに前記励磁電流または電圧を制御する第11の手段に
より達成される。
【0026】
【作用】前記第1の手段にあっては、ステッピングモー
タの基本ステップ角より小さい角度によるロータの位置
制御が可能となる。
【0027】前記第2の手段にあっては、励磁相切り換
え時にロータに急激に大きなトルクが加わり被駆動体を
急加速することがないので、切り換え時の滑らかな動き
を実現する。
【0028】前記第3の手段にあっては、2相ステッピ
ングモータの2相の励磁電流又は電圧の供給源が共通で
あるので、各相毎に制御回路が不要となる。
【0029】前記第4,5の手段にあっては、ロータに
働くトルクが対物レンズと光ピックアップと距離に応じ
た連続的なものとなるので、ピックアップのディスク径
方向の移送も連続的で滑らかなものとなってピックアッ
プの移送時の振動を低減することができ、したがって、
例えば、ディスクがCD、CD−ROM等の場合には音
飛びやアドレス飛びを防止することができる。
【0030】前記第6の手段にあっては、ステッピング
モータの基本ステップ角より小さい角度によるロータの
位置制御が可能となる。
【0031】前記第7の手段にあっては、励磁相切り換
え時にロータに急激に大きなトルクが加わり被駆動体を
急加速することがないので、切り換え時の滑らかな動き
を実現する。
【0032】前記第8の手段にあっては、2相ステッピ
ングモータの2相の励磁電流又は電圧の供給源が共通で
あるので、各相毎に制御回路が不要となる。
【0033】前記第9,10の手段にあっては、ロータ
に働くトルクが対物レンズと光ピックアップと距離に応
じた連続的なものとなるので、ピックアップのディスク
径方向の移送も連続的で滑らかなものとなってピックア
ップの移送時の振動を低減することができ、したがっ
て、例えば、ディスクがCD、CD−ROM等の場合に
は音飛びやアドレス飛びを防止することができる。
【0034】前記第11の手段にあっては、ロータ回転
の終了時に生じるセトリング(振動)を予圧を利用して
早く収拾させることができる。
【0035】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明に係るステッピングモータ駆動装置
の一実施例を示すブロック図、図2(a),(b)は図1の
ステッピングモータの構成を示す説明図、図3(a),
(b)は図2のステッピングモータの駆動用制御信号と駆
動信号を示す説明図、図4は図2のステッピングモータ
の励磁コイルの励磁方向を示す説明図、図5は光ピック
アップが目標トラックにシークする場合の速度を示す説
明図、図6は図4のシーク時の動作を説明するためのフ
ローチャート、図7(a)〜(c)は光ピックアップが微小
移動する場合の動作を示す説明図、図8は光ピックアッ
プが微小移動する場合の移動トルクを示す説明図、図9
(a),(b)は図8のA部の詳細な動きを示し、(a)は定
常偏差積分値−時間特性図,(b)はステッピングモータ
駆動電流−時間特性図である。
【0036】図1は一例として光ピックアップ(PU)
をディスクの半径方向に移動(シーク、祖シーク)させ
るためのステッピングモータ駆動装置を示している。こ
こで、公知のように光ピックアップには、レーザダイオ
ード、対物レンズ、ディスクからの反射光により対物レ
ンズと目標トラックとの誤差であるトラッキングエラー
信号を検出する光学系等が設けられている。また、対物
レンズは光ピックアップに対してディスクの半径方向に
移動(密シーク、キック)可能であり、その最大範囲は
例えば±100トラック(±40μm)程度である。
【0037】ステッピングモータ(STM)15は例え
ば図2に示すようにA相とB相を有する2相であり、励
磁コイル151〜154とロータ155を有する。した
がって、このステッピングモータ15の基本ステップ角
は励磁コイル151〜154とロータ155により決定
される。
【0038】ステッピングモータ15のロータ155が
360°回転する場合のA相とB相の励磁方向(電流Iの
方向)は図4に示すように、 A相→/A相、B相は励磁無し A相→/A相、B相→/B相 A相は励磁無し、B相→/B相 /A相→A相、B相→/B相 /A相→A相、B相は励磁無し /A相→A相、/B→B相 A相は励磁無し、/B→B相 A相→/A相、/B→B相 の8通りであり、〜の工程でロータ155が1回転
する。
【0039】図1に戻り、トラッキング駆動信号TR
(以下、TR信号)は光ピックアップから得られ、光ピ
ックアップに設けられている対物レンズのピックアップ
内の中立位置からの偏差信号である。積分回路11はこ
のTR信号を積分することにより、光ピックアップの移
動トルクを求め、マイクロプロセッサ(MCU)12に
印加する。
【0040】MCU12はドライバIC14の4つの入
力端子IN1〜IN4に対して、図3(a)に示すように
ステッピングモータ15を8通りの工程〜で回転さ
せるための4ビットの制御信号(ドライバIC14の入
力端子IN1〜IN4に供給する信号)を出力すると共
に、ステッピングモータ15の駆動電流又は電圧(以
下、単に電流とする。)を決定するためにパルス幅が可
変のPWM信号を出力する。このPWM信号は積分回路
13によりアナログ電圧に変換され、ドライバIC14
の端子VC1、VC2に印加される。
【0041】ドライバIC14はこの積分回路13から
のアナログ電圧に比例した値であって、図3(b)に示す
ように8通りの方向の駆動電流をステッピングモータ1
5の励磁コイル151〜154(A、B)に印加するこ
とによりステッピングモータ15のロータ155を可変
のトルクで回転させる。また、本発明では、ステッピン
グモータ15のロータ155には、ステッピングモータ
15内の磁石によりロータ155の位置を保持するため
のディテントトルクより大きな予圧(静止摩擦)が予め
与えられている。
【0042】ステッピングモータ15の励磁コイル15
1〜154に流れる電流は、電流検出用抵抗RとSTM
電流検出回路16により検出され、MCU12によりモ
ニタされる。MCU12はこの検出電流の変化を捉え、
励磁相(励磁コイル151〜154に流す電流)の切り
換えタイミングを決定し脱調を防止している。
【0043】次に、図5に示すような速度で光ピックア
ップが目標トラックにシークする場合の動作を図6を参
照して説明する。なお、図5において区間〜はそれ
ぞれ光ピックアップの加速区間、定速区間、減速区間、
区間はセトリング待ち区間、区間は連続再生区間
(以下、疑似マイクロステップ)、区間は対物レンズ
の移動(キック)区間、区間は連続再生区間である
(図3、図4に示す励磁切り換え区間〜ではな
い)。
【0044】図6において、現在位置(トラック)と目
標位置が与えられるとこの差に応じたステップ数を算出
し、この処理をスタートする。先ず、トラッキングサー
ボをオフにし(S1)、次いで加速区間ではステップ
レートを上昇し、定速区間ではステップレートを一定
にし、減速区間ではステップレートを減少することに
より光ピックアップをシークさせる(S2)。
【0045】ここで、シーク距離は基本ステップ距離×
ステップ数である。この場合、ステッピングモータ15
が回転するとその逆起電圧はトルクに比例して発生する
(ロータ位置で電流が変化する)ので、ステッピングモ
ータ15が脱調しないで安定してシークがするように、
ステッピングモータ15の電流が電流検出用抵抗RとS
TM電流検出回路16により検出されてMCU12にモ
ニタされ、励磁相が切り換えられる。
【0046】そして、連続再生区間では後述するよう
にステッピングモータの基本ステップ角より小さい角度
で負荷を目標位置に微小移動する制御(以下、疑似マイ
クロステップ)を行う。すなわち、ディスクからアドレ
スを読み取るためにトラッキングサーボをオンにして一
旦連続再生モードに移行する(S3)。
【0047】次いで、ディスクから読み取ったアドレス
に基づいて目的のトラックか否かを判断し(S4)、目
的のトラックの場合には疑似マイクロステップを行って
連続再生モードに移行し(S4→S5)、他方、目的の
トラックでない場合には目的のトラックまでシークが必
要か否かを判断する(S4→S6)。
【0048】ここで、目的のトラックまでシークが必要
な場合とは、対物レンズがキックすることにより目的の
トラックにジャンプできない場合であり、この場合には
ステップS1に戻る。他方、目的のトラックまでシーク
が必要ない場合にはトラッキングサーボをオフにし(S
7)、対物レンズを目的のトラックまでキックさせる
(S8)。
【0049】次に、図7及び図8を参照して疑似マイク
ロステップについて説明する。図7(a)はオントラック
状態(連続再生モード)を示し、また、対物レンズ22
は光ピックアップ21の中心Oに位置している。そし
て、ディスク23上のトラック24がスパイラル状の場
合、ディスク23の回転と共に、トラッキングサーボに
よりレンズ22はトラック24に追従して行き、レンズ
22と光ピックアップ21内のレンズ中立点との間に定
常偏差TRが発生する(図7(b))。
【0050】この場合、レンズ22がある位置までトラ
ック24を追いかけて移動し、図8に示すように定常偏
差TRの積分値により演算されるステッピングモータ1
5の駆動トルク(図1においてMCU12がドライバI
C14に与えるPWM信号のパルス幅)がステッピング
モータ15に加えられている予圧を超えると、ステッピ
ングモータ15を駆動させ、光ピックアップ21が移動
を開始する。したがって、図7(c)に示すようにレンズ
22が定常偏差TR分だけ移動すると目標トラック付近
に達する。この場合、図8に示すように定常偏差TRの
積分値が急速に低下するのでステッピングモータ15の
駆動トルクが減少する。そして、ステッピングモータ1
5の駆動トルクが所定圧より小さくなる時点でピックア
ップ21が停止し、このとき、レンズ22はトラッキン
グサーボによりトラック24に追従し、ピックアップ2
1のほぼ中心位置に戻り定常偏差TRは0に戻る。ステ
ッピングモータ15を微少回転させる際の励磁切り換え
タイミングはステッパー駆動電流を監視してある値以上
の電流を流しても定常偏差の積分値が減らないとき(ピ
ックアップ21が移動しない)、次の相へ切り換える。
【0051】図8のA部の部分の詳細の動きを図9
(a),(b)に示してある。この図で、区間B1ではステ
ッピングモータ15は微少回転し定常偏差は小さくなっ
ていき、区間B2では励磁相を切り換えなければ電流を
上げてもステッピングモータ15は回転しない。区間B
3では電流を下げて励磁相を切り換え、区間B4では徐
々に電流を上げていく(予圧より発生トルクが小さいた
めステッピングモータ15は回転しない)。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ステッピ
ングモータの基本ステップ角より小さい角度によるロー
タの位置制御が可能となるステッピングモータ駆動装置
を提供できる。
【0053】請求項2記載の発明によれば、励磁相切り
換え時にロータに急激な大きなトルクが加わることがな
いので、切り換え時の急激な加速を防ぐことができるス
テッピングモータ駆動装置を提供できる。
【0054】請求項3記載の発明によれば、2相ステッ
ピングモータの2相の励磁電流又は電圧の供給源が共通
であるので、各相毎に制御回路が不要となり、したがっ
て、制御回路を簡略化、低価格化することができるステ
ッピングモータ駆動装置を提供できる。
【0055】請求項4,5記載の発明によれば、ロータ
に働くトルクが対物レンズと光ピックアップと距離に応
じた連続的なものとなるので、ピックアップのディスク
径方向の移送も連続的で滑らかなものとなってピックア
ップの移送時の振動を低減することができ、したがっ
て、例えば、ディスクがCD、CD−ROM等の場合に
は音飛びやアドレス飛びを防止することができるディス
ク駆動装置を提供できる。
【0056】請求項6記載の発明によれば、ステッピン
グモータの基本ステップ角より小さい角度によるロータ
の位置制御が可能となるステッピングモータの駆動方法
を提供できる。
【0057】請求項7記載の発明によれば、励磁相切り
換え時にロータに急激に大きなトルクが加わることがな
いので、切り換え時の急激な加速を防ぐことができるス
テッピングモータの駆動方法を提供できる。
【0058】請求項8記載の発明によれば、2相ステッ
ピングモータの2相の励磁電流又は電圧の供給源が共通
であるので、各相毎に制御回路が不要となり、したがっ
て、制御回路を簡略化、低価格化することができるステ
ッピングモータの駆動方法を提供できる。
【0059】請求項9,10記載の発明によれば、ロー
タに働くトルクが対物レンズと光ピックアップと距離に
応じた連続的なものとなるので、ピックアップのディス
ク径方向の移送も連続的で滑らかなものとなってピック
アップの移送時の振動を低減することができ、したがっ
て、例えば、ディスクがCD、CD−ROM等の場合に
は音飛びやアドレス飛びを防止することができるディス
ク駆動装置のピックアップ移送方法を提供できる。
【0060】請求項11記載の発明によれば、ロータ回
転の終了時に生じるセトリング(振動)を予圧を利用し
て早く収拾させることができるステッピングモータの駆
動方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステッピングモータ駆動装置の一
実施例を示すブロック図である。
【図2】図1のステッピングモータの構成を示す説明図
である。
【図3】図2のステッピングモータの駆動用制御信号と
駆動信号を示す説明図である。
【図4】図1のステッピングモータの励磁コイルの励磁
方向を示す説明図である。
【図5】光ピックアップが目標トラックにシークする場
合の速度を示す説明図である。
【図6】図5のシーク時の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図7】光ピックアップが微小移動する場合の動作を示
す説明図である。
【図8】光ピックアップが微小移動する場合の移動トル
クを示す説明図である。
【図9】(a),(b)は図8のA部の詳細な動きを示し、
(a)は定常偏差積分値−時間特性図,(b)はステッピン
グモータ駆動電流−時間特性図である。
【符号の説明】
11 トラッキング信号積分回路 12 マイクロプロセッサ(MCU) 13 PWM信号積分回路 14 ドライバIC 15 ステッピングモータ(STM) 16 STM電流検出回路 21 光ピックアップ 22 対物レンズ 23 ディスク 24 トラック 151〜154 励磁コイル 155 ロータ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の励磁相を有するステッピングモー
    タの励磁コイルに励磁電流又は電圧を印加する駆動手段
    と、 前記駆動手段による前記励磁電流又は電圧を制御する制
    御手段とを備え、 前記ステッピングモータのロータに対してそのディテン
    トトルクより大きな予圧が予め付与されており、 前記制御手段は、前記予圧よりも大きなトルクが前記ロ
    ータに働くように前記ステッピングモータの励磁電流又
    は電圧を制御することを特徴とするステッピングモータ
    駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記励磁相の切
    り換えは、前記予圧以下のトルクが前記ロータに働くよ
    うな励磁電流または電圧が供給されている状態で行われ
    ることを特徴とするステッピングモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載において、
    前記ステッピングモータはA相とB相とを有する2相ス
    テッピングモータであり、A相及びB相の励磁電流また
    は電圧の供給源を共通としたことを特徴とするステッピ
    ングモータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項3
    記載のステッピングモータ駆動装置と、 ディスク駆動モータによって回転駆動される円盤状の情
    報ディスクと、 前記ステッピングモータ駆動装置により前記情報ディス
    クの半径方向に移送されるピックアップとを備えたこと
    を特徴とするディスク駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載において、前記ピックアッ
    プには、該ピックアップ内を移動可能でディスク上のト
    ラックを追従するレンズが設けられ、 前記制御手段は、前記ピックアップの所定の基準位置か
    ら前記レンズまでの距離と前記ロータに働くトルクとが
    比例関係となるように前記励磁電流または電圧を制御す
    ることを特徴とするディスク駆動装置。
  6. 【請求項6】 複数の励磁相を有するステッピングモー
    タの励磁コイルに励磁電流又は電圧を印加する駆動手段
    と、 前記駆動手段による前記励磁電流又は電圧を制御する制
    御手段とを備え、 前記ステッピングモータのロータに対してそのディテン
    トトルクより大きな予圧が予め付与されており、前記予
    圧よりも大きなトルクが前記ロータに働くように前記ス
    テッピングモータの励磁電流又は電圧を制御することに
    より前記ロータを回転させ、 前記ロータに働くトルクが前記予圧以下となるように前
    記励磁電流又は電圧を制御することにより前記ロータの
    回転を停止させることを特徴とするステッピングモータ
    の駆動方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載において、前記励磁相の切
    り換えは、前記ロータに働くトルクが前記予圧以下とな
    るように前記励磁電流または電圧の供給が制御されてい
    る状態で行われることを特徴とするステッピングモータ
    の駆動方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7記載において、
    前記ステッピングモータはA相とB相とを有する2相ス
    テッピングモータであり、A相及びB相の励磁電流また
    は電圧の供給源を共通としたことを特徴とするステッピ
    ングモータの駆動方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または請求項2または請求項3
    記載のステッピングモータの駆動方法を、ディスク駆動
    モータによって回転駆動される円盤状の情報ディスクの
    半径方向に移送されるピックアップの駆動方法に使用し
    ていることを特徴とするディスク駆動装置のピックアッ
    プ移送方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載において、前記ピックア
    ップには、該ピックアップ内を移動可能でディスク上の
    トラックを追従するレンズが設けられ、前記制御手段に
    より、前記ピックアップの所定の基準位置から前記レン
    ズまでの距離と前記ロータに働くトルクとが比例関係と
    なるように前記励磁電流または電圧を制御することを特
    徴とするディスク駆動装置のピックアップ移送方法。
  11. 【請求項11】 請求項6記載において、前記予圧より
    も大きなトルクが前記ロータに働くように前記励磁電流
    または電圧の供給が制御されている状態で、連続的に前
    記励磁相を切り換えることにより前記ロータを連続回転
    させ、前記励磁相の切り換えが終了した後に、前記ロー
    タに働くトルクが前記予圧以下となるように前記励磁電
    流または電圧を制御することを特徴とするステッピング
    モータの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014212686A (ja) * 2013-04-05 2014-11-13 日本電産サンキョー株式会社 ステッピングモータ

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