JPH0819975B2 - 流体充填率調整装置を備えた粘性流体カツプリング - Google Patents

流体充填率調整装置を備えた粘性流体カツプリング

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JPH0819975B2
JPH0819975B2 JP61013780A JP1378086A JPH0819975B2 JP H0819975 B2 JPH0819975 B2 JP H0819975B2 JP 61013780 A JP61013780 A JP 61013780A JP 1378086 A JP1378086 A JP 1378086A JP H0819975 B2 JPH0819975 B2 JP H0819975B2
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chamber
viscous fluid
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誠一 平井
哲郎 浜田
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D35/00Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion
    • F16D35/005Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with multiple lamellae

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Filling, Topping-Up Batteries (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、粘性流体によって動力伝達を行うようにし
た粘性流体カップリングに関するもので、特に、その動
力伝達室に充填される粘性流体の充填率を調整すること
ができるようにした粘性流体カップリングに関するもの
である。
(従来の技術) 動力伝達系に用いられるカップリングとしては種々の
ものが知られているが、その中に、入力側と出力側とを
直接接触させずに動力を効率よく伝達することができる
ものとして、粘性流体カップリングというものがある。
このようなカップリングは、出力側から伝えられる反動
衝撃等を吸収することができるので、特に自動車の動力
伝達系に用いられるカップリングとして望ましいものと
されている。
この粘性流体カップリングというのは、入力側の動力
伝達部材と出力側の動力伝達部材との間に、粘性流体が
充填された動力伝達室を設け、その動力伝達室の内部
に、それぞれの動力伝達部材とともに回転する多数の入
力側プレートと出力側プレートとを互いに重なるように
して交互に配置したものである。一般には、その動力伝
達室は、一方の動力伝達部材とともに回転する円筒状の
ハウジングと、他方の動力伝達部材とともに回転する軸
部材とによって、環状断面の室として形成されている。
そして、粘性流体は、そのカップリングを組み立てた後
に、動力伝達室の室壁をなすハウジングに設けられた注
入口から充填されるようになっている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、このような粘性流体カップリングにおいて
は、粘性流体の充填量と動力伝達室の容積との比、すな
わち粘性流体の充填率が、そのカップリングの動力伝達
特性に大きな影響を及ぼす。したがって、粘性流体を充
填するときには、その充填率が最適値となるように微調
整しなければならない。
しかしながら、その粘性流体としては、一般に、極め
て粘性の高いシリコンオイルが用いられ、しかも、動力
伝達室内には、多数のプレートが小さな間隔を置いてぎ
っしり収容されているので、注入口から微量の粘性流体
を注入したり抜き取ったりして充填率を微調整すること
は極めて難しい。また、その注入口は密封する必要があ
るので、カップリングの作動状態を見ながら粘性流体の
充填率を微調整するということも難しい。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、注入口から動力伝達室内に粘性流体
を充填し、その注入口を密封した後に、動力伝達室内の
粘性流体充填率を微調整することができるようにするこ
とである。
(問題点を解決するための手段) この目的を達成するために、本発明では、動力伝達室
に連通する容積調整可能な充填率調整室を設けるように
している。その調整室の容積は、動力伝達室の外部から
の操作により、動力伝達室内の圧力にかかわらず、任意
に調整することができるようにされている。
(作用) このように構成することにより、動力伝達室に粘性流
体を充填すると、その粘性流体は調整室にも充満する。
したがって、注入口を密封した後、調整室の容積を調整
すると、動力伝達室と調整室との間で粘性流体が流動
し、動力伝達室内の粘性流体充填率が調整される。
(実施例) 以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図中、第1図は、本発明による流体充填率調整装置を
備えた粘性流体カップリングの一実施例を示す縦断面図
である。
この図から明らかなように、一方の動力伝達部材であ
る第1回転軸1と他方の動力伝達部材である第2回転軸
2とは、同一回転軸線上に配置されている。これら第1
回転軸1と第2回転軸2とは、いずれか一方が入力軸、
他方が出力軸とされている。第1回転軸1の先端には、
同一回転軸線上に円筒状のハウジング3が固着されてい
る。ハウジング3は、一端が開放された大径部を有する
本体部4と、その本体部4の開放端を閉塞する端壁部5
とによって構成されている。これら本体部4と端壁部5
とは、互いにスプライン結合され、一体的に回転するよ
うにされている。また、これらの間はOリング6によっ
てシールされている。更に、これら本体部4及び端壁部
5には、それぞれ小径の軸支持部7,7が設けられてい
る。
このハウジング3の内部には、軸部材である第2回転
軸2の先端軸部8が挿入されている。そして、この軸部
8は、ハウジング3の両端の軸支持部7,7において、ロ
ーラベアリング9,9により回転自在に支持されている。
また、これら軸支持部7,7と軸部8との間は、オイルシ
ール10,10によってシールされている。こうして、第1
回転軸1の円筒状ハウジング3と第2回転軸2の先端軸
部8とにより、環状断面の液密な動力伝達室11が形成さ
れている。
ハウジング3の本体部4内周面には、スプライン12が
形成されている。上述の端壁部5は、このスプライン12
に係合するようにされている。また、動力伝達室11内に
位置する第2回転軸2の軸部8部分には、その外周面に
スプライン13が形成されている。そして、ハウジング3
側に、外周にスプライン溝が形成された多数の第1プレ
ート14が嵌合され、軸部8側に、内周にスプライン溝が
形成された多数の第2プレート15が嵌合されている。こ
うして、第1プレート14は第1回転軸1に固着されたハ
ウジング3とともに回転し、第2プレート15は軸部材で
ある第2回転軸2の先端軸部8とともに回転するように
されている。これら第1及び第2プレート14,15は、ほ
ぼ同径の環状のもので、動力伝達室11内に収容されるよ
うになっている。
第1プレート14は、スプライン12の方向、すなわち軸
線方向に摺動自在とされ、第2プレート15は、両端のサ
ークリップ16,16及びプレート15,15,…間のガイドリン
グ17,17,…によって軸線方向に位置決めされている。そ
して、第1プレート14は、隣り合う第2プレート15,15
間に配置されている。こうして、第1プレート14と第2
プレート15とは、小さな間隔を置いて互いに重なり合う
ようにして、相互に装着されている。第1プレート14及
び第2プレート15には、それぞれ貫通孔あるいは切り込
み溝等が設けられている。
動力伝達室11内には、粘性流体として、シリコンオイ
ルが充填されている。そして、その充填のために、ハウ
ジング本体部40の端壁には、注入口18が設けられてい
る。この注入口18は、ねじプラグ19によって密封される
ようになっている。また、その充填時の空気抜きのため
に、端壁部5には、スチールボール20aによって密封さ
れる空気抜き孔20が設けられている。
第2回転軸2の先端軸部8には、その端面に一端が開
口する段付き中心孔21が形成されている。そして、その
中心孔21の中間部には、雌ねじ部22が設けられている。
この雌ねじ部22には、ねじ付きピストン23のねじ部24が
係合しており、ピストン23を回転させることによってそ
のピストン23が軸線方向に移動するようにされている。
ピストン23のピストン部25は、中心孔21の奥部の小径部
に嵌合されている。そして、そのピストン部25と中心孔
21の内周面との間は、Oリング26によってシールされて
いる。こうして、中心孔21とピストン23とによって、容
積可変の充填率調整室27が形成されている。この調整室
27は、軸部8の外周面まで貫通するオイル通路28によっ
て、動力伝達室11に連通している。ピストン23と中心孔
21の底面との間には、そのねじ係合部のゆるみ止めのた
めのスプリング29が設けられている。
このように構成された粘性流体カップリングにおいて
は、例えば第1回転軸1を回転させると、これに固着さ
れたハウジング3が回転し、第1プレート14が第1回転
軸1と同一回転軸線上にある第2回転軸2の先端軸部8
のまわりを回転する。その結果、動力伝達室11内のシリ
コンオイルが摩擦力と剪断力とを受けて第1プレート14
とともに回転流動し、それに伴って第2プレート15が回
転する。したがって第2回転軸2が回転する。こうし
て、第1回転軸1の回転トルクが第2回転軸2に伝達さ
れる。
このような粘性流体カップリングを組み立てるときに
は、第2回転軸2にハウジング3の本体部4を装着した
御、第2プレート15と第1プレート14とを交互に組み付
け、本体部4の開放端を端壁部5によって密閉する。次
いで、注入口18からシリコンオイルを動力伝達室11内に
充填する。このシリコンオイルは、オイル通路28を通し
て調整室27内にも流入し、調整室27内に充満する。この
間において、動力伝達室11内の空気は、空気抜き孔20か
ら外部に流出する。
所定量のシリコンオイルの注入が完了すると、注入口
18をねじプラグ19によって密封する。また、空気抜き孔
20にはスチールボール20aを圧入する。そして、第2回
転軸2あるいはハウジング3を回転させ、他方の回転状
態を見て、軸部8の端面側、すなわち動力伝達室11の外
部から、工具によりねじ付きピストン23を左あるいは右
に回す。
ピストン23を回転させると、そのピストン23は軸線方
向に移動するので、調整室27の容積が変化する。そし
て、調整室27の容積を縮小させると、その調整室27内の
シリコンオイルがオイル通路28を通して動力伝達室11内
に流入する。また、調整室27の容積を拡大させると、動
力伝達室11内のシリコンオイルがその調整室27内に流入
する。その場合、ピストン23の移動量が動力伝達室11内
の圧力によって左右されることはない。したがって、調
整室27の容積は任意に調整される。こうして、動力伝達
室11内のシリコンオイルの充填率が調整される。
上記実施例においては、第1回転軸1と第2回転軸2
との間の動力伝達を行うものとしているが、本発明はこ
れに限らず、粘性流体カップリングを用いた差動装置等
の動力伝達装置にも適用することができる。
第2図は、そのような粘性流体カップリングを用いた
流体式差動装置の一実施例を示すもので、その差動装置
を適用した自動車の終減速装置の水平断面図である。
この図から明らかなように、ディファレンシャルキャ
リヤ31には、ピニオンシャフト32とディファレンシャル
ケース33とが、それぞれ円錐ローラベアリング34,34;3
5,35によって回転自在に支持されている。ピニオンシャ
フト32の一端にはフランジ36がスプライン結合されてお
り、このフランジ36に連結されるプロペラシャフト(図
示せず)を介して、そのピニオンシャフト32がエンジン
及びトランスミッション等からなるパワーユニットによ
り回転駆動されるようになっている。
ピニオンシャフト32の先端にはドライブピニオン37が
一体に設けられており、このピニオン37が、ケース33に
固定されたリングギヤ38に噛み合わされている。これら
ピニオン37及びリングギヤ38はベベルギヤで、それによ
って最終の減速が行われるとともに、その回転軸線が直
交するようにされている。こうして、ケース33が、パワ
ーユニットによって車体左右方向の回転軸線のまわりに
回転駆動されるようになっている。
粘性流体カップリングのハウジングをなすケース33
は、一端が開放された円筒形の本体部39と、その本体部
39の開放端を閉塞する端壁部40とによって構成されてい
る。その端壁部40は、リングギヤ38を締め付け固定する
ボルト41によって本体部39に固着されている。そして、
これら本体部39と端壁部40との間は、Oリング42によっ
てシールされている。
ケース33の左右両端には、ベアリング35,35によって
支持される円筒状の支持部43,43が設けられている。こ
の支持部43,43の中心孔には、ケース33内に突出する一
対の軸部材であるスリーブ44,45の外端46,47がそれぞれ
嵌合され、ニードルベアリング48,49によってケース33
の回転軸線と同一の回転軸線のまわりに回転自在に支持
されている。また、支持部43,43とスリーブ44,45の外端
46,47の外周面との間は、それぞれオイルシール49,49に
よってシールされている。
こうして、ケース33は液密に形成され、その内部に断
面環状の動力伝達室50が形成されている。
各スリーブ44,45の動力伝達室50に露出する部分、す
なわちケース33内に突出する内端51,52は外端46,47より
大径とされ、その間の肩部とケース33との間にスラスト
ワッシャ53,53が装着されている。そして、その一方の
スリーブ44の内端面54と他方のスリーブ45の内端面55と
が、小間隔を置いて互いに対向するようにされている。
こうして、動力伝達室50内に流体圧力が加えられたと
き、各スリーブ44,45の対向端面54,55に作用するスラス
ト方向の力は、スラストワッシャ53,53側からの圧力に
よって支持されるようになっている。
一方、スリーブ44の内端51には小径延長部51aが設け
られ、その延長部51aが他方のスリーブ45の内端52の開
口に嵌合されている。そして、その延長部51aの外周面
と他方のスリーブ45の内端52内周面との間にはニードル
ベアリング56が設けられ、これらスリーブ44,45の内端5
1,52が互いに回転自在に支持されている。こうして、ス
リーブ44,45は、その内端51,52が互いに他によって支持
されてとともに、それぞれ独立して回転し得るようにさ
れている。また、そのスリーブ44,45の内端51,52間は、
オイルシール57によってシールされている。
ケース33の本体部39の内周面にはスプライン58が形成
されている。また、スリーブ44,45の内端51,52の外周面
にはそれぞれスプライン59,60が形成されている。そし
てケース33のスプライン58に、外周にスプライン溝が形
成された多数の第1プレート61が嵌合され、スリーブ4
4,45の各スプライン59,60に、内周にスプライン溝が形
成された二組の複数の第2プレート62,63がそれぞれ嵌
合されている。こうして、第1プレート61がケース33と
ともに回転し、一方の組の第2プレート62が一方のスリ
ーブ44と、また、他方の組の第2プレート63が他方のス
リーブ45と、それぞれ一体的に回転するようにされてい
る。これら第1プレート61及び第2プレート62,63は、
動力伝達室50内に収容されるもので、いずれもほぼ同径
の環状の平板とされている。更に、各プレート61,62,63
には、適宜、貫通孔あるいは切り込み等が設けられてい
る。
第1プレート61は、スプライン58の方向、すなわち軸
線方向に摺動自在とされている。一方、第2プレート6
2,63は、各スリーブ44,45の動力伝達室50両端位置に係
止されたサークリップ64,64、及び各スリーブ44,45の外
周にゆるく嵌め込まれた多数のガイドリング65,65,…に
よって、軸線方向にほぼ等間隔となるようにされてい
る。そして、第1プレート61は、隣り合う第2プレート
62,62,…間、62,63間、及び63,63,…間に配置されてい
る。こうして、第1プレート61と第2プレート62,63と
は、小さな間隔を置いて互いに重なり合うようにして、
交互に位置するようにされている。
ガイドリング65の一つは各スリーブ44,45の合わせ部
に位置するようにされ、それによって、第2プレート6
2,63がその端面54,55間のすきまに嵌まり込むことのな
いようにされている。
動力伝達室50内には、粘性の高い流体であるシリコン
オイルが充填封入されている。その充填のために、ケー
ス33の室壁には、ねじプラグ66によって密封される注入
口67が複数個設けられている。また、一方のスリーブ44
の内端延長部51aは中実とされ、そのスリーブ44の内部
に、第1図の実施例と同様の、ねじ付きピストン68によ
って容積を調整し得る充填率調整室69が形成されてい
る。この調整室69は、スリーブ44,45に設けられたオイ
ル通路70によって、動力伝達室50と連通するようにされ
ている。こうして、調整室69の容積を調整することによ
り、動力伝達室50との間でシリコンオイルが出入するよ
うにされている。
各スリーブ44,45の外端46,47の内周面には、それぞれ
スプライン溝が形成されている。そして、そのスプライ
ン溝に、出力回転軸である左右のアクスルシャフト71,7
2の一端に形成されたスプライン73,74がそれぞれ嵌合さ
れ、各スリーブ44,45とアクスルシャフト71,72とがそれ
ぞれ連結されて、一体的に回転するようにされている。
アクスルシャフト71,72の他端には、駆動車輪が組み付
けられるようになっている(図示せず)。
このように構成された終減速装置においては、パワー
ユニットによってドライブピニオン37が回転されると、
このピニオン37に噛み合うリングギヤ38を介してディフ
ァレンシャルケース33が回転駆動される。したがって、
動力伝達室50内の第1プレート61がスリーブ44,45のま
わりを回転する。すると、その動力伝達室50内のシリコ
ンオイルが摩擦力と剪断力とを受けてそのプレート61と
ともに回転流動し、それによって第2プレート62,63に
回転トルクが伝達される。その結果、スリーブ44,45
が、第2プレート62,63とともに回転する。そして、そ
の回転がアクスルシャフト71,72に伝達され、左右の車
輪が駆動される。
旋回時のように一方の車輪に加わる抵抗が他方より小
さいときには、その車輪を駆動するアクスルシャフト71
あるいは72に連結されたスリーブ44あるいは45の回転抵
抗が他方より小さいことになる。したがって、そのスリ
ーブ44あるいは45が他方より高い速度で回転される。
このように、ディファレンシャルケース33、スリーブ
44,45、第1プレート61、第2プレート62,63、及びケー
ス33内のシリコンオイルによって、差動装置が構成され
ることになる。
このような流体式差動装置を組み立てるときには、ま
ず、スリーブ44及び45を組み付けておき、これにケース
33の本体部39を組み付ける。そして、そのスリーブ45及
び本体部39に、交互に第2プレート63及び第1プレート
61を装着する。次いで、スリーブ44及び本体部39に、交
互に第2プレート62及び第1プレート61を装着する。そ
して、その本体部39に、端壁部40を、リンクギヤ38とと
もにボルト41によって締め付けて固着する。最後に、注
入口67から動力伝達室50内にシリコンオイルを注入し、
その注入口67をねじプラグ66によって密封する。動力伝
達室50内のシリコンオイル充填率は、ねじ付きピストン
68を回転させて調整室69の容積を変えることによって微
調整することができる。
アクスルシャフト71,72は、車体の組み立て時にその
差動装置のスリーブ44,45に嵌合させればよい。すなわ
ち、その差動装置の組み立ては、車体組み立てとは別個
に行うことができる。したがって、その流体式差動装置
は、従来の歯車式差動装置と同様に取り扱うことができ
る。
なお、以上の実施例においては、調整室27,69を軸部
材の内部に設けるようにしているが、これをハウジング
の外周部等に設けるようにすることもできる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、動
力伝達室に連通する容積調整可能な充填率調整室を設
け、その調整室の容積を、動力伝達室の外部からの操作
によって任意に調整し得るようにしているので、動力伝
達室に粘性流体を充填した後にも、調整室の容積を調整
することによってその充填率を容易に調整することがで
きる。したがって、粘性流体カップリングの動力伝達特
性を、その動力に応じた最適のものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明による流体充填率調整装置を備えた粘
性流体カップリングの一実施例を示す縦断面図、 第2図は、その粘性流体カップリングを利用した差動装
置の実施例を示すもので、その差動装置を備えた自動車
の終減速装置の水平断面図である。 1……第1回転軸、2……第2回転軸 3……ハウジング 8……第2回転軸の先端軸部(軸部材) 11……動力伝達室 14……第1プレート、15……第2プレート 18……注入口、19……ねじプラグ 23……ねじ付きピストン 27……調整室、28……オイル通路 33……ディファレンシャルケース(ハウジング) 38……リングギヤ 44,45……スリーブ(軸部材) 50……動力伝達室、61……第1プレート 62,63……第2プレート 66……ねじプラグ、67……注入口 68……ねじ付きピストン 69……調整室、70……オイル通路 71,72……アクスルシャフト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに回転自在に支持された円筒状のハウ
    ジングと軸部材とにより、環状断面の液密動力伝達室が
    形成されていて、 その動力伝達室内に、前記ハウジングとともに回転する
    環状の第1プレートと、前記軸部材とともに回転する環
    状の第2プレートとが、互いに重なり合うようにして交
    互に設けられ、 その動力伝達室内に充填された粘性流体により、前記ハ
    ウジングと前記軸部材との間の動力伝達が行われるよう
    にした、粘性流体カップリングであって; 前記動力伝達室に連通し、その動力伝達室内の圧力にか
    かわらず、その動力伝達室の外部からの操作によって容
    積を任意に調整することのできる充填率調整室が設けら
    れていることを特徴とする、 流体充填率調整装置を備えた粘性流体カップリング。
JP61013780A 1986-01-20 1986-01-27 流体充填率調整装置を備えた粘性流体カツプリング Expired - Fee Related JPH0819975B2 (ja)

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