JPH0820312A - 車両用ワイパ - Google Patents

車両用ワイパ

Info

Publication number
JPH0820312A
JPH0820312A JP6158860A JP15886094A JPH0820312A JP H0820312 A JPH0820312 A JP H0820312A JP 6158860 A JP6158860 A JP 6158860A JP 15886094 A JP15886094 A JP 15886094A JP H0820312 A JPH0820312 A JP H0820312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiper
pivot shaft
vehicle
wiper arm
blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6158860A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakano
博之 中野
Shuntaro Yoshida
俊太郎 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Asmo Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd, NipponDenso Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP6158860A priority Critical patent/JPH0820312A/ja
Publication of JPH0820312A publication Critical patent/JPH0820312A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイパアーム&ブレードのびびり現象や反転
音を防止でき、更には、オーバーランを防止して所定の
払拭範囲を確実に維持することができ、かつこれを簡単
な構造で低コストにより実現できる車両用ワイパを得
る。 【構成】 ワイパ10のピボットシャフト18は弾性ゴ
ムブッシュ28が固着されて支持されている。したがっ
て、ピボットシャフト18へ伝達された入力は弾性ゴム
ブッシュ28によって吸収され、びびり現象や反転音が
防止される。また、弾性ゴムブッシュ28の弾性力はワ
イパアームの移動のブレーキ力として作用するためオー
バーランが防止され、さらに反転性も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のウインドシール
ドガラス等を払拭する車両用ワイパに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のウインドシールドガラス等を払
拭する車両用ワイパでは、ワイパブレード(ブレードラ
バー)がウインドシールドガラス面に密着して移動する
ことにより、雨滴等を払拭するが、ウインドシールドガ
ラス面に付着した油膜等によりウインドシールドガラス
面とブレードラバーとの間の相対的な摩擦特性が負勾配
になるため、ワイパアーム&ブレードの自励振動(所
謂、びびり現象)が発生することがあった。このような
びびり現象が発生すると、単に払拭不良となるに留まら
ず、ブレードラバーの異常摩耗やワイパ駆動用のリンク
部分の耐久性低下の原因となったり、ワイパモータの消
費電力の増加の原因となっていた。また、このようなび
びり現象は、極めて目障りであり、耳障りである。
【0003】この場合、単にワイパアームの剛性を高く
してびびり現象の発生を阻止する構成が考えられるが、
ワイパアームが重くなり、リンク部分の耐久性低下やワ
イパブレードを含むワイパシステムの反転音増加といっ
た問題が生じるため、根本的な対策とはなり得ない。
【0004】またさらに、車両用ワイパでは、ワイパ作
動機構(リンク)のガタやワイパアーム&ブレードの慣
性力のために、ワイパの高速作動時や車両の高速走行時
において、ワイパアーム&ブレードが所定の払拭範囲
(往復回動限)を越えて反転する所謂オーバーラン現象
が発生する場合があった。特にこの場合、前述の如きワ
イパアームの剛性を高くするためにワイパアームが重く
なった構成のワイパにおいては、ワイパアーム&ブレー
ドの慣性力が却ってオーバーラン現象を助長するように
作用するため、このオーバーラン現象を防止する対策が
必要である。
【0005】この場合、前記不具合を解消するために、
ワイパアーム&ブレードの最大オーバーラン量を予め見
込んでワイパ駆動用のリンクの揺動角度を設定したり、
リンクの揺動角度をワイパの作動速度や車両の走行速度
に応じて切り換える(可変式とする)等の対策が考えら
れるが、通常のワイパ作動状態や車両の走行状態におい
ては払拭範囲が減少して視界悪化の原因になったり、機
構自体が複雑で大型でコスト高になる等、何れの場合も
根本的な解決策にはならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、ワイパアーム&ブレードのびびり現象や反転音を
低減でき、更には、ワイパ作動速度や車両の走行速度に
拘わらずワイパアーム&ブレードのオーバーランを防止
して所定の払拭範囲を確実に維持することができ、かつ
これを簡単な構造で低コストにより実現することができ
る車両用ワイパを得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の車
両用ワイパは、ワイパアームがピボットシャフトに取り
付けられ、前記ピボットシャフトの回動により前記ワイ
パアームが所定範囲で往復回動する車両用ワイパにおい
て、前記ピボットシャフトに固着されて前記ピボットシ
ャフトを支持すると共に前記ピボットシャフトの回動に
より弾性変形する弾性ブッシュを備えたことを特徴とし
ている。
【0008】請求項2に係る発明の車両用ワイパは、請
求項1記載の車両用ワイパにおいて、前記ピボットシャ
フトの傾斜を阻止し前記弾性ブッシュのピボットシャフ
ト軸線周りの弾性捩じれ変形のみを可能とする保持部材
を備えたことを特徴としている。
【0009】請求項3に係る発明の車両用ワイパは、請
求項1記載の車両用ワイパにおいて、前記ピボットシャ
フトに係合可能に配置され、前記弾性ブッシュが弾性変
形し前記ピボットシャフトが所定量傾斜した際に前記ピ
ボットシャフトの傾斜を所定範囲に制限する制限部材を
備えたことを特徴としている。
【0010】請求項4に係る発明の車両用ワイパは、ワ
イパアームがピボットシャフトに取り付けられ、前記ピ
ボットシャフトの回動により前記ワイパアームが所定範
囲で往復回動する車両用ワイパにおいて、前記ピボット
シャフトを回動自在に支持する軸受部材と、前記軸受部
材に固着されて前記軸受部材を支持すると共に前記ピボ
ットシャフトの傾斜により弾性変形する弾性ブッシュ
と、を備えたことを特徴としている。
【0011】請求項5に係る発明の車両用ワイパは、請
求項4記載の車両用ワイパにおいて、前記軸受部材に係
合可能に配置され、前記弾性ブッシュが弾性変形し前記
軸受部材が前記ピボットシャフトと共に所定量傾斜した
際に前記軸受部材の傾斜を所定範囲に制限する制限部材
を備えたことを特徴としている。
【0012】請求項6に係る発明の車両用ワイパは、請
求項1乃至請求項5の何れかに記載の車両用ワイパにお
いて、前記弾性ブッシュは、前記ピボットシャフトの回
動角度に対して非線形の捩り剛性特性を有することを特
徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の車両用ワイパでは、ピボットシ
ャフトの回転によりワイパアームが往復回動して雨滴等
を払拭する。
【0014】この場合、仮にワイパアーム&ブレードの
自励振動が発生しようとしたり負荷が作用しても、この
振動や負荷(ワイパアーム&ブレードで発生しピボット
シャフトへ伝達された入力)は弾性ブッシュによって吸
収され、結果的にびびり現象が防止される。このため、
払拭不良あるいはブレードラバーの異常摩耗やワイパ駆
動用のリンク部分の耐久性低下が防止される。また、ワ
イパアーム&ブレードの反転時の衝撃も弾性ブッシュに
よって緩和され、反転音も低減される。
【0015】さらにここで、ワイパアーム(ピボットシ
ャフト)が回動するに連れて(往復回動限に達するに連
れて)弾性ブッシュが大きく弾性捩じり変形されるた
め、往復回動限に達するに連れて弾性ブッシュの弾性力
がワイパアームのブレーキ力として作用する。したがっ
て、ワイパアームの回動が制限されて所定の払拭範囲が
維持され、オーバーラン現象がワイパ作動速度や車両の
走行速度に拘わらず確実に防止される。また、通常のワ
イパ作動状態や車両の走行状態における払拭範囲が、高
速のワイパ作動状態や車両の走行状態における払拭範囲
に比べて減少することがなく、視界悪化の原因となるこ
ともない。
【0016】またさらに、ワイパアームが回動するに連
れて弾性ブッシュが弾性変形されてピボットシャフトが
傾斜されるため、ワイパアーム&ブレードが反転する際
には弾性ブッシュの弾性力がワイパブレードの反転を促
進する方向に作用し、反転性も向上する。
【0017】このように、ワイパアーム&ブレードのび
びり現象や反転音を低減でき、更には、ワイパ作動速度
や車両の走行速度に拘わらずワイパアーム&ブレードの
オーバーランを防止して所定の払拭範囲を確実に維持す
ることができ、かつこれを簡単な構造で低コストにより
実現することができる。
【0018】請求項2記載の車両用ワイパでは、弾性ブ
ッシュは、保持部材によって傾斜が阻止されピボットシ
ャフト軸線周りの弾性捩じれ変形のみが可能とされるた
め、ピボットシャフトが不要に傾斜することがなく、ブ
レードラバーのアッタクアングルが不要に変化すること
もない。
【0019】請求項3記載の車両用ワイパでは、ピボッ
トシャフトは制限部材によって傾斜が所定範囲に制限さ
れるため、仮にワイパブレードの負荷が大きくなった場
合(例えば、被払拭面が乾燥状態で摩擦係数が大きい場
合)であってもピボットシャフトが必要以上に傾斜する
ことがなく、ブレードラバーのアッタクアングルが不要
に変化することもない。
【0020】請求項4記載の車両用ワイパでは、軸受部
材によって支持されたピボットシャフトの回転によりワ
イパアームが往復回動して雨滴等を払拭する。
【0021】この場合、仮にワイパアーム&ブレードの
自励振動が発生しようとしたり負荷が作用しても、この
振動や負荷(ワイパアーム&ブレードで発生しピボット
シャフトへ伝達された入力)は、更に軸受部材を介して
弾性ブッシュへ伝達されて吸収され、結果的にびびり現
象が防止される。このため、払拭不良あるいはブレード
ラバーの異常摩耗やワイパ駆動用のリンク部分の耐久性
低下が防止される。また、ワイパアーム&ブレードの反
転時の衝撃も弾性ブッシュによって緩和され、反転音も
低減される。
【0022】またさらに、ワイパアームが回動するに連
れて弾性ブッシュが弾性変形されてピボットシャフトが
傾斜されるため、ワイパアーム&ブレードが反転する際
には弾性ブッシュの弾性力がワイパブレードの反転を促
進する方向に作用し、反転性も向上する。
【0023】このように、ワイパアーム&ブレードのび
びり現象や反転音を低減でき、かつこれを簡単な構造で
低コストにより実現することができる。
【0024】請求項5記載の車両用ワイパでは、ピボッ
トシャフト及び軸受部材は制限部材によって傾斜が所定
範囲に制限されるため、仮にワイパブレードの負荷が大
きくなった場合(例えば、被払拭面が乾燥状態で摩擦係
数が大きい場合)であってもピボットシャフトが必要以
上に傾斜することがなく、ブレードラバーのアッタクア
ングルが不要に変化することもない。
【0025】請求項6記載の車両用ワイパでは、弾性ブ
ッシュがピボットシャフトの回動角度に対して非線形の
捩り剛性特性を有しているため、例えばワイパの下反転
位置(ワイパ非作動時の位置)において所定の弾性力を
確保しつつ弾性ブッシュの捩じれ角度を小さく設定する
ことができる。このため、ワイパ非作動時における弾性
ブッシュの熱変形やオゾン劣化等に対して有利となる。
【0026】
【実施例】図1乃至図3には第1実施例に係る車両用ワ
イパ10の主要部の詳細が断面図にて示されている。
【0027】ワイパ10では、ブレードラバー13を備
えたワイパブレード12を保持するワイパアーム14の
アームヘッド16の基端部が、ピボットシャフト18の
先端に形成されたテーパセレーション部20に嵌合しナ
ット22によって固定されている。ワイパアーム14に
は図示しないスプリングが配置されており、ワイパブレ
ード12にウインドシールドガラス24への所定の押え
付け力を付与している。
【0028】ここで、ピボットシャフト18は、車体に
固定されるピボットホルダ26に弾性ゴムブッシュ28
を介して支持されている。すなわち、円筒形に形成され
た弾性ゴムブッシュ28の外周部がピボットホルダ26
の支持孔30に固着されると共に、弾性ゴムブッシュ2
8の内周部がピボットシャフト18に固着されてピボッ
トシャフト18が支持された構成となっている。なお、
この弾性ゴムブッシュ28とピボットホルダ26及びピ
ボットシャフト18の固着は、接着材を用いてもよく、
加硫により一体成形してもよく、あるいは、圧入により
固着してもよい。また、弾性ゴムブッシュ28は、減衰
係数特性が比較的大きく設定されている。
【0029】ピボットシャフト18の下端部にはレバ−
32が取り付けられており、さらにレバ−32は図示を
省略したリンク機構を介してワイパモータに連結されて
いる。これにより、ワイパモータが駆動されると、弾性
ゴムブッシュ28が弾性変形されながらピボットシャフ
ト18が回動してワイパアーム14が所定範囲で往復回
動する構成である。
【0030】上記構成の車両用ワイパ10では、ピボッ
トシャフト18の回転によりワイパアーム14が往復回
動してウインドシールドガラス24の雨滴等を払拭す
る。
【0031】この場合、仮にワイパアーム14やワイパ
ブレード12の自励振動が発生しようとしたり負荷が作
用しても、この振動や負荷(ワイパアーム14やワイパ
ブレード12で発生しピボットシャフト18へ伝達され
た入力)は弾性ゴムブッシュ28によって吸収され、結
果的にびびり現象が防止される。このため、払拭不良あ
るいはブレードラバーの異常摩耗やワイパ駆動用のリン
ク部分の耐久性低下が防止される。また、ワイパアーム
14&ワイパブレード12の反転時の衝撃も弾性ゴムブ
ッシュ28によって緩和され、反転音も低減される。
【0032】さらにここで、ワイパアーム14(ピボッ
トシャフト18)が回動するに連れて(往復回動限に達
するに連れて)弾性ゴムブッシュ28が大きく弾性捩じ
り変形されるため、往復回動限に達するに連れて弾性ゴ
ムブッシュ28の弾性力がワイパアーム14の移動のブ
レーキ力として作用する。したがって、ワイパアーム1
4の回動が制限されて所定の払拭範囲が維持され、オー
バーラン現象がワイパ作動速度や車両の走行速度に拘わ
らず確実に防止される。また、通常のワイパ作動状態や
車両の走行状態における払拭範囲が、高速のワイパ作動
状態や車両の走行状態における払拭範囲に比べて減少す
ることがなく、視界悪化の原因となることもない。
【0033】また、車両用ワイパ10では、ピボットシ
ャフト18が弾性ゴムブッシュ28によって支持された
構成であり、従来のワイパの如く摺動部分が存在する軸
受によってピボットシャフト18を支持する構成ではな
いため、仮に塵や埃が多い環境条件下において使用され
た場合であっても、支持部分が摩耗することがない。し
たがって、オーバーラン現象や異音の防止に一層効果的
である。
【0034】またさらに、図2及び図3に示す如く、ワ
イパアーム14が回動する際には、レバ−32を介して
ピボットシャフト18に作用する回動力(レバ−32の
押し力・引き力)とワイパブレードに作用する負荷が、
弾性ゴムブッシュ28の剛性と釣り合う状態となるよう
に弾性ゴムブッシュ28が弾性変形されてピボットシャ
フト18が傾斜される。このピボットシャフト18が傾
斜した状態における弾性ゴムブッシュ28の弾性力は、
ワイパアーム14&ワイパブレード12が反転する際に
はワイパアーム14&ワイパブレード12の反転を促進
する方向に作用するため、ブレードラバー13の反転性
も向上する。
【0035】このように、ワイパ10では、ワイパアー
ム14&ワイパブレード12のびびり現象や反転音を低
減でき、更には、ワイパ作動速度や車両の走行速度に拘
わらずワイパアーム14&ワイパブレード12のオーバ
ーランを防止して所定の払拭範囲を確実に維持すること
ができ、かつこれを簡単な構造で低コストにより実現す
ることができる。
【0036】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、前記第1実施例と基本的に同一の部品には前記第1
実施例と同一の符号を付与し、その説明を省略してい
る。
【0037】図4には第2実施例に係る車両用ワイパ4
0の主要部の詳細が断面図にて示されている。
【0038】車両用ワイパ40では、ピボットシャフト
18は、車体に固定されるピボットホルダ26に弾性ゴ
ムブッシュ28を介して支持されており、さらに、弾性
ゴムブッシュ28とレバ−32との間には保持部材とし
ての軸受42が配置されている。軸受42は、ピボット
ホルダ26に固定されており、ピボットシャフト18を
回動自在に保持している。これにより、ピボットシャフ
ト18は傾斜が阻止され弾性ゴムブッシュ28がピボッ
トシャフト軸線周りに弾性捩じれ変形されながらピボッ
トシャフト18が回動する構成である。
【0039】上記構成の車両用ワイパ40では、仮にワ
イパアーム14やワイパブレード12の自励振動が発生
しようとしたり負荷が作用しても、この振動や負荷(ワ
イパアーム14やワイパブレード12で発生しピボット
シャフト18へ伝達された入力)は弾性ゴムブッシュ2
8によって吸収され、結果的にびびり現象が防止され
る。このため、払拭不良あるいはブレードラバーの異常
摩耗やワイパ駆動用のリンク部分の耐久性低下が防止さ
れる。また、ワイパアーム14&ワイパブレード12の
反転時の衝撃も弾性ゴムブッシュ28によって緩和さ
れ、反転音も低減される。
【0040】さらにここで、ワイパアーム14(ピボッ
トシャフト18)が回動するに連れて(往復回動限に達
するに連れて)弾性ゴムブッシュ28が大きく弾性捩じ
り変形されるため、往復回動限に達するに連れて弾性ゴ
ムブッシュ28の弾性力がワイパアーム14の移動のブ
レーキ力として作用する。したがって、ワイパアーム1
4の回動が制限されて所定の払拭範囲が維持され、オー
バーラン現象がワイパ作動速度や車両の走行速度に拘わ
らず確実に防止される。また、通常のワイパ作動状態や
車両の走行状態における払拭範囲が、高速のワイパ作動
状態や車両の走行状態における払拭範囲に比べて減少す
ることがなく、視界悪化の原因となることもない。
【0041】また、車両用ワイパ40では、弾性ゴムブ
ッシュ28よりも車体内方側に軸受42が設けられた構
成であるため、仮に塵や埃が多い環境条件下において使
用された場合であっても軸受42に塵や埃が侵入するこ
とがなく、軸受42の摩耗が大幅に低減される。したが
って、オーバーラン現象や異音の防止に一層効果的であ
る。
【0042】なお、本第2実施例に係る車両用ワイパ4
0においては、軸受42を弾性ゴムブッシュ28の下方
にのみ設ける構成としたが、軸受42の配置位置や個数
はこれに限るものではない。例えば、図5に示す第3実
施例の車両用ワイパ44の如く、弾性ゴムブッシュ28
の下方側に軸受42を配置するのみならず上方側にも軸
受46を配置する構成としてもよく、また、図6に示す
第4実施例の車両用ワイパ48の如く、弾性ゴムブッシ
ュ28の下方側に軸受50を配置し上方側に軸受52を
配置する構成としてもよい。
【0043】次に、図7には第5実施例に係る車両用ワ
イパ54の主要部の詳細が断面図にて示されている。
【0044】車両用ワイパ54では、ピボットシャフト
18は、車体に固定されるピボットホルダ26に弾性ゴ
ムブッシュ28を介して支持されており、さらに、弾性
ゴムブッシュ28とレバ−32との間には制限部材とし
ての軸受56が配置されている。軸受56は、ピボット
ホルダ26に固定されており、ピボットシャフト18と
の間に所定の隙間を隔てて対向している。これにより、
弾性ゴムブッシュ28がピボットシャフト軸線周りに弾
性捩じれ変形されながらピボットシャフト18が回動す
ると共に、弾性ゴムブッシュ28が弾性変形しピボット
シャフト18が所定量傾斜した際に軸受56がピボット
シャフト18に係合してピボットシャフト18の傾斜を
所定範囲に制限する構成である。
【0045】上記構成の車両用ワイパ54では、仮にワ
イパアーム14やワイパブレード12の自励振動が発生
しようとしたり負荷が作用しても、この振動や負荷(ワ
イパアーム14やワイパブレード12で発生しピボット
シャフト18へ伝達された入力)は弾性ゴムブッシュ2
8によって吸収され、結果的にびびり現象が防止され
る。このため、払拭不良あるいはブレードラバーの異常
摩耗やワイパ駆動用のリンク部分の耐久性低下が防止さ
れる。また、ワイパアーム14&ワイパブレード12の
反転時の衝撃も弾性ゴムブッシュ28によって緩和さ
れ、反転音も低減される。
【0046】さらにここで、ワイパアーム14(ピボッ
トシャフト18)が回動するに連れて(往復回動限に達
するに連れて)弾性ゴムブッシュ28が大きく弾性捩じ
り変形されるため、往復回動限に達するに連れて弾性ゴ
ムブッシュ28の弾性力がワイパアーム14の移動のブ
レーキ力として作用する。したがって、ワイパアーム1
4の回動が制限されて所定の払拭範囲が維持され、オー
バーラン現象がワイパ作動速度や車両の走行速度に拘わ
らず確実に防止される。また、通常のワイパ作動状態や
車両の走行状態における払拭範囲が、高速のワイパ作動
状態や車両の走行状態における払拭範囲に比べて減少す
ることがなく、視界悪化の原因となることもない。
【0047】また、車両用ワイパ54では、弾性ゴムブ
ッシュ28よりも車体内方側に軸受56が設けられた構
成であるため、仮に塵や埃が多い環境条件下において使
用された場合であっても軸受56に塵や埃が侵入するこ
とがなく、軸受56の摩耗が大幅に低減される。したが
って、オーバーラン現象や異音の防止に一層効果的であ
る。
【0048】またさらに、ピボットシャフト18が傾斜
した状態における弾性ゴムブッシュ28の弾性力は、ワ
イパアーム14&ワイパブレード12が反転する際にワ
イパアーム14&ワイパブレード12の反転を促進する
方向に作用するため、ブレードラバー13の反転性も向
上する。
【0049】さらに、車両用ワイパ54では、ピボット
シャフト18は軸受56によって傾斜が所定範囲に制限
されるため、仮にワイパブレード12の負荷が大きくな
った場合(例えば、被払拭面が乾燥状態で摩擦係数が大
きい場合)であってもピボットシャフト18が必要以上
に傾斜することがなく、ブレードラバーのアッタクアン
グルが不要に変化することもない。
【0050】なお、本第5実施例に係る車両用ワイパ5
4においては、ピボットシャフト18の傾斜を制限する
軸受56が単なるリング状に形成される構成としたが、
この軸受56は他の形状であってもよい。例えば、図8
に示す第6実施例の車両用ワイパ58の如く、弾性ゴム
ブッシュ28の下方側に配置された軸受60をボール形
状に構成すると共に、この軸受60にストッパ62を設
けた構成としてもよい。
【0051】次に、図9には第7実施例に係る車両用ワ
イパ64の主要部の詳細が断面図にて示されている。
【0052】車両用ワイパ64では、車体に固定される
ピボットホルダ26に軸受部材を構成するホルダ66が
弾性ゴムブッシュ28を介して支持されており、さら
に、このホルダ66に上下一対の軸受68を介してピボ
ットシャフト18が回動自在に支持されている。これに
より、レバ−32の作動によってピボットシャフト18
が回動すると共に、弾性ゴムブッシュ28が弾性変形し
てピボットシャフト18がホルダ66と共に傾斜する構
成である。
【0053】上記構成の車両用ワイパ64では、仮にワ
イパアーム14やワイパブレード12の自励振動が発生
しようとしたり負荷が作用しても、この振動や負荷(ワ
イパアーム14やワイパブレード12で発生しピボット
シャフト18へ伝達された入力)は、更に軸受68及び
ホルダ66を介して弾性ゴムブッシュ28へ伝達されて
吸収され、結果的にびびり現象が防止される。このた
め、払拭不良あるいはブレードラバーの異常摩耗やワイ
パ駆動用のリンク部分の耐久性低下が防止される。ま
た、ワイパアーム14&ワイパブレード12の反転時の
衝撃も弾性ゴムブッシュ28によって緩和され、反転音
も低減される。
【0054】またさらに、ピボットシャフト18が傾斜
した状態における弾性ゴムブッシュ28の弾性力は、ワ
イパアーム14&ワイパブレード12が反転する際にワ
イパアーム14&ワイパブレード12の反転を促進する
方向に作用するため、ブレードラバー13の反転性も向
上する。
【0055】このように、ワイパアーム14&ワイパブ
レード12のびびり現象や反転音を低減でき、かつこれ
を簡単な構造で低コストにより実現することができる。
【0056】なお、本第7実施例に係る車両用ワイパ6
4においては、ピボットシャフト18(ホルダ66)の
傾斜は弾性ゴムブッシュ28の剛性によって決定される
が、図10に示す如くこのピボットシャフト18(ホル
ダ66)の傾斜量を制限するストッパ69を設けた構成
としてもよい。この場合には、ピボットシャフト18
(ホルダ66)の傾斜がストッパ69によって所定範囲
に制限されるため、仮にワイパブレード12の負荷が大
きくなった場合であってもピボットシャフト18が必要
以上に傾斜することがなく、ブレードラバーのアッタク
アングルが不要に変化することもない。
【0057】なお、前記第1乃至第7実施例における弾
性ゴムブッシュ28のピボットシャフト18の回動角度
に対する捩り剛性特性は線形のものでよいが、さらに、
この捩り剛性特性が非線形のものであってもよい。すな
わち、図11に示す第8実施例の車両用ワイパ70の弾
性ゴムブッシュ72及びピボットシャフト74の如く、
その外周形状を一部波状に形成することにより、弾性ゴ
ムブッシュ72のピボットシャフト74の回動角度に対
する捩り剛性特性を図12に示す如く非線形とすること
ができる。
【0058】この場合には、弾性ゴムブッシュ72がピ
ボットシャフト74の回動角度に対して非線形の捩り剛
性特性を有しているため、例えばワイパアーム14&ワ
イパブレード12の下反転位置(ワイパ非作動時の位
置)において所定の弾性力を確保しつつ弾性ゴムブッシ
ュ72の捩じれ角度θを小さく設定することができる。
このため、ワイパ非作動時における弾性ゴムブッシュ7
2の熱変形やオゾン劣化等に対して有利となる。
【0059】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る車両用ワ
イパは、ワイパアーム&ブレードのびびり現象や反転音
を低減でき、更には、ワイパ作動速度や車両の走行速度
に拘わらずワイパアーム&ブレードのオーバーランを防
止して所定の払拭範囲を確実に維持することができ、か
つこれを簡単な構造で低コストにより実現することがで
きるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示しワイパ作動状態における断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示しワイパ作動状態における断面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示す断面図である。
【図6】本発明の第4実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示す断面図である。
【図7】本発明の第5実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示す断面図である。
【図8】本発明の第6実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示す断面図である。
【図9】本発明の第7実施例に係る車両用ワイパの主要
部の詳細を示す断面図である。
【図10】本発明の第7実施例に係る車両用ワイパの変
形例を示す断面図である。
【図11】本発明の第8実施例に係る車両用ワイパの弾
性ゴムブッシュの形状を示す平断面図である。
【図12】本発明の第8実施例に係る車両用ワイパの弾
性ゴムブッシュの捩り剛性特性を示す線図である。
【符号の説明】
10 車両用ワイパ 12 ワイパブレード 14 ワイパアーム 18 ピボットシャフト 26 ピボットホルダ 28 弾性ゴムブッシュ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパアームがピボットシャフトに取り
    付けられ、前記ピボットシャフトの回動により前記ワイ
    パアームが所定範囲で往復回動する車両用ワイパにおい
    て、 前記ピボットシャフトに固着されて前記ピボットシャフ
    トを支持すると共に前記ピボットシャフトの回動により
    弾性変形する弾性ブッシュを備えたことを特徴とする車
    両用ワイパ。
  2. 【請求項2】 前記ピボットシャフトの傾斜を阻止し前
    記弾性ブッシュのピボットシャフト軸線周りの弾性捩じ
    れ変形のみを可能とする保持部材を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の車両用ワイパ。
  3. 【請求項3】 前記ピボットシャフトに係合可能に配置
    され、前記弾性ブッシュが弾性変形し前記ピボットシャ
    フトが所定量傾斜した際に前記ピボットシャフトの傾斜
    を所定範囲に制限する制限部材を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の車両用ワイパ。
  4. 【請求項4】 ワイパアームがピボットシャフトに取り
    付けられ、前記ピボットシャフトの回動により前記ワイ
    パアームが所定範囲で往復回動する車両用ワイパにおい
    て、 前記ピボットシャフトを回動自在に支持する軸受部材
    と、前記軸受部材に固着されて前記軸受部材を支持する
    と共に前記ピボットシャフトの傾斜により弾性変形する
    弾性ブッシュと、を備えたことを特徴とする車両用ワイ
    パ。
  5. 【請求項5】 前記軸受部材に係合可能に配置され、前
    記弾性ブッシュが弾性変形し前記軸受部材が前記ピボッ
    トシャフトと共に所定量傾斜した際に前記軸受部材の傾
    斜を所定範囲に制限する制限部材を備えたことを特徴と
    する請求項4記載の車両用ワイパ。
  6. 【請求項6】 前記弾性ブッシュは、前記ピボットシャ
    フトの回動角度に対して非線形の捩り剛性特性を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載
    の車両用ワイパ。
JP6158860A 1994-07-11 1994-07-11 車両用ワイパ Pending JPH0820312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6158860A JPH0820312A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 車両用ワイパ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6158860A JPH0820312A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 車両用ワイパ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0820312A true JPH0820312A (ja) 1996-01-23

Family

ID=15680988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6158860A Pending JPH0820312A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 車両用ワイパ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0820312A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5212999A (en) Motor with worm reduction gear
ES2432045T3 (es) Dispositivo de limpiaparabrisas y procedimiento para el funcionamiento de un dispositivo de limpiaparabrisas
US5735015A (en) Wiper apparatus for vehicles
KR970706149A (ko) 자동차 유리창의 와이퍼 시스템용 4중 죠인트 와이퍼 아암(quadruple-joint wiper arm for a windscreen wiper system of a motor vehicle)
US5819363A (en) Windshield wiper for a window with a constant radius of curvature
US6000092A (en) Wiper device with elastic torsion load absorber
US5894627A (en) Wiper device with elastic bush for absorbing excess load
JPH0820312A (ja) 車両用ワイパ
KR100379966B1 (ko) 닦임각도 조절형 와이퍼 장치
KR100678879B1 (ko) 윈드실드 와이퍼 구동장치
JPH04208663A (ja) 車両用ワイパ
JP2678719B2 (ja) ワイパ装置
KR100310635B1 (ko) 차량용 와이퍼 장치
JPH07228222A (ja) 車両用ワイパ
JPS60226343A (ja) ワイパブレ−ド
KR20020015325A (ko) 윈드스크린 와이퍼 구동장치
JPH11180260A (ja) 摩擦ダンパを備えたワイパ装置
JPH07228221A (ja) 車両用ワイパ装置
JPH07156756A (ja) 車両用ワイパ
JPS5940968A (ja) 車両用ワイパ−
JPH0781394A (ja) ウインドシールドシステム
CN219523854U (zh) 雨刮器组件及具有其的车辆
JP2003341482A (ja) ワイパー装置及びその払拭方法
JPH05170052A (ja) 車両用ワイパ
JPS635967Y2 (ja)