JPH0820054A - 射出成形品の部分試作成形装置 - Google Patents

射出成形品の部分試作成形装置

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JPH0820054A
JPH0820054A JP15361594A JP15361594A JPH0820054A JP H0820054 A JPH0820054 A JP H0820054A JP 15361594 A JP15361594 A JP 15361594A JP 15361594 A JP15361594 A JP 15361594A JP H0820054 A JPH0820054 A JP H0820054A
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JP
Japan
Prior art keywords
mold
resin
injection
partial
molded product
Prior art date
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Pending
Application number
JP15361594A
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English (en)
Inventor
Hideo Satake
秀夫 佐竹
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、射出成形品の部分試作成形装置に
関し、射出成形品用金型設計段階において、射出成形品
形状におけるひけの発生が予測される部分だけをこの金
型設計に合わせて正確に試作することを目的とする。 【構成】 射出成形品形状におけるひけの発生が予測さ
れる部分100aだけを試作するための部分試作型1,
2,13と、射出成形品用金型設計形状において、射出
成形時のこの部分100aにおける樹脂圧力時間変化を
推定する推定手段と、部分試作型に充填密閉された樹脂
の圧力を推定手段により推定される樹脂圧力時間変化に
合わせて変化させる樹脂圧力制御手段9,10,20、
とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形品用金型設計
段階において、射出成形品形状におけるひけの発生が予
測される部分だけをこの金型設計に合わせて正確に試作
することができる射出成形品の部分試作成形装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車のバンパ等は、液体状の熱可塑性
樹脂を加圧状態で充填して硬化させる射出成形によって
製造されるものである。このような射出成形は、それに
使用される熱可塑性樹脂が一般的に硬化の際に収縮する
ものであるために、この収縮分を補うことを目的とし
て、金型内の樹脂がある程度硬化するまで金型の樹脂注
入口を介して前述の加圧状態が維持されるようになって
いる。
【0003】意図された製品がほぼ平らな表面を有する
場合には、単純に金型を設計しても前述の射出成形によ
り所望形状の製品を成形することができるが、製品がリ
ブ等を有する形状である場合には、このリブ部近傍の収
縮量が比較的大きくなり、樹脂が十分に補われずに、リ
ブの付け根の裏側に”ひけ”と呼ばれる凹みが発生す
る。このひけの大きさが許容範囲を越えるものであるな
らば、通常、金型を大幅に改造しなければならず、莫大
な改造費用が発生するだけでなく、比較的長期の改造時
間が必要となり、製品納期が著しく遅れる大問題となる
可能性がある。
【0004】金型のこのような改造を防止するために、
金型設計段階において、ひけの大きさを推定することが
必要である。現状では、樹脂流動解析によって、ひけの
大きさに影響するその部分の射出成形時の圧力降下は、
比較的正確に把握可能であるが、この圧力降下だけでは
ひけの大きさを正確に推定することはできない。特開平
2−128824号公報には、ひけの大きさを正確に推
定することを意図して、前述の圧力降下以外のさらなる
要因を製品形状から経験的に決定するものが記載されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術におい
て、製品形状が従来と類似している時には、金型設計段
階において、ある程度のひけの大きさの推定が可能であ
るが、製品形状が全く新規なものである場合には、正確
にこれを推定できないことがあり、この時には、射出成
形された製品におけるひけの大きさが許容範囲を越え、
金型の改造が必要となる可能性がある。
【0006】また、加工の容易な亜鉛合金等によって型
を試作することも一般的であるが、このような亜鉛合金
は、金型に通常使用される鋼材と比較して、加工後の表
面状態が悪く、また熱伝達率も異なるために、この試作
型により射出成形された試作品には、実際の製品におけ
るひけが正確に現れず、やはり、射出成形後の金型の改
造の可能性を有している。
【0007】従って、本発明の目的は、射出成形品用金
型設計段階において、射出成形品形状におけるひけの発
生が予測される部分だけをこの金型設計に合わせて正確
に試作することができ、この結果を金型設計に反映する
ことにより新規形状の製品に対してもひけの大きさを確
実に許容範囲内に抑えることが可能な射出成形品の部分
試作成形装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第一の射出
成形品の部分試作成形装置は、射出成形品形状における
ひけの発生が予測される部分だけを試作するための部分
試作型と、射出成形品用金型設計形状において、射出成
形時の前記部分における樹脂圧力時間変化を推定する推
定手段と、前記部分試作型に充填密閉された樹脂の圧力
を前記推定手段により推定される前記樹脂圧力時間変化
に合わせて変化させる樹脂圧力制御手段、とを具備する
ことを特徴とする。
【0009】また、本発明による第二の射出成形品の部
分試作成形装置は、前述の第一の射出成形品の部分試作
成形装置において、前記部分試作型は、固定型と前記ひ
けの方向に可動な可動型とからなり、前記樹脂圧力制御
手段は、前記可動型と前記固定型との間に充填密閉され
た樹脂を介して前記可動型を前記固定型に対して押圧す
ることにより前記樹脂の圧力を前記推定手段により推定
される前記樹脂圧力時間変化に合わせて変化させること
を特徴とする。
【0010】
【作用】前述の第一の射出成形品の部分試作成形装置
は、射出成形品形状におけるひけの発生が予測される部
分だけを正確に試作するために、推定手段が、射出成形
品用金型設計形状において、射出成形時のこの部分にお
ける時間に対する樹脂圧力変化を推定し、樹脂圧力制御
手段が、部分試作型に充填密閉された樹脂の圧力を推定
手段により推定される樹脂圧力時間変化に合わせて変化
させる。
【0011】また、前述の第二の射出成形品の部分試作
成形装置は、前述の第一の射出成形品の部分試作成形装
置において、樹脂圧力制御手段が、固定型とひけの方向
に可動な可動型とからなる部分試作型を使用して、可動
型と固定型との間に充填密閉された樹脂を介して可動型
を固定型に対して押圧することにより樹脂の圧力を推定
手段により推定される樹脂圧力時間変化に合わせて変化
させる。
【0012】
【実施例】図2は、本実施例において部分試作成形が意
図される車両バンパの斜視図であり、図3はそのX−X
断面図である。これらの図に示すように、この車両バン
パ100は、コの字形の内側及び外側表面を有し、全体
的に平らな外側表面とは異なり、内側表面の一部にはサ
ポート等として使用される突出部100aが延在してい
る。このような車両バンパ100は、熱可塑性樹脂によ
って金型を使用して射出成形されるものである。
【0013】射出品形状において、このような突出部1
00aが設けられると、突出部100aの延在方向にお
ける樹脂の硬化の際の収縮量が大きくなり、突出部10
0aの付け根の裏側、すなわち外側表面にひけが発生す
る。この大きさを減少させるために、射出成形時におい
て、金型内に所定圧力で樹脂が充填された後に、この樹
脂がある程度硬化するまで、樹脂の各部における硬化収
縮を補うために、金型の樹脂注入口からは所定圧力の樹
脂を供給し続けるようになっている。
【0014】しかしながら、金型設計形状によっては、
このような射出成形でも十分にひけを小さく許容範囲内
にすることができないことがあり、金型製造後の改造を
防止するために、金型設計段階において、ひけの大きさ
を推定することが必要である。本実施例の射出成形品の
部分試作成形装置は、ひけの発生が予測される部分だけ
を金型設計に合わせて正確に試作して、現状の金型設計
形状における製品のひけの大きさを正確に把握すること
を意図するものであり、その構造が図1に示されてい
る。
【0015】同図において、1は固定型であり、その中
央部には凹部1aが形成されている。2は可動型であ
り、その中央部には固定型1の凹部1aに嵌合する凸部
2aが形成されている。固定型1の凹部1a及び可動型
2の凸部2aの外側において互いに対向する表面は、固
定型表面が型軸線Aに対して垂直であり、可動型表面が
型軸線Aに対して上下対称に傾斜しており、それぞれ各
油圧シリンダ3a,4bによって型軸線Aに対して垂直
に可動なくさび部材3,4に当接している。
【0016】固定型1の凹部1aには、その底面に開口
する樹脂注入通路1bが形成され、この樹脂注入通路1
bには、固定型1方向への樹脂の流れのみを許容する逆
止弁5を介して押圧スクリュー6aを有する樹脂注入ノ
ズル6が接続されている。可動型2は、ガイド7に沿っ
て型軸線方向に移動可能な可動盤8に固定され、この可
動盤8の反対側表面には、油圧シリンダ9内を移動可能
な油圧ピストン9aが接続されている。油圧シリンダ9
の高圧側には油圧供給装置10が接続され、油圧シリン
ダ9の低圧側は作動油タンク11に低圧管12を介して
通じている。
【0017】可動型2の凸部2aには、入れ子型13が
嵌合する凹部2bが形成されている。入れ子型13は、
金型と同じ鋼材から形成され、今回の車両バンパ100
の突出部100aに合わせて加工されている。
【0018】油圧供給装置10は、作動油タンク11と
油圧シリンダ9とを接続する高圧管10aと、高圧管1
0aに配置された油圧シリンダ9方向への作動油の流れ
のみを許容する逆止弁10bと、高圧管10aの逆止弁
10b下流に配置された油圧ポンプ10cと、油圧ポン
プ10cをバイパスする戻し通路10dと、戻し通路1
0dに配置された開放弁10eとから構成されている。
20は、この開放弁10eの開弁圧力を制御するための
制御装置であり、制御装置20によるこの制御によっ
て、油圧シリンダ9内の高圧側の圧力を任意に変化させ
ることができるようになっている。
【0019】このように構成された射出成形品の部分試
作成形装置により車両バンパ100のひけが予測される
突出部近傍部分を試作するに先立って、車両バンパ10
0の現在の金型設計形状において、公知の樹脂流動解析
を使用して、射出成形時の突出部100aの付け根裏側
e(図3参照)における樹脂圧力時間変化を算出する。
この算出結果を図4に実線で示す。図4において、P1
は現在の金型設計形状における樹脂充填完了時の樹脂圧
力であり、この圧力で樹脂は金型に供給され続けるが、
樹脂の硬化に伴いe点の樹脂圧力は徐々に降下し大気圧
に達する。
【0020】この樹脂圧力時間変化を車両バンパ100
の突出部近傍部分の試作において再現することにより、
この試作部分には、現在の金型設計形状における車両バ
ンパ100の突出部100aの付け根裏側eのひけが正
確に現れ、この金型設計形状が良好なものであるかどう
かを金型製作以前に判断することが可能となる。
【0021】このような試作を実施するためにために、
前述の部分試作成形装置は、まず、くさび部材3,4に
よって固定型1の凹部1aの底面と可動型2に嵌合され
た入れ子型13の表面との間の距離が車両バンパ100
の板厚tに調整される。この状態で、押圧スクリュー6
aを使用して樹脂注入ノズル6から固定型1と可動型2
との間に樹脂が充填される。この時の充填完了時の樹脂
圧力は、実際の金型に比較して容量の違いにより樹脂が
容易に充填されやすく、前述の充填完了時の樹脂圧力P
1より小さい値となる。この樹脂充填に際して可動型2
が完全に動かないように、油圧供給装置10によって油
圧シリンダ9内の高圧側へ充填圧力以上の油圧が供給さ
れるようになっている。
【0022】次に、くさび部材3,4は、図1に一点鎖
線で示すように両型1,2の間から外され、制御装置2
0により、開放弁10eが制御されて油圧シリンダ9内
の高圧側の油圧は図4におけるP1に高められ、その
後、図4の樹脂圧力時間変化に沿って油圧シリンダ9内
の高圧側の油圧が制御される。それにより、両型1,2
内の樹脂には、この樹脂圧力時間変化がもたらされ、硬
化後において、現在の金型設計形状における車両バンパ
100の突出部100aの付け根裏側のひけが正確に現
れる。
【0023】前述の油圧シリンダ9内の高圧側の油圧制
御を簡単化するために、充填完了後から樹脂が大気圧と
なるまでの時間Tを例えば三分割し、各時点における樹
脂圧力P2,P3を求めて、これらの圧力の間を直線的
に変化させるようにしても、図4に点線で示すように、
実際の樹脂圧力時間変化との差は小さく、十分に良好な
前述の試作を実現することができる。
【0024】本実施例において、入れ子型13が使用さ
れるために、新たな射出成形品の部分試作の際に、入れ
子型だけを新たに製作すればよく、比較的大きな可動型
を新たに製作することに比較して、かなりの加工時間短
縮及びコスト低減が実現される。
【0025】
【発明の効果】このように、本発明による射出成形品の
部分試作成形装置によれば、射出成形品形状におけるひ
けの発生が予測される部分だけを試作するための部分試
作型によって、この部分を試作する際に、推定手段が射
出成形品用金型設計形状において射出成形時のこの部分
における樹脂圧力時間変化を推定し、樹脂圧力制御手段
が部分試作型に充填密閉された樹脂の圧力を推定手段に
より推定される樹脂圧力時間変化に合わせて変化させる
ために、試作された部分には、現在の金型設計形状にお
ける製品のひけが正確に現れ、それにより、この金型設
計が良好なものであるかを判断することができると共
に、この結果を金型設計に反映することにより新規形状
の製品に対してもひけの大きさ確実に許容範囲内に抑え
ることが可能になり、金型製造後の莫大な費用及び長期
の時間を必要とする改造をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による射出成形品の部分試作成形装置の
断面図である。
【図2】部分試作成形が意図される車両バンパの斜視図
である。
【図3】図2のX−X断面図である。
【図4】樹脂流動解析による金型設計形状における射出
成形時の試作部分の樹脂圧力時間変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…固定型 2…可動型 3,4…くさび部材 6…樹脂注入ノズル 9…油圧シリンダ 10…油圧供給装置 20…制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形品形状におけるひけの発生が予
    測される部分だけを試作するための部分試作型と、射出
    成形品用金型設計形状において、射出成形時の前記部分
    における樹脂圧力時間変化を推定する推定手段と、前記
    部分試作型に充填密閉された樹脂の圧力を前記推定手段
    により推定される前記樹脂圧力時間変化に合わせて変化
    させる樹脂圧力制御手段、とを具備することを特徴とす
    る射出成形品の部分試作成形装置。
  2. 【請求項2】 前記部分試作型は、固定型と前記ひけの
    方向に可動な可動型とからなり、前記樹脂圧力制御手段
    は、前記可動型と前記固定型との間に充填密閉された樹
    脂を介して前記可動型を前記固定型に対して押圧するこ
    とにより前記樹脂の圧力を前記推定手段により推定され
    る前記樹脂圧力時間変化に合わせて変化させることを特
    徴とする請求項1に記載の射出成形品の部分試作成形装
    置。
JP15361594A 1994-07-05 1994-07-05 射出成形品の部分試作成形装置 Pending JPH0820054A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040853A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Tmc:Kk 加工用素体,その製造方法及び装置,加工用素体を利用した試作品及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040853A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Tmc:Kk 加工用素体,その製造方法及び装置,加工用素体を利用した試作品及びその製造方法

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