JPH08202118A - 帯電ローラ - Google Patents

帯電ローラ

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JPH08202118A
JPH08202118A JP848495A JP848495A JPH08202118A JP H08202118 A JPH08202118 A JP H08202118A JP 848495 A JP848495 A JP 848495A JP 848495 A JP848495 A JP 848495A JP H08202118 A JPH08202118 A JP H08202118A
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charging
nylon
elastic layer
charging roller
layer
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JP848495A
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Junji Kurokawa
純二 黒川
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中抵抗のエピクロルヒドリンゴム表面を感光
体およびトナーと非接着性のよい状態に改良することに
より,耐久性を向上させる。 【構成】 少なくとも弾性層と前記弾性層の表面を覆う
表面層の2層を有する帯電ローラにおいて,弾性層はエ
ピクロルヒドリンゴムより成り,表面層はナイロン6,
ナイロン6−6,ナイロン6−10,ナイロン11,ナ
イロン12の少なくとも2つ以上を含有するアルコール
可溶の共重合ナイロン樹脂より成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,接触ローラ帯電装置に
用いる帯電ローラに関し,より詳細には,少なくとも弾
性層と,該弾性層の表面を覆う表面層の2層を有する帯
電ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来,電子写真方式の画像形成装置にお
いて,感光体表面を一様に全面帯電するための帯電手段
としては,コロナ放電器が広く利用されていた。このコ
ロナ放電器にあっては,感光体をある一定の電位に均一
に帯電する手段としては有効であるが,反対に,コロナ
放電による帯電処理にあっては高圧電源を必要とし,放
電に伴いオゾンが発生する。オゾンが大量に発生すると
環境に悪影響を及ぼすばかりでなく,オゾンによって帯
電部材,感光体が劣化するという問題点もあった。
【0003】上記のコロナ放電器に対して,図8に示す
ように帯電ローラ701を感光体ドラム702に接触さ
せて従動回転させ,帯電ローラ701の芯金703に電
源704から電圧を印加して感光体ドラム702表面を
帯電させる帯電ローラが実用化されている。この帯電手
段としての帯電ローラ701は,電源704の低電圧化
を図ることができ,帯電処理に起因するオゾンの発生量
が少ないという利点を有している。また,コロナ電極ワ
イヤの使用に伴う塵埃の静電吸着がなく,高圧電源を必
要としないなどの利点も有している。
【0004】ところが,帯電ローラは,帯電ムラが出や
すく,かつ,帯電電位が環境の変化によって大きく変動
するという欠点があり,この帯電の均一性に関しては,
コロナ放電器による帯電処理と比較して,かなり劣るの
が現状である。
【0005】このため,帯電の均一性を改善するために
特開昭63−149668号公報の「接触帯電方法」で
は,直流電圧印加時の帯電開始電圧(VTH)の2倍以上
のピーク間電圧を持つ交流電圧を重畳させることによ
り,帯電の均一性がかなり改善できることを開示してい
る。
【0006】また,特公昭50−13661号公報「帯
電用の誘電体被覆ローラ」のように,ナイロンもしくは
ポリウレタンからなる誘電体を被覆したローラや,特公
平6−64393号公報「帯電用部材」のように,N−
アルコキシメチル化ナイロン(N−メトキシメチル化ナ
イロンを除く)を含有する表面層を有した帯電用部材が
開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記特
開昭63−149668号公報の「接触帯電方法」にあ
っては,直流電圧印加時の帯電開始電圧(VrH)の2倍
以上のピーク間電圧を持つ交流電圧を重畳させるため,
DC電源とは別にAC電源が必要となり,装置自体のコ
ストアップを招来し,更に,感光体の帯電電位には寄与
しない無駄なAC電流を多量に消費することとなり,そ
れに伴い電源コストが上昇するばかりでなく,多量のオ
ゾンが発生し,その結果,帯電部材,感光体の劣化を招
来し,更には公害問題にまで発展するという不都合があ
った。
【0008】このため,本発明者によって,AC電源を
使用せずにDC電源のみを用いて帯電ローラに電圧印加
を行えるようにするために,弾性層に中抵抗のエピクロ
ルヒドリンゴムを用いる帯電ローラが提案されている。
これは,本発明者がDC電圧印加のみの場合に帯電ムラ
が発生する原因を検討した結果,弾性層が合成ゴムとカ
ーボンとの分散層であることに起因していること,すな
わち,カーボン/合成ゴムの分散不良による導電性弾性
層の電気的不均一性によるものであることを発見し,帯
電ローラのカーボン/合成ゴムによる弾性層を中抵抗の
エピクロルヒドリンゴムに置き換えることにより,電気
的不均一性をなくして,DC電圧印加のみの場合に発生
する帯電ムラを解消できるようにしたものである。
【0009】また,DC電圧印加のみの場合には,ロー
ラ層の耐電圧性が問題となるが,弾性層に中抵抗のエピ
クロルヒドリンゴムを使用することにより,従来のカー
ボン/合成ゴム系の導電性弾性層の場合と比較して,耐
電圧性を著しく向上させたものである。さらに,エピク
ロルヒドリンゴムは,ゴム硬度が40(JISA)と比
較的高く,弾性歪変形も少ないため,機械的強度も良好
である。
【0010】従来のカーボン/合成ゴム分散系の導電性
弾性層では,カーボンの添加量によって見掛けの電気抵
抗を調整することができたが,適度な導電性(108 Ω
・cm)と耐電圧性を両立させることが極めて困難であ
った。しかも,ミクロにみるとカーボンの部分と合成ゴ
ムの部分とで電気抵抗が大きく異なるため,それが帯電
の均一性および耐電圧性を悪くしていた。ところが,カ
ーボン等の導電性粒子の含有によらずに,ゴム自体が中
抵抗(107 〜109 Ω・cm)のエピクロルヒドリン
ゴムを帯電ローラ弾性層に使用すると,上記の帯電ロー
ラの電気的特性からくる問題点はすべて解決した。
【0011】しかしながら,上記の電気的・機械的特性
が優れ,DC電圧印加のみで均一帯電が可能な中抵抗の
極性合成ゴムの帯電ローラを,実際に複写機のローラ帯
電装置として使用したところ,複写機の休止中は,帯電
ローラと感光体は圧接状態にあるため,長期間休止後の
1枚目の画像に横スジ状の異常画像が発生するという問
題点や,帯電ローラを長期間使用すると,ローラ表面に
トナーが付着し,帯電ローラの帯電性能が低下するとい
う問題点が発生した。
【0012】また,本発明に関連する従来技術として
は,特開昭58−194061号公報「ローラー帯電装
置」や,特開平2−222985号公報「電子写真装
置」がある。
【0013】特開昭58−194061号公報の装置
は,導電性弾性体からなる帯電ローラ表面に近接してク
リーニング素子を設け,また,導電性弾性体の表面に非
接着性被膜を被膜することにより,帯電ローラ表面のト
ナー汚れを除去するようにしたものである。
【0014】また,特公昭50−13661号公報に
は,帯電用ローラにナイロンもしくはポリウレタンから
なる誘電体を被覆することにより,低電圧印加で帯電す
ることができるとし,更に,特公平6−64393号公
報には,帯電用部材の表面層にN−アルコキシメチル化
ナイロンを使用することにより,環境に影響されずに安
定した電位特性が得られるとしている。
【0015】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て,中抵抗のエピクロルヒドリンゴム表面を感光体およ
びトナーと非接着性のよい状態に改良することにより,
耐久性を向上させた帯電ローラを提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために,請求項1に係る帯電ローラは,少なくと
も弾性層と前記弾性層の表面を覆う表面層の2層を有す
る帯電ローラにおいて,前記弾性層はエピクロルヒドリ
ンゴムより成り,前記表面層はナイロン6,ナイロン6
−6,ナイロン6−10,ナイロン11,ナイロン12
の少なくとも2つ以上を含有するアルコール可溶の共重
合ナイロン樹脂より成るものである。
【0017】また,請求項2に係る帯電ローラは,少な
くとも弾性層と前記弾性層の表面を覆う表面層の2層を
有する帯電ローラにおいて,前記弾性層は,電気抵抗が
10 7 〜109 Ω・cmのエピクロルヒドリンゴムより
成り,前記表面層は,電気抵抗が1012〜1015Ω・c
mのアルコール可溶の共重合ナイロン樹脂より成るもの
である。
【0018】また,請求項3に係る帯電ローラは,請求
項1または2において,前記表面層が,厚さが2〜10
μmであるものである。
【0019】また,請求項4に係る帯電ローラは,少な
くとも弾性層と前記弾性層の表面を覆う表面層の2層を
有する帯電ローラにおいて,前記弾性層は,電気抵抗が
10 7 〜109 Ω・cmで,厚さが1.0〜2.5mm
のエピクロルヒドリンゴム層より成り,前記表面層は,
電気抵抗が1012〜1015Ω・cmで厚さが2〜10μ
mの共重合ナイロン樹脂層より成るものである。
【0020】
【作用】本発明の帯電ローラ(請求項1)は,弾性層を
エピクロルヒドリンゴムで形成し,表面層をナイロン
6,ナイロン6−6,ナイロン6−10,ナイロン1
1,ナイロン12の少なくとも2つ以上を含有するアル
コール可溶の共重合ナイロン樹脂で形成することによ
り,帯電特性を維持したまま,非接着性を改善する。
【0021】また,本発明の帯電ローラ(請求項2)
は,弾性層を電気抵抗が107 〜10 9 Ω・cmのエピ
クロルヒドリンゴムで形成し,表面層を電気抵抗が10
12〜1015Ω・cmのアルコール可溶の共重合ナイロン
樹脂で形成することにより,帯電特性を維持したまま,
非接着性を改善する。
【0022】また,本発明の帯電ローラ(請求項3)
は,請求項1または2において,前記表面層の厚さを2
〜10μmとすることにより,帯電特性を維持したま
ま,表面性,耐久性を向上させる。
【0023】また,本発明の帯電ローラ(請求項4)
は,弾性層を電気抵抗が107 〜10 9 Ω・cmで,か
つ,その厚さが1.0〜2.5mmのエピクロルヒドリ
ンゴム層で形成し,表面層を電気抵抗が1012〜1015
Ω・cmで,かつ,その厚さが2〜10μmの共重合ナ
イロン樹脂層で形成することにより,帯電特性を維持し
たまま,非接着性を改善する。
【0024】
【実施例】以下,本発明の帯電ローラについて,〔実施
例1〕,〔実施例2〕の順で図面を参照して詳細に説明
する。
【0025】先ず,実施例1,実施例2の説明に先立っ
て,帯電ローラの帯電特性(帯電電位,均一性)の評価
方法,帯電ローラの感光体に対する非接着性の評価方
法,帯電ローラ表面のクリーニング性の評価方法,帯電
ローラの耐久性の評価方法について説明する。
【0026】図1は,帯電ローラの帯電特性を評価する
ための帯電ローラ実験装置を示し,図において,101
は評価の対象となる帯電ローラ,102は帯電ローラ1
01の芯金,103は帯電ローラ101の芯金102に
DC電圧Vaを印加する電源,104は感光体ドラム,
105は除電ランプ,106は感光体ドラム104の表
面の帯電電位Vsを測定するための電位計である。
【0027】以上の構成において,上記ローラ帯電実験
装置を用いて帯電ローラの帯電特性を評価する方法につ
いて説明する。先ず,線速vで回転する感光体ドラム1
04に接触して従動回転する帯電ローラ101に,DC
電圧Vaを印加して,除電ランプ105で除電された感
光体ドラム104表面を帯電電位Vsに帯電し,電位計
106で感光体ドラム104の帯電電位Vsを測定す
る。この電位計106の測定結果である帯電特性チャー
トから,図2に示すように,Vsの立ち上がり,帯電電
位VsおよびVsの均一性が評価できる。
【0028】図3は,ローラ帯電方式の画像形成装置を
示し,図において,101は帯電ローラ,301は感光
体ドラム,302は露光情報であるレーザ光,303は
現像装置,304はドラムクリーナ,305は除電ラン
プ,306は転写ベルトを示し,帯電ローラの実使用上
の問題点をチェックするために使用するものである。具
体的には,図4に示すように,出力画像をチェックし,
横スジ画像(感光体上のローラ痕跡)401から帯電
ローラの感光体に対する非接着性を評価し,ランニン
グテスト後の画像の汚れ402からローラ表面のクリー
ニング性を評価する。更にその他の異常画像(図示せ
ず)より,ローラの電気的(耐電圧性)と機械的(表面
層強度)耐久性を評価する。
【0029】次に,図5を参照して,本発明による帯電
ローラ,比較例の帯電ローラおよび従来の帯電ローラの
構成を説明し,さらに表1を参照して,図5に示した帯
電ローラのそれぞれの特性について説明する。
【0030】
【表1】
【0031】図5(a)は従来の帯電ローラ(特公平6
−64393号公報の帯電用部材)を示し,カーボン分
散クロロプレンゴム弾性層(3mm厚,電気抵抗104
Ω・cm)上にN−メトキシメチル化ナイロン(トレジ
ンEF−30T:帝国化学産業社製)の表面層(200
μm厚,電気抵抗1011Ω・cm)を設けたもので,表
1に示すように,帯電の均一性,耐電圧性および膜強度
に問題がある。ただし,DC電圧にAC電圧を重畳して
電圧印加すれば帯電の均一性は改良された。
【0032】図5(b)は比較例としての帯電ローラを
示し,特公昭50−13661号公報の実施例で開示さ
れているポリウレタンゴム(3mm厚,電気抵抗109
Ω・cm)を,エピクロルヒドリンゴム(3mm厚,電
気抵抗108 Ω・cm)に置き換えて単層ローラを作成
したものである。表1に示すように,DC電圧のみの印
加でも帯電の均一性及び耐電圧性が改良された。しか
し,表面性が悪く,実用的ではない。
【0033】図5(c)は本発明の帯電ローラを示し,
エピクロルヒドリンゴム弾性層(3mm厚,電気抵抗1
8 Ω・cm)上に共重合ナイロン6−66−11表面
層(10μm厚,電気抵抗1014Ω・cm)を設けたも
ので,表1に示すように比較例としての帯電ローラ(図
5(b))の帯電特性を維持したまま,表面性を大幅に
改善させることができた。
【0034】一方,本発明の弾性層に用いるエピクロル
ヒドリンゴムは電気抵抗の温度依存性が大きいため,低
温環境で帯電電位が低下する。図7は,帯電ローラのエ
ピクロルヒドリンゴム弾性層の厚さをパラメータとし,
帯電電位(感光体OPC(25μm厚),ローラ印加電
圧Va=(−)1.5KV)の温度依存性を示したもの
である。なお,図において,□は弾性層の厚さが1m
m,△は弾性層の厚さが2.5mm,+は弾性層の厚さ
が3mm,◇は弾性層の厚さが4mmの場合を示してい
る。
【0035】図7から明らかなように,エピクロルヒド
リンゴム弾性層の厚さが2.5mmより厚くなると低温
における帯電特性が悪くなる。また,エピクロルヒドリ
ンゴム弾性層の厚さが1mm以下では,弾性体としての
機能が不充分となる。したがって,本発明では,帯電ロ
ーラの帯電特性を良好に維持するために,エピクロルヒ
ドリンゴム弾性層の厚さを1〜2.5mm厚とする。
【0036】〔実施例1〕先ず,10φの芯金にローラ
外径が約16φとなるようにエピクロルヒドリンゴム弾
性層を成型した。この弾性層の電気抵抗は1.5×10
8 Ω・cm(25℃50%RH),ゴム硬度は40(J
ISA)であった。この弾性ローラを機械研磨によっ
て,弾性層厚2mm,十点表面平均粗さRdが6μmと
なるように研磨した。(ゴムローラ径14φ)
【0037】次に,ナイロン12を含む共重合ナイロン
樹脂(ダイアミド,T170ダイセル・ヒュルス(株)
社製)6重量部をメタノール100重量部に溶解し,前
記弾性層上にスプレー法で,乾燥後の表面層平均膜厚
が,1.5μm,2μm,6μm,10μm,12μm
となるように塗布して実施例1の帯電ローラを作成し
た。
【0038】上記のように,電気抵抗1.5×108 Ω
・cm,ゴム厚2mmのエピクロルヒドリン弾性層上に
膜厚1.5〜12μmの共重合ナイロン樹脂(8×10
13Ω・cm)から成る表面層を設けて作成した帯電ロー
ラの帯電特性,表面性の評価結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2から明らかなように帯電特性は,表面
層が厚いほどVsが低下し,帯電の均一性も悪くなる。
一方,表面性,耐久性は,膜厚1.5μm未満の表面層
では不充分である。したがって,以上の実験データより
以下の結論を得ることができる。
【0041】図6に示すように,厚さ2mmのエピクロ
ルヒドリンゴム(電気抵抗1.5×108 Ω・cm)弾
性層上に,膜厚2〜10μmのナイロン12を含む共重
合ナイロン樹脂(8×1013Ω・cm)表面層を設ける
と,帯電特性,表面性及び耐久性の優れた帯電ローラを
得ることができる。
【0042】〔実施例2〕先ず,9φの芯金にエピクロ
ルヒドリンゴム弾性層を形成し,機械研磨によって層厚
1.5mm,十点表面平均粗さRdが6μmとなるよう
に研磨した。この弾性層の電気抵抗は,2×108 Ω・
cm,ゴム硬度は40(JISA)であった。
【0043】次に,共重合ナイロンCM4000(東レ
製)6重量部をメタノール100重量部に溶解し,上記
弾性層上にスプレー法で塗布し,表面層を形成した。乾
燥後の表面層膜厚は6μmで表面平均粗さRdは5μm
であった。この帯電ローラの帯電特性を図1に示したロ
ーラ帯電実験装置で測定したところ,Va=(−)1.
5KVに対して,OPC感光体ドラム104(膜厚25
μm)をVs=800〜820Vほぼ均一に帯電でき
た。
【0044】続いて,図3に示した画像形成装置を用い
て,ランニングテストを行った結果,20K枚使用後で
も,横スジ等の異常画像の発生もなく,帯電ローラ表面
の汚れによるVs低下も画像上においては問題なかっ
た。
【0045】ここで,さらに比較のために実施例2の表
面層(共重合ナイロンCM4000,電気抵抗2×10
14Ω・cm,8ナイロンを含有せず)をN−メトキシ化
ナイロン<8ナイロン>(トレジンEF−30T帝国化
学産業製)樹脂(電気抵抗5×1011Ω・cm)に置き
換えた以外,他は実施例2と全く同じ帯電ローラを比較
例1として作成し,帯電特性,表面性及び耐久性を評価
した。
【0046】ここでトレジンET−30Tはメトキシ化
度30%のナイロンで電気抵抗が実施例2のCM400
0に比較して2〜3オーダー低くなり,帯電特性は良好
であったが,表面層としての膜強度,弾性層との接着力
が弱く,実用に耐えるものではなかった。
【0047】前述したように実施例1および実施例2に
よれば,従来のカーボン分散合成ゴム弾性層をゴム自体
が中抵抗のエピクロルヒドリンゴム弾性層にかえること
により,DC電圧印加のみで(AC電圧を重畳せずと
も)均一帯電が可能である。更に被膜形成性のよい共重
合ナイロン樹脂の表面層を設けることにより,帯電ロー
ラとしての耐久性(クリーニング性)を著しく向上させ
ることができる。
【0048】また,弾性層,表面層ともカーボンなどの
導電剤を含有せず,電気的に均一な層を形成しており,
それぞれの電気抵抗が,107 〜109 Ω・cm,10
12〜1015Ω・cmであるため,ローラ層の耐電圧性が
よく,感光体の感光層にピンホールなどがあっても電荷
のリークが起らないという効果がある。
【0049】また,中抵抗の弾性層であるエピクロルヒ
ドリンゴムを厚さ2.5mm以下で使用しているため,
低温環境でも帯電電位の低下が少ない。表面層は高抵抗
であるが皮膜形成性よく,膜強度のよい共重合ナイロン
樹脂のうすい(2〜10μm)皮膜であるため,帯電特
性を維持したまま,表面性,耐久性の向上を図ることが
できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように,帯電ローラ(請求
項1)は,弾性層をエピクロルヒドリンゴムで形成し,
表面層をナイロン6,ナイロン6−6,ナイロン6−1
0,ナイロン11,ナイロン12の少なくとも2つ以上
を含有するアルコール可溶の共重合ナイロン樹脂で形成
するため,中抵抗のエピクロルヒドリンゴム表面が感光
体およびトナーと非接着性のよい状態に改良されて,耐
久性を向上させることができる。
【0051】また,本発明の帯電ローラ(請求項2)
は,弾性層を電気抵抗が107 〜10 9 Ω・cmのエピ
クロルヒドリンゴムで形成し,表面層を電気抵抗が10
12〜1015Ω・cmのアルコール可溶の共重合ナイロン
樹脂で形成するため,中抵抗のエピクロルヒドリンゴム
表面が感光体およびトナーと非接着性のよい状態に改良
されて,耐久性を向上させることができる。また,それ
ぞれの電気抵抗が,10 7 〜109 Ω・cm,1012
1015Ω・cmであるため,ローラ層の耐電圧性がよ
く,感光体の感光層にピンホールなどがあっても電荷の
リークが起らないという効果がある。
【0052】また,本発明の帯電ローラ(請求項3)
は,請求項1または2において,前記表面層の厚さを2
〜10μmとするため,帯電特性を維持したまま,表面
性,耐久性を向上させることができる。
【0053】また,本発明の帯電ローラ(請求項4)
は,弾性層を電気抵抗が107 〜10 9 Ω・cmで,か
つ,その厚さが1.0〜2.5mmのエピクロルヒドリ
ンゴム層で形成し,表面層を電気抵抗が1012〜1015
Ω・cmで,かつ,その厚さが2〜10μmの共重合ナ
イロン樹脂層で形成するため,中抵抗のエピクロルヒド
リンゴム表面が感光体およびトナーと非接着性のよい状
態に改良されて,耐久性を向上させることができる。ま
た,中抵抗の弾性層であるエピクロルヒドリンゴムを厚
さ2.5mm以下で使用しているため,低温環境でも帯
電電位の低下を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電ローラの帯電特性を評価するための帯電ロ
ーラ実験装置の構成を示す説明図である。
【図2】電位計の測定結果である帯電特性チャートを示
すグラフである。
【図3】ローラ帯電方式の画像形成装置の構成を示す説
明図である。
【図4】ローラ帯電による帯電ムラを出力画像でチェッ
クする方法を示す説明図である。
【図5】本発明による帯電ローラ,比較例の帯電ロー
ラ,および従来の帯電ローラの構成を示す説明図であ
る。
【図6】実施例1の結果より得られた本発明の帯電ロー
ラを示す説明図である。
【図7】帯電電位,ローラ印加電圧の温度依存性を示し
たグラフである。
【図8】従来における帯電ローラの使用方法を示す説明
図である。
【符号の説明】
101 帯電ローラ 102 芯金 104 感光体ドラム 301 感光体ドラム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも弾性層と前記弾性層の表面を
    覆う表面層の2層を有する帯電ローラにおいて,前記弾
    性層はエピクロルヒドリンゴムより成り,前記表面層は
    ナイロン6,ナイロン6−6,ナイロン6−10,ナイ
    ロン11,ナイロン12の少なくとも2つ以上を含有す
    るアルコール可溶の共重合ナイロン樹脂より成ることを
    特徴とする帯電ローラ。
  2. 【請求項2】 少なくとも弾性層と前記弾性層の表面を
    覆う表面層の2層を有する帯電ローラにおいて,前記弾
    性層は,電気抵抗が107 〜109 Ω・cmのエピクロ
    ルヒドリンゴムより成り,前記表面層は,電気抵抗が1
    12〜1015Ω・cmのアルコール可溶の共重合ナイロ
    ン樹脂より成ることを特徴とする帯電ローラ。
  3. 【請求項3】 前記表面層は,厚さが2〜10μmであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の帯電ロー
    ラ。
  4. 【請求項4】 少なくとも弾性層と前記弾性層の表面を
    覆う表面層の2層を有する帯電ローラにおいて,前記弾
    性層は,電気抵抗が107 〜109 Ω・cmで,厚さが
    1.0〜2.5mmのエピクロルヒドリンゴム層より成
    り,前記表面層は,電気抵抗が1012〜1015Ω・cm
    で厚さが2〜10μmの共重合ナイロン樹脂層より成る
    ことを特徴とする帯電ローラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10035104B4 (de) * 1999-07-19 2012-06-14 Ricoh Co., Ltd. Vorrichtung zur Bilderzeugung, welche zur wirksamen Aufrechterhaltung eines Ladungspotenzials im Stande ist

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10035104B4 (de) * 1999-07-19 2012-06-14 Ricoh Co., Ltd. Vorrichtung zur Bilderzeugung, welche zur wirksamen Aufrechterhaltung eines Ladungspotenzials im Stande ist

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