JPH08204344A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JPH08204344A
JPH08204344A JP7027413A JP2741395A JPH08204344A JP H08204344 A JPH08204344 A JP H08204344A JP 7027413 A JP7027413 A JP 7027413A JP 2741395 A JP2741395 A JP 2741395A JP H08204344 A JPH08204344 A JP H08204344A
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analog
power supply
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circuit wiring
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Akihiko Okuhora
明彦 奥洞
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、デイジタル回路配線系からアナログ
回路配線系へノイズが混入することを防止し得る多層配
線基板を実現するものである。 【構成】アナログ回路配線系と、デイジタル回路配線系
とを電気的及び空間的に分離して配置するようにしたこ
とにより、アナログ回路配線系とデイジタル回路配線系
とでそれぞれ別個に入出力インピーダンスを制御するこ
とができ、この結果デイジタル回路配線系からアナログ
回路配線系へノイズが混入することを防止し得る多層配
線基板を実現し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図5〜図7) 発明が解決しようとする課題(図6〜図8) 課題を解決するための手段(図1〜図4) 作用(図1〜図4) 実施例 (1)第1実施例(図1及び図2) (2)第2実施例(図3) (3)第3実施例(図4) (4)他の実施例 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、パーソナルハンデイホ
ン、移動体無線機、衛生放送チユーナ等のアナログ信号
処理及びデイジタル信号処理が混載された情報処理装置
における半導体部品の搭載方法のうち、特に多層配線基
板を用いたマルチチツプモジユールに適用して好適なも
のである。
【0003】
【従来の技術】近年、パーソナルハンデイホン(セルラ
ホン)、移動体無線機、衛生放送チユーナ等の情報機器
において、情報通信のデイジタル化が進行している。ま
た同時に従来通りアナログ伝送方式ではあるものの映像
信号等の処理については、A/D変換を行つた後、デイ
ジタル信号処理を行う場合が増えてきている。
【0004】このような状況下で、機器の小型化も同時
に進行し、非常に狭い空間にアナログ系の信号処理とデ
イジタル系の信号処理とが混載するいわゆるミツクスド
シグナル(Mixed Signal)を取り扱うケースが増えてき
ている。このような場合、従来は、デイジタル系信号処
理部で発生するノイズがアナログ系信号処理部へ混入す
るのを防ぐため、シールド板を用いて電磁誘導性ノイズ
を遮蔽したり、ノイズ除去フイルタを使用したり、アナ
ログ系とデイジタル系の電源、グランド(GND)を分
離したりするようになされていた。
【0005】また特に高密度かつ高速な信号を取り扱い
可能な半導体集積回路の高密度実装技術として、種々の
基板材料を用いたマルチチツプモジユール(MCM:Mu
lti-chip-module )が開発されている。マルチチツプモ
ジユールは、高密度な半導体集積回路の実装を達成する
ために、通常特性インピーダンスの考慮された伝送線路
の形成された基板上に、ワイヤボンデイング法、TAB
法及びフリツプチツプ法等の実装技術によりLSIチツ
プをベアチツプの状態で実装する。
【0006】この場合、基板の材料として、安価なガラ
スエポキシを用いたもの(MCM−L)、セラミツク多
層基板を用いたもの(MCM−C)、Si基板を用いた
もの(MCM−D)等がある。因に、半導体チツプのマ
ルチチツプモジユールの各基板上への実装方法のうち、
フリツプチツプボンデイングが、最も高密度性及び高速
動作性の点で他の実装方法よりも優れている。
【0007】図5は、デイジタル映像通信を実行するた
めのテレビジヨン受信機の信号処理部1を示し、当該信
号処理部1のうちアナログ系信号処理ブロツク2及びデ
イジタル系信号処理ブロツク3を多層配線基板(以下、
これをモジユール基板と呼ぶ)4上に実装してマルチチ
ツプモジユール化する。
【0008】信号処理部1において、フロントエンド回
路5は、入力された搬送波を検波及び復調した後、これ
をベースバンド信号S1としてアナログ系信号処理ブロ
ツク2のサンプルホールド回路6に送出する。サンプル
ホールド回路6は、制御部7から出力される制御信号S
2に基づいて、当該ベースバンド信号S3をサンプルホ
ールドした後、A/D変換回路8においてデイジタル変
換する。このA/D変換回路8において、アナログ系信
号処理ブロツク2及びデイジタル系信号処理ブロツク3
間の境界となり、この段階においてベースバンド信号S
3からデイジタル信号S4に復調される。
【0009】続いてデイジタル系信号処理ブロツク3の
入力処理回路9は、当該デイジタル信号S4に基づいて
データの再配列を行うことによつてエラー補正した後、
これをデイジタル処理信号S5として信号伸長回路10
に送出する。信号伸長回路10は、出力時の帯域圧縮方
式に従つてデイジタル処理信号S5を伸長した後、これ
をデイジタル伸長信号S6として出力処理回路11に出
力する。続いて出力処理回路11は、デイジタル伸長信
号S6に基づいて、例えばモニタ又はコンピユータ等に
出力するための信号を分離又は再構成する。
【0010】ここで従来、アナログ信号処理及びデイジ
タル信号処理が混載されたマルチチツプモジユールとし
て、図6(A)に示すようなモジユール基板4がある。
この場合、図5においてアナログ系信号処理ブロツク2
及びデイジタル系信号処理ブロツク3のうちA/D変換
回路8及び入力処理回路9は、共にアナログ系の信号処
理とデイジタル系の信号処理とが混載した半導体チツプ
で構成されている。
【0011】すなわち図6(A)のA−A′線を断面に
とつて示す図6(B)において、モジユール基板4は、
セラミツク多層基板でなり、下方から順次デイジタルG
ND20、デイジタル電源21、アナログGND22、
アナログ電源23とプレート状に積層され(以下、これ
らをまとめてアナログ/デイジタル系電源/GNDと呼
ぶ)、電源及びGNDについて4層の導体層を形成す
る。
【0012】さらに当該4層の導体層の上には、同一平
面上にアナログ信号線24Y及びデイジタル信号線25
Yが形成され、さらにその上には同一平面上にアナログ
信号線24X及びデイジタル信号25Xが形成されてい
る。これによりモジユール基板4は、合計6層の導体層
から構成されている。
【0013】ここで、A/D変換回路8及び入力処理回
路9でなる各半導体チツプは、それぞれフリツプチツプ
法によりモジユール基板4と接続されている。この場合
図7に示すように、半導体チツプ(8、9)は、ICパ
ツド30に形成されたBLM(Ball Limiting Metal )
31及びはんだバンプ32を介してモジユール基板4上
に形成されたモジユールパツド33に接続されている。
【0014】また半導体チツプ(8、9)とモジユール
基板4との間のはんだ接合部は、封止用の樹脂34を用
いて封止され、これにより当該はんだ接合部の隙間に入
り込んだ水分による酸化を防止し得、この結果接続の信
頼性を向上し得るようになされている。このようにフリ
ツプチツプ法によりモジユール基板4に実装された半導
体チツプ(8、9)は、図6(B)に示すようにセラミ
ツクス製又は金属製でなるキヤツプ35によつてシール
される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6(A)
及び(B)に示すようにモジユール基板4においては、
アナログ/デイジタル系電源/GND20〜23がそれ
ぞれアナログ系とデイジタル系とで分離供給されている
ものの、デイジタル信号線25Yがアナログ電源23の
近傍位置に配線されており、空間的に分離されていな
い。このため、デイジタル信号線25Yから出された種
々のノイズがアナログ電源23に誘起され、この結果半
導体チツプ8又は9のアナログ回路の電源ラインを介し
てアナログ信号線24X又は24Yに重畳される問題が
あつた。
【0016】因に、この場合のノイズには、配線と入出
力バツフアのインピーダンス不整合から生じる反射ノイ
ズ(波形歪み)、入出力バツフアが一度にスイツチング
することにより電源、GNDの自己インダクタンスの影
響で生じるスイツチングノイズ(スパイクノイズ)、空
間的に電磁的カツプリングすることにより生じるクロス
トークノイズ(波形重畳)、及びこれらの電源又はGN
Dから混入し半導体デバイスを介して信号に重畳される
帰還ノイズ、複数の要因が重なつて生じる複合ノイズ等
がある。
【0017】この問題を解決するため、図6との対応部
分に同一符号を付して示す図8において、モジユール基
板40が提案されている。すなわちモジユール基板40
は、セラミツク多層基板でなり、図8(A)及び当該図
8(A)のB−B′線を断面にとつて表す図8(B)に
示すように下方から順次第1層〜第4層の導体層が積層
されてなる。この場合、第1の導体層はアナログGND
41及びデイジタルGND42でなり、第2の導体層は
アナログ信号線43Y及びデイジタル信号線44Yでな
り、また第3の導体層はアナログ信号線43X及びデイ
ジタル信号44Xでなり、さらに第4の導体層はアナロ
グ電源45及びデイジタル電源46でなる。
【0018】このモジユール基板40においては、アナ
ログ/デイジタル系電源/GND41〜46がそれぞれ
分割され、かつ、アナログ信号線43X及び43Yとデ
イジタル信号線44X及び44Yが空間的に分離されて
いる。ところが、デイジタル信号線44X及び44Yの
一部は、アナログ電源45及びアナログGND41間に
配設されており、このためデイジタル信号系のノイズが
電源/GNDを介してアナログ信号系へ誘起されること
から、図6におけるモジユール基板4の場合と同様の問
題が未だ解決されなかつた。
【0019】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、デイジタル回路配線系からアナログ回路配線系へノ
イズが混入することを防止し得る多層配線基板を提案し
ようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、アナログ回路及びアナログ回路配
線系とデイジタル回路及びデイジタル回路配線系を同一
基板上で複数層に配置した多層配線基板40(50、6
0、70)において、アナログ回路配線系41、45、
43X、43Y(51、55、53X、53Y、63、
65、61X、61Y、74、78、76X、76Y)
と、デイジタル回路配線系42、46、44X、44Y
(52、56、54X、54Y、64、66、62X、
62Y、71、75、73、79、72X、72Y、7
7X、77Y)とを電気的及び空間的に分離して配置す
るようにする。
【0021】また本発明においては、アナログ回路配線
系は、アナログ信号を伝送する各第1の信号ライン43
X、43Y(53X、53Y、61X、61Y、76
X、76Y)が、第1の電源層45(55、65、7
8)及び第1のグランド層41(51、63、74)に
挟まれる空間領域内に形成されてなり、デイジタル回路
配線系は、デイジタル信号を伝送する各第2の信号ライ
ン44X、44Y(54X、54Y、62X、62Y、
72X、72Y、77X、77Y)が、第1の電源層4
5(55、65、78)と電気的に分離形成された第2
の電源層46(56、66、73、79)と、第1のグ
ランド層41(51、63、74)と電気的に分離形成
された第2のグランド層42(52、64、71、7
5)とによつて挟まれる空間領域内に形成されてなるよ
うにする。
【0022】
【作用】アナログ回路配線系と、デイジタル回路配線系
とを電気的及び空間的に分離して配置するようにしたこ
とにより、アナログ回路配線系とデイジタル回路配線系
とでそれぞれ別個に入出力インピーダンスを制御するこ
とができ、この結果デイジタル回路配線系からアナログ
回路配線系へノイズが混入することを防止し得る。
【0023】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0024】(1)第1実施例 図8との対応部分に同一符号を付して示す図1におい
て、モジユール基板50はセラミツク多層基板でなり、
図1(A)のC−C′線を断面にとつて表す図1(B)
に示すように下方から順次第1層〜第4層の導体層が積
層されてなる。この場合、第1の導体層はアナログGN
D51及びデイジタルGND52でなり、第2の導体層
はアナログ信号線53Y及びデイジタル信号線54Yで
なり、また第3の導体層にはアナログ信号線53X及び
デイジタル信号54Xでなり、さらに第4の導体層には
アナログ電源55及びデイジタル電源56でなる。実際
上、アナログGND51及びアナログ電源55と、デイ
ジタルGND52及びデイジタル電源56とは、図2に
示すように分離されている。
【0025】図1(B)に示すように、アナログ信号線
53X及び53Yは、デイジタルGND52及びデイジ
タル電源56間に挟まれた空間に位置しないように形成
されている。この場合、アナログ信号線53X及び53
Yは、それぞれアナログGND51及びアナログ電源5
5間においてストリツプライン( Strip Line )構造を
形成している。すなわちアナログ信号線53X及び53
Yは、それぞれアナログGND51及びアナログ電源5
5の距離の中心からずれた位置に形成され、いわゆる非
平衡タイプストリツプライン(Unbalanced Strip Line
)構造を形成してなる。
【0026】またデイジタル信号線54X及び54Y
は、アナログGND51及びアナログ電源55間に挟ま
れた空間に位置しないように形成されている。この場
合、デイジタル信号線54X及び54Yは、それぞれデ
イジタルGND52及びデイジタル電源56間において
ストリツプライン( Strip Line )構造を形成してい
る。すなわちデイジタル信号線54X及び54Yは、そ
れぞれデイジタルGND52及びデイジタル電源56の
距離の中心からずれた位置に形成され、いわゆる非平衡
タイプストリツプライン(Unbalanced Strip Line )構
造を形成してなる。
【0027】ここで、モジユール基板50にはセラミツ
クス製又は金属製でなるキヤツプ35(図6)が全ての
半導体チツプ8及び9をマウントした後にシールされ、
これにより当該半導体チツプ8及び9のアルミ配線や基
板との接続部を外気から保護することができる。またモ
ジユール基板50の下部周辺には、モジユールパツド
(MP)が2列に設けられ、当該モジユールパツドを介
して外部と信号の入出力するための接続端子として機能
するようになされている。
【0028】以上の構成において、アナログ信号線53
X及び53Yとデイジタル信号線54X及び54Yをそ
れぞれアナログ系とデイジタル系の電源及びGND間に
別個に配設することにより、それぞれアナログ系とデイ
ジタル系のストリツプライン構造が形成される。これに
より、各信号線の配線幅や厚みを選定することによりア
ナログ系とデイジタル系とでそれぞれ別個にインピーダ
ンスを制御することができる。従つてアナログ系入出力
インピーダンス及びデイジタル系入出力インピーダンス
をそれぞれ最適な配線状態におけるインピーダンスに設
定することができ、かくして反射によるノイズ等を低減
し得る。
【0029】またアナログGND51及びアナログ電源
55とデイジタルGND52及びデイジタル電源56と
を、それぞれプレート状に形成したことにより、アナロ
グ信号線53X及び53Yにデイジタル信号線54X及
び54Yから生じるノイズが誘起されることを遮断する
ことができる。
【0030】以上の構成によれば、アナログGND51
及びアナログ電源55を相対向する位置に設け、当該ア
ナログGND51及びアナログ電源55間にアナログ信
号線53X及び53Yのみを挟み込むように配設すると
共に、デイジタルGND52及びデイジタル電源56を
相対向する位置に設け、当該デイジタルGND52及び
デイジタル電源56間にデイジタル信号線54X及び5
4Yのみ挟み込むように配設したことにより、デイジタ
ル回路系から生じる種々のノイズがアナログ回路系信号
に混入することを防止することができる。
【0031】(2)第2実施例 図1との対応部分に同一符号を付して示す図2におい
て、モジユール基板60はセラミツク多層基板でなり、
図2(A)のD−D′線を断面にとつて表す図2(B)
に示すように下方から順次第1層〜第4層の導体層が積
層されてなる。この場合、第1の導体層はアナログ信号
線61Y及びデイジタル信号線62Yでなり、第2の導
体層はアナログGND63及びデイジタルGND64で
なり、また第3の導体層はアナログ電源65及びデイジ
タル電源66でなり、さらに第4の導体層はアナログ信
号線61X及びデイジタル信号62Xでなる。
【0032】この場合図2(B)に示すように、アナロ
グ信号線61Xはアナログ電源65と対をなし、マイク
ロストリツプライン(Micro Strip Line)構造を形成す
ると共に、アナログ信号線61YはアナログGND63
と対をなし、マイクロストリツプライン構造を形成して
なる。
【0033】またデイジタル信号線62Xはデイジタル
電源66と対をなし、マイクロストリツプライン構造を
形成すると共に、デイジタル信号線62Yはデイジタル
GND64と対をなし、マイクロストリツプライン構造
を形成してなる。
【0034】以上の構成において、アナログ信号線61
X及び61Yとデイジタル信号線62X及び62Yをそ
れぞれアナログ系とデイジタル系の電源及びGND間に
別個に配設することにより、それぞれアナログ系とデイ
ジタル系のストリツプライン構造が形成される。これに
より、各信号線の配線幅や厚みを選定することによりア
ナログ系とデイジタル系とでそれぞれ別個にインピーダ
ンスを制御することができる。従つてアナログ系入出力
インピーダンス及びデイジタル系入出力インピーダンス
をそれぞれ最適な配線状態におけるインピーダンスに設
定することができ、かくして反射によるノイズ等を低減
し得る。
【0035】またアナログGND63及びアナログ電源
65とデイジタルGND64及びデイジタル電源66と
を、それぞれプレート状に形成したことにより、アナロ
グ信号線61X及び61Yにデイジタル信号線62X及
び62Yから生じるノイズが誘起されることを遮断する
ことができる。
【0036】以上の構成によれば、アナログGND63
及びアナログ電源65を相対向する位置に設け、当該ア
ナログGND63及びアナログ電源65間にアナログ信
号線61X及び61Yのみを挟み込むように配設すると
共に、デイジタルGND64及びデイジタル電源66を
相対向する位置に設け、当該デイジタルGND64及び
デイジタル電源66間にデイジタル信号線62X及び6
2Yのみ挟み込むように配設したことにより、デイジタ
ル回路系から生じる種々のノイズがアナログ回路系信号
に混入することを防止することができる。
【0037】(3)第3実施例 図1との対応部分に同一符号を付して示す図4におい
て、モジユール基板70はセラミツク多層基板でなり、
図4(A)のD−D′線を断面にとつて表す図4(B)
に示すように下方から順次第1層〜第8層の導体層が積
層されてなる。この場合、第1の導体層は第1のデイジ
タルGND71でなり、第2の導体層は第1のデイジタ
ル信号線72Yでなり、第3の導体層は第1のデイジタ
ル信号線72Xでなり、第4の導体層は第1のデイジタ
ル電源73でなる。さらに第5の導体層はアナログGN
D74及び第2のデイジタルGND75でなり、第6の
導体層はアナログ信号線76Y及び第2のデイジタル信
号線77Yでなり、第7の導体層はアナログ信号線76
X及び第2のデイジタル信号線77Xでなり、第8の導
体層はアナログ電源78及び第2のデイジタル電源79
でなる。
【0038】この場合、第2のデイジタル電源79、第
2のデイジタルGND75、第2のデイジタル信号線7
7X及び77Yの組合せによりストリツプライン構造が
形成されると共に、第1のデイジタル電源73、第1の
デイジタルGND71、第1のデイジタル信号線72X
及び72Yの組合せによりストリツプライン構造が形成
されるようになされている。
【0039】またアナログ電源78、アナログGND7
4、アナログ信号線76X及び76Yの組合せによりス
トリツプライン構造が形成される。このとき第1のデイ
ジタル電源73、第1のデイジタルGND71、第1の
デイジタル信号線72X及び72Yの組合せにより形成
されたストリツプライン構造とは積層方向に一部が重な
る構造とすることができる。
【0040】以上の構成において、アナログ信号線76
X及び76Yと第1のデイジタル信号線72X及び72
Yと第2のデイジタル信号線77X及び77Yとを、そ
れぞれアナログ系とデイジタル系の電源及びGND間に
別個に配設することにより、それぞれアナログ系とデイ
ジタル系のストリツプライン構造が形成される。これに
より、各信号線の配線幅や厚みを選定することによりア
ナログ系とデイジタル系とでそれぞれ別個にインピーダ
ンスを制御することができる。従つてアナログ系入出力
インピーダンス及びデイジタル系入出力インピーダンス
をそれぞれ最適な配線状態におけるインピーダンスに設
定することができ、かくして反射によるノイズ等を低減
し得る。
【0041】またアナログGND74及びアナログ電源
78と第1のデイジタルGND71及び第1のデイジタ
ル電源73と第2のデイジタルGND75と第2のデイ
ジタル電源79とを、それぞれプレート状に形成したこ
とにより、アナログ信号線76X及び76Yに、第1の
デイジタル信号線72X及び72Yから生じるノイズや
第2のデイジタル信号線77X及び77Yから生じるノ
イズが誘起されることを遮断することができる。
【0042】以上の構成によれば、アナログGND74
及びアナログ電源78を相対向する位置に設け、当該ア
ナログGND74及びアナログ電源78間にアナログ信
号線76X及び76Yのみを挟み込むように配設すると
共に、第1のデイジタルGND71及び第1のデイジタ
ル電源73を相対向する位置に設け、当該第1のデイジ
タルGND71及び第1のデイジタル電源73間に第1
のデイジタル信号線72X及び72Yのみ挟み込むよう
に配設し、さらに第2のデイジタルGND75及び第2
のデイジタル電源79を相対向する位置に設け、当該第
2のデイジタルGND75及び第2のデイジタル電源7
9間に第2のデイジタル信号線77X及び77Yのみ挟
み込むように配設したことにより、デイジタル回路系か
ら生じる種々のノイズがアナログ回路系信号に混入する
ことを防止することができる。さらに配線密度が高く、
自由にモジユール入出力端子への引き回しができない場
合に適用することができる。
【0043】(4)他の実施例 なお第1〜第3実施例においては、半導体チツプ8及び
9はフリツプチツプ法によりモジユール基板50、6
0、70に実装される場合について述べたが、本発明は
これに限らず、他の方法、例えばワイヤボンデイング法
やTAB法により実装された場合でも良い。
【0044】また第1〜第3実施例においては、モジユ
ール基板50、60、70としてセラミツク多層基板を
用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
FR−4とうの有機多層基板やSi基板上に生成された
薄膜多層配線基板(COW:Chip on Wafer又はSi on Si
等)を用いるようにしても良い。
【0045】さらに第1〜第3実施例においては、アナ
ログ系配線及びデイジタル系配線を互いに直交するX、
Y方向に配線した場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、アナログ系配線及びデイジタル系配線を互い
に交差しない限り、面内の所定の自由な方向に配線する
ようにしても良い。
【0046】さらに第3実施例においては、アナログ電
源78、アナログGND74、アナログ信号線76X及
び76Yの組合せにより形成されたストリツプライン構
造を、第1のデイジタル電源73、第1のデイジタルG
ND71、第1のデイジタル信号線72X及び72Yの
組合せにより形成されたストリツプライン構造の上に積
層した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
アナログ配線系を上下からデイジタル配線系で挟み込ん
で積層するようにしても良く、またデイジタル配線系を
上下からアナログ配線系で挟み込んで積層するようにし
ても良く、その他種々の組合せをすることも可能であ
る。
【0047】さらに第1〜第3実施例においては、スト
リツプライン構造及びマイクロストリツプライン構造を
形成するようにした場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、アナログ配線系及びデイジタル配線系にお
いて、各配線の同一平面上に更に電源パターン又はグラ
ンドパターンを加えて配設するいわゆるコープレナライ
ン(Co-planar Line)構造を形成するようにしても良
い。
【0048】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、 アナロ
グ回路及びアナログ回路配線系とデイジタル回路及びデ
イジタル回路配線系を同一基板上で複数層に配置した多
層配線基板において、アナログ回路配線系と、デイジタ
ル回路配線系とを電気的及び空間的に分離して配置する
ようにしたことにより、アナログ回路配線系とデイジタ
ル回路配線系とでそれぞれ別個に入出力インピーダンス
を制御することができ、この結果デイジタル回路配線系
からアナログ回路配線系へノイズが混入することを防止
し得る多層配線基板を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例によるモジユール基板の構成を示す
平面図及び部分的略線図である。
【図2】アナログ電源/GNDとデイジタル電源/GN
Dの分離状態を表す平面図である。
【図3】第2実施例によるモジユール基板の構成を示す
平面図及び部分的略線図である。
【図4】第3実施例によるモジユール基板の構成を示す
平面図及び部分的略線図である。
【図5】従来の信号処理部の構成を示すブロツク図であ
る。
【図6】従来のモジユール基板の構成を示す平面図及び
部分的略線図である 。
【図7】半導体チツプとモジユール基板との接続状態を
表す部分的断面図である。
【図8】従来のモジユール基板の構成を示す平面図及び
部分的略線図である 。
【符号の説明】
1……信号処理部、4、40、50、60、70……モ
ジユール基板、8……A/D変換部、9……入力処理
部、20、42、52、64、71、75……デイジタ
ルGND(第1及び第2のデイジタルGND)、21、
46、56、66、73、79……デイジタル電源(第
1及び第2のデイジタルGND)、22、41、51、
63、74……アナログGND、23、45、55、6
5、78……アナログ電源、24X、24Y、43X、
43Y、53X、53Y、61X、61Y、76X、7
6Y……アナログ信号線、25X、25Y、44X、4
4Y、54X、54Y、62X、62Y、72X、72
Y、77X、77Y……デイジタル信号線(第1及び第
2のデイジタル信号線)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/12 H04B 15/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログ回路及びアナログ回路配線系とデ
    イジタル回路及びデイジタル回路配線系を同一基板上で
    複数層に配置した多層配線基板において、 上記アナログ回路配線系と、上記デイジタル回路配線系
    とを電気的及び空間的に分離して配置したことを特徴と
    する多層配線基板。
  2. 【請求項2】上記アナログ回路配線系は、 アナログ信号を伝送する各第1の信号ラインが、第1の
    電源層及び第1のグランド層に挟まれる空間領域内に形
    成されてなり、 上記デイジタル回路配線系は、 デイジタル信号を伝送する各第2の信号ラインが、上記
    第1の電源層と電気的に分離形成された上記第2の電源
    層と、上記第1のグランド層と電気的に分離形成された
    第2のグランド層とによつて挟まれる空間領域内に形成
    されてなることを特徴とする請求項1に記載の多層配線
    基板。
  3. 【請求項3】上記アナログ回路配線系と、上記デイジタ
    ル回路配線系とが、厚み方向に分離されたことを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の多層配線基板。
  4. 【請求項4】上記アナログ回路配線系は、上記第1の電
    源層又は上記第1のグランド層のどちらか一方のみと電
    磁的に相互作用を有することを特徴とする請求項1、請
    求項2又は請求項3に記載の多層配線基板。
  5. 【請求項5】上記デイジタル回路配線系は、上記第2の
    電源層又は上記第2のグランド層のどちらか一方のみと
    電磁的に相互作用を有することを特徴とする請求項1、
    請求項2又は請求項3に記載の多層配線基板。
  6. 【請求項6】上記アナログ回路配線系は、上記第1の電
    源層又は上記第1のグランド層のどちらか一方と同層に
    設けられ、電磁的に相互作用を有することを特徴とする
    請求項1、請求項2又は請求項3に記載の多層配線基
    板。
  7. 【請求項7】上記デイジタル回路配線系は、上記第2の
    電源層又は上記第2のグランド層のどちらか一方と同層
    に設けられ、電磁的に相互作用を有することを特徴とす
    る請求項1、請求項2又は請求項3に記載の多層配線基
    板。
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Cited By (7)

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