JPH08203862A - 窒化物系化合物半導体のエッチング方法 - Google Patents

窒化物系化合物半導体のエッチング方法

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JPH08203862A
JPH08203862A JP1173195A JP1173195A JPH08203862A JP H08203862 A JPH08203862 A JP H08203862A JP 1173195 A JP1173195 A JP 1173195A JP 1173195 A JP1173195 A JP 1173195A JP H08203862 A JPH08203862 A JP H08203862A
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compound semiconductor
etching
layer
nitride
hydrogen atoms
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JP1173195A
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Inventor
Akihiko Ishibashi
明彦 石橋
Masaya Mannou
正也 萬濃
Seiji Onaka
清司 大仲
Toshiya Fukuhisa
敏哉 福久
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウエハ内において選択的にかつ結晶にダメー
ジを与えることなく半導体レーザ共振器端面にも使い得
る面を出すエッチング方法を提供する。 【構成】 サファイア基板1上にGaNバッファ層2、n-G
aN層3、n-AlGaInNクラッド層4、GaN活性層5、p-AlGa
InNクラッド層6、p-GaN層7を順次堆積する。次に水素
化物雰囲気中での熱処理または水素プラズマ照射を行い
p-AlGaInNクラッド層6、p-GaN層7の一部分(H領域)
を高抵抗にする。次に、塩酸等の電解液を用いてH領域
を選択的に電気分解する。GaN活性層5まで達した後光
照射を行いながら、さらに電気分解し、n-GaN層3に達
したら電気分解を中止する。最後に窒素等の水素化物ガ
スを含まない雰囲気で500℃以上の熱処理を行い、H
領域から水素原子を放出させてH領域をもとの低抵抗の
状態に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は青色から紫外域における
発光ダイオードまたは同波長域におけるレーザダイオー
ドのデバイス製造方法、特に発光デバイスに用いられる
窒化ガリウム系半導体のエッチング方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】青色発光素子はフルカラーディスプレー
や高密度記録可能な光ディスク用光源として期待されて
おり、ZnSe等のII-VI族化合物半導体やSiC、GaN等のIII
-V化合物半導体を用いて盛んに研究されている。特に最
近AlGaN、GaNを用いて青色の発光ダイオードが実現され
ており、窒化物系化合物半導体を用いた発光素子は注目
されている。窒化物系化合物半導体を用いたデバイスの
作製方法を説明する。
【0003】まず図6に示すようにまずサファイア基板
1上に有機金属気相成長(MOVPE)法等により、GaN2バッ
ファ層、n-GaN3、n-AlGaInN4、GaN5、p-AlGaInN6、p-Ga
N7を順次堆積した後、ドライエッチングを用いてn-AlGa
InN4、GaN5、p-AlGaInN6、p-GaN7の一部分をエッチング
除去して、n-GaN3の一部分をむき出しにして陰電極を形
成する。このように窒化物系化合物半導体は適当なエッ
チング液が無く、デバイスの微細構造を作製する上にお
いてはドライエッチングを用いて加工している。
【0004】また、サファイア基板は結晶構造が菱面体
構造で、通常(0001)面が入手しやすく用いられている。
この基板上に窒化物系化合物半導体を成長した場合デバ
イス構造に対して垂直な方向ではへきかい性がなく、例
えばこれを用いて半導体レーザを作製する場合、前出の
ドライエッチングまたは基板裏面に機械的にスクライブ
をいれて割るしかなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のよう
なドライエッチングによる製造方法ではエッチング時に
結晶にダメージが入ってしまいデバイスの信頼性に問題
がある。特に電流狭窄を行うような微細構造を作製する
場合、活性層近傍でエッチングを制御する必要がある場
合等は結晶のダメージはデバイスにとって致命的とな
る。
【0006】また、ドライエッチングまたは基板裏面に
機械的にスクライブをいれてウエハを割ると図6に示す
ようにデバイス発光共振器端面に傷が入ってしまうため
レーザ共振器端面を作製することは極めて困難であっ
た。
【0007】この発明の目的はこのような課題を解決
し、ウエハ内において選択的にかつ結晶にダメージを与
えることなく半導体レーザ共振器端面にも使い得る面を
出すエッチング方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段は以下に示すとおりである。 (1)p型窒化物系化合物半導体を含む窒化物系化合物
半導体から構成されるウエハの一部分に選択的に水素原
子を拡散させる工程と、前記半導体を電解液に浸して電
界をかけてエッチングすることを特徴とする窒化物系化
合物半導体のエッチング方法である。特に選択的に水素
原子を拡散させる手段として窒化物系化合物半導体から
構成されるウエハの一部分に選択的に誘電体膜を堆積
し、アンモニアを含む水素化物ガスから構成される雰囲
気で熱処理することを特徴とする窒化物系化合物半導体
のエッチング方法である。 (2)p型窒化物系化合物半導体を含む窒化物系化合物
半導体から構成されるウエハに水素原子を拡散させる工
程と、前記半導体を電解液に浸しかつ一部分に選択的に
光線を照射しながら電界をかけてエッチングすることを
特徴とする窒化物系化合物半導体のエッチング方法であ
る。特に水素原子を拡散させる工程がアンモニアを含む
水素化物ガスから構成される雰囲気で熱処理することを
特徴とする窒化物系化合物半導体のエッチング方法であ
る。 (3)窒化物系化合物半導体からなる多層膜の断面に水
素原子を拡散させる工程と、前記多層膜を電解液に浸し
電界をかけてエッチングすることを特徴とする窒化物系
化合物半導体のエッチング方法である。特に水素原子を
拡散させる工程がアンモニアを含む水素化物ガスから構
成される雰囲気で熱処理することを特徴とする窒化物系
化合物半導体のエッチング方法である。
【0009】
【作用】上記本発明の半導体レーザの製造方法(1)に
よれば、p型窒化物系化合物半導体を含む窒化物系化合
物半導体のウエハをアンモニアを含む水素化物ガス中で
熱処理を行うと誘電体膜を選択的に堆積した部分ではア
ンモニアの分解は抑制され、誘電体膜を堆積していない
部分ではアンモニアの分解は促進されて結晶中に水素原
子が拡散してくる。水素原子を拡散させたさせたp型窒
化物系化合物半導体は水素パッシベーションのため高抵
抗となる。このウエハを電解液に浸し電界をかけて電気
分解をおこなうと、p型の部分にはホールが供給されて
分解が起こるが、高抵抗部分はホールが供給されないの
で分解が起こらない。
【0010】上記本発明の半導体レーザの製造方法
(2)によれば、p型窒化物系化合物半導体を含む窒化
物系化合物半導体のウエハをアンモニアを含む水素化物
ガス中で熱処理を行うとアンモニアの分解によって生じ
た水素原子が結晶中に拡散しp型窒化物系化合物系半導
体層を水素パッシベーションで高抵抗にする。このウエ
ハを電解液に浸しウエハの一部分に選択的に光線を照射
しながら電界をかけて電気分解をおこなうと、光線照射
部はホールが供給されて分解されるが、未照射部はホー
ルが供給されないので分解が起こらない。
【0011】上記本発明の半導体レーザの製造方法
(3)によれば、窒化物系化合物半導体からなる多層膜
をアンモニアを含む水素化物ガス中で熱処理を行うとア
ンモニアの分解によって生じた水素原子が結晶中に拡散
しp型窒化物系化合物系半導体層を水素パッシベーショ
ンで高抵抗にする。この断面に光線を照射しながら電界
をかけて電気分解をおこなうと、光線照射部には一様に
ホールが供給されて多層膜の伝導型にかかわらず電気分
解が起きレーザ共振器端面が作製できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0013】(実施例1)図1(a)に示すようにまず
サファイア基板1上にGaNバッファ層2、n-GaN層3、n-
AlGaInNクラッド層4、GaN活性層5、p-AlGaInNクラッ
ド層6、p-GaN層7を順次堆積し、SiO2マスク8をp-GaN
層7上に選択的に堆積する。結晶成長は有機金属気相成
長法(MOVPE)法で行う。すなわち、まず気相成長
させるに先立ち、サファイア基板1を反応炉内のサセプ
ター上に設置し、真空排気した後、100Torrの水素雰囲
気において1100℃で10分間加熱し、基板のクリーニング
を行う。
【0014】次に、600℃まで冷却し、TMG(トリメチル
ガリウム)を60μモル/分、NH3(アンモニア)を1.3L
/分、キャリア水素を2.5L/分流してGaNバッファ層2
を50nm成長させる。
【0015】次にTMGの供給のみを停止し温度を1030℃
まで上昇させた後、TMGを60μモル/分、SiH4(シラ
ン)をを1μモル/分供給してn-GaN層3を堆積する。
【0016】次にTMGの供給を停止し、800℃まで下げた
後NH3の流量を10L/分にあげる。さらにTMA(トリメチ
ルアルミニウム)を50μモル/分、TMGを60μモル/
分、TMI(トリメチルインジウム)を500μモル/分、Si
H4をを1μモル/分加えて供給しn-AlGaInNクラッド層4
を堆積した後、TMG、TMA、TMIの供給を停止し1030℃ま
で温度を上げNH3の流量を1.3L/分にする。
【0017】次にTMGを60μモル/分供給してGaN活性層
5を堆積した後、再び温度を800℃まで下げた後NH3の流
量を10L/分にあげ、TMAを50μモル/分、TMGを60μモ
ル/分、TMIを500μモル/分、Cp2Mg(シクロペンタジ
エニルマグネシウム)をを1μモル/分加えて供給しp-A
lGaInNクラッド層6を堆積する。
【0018】最後にTMG、TMA、TMIの供給を停止し1030
℃まで温度を上げNH3の流量を1.3L/分にし、TMGを60μ
モル/分、Cp2Mgをを1μモル/分供給してp-GaN層7を
堆積する。
【0019】成長後の冷却時においては600℃以上でNH3
の供給を停止し、H2のみの雰囲気で室温まで冷却する。
すなわちこの冷却過程でp-AlGaInNクラッド層6、p-GaN
層7への水素原子の侵入を阻止する。ここで、600℃
の温度でNH3の供給を停止したのは、p型ドーパント
であるMgとともに結晶中に入っている水素を結晶から
追い出したいがためであり、この600℃以上の温度で
は、Mgと水素との結合を切ることができるので、この
温度でガスの供給を停止した。
【0020】次にホトリソグラフィーを用いてSiO2マス
ク8を選択的に堆積した後、NH3とH2混合雰囲気で600
℃、10分間熱処理する。NH3流量は2L/分である。冷却
過程においては室温までNH3を供給する。この過程でSiO
2マスク8以外の領域ではNH3が分解し水素原子が生成さ
れて結晶中(図1(b)H領域)に侵入するのに対し、
SiO2マスク8上ではNH3の分解が抑制されるので水素原
子の侵入はない。よってH領域のみが高抵抗化される。
H領域の水素化は水素化物雰囲気における熱処理以外に
も、水素プラズマをSiO2等の誘電体膜をマスクとして照
射しても良い。
【0021】次にフッ酸でSiO2マスク8を除去した後、
図2に示すようにウエハを塩酸等の電解液11に浸す。
ウエハのp-GaN7には陽電極9を電解液11には陰電極
をそれぞれ設置する。この状態で電界を加えると図2に
示すようにp型伝導領域にはホールが供給されてGa+、N
+等のイオンが生成されて電気分解が起こる。すなわ
ち、図1(c)のようにp-AlGaInNクラッド層6、p-GaN
層7のH領域以外が選択的にエッチング除去される。
【0022】さらに図1(d)のようにXeランプ等の
GaNのバンドギャップ(3.4eV)よりも大きい波長
を含む光線をレンズで絞りH領域下部のn-GaN活性層
5、n-AlGaInNクラッド層に照射しながら電解をかける
と光励起によって生成されたホールの供給のため電気分
解が起こりn-GaNが表出する。したがってこれにデバイ
スの陰電極を設置すれば発光デバイスが作製できる。
【0023】最後にウエハを500℃以上のH2雰囲気で
30分間熱処理し、ウエハから水素原子を完全に離脱さ
せる。熱処理雰囲気はH2以外のN2やAr等水素化物ガス以
外であればいずれでも良い。GaN結晶の伝導型及びXe
ランプ光の照射強度に対する電気分解のエッチングレー
トの依存性を図3に示す。p型GaNでは光線を未照射で
もレートがかなり速いのに対し、n型、あるいは高抵抗
GaNでは光線を未照射ではほとんどエッチングされな
い。
【0024】またいずれの伝導型においても光線の照射
強度が強くなるに従いエッチングレートが増加する。こ
のことは電気分解による選択エッチングが電気伝導によ
って極めて制御性良くできることを示している。このよ
うにして電気分解によるウエットエッチングを行えば活
性層端面にダメージを与えることもなく選択的に広範囲
にわたって制御性良く微細加工が可能となる。
【0025】なお、本実施例で照射する光は、照射する
材料よりもバンドギャップ波長の大きいエネルギーの波
長であればよい。Xeランプ以外には、ヘリウムカドミ
ウムレーザ、窒素レーザであってもよい。波長はともに
約330nmである。
【0026】また、本実施例では、p型AlGaInN
系の材料に水素を導入して、高抵抗化しているが、同様
にn型AlGaInN系の材料に水素を導入して、高抵
抗化することもできるので、この実施例で説明した方法
は、n型の窒化物化合物半導体にも応用が可能である。
その場合に、水素を導入する方法、電気分解によりエッ
チングする方法も図2に示した方法、つまりこの実施例
をそのまま応用できるのである。
【0027】また基板にはサファイアを用いたが、Si
Cを用いることもできる。この場合、基板の上に成長す
るAlGaInN層に近い格子定数にすることができる
し、さらにSiCにはドーピングが可能で、p型、n型
基板として用いることもできる。
【0028】(実施例2)次にp型伝導の窒化物系化合
物半導体層において電流狭窄等の目的のため選択的に微
細加工する方法について述べる。
【0029】図4(a)に示すようにまずサファイア基
板1上にGaNバッファ層2、n-GaN層3、n-AlGaInNクラ
ッド層4、GaN活性層5、p-AlGaInNクラッド層6、p-Ga
N層7を順次堆積する。結晶成長は実施例1で述べた有
機金属気層成長法(MOVPE)法で行う。次にNH3とH
2混合雰囲気で600℃、10分間熱処理する。NH3流量は2L
/分である。冷却過程においては室温までNH3を供給す
る。この過程でウエハ上においてNH3が分解し水素原子
が生成されてp-AlGaInNクラッド層6、p-GaN層7のp型
伝導の結晶中に一様に侵入し、水素パッシベーションの
ために高抵抗化される。
【0030】次にウエハを図2に示すように塩酸等の電
解液11に浸す。ウエハのp-GaN7には陽電極9を電解
液11には陰電極をそれぞれ設置する。
【0031】次に、Xeランプ光を絞りパターン上に照
射しながら、電界をかけ電気分解する。このとき図3に
示すように光線を照射した部分だけにホールが供給され
て電気分解が起こり、光照射されていない高抵抗化され
たp型の窒化物系化合物半導体層は電気分解されない。
ここで照射する光は、照射する材料のバンドギャップ波
長より大きいエネルギーの波長であればよい。Xeラン
プ以外には、ヘリウムカドミウムレーザ、窒素レーザで
あってもよい。波長はともに330nmである。
【0032】最後にウエハを500℃以上のH2雰囲気で
30分間熱処理し、ウエハから水素原子を完全に離脱さ
せる。熱処理雰囲気はH2以外のN2やAr等水素化物ガス以
外であればいずれでも良い。すなわち、結晶性の低下を
行うことなく伝導型を制御してウエットエッチングによ
る微細加工技術が可能となった。
【0033】ストライプ構造を形成したあと、埋め込み
をおこなう。埋め込み層としてはGaInN100を用
いた。この層以外にも、AlGaInNでもよいが、こ
の場合は、p−AlGaInNクラッド層6よりもAl
組成の小さいものであればよい。このようにすること
で、図4(e)に示したような電流狭搾構造の半導体レ
ーザができる。
【0034】(実施例3)次に窒化物系化合物半導体を
用いた半導体レーザの出射光端面の製造方法に関する実
施例について述べる。
【0035】図5(a)に示すようにまずサファイア基
板1上にGaNバッファ層2、n-GaN層3、n-AlGaInNクラ
ッド層4、GaN活性層5、p-AlGaInNクラッド層6、p-Ga
N層7を順次堆積する。結晶成長は実施例1で述べた有
機金属気相成長法(MOVPE)法で行う。
【0036】次にNH3とH2混合雰囲気で600℃、10分間熱
処理する。NH3流量は2L/分である。冷却過程において
は室温までNH3を供給する。この過程でウエハ上におい
てNH3が分解し水素原子が生成されてp-AlGaInNクラッド
層6、p-GaN層7のp型伝導の結晶中に一様に侵入し、
水素パッシベーションのために高抵抗化される。
【0037】次にウエハを機械的にスクライブしてレー
ザ共振器長以上の幅を持ったレーザバーを作製する。こ
の幅は好ましくはレーザ共振器長よりも0.1μm程度長い
ものが工程の制御性、簡便性にとって良い。
【0038】次にウエハを図2に示すように塩酸等の電
解液11に浸す。ウエハのp-GaN7には陽電極9を電解
液11には陰電極をそれぞれ設置する。
【0039】次に図5(a)に示すように共振器端面に
Xeランプ光を照射しながら電界をかけ電気分解を行
い、図5(b)のようにエッチングする。この方法によ
れば共振器端面はすべての層が高抵抗であるので端面に
おいて一様に電気分解することが可能である。
【0040】最後にウエハを500℃以上のH2雰囲気で
30分間熱処理し、ウエハから水素原子を完全に離脱さ
せる。熱処理雰囲気はH2以外のN2やAr等水素化物ガス以
外であればいずれでも良い。このようにして電気分解し
て作製した共振器端面の平坦性を段差測定した結果を図
7に示す。図7の横軸はバッファ層2からp−GaN層
7までの距離を示している。つまり横軸の0は基板1と
バッファ層2との界面を示し、その界面からの位置を横
軸に示している。縦軸は端面の凹凸を示しており、基板
とバッファ層の界面から上に向かって端面の凹凸を走査
していった結果であり、logスケールでとっている。
【0041】この図7より、本発明は従来の基板を機械
的にスクライブして端面を形成する方法と比較して格段
の平坦性の改善が確認された。つまり、従来のスクライ
ブでは凹凸の振幅が1000オングストローム(A)あ
ったのに対し、本発明では、凹凸は10A程度に収まっ
ている。この方法により、結晶性の十分な向上が実現さ
れれば本発明を用いて半導体レーザ共振器端面を作製す
ることが十分に可能である。
【0042】なお、本実施例では窒化物系の材料として
AlGaInNを用いているが、ここでAlGaInN
とは、AlxGayInzN(0≦x≦1、0≦y≦1、
0≦z≦1)のことであり、x,y,zはどの値を用いて
もかまわない。またAlを含まない系ではBN(ボロン
ナイトライド)であってもよい。
【0043】さらにp型AlGaInNを用いて水素を
拡散させた後、電気分解によりエッチングした場合につ
いて説明したが、実施例1の最後で述べたように、n型
AlGaInNを用いても水素拡散後の電気分解でエッ
チングすることができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明の第一の製
造方法によれば従来のように結晶にダメージを与えるド
ライエッチングによることなく電解液を用いたウエット
エッチングで電極部分を形成できるので発光デバイスの
信頼性が飛躍的に向上する。
【0045】また、第二の製造方法によれば光線を照射
した部分だけを選択的にかつ結晶にダメージを与えるこ
となく制御性良くエッチングできるのでレーザの電流狭
窄など信頼性の要求される微細加工技術が可能となる。
【0046】また、第三の製造方法によれば従来不可能
とされてきた窒化物系化合物半導体レーザの共振器端面
を再現性良く形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に関する工程断面図
【図2】本発明の実施例1、2、3に関する電気分解の
工程図
【図3】本発明の実施例1、2、3に関する光線照射に
よるエッチングレートの依存性を示す図
【図4】本発明の実施例2に関する工程断面図
【図5】本発明の実施例3に関する工程断面図
【図6】従来のエッチングまたはスクライブによる工程
後の素子断面図
【図7】本発明の実施例3による平坦性向上の効果を示
す図
【符号の説明】
1 サファイア基板 2 GaNバッファ層 3 n-GaN層 4 n-AlGaInNクラッド層 5 GaN活性層 6 p-AlGaInNクラッド層 7 p-GaN層 8 SiO2マスク 9 陽電極 10 陰電極 11 電解液 100 GaInN層
フロントページの続き (72)発明者 福久 敏哉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】p型窒化物系化合物半導体の一部分に選択
    的に水素原子を拡散させる工程と、 前記化合物半導体を電解液に浸して電界をかけて、前記
    化合物半導体の水素原子を拡散させていない領域をエッ
    チングする工程とを有することを特徴とする窒化物系化
    合物半導体のエッチング方法。
  2. 【請求項2】水素原子を拡散させる工程が、アンモニア
    を含む水素化物ガスから構成される雰囲気で熱処理する
    工程であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物系
    化合物半導体のエッチング方法。
  3. 【請求項3】窒化物系化合物半導体の一部分に選択的に
    誘電体膜を堆積する工程のあと、 前記誘電体膜を形成していない前記化合物半導体に選択
    的に水素原子を拡散させることを特徴とする請求項2に
    記載の窒化物系化合物半導体のエッチング方法。
  4. 【請求項4】p型窒化物系化合物半導体に水素原子を拡
    散させる工程と、 前記化合物半導体を電解液に浸しかつ前記化合物半導体
    の所定の部分に選択的に前記化合物半導体のバンドギャ
    ップ波長より大きいエネルギ−の光線を照射しながら電
    界をかけてエッチングする工程とを有することを特徴と
    する窒化物系化合物半導体のエッチング方法。
  5. 【請求項5】水素原子を拡散させる工程が、アンモニア
    を含む水素化物ガスから構成される雰囲気で熱処理する
    ことを特徴とする請求項4に記載の窒化物系化合物半導
    体のエッチング方法。
  6. 【請求項6】窒化物系化合物半導体からなる多層膜の断
    面に水素原子を拡散させる工程と、 前記多層膜を電解液に浸し電界をかけて、前記化合物半
    導体をエッチングする工程とを有することを特徴とする
    窒化物系化合物半導体のエッチング方法。
  7. 【請求項7】水素原子を拡散させる工程が、アンモニア
    を含む水素化物ガスから構成される雰囲気で熱処理する
    工程であることを特徴とする請求項6に記載の窒化物系
    化合物半導体のエッチング方法。
  8. 【請求項8】AlGaInN層上に、選択的に誘電体膜
    を形成し、 前記誘電体膜を含むAlGaInN層上に、熱分解によ
    り水素を発生させるガスを流し、 前記ガスを熱分解させることで発生した水素を、前記誘
    電体膜が形成されていないAlGaInN層に水素を拡
    散させることを特徴とする水素拡散方法。
  9. 【請求項9】NH3を含むガスを、前記NH3ガスの分解
    温度よりも高温で供給することでp型AlGaInN層
    を成長する工程と、 成長後の冷却時において、前記p型AlGaInN層中
    のp型ドーパントと水素との結合が切れる温度で前記N
    H3の供給を停止し、H2のみの雰囲気で冷却すること
    で、前記AlGaInN層への水素の拡散を阻止する水
    素拡散阻止方法。
  10. 【請求項10】NH3の供給を停止する温度が、600
    ℃以上であることを特徴とする請求項9に記載の水素拡
    散阻止方法。
  11. 【請求項11】基板上に、n型AlGaInN層を成長
    する工程と、 前記n型AlGaInN層の上に、p型AlGaInN
    層を成長する工程と、 前記p型AlGaInN層の一部分に選択的に水素原子
    を拡散させる工程と、 前記p型,n型AlGaInN層を電解液に浸して電界
    をかけ、前記p型AlGaInN層の水素原子を拡散さ
    せていない領域をエッチングする工程と、 前記n型AlGaInN層をエッチングする工程と、 前記p型AlGaInN層に拡散した水素原子を離脱さ
    せる工程と、を有することを特徴とする半導体発光素子
    の製造方法。
  12. 【請求項12】n型AlGaInN層をエッチングする
    工程が、前記AlGaInN層のバンドギャップ波長よ
    り大きいエネルギ−の光線を照射して行うことを特徴と
    する請求項11に記載の半導体発光素子の製造方法。
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