JP3124906B2 - 熱硬化性樹脂の圧縮成形方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂の圧縮成形方法

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JP3124906B2
JP3124906B2 JP07128541A JP12854195A JP3124906B2 JP 3124906 B2 JP3124906 B2 JP 3124906B2 JP 07128541 A JP07128541 A JP 07128541A JP 12854195 A JP12854195 A JP 12854195A JP 3124906 B2 JP3124906 B2 JP 3124906B2
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    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/32Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性樹脂の圧縮成
形方法に関するものであり、特に成形時の熱硬化性樹脂
の硬化収縮に伴うヒケを防止する技術分野に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】リブ形状など厚肉部を部分的に有する成
形品を熱硬化性樹脂の圧縮成形で成形するにあたって
は、熱硬化性樹脂が硬化収縮する際に厚肉部に硬化収縮
が大きく生じるために、成形時に成形型内において厚肉
部に局所的な圧力低下が発生し、成形品の表面の厚肉部
の裏側にヒケ(窪み)が生じるおそれがある。
【0003】そこで、このような成形時の圧力低下によ
るヒケの発生を防止するために、特開昭59−1468
06号公報では成形時に厚肉部を圧縮する機構を備える
ようにしている。すなわち図9は特開昭59−1468
06号公報で提供された成形金型装置を示すものであ
り、17は中抜きピン、18は摺動用スリーブピン、1
9はスライドピース、20は流体シリンダである。そし
てこのものにあって、スプルー21からゲート部22を
経て樹脂がキャビティ23内に注入され、成形品24が
成形される。このように成形を行なう際に、成形型26
を閉じた状態のまま、液体シリンダ20によりスライド
ピース19を矢印方向に前進させると、スライドピース
19の傾斜面で摺動用スリーブピン18がキャビティ2
3側に摺動し、成形品24の厚肉部25が摺動用スリー
ブピン18で圧縮されるようになっている。このように
成形時に成形品24の厚肉部25を加圧することによっ
て、ヒケの発生を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、特開昭
59−146806号公報のものでは成形時に液体シリ
ンダ20を作動させて摺動用スリーブピン18を摺動さ
せることによって成形品24の厚肉部25を加圧し、こ
の加圧でヒケの発生を防止するようにしている。しか
し、成形を行なうにあたって、成形型26への樹脂の供
給量にばらつきがあるなど、成形の条件は成形毎に変化
し、硬化収縮の量も成形の度に変動するが、上記の液体
シリンダ20は初期に設定した一定の作動量で作動し、
摺動用スリーブピン18による加圧は一定であり、硬化
収縮の変動に応じて摺動用スリーブピン18による加圧
を制御して最適条件で加圧することは難しい。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、厚肉部の硬化収縮による圧力低下を最適条件で抑
えてヒケを防止することができる熱硬化性樹脂の圧縮成
形方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
熱硬化性樹脂の圧縮成形方法は、部分的に厚肉部1を有
する成形品2を熱硬化性樹脂で圧縮成形するにあたっ
て、熱硬化性樹脂の硬化収縮に伴う成形型3の型締め方
向での変位を変位センサー4で計測し、この計測値を基
に算出される厚肉部1の収縮量に応じた圧力で、厚肉部
1を成形する成形型3の厚肉成形部12を加圧すること
を特徴とするものである。
【0007】また請求項2の発明は、部分的に厚肉部1
を有する成形品2を熱硬化性樹脂で圧縮成形するにあた
って、成形型3の厚肉成形部12を加圧する機構を、成
形品2脱型用のエアーエジェクター9を厚肉成形部12
に設けて形成し、成形型3の厚肉部1を成形する厚肉成
形部12と、厚肉部1より肉厚の薄い非厚肉部13を成
形する非厚肉成形部14にそれぞれ圧力センサー5,6
を設け、熱硬化性樹脂の硬化収縮の際の厚肉成形部12
と非厚肉成形部14のそれぞれの圧力を測定すると共に
両圧力の圧力差を検出し、この圧力差が所定値以下にな
るように制御しつつエアーエジェクター9からのエアー
圧で厚肉成形部12を加圧することを特徴とするもので
ある。
【0008】上記請求項1の構成に加えて請求項3の発
明は、成形型3の厚肉成形部12を加圧する機構とし
て、厚肉成形部12に面した位置に設けられるダイアフ
ラム7と、ダイヤフラム7の厚肉成形部12と反対側に
充填され圧力制御される圧力媒体8とからなるものを用
い、圧力媒体8でダイアフラム7を押圧変位させること
によって厚肉成形部12を加圧することを特徴とするも
のである。
【0009】請求項4の発明は、上記圧力媒体8を加熱
制御することを特徴とするものである。また上記請求項
1の構成に加えて請求項5の発明は、成形型3の厚肉成
形部12を加圧する機構を、成形品2脱型用のエアーエ
ジェクター9を厚肉成形部12に設けて形成し、エアー
エジェクター9からのエアー圧で厚肉成形部12を加圧
するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
【0011】
【作用】請求項1の発明は、熱硬化性樹脂の硬化収縮に
伴う成形型3の型締め方向での変位を変位センサー4で
計測し、この計測値を基に算出される厚肉部1の収縮量
に応じた圧力で、厚肉部1を成形する成形型3の厚肉成
形部12を加圧するようにしており、変位センサー4に
よる変位計測で厚肉部1の硬化収縮量を測定することが
でき、厚肉部1の成形毎の硬化収縮量に応じて圧力低下
を最適条件で抑えることが可能になる。
【0012】請求項2の発明は、成形型3の厚肉成形部
12を加圧する機構を、成形品2脱型用のエアーエジェ
クター9を厚肉成形部12に設けて形成し、成形型3の
厚肉部1を成形する厚肉成形部12と、厚肉部1より肉
厚の薄い非厚肉部13を成形する非厚肉成形部14にそ
れぞれ圧力センサー5,6を設け、熱硬化性樹脂の硬化
収縮の際の厚肉成形部12と非厚肉成形部14のそれぞ
れの圧力を測定すると共に両圧力の圧力差を検出し、こ
の圧力差が所定値以下になるように制御しつつエアーエ
ジェクター9からのエアー圧で厚肉成形部12を加圧す
るようにしており、厚肉成形部12の圧力を非厚肉成形
部14の圧力に合わせることによって、成形毎の厚肉部
1の硬化収縮量に応じて圧力低下を最適条件で抑えるこ
とが可能になる。しかも、成形品2を成形型3から脱型
するためのエアーエジェクター9を加圧機構として兼用
することができる。
【0013】請求項3の発明は、成形型3の厚肉成形部
12を加圧する機構として、厚肉成形部12に面した位
置に設けられるダイアフラム7と、ダイヤフラム7の厚
肉成形部12と反対側に充填され圧力制御される圧力媒
体8とからなるものを用い、圧力媒体8でダイアフラム
7を押圧変位させることによって厚肉成形部12を加圧
するようにしたものであり、成形型3の厚肉成形部12
を加圧するにあたって図9の従来例の摺動用スリーブピ
ン18のようなプランジャー機構を用いると、プランジ
ャーの周囲に熱硬化性樹脂が侵入する等の問題が生じる
が、ダイアフラム7を用いることによってこのような問
題はなくなる。
【0014】請求項4の発明は、上記圧力媒体8を加熱
制御するようにしたものであり、圧力媒体8の温度を任
意に制御することができる。請求項5の発明は、成形型
3の厚肉成形部12を加圧する機構を、成形品2脱型用
のエアーエジェクター9を厚肉成形部12に設けて形成
し、エアーエジェクター9からのエアー圧で厚肉成形部
12を加圧するようにしたものであり、成形品2を成形
型3から脱型するためのエアーエジェクター9を加圧機
構として兼用することができる。
【0015】
【0016】
【実施例】以下本発明を実施例によって詳述する。図1
は請求項1の発明の実施例を示すものであり、圧縮成形
用金型を構成する成形型3は上型30と下型31とより
形成してあって、プレス装置(図示省略)によって上型
30と下型31の少なくとも一方を上下方向に可動に
し、型締め及び型開きができるようにしてある。上型3
0の下面に凹部32が、下型31の上面に突部33がそ
れぞれ設けてあり、凹部32に突部33を嵌め込むよう
にして成形型3を型締めすることによって、凹部32と
突部33との間に成形用キャビティ34が形成されるも
のである。また凹部32の一部にはさらに凹所を設け
て、成形品2の厚肉部1を成形するための厚肉成形部1
2が形成されるようにしてある。厚肉成形部12の箇所
以外の部分は、厚肉部1よりも肉厚が薄い通常厚みの非
厚肉部13を成形するための非厚肉成形部14となって
いる。
【0017】また厚肉成形部12の上面に開口させてシ
リンダー孔38が設けてあり、このシリンダー孔38の
内周にプランジャー39が上下方向にスライド自在に取
り付けてある。このプランジャー39は油圧シリンダー
などで形成されるプランジャー駆動源40によって駆動
されるようになっており、油圧コントローラーなどで形
成されるプランジャーコントローラー41で制御しつつ
プランジャー駆動源40を作動させることによって、プ
ランジャー39の上下方向へのスライド移動量を調整で
きるようにしてある。
【0018】成形型3の上型30の側面には変位センサ
ー4が取り付けてある。変位センサー4は差動トランス
などで形成されるものであり、変位センサー4に成形型
3の型締め方向に突出させて変位子35を設けると共に
下型31の側面には変位センサー4に対向する位置にお
いて当接片36が設けてある。そして成形型3を型締め
すると変位センサー4の変位子35の先端が当接片36
に当接するようにしてあり、変位子35の突出方向での
変位量を電気的に検出するようにしてある。この変位セ
ンサー4はマイクロコンピュータ等で形成される演算器
42に接続してあり、演算器42はプランジャーコント
ローラー41に接続してある。
【0019】上記のように形成される成形型3を用い
て、部分的に厚肉部1を有する成形品2をフェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂で圧縮成形するにあたっては、先ず
図1(a)のように成形型3を開いて下型31の上に熱
硬化性樹脂の成形材料44を供給し、次にプレス装置を
作動させて図1(b)のように成形型3を型締めする。
このように型締めしてプレスすることによって、熱硬化
性樹脂成形材料44を上型30と下型31との間のキャ
ビティ34内で圧縮成形し、成形品2を得ることができ
る。
【0020】そしてこのように圧縮成形を行なう際に熱
硬化性樹脂の硬化収縮によって、キャビティ34内で成
形品2が収縮するが、成形品2が収縮して成形品2の厚
みがその分薄くなると、上型30と下型31の間の隙間
45の範囲で、プレス装置のプレス力によって上型30
は下型31に対して型締めする方向に変位する。このよ
うに成形型3が変位すると、当接片36に先端が当接し
ている変位子35が変位センサー4側に変位するため
に、この際の変位量を変位子35の変位量として変位セ
ンサー4で計測することができる。
【0021】このようにして変位センサー4で計測され
る変位量は、成形品2のうち、非厚肉成形部14内の非
厚肉部13の収縮量であるので、この変位量に基づいて
演算器42で厚肉部1の収縮量が次の式によって計算さ
れるようにしてある。 y=α×x×(th2 /th1 ) ここで、y:厚肉部1の収縮量(プランジャー39の位
置制御量) α:熱硬化性樹脂成形材料44の硬化収縮率 th2 :厚肉部1の設定厚み(硬化収縮する前の厚み) th1 :非厚肉部13の設定厚み(硬化収縮する前の厚
み) x:変位量の計測値 そして、このyの数値に応じてプランジャーコントロー
ラー41を動作させ、プランジャー駆動源40を制御し
つつ作動させて図1(c)の矢印のようにプランジャー
39を下動させることによって、厚肉成形部12内を厚
肉部1の収縮を補うようにプランジャー39によって加
圧し、厚肉部1が硬化収縮することによる圧力低下を防
ぐ。このように厚肉部1を加圧することによって、厚肉
部1の圧力低下によって発生するヒケを防止することが
できるものである。
【0022】ここで、成形型3への熱硬化性樹脂成形材
料44の供給量にばらつきがあるなど、成形条件は成形
毎に微妙に異なり、成形型3内での成形品2の硬化収縮
も成形の度に微妙に異なるが、上記のように変位センサ
ー4によって収縮量を測定してこの収縮量に応じて厚肉
部1への加圧を調整することによって、成形毎の硬化収
縮の変動に対応することができ、最適条件で厚肉部1を
加圧してヒケの発生を確実に防止することができるもの
である。尚、上記実施例では成形型3に取り付けた変位
センサー4で硬化収縮時の成形型3の変位を計測するよ
うにしたが、プレス装置に変位センサー4を取り付けて
変位を計測するようにしてもよい。
【0023】上記のようにして成形を行なった後、図1
(d)のように成形型3を型開きすることによって、成
形品2を取り出すことができる。図2は請求項2の発明
の実施例を示すものであり、成形型3、プランジャー機
構は図1の実施例と同じに形成してある。そして成形型
3の上型30には厚肉成形部12と非厚肉成形部14に
面するようにそれぞれ圧力センサー5,6が設けてあ
る。各圧力センサー5,6は演算器42に接続してあ
る。
【0024】このように形成される成形型3を用いて、
部分的に厚肉部1を有する成形品2をフェノール樹脂等
の熱硬化性樹脂で圧縮成形するにあたっては、図2
(a)のように成形型3を開いて下型31の上に熱硬化
性樹脂の成形材料44を供給し、図2(b)のように成
形型3を型締めして熱硬化性樹脂成形材料44を上型3
0と下型31との間のキャビティ34内で圧縮成形し、
成形品2を成形する。そしてキャビティ34内の成形品
2が硬化収縮を始めると、キャビティ34の厚肉成形部
12内や非厚肉成形部14内の型内圧力が低下するが、
この厚肉成形部12内と非厚肉成形部14内の圧力の変
化を圧力センサー5,6で測定し、両圧力差に基づいて
プランジャー39の作動を制御するようにしてある。す
なわち、硬化収縮の量は非厚肉部13よりも厚肉部1の
方が大きいために、厚肉成形部12の型内圧力の低下の
ほうが、非厚肉成形部14の型内圧力の低下よりも大き
い。そこで、プランジャー39で厚肉成形部12を加圧
して両圧力差が小さくなるようにすることによって、厚
肉成形部12内での圧力低下に伴う厚肉部1のヒケの発
生を防ぐことができるものである。
【0025】図3はこの制御のフロー図を示すものであ
り、成形が開始されると、まず予め設定されている型締
めしてから型開きするまでの成形時間Tと、厚肉成形部
12と非厚肉成形部14の型内圧力の差(偏差値)ΔP
が入力される。このΔPは厚肉成形部12と非厚肉成形
部14の型内圧力の差の許容値であり、厳密に制御する
場合には0に設定される。そして図2(b)のように型
締めした後、厚肉成形部12内の型内圧力P2が圧力セ
ンサー5で、非厚肉成形部14の型内圧力P1が圧力セ
ンサー6で測定され、測定結果が演算器42に入力され
て両者の差|P1−P2|が計算されると共にΔPと比
較される。厚肉成形部12内の型内圧力P2と非厚肉成
形部14の型内圧力P1の差が大きく、|P1−P2|
<ΔPでないときは、演算器42からプランジャコント
ローラー(油圧コントローラー)41に信号が出力さ
れ、プランジャー駆動源(油圧シリンダー)40によっ
てプランジャー39を作動させる。すなわち、厚肉成形
部12内の型内圧力P2より非厚肉成形部14の型内圧
力P1が大きいときは、加圧信号が出力され、プランジ
ャー39を図2(c)の矢印のように下動させて厚肉成
形部12内を加圧し、厚肉成形部12内の型内圧力P2
と非厚肉成形部14の型内圧力P1の差が小さくなるよ
うに調整し、また厚肉成形部12内の型内圧力P2より
非厚肉成形部14の型内圧力P1が小さくなると、プラ
ンジャー39による厚肉成形部12内の加圧が過大にな
っているので、減圧信号が出力され、プランジャー39
を上動させて厚肉成形部12内の加圧を解除する。
【0026】この間、タイマーによって成形時間tが計
測されており、この成形時間tが設定された成形時間T
に等しくなるまで、上記の制御が繰り返して行なわれ、
tがTにまで達すると、成形を終了して図2(d)のよ
うに成形型3を型開きして成形品2を取り出すことがで
きる。上記の図1や図2の実施例では、プランジャー機
構を用いて厚肉成形部12内の厚肉部1を加圧するよう
にしており、このものではプランジャー39が成形品2
に直接接触しているために、プランジャー39の外周と
シリンダー孔38との間に樹脂が侵入するおそれがあ
り、プランジャー39が作動しなくなることがある。こ
のために図4の実施例では、上型30の厚肉成形部12
に面した位置に厚肉成形部12の壁面の一部を形成する
ようにダイアフラム7を設けると共に、ダイヤフラム7
の厚肉成形部12と反対側に媒体通路47を設けてこの
媒体通路47内にオイル等の流体で形成される圧力媒体
8を充填してあり、媒体通路47には油圧シリンダー等
の圧力源48が接続してある。このものあって、圧力
媒体8に圧力を加えないときには図4(b)のようにダ
イアフラム7は平面状のままであり、厚肉成形部12内
を加圧しない状態に保たれているが、圧力源48から圧
力媒体8に圧力が加えられると、図4(c)のようにダ
イアフラム7は圧力媒体8で押圧されて厚肉成形部12
側へ膨出するように突出して変位し、厚肉成形部12内
を加圧することができる。圧力源48は上記演算器42
からの指令で制御されるようになっている。このように
厚肉成形部12の壁面の一部を形成するダイヤフラム7
で厚肉成形部12内を加圧するようにしているために、
プランジャー機構を用いる場合のような樹脂の侵入の問
題はないものである。
【0027】図5の実施例では、この図4の実施例の媒
体通路47に温度コントローラー55で温度制御される
ヒーター49が取り付けてあり、ヒーター49によって
圧力媒体8を加熱して温度制御ができるようにしてあ
る。このように圧力媒体8の温度制御をすることによっ
て、圧力媒体8で成形品2が冷却されることを防止し、
成形品2の厚肉部1が局部的に冷却されることによるヒ
ケの発生を防止することができるものである。
【0028】図6の実施例では、成形型3の厚肉成形部
12を加圧する機構をエアーエジェクター9で形成する
ようにしてある。エアーエジェクター9は、上型30の
厚肉成形部12に面した位置にエアー弁50を開口させ
て設けると共にエアー源51から高圧エアーが供給され
るエアー路52をエアー弁50に接続し、エアー弁50
を開閉する弁体53を設けて形成されるものであり、弁
体53は油圧シリンダー等の弁駆動源54によって上下
方向に作動されるようにしてある。
【0029】このものにあって、弁体53で図6(b)
のようにエアー弁50を閉じると、厚肉成形部12内を
加圧しない状態に保つことができ、弁体53を後退させ
て図6(c)のようにエアー弁50を開くと、エアー弁
50から高圧のエアーが厚肉成形部12内に作用し、エ
アーエジェクター9によって厚肉成形部12内を加圧す
ることができる。またこのエアーエジェクター9は、成
形が終了した後に成形型3を開いて成形品2を取り出す
ときに、エアー弁50を開いてエアーによる圧力で成形
品2を成形型3から脱型するために用いられるものであ
る。
【0030】図7の実施例では、熱硬化性樹脂成形材料
44の他に(あるいはその一部として)、熱硬化性樹脂
に配合するポリスチレン等の低収縮剤の含有率を高めて
調製した低収縮材料10を用いて圧縮成形を行なうよう
にしてある。この低収縮材料10は図7(a)に示すよ
うに、厚肉成形部12の位置に対応するように成形型3
の下型31の上に熱硬化性樹脂成形材料44とともに供
給されるものであり、図7(b)のように成形型3を型
締めすると厚肉部1がこの低収縮材料10で成形される
ようにしてある。
【0031】このように、厚肉部1を低収縮材料10で
成形することによって、厚肉部1の硬化収縮を抑制する
ことができ、厚肉部1の収縮を非厚肉部13の収縮に合
わせるようにして厚肉部1に局所的な圧力低下が生じる
ことを防止し、厚肉部1にヒケが発生することを防ぐこ
とができるものである。尚、低収縮材料10への低収縮
剤の配合量は事前に実験的に決定するものである。
【0032】図8の実施例では、熱硬化性樹脂成形材料
44の他に(あるいはその一部として)、自己発泡性材
料11を用いて圧縮成形を行なうようにしてある。自己
発泡性材料11はフロン等の加熱によって気化する発泡
剤を熱硬化性樹脂に配合して調製したものを用いること
ができるものであり、成形の際の加熱によって自己発泡
するようにしてある。そしてこの自己発泡性材料11は
図8(a)に示すように、厚肉成形部12の位置に対応
するように成形型3の下型31の上に熱硬化性樹脂成形
材料44とともに供給されるものであり、図8(b)の
ように成形型3を型締めすると厚肉部1がこの自己発泡
性材料11で成形されるようにしてある。
【0033】このように、厚肉部1を自己発泡性材料1
1で成形して成形時に発泡させることによって、厚肉部
1の硬化収縮をこの発泡で補うことができ、厚肉部1の
収縮を非厚肉部13の収縮に合わせるようにして厚肉部
1に局所的な圧力低下が生じることを防止し、厚肉部1
にヒケが発生することを防ぐことができるものである。
尚、自己発泡性材料11の発泡率は事前に実験的に決定
するものである。
【0034】そして上記図7や図8の実施例では、使用
する成形材料によって厚肉部1にヒケが発生することを
防ぐようにしているものであり、成形型3として従来か
ら使用されているものをそのまま用いて成形を行なうこ
とができるものである。また本発明にあって、成形品2
の複数箇所に厚みの異なる厚肉部1がある場合、厚肉成
形部12の加圧は、最大の厚肉部1に合わせて行なうの
が好ましく、また厚肉部1が半球状のような一定の厚み
でない場合も、厚肉成形部12の加圧は、厚肉部1の最
大厚みの部分に合わせて行なうのが好ましい。
【0035】
【発明の効果】上記のように請求項1の発明は、部分的
に厚肉部を有する成形品を熱硬化性樹脂で圧縮成形する
にあたって、熱硬化性樹脂の硬化収縮に伴う成形型の型
締め方向での変位を変位センサーで計測し、この計測値
を基に算出される厚肉部の収縮量に応じた圧力で、厚肉
部を成形する成形型の厚肉成形部を加圧するようにした
ので、変位センサーによる変位計測で厚肉部の硬化収縮
量を測定することができ、成形毎の厚肉部の硬化収縮量
に応じて厚肉成形部を加圧することが可能になり、厚肉
部の圧力低下を最適条件で抑えてヒケの発生を防ぐこと
ができるものである。
【0036】また請求項2の発明は、部分的に厚肉部を
有する成形品を熱硬化性樹脂で圧縮成形するにあたっ
て、成形型の厚肉成形部を加圧する機構を、成形品脱型
用のエアーエジェクターを厚肉成形部に設けて形成し、
成形型の厚肉部を成形する厚肉成形部と、厚肉部より肉
厚の薄い非厚肉部を成形する非厚肉成形部にそれぞれ圧
力センサーを設け、熱硬化性樹脂の硬化収縮の際の厚肉
成形部と非厚肉成形部のそれぞれの圧力を測定すると共
に両圧力の圧力差を検出し、この圧力差が所定値以下に
なるように制御しつつエアーエジェクターからのエアー
圧で厚肉成形部を加圧するようにしたので、厚肉成形部
の型内圧力と非厚肉成形部の型内圧力の差を小さくする
ことができ、成形毎に厚肉部の硬化収縮量が変動しても
厚肉部の圧力低下を最適条件で抑えてヒケの発生を防ぐ
ことができるものである。しかも、成形品を成形型から
脱型するためのエアーエジェクターを加圧機構として兼
用することができ、厚肉成形部を加圧するために専用の
機構を設けるような必要がなくなるものである。
【0037】また請求項3の発明は、成形型の厚肉成形
部を加圧する機構として、厚肉成形部に面した位置に設
けられるダイアフラムと、ダイヤフラムの厚肉成形部と
反対側に充填され圧力制御される圧力媒体とからなるも
のを用い、圧力媒体でダイアフラムを押圧変位させるこ
とによって厚肉成形部を加圧するようにしたので、厚肉
成形部の壁面の一部を形成することになるダイヤフラム
で厚肉成形部内を加圧することができ、プランジャー機
構を用いて厚肉成形部内を加圧する場合のような樹脂の
侵入の問題がなくなるものである。
【0038】また請求項4の発明は、上記圧力媒体を加
熱制御するようにしたので、圧力媒体の温度を任意に制
御することができるものである。また請求項5の発明
は、成形型の厚肉成形部を加圧する機構を、成形品脱型
用のエアーエジェクターを厚肉成形部に設けて形成し、
エアーエジェクターからのエアー圧で厚肉成形部を加圧
するようにしたので、成形品を成形型から脱型するため
のエアーエジェクターを加圧機構として兼用することが
でき、厚肉成形部を加圧するために専用の機構を設ける
ような必要がなくなるものである。
【0039】
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、(a),
(b),(c),(d)は成形の各工程の断面図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例を示すものであり、
(a),(b),(c),(d)は成形の各工程の断面
図である。
【図3】同上の実施例における加圧制御のフロー図であ
る。
【図4】本発明のさらに他の実施例を示すものであり、
(a)は断面図、(b)は無加圧状態の一部の拡大した
断面図、(c)は加圧状態の一部の拡大した断面図であ
る。
【図5】本発明のさらに他の実施例の断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例を示すものであり、
(a)は断面図、(b)は無加圧状態の一部の拡大した
断面図、(c)は加圧状態の一部の拡大した断面図であ
る。
【図7】本発明のさらに他の実施例を示すものであり、
(a),(b)は成形の各工程の断面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例を示すものであり、
(a),(b)は成形の各工程の断面図である。
【図9】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 厚肉部 2 成形品 3 成形型 4 変位センサー 5 圧力センサー 6 圧力センサー 7 ダイヤフラム 8 圧力媒体 9 エアーエジェクター 10 低収縮材料 11 自己発泡性材料 12 厚肉成形部 13 非厚肉部 14 非厚肉成形部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小早川 益律 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 松本 政己 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−158461(JP,A) 特開 平7−117067(JP,A) 特開 平6−270160(JP,A) 特開 昭63−209915(JP,A) 特開 平4−33811(JP,A) 特開 平8−142071(JP,A) 実開 昭63−161709(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 43/32 - 43/58 B29C 33/20 - 33/28 B29C 45/26 B29C 45/64 - 45/82

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分的に厚肉部を有する成形品を熱硬化
    性樹脂で圧縮成形するにあたって、熱硬化性樹脂の硬化
    収縮に伴う成形型の型締め方向での変位を変位センサー
    で計測し、この計測値を基に算出される厚肉部の収縮量
    に応じた圧力で、厚肉部を成形する成形型の厚肉成形部
    を加圧することを特徴とする熱硬化性樹脂の圧縮成形方
    法。
  2. 【請求項2】 部分的に厚肉部を有する成形品を熱硬化
    性樹脂で圧縮成形するにあたって、成形型の厚肉成形部
    を加圧する機構を、成形品脱型用のエアーエジェクター
    を厚肉成形部に設けて形成し、成形型の厚肉部を成形す
    る厚肉成形部と、厚肉部より肉厚の薄い非厚肉部を成形
    する非厚肉成形部にそれぞれ圧力センサーを設け、熱硬
    化性樹脂の硬化収縮の際の厚肉成形部と非厚肉成形部の
    それぞれの圧力を測定すると共に両圧力の圧力差を検出
    し、この圧力差が所定値以下になるように制御しつつ
    アーエジェクターからのエアー圧で厚肉成形部を加圧す
    ることを特徴とする熱硬化性樹脂の圧縮成形方法。
  3. 【請求項3】 成形型の厚肉成形部を加圧する機構とし
    て、厚肉成形部に面した位置に設けられるダイアフラム
    と、ダイヤフラムの厚肉成形部と反対側に充填され圧力
    制御される圧力媒体とからなるものを用い、圧力媒体で
    ダイアフラムを押圧変位させることによって厚肉成形部
    を加圧するようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の熱硬化性樹脂の圧縮成形方法。
  4. 【請求項4】 上記圧力媒体を加熱制御するようにした
    ことを特徴とする請求項3に記載の熱硬化性樹脂の圧縮
    成形方法。
  5. 【請求項5】 成形型の厚肉成形部を加圧する機構を、
    成形品脱型用のエアーエジェクターを厚肉成形部に設け
    て形成し、エアーエジェクターからのエアー圧で厚肉成
    形部を加圧するようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載の熱硬化性樹脂の圧縮成形方法。
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