JPH08199764A - 改修用外壁材の固定方法 - Google Patents

改修用外壁材の固定方法

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JPH08199764A
JPH08199764A JP2767195A JP2767195A JPH08199764A JP H08199764 A JPH08199764 A JP H08199764A JP 2767195 A JP2767195 A JP 2767195A JP 2767195 A JP2767195 A JP 2767195A JP H08199764 A JPH08199764 A JP H08199764A
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fixed
repair
wall
starter
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JP2767195A
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Tatsuo Okamatsu
達夫 岡松
Akihiko Maekita
杲彦 前北
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Shinsei Industries Co Ltd
Shinsei Kogyo KK
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Shinsei Industries Co Ltd
Shinsei Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築物の既設の外壁を除去すること無く既設
の外壁の外面に乾式の改修用外壁材を簡単に外観に優れ
且つ結露の生じない状態に固定する。 【構成】 既設の外壁1の外面に、縦胴縁2を固定し、
固定部3bの下端から直角に突設された突設片の所定の位
置に凸条部が設けられているスタータ部3aとこのスター
タ部3aから水平乃至斜め下方に傾斜し先端部を下方に突
出せしめられた水切り部3cとから成る長尺状の水切り兼
スタータ3を水平にして縦胴縁2の下端部に固定部3bで
固定し、改修用外壁材4の下端の係合片を凸条部に係合
させ上端を縦胴縁2に固定した後、順次上方に改修用外
壁材4の下端の係合片をその下方の改修用外壁材4の上
端の係止片に係合させてその上端を縦胴縁2に固定し、
最も上側の改修用外壁材4の上端を軒天井から所定距離
だけ下方位置に改修用外壁材固定具を介して固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の外壁,例えば
窯業サイディング壁,金属サイディング壁,モルタル
壁,タイル壁,木造壁等によって形成されている既設の
外壁を、この既設の外壁を除去すること無く乾式の改修
用外壁材を簡単に且つ外観の優れた状態に固定して改修
することのできる改修用外壁材の固定方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】建築物の外壁面を構成している例えば窯
業サイディング壁,金属サイディング壁,モルタル壁,
タイル壁,木造壁等の既設の外壁が、汚れ,損傷,老朽
化等が進んで改修することを必要とするようになったと
きに、従来は改修すべき既設の外壁を除去して、新たに
窯業サイディングや金属サイディング等の改修用外壁材
を固定したりモルタル壁やタイル壁や木造壁を構成した
りする方法が広く行われていたが、これらの方法は改修
すべき既設の外壁を一旦除去しなければならないので手
間と時間とを要するばかりでなく、除去した外壁材の廃
棄処理も必要になるので非常に高価となるという欠点が
あった。
【0003】そこで、既設の外壁を除去すること無く、
窯業サイディングや金属サイディング等の乾式の改修用
外壁材を既設の外壁の外面に固定して建築物の外壁を構
成する方法が提案されている。この方法としては、例え
ば特公平5−43823号公報に開示されている外壁改
修工法を挙げることができる。
【0004】この外壁改修工法では、図5に示す如く、
先ず既設の外壁1の下端の外面に土台水切り3c'を水平
に配置して釘5を既設の外壁1を貫通させて躯体に打ち
込んで固定し、この土台水切り3c'の上方に配置した竪
胴縁2を既設の外壁1を貫通させて釘5を躯体に打ち込
んで固定する。次いで、スタータ3a'を竪胴縁2の外面
の下端部に水平に配置して釘5を竪胴縁2に打ち込んで
固定した後、乾式の改修用外壁材4の下端の係合部をス
タータ3a'に係合させその上端を竪胴縁2に釘5を打ち
込んで固定する。そしてこの改修用外壁材4の上方に次
の改修用外壁材4の下端の係合部をその下方の改修用外
壁材4の上端の係止部に係合させ上端を竪胴縁2に釘5
を打ち込んで固定して竪胴縁2の外面に取り付ける作業
を順次上方に繰返し行う工法である。このような外壁改
修工法によれば、改修用外壁材4を除去する必要が無い
ので居住に支障を来すことなく短期間で改修作業を完了
することができるのである。
【0005】しかしながら、前述した外壁改修工法は、
土台水切り3c'とスタータ3a'とをそれぞれ正確に水平度
を規定して固定しなければ改修用外壁材4を外観の優れ
た状態に固定することができないので手間と時間とを要
し、且つ神経を使う水平度の規定を2回行わなければな
らないので手間と時間とを要するために、外観の悪い状
態に改修用外壁材4が固定されることがあるという欠点
があった。
【0006】更に、前記外壁改修工法において、既設の
外壁1と改修用外壁材4との間に竪胴縁2の厚さ分の空
間内、すなわち隣合う竪胴縁2間と既設の外壁1と改修
用外壁材4とにより囲まれた空間内に竪胴縁2と同一厚
さの合成樹脂発泡体を充填する工法が特公平5−438
25号公報において提案されているが、この工法によっ
て改修された外壁は、前記空間内に合成樹脂発泡体を充
填するといっても定形の合成樹脂発泡体をこの空間に配
して固定するだけであるので、合成樹脂発泡体をそれぞ
れ既設の外壁1及び改修用外壁材4に密着させることは
シール材を充填しない限り困難であり、両者間に隙間が
生じるのである。従って、シール材を充填する場合には
手間を要するだけでなくコスト高となり、またシール材
を充填しない場合には前記した如く通気性の悪い隙間が
生じるのでこの隙間に結露が発生し易いという欠点があ
った。
【0007】また、前記した合成樹脂発泡体を充填しな
い工法及び充填する工法のいずれの工法においても、前
記した如く土台水切り3c'と改修用外壁材4の下端との
間には間隙が生じているから、改修用外壁材4の裏側に
位置する竪胴縁2の下端部が外気に曝された状態にある
ために、竪胴縁2の下端部及び合成樹脂発泡体が充填さ
れている場合にはこの合成樹脂発泡体の下端部が降雨時
に土台水切り3c'に沿って逆流してくる雨水により湿潤
状態になって腐食したり変質したりするという欠点もあ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を解消し、改修すべき既設の外壁を除去するこ
と無く既設の外壁の外方へ改修用外壁材を外観の優れた
状態に簡単に固定することができ、しかも既設の外壁と
改修用外壁材との間に形成される空間を外気と連通させ
て確実に結露の発生を防止することができ且つ改修用外
壁材の裏側に位置する部材の下端部が雨水によって湿潤
状態になって腐食したり変質したりすることがない状態
に改修用外壁材を固定することができる改修用外壁材の
固定方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく種々検討した結果、建築物の外壁面を構
成している既設の外壁の外面に、竪胴縁を柱及び/又は
間柱に対応する位置に釘で鉛直に固定し、固定部と該固
定部の下端から直角に突設された突設片に該固定部から
所定の距離だけ離れた位置に上向きに設けられている凸
条部とから構成されているスタータ部と該スタータ部の
前記固定部と反対側に水平乃至斜め下方に傾斜せしめら
れていると共に先端部を下方に突出せしめられた水切り
部とが形成されている長尺状の水切り兼スタータを水平
にして前記竪胴縁の下端部に固定部で釘を打ち込んで固
定し、次いで改修用外壁材の下端の係合片を前記水切り
兼スタータの凸条部に係合させ上端を竪胴縁に釘を打っ
て固定した後、順次上方に次の改修用外壁材の下端の係
合片をその下方の改修用外壁材の上端の係止片に係合さ
せてその上端を竪胴縁に釘を打って固定する作業を繰り
返し行い、最も上側に固定される改修用外壁材の上端を
軒天井から所定距離だけ下方位置に改修用外壁材固定具
を介して固定すれば、上記課題を解決することができる
ことを究明して本発明を完成した。
【0010】以下、図面により本発明に係る改修用外壁
材の固定方法について詳細に説明する。図1は本発明方
法を実施して改修された外壁の1例を示す説明用斜視
図、図2は図1に示す改修された外壁の構造を示す側断
面図、図3は本発明方法に使用される水切り兼スタータ
の実施例を示す斜視図、図4は本発明方法に使用される
改修用外壁材固定具の1例を示す側断面説明図である。
【0011】図面中、1は建築物の外壁面を構成してい
る既設の外壁であり、一般的な木造建築物について簡単
に説明すると、図1に示す如く建築物の布基礎9上に土
台8が固定されていると共にこの土台8に柱及び/又は
間柱10が垂直に固定されており、この柱及び/又は間柱
10に例えば窯業サイディング壁,金属サイディング壁,
モルタル壁,タイル壁,木造壁等の既設の外壁1が形成
されている。
【0012】2は建築物の柱及び/又は間柱10に対応す
る位置で既設の外壁1の外面に新たに固定される竪胴縁
である。
【0013】3は既設の外壁1の下端部の外面に水平に
配置して固定される長尺状の水切り兼スタータであり、
最も下方に配されて固定される改修用外壁材4の下端の
係合部が係合されるスタータ部3aと水切り部3cとが一体
形成されている。この水切り兼スタータ3のスタータ部
3aは、既設の外壁1の外面に新たに固定された竪胴縁2
の下端部に釘5によって固定される固定部3bと、この固
定部3bの下端から直角に突設された突設片に固定部3bか
ら後記する改修用外壁材4の形状に対応する所定の距離
だけ離れた位置に設けられており改修用外壁材4の下端
の係合部が係合される凸条部3aaとから構成されてお
り、また水切り部3cは、スタータ部3aの固定部3bと反対
側に水平乃至斜め下方に傾斜せしめられていると共に先
端部を下方に突出せしめられた形状を成している。尚、
このような水切り兼スタータ3は、金属板をロールホー
ミング加工やベンダー加工したり、又はアルミの押出成
形によって簡単に製造することができる。
【0014】4は窯業サイディングや金属サイディング
等の予め所定の形状に形成されており改修すべき既設の
外壁1の屋外側に前記竪胴縁2を介して固定される乾式
の改修用外壁材である。ここで、金属サイディングとし
ては、樋状に形成された金属板の樋内にウレタン樹脂や
フェノール樹脂等の合成樹脂発泡体が充填されていると
共に裏面に被覆材が設けられているものが使用される。
この改修用外壁材4は、横張りされて固定されるもので
あり、上方に順次係合固定されて壁面を構成するもので
あるので、下端に係合片がまた上端に係止片がそれぞれ
形成されており、下端に形成されている係合片は凹条部
4aを成しておりまた上端に形成されている係止片は下端
の係合片が係合される凸条部を成している。
【0015】6は最も上側に固定される改修用外壁材4
の上端を軒天井7から所定距離だけ下方位置で竪胴縁2
に固定するための長尺状の改修用外壁材固定具であり、
従来より使用されている種々の形状のものを使用するこ
とができ、例えば図4に示す如く竪胴縁2に固定される
ベース6aとこのベース6aに係合するキャップ6bとから成
るものを示すことができる。この図示した態様の改修用
外壁材固定具6においては、ベース6aには先端内側に鋸
刃状部分が設けられている対向させた形状の係合片6aa
がほぼ直角に突設されており、またキャップ6bにはベー
ス6aの係合片6aaに係止される鉤状の係止片6baがベース
6aの係合片6aaに対応する位置にほぼ直角に突設されて
いると共にベース6aの係合片6aaに係止された際にベー
ス6aの係合片6aaを隠蔽する隠蔽片6bbが上端部にほぼ直
角に設けられている。この他、図示しないが断面略コ字
状を成す溝形状を成している一部材より形成されている
ものを示すことができる。
【0016】
【作用】本発明方法を実施するには、先ず竪胴縁2を既
設の外壁1の外面であって柱及び/又は間柱10に対応す
る位置に釘5で固定する。この竪胴縁2の固定は、建築
物が前記した如く一般的な木造建築物である場合には竪
胴縁2の下端を既設の外壁1の下端に位置せしめ且つ鉛
直な状態に配置して釘5を竪胴縁2及び既設の外壁1を
貫通させて柱及び/又は間柱10に打ち込んで固定すれば
よい。そして、この竪胴縁2の下端部に水切り兼スター
タ3を水平にして固定部3bで釘5を打ち込んで固定す
る。
【0017】次いで、改修用外壁材4の下端の係合片を
水切り兼スタータ3の凸条部3aaに係合させ、上端を竪
胴縁2に釘5を打って固定する。すなわち、改修用外壁
材4の下端には係合片である凹条部4aが形成されている
ので、この凹条部4aを水切り兼スタータ3の係止片であ
る凸条部3aaに係合させて、改修用外壁材4の裏面を竪
胴縁2に当接させた後に上端部で釘5を竪胴縁2に打ち
込んで固定する。
【0018】このようにして最も下方に位置する改修用
外壁材4を固定したら、この改修用外壁材4の上方に次
の改修用外壁材4の下端の係合片をその下方の改修用外
壁材4の上端の係止片に係合させてその上端を竪胴縁2
に釘5を打って固定する作業を順次上方に繰返し行って
改修用外壁材4を固定していく。
【0019】そして、最も上方に固定される改修用外壁
材4の固定は、従来より通常使用されている改修用外壁
材固定具6を介して行い、軒天井7から所定距離だけ離
れた下方位置に軒天井7と改修用外壁材4との間に間隙
を有する状態に固定する。
【0020】この最も上方に固定される改修用外壁材4
の固定に改修用外壁材固定具6として図4に示すベース
6aとキャップ6bとより成るものを使用した場合について
説明すると、先ずベース6aを軒天井7から所定距離だけ
離れた下方位置に軒天井7と間隙を有する状態に固定す
る。この軒天井7との間隙は、外観上は改修用外壁材4
が建築物の軒天井7に当接しているように見えるにも拘
らず、実際は改修用外壁材4と既設の外壁1との間の上
下方向に連通する空間内を移動する空気がその間隙を経
由して出入り可能である余裕を形成するものであるの
で、改修された外壁の美感や作業性を考慮してベース6a
を軒天井7から下方に10〜50mm離れた位置に固定するこ
とが好ましい。そして、最も上方に固定される改修用外
壁材4をその下方の改修用外壁材4の上端の係止片に係
合させ、その上端を前記改修用外壁材固定具6のベース
6aと共に竪胴縁2に釘5を打ち込んで固定し、次いで改
修用外壁材固定具6のキャップ6bをその係止片6baを介
して固定されたベース6aの係合片6aaに係合させて固定
する。
【0021】また、図示しないが断面略コ字状を成す溝
形状の改修用外壁材固定具を使用する場合には、予め軒
天井7から所定距離だけ離れた下方位置に軒天井7と間
隙を有する状態に固定する。そして、最も上方に固定さ
れる改修用外壁材4の上端縁をその溝内に最も深くまで
挿入してその改修用外壁材4の裏面を竪胴縁2に当接さ
せた後に下方に移動させてその下方の改修用外壁材4の
上端の係止片に係合させて固定すれば良い。
【0022】このようにして改修用外壁材4を固定され
て改修された外壁は、既設の外壁1と改修用外壁材4と
の間に竪胴縁2の厚さ分の間隔を有する空間が形成され
ており、既設の外壁1は直接風雨に曝されることが防止
される。また既設の外壁1と改修用外壁材4との間の前
記空間は、その下端が大気に開放されていると共にその
上端が軒天井7と改修用外壁材固定具6との間隔で大気
に開放されているので、この空間内に大気の出入りが自
由な状態にある。
【0023】そして、改修された外壁の下端には、スタ
ータ部3aと水切り部3cとが一部材より形成されている水
切り兼スタータ3が固定されていて、水切り部3cはその
先端部を下方に突出せしめられているので、改修用外壁
材4及び水切り兼スタータ3の裏側に雨水等が侵入する
ことが防止されている。
【0024】
【発明の効果】上述した如く本発明方法を実施して、既
設の外壁の外面に竪胴縁を固定しこの竪胴縁の下端に水
切り兼スタータを固定すると、既設の外壁を除去するこ
と無く簡単に改修用外壁材固定用の下地を形成すること
ができるので、改修用外壁材を固定する作業を大幅に短
縮することができるだけでなく、居住に何等支障を来す
ことなく改修用外壁材を固定する作業を完了することが
できるのである。
【0025】また、スタータ部と水切り部とが一体形成
されている水切り兼スタータを使用するので、手間と時
間とを要する水平度の規定は水切り兼スタータについて
のみ行えば良く、土台水切りとスタータとが別個に形成
されておりこれらを固定するときにそれぞれについて水
平度の規定を行わなければならなかった従来の外壁改修
工法と比較して作業者の負担が少なくなるので、簡単に
短時間で改修用外壁材を固定することができる。
【0026】また、前記した如く水切り兼スタータはス
タータ部と水切り部とが一体形成されているので、この
水切り兼スタータを水平に固定することによってスター
タ部と水切り部とを共に水平な状態とすることができる
ので、改修用外壁材を外観の優れた状態に簡単に固定す
ることができる。
【0027】更に、改修された外壁は、既設の外壁と改
修用外壁材との間に竪胴縁の厚さ分の間隔を有する空間
が形成されており、既設の外壁が直接風雨に曝されるこ
とを防止しているので、例えば夏期の日差しの強いとき
には改修用外壁材が日光の直射を受けて外壁材の表面温
度は非常に高温になっても、例えば改修用外壁材として
一般的な金属サイディングを使用した場合には金属サイ
ディング内には熱伝導率の小さな合成樹脂発泡体が充填
されているので改修用外壁材の裏面温度は比較的低温で
あり、しかもこの低温の改修用外壁材の裏面と既設の外
壁との間には外気と連通する空気層が形成されているの
で既設の外壁の温度上昇は抑制されるのである。また冬
期の気温の低いときには、改修用外壁材が外気によって
冷却されるので外壁材の表面温度は非常に低温になる
が、例えば改修用外壁材として一般的な金属サイディン
グを使用した場合には金属サイディング内には熱伝導率
の小さな合成樹脂発泡体が充填されているので改修用外
壁材の裏面温度は改修用外壁材の表面温度ほど低温には
ならず、しかもこの改修用外壁材の裏面と既設の外壁と
の間には外気と連通する空気層が形成されているので既
設の外壁の温度低下は抑制されるのである。このような
断熱効果は、改修用外壁材と既設の外壁との間の空間が
完全に密閉されていたり又はこの空間に合成樹脂発泡体
の如き断熱材が充填されている場合と比較して低いが、
既設の外壁だけでも充分な断熱効果を有するような建築
物の場合には特に夏期の日差しの強いときに屋内の温度
上昇が抑制され快適な温度とし易いのである。
【0028】また、固定された改修用外壁材と既設の外
壁との間に形成されている空間は、その上端及び下端が
外気に開放されていて通気性があるので、改修用外壁材
の裏面への結露の発生を確実に防止することができ、防
かび,防ダニ及び藻の発生防止の効果を奏するのであ
る。
【0029】更に改修された外壁の下端には、スタータ
部と水切り部とが一部材より形成されている水切り兼ス
タータが既設の外壁に固定された竪胴縁に固定されてお
り、この水切り部が先端部を下方に突出せしめられてい
るので、降雨時等に水切り部に沿って逆流する水はスタ
ータ部の凸条部で遮断され且つ水切り部の下端よりの水
の浸入が防止され、改修用外壁材の裏面側に固定されて
いる竪胴縁が水に侵されることがなく防水性に優れてい
て竪胴縁の腐食が生じ難いのである。
【0030】このような本発明に係る改修用外壁材の固
定方法は、既設の外壁を除去する必要がないので既設の
外壁の廃材の廃棄を行わなくて良いことは言うまでもな
く、更に上記した如き種々の効果を奏するのであり、そ
の工業的価値の非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施して改修された外壁の1例を
示す説明用斜視図である。
【図2】図1に示す改修された外壁の構造を示す側断面
図である。
【図3】本発明方法に使用される水切り兼スタータの実
施例を示す斜視図である。
【図4】本発明方法に使用される改修用外壁材固定具の
1例を示す側断面説明図である。
【図5】従来の外壁改修工法により改修された外壁を示
す側断面図である。
【符号の説明】
1 既設の外壁 2 竪胴縁 3 水切り兼スタータ 3a スタータ部 3aa 凸条部 3b 固定部 3c 水切り部 3a' スタータ 3c' 土台水切り 4 改修用外壁材 4a 凹条部 5 釘 6 改修用外壁材固定具 6a ベース 6aa 係合片 6b キャップ 6ba 係止片 6bb 隠蔽片 7 軒天井 8 土台 9 布基礎 10 柱及び/又は間柱

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の外壁面を構成している既設の外
    壁(1)の外面に、竪胴縁(2)を柱及び/又は間柱(10)に
    対応する位置に釘(5)で鉛直に固定し、固定部(3b)と該
    固定部(3b)の下端から直角に突設された突設片に該固定
    部(3b)から所定の距離だけ離れた位置に上向きに設けら
    れている凸条部(3aa)とから構成されているスタータ部
    (3a)と該スタータ部(3a)の前記固定部(3b)と反対側に水
    平乃至斜め下方に傾斜せしめられていると共に先端部を
    下方に突出せしめられた水切り部(3c)とが形成されてい
    る長尺状の水切り兼スタータ(3)を水平にして前記竪胴
    縁(2)の下端部に固定部(3b)で釘(5)を打ち込んで固定
    し、次いで改修用外壁材(4)の下端の係合片を前記水切
    り兼スタータ(3)の凸条部(3aa)に係合させ上端を竪胴
    縁(2)に釘(5)を打って固定した後、順次上方に次の改
    修用外壁材(4)の下端の係合片をその下方の改修用外壁
    材(4)の上端の係止片に係合させてその上端を竪胴縁
    (2)に釘(5)を打って固定する作業を繰り返し行い、最
    も上側に固定される改修用外壁材(4)の上端を軒天井
    (7)から所定距離だけ下方位置に改修用外壁材固定具
    (6)を介して固定することを特徴とする改修用外壁材の
    固定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008038355A (ja) * 2006-08-01 2008-02-21 Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp 既存外壁の改修構造
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