JPH0437305B2 - - Google Patents
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- JPH0437305B2 JPH0437305B2 JP813786A JP813786A JPH0437305B2 JP H0437305 B2 JPH0437305 B2 JP H0437305B2 JP 813786 A JP813786 A JP 813786A JP 813786 A JP813786 A JP 813786A JP H0437305 B2 JPH0437305 B2 JP H0437305B2
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- sleeve
- sleeves
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- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims description 10
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 20
- 229920002545 silicone oil Polymers 0.000 description 7
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 6
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 3
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 3
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 3
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 2
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 2
- 241001057981 Puto Species 0.000 description 1
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- 238000010008 shearing Methods 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Retarders (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、流体を介して動力伝達を行うように
した流体式差動装置に関するもので、特に、粘性
流体カツプリング機構を利用した差動装置に関す
るものである。
した流体式差動装置に関するもので、特に、粘性
流体カツプリング機構を利用した差動装置に関す
るものである。
(従来の技術)
自動車等の動力伝達系に設けられる差動装置
は、一般には遊星歯車式のものとされているが、
最近、粘性流体カツプリング機構を利用した流体
式差動装置が開発され、望ましい性能を有するも
のとして注目を浴びている。
は、一般には遊星歯車式のものとされているが、
最近、粘性流体カツプリング機構を利用した流体
式差動装置が開発され、望ましい性能を有するも
のとして注目を浴びている。
この流体式差動装置というのは、パワーユニツ
トにより回転駆動されるデイフアレンシヤルケー
スと、一対の出力回転軸とを、粘性流体カツプリ
ング機構によつて連結するようにしたものであ
る。すなわち、そのケース内に、ケースとともに
回転する複数の駆動側プレートと、各回転軸とと
もに回転する複数の被動側プレートとを、互いに
重なり合うようにして交互に配置し、シリコンオ
イル等の粘性流体を封入したものである。
トにより回転駆動されるデイフアレンシヤルケー
スと、一対の出力回転軸とを、粘性流体カツプリ
ング機構によつて連結するようにしたものであ
る。すなわち、そのケース内に、ケースとともに
回転する複数の駆動側プレートと、各回転軸とと
もに回転する複数の被動側プレートとを、互いに
重なり合うようにして交互に配置し、シリコンオ
イル等の粘性流体を封入したものである。
従来は、各回転軸をケース内に突出させ、その
回転軸のケース内端部に、被動側プレートをそれ
ぞれ取り付けるようにしていた。
回転軸のケース内端部に、被動側プレートをそれ
ぞれ取り付けるようにしていた。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、このような従来のものでは、回
転軸の内端部を支持することができないので、ケ
ース内では回転軸が片持ち構造となることにな
り、その内端部が振れやすいという問題がある。
回転軸が振れると、その回転及びトルク伝達がス
ムーズに行われなくなつてしまう。
転軸の内端部を支持することができないので、ケ
ース内では回転軸が片持ち構造となることにな
り、その内端部が振れやすいという問題がある。
回転軸が振れると、その回転及びトルク伝達がス
ムーズに行われなくなつてしまう。
また、回転軸に被動側プレートを直接取り付け
るようにしたものでは、その差動装置は回転軸と
ともに組み立てなければならない。すなわち、被
動側プレートは駆動側プレートと交互に配置され
るので、回転軸にケースを組み付けた後、その内
部に各プートを組み付けるようにしなければなら
ず、差動装置のみを単体とすることはできない。
るようにしたものでは、その差動装置は回転軸と
ともに組み立てなければならない。すなわち、被
動側プレートは駆動側プレートと交互に配置され
るので、回転軸にケースを組み付けた後、その内
部に各プートを組み付けるようにしなければなら
ず、差動装置のみを単体とすることはできない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたも
のであつて、その目的は、流体式差動装置をユニ
ツト化することができるようにするとともに、被
動側プレートがそれぞれ取り付けられる一対の軸
部材が、両端支持となるようにすることである。
のであつて、その目的は、流体式差動装置をユニ
ツト化することができるようにするとともに、被
動側プレートがそれぞれ取り付けられる一対の軸
部材が、両端支持となるようにすることである。
(問題点を解決するための手段)
この目的を達成するために、本発明では、パワ
ーユニツトにより回転駆動されるケースに、その
ケースと同一回転軸線を有する一対のスリーブを
取り付けるようにしている。そのスリーブの外端
は、ケースによつて回転自在に支持されるととも
に、出力回転軸に連結されるようにされている。
また、ケース内に突出する各スリーブの内端は、
互いに嵌合されて支持されている。そして、その
各スリーブに、それぞれ被動側プレートが取り付
けられている。
ーユニツトにより回転駆動されるケースに、その
ケースと同一回転軸線を有する一対のスリーブを
取り付けるようにしている。そのスリーブの外端
は、ケースによつて回転自在に支持されるととも
に、出力回転軸に連結されるようにされている。
また、ケース内に突出する各スリーブの内端は、
互いに嵌合されて支持されている。そして、その
各スリーブに、それぞれ被動側プレートが取り付
けられている。
(作用)
このように構成することにより、差動装置に
は、回転軸とは別個に組み立てた後、その回転軸
を連結することができるようになる。すなわち、
差動装置のユニツト化が可能となる。
は、回転軸とは別個に組み立てた後、その回転軸
を連結することができるようになる。すなわち、
差動装置のユニツト化が可能となる。
そして、各スリーブは、一端がケースに支持さ
れ、他端が他方のスリーブに支持されるので、両
端支持構造となり、その振れが軽減されるように
なる。
れ、他端が他方のスリーブに支持されるので、両
端支持構造となり、その振れが軽減されるように
なる。
(実施例)
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
る。
図は、本発明による流体式差動装置の一実施例
を示すもので、その差動装置を適用した自動車の
終減速装置の水平断面図である。
を示すもので、その差動装置を適用した自動車の
終減速装置の水平断面図である。
この図から明らかなように、デイフアレンシヤ
ルキヤリヤ1には、ピニオンシヤフト2とデイフ
アレンシヤルケース3とが、それぞれ円錐ローラ
ベアリング4,4;5,5によつて回転自在に支
持されている。ピニオンシヤフト2の一端にはフ
ランジ6がスプライン結合されており、このフラ
ンジ6に連結されるプロペラシヤフト(図示せ
ず)を介して、そのピニオンシヤフト2がエンジ
ン及びトランスミツシヨン等からなるパワーユニ
ツトにより回転駆動されるようになつている。
ルキヤリヤ1には、ピニオンシヤフト2とデイフ
アレンシヤルケース3とが、それぞれ円錐ローラ
ベアリング4,4;5,5によつて回転自在に支
持されている。ピニオンシヤフト2の一端にはフ
ランジ6がスプライン結合されており、このフラ
ンジ6に連結されるプロペラシヤフト(図示せ
ず)を介して、そのピニオンシヤフト2がエンジ
ン及びトランスミツシヨン等からなるパワーユニ
ツトにより回転駆動されるようになつている。
ピニオンシヤフト2の先端にはドライブピニオ
ン7が一体に設けられており、このピニオン7
が、ケース3に固定されたリングギヤ8に噛み合
わされている。これらピニオン7及びリングギヤ
8はベベルギヤで、それによつて最終の減速が行
われるとともに、その回転軸線が直交するように
されている。こうして、ケース3が、パワーユニ
ツトによつて車体左右方向の回転軸線のまわりに
回転駆動されるようになつている。
ン7が一体に設けられており、このピニオン7
が、ケース3に固定されたリングギヤ8に噛み合
わされている。これらピニオン7及びリングギヤ
8はベベルギヤで、それによつて最終の減速が行
われるとともに、その回転軸線が直交するように
されている。こうして、ケース3が、パワーユニ
ツトによつて車体左右方向の回転軸線のまわりに
回転駆動されるようになつている。
ケース3は、一端が開放された円筒形の本体部
9と、その本体部9の開放端を閉塞する端壁部1
0とによつて構成されている。その端壁部10
は、リングギヤ8を締め付け固定するボルト11
によつて本体部9に固着されている。そして、こ
れら本体部9と端壁部10との間は、Oリング1
2によつてシールされている。
9と、その本体部9の開放端を閉塞する端壁部1
0とによつて構成されている。その端壁部10
は、リングギヤ8を締め付け固定するボルト11
によつて本体部9に固着されている。そして、こ
れら本体部9と端壁部10との間は、Oリング1
2によつてシールされている。
ケース3の左右両端には、ベアリング5,5に
よつて支持される円筒状の支持部13,13が設
けられている。この支持部13,13の中心孔に
は、ケース3内に突出する一対のスリーブ14,
15の外端16,17がそれぞれ嵌合され、ニー
ドルベアリング18,18によつてケース3の回
転軸線と同一の回転軸線のまわりに回転自在に支
持されている。また、支持部13,13とスリー
ブ14,15の外端16,17の外周面との間
は、それぞれオイルシール19,19によつてシ
ールされている。
よつて支持される円筒状の支持部13,13が設
けられている。この支持部13,13の中心孔に
は、ケース3内に突出する一対のスリーブ14,
15の外端16,17がそれぞれ嵌合され、ニー
ドルベアリング18,18によつてケース3の回
転軸線と同一の回転軸線のまわりに回転自在に支
持されている。また、支持部13,13とスリー
ブ14,15の外端16,17の外周面との間
は、それぞれオイルシール19,19によつてシ
ールされている。
こうして、ケース3は液密に形成され、その内
部に環状断面の動力伝達室20が形成されてい
る。
部に環状断面の動力伝達室20が形成されてい
る。
各スリーブ14,15の動力伝達室20に露出
する部分は外端16,17より大径とされ、その
間の肩部とケース3との間にスラストワツシヤ2
1,21が装着されている。また、一方のスリー
ブ14の内端22は小径とされ、その内端22が
他方のスリーブ15の内端23の開口に嵌合され
ている。そして、その一方のスリーブ14に形成
された肩部24と他方のスリーブ15の端面25
とが、小間隔を置いて互いに対向するようにされ
ている。こうして、動力伝達室20内に流体圧力
が加えられたとき、各スリーブ14,15の対向
面に作用するスラスト方向の力は、スラストワツ
シヤ21,21側からの圧力によつて支持される
ようになつている。
する部分は外端16,17より大径とされ、その
間の肩部とケース3との間にスラストワツシヤ2
1,21が装着されている。また、一方のスリー
ブ14の内端22は小径とされ、その内端22が
他方のスリーブ15の内端23の開口に嵌合され
ている。そして、その一方のスリーブ14に形成
された肩部24と他方のスリーブ15の端面25
とが、小間隔を置いて互いに対向するようにされ
ている。こうして、動力伝達室20内に流体圧力
が加えられたとき、各スリーブ14,15の対向
面に作用するスラスト方向の力は、スラストワツ
シヤ21,21側からの圧力によつて支持される
ようになつている。
互いに嵌合された一方のスリーブ14の内端2
2外周面と他方のスリーブ15の内端23内周面
との間にはニードルベアリング26が設けられ、
これらスリーブ14,15の内端22,23が互
いに回転自在に支持されている。こうして、スリ
ーブ14,15は、それぞれ独立して回転し得る
ようにされている。また、そのスリーブ14,1
5の内端22,23間は、オイルシール27によ
つてシールされている。
2外周面と他方のスリーブ15の内端23内周面
との間にはニードルベアリング26が設けられ、
これらスリーブ14,15の内端22,23が互
いに回転自在に支持されている。こうして、スリ
ーブ14,15は、それぞれ独立して回転し得る
ようにされている。また、そのスリーブ14,1
5の内端22,23間は、オイルシール27によ
つてシールされている。
ケース3の本体部9内周面にはスプライン28
が形成されている。また、スリーブ14,15の
動力伝達室20に露出する部分には、その外周面
にそれぞれスプライン29,30が形成されてい
る。そして、ケース3のスプライン28に、外周
にスプライン溝が形成された多数の駆動側プレー
ト31が嵌合され、スリーブ14,15のスプラ
イン29,30に、内周にスプライン溝が形成さ
れた二組の複数の被動側プレート32,33がそ
れぞれ嵌合されている。こうして、駆動側プレー
ト31がケース3とともに回転し、一方の被動側
プレート32が一方のスリーブ14と、また、他
方の被動側プレート33が他方のスリーブ15
と、それぞれ一体的に回転するようにされてい
る。これら駆動側プレート31及び被動側プレー
ト32,33は、動力伝達室20内に収容される
もので、いずれもほぼ同径の環状の平板とされて
いる。更に、各プレート31,32,33には、
適宜、貫通孔あるいは切り込み等が設けられてい
る。
が形成されている。また、スリーブ14,15の
動力伝達室20に露出する部分には、その外周面
にそれぞれスプライン29,30が形成されてい
る。そして、ケース3のスプライン28に、外周
にスプライン溝が形成された多数の駆動側プレー
ト31が嵌合され、スリーブ14,15のスプラ
イン29,30に、内周にスプライン溝が形成さ
れた二組の複数の被動側プレート32,33がそ
れぞれ嵌合されている。こうして、駆動側プレー
ト31がケース3とともに回転し、一方の被動側
プレート32が一方のスリーブ14と、また、他
方の被動側プレート33が他方のスリーブ15
と、それぞれ一体的に回転するようにされてい
る。これら駆動側プレート31及び被動側プレー
ト32,33は、動力伝達室20内に収容される
もので、いずれもほぼ同径の環状の平板とされて
いる。更に、各プレート31,32,33には、
適宜、貫通孔あるいは切り込み等が設けられてい
る。
駆動側プレート31は、スプライン28の方
向、すなわち軸線方向に摺動自在とされている。
一方、被動側プレート32,33は、各スリーブ
14,15の動力伝達室20両端位置に係止され
たサークリツプ34,34、及び各スリーブ1
4,15の外周に嵌め込まれた多数のガイドリン
グ35,35,…によつて、軸線方向に等間隔に
位置決めされている。この場合、中央のガイドリ
ング35は、一方のスリーブ14の肩部24と他
方のスリーブ15の端面25との合わせ部に位置
するようにされ、それによつて、被動側プレート
32,33がスリーブ14,15間に嵌まり込む
ことのないようにされている。そして、駆動側プ
レート31は、隣り合う被動側プレート32,3
2,…間、32,33間、及び33,33,…間
に配置されている。こうして、駆動側プレート3
1と被動側プレート32,33とは、小さな間隔
を置いて互いに重なり合うようにして、交互に位
置するようにされている。
向、すなわち軸線方向に摺動自在とされている。
一方、被動側プレート32,33は、各スリーブ
14,15の動力伝達室20両端位置に係止され
たサークリツプ34,34、及び各スリーブ1
4,15の外周に嵌め込まれた多数のガイドリン
グ35,35,…によつて、軸線方向に等間隔に
位置決めされている。この場合、中央のガイドリ
ング35は、一方のスリーブ14の肩部24と他
方のスリーブ15の端面25との合わせ部に位置
するようにされ、それによつて、被動側プレート
32,33がスリーブ14,15間に嵌まり込む
ことのないようにされている。そして、駆動側プ
レート31は、隣り合う被動側プレート32,3
2,…間、32,33間、及び33,33,…間
に配置されている。こうして、駆動側プレート3
1と被動側プレート32,33とは、小さな間隔
を置いて互いに重なり合うようにして、交互に位
置するようにされている。
動力伝達室20内には、粘性の高い流体である
シリコンオイルが充填封入されている。その充填
のために、ケース3の室壁には、ねじプラグ36
によつて密封される注入口37が設けられてい
る。また、一方のスリーブ14の内端22は中実
とされ、そのスリーブ14の内部に、ねじ付きピ
ストン38によつて容積を調整し得る調整室39
が形成されている。この調整室39は、スリーブ
14,15に設けられたオイル通路40によつ
て、動力伝達室20と連通するようにされてい
る。こうして、調整室39の容積を調整すること
により、動力伝達室20との間でシリコンオイル
が出入するようにされている。
シリコンオイルが充填封入されている。その充填
のために、ケース3の室壁には、ねじプラグ36
によつて密封される注入口37が設けられてい
る。また、一方のスリーブ14の内端22は中実
とされ、そのスリーブ14の内部に、ねじ付きピ
ストン38によつて容積を調整し得る調整室39
が形成されている。この調整室39は、スリーブ
14,15に設けられたオイル通路40によつ
て、動力伝達室20と連通するようにされてい
る。こうして、調整室39の容積を調整すること
により、動力伝達室20との間でシリコンオイル
が出入するようにされている。
各スリーブ14,15の外端16,17の内周
面には、それぞれスプライン溝が形成されてい
る。そして、そのスプライン溝に、出力回転軸で
ある左右のアクスルシヤフト41,42の一端に
形成されたスプライン43,44がそれぞれ嵌合
され、各スリーブ14,15とアクスルシヤフト
41,42とがそれぞれ連結されて、一体的に回
転するようにされている。アクスルシヤフト4
1,42の他端には、駆動車輪が組み付けられる
ようになつている(図示せず)。
面には、それぞれスプライン溝が形成されてい
る。そして、そのスプライン溝に、出力回転軸で
ある左右のアクスルシヤフト41,42の一端に
形成されたスプライン43,44がそれぞれ嵌合
され、各スリーブ14,15とアクスルシヤフト
41,42とがそれぞれ連結されて、一体的に回
転するようにされている。アクスルシヤフト4
1,42の他端には、駆動車輪が組み付けられる
ようになつている(図示せず)。
次に、このように構成された終減速装置の作用
について説明する。
について説明する。
パワーユニツトによつてドライブピニオン7が
回転されると、そのピニオン7に噛み合うリング
ギヤ8を介してデイフアレンシヤルケース3が回
転駆動される。したがつて、動力伝達室20内の
駆動側プレート31がスリーブ14,15のまわ
りを回転する。すると、その動力伝達室20内の
シリコンオイルが摩擦力と剪断力とを受けてその
プレート31とともに回転流動し、それによつて
被動側プレート32,33に回転トルクが伝達さ
れる。その結果、スリーブ14,15が、被動側
プレート32,33とともに回転する。そして、
その回転がアクスルシヤフト41,42に伝達さ
れ、左右の車輪が駆動される。
回転されると、そのピニオン7に噛み合うリング
ギヤ8を介してデイフアレンシヤルケース3が回
転駆動される。したがつて、動力伝達室20内の
駆動側プレート31がスリーブ14,15のまわ
りを回転する。すると、その動力伝達室20内の
シリコンオイルが摩擦力と剪断力とを受けてその
プレート31とともに回転流動し、それによつて
被動側プレート32,33に回転トルクが伝達さ
れる。その結果、スリーブ14,15が、被動側
プレート32,33とともに回転する。そして、
その回転がアクスルシヤフト41,42に伝達さ
れ、左右の車輪が駆動される。
旋回時のように一方の車輪に加わる抵抗が他方
より小さいときには、その車輪を駆動するアクス
ルシヤフト41あるいは42に連結されたスリー
ブ14あるいは15の回転抵抗が他方より小さい
ことになる。したがつて、そのスリーブ14ある
いは15が他方より高い速度で回転される。
より小さいときには、その車輪を駆動するアクス
ルシヤフト41あるいは42に連結されたスリー
ブ14あるいは15の回転抵抗が他方より小さい
ことになる。したがつて、そのスリーブ14ある
いは15が他方より高い速度で回転される。
このように、デイフアレンシヤルケース3、ス
リーブ14,15、駆動側プレート31、被動側
プレート32,33、及びケース3内のシリコン
オイルによつて、差動装置が構成されることにな
る。
リーブ14,15、駆動側プレート31、被動側
プレート32,33、及びケース3内のシリコン
オイルによつて、差動装置が構成されることにな
る。
各スリーブ14,15は、その外端16,17
がそれぞれケース3によつて支持されるととも
に、内端22,23が互いに嵌合されることによ
つて支持されている。したがつて、そのスリーブ
14,15は両端が支持されることになり、その
回転時の振れが抑制される。
がそれぞれケース3によつて支持されるととも
に、内端22,23が互いに嵌合されることによ
つて支持されている。したがつて、そのスリーブ
14,15は両端が支持されることになり、その
回転時の振れが抑制される。
このような流体式差動装置を組み立てるときに
は、まず、スリーブ14及び15を組み付けてお
き、これにケース3の本体部9を組み付ける。そ
して、そのスリーブ15及び本体部9に、交互に
被動側プレート33及び駆動側プレート31を装
着する。次いで、スリーブ14及び本体部9に、
交互に被動側プレート32及び駆動側プレート3
1を装着する。そして、その本体部9に、端壁部
10を、リングギヤ8とともにボルト11によつ
て締め付けて個着する。最後に、注入口37から
動力伝達室20内にシリコンオイルを注入し、そ
の注入口37をねじプラグ36によつて密封す
る。動力伝達室20内のシリコンオイル充填率
は、ねじ付きピストン38を回転させて調整室3
9の容積を変えることによつて微調整することが
できる。
は、まず、スリーブ14及び15を組み付けてお
き、これにケース3の本体部9を組み付ける。そ
して、そのスリーブ15及び本体部9に、交互に
被動側プレート33及び駆動側プレート31を装
着する。次いで、スリーブ14及び本体部9に、
交互に被動側プレート32及び駆動側プレート3
1を装着する。そして、その本体部9に、端壁部
10を、リングギヤ8とともにボルト11によつ
て締め付けて個着する。最後に、注入口37から
動力伝達室20内にシリコンオイルを注入し、そ
の注入口37をねじプラグ36によつて密封す
る。動力伝達室20内のシリコンオイル充填率
は、ねじ付きピストン38を回転させて調整室3
9の容積を変えることによつて微調整することが
できる。
アクスルシヤフト41,42は、車体の組み立
て時にその差動装置のスリーブ14,15に嵌合
させればよい。すなわち、その差動装置の組み立
ては、車体組み立てとは別個に行うことができ
る。したがつて、その流体式差動装置は、従来の
歯車式差動装置と同様に取り扱うことができる。
て時にその差動装置のスリーブ14,15に嵌合
させればよい。すなわち、その差動装置の組み立
ては、車体組み立てとは別個に行うことができ
る。したがつて、その流体式差動装置は、従来の
歯車式差動装置と同様に取り扱うことができる。
なお、上記実施例においては、スリーブ14,
15の外端16,17内部にアクスルシヤフト4
1,42をスプライン嵌合するようにしている
が、スリーブ14,15の外端16,17を延長
し、その外周にスプライン結合されるフランジ継
手を介してアクスルシヤフト41,42を連結す
るようにしてもよい。
15の外端16,17内部にアクスルシヤフト4
1,42をスプライン嵌合するようにしている
が、スリーブ14,15の外端16,17を延長
し、その外周にスプライン結合されるフランジ継
手を介してアクスルシヤフト41,42を連結す
るようにしてもよい。
また、ガイドリング35は駆動側プレート3
1,31,…間に設け、その駆動側プレート31
が位置決めされ、被動側プレート32,33が軸
線方向に摺動可能とされるようにすることもでき
る。
1,31,…間に設け、その駆動側プレート31
が位置決めされ、被動側プレート32,33が軸
線方向に摺動可能とされるようにすることもでき
る。
更に、上記実施例においては、その流体式差動
装置が自動車の終減速装置に設けられるものとし
ているが、本発明はこれに限らず、他の動力伝達
系に設けられる差動装置にも適用することができ
ることは明らかであろう。
装置が自動車の終減速装置に設けられるものとし
ているが、本発明はこれに限らず、他の動力伝達
系に設けられる差動装置にも適用することができ
ることは明らかであろう。
(発明の効果)
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、デイフアレンシヤルケースに、一対の出力回
転軸にそれぞれ連結される一対のスリーブを取り
付け、そのスリーブに被動側プレートを取り付け
るようにしているので、その流体式差動装置を、
出力回転軸から独立したユニツトとすることがで
き、その組み立て及び組み付けが容易なものとす
ることができる。
ば、デイフアレンシヤルケースに、一対の出力回
転軸にそれぞれ連結される一対のスリーブを取り
付け、そのスリーブに被動側プレートを取り付け
るようにしているので、その流体式差動装置を、
出力回転軸から独立したユニツトとすることがで
き、その組み立て及び組み付けが容易なものとす
ることができる。
また、そのスリーブの各内端を互いに他に嵌合
させるようにしているので、各スリーブが両端に
おいて支持されるようになり、振れが軽減され、
その回転及び動力伝達がスムーズに行われるもの
とすることができる。
させるようにしているので、各スリーブが両端に
おいて支持されるようになり、振れが軽減され、
その回転及び動力伝達がスムーズに行われるもの
とすることができる。
図は、本発明による流体式差動装置を自動車の
終減速装置に適用した一実施例を示す水平断面図
である。 3…デイフアレンシヤルケース、8…リングギ
ヤ、14,15…スリーブ、16,,17…スリ
ーブの外端、18…ニードルベアリング、19…
オイルシール、20…動力伝達室、22,23…
スリーブの内端、26…ニードルベアリング、3
1…駆動側プレート、32,33…被動側プレー
ト、41,,42…アクスルシヤフト(出力回転
軸)、43,44…スプライン。
終減速装置に適用した一実施例を示す水平断面図
である。 3…デイフアレンシヤルケース、8…リングギ
ヤ、14,15…スリーブ、16,,17…スリ
ーブの外端、18…ニードルベアリング、19…
オイルシール、20…動力伝達室、22,23…
スリーブの内端、26…ニードルベアリング、3
1…駆動側プレート、32,33…被動側プレー
ト、41,,42…アクスルシヤフト(出力回転
軸)、43,44…スプライン。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 パワーユニツトにより回転駆動される液密の
デイフアレンシヤルケース3と、 そのケース3内に、そのケース3とともに回転
するようにして取り付けられた複数の駆動側プレ
ート31と、 前記ケース3内に、前記駆動側プレート31と
互いに重なり合うようにして交互に設けられ、前
記ケース3の回転軸線と同一の軸線上に配置され
た一対の出力回転軸41,42とともにそれぞれ
回転するようにされた、複数の被動側プレート3
2,33とを備え、 前記ケース3内に粘性流体が封入された流体式
差動装置において: 外端16,17が前記回転軸41,42にそれ
ぞれ連結されるとともに前記ケース3に回転自在
に支持され、内端22,23がそのケース3内に
突出するようにされた一対のスリーブ14,15
が設けられ、 そのスリーブ14,15に、前記被動側プレー
ト32,33がそれぞれ取り付けられているとと
もに、 その一方のスリーブ15の内端23に、他方の
スリーブ14の内端22が嵌合支持されている、 流体式差動装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP813786A JPS62167957A (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | 流体式差動装置 |
EP87100710A EP0230962B1 (en) | 1986-01-20 | 1987-01-20 | Differential device using a fluid |
US07/004,723 US4784016A (en) | 1986-01-20 | 1987-01-20 | Differential device using a viscous fluid coupling mechanisms |
DE8787100710T DE3767168D1 (de) | 1986-01-20 | 1987-01-20 | Differentialeinrichtung mit anwendung einer fluessigkeit. |
AT87100710T ATE59889T1 (de) | 1986-01-20 | 1987-01-20 | Differentialeinrichtung mit anwendung einer fluessigkeit. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP813786A JPS62167957A (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | 流体式差動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62167957A JPS62167957A (ja) | 1987-07-24 |
JPH0437305B2 true JPH0437305B2 (ja) | 1992-06-18 |
Family
ID=11684904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP813786A Granted JPS62167957A (ja) | 1986-01-20 | 1986-01-20 | 流体式差動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62167957A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02425U (ja) * | 1988-06-14 | 1990-01-05 | ||
DE4013200A1 (de) * | 1990-04-25 | 1991-10-31 | Viscodrive Gmbh | Differentialgetriebe |
-
1986
- 1986-01-20 JP JP813786A patent/JPS62167957A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62167957A (ja) | 1987-07-24 |
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