JPH08202049A - 塩素化炭化水素に代わる感光性フレキソ版溶出剤及び 印刷用洗浄剤 - Google Patents

塩素化炭化水素に代わる感光性フレキソ版溶出剤及び 印刷用洗浄剤

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JPH08202049A
JPH08202049A JP4606295A JP4606295A JPH08202049A JP H08202049 A JPH08202049 A JP H08202049A JP 4606295 A JP4606295 A JP 4606295A JP 4606295 A JP4606295 A JP 4606295A JP H08202049 A JPH08202049 A JP H08202049A
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JP
Japan
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surfactant
eluent
hydrocarbons
photosensitive flexographic
printing plate
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JP4606295A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Takimoto
靖之 滝本
Masanori Maruno
正徳 丸野
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Nihon Denshi Seiki Co Ltd
Original Assignee
Nihon Denshi Seiki Co Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、オゾン層保護法によって国際
的に規制の対象になっている塩素化炭化水素を非塩素化
炭化水素に置き換えた感光性フレキソ刷版の溶出剤およ
び印刷用洗浄剤に関するものである。 【構成】 界面活性剤を必須成分とし、感光性フレキ
ソ刷版の溶出剤および印刷用洗浄剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機溶剤で溶出するタイ
プの感光性フレキソ版の溶出液および印刷用洗浄剤に関
するものであって、近年法規制が強化されつつあるハロ
ゲン化炭化水素の代わりに使用できる安全で、かつ除去
能力の優れた感光性フレキソ刷版の溶出剤および印刷用
洗浄剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】フレキソ印刷はゴム状弾性を示すエラス
トマーを使用する刷版に印刷インキをつけて、印刷する
凸版印刷方式の一つであって、段ボール、ショッピング
バッグ、包装材、ラベルなどの印刷に用いられている。
刷版材としては、製版工程の簡便さ、画線の再現忠実性
が高いことなどの理由により、感光性フレキソ刷版の使
用量が急速に増えている。感光性フレキソ刷版は合成ゴ
ムエラストマー、エチレン性不飽和基を持つ重合性モノ
マーあるいはオリゴマー、光重合開始剤、および各種添
加剤から構成されている(たとえば、滝本靖之、フォト
ポリマーハンドブック 188頁、1989年 工業調
査会発行参照)。感光性フレキソ刷版は紫外線を照射す
ると光重合反応をおこし不溶化する感光性樹脂組成物を
各種支持体上に成形したものであって、写真ネガチブを
通して紫外線を照射すると露光部の樹脂組成物は不溶化
(硬化)し、非露光部は変化しない。版面に溶出液をス
プレーするか、あるいは溶出液中に浸漬すると、非露光
部の樹脂組成物は溶けだし凸画像(レリーフともいう)
が形成される。感光性フレキソ刷版の製版にあたって、
溶出剤の溶出速度は刷版のレリーフの形状、解像性に影
響するので、溶出剤の選択が重要な課題である。一般的
には塩素化炭化水素として、1、1、1−トリクロロエ
タンあるいはトリクロロエチレンが単独で、あるいは低
級アルコールあるいはエステル類と混合した溶液が使用
されている。 1、1、1−トリクロロエタンは上述し
たように感光性フレキソ刷版の溶出剤あるいは印刷用洗
浄剤として有用であるが、オゾン層保護法によって国際
的に使用が制約されており、1995年末には製造の打
ち切りが確実視されている。そこで、規制の対象になっ
ている塩素化炭化水素を非塩素化炭化水素に置き換える
ことは印刷産業界にとって急務であり、関係メーカーに
とっては早急に解決しなければならない課題である。塩
素化炭化水素を非塩素化炭化水素に置き換えるための技
術課題としては、溶出能力あるいは洗浄能力が現行品と
同等であること、引火点の無い(あるいは100℃以
上)非危険物で消防法の規制をうけないことが挙げられ
る。上記の技術課題を満足する溶出剤あるいは洗浄剤は
各社で研究開発が進んでおり、実用化されつつある。た
とえば、日本電子精機特許出願特願平4−352942
はオゾン層保護法に関連する法規制に抵触しない塩素化
炭化水素を必須成分とする炭化水素系溶剤であって、引
火点が発生しなくなるよう塩素化炭化水素の配合量を調
節している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】化学材料メーカーは、
環境保全に関係のある規制とくにオゾン層保護法による
オゾン層破壊物質規制、公害防止条例による塗料・イン
キの有機溶剤規制(VOC規制)に抵触しない非危険物
の商品を社会に提供しなければならない。本発明はこれ
らの規制に抵触しない材料を用いて解決を図ろうとする
ものである。本発明によって現在印刷産業界が抱えてい
る環境問題にどにょうに対処しようかという課題の一部
分が解決できる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶出あるいは
洗浄を塩素化炭化水素に頼るという考え方から離れて、
非塩素化炭化水素あるいは非塩素化炭化水素と水の混合
物を界面活性剤と混合した系をもちいて溶出あるいは洗
浄するものである。本発明では、溶剤成分は感光性樹脂
成分の溶解に、あるいは印刷インキの洗浄のために、一
方界面活性剤は溶剤成分を感光性樹脂成分へ湿潤・浸透
させるために作用するので界面活性剤を加えることによ
る溶解力、洗浄力の低下は認められない。溶剤として
は、直鎖状、芳香族、および脂環式の疎水性炭化水素た
とえば、n−ヘキサン,n−ペンタン、n−オクタン、
n−デカン、ケロシン、エチルベンゼン、n−プロピル
ベンゼン、n−ブチルベンゼン、ナフタレン、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン、デカヒドロナプタレン(デカ
リン)などが、塩素化炭化水素としては、たとえばメチ
レンクロリド、1、2−ジクロロプロパンなどが使用で
きる。なお、溶出力あるいは洗浄力をそれぞれの目的に
合うように調整するために必要に応じて、極性の溶剤た
とえば、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ヘ
プチルアルコールなどの通常の溶剤として使用されるも
のが特に制限されることなく使用できる。なお、現在使
用されている市販の均一溶液タイプの溶出液あるいは印
刷用洗浄液も上記の溶剤と同様に乳化させて使用するこ
とができる。乳化状態で溶出あるいは洗浄するための処
理剤は被処理物の物理的性質、印刷適性上の要求によっ
て、次に示す二つの方法、すなわち溶剤、水、界面活性
剤系と溶剤、界面活性剤系から適宜選択して使用するこ
とができる。乳化油処理法は溶剤と水をO/W型界面活
性剤で乳化した乳化液中に被処理物浸漬または液をスプ
レーして溶出、あるいは洗浄する。乳化液中の溶剤と水
はそれぞれ独立して被処理物の表面に接触して溶出ある
いは洗浄するものである。O/W型乳化物では溶剤が分
散体になるので、被処理物の溶剤中への溶解量が増える
と乳化力が減退し、溶解物は被処理物と乳化液の界面に
再付着したり、分離したりする。したがって、繰り返し
使用することに問題がある。自然乳化処理法は溶剤中に
O/W型界面活性剤を溶かす。この混合溶剤に被処理物
を浸漬または液をスプレーして溶出、あるいは洗浄す
る。溶解処理後、被処理物の表面を水洗すると、混合溶
剤中に含まれている活性剤によって被処理物と溶剤の界
面に残する被処理物成分は取り除くことができる。界面
活性剤としては、O/W型で、しかも油溶性を有するも
のでなければならない。一般の高級脂肪酸のアンモニア
あるいはアミンセッケンたとえばオレイン酸・ジエタノ
ールアミンセッケン、アルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ノニルフエノールポリオキシエチレンエーテル
などが使用できる。H.L.B値は7〜8の範囲が好適
である。乳化油処理法では、必要に応じて処理剤をさら
に希釈して使用することができる。自然乳化油処理法で
は溶出あるいは洗浄による溶解物O/W型溶剤液中に溶
解あるいは分散させておくために界面活性剤だけの場合
よりも過剰に添加しておくことが必要である。また、界
面活性剤単独で溶出、洗浄に用いることができる。
【0005】
【作用と実施例】本発明と実施例を、溶出、洗浄の試験
方法、試験結果を例にあげて説明する。実施例中%は重
量%である。
【0006】実施例1実施例1A ケロシン89.5%と水100.0%をホ
モジナイザーを使ってかきまぜながらトリエタノールア
ミン3.2%とオレイン酸10.0%を常温で滴下す
る。滴下後、10分間かき混ぜると乳化液が得られる。実施例1B〜1D 実施例1Aと同様に処理すると乳化液が得られる。以下
に配合を示す。 実施例1B デカリン 82.5% トリエタノールアミン 3.2 オレイン酸 14.0 水 100.0 実施例1C ケロシン 45.0% アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10.0 水 45.0 実施例1D メチレンクロリド 49.5% キシレン 33.0 オレイン酸 14.0 水 100.0
【0007】実施例2実施例2A ケロシン92.0%、ソルビタントリオレ
エートポリオキシエチレンエーテル2.0%、ソルビタ
ンペンタラウレート5.0%、ソルビタンモノオレエー
ト1.0%を常温で混合すると均一な透明液体が得られ
る。このものを直接に、あるいは9倍量のデカリンデで
希釈して使用する。実施例2B〜2C 実施例2Aと同様に処理すると乳化液がえられる。以下
に配合を示す。なお界面活性剤は実施例2Aと同量を使
用するので記載は省略する。 実施例2B デカリン 92.0% 実施例2C メチレンクロリド 49.5% キシレン 33.0% 実施例2D ノニルフェノールポリオキシエチレンエ
ーテル 15.0%
【0008】試験例1 実施例1〜2で調整された感光性フレキソ刷版用溶出剤
を用いて、感光性フレキソ刷版の溶出試験を行った。実
施例2Dはノニルフェノールポリオキシエチレンエーテ
ル(15モル)を用いた結果を示す。感光性フレキソ版
材としては、日本電子精機株式会社製のRUNAFLE
X(版厚3.0mm、ショアーA硬度50)を用い、J
E−A0−SHからの紫10分間照射(強度 mj/
cm)した後、溶出剤により溶出した。溶出終了後、
版面の凸部を目視により観察し評価した(表1)。表1
において比較例1はトリクロロエタンを主成分とするR
UNAFLEX用溶出剤を用いて溶出した結果であり、
比較例2はメチレンクロリドとキシレンの混合溶出剤
(メチレンクロリド6部キシレン4部の混合物)を用い
て溶出した結果を示す。比較例1および2の溶出剤はい
ずれも均一系である。この結果をみても明らかなように
本発明の溶出剤は先行の溶出剤と溶出性は同等である。
【0009】試験例2 実施例1〜2で調整された感光性フレキソ刷版用溶出剤
の印刷インキに対する洗浄力試験を行なった。実施例1
〜2で調整された感光性フレキソ刷版用溶出剤1000
ml中に、市販のフレキソインキで印刷した20cm角
のポリオレフィン系プラスチックフイルムを5分間浸漬
し、浸漬後のインキの残留の状況を目視によって評価し
た(表2)。表2において比較例1はトリクロロエタン
を主成分とするRUNAFLEX用溶出剤を用いて溶出
した結果であり、比較例2はメチレンクロリドとキシレ
ンの混合溶出剤(メチレンクロリド6部キシレン4部の
混合物)を用いて溶出した結果を示す。比較例1および
2の溶出剤はいずれも均一系である。この結をみても明
らかなように本発明の溶出剤は先行の溶出剤と同等であ
る。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【本発明の効果】本発明は各種規制に抵触しない炭化水
素溶剤を用いることによって、従来の感光性フレキソ刷
版溶出剤性、印刷用洗浄剤と同等の溶出性、洗浄性が提
供できる。本発明によって現在印刷産業界が抱えている
環境問題にどのように対処しようかという課題の一部分
が解決できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤を必須成分とする配合物を用
    いて非硬化部の樹脂組成物を溶出することを特徴とする
    感光性フレキソ刷版の溶出剤。
  2. 【請求項2】 疎水性炭化水素溶剤と水を界面活性剤で
    乳化をさせた請求項1記載の感光性フレキソ刷版の溶出
    剤。
  3. 【請求項3】 疎水性炭化水素溶剤を界面活性剤に溶解
    させた請求項1記載の感光性フレキソ刷版の溶出剤。
  4. 【請求項4】 疎水性炭化水素溶剤が直鎖状炭化水素、
    芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、およびハロゲン化炭
    化水素のうちから選択された少なくとも一種以上を使用
    する請求項1記載の感光性フレキソ版の溶出剤。
  5. 【請求項5】 界面活性剤がアミンセッケン、アリキル
    ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノニルフェノールポリ
    オキシエチレンエーテルのうちから選択された少なくと
    も一種以上を使用する請求項1記載の感光性フレキソ刷
    版の溶出剤。
  6. 【請求項6】 界面活性剤を必須成分とする請求項1記
    載の配合物を用いて乳化状態で洗浄することを特徴とす
    る印刷用洗浄剤。
JP4606295A 1995-01-26 1995-01-26 塩素化炭化水素に代わる感光性フレキソ版溶出剤及び 印刷用洗浄剤 Pending JPH08202049A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011203453A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Tokai Rubber Ind Ltd 感光性樹脂組成物、印刷版原版およびフレキソ印刷版

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011203453A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Tokai Rubber Ind Ltd 感光性樹脂組成物、印刷版原版およびフレキソ印刷版

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