JPH08205535A - 電圧共振型dc−dcコンバータの制御方法 - Google Patents

電圧共振型dc−dcコンバータの制御方法

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JPH08205535A
JPH08205535A JP7024465A JP2446595A JPH08205535A JP H08205535 A JPH08205535 A JP H08205535A JP 7024465 A JP7024465 A JP 7024465A JP 2446595 A JP2446595 A JP 2446595A JP H08205535 A JPH08205535 A JP H08205535A
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voltage
converter
inverter
transformer
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JP7024465A
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Akira Hasegawa
彰 長谷川
Shigesuke Takada
恵祐 高田
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TAKASAGO SEISAKUSHO KK
Takasago Ltd
Original Assignee
TAKASAGO SEISAKUSHO KK
Takasago Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率を低下させずに電圧共振型DC−DCコ
ンバータの出力範囲を拡大する。 【構成】 二組の電圧共振型DC−ACコンバータの交
流出力を互いに逆極性で直列に接続し、両者の交流出力
電圧が互いに減算された電圧を全波整流回路に加えて整
流し、フィルタで直流出力を得るDC−DCコンバータ
で、それぞれのDC−DCコンバータのスイッチング素
子の駆動位相を可変させて出力電圧を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】小型で高い効率と広い制御範囲を
持つDC−DCコンバータと信号発生器を実現する方法
で直流電圧や高周波電力の必要なあらゆる産業で利用が
可能である。
【0002】
【従来の技術】直流をDC−ACインバータに加えて交
流に変換し、この交流電圧を整流した後フィルタで平滑
して直流電圧得るDC−DCコンバータでは、装置を小
型化する手法としてDC−ACインバータのスイッチン
グ周波数を上げて変圧器やフィルタを小型化する方法が
取られている。しかし、スイッチング周波数を上げると
スイッチング素子などのスイッチング損失も大きくなる
ので、スイッチング周波数を上げるにも限界があり、こ
のスイッチング周波数は数100kHzが限界であっ
た。
【0003】さらにスイッチング周波数を上げて小型化
する手法として共振型DC−ACインバータが利用され
ている。この方法はLCの共振特性を利用してスイッチ
ング素子に加わる電圧または電流を半周期がゼロの期間
を持つ半波正弦波状にして、電圧または電流のゼロとな
る期間にスイッチング素子をONし、スイッチング素子
のスイッチング損失を大幅に減らす方法がある。
【0004】スイッチング素子に加わる電圧がゼロの期
間にスイッチングをする方法はZ.V.S(Zero
Volt Switching)、電流がゼロの期間に
スイッチングする方法はZ.C.S(Zero Cur
rent Switching)と呼ばれている。これ
らの方法はスイッチング損失を大幅に下げるだけでな
く、スイッチング時におけるスイッチング・ノイズも大
幅に低減する理想的な特性を持つ。
【0005】しかし、これらの共振型DC−ACインバ
ータはスイッチングの一周期あたりの処理するエネルギ
ーがほぼ固定していて、旧来のスイッチングレギュレー
タのようにスイッチング素子のON時間を制御して出力
を制御することが困難である。この理由は、スイッチン
グ素子のON時間を制御すると、スイッチング素子の電
圧や電流がゼロになるタイミングも変化するために、ス
イッチング素子の電圧や電流がゼロの期間に合わせてス
イッチング素子をONするための、微妙なタイミングを
得ることが困難であったり、スイッチング素子のON時
間が短い場合は共振回路に充分な共振エネルギーが与え
られず、電圧や電流がゼロになる期間が不足するためで
ある。
【0006】したがって、この欠点を除くため、Z.
C.Sの代表的な例であるUS Patent 441
5959のFoward Converter at
Zero Currentに見られるように、出力を制
御するためにはスイッチング素子のON時間を一定にし
たまま、スイッチング周波数を変化させて単位時間あた
りのエネルギーを変化させて出力を制御していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の方法
は出力を制御する方法としてDC−ACインバータのス
イッチング周波数を変化させる方法が取られていた。こ
の方法では出力電圧を下げた場合や軽負荷時にスイッチ
ング周波数が下り、フィルタの効果が低下する問題があ
った。さらに、複数の電源を同時に使用すると、互いの
周波数差のビート障害が起きたり、ノイズの周波数帯も
入力条件や負荷条件によって変化するので予期しないノ
イズによる障害が発生する可能性もあった。
【0008】また、Z.V.SやZ.C.Sの条件下で
スイッチング周波数を固定し、スイッチング素子のOF
F時間やON時間を可変して出力を制御する方式では、
出力の可変範囲が狭く、しかもスイッチング素子をON
する最適なタイミングを得ることが困難であった。この
ような問題を除く目的として、スイッチング周波数を固
定し、しかも最適な共振条件を維持した状態で広範囲の
出力可変範を持つ制御方式が望まれていた。また、制御
回路などに利用する補助電源をDC−ACインバータの
二次側から得ると、出力を大幅に制御した場合に、補助
電源の電圧が変化するのでこの電圧が利用できず補助電
源用として小型のDC−DCコンバータを別に用意する
必要があり、コストアップの要因となっていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような点を考慮し
て、本発明では二組の電圧共振型DC−ACインバータ
を用意し、このDC−ACインバータの出力を互いに逆
方向になるように直列に接続した電圧を整流、平滑して
出力し、それぞれのスイッチング素子を駆動する位相を
変化させて出力を制御する方法を採用した。
【0010】
【作用】同一の定数を持つ電圧共振型インバータのAC
出力を互いに逆極性で接続し、互いのAC出力の差を整
流器に加えて整流し、この電圧を平滑して出力とする
と、それぞれのインバータの駆動信号の位相が等しい場
合は、互いのDC−ACインバータの出力は打ち消し合
って出力はゼロとなる。互いのスイッチング素子の駆動
位相をずらすと互いのAC出力差は位相差によってゼロ
とならず位相差が大きいほど全波整流器には値の大きい
電圧が加わる。最も出力の大きくなる条件は互いの駆動
信号位相が1/2周期ずれたときに最大となり、この状
態では両者の出力の和が出力される。
【0011】これまでの説明では、変圧器を接続する極
性を除くと、相互の位相を変化できるインバータを直列
に接続し、位相の変化で出力を制御する旧来の制御方式
と等価に見える可能性もある。しかし、本発明の動作は
通常のインバータの出力を直列接続して、単純にこの和
を取った方法とは全く異なった動作をするもので、電圧
共振型DC−ACインバータの特徴を効果的に利用した
ことに本発明のポイントがあることを以下に説明する。
【0012】まず、各スイッチング素子のONする位相
が1/2周期ずれた最大出力の条件で説明すると。それ
ぞれ、T1 、T2 の変圧器を持つ二組の電圧共振型イン
バータの出力を互いに逆方向に接続してZ.V.Sを実
現すると、変圧器T1 を持つインバータのスイッチング
素子がON、他方のインバータのスイッチング素子がO
FFとなる半サイクルでは、図1の等価回路を示すよう
に、変圧器T1 側の一次巻線には入力電圧Vi がそのま
ま加わる、他方の変圧器の一次巻線には電源電圧Vi
共振による半波正弦波状の電圧VR とVi の差電圧であ
るVi −VR が加わる。
【0013】それぞれの変圧器の一次巻線の巻回数をN
1 、二次巻線の回数をN2 とすると二次巻線はそれぞれ
逆方向で直列に接続されているのでこの合成された電圧
は図1で示すようにN2 R /N1 となりVi の項が完
全に消去され、出力電圧は共振電圧VR だけで決定され
る。半周期を経過した次のサイクルでは、他方のスイッ
チング素子がON、一方のスイッチングがOFFとな
る。同様な動作を繰り返し、変圧器の合成された出力は
ほぼ正弦波状の電圧を出力する。この動作でVi項が消
去されることは従来のDC−ACインバータのように立
ち上がりの速い波形が発生しないことを意味し、ノイズ
や効率の面から見ても理想的な動作をして、単純にイン
バータの出力の和を取った場合と全く異なった特徴を得
ることができる。また変圧器の総合出力を整流しないで
高い効率の正弦波発生器として利用することも可能であ
る。
【0014】この動作を言い替えると、ONしていた一
方のスイッチング素子がOFFする直前に変圧器を流れ
る電流をIp として、変圧器の一次側から見たインダク
タンスをLとすると、LIP2/2のエネルギーが蓄積
される。次にスイッチング素子がOFFするとインダク
タンスに蓄積されたエネルギーは共振コンデンサCを充
電するとともに変圧器を通して出力電力に変換される。
共振コンデンサの充電電圧がピークに達すると、共振コ
ンデンサは放電し、出力に電力を供給しながら放電し、
この電圧がゼロになった点で蓄積されたエネルギーは変
圧器を通してすべて出力に供給される。この場合のスイ
ッチング素子の駆動波形と端子電圧、変圧器合成出力波
形は図3に示す波形となる。
【0015】この結果、スイッチング素子がONの時に
インダクタンスに蓄積されたエネルギーは効率良く出力
として取り出され、同時にスイッチング素子の電極間容
量に蓄積された電圧エネルギーも効果的に出力電力に変
換され、MHz帯のスイッチング周波数でも効率の良い
電圧変換が可能となる。
【0016】出力を変化させる場合、それぞれのスイッ
チング素子のONする位相を変化させると変圧器の二次
電圧の合計値も変化し、両者の位相が一致した場合は出
力が完全にゼロとなるので、出力の制御範囲をゼロから
最大まで広く取れる。両者の駆動位相を近付けて出力を
下げた場合のスイッチング素子の駆動波形と端子電圧、
変圧器合成出力波形は図4に示す波形となる。
【0017】しかし、互いのスイッチング・トランジス
タの変圧器の一次巻線と二次巻線が強く結合され、同時
に出力フイルタのチョークコイルのインダクタンスが臨
界値のオーダかあるいはそれ以下の場合、それぞれのス
イッチング・トランジスタの駆動位相が1/2周期の条
件から外れると一方のインバータの出力が他方に影響し
てZ.V.Sの条件を満足せず、スイッチング素子の電
圧波形は図5にその一例を示すような波形となり、スイ
ッチング素子がONの瞬間はスイッチング素子に共振コ
ンデンサを放電する大きな電流が流れ、急激な効率の低
下やノイズを発生する。
【0018】この場合、互いの変圧器にリーケージ・イ
ンダクタンスがあるとそれぞれのインバータの共振の独
立性が高まりZ.V.Sの条件を常に保つことができ
る。このリーケージ・インダクタンスの目安は共振回路
の条件によって異なるが、変圧器の一次巻線と二次巻線
の結合係数を0.9程度に下げると目的が達成される。
このリーケージ・インダクタンスの代わりに変圧器の二
次側で変圧器の二次インダクタンスのおよそ10%程度
のインダクタンスを介して互いに逆方向で直列接続して
も同じ目的が達成できる。この方法では、変圧器の二次
合成電圧の立ち上がり波形が急峻になったり振動を発生
する場合があるがコンデンサによって抑えることができ
る。
【0019】このDC−ACインバータの出力を整流せ
ずにそのまま利用したり、整流回路のフイルタ・チョー
クのインダクタンスが臨界値よりも大幅に多い場合や、
整流回路を通して純抵抗負荷で使用する場合は互いのイ
ンバータの位相を変化しても、互いの影響は少なくリー
ケージ・インダクタンスは不要となり意図的にリーケー
ジを増やす必要はない。
【0020】出力を変化させた場合、出力の制御は各イ
ンバータの位相を変化するだけで、各変圧器の出力は変
化しない。したがって、一方または両者の変圧器の二次
電圧出力を合成せずにそのまま補助電源として利用する
と、出力をどのように変化しても補助電源は変化するこ
とがなく補助電源回路が簡略化でき、コストを下げるこ
とが可能となる。
【0021】変圧器の二次側で互いに逆方向に変圧器の
二次電圧を合成したと同様の原理を一次側に適用し、図
2でその等価回路を示すように、変圧器の一次側で二つ
の電圧共振インバータの電圧を合成し、二次側でその変
圧した出力を取り出すことができる。この場合、請求項
の6、7、8を適用することは不可能であるが変圧器を
一個にできる利点がある。この場合もそれぞれの一次巻
線間の結合係数を0.9程度にしてリーケージ・インダ
クタンスを持たせたり、一次インダクタンスの10%程
度のシリーズ・インダクタンスによって互いのインバー
タ電圧の影響を防ぎZ.V.Sを保つことができる。
【0022】図2の回路は単純なセンタタップのDC−
ACインバータのように見えるが動作は全く異なり、ス
イッチング素子がONの期間中は出力に電力が伝達され
ない、この期間に一次巻線にエネルギーを蓄積し、スイ
ッチング素子がOFFの期間に、この蓄積されたエネル
ギーを共振コンデンサに充放電しながら出力に伝達する
フライバック動作をする。
【0023】同様な考えで電流共振インバータを互いに
並列に逆方向に接続して合成し、出力を可変することも
可能であるがスイッチング素子の端子容量に蓄積された
エネルギーを有効利用できる点で電圧共振型インバータ
が有利である。
【0024】
【実施例】電圧共振型インバータの二次側で出力を合成
た実施例を図6に示す。この図では、変圧器2のT1一
次側にスイッチ8を設け、このスイッチ8に並列に共振
コンデンサ6、逆方向転流用ダイオード4を接続する。
変圧器3のT2一次側も同様にしてスイッチ9、共振コ
ンデンサ7、ダイオード5を接続する。スイッチはトラ
ンジスタやFETなどを使用し、FETの場合は逆方向
ダイオードの回復時間の遅れによるトラブルを防ぐた
め、必要によっては直列にショットキー・ダイオードな
どの回復時間の速いダイオードを接続する。コンデンサ
6、7は耐圧だけでなく必要な電流の許容値を持つ特性
のものを選ぶ。
【0025】変圧器の二次回路は互いに逆極性の巻き方
向になる極性で直列に接続し、この出力を整流器10に
加える。必要に応じて、変圧器にリーケージ・インダク
タンスを持たせる場合は一次と二次の結合係数を0.9
ほどにするか、二次インダクタンスの10%程度の直列
インダクタンス14を直列に挿入する。図6ではブリッ
ジ型全波整流器を使用しているが、出力電圧が低い場合
はセンタタップ方式の整流器を使用するとダイオードの
順方向電圧降下による損失を半分にすることができる。
この場合も各アームに加わる電圧を互いの変圧器の出力
を逆方向で直列になるように接続する。整流された出力
はフイルタ用チョークコイル11を通りフイルタ・コン
デンサ12に加え、ここで平滑された電圧を出力とす
る。
【0026】図6は一例であり、スイッチング素子に加
わる電圧が高い場合は並列に逆方向ダイオードを接続し
た二つのスイッチング素子で共振コンデンサを並列した
変圧器の一次巻線をはさんで直列に接続し、このスイッ
チング素子を同一位相でON、OFFするとスイッチン
グ素子に加わる電圧を下げることができ、大きい電力を
扱うことが可能となる、この方法は次に示す図7の一次
側で電圧を合成する方法にも適用することができる。
【0027】図7は変圧器の一次側で二つの電圧共振イ
ンバータの電圧を合成し、二次側でその変圧した出力を
取り出した例であり、請求項の6、7、8を適用するこ
とが不可能であるが変圧器を一個にできる利点がある。
この場合も一次巻線間のリーケージ・インダクタンスや
一次インダクタンスの10%程度のシリーズ・インダク
タンス14によって互いのインバータ電圧の影響を防ぎ
Z.V.Sの条件をを保つことができる。
【0028】多回路のDC−DCコンバータでは図8に
示すように、主の電圧共振インバータに回路の数だけ二
次巻線を設け、主のDC−ACインバータのスイッチン
グ周波数に同期を取り、スイッチング素子のONする位
相を任意に変化でき、常に電圧共振を保つDC−ACイ
ンーバータを回路の数だけ用意し、この交流出力と主の
DC−ACインバータの二次巻線と回路別に互いに逆極
性になるように接続し、この合成された電圧を各回路の
整流回路に加えて整流、平滑して出力する多回路DC−
DCコンバータと、この出力を希望するの値になるよう
に、各回路のスイッチング素子のONする位相を回路別
に独立に制御したDC−DCコンバータを実現すること
ができる。
【0029】高圧の出力電圧を得る場合は整流回路を倍
電圧回路やコッククロフトなどの多段整流回路を使用す
る。最大出力時や変圧器の合成出力側にコンデンサを挿
入した場合、変圧器の合成出力は正と負が対称な波形と
なり、整流回路や平滑回路は任意のものを使用すること
ができ、上記の方式に限定されることはない。また、電
圧共振回路も図6に限定する必要はなく、Z.V.Sが
実現出来れば回路を限定するものではない。同じ理由
で、Z.V.Sの条件を崩さない条件でスイッチング素
子のOFF時間を制御して、広い入力電源範囲に対応さ
せたり、フイードフオワード効果を持たせたとしても本
発明の権利の及ぶところとなる。
【0030】さらに、本発明を応用して得た直流電圧を
商用電源を整流した直流電圧に重畳し、スイッチング素
子の駆動位相を制御して整流器の入力から見た力率を改
善する手段に応用することも可能であり、このような使
用方法でも同様に権利の及ぶところとなる。また、変圧
器も別々の独立したコアを使用せず、一組みのコアのそ
れぞれの脚に巻線をして、あたかも一個の変圧器のよう
にして小型化することも可能である。
【0031】スイッチング素子の駆動はそれぞれの相対
的な位相が同一位相から1/2周期まで可変できるよう
にし、この位相を手動または、リモートコントロール信
号によって変化させると出力を任意に設定可能である。
出力電圧または電流を検出したフイードバック信号によ
ってそれぞれの相対的な位相差を自動制御すると広範囲
の可変幅を持つ定電圧または定電流回路を実現すること
が可能となる。
【0032】制御回路などの補助電源は変圧器2または
3に補助巻線を施し、この電圧を合成せずにそのまま利
用する。この巻線の電圧は各インバータの駆動位相を変
化させた場合でもほとんど影響を受けず利用に便利であ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明により、あらゆる条件で、損失の
少ないZ.V.S特性を保ち、しかもスイッチング周波
数を固定したまま広範囲に出力を可変できるDC−DC
コンバータが実現可能である。この結果、フィルタの設
計が容易で輻射するノイズも少なく帯域も固定して好都
合となる。輻射するノイズはZ.V.Sによって大幅に
低下するが、さらに本方式の特徴であるVi 項がキャン
セルされる特性によって、整流器に加わる電圧の急激な
立ち上がりや立ち下りの発生を抑え、最大出力では正弦
波に近い波形となってノイズの発生を防ぐ特徴を持つだ
けでなく、従来の方法よりも整流ダイオードに加わる逆
方向電圧が低くなる特徴もある。変圧器にリーケージを
付けた場合や直列インダクタンスを入れると変圧器の二
次電圧の立ち上がりや立ち下りが急峻になるがコンデン
サによって容易にこの問題を解決できる。
【0034】この方式では、スイッチング素子の電極間
容量に蓄積されたエネルギーも効果的に出力電力とする
ことができMHz帯のスイッチング周波数でも利用が可
能である。また、最大出力ではそれぞれのスイッチング
素子による電力がそのまま出力され、素子の電流利用効
率が高くなり、大電力のDC−DCコンバータでも採用
が可能である。
【0035】また、変圧器に補助電源用の巻線を施し、
この巻線から補助電源を得ると、出力変化に対して影響
を受けにくい補助電源を安価で得ることが可能となる。
さらに、多回路の電源では、位相を固定した容量の大き
い主となる電圧共振型DC−ACインバータを一回路用
意し、回路数に応じた二次巻線を設け、この二次巻線の
電圧と、このスイッチング周波数に同期した位相の可変
できるDC−ACインバータを設け、このAC出力と合
成し、各回路に対して独立に制御をかけると部品数を減
らしてコストを下げることも可能となり、ビート障害も
発生しない。
【0036】さらに、本発明の制御方法によって出力制
御範囲を広くできる特徴を利用して、商用交流電源を整
流した電圧に本方式によるDC−ACインバータの電圧
を重畳させ、スイッチング素子の駆動位相を整流回路の
入力電流が正弦波に近付くように制御して、小型で高効
率でしかも入力の力率が高いノイズレスの整流器を得る
ことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Z.V.Sの条件下で各変圧器の電圧を示す略
図である(二次合成)。
【図2】Z.V.Sの条件下で変圧器の電圧を示す略図
である(一次合成)。
【図3】Z.V.Sの条件下における最大電力時のスイ
ッチング素子の駆動電圧と端子圧、合成出力電圧。
【図4】Z.V.Sの条件下における電力低減時のスイ
ッチング素子の駆動電圧と端子圧、合成出力電圧。
【図5】Z.V.Sの条件を満足しない場合のスイッチ
ング素子の電圧波形。
【図6】本発明の実施例の概略図である。(二次合成)
【図7】本発明の実施例の概略図である。(一次合成)
【図8】多回路DC−DCコンバータでインバータの数
を減らす方法の概略図。
【符号の説明】
1 入力電源 2 変圧器 T1 3 変圧器 T2 4 逆方向転流ダイオード 5 逆方向転流ダイオード 6 共振コンデンサ 7 共振コンデンサ 8 スイッチング素子 9 スイッチング素子 10 整流器 11 フィルタ用チョーク 12 フィルタコンデンサ 13.負荷抵抗 14.直列インダクタンス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02M 7/48 S 9181−5H

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次巻線と二次巻線を持つ電圧共振型D
    C−ACインバータを利用したDC−DCコンバータに
    おいて、一次電圧を変圧器で二次巻線に出力する電圧共
    振型DC−ACインバータを二組用意し、それぞれの二
    次巻線を互いに逆極性に直列に接続し、互いの交流出力
    電圧の差を整流回路に加えて整流し、フィルタで平滑し
    て直流出力を得るDC−DCコンバータと、互いのDC
    −ACインバータのスイッチング素子の駆動電圧位相を
    変化させて直流出力を制御したDC−DCコンバータの
    制御方法。
  2. 【請求項2】 一次巻線と二次巻線を持つ電圧共振型D
    C−ACインバータを利用したDC−DCコンバータに
    おいて、一次電圧をリーケージ・インダクタンスを持つ
    変圧器で二次巻線に出力する電圧共振型DC−ACイン
    バータを二組用意し、それぞれの二次巻線を互いに逆極
    性に直列に接続し、互いの交流出力電圧の差を整流回路
    に加えて整流し、フィルタで平滑して直流出力を得るD
    C−DCコンバータと、互いのDC−ACインバータの
    スイッチング素子の駆動電圧位相を変化させて直流出力
    を制御し、リーケージ・インダクタンスによって互いの
    インバータの影響を防ぎZ.V.Sの条件を保ったDC
    −DCコンバータの制御方法。
  3. 【請求項3】 一次巻線と二次巻線を持つ電圧共振型D
    C−ACインバータを利用したDC−DCコンバータに
    おいて、一次電圧を変圧器で二次巻線に出力する電圧共
    振型DC−ACインバータを二組用意し、それぞれの二
    次巻線をおよそ二次巻線のインダクタンスの10%程度
    のインダクタンスを介して互いに逆極性に直列に接続
    し、互いの交流出力電圧の差を整流回路に加えて整流
    し、フィルタで平滑して直流出力を得るDC−DCコン
    バータと、互いのDC−ACインバータのスイッチング
    素子の駆動電圧位相を変化させて直流出力を制御し、二
    次側に附加したインダクタンスによって互いのインバー
    タの影響を防ぎZ.V.Sの条件を常に保ったDC−D
    Cコンバータの制御方法。
  4. 【請求項4】 多回路のDC−DCコンバータにおい
    て、主の電圧共振インバータに回路の数だけ二次巻線を
    設け、主のDC−ACインバータのスイッチング周波数
    に同期を取り、スイッチング素子のONする位相を任意
    に変化でき、常に電圧共振を保つDC−ACインーバー
    タを回路の数だけ用意し、この交流出力と主のDC−A
    Cインバータの二次巻線と回路別に互いに逆極性になる
    ように接続し、この合成された電圧を各回路の整流回路
    に加えて整流、平滑して出力する多回路DC−DCコン
    バータと、この出力を希望するの値になるように、各回
    路のスイッチング素子のONする位相を回路別に独立に
    制御したDC−DCコンバータ。
  5. 【請求項5】 電圧共振型DC−ACインバータを利用
    したDC−DCコンバータにおいて、DC−ACインバ
    ータの交流出力を互いに逆極性に直列に接続し、互いの
    交流出力電圧の差を整流回路に加えて整流し、フィルタ
    で平滑して直流出力を得るDC−DCコンバータと、互
    いのDC−ACインバータのスイッチング素子の駆動電
    圧位相を変化させて直流出力を制御する方法によつて、
    各変圧器の二次側から得られる補助電源が出力の制御に
    よつて影響を受けないようにしたDC−DCコンバー
    タ。
  6. 【請求項6】 二つの電圧共振型インバータを互いに異
    なる極性で変圧器の一次側で直列接続して変圧器の一次
    側に加え、二次巻線から両者の差の出力を取り出して整
    流回路に加えて整流し、フィルタで平滑して直流出力を
    得るDC−DCコンバータにおいて、互いのDC−AC
    インバータのスイッチング素子の駆動電圧位相を変化さ
    せて直流出力を制御したDC−DCコンバータ。
  7. 【請求項7】 二つの電圧共振型インバータを互いに異
    なる極性で互いにその結合係数が0.9程度のリーケー
    ジ・インダクタンスを持つ変圧器の一次側で直列接続し
    て変圧器の一次側に加え、二次巻線から両者の差の出力
    を取り出して整流回路に加えて整流し、フィルタで平滑
    して直流出力を得るDC−DCコンバータにおいて、互
    いのDC−ACインバータのスイッチング素子の駆動電
    圧位相を変化させて直流出力を制御したDC−DCコン
    バータ。
  8. 【請求項8】 二つの電圧共振型インバータを互いに異
    なる極性でおよそ一次インダクタンスの10%程度のイ
    ンダクタンスを持つインダクタンスを介して互いに変圧
    器の一次側で直列接続して変圧器の一次側に加え、二次
    巻線から両者の差の出力を取り出して整流回路に加えて
    整流し、フィルタで平滑して直流出力を得るDC−DC
    コンバータと、互いのDC−ACインバータのスイッチ
    ング素子の駆動電圧位相を変化させて直流出力を制御
    し、二次側に附加したインダクタンスによって互いのイ
    ンバータの影響を防ぎZ.V.Sの条件を常に保ったD
    C−DCコンバータの制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、6、7、8または請
    求項4でインバータの二次側の整流器を取り除き、交流
    をそのままたはフイルタやマッチング回路を通して出力
    し、この出力を利用した信号発生器。
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