JP2001047060A - 感光性樹脂版の廃液処理方法 - Google Patents

感光性樹脂版の廃液処理方法

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JP2001047060A
JP2001047060A JP22672499A JP22672499A JP2001047060A JP 2001047060 A JP2001047060 A JP 2001047060A JP 22672499 A JP22672499 A JP 22672499A JP 22672499 A JP22672499 A JP 22672499A JP 2001047060 A JP2001047060 A JP 2001047060A
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resin
photosensitive resin
sludge
polymer
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Shigenori Nagahara
重徳 永原
Satoshi Imahashi
聰 今橋
Kosaku Onodera
幸作 小野寺
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水系現像可能な感光性樹脂版の樹脂廃液を処理
する際、簡単な装置で短時間に凝集分離濾過ができ、含
水量が少なく、粘着性の小さい、処理が容易なスラッジ
を得ると共に、濾過廃液も下水道への排水ができる方法
を見いだすこと。 【解決手段】特定のイオン性親水基を有する感光性樹脂
版の現像処理された樹脂廃液を処理するに当たって、カ
チオン性フロック剤および高分子吸水性樹脂を用いて添
加処理し容易に凝集分離濾過することを特徴とする簡易
廃液処理法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性樹脂版の未硬
化樹脂を現像液にて処理された樹脂廃液(未硬化樹脂と
現像液を含む)を簡単な処理で凝集分離し、粘着性の小
さいスラッジを得ることのできる感光性樹脂版の簡易廃
液処理に関する。更に詳しくは水系現像が可能なフレキ
ソ印刷用の感光性樹脂版を主としてアニオン系現像液に
て未硬化樹脂を除去した樹脂廃液を簡単な処理で凝集分
離処理する簡易廃液処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、作業環境や地域環境面から水、界
面活性剤水溶液、アルカリ性水溶液、酸性水溶液などの
現像液で現像できる水系現像型感光性樹脂版が多く用い
られるようになってきている。また感光性フレキソ版に
おいても同様に水系現像液にて現像可能なものが、例え
ば特開昭63−28551号公報、特開平7−1141
80号公報、特開平6−289610号公報、特開平1
0−339951号公報等に開示されている。
【0003】一方、これ等水系現像型感光性樹脂版を用
いて露光後、未露光部を現像液で処理された樹脂廃液も
前記載同様に環境面、取扱い性等からその処理が重要に
なってきており、例えば、特開昭51−121959号
公報、特開昭49−100842号公報、特開平8−2
99965号公報、特開平6−194824号公報、特
開平7−333860号公報、特開平8−006258
号公報、特開平7−328620号公報、特開平10−
34147号公報等に廃液処理システム及び処理方法が
開示されている。しかしながら、これらの方法では設備
が大掛かりになるとか、処理時間が長い、凝集分離効果
が劣る、得られたスラッジの粘着性が大きく作業性が悪
い、濾過性が劣る等の欠点を有しており、簡単な方法で
満足する凝集分離方法が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水系現像可
能な感光性樹脂版の樹脂廃液を処理するに当たり、簡単
な装置で短時間に凝集分離濾過ができ、粘着性の小さい
スラッジを得ることができると共に、濾過廃液も下水道
への排水ができる方法を見いだすことを課題とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明者らは簡易廃液処理方法について鋭意、研
究、検討した結果、遂に本発明を完成するに至った。す
なわち本発明は、下記式(a),(b)、(c)、
(d)、(e)で示される少なくとも一つのイオン性親
水基を含有する感光性樹脂版を現像液にて未硬化樹脂を
除去した樹脂廃液を処理するに際し、該樹脂廃液にカチ
オン性フロック剤および高分子吸水性樹脂を配合するこ
とを特徴とする感光性樹脂版の廃液処理方法、吸水倍
率(g/g)が50以上の高分子吸水性樹脂である前記
記載の感光性樹脂版の廃液処理方法、及び樹脂廃液
にカチオン性フロック剤を配合して、廃液中に樹脂を凝
集させた後、さらに酸性化合物を配合する前記記載の
感光性樹脂版の廃液処理方法である。 (a)−COOM (b)−SO3M (c)−SO4M (d)−nPO(OM)n (e)(O)3−nPO(OM)n (Mは水素原子、周期表第I、II、III族元素、アミン又
はアンモニウム基を示し、nは1または2である。)
【0006】本発明で用いられる感光性樹脂版として
は、少なくとも支持体および感光性樹脂組成物層を有す
るものであり、水系の現像液に対して現像性を持つため
に、感光性樹脂組成物に、イオン性親水基を含有する親
水性成分が含まれ、さらに光重合性不飽和単量体、光増
感剤その他が配合されることによって光感光性を付与し
ている。本発明において用いられる感光性樹脂組成物と
しては、前記公報等に記載している組成物が挙げられる
が、特に疎水性成分に親水性または水膨潤成分を付与す
るために、疎水性ポリマ−をイオン性親水性基で変性し
た樹脂を主成分とするもの、疎水性ポリマ−を主成分と
した疎水性成分とイオン性親水基を含有する親水性また
は水膨潤性ポリマ−を主成分とした親水性または水膨潤
性成分の混合体を主成分とするもの、疎水性ポリマ−と
イオン性親水基を含有する親水性または水膨潤性ポリマ
−を化学的に結合させたものを主成分とするもの、疎水
性ポリマ−の原料となる疎水性モノマ−と親水性ポリマ
−の原料となる親水性モノマ−をブロック共重合体させ
たポリマ−を主成分とするもの等に挙げられるように、
疎水性成分に何らかの形で親水性または水膨潤性成分を
組み合わせて、水系現像液に分散型の感光性フレキソ版
としたタイプとしたものが好ましい例として挙げられ
る。
【0007】ここで挙げた疎水性ポリマ−としては例え
ば、1,4−ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエ
ン、アクリロニトリルゴム、ブタジエンアクリロニトリ
ルゴム、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴム、ブタジ
エンスチレンコポリマ−、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロックコポリマ−、スチレン−イソプレン−スチ
レンブロックコポリマ−、ポリアミド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、(メタ)アクリル酸コポリマ−、ブタジ
エン−(メタ)アクリル酸−アクリルエステルコポリマ
−、シリコンゴム、ポリオキシプロピレングリコ−ル、
イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エピ
クロルヒドリンゴム等のような版にゴム弾性を与えるポ
リマ−や硬度や安定性を与えるアクリル樹脂やポリウレ
タン樹脂、ポリエステル樹脂等のポリマ−を挙げること
ができ、これらは単独または必要に応じて複数組み合わ
せて用いられる。またこれら樹脂類は、モノマ−や架橋
剤と、またはポリマ−同士で反応できるように変性する
ことも可能である。
【0008】本発明で使用される親水性または水膨潤性
ポリマ−としては、例えば(メタ)アクリル酸またはそ
の塩類の重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類−
アルキル(メタ)アクリレ−ト共重合体、(メタ)アク
リル酸またはその塩類−スチレン共重合体、(メタ)ア
クリル酸またはその塩類−酢酸ビニル共重合体、(メ
タ)アクリル酸またはその塩類−アクリロニトリル共重
合体、−COOM基や−SO3M基や−SO4M基や−n
PO(OM)nや(O)3−nPO(OM)n(nは1
または2)基を含有するポリアクリレ−ト、ポリビニル
化合物、ポリウレタン、ポリウレアウレタン、ポリエス
テル、エポキシ化合物、ポリアミドおよびこれらの塩類
や誘導体が挙げられる(なお前記Mは周期表I、II、III
族元素、アミンまたはアンモニウム基を示す)。また親
水性成分も同様に複数組み合わせて用いることが可能で
あり、必要に応じて変性しても良い。
【0009】感光性樹脂組成物としては、前記ポリマー
以外に、架橋剤、酸化防止剤、重合禁止剤、可塑剤等が
前記のポリマ−に任意に添加・配合される。
【0010】架橋剤として具体的には、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
PEG #200ジ(メタ)アクリレート、PEG #400ジ(メタ)
アクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
1,10−デカンジオールジメタクリレート、ビスフェ
ノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリ
レート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジ(メタ)アクリレート、ライトエステル
P−2M[共栄社化学(株)製]、ペンタエリスリトー
ルの3モルエチレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート等が挙げられ、特にアルキレングリコール系及びア
ルキレンエーテル系の架橋剤が好ましい。
【0011】感光性樹脂版の製造方法としては、前記の
疎水性ポリマ−、親水性または水膨潤性ポリマ−、架橋
剤、酸化防止剤等の原料をニ−ダ−や押し出し機等で混
練りすることによって感光性樹脂が製造され、さらに感
光性樹脂層を中心に支持体上に接着層がコ−ティングさ
れた支持体と粘着防止層がコ−ティングされたカバ−フ
ィルムを用いて挟み、熱プレス、カレンダ−成形等の方
法で順に積層することによって感光性樹脂原版を得るこ
とができる。
【0012】得られた感光性樹脂原版を硬化させる方法
としては、150〜500nm、特に300〜400n
mの波長を有する紫外線を照射して硬化する方法が挙げ
られる。その光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、
超高圧水銀灯、メタハライドランプ、キセノンランプ、
ジルコニウムランプ、カ−ボンア−ク灯、紫外線用蛍光
灯等が好ましく使用される。
【0013】次に本発明において感光性樹脂版は前記光
源下で透明画像を有するネガフィルムをあてて紫外線を
照射し画像露光させ露光されない非画像部を現像液を用
いて除去することによってレリ−フ画像が得られ、一方
溶解除去された未硬化の感光性樹脂は乳濁液あるいは懸
濁液状溶液となって現像槽中に残る。
【0014】本発明において使用される現像液として
は、水だけでもよいが、さらに以下に示す化合物を配合
してもよい、例えば、ラウリン酸ソ−ダ、ステアリン酸
ソ−ダ、オレイン酸ソ−ダなどの脂肪酸カルボン酸塩
類、アビエチン酸ソ−ダ、ロジン酸ソ−ダなどの樹脂石
鹸類、ラウリル硫酸ソ−ダ、ラウリル硫酸トリエタノ−
ルアミンなどの1級および2級のアルキル硫酸塩類、ポ
リオキシエチレンラウリルエ−テル硫酸ソ−ダ、ポリオ
キシエチレンラウリルエ−テル硫酸トリエタノ−ルアミ
ンなどの1級および2級のポリオキシエチレンラウリル
エ−テル硫酸塩類、ラウリルベンゼンスルホン酸ソ−
ダ、ステアリルベンゼンスルホン酸ソ−ダなどのアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩類、プロピルナフタレンスルホ
ン酸ソ−ダ、ブチルナフタレンスルホン酸ソ−ダなどの
アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレ
ンラウリルフェニルエ−テルスルホン酸ソ−ダなどのポ
リオキシエチレンラウリルフェニルエ−テルスルホン酸
塩類、硫酸化ひまし油、硫酸化牛油などの硫酸化油類、
硫酸化オレイン酸ブチルなどの硫酸化脂肪酸エステル
類、ジオクチルスルホ虎珀酸ソ−ダを代表とするアルキ
ルスルホ虎珀酸塩類、a−オレフィンスルホン酸塩類、
ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、N−メチル−N−
アルキルタウリン塩類、N−アルキルスルホ虎珀酸モノ
アミド塩類、脂肪酸モノグリセライド硫酸エステル塩
類、アルキルジフェニルエ−テルジスルホン酸塩類、ラ
ウルルアルコ−ル燐酸モノエステルジソ−ダ塩やラウリ
ルアルコ−ル燐酸ジエステルソ−ダ塩などのアルキルホ
スフェ−トの塩類、ポリオキシエチレンラウリルエ−テ
ル燐酸モノエステルジソ−ダ塩やポリオキシエチレンラ
ウリルエ−テル燐酸ジエステルソ−ダ塩などのポリオキ
シエチレンアルキルホスフェ−トの塩類、ナフタレンス
ルホン酸塩ホルマリン縮合物類、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体部分鹸化物の塩類、オレフィン−無水マレ
イン酸共重合体部分鹸化物の塩類などのアニオン系界面
活性剤が好ましく使用できる。なお、具体例としては主
にナトリウム塩を挙げるが、カリウム塩、アンモニウム
塩、なども可能で特に限定されるものでない。これ等ア
ニオン系界面活性剤以外に5%以下のノニオン系活性剤
を含有した現像液でも構わない。
【0015】次に、これ等の現像液で露光されない未硬
化の非画像部の樹脂は、溶解除去され現像槽中に樹脂含
有の状態で繰り返し現像液として使用されるが、使用者
の都合あるいは樹脂濃度の上昇に伴う現像性能の低下や
現像液の変色、PHの変動等の劣化が著しくなり、この
ため劣化した現像液を廃液処理し、現像液を更新するこ
とが必要である。廃液処理される樹脂濃度は6〜7%程
度になった時とかPHが10以下になった時とかを目安
に液交換される。この使用済み現像廃液は、感光性樹
脂、界面活性剤、消泡剤等が含まれている。これ等樹脂
廃液を簡易な廃液処理槽に移しカチオン系フロック剤を
添加、攪拌することによって樹脂を凝集させることがで
きる。
【0016】次に100メッシュ以下の濾布、不織布等
を用い濾過し粘着性の小さいスラッジを得る。更に、こ
の粘着性の小さいスラッジへ高分子吸水性樹脂を添加す
ることにより、スラッジは木ノコクズ状あるいはオカラ
状(通称)に変化し粘着性がより一層小さくなってく
る。その結果、このスラッジはビニール袋等に袋詰めに
して長い間放置して置いた場合に、スラッジ中から廃液
が滲み出ることもなく取扱い作業性が容易となる。この
高分子吸水性樹脂は、カチオン系フロック剤を添加する
時、或いは前記の如く粘着性の小さいスラッジが得られ
た後に添加する等、何れの時期でも構わない。また、凝
集分離し固液分離された廃液も同処理浴槽中で酸中和処
理することによって下水道への排水処理ができる。
【0017】本発明で使用されるカチオン性フロック剤
としては例えば、ポリアクリルアミドにホルマリンとア
ミン類で変成したポリアクリルアミドのカチオン化変成
物、カチオン性ビニルラクタム−アクリルアミド共重合
体、ジアリルアンモニウムハロゲン化物のかん化重合
物、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物にジア
ミンを反応させた共重合体、ビニルイミダゾリン重合
体、ジアルキルアミノエチルアクリレ−トの重合体、ポ
リエチレンイミン、アルキレンジクロライドとアルキレ
ンポリアミンとの重縮合物、アニリンとホルマリンとの
重縮合物、アミン類とエピクロヒドリンとの共重合体、
アンモニアとエピクロヒドリンとの共重合体、アミン類
とアスパラギン酸との共重合体、第4級アンモニウム塩
を側鎖に有するアクリルポリマ−等が挙げられ、好まし
くはアミン類とエピクロヒドリンとの共重合体が挙げら
れる。
【0018】ここでのアミン類としては例えば、メチル
アミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、メトキシプロピルアミン、ブツルアミン、
アミルアミン、アリルアミン、ヘキシルアミン、カプリ
ルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、オレイ
ルアミン、モノメチルアミノプロピルアミン、ベンジル
アミン、ピペリジン、ピロリジン等のアルキル及び環状
アミン類、ポリエチレンポリアミン類、アミノプロピル
エタノ−ルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、
モノメチルアミノプロピルアミン、ジアルキルアミノプ
ロピルアミン、ヒドロキシエチルアミノプロピルアミ
ン、ジエチルアミノエチルアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
【0019】本発明において、前記カチオン性フロック
剤以外に助剤として弱アニオン性又はノニオン性高分子
フロック剤が添加できる。具体的にはポリアクリルアミ
ド系、アニオン性ポリアクリルアミド系の部分加水分解
物等の分子量数十万〜数百万の高分子弱アニオン性フロ
ック剤、ポリアクリルアミド系、ポリエチレンオキサイ
ド系、ポリアルカノールアミン等の分子量数十万〜数千
万の高分子ノニオン性フロック剤が使用できる。これ等
の助剤は高分子カチオン性フロック剤と同等又はそれ以
下の添加量で使用できる。
【0020】次に本発明で使用される高分子吸水性樹脂
とは、水に対しての吸水倍率が50(g/g)以上、好
ましくは200以上で、吸水後には高分子吸水性樹脂自
体が溶け出さないものである。具体的には澱粉・ポリア
クリル酸グラフト重合体、PVA・ポリアクリル酸共重
合体、ポリアクリル酸・ポリアクリル酸塩共重合体、ポ
リアクリル酸塩系、酢ビ・ポリアクリル酸塩共重合体、
イソブチレン・無水マレイン酸共重合体等が挙げられ、
好ましい形態としては素早い水の吸収と高い吸水倍率、
吸水後のゲルは外圧によって容易に水を吐き出さず、壊
れない等からポリアクリル酸塩との共重合体ポリマーが
好ましい。添加量は任意に添加することができるが、通
常4g/l(リットル)程度の添加量で効果を示すが特
に添加量の範囲を限定するものではない。
【0021】なお、本発明において、固形分を除いて廃
液を下水道への排水処理するには、さらに酸性化合物を
添加してPH5.0〜9.0にしておいた方が好まし
い。この酸性化合物としては、蟻酸、塩酸、硫酸、酢
酸、リン酸、蓚酸、クエン酸、硝酸、モノクロロ酢酸等
のPH3前後の酸性化合物が挙げられる。
【0022】
【発明の実施の形態】カチオン性フロック剤及び高分子
吸水性樹脂を用いて樹脂廃液を処理する本発明操作方法
の一実施態様例としては、例えば、50l(50リット
ル)の樹脂廃液が入る簡易な廃液処理槽を準備し、樹脂
濃度が約3%以上の廃液を投入し攪拌を開始する。次
に、ジメチルアミンとエピクロヒドリンとの共重合体
からなる高分子カチオン性フロック剤を5ml/l〜1
0ml/l、好ましくは6ml/l〜8ml/l添加し
約2〜3分間攪拌し凝集物を発生させる。更に完全に処
理剤を反応させるため、2分間程度攪拌を続けると粘着
性の小さいスラッジが浮遊してくる。次に、100メ
ッシュ以下の濾布、不織布等からなる濾過処理槽にを
投入しスラッジと廃液を固液分離する。この時、廃液樹
脂濃度が約3%以下の場合は凝集粒子の小さくやや濾過
性が落ちるので廃液処理時の樹脂濃度は6〜7%程度の
時に処理するのが好ましい。又、カチオン性フロック剤
の添加量が5ml/l以下の場合、凝集粒子が得にくく
粘着性が強く、10ml/l以上の添加の場合は凝集粒
子が小さくなり濾過性が低下し好ましくない。
【0023】一方、高分子吸水性樹脂は及びの操作
の何れの場合に添加しても良く、好ましくはの固液分
離されたスラッジの状態の時に添加する方法がより効果
が得られので好ましい。その添加量は、任意に添加でき
るが通常4g/l程度でスラッジの粘着性は大幅に減少
し、その取扱い性は容易となり、廃材処理作業性を向上
させることができる。なお、の操作の攪拌時に酸性化
合物を2〜3ml/l添加し、2〜3分間攪拌を続ける
とその廃液は下水道排水規制(PH5〜9、BOD12
00mg/l以下)を満足し下水道へ排水することがで
きる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお実施例中、部とあるのは重量部を意味する。 実施例1 感光性樹脂原版(東洋紡績(株)製フレキソ印刷用コス
モライト)を用いて、ニッサン粉石鹸(ニッサン石鹸
(株)製)1%からなる現像液で40℃、15分間、ネ
ガフィルムを用いてパターン露光し露光されない未露光
部分をブラシ現像した。現像液の濃度が約5%になった
ところで50lの樹脂廃液処理槽に移し攪拌機で攪拌を
開始した。次に、高分子カチオン性フロック剤(プロセ
ディム4525)を6ml/l加え攪拌を続行した。約
2〜3分間攪拌すると大粒な凝集物が発生しそのものの
粘着性は小さかった。次に、そのままの攪拌下で蟻酸を
2〜3ml/l添加し約2〜3分間攪拌したのち攪拌を
停止し静置した。静置後、濾布を敷いた濾過槽で濾過を
行い容易にスラッジを取り出すことができた。次に、こ
のスラッジに高分子吸水性樹脂アロンザップRS−2
(東亜合成(株)製ポリアクリル酸塩共重合体)を4g
/l添加したところ、2〜3分間後に木のオガクズ或い
はオカラ状の粘着性が非常に小さいスラッジを得ること
ができた。そして、このスラッジを処理するためにビニ
ール袋に1週間程入れ放置していた所、ビニール袋の中
に廃液が滲み出し溜まっていることもなくスラッジ処理
の作業性が非常に容易であった。一方、処理廃液のPH
を測定したところ、PH6.8、SS191mg/l、
BOD134mg/l、COD850mg/lで下水道
へ排水できる値のものであった。
【0025】実施例2 実施例1において、高分子吸水性樹脂をバルガ700
(室町化学(株)製アクリル系重合体)を用いた以外は
全て実施例1と同じ操作でスラッジの処理を行なった結
果、実施例1と同様に粘着性が非常に小さく、スラッジ
処理の作業性も非常に容易であった。
【0026】実施例3 実施例1において、高分子吸水性樹脂をKIゲル
((株)クラレ製イソプレン・無水マレイン酸共重合
体)を用いた以外は全て実施例1と同じ操作でスラッジ
の処理を行なった結果、実施例1と同様に粘着性が非常
に小さく、スラッジ処理の作業性も非常に容易であっ
た。
【0027】実施例4 実施例1において、高分子吸水性樹脂をアクアリザーブ
AP−100(日本合成(株)製ポリアクリル酸塩共重
合体)を用いた以外は全て実施例1と同じ操作でスラッ
ジの処理を行なった結果、実施例1と同様に粘着性が非
常に小さく、スラッジ処理の作業性も非常に容易であっ
た。
【0028】実施例5 実施例1において、現像液をエコバ(エコバー(株)
製)を用いた以外は全て実施例1と同じ操作でスラッジ
の処理を行なった結果、実施例1と同様に粘着性が非常
に小さく、スラッジ処理の作業性も非常に容易であっ
た。
【0029】実施例6 実施例1において、現像液をフェイリー((株)P&G
製)を用いた以外は全て実施例1と同じ操作でスラッジ
の処理を行なった結果、実施例1と同様に粘着性が非常
に小さく、スラッジ処理の作業性も非常に容易であっ
た。
【0030】実施例7 実施例1において、現像液をカスケード((株)P&G
製)を用いた以外は全て実施例1と同じ操作でスラッジ
の処理を行なった結果、実施例1と同様に粘着性の非常
が小さく、スラッジ処理の作業性も非常に容易であっ
た。
【0031】実施例8 実施例1において、現像液をサン((株)P&G製)を
用いた以外は全て実施例1と同じ操作でスラッジの処理
を行なった結果、実施例1と同様に粘着性の非常が小さ
く、スラッジ処理の作業性も非常に容易であった。
【0032】実施例9 実施例1で用いた感光性樹脂原版を水系現像型フレキソ
原版AQS(デュポン(株)製)に代えた以外は全て実
施例1と同じ操作でスラッジの処理を行なった結果、実
施例1と同様に粘着性の非常が小さく、スラッジ処理の
作業性も非常に容易であった。
【0033】実施例10 実施例1で用いた感光性樹脂原版を水系現像型フレキソ
原版フレキシードSGX(日本ペイント(株)製)に代
えた以外は全て実施例1と同じ操作でスラッジの処理を
行なった結果、実施例1と同様に粘着性の非常が小さ
く、スラッジ処理の作業性も非常に容易であった。
【0034】比較例1 カチオン性フロック剤及び高分子吸水性樹脂を添加しな
い以外、実施例1と同様な方法で現像、廃液処理を行な
ったところ粗大凝集粒子が得られず、粘着性も大きく濾
過も充分できなかった。
【0035】実施例1〜10、比較例1の結果を表1に
示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】以上、表1からも明らかなように、本発
明のカチオン性フロック剤及び高分子吸水性樹脂を現像
処理樹脂廃液の凝集分離剤として用いることにより、簡
易な廃液処理槽で充分に満足する処理が可能となり、処
理されたスラッジも粘着性が小さくスラッジ処理の作業
性を向上させるものである。一方、処理廃液も同浴槽中
で中和させることで下水道への排水も可能となり、安価
な設備でその処理能力も満足する大きな利点があり、産
業界に寄与すること大である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA02 BA05 LA25 4D015 BA05 BA06 BA19 BA21 BA23 BB06 CA08 DB05 DB09 DB15 DB22 DB23 DB24 DB25 DC02 DC07 EA02 EA06 EA36 FA03 FA22 FA28 4D062 BA05 BA06 BA19 BA21 BA23 BB06 CA08 DB05 DB09 DB15 DB22 DB23 DB24 DB25 DC02 DC07 EA02 EA06 EA36 FA03 FA22 FA28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(a),(b)、(c)、(d)、
    (e)で示される少なくとも一つのイオン性親水基を含
    有する感光性樹脂版を現像液にて未硬化樹脂を除去した
    樹脂廃液を処理するに際し、該樹脂廃液にカチオン性フ
    ロック剤および高分子吸水性樹脂を配合することを特徴
    とする感光性樹脂版の廃液処理方法。 (a)−COOM (b)−SO3M (c)−SO4M (d)−nPO(OM)n (e)(O)3−nPO(OM)n (Mは水素原子、周期表第I、II、III族元素、アミン又
    はアンモニウム基を示し、nは1または2である。)
  2. 【請求項2】高分子吸水性樹脂の吸水倍率(g/g)が
    50以上である請求項1記載の感光性樹脂版の廃液処理
    方法。
  3. 【請求項3】樹脂廃液を凝集させた後、さらに酸性化合
    物を配合する請求項1記載の感光性樹脂版の廃液処理方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014196358A1 (ja) 2013-06-03 2014-12-11 住友理工株式会社 印刷版現像液の処理方法および印刷版現像液の処理システム
CN113354215A (zh) * 2021-07-06 2021-09-07 山东产研生态环境研究院有限公司 一种环氧氯丙烷废水的处理方法

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WO2014196358A1 (ja) 2013-06-03 2014-12-11 住友理工株式会社 印刷版現像液の処理方法および印刷版現像液の処理システム
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