JPH08200687A - ガステーブルコンロ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被調理物の温度を検出して、被調理物の温度
が異常温度に上昇するとバーナの燃焼を制御するものに
おいて、使い勝手をより向上する事を目的とするもので
ある。 【構成】 本発明は、コンロ用バーナにより加熱される
被調理物の温度を検出する温度センサーを設け、この温
度センサーの出力を燃焼制御回路により検出して被調理
物の温度が予め設定した上限温度に達するとバーナを消
火又はバーナの火力を低減するものにおいて、コンロ本
体の適所に人体の有無を検出する人体センサーを設け、
この人体センサーの出力を燃焼制御回路に入力し、人体
センサーにより人体を検出している場合には、上限温度
を上昇する上限温度補正回路を設けて成るものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンロ用バーナにより
加熱される被調理物の温度を検出する温度センサーを設
けたガステーブルコンロに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】コンロ用バーナを用いたガステーブルコ
ンロでは、例えば特開平４−１８７９１３号公報等にて
示される様に、コンロ用バーナの略中央部に鍋等の被調
理物の温度を検出する温度センサを設け、被調理物の温
度が例えば天ぷら調理の発火温度に達するとバーナを消
火する様に構成している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、天ぷら油の
発火を防止するのに適した温度は約２５０℃であり、一
方、焼き物調理を好み等により比較的高い温度で行う
と、鍋底等の被調理物の温度が２５０℃以上に達してバ
ーナが消火し、使い勝手が悪いという問題がある。

【０００４】そこで本発明は、温度センサーにより被調
理物の温度を検出するものにおいて、コンロの周囲に人
がいる場合には、温度センサーの出力によりコンロ用バ
ーナを消火する消火温度を変更することで、使い勝手を
向上する事を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、コンロ用バー
ナにより加熱される被調理物の温度を検出する温度セン
サーを設け、この温度センサーの出力を燃焼制御回路に
より検出して、被調理物の温度が予め設定した上限温度
に達するとバーナを消火又はバーナの火力を低減するも
のにおいて、コンロ本体の適所に人体の有無を検出する
人体センサーを設け、この人体センサーの出力を燃焼制
御回路に入力し、人体センサーにより人体を検出してい
る場合には、上限温度を上昇する上限温度補正回路を設
けて成るものである。

【０００６】又本発明は、燃焼制御回路に、被調理物の
調理モードを入力するか、被調理物の調理モードを自動
的に判断するモード設定回路を設けると共に、上限温度
補正回路を、人体センサーにより人体を検出していると
同時に、モード設定回路が焼き物調理又は炒め物調理に
設定されている場合には、上限温度の設定をキャンセル
する様に構成して成るものである。

【０００７】

【作用】温度センサーにより被調理物の温度を検出する
と同時に、人体センサーにより人体の有無を検出し、人
体センサーが人体を検出している場合には、上限温度補
正回路により、コンロ用バーナを消火又は火力を低減す
る上限温度を上昇し、これにより焼き物調理等を比較的
高温で行っていても、調理中にバーナが消火したり、バ
ーナの火力が落ちたりする事がなく、使い勝手を向上出
来るものである。

【０００８】又、燃焼制御回路に調理モードを設定する
モード設定回路を設けた場合には、このモード設定回路
により調理モードを検出し、焼き物調理又は炒め物調理
の場合で、かつ人体センサーにより人体を検出している
場合には、上限温度補正回路により上限温度の設定をキ
ャンセルすることで、焼き物調理又は炒め物調理を高温
で行っても、調理中にバーナが消火したり火力が低減す
ることがなく、使い勝手を向上出来る。

【０００９】

【実施例】本発明の実施例を先ず図１に基づき説明する
と、(１)はガステーブルコンロのコンロ本体で、天板
(２)の左右にコンロ部(３)(４)を装着していると共に、
これらのコンロ部間にグリル(５)を内蔵している。

【００１０】(６)は上記コンロ本体(１)の前面に装着し
た操作パネルで、上記コンロ部(３)(４)の前方に対応位
置して左右へのスライド操作により上記コンロ部(３)
(４)に装着したコンロ用バーナ(７)(８)とグリル(５)内
の図示しないグリル用バーナの火力を調節する操作摘み
(９)(10)(11)を装着していると共に、これら操作摘みの
下方に位置してプッシュプッシュ操作により上記コンロ
用バーナ(３)(４)及びグリル用バーナの点滅操作を行う
点火摘み(12)(13)(14)を配置している。

【００１１】又例えば上記コンロ用バーナ(７)の略中央
部には、サーミスタ等を用いた被調理物の温度を検出す
る温度センサー(15)を配設していると共に、上記操作パ
ネル(６)の例えば上記操作摘み(９)の隣には、焦電型赤
外線センサーや超音波センサーにて構成した人体センサ
ー(16)を配置し、かつ上記操作パネル(６)の例えば点火
摘み(12)の上方には、焼き物調理、炒め物調理、揚げ物
調理等の調理モードを設定入力するモード設定スイッチ
(17)を配置している。

【００１２】図２は、上記コンロ用バーナ(７)(８)やグ
リル用バーナの燃焼制御を行う燃焼制御回路(18)を示す
もので、例えばマイクロコンピュータにて構成した演算
回路(19)の入力に、上記各バーナ(７)(８)の燃焼炎に加
熱されて起電力を生じる熱電対(20)の起電力を検出して
炎の有無信号を出力する炎検出回路(21)と、上記点火摘
み(12)(13)(14)による点火操作や消火操作を検出する点
火スイッチ(22)及びコックスイッチ(23)の開閉状態を検
出するスイッチ検出回路(24)と、上記モード設定スイッ
チ(17)の入力操作を検出して設定された調理モードを検
出するモード設定回路(25)と、上記温度センサー(15)の
出力より被調理物の温度を検出する温度検出回路(26)及
び上記人体センサー(16)と、乾電池(27)により構成した
電源を供給すると共に電源電圧等を検出する電源回路(2
8)等を接続し、かつ出力に、上記各バーナへガス燃料を
供給する図示しない燃料通路に配設した電磁弁(29)を作
動する電磁弁駆動回路(30)と、同じく各バーナの燃焼部
に放電を生じて点火する点火器(31)を作動する点火器駆
動回路(32)等を接続している。

【００１３】又上記演算回路(19)には、上記人体センサ
ー(16)が人体を検出している場合に、上記温度センサー
(15)により検出する被調理物の温度が予め設定した所定
温度に達するとバーナを消火或るいは火力を低減する上
限温度を上昇する上限温度補正回路(33)を設けている。

【００１４】尚上記上限温度補正回路(33)は、例えば上
記モード設定回路(25)が揚げ物調理に設定されていると
判定し、かつ人体センサー(16)により人体を検出してい
る場合には上限温度を約２５０℃から約２７０℃に上昇
し、又例えばモード設定回路(25)が焼き物調理又は炒め
物調理に設定されていると判定し、かつ人体センサー(1
6)により人体を検出している場合には、上限温度（例え
ば焼き物調理で約３５０℃、炒め物調理で約２８０℃）
をキャンセルして無効とし、温度センサー(15)の出力が
上記上限温度に達してもバーナ(７)の消火等を行わない
様に構成している。

【００１５】一方上記上限温度補正回路(33)は、上記上
限温度を上昇或るいキャンセン中に人体センサー(16)が
人体を検出しなくなった場合には、上記上限温度を下降
或るいは有効とし、温度センサー(15)の出力が上限温度
に達していれば、即座にバーナ(７)を消火或るいは火力
を低減する。

【００１６】尚上記実施例では、モード設定スイッチ(1
7)により調理モードを設定する様に構成しているが、例
えば上記温度検出回路(26)により被調理物の温度変化を
検出し、この温度変化によって被調理物を判定する様に
構成しても良い。

【００１７】従って上記演算回路(19)は、上記図３のタ
イムチャートにも示す様に、点火摘み(12)(13)(14)の操
作により、コックスイッチ(23)及び点火スイッチ(22)が
作動してオンすると点火器駆動回路(32)により点火器(3
1)を作動し、コンロ用バーナ(７)(８)等が点火されて炎
検出回路(21)から炎有りの信号が出力されると、電磁弁
(29)を開状態に維持してバーナへの燃料供給を継続す
る。

【００１８】又演算回路(19)は、モード設定回路(25)か
らの出力により揚げ物（天ぷら）調理と判定すると、人
体センサー(16)が人体を検出していれば上限温度を通常
値の例えば２７０℃に設定し、人体センサー(16)が人体
を検出しない場合には上限温度を下限値の例えば２５０
℃に設定し、かつ被調理物の温度を検出する温度センサ
ー(15)の出力が上記上限温度を越えた場合には、電磁弁
駆動回路(30)により電磁弁(29)を閉じてバーナ(７)の燃
焼を停止し、天ぷら調理による火災等の発生を防止す
る。

【００１９】尚上記実施例では、被調理物の温度が上限
温度を越えるとバーナ(７)の燃焼を停止する様に構成し
ているが、焼き物調理や炒め物調理等の様に発火の可能
性が低い場合には、例えば火力調節用の電磁弁を設け、
この電磁弁の開閉によりバーナの火力を強・弱に調節
し、火力を弱燃焼にしても温度が上昇すればバーナの燃
焼を停止する様に構成しても良い。

【００２０】

【発明の効果】本発明の構成により、温度センサーによ
り被調理物の温度を検出するものにおいて、人体センサ
ーによりコンロ本体の周囲に人体がいるか否かを検出
し、人体を検出している場合にはバーナを消火又は火力
を低減する上限温度を上昇する様に構成したことで、例
えば焼き物調理や炒め物調理を比較的高温で行っている
時にバーナを消火して調理を中断することがなく、使い
勝手を向上する事が出来るものである。

【００２１】又本発明は、調理の種類を判定するモード
設定回路を設け、このモード設定回が焼き物調理又は炒
め物調理に設定されている場合に、人体センサーにより
人体を検出している場合には、バーナを消火又は火力を
低減する上限温度の設定をキャンセルすることで、比較
的高い温度で調理を行っても、バーナが自動的に消火し
て調理を中断することがなく、使い勝手を良くする事が
出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による実施例を示す正面図である。

【図２】同じく制御回路のブロック図である。

【図３】同じく動作説明用のタイムチャートである。

【符号の説明】

７ コンロ用バーナ ８ コンロ用バーナ 15 温度センサー 16 人体センサー 18 燃焼制御回路 25 モード設定回路 33 上限温度補正回路

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田渕 光章 鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンロ用バーナにより加熱される被調理
   物の温度を検出する温度センサーを設け、この温度セン
   サーの出力を燃焼制御回路により検出して、被調理物の
   温度が予め設定した上限温度に達すると上記バーナを消
   火又はバーナの火力を低減するものにおいて、コンロ本
   体の適所に人体の有無を検出する人体センサーを設け、
   この人体センサーの出力を上記燃焼制御回路に入力し、
   上記人体センサーにより人体を検出している場合には、
   上記上限温度を上昇する上限温度補正回路を設けた事を
   特徴とするガステーブルコンロ。
2. 【請求項２】 上記燃焼制御回路に、被調理物の調理モ
   ードを入力するか、被調理物の調理モードを自動的に判
   断するモード設定回路を設けると共に、上記上限温度補
   正回路を、上記人体センサーにより人体を検出している
   と同時に、上記モード設定回路が焼き物調理又は炒め物
   調理に設定されている場合には、上記上限温度の設定を
   キャンセルする事を特徴とする、上記請求項１に記載の
   ガステーブルコンロ。