JPH081994B2 - プリント基板ユニットの収納装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子回路を構成するプ
リント基板ユニットが多数枚並列状態で収納されるプリ
ント基板ユニットの収納装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、電子機器の回路はＩＣ（集積回
路）化が進み、上記のごときプリント基板ユニットに搭
載される回路数も多くなっている。しかも、上記プリン
ト基板ユニットに含まれる機能も増大し、また外部との
インターフェースも多くなってきている。

【０００３】上記のごときプリント基板ユニットの収納
装置において、従来のプリント基板ユニットは、そのバ
ックエッジにコネクタ対の一方を備え、プリント基板ユ
ニット挿入時に、シャーシ側の前記コネクタ対の他方に
対して嵌合接続される。外部とのインターフェースが、
バックエッジのコネクタで不足するときは、フロントエ
ッジに外部インタフェース用コネクタを設け、その接続
を通して外部とのインターフェースを行っている。

【０００４】この方法では、フロントエッジのコネクタ
が場所を占めるため、プリント基板ユニットの多機能化
により、操作表示等の場所をフロントエッジの箇所でと
れなくなる。さらに外部との接続が必要なときは、プリ
ント基板ユニットの回路を分割して２〜３個のユニット
として構成するため、それぞれのプリント基板ユニット
としては、それぞれ何も設けない空所ができるなどで、
高密度なＩＣなどを搭載できないものであった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたもので、ＩＣなどの多機能化による外部イ
ンターフェースが多くなるプリント基板ユニットに対応
でき、しかもプリント基板ユニットのＩＣなどの回路の
実装密度を上げられるなどの利点を有したプリント基板
ユニットの収納装置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段と作用】本発明は、電子回
路を構成するプリント基板ユニットが多数枚並列状態で
収納されるプリント基板ユニットの収納装置において、
前記各プリント基板ユニット収納側の構成要素となるシ
ャーシと、このシャーシ側のコネクタ及び該コネクタと
対になる前記プリント基板ユニットのバックエッジ側コ
ネクタと、前記プリント基板のサイドエッジ側コネクタ
及び該コネクタと対になる対コネクタと、この対コネク
タを前記サイドエッジ側コネクタに押圧してこれら両コ
ネクタを接続させるメカニカル機構とを具備したことを
特徴としている。

【０００７】即ち本発明は、プリント基板ユニットのサ
イドエッジにコネクタを設けたため、上記フロントエッ
ジにコネクタを設けなくても、上記プリント基板ユニッ
トの多機能化、実装密度の向上に対応できるし、フロン
トエッジにコネクタを設けてもそれを小形化できて、操
作表示等を施す場所をフロントエッジに確保することも
可能となる。また、サイドエッジにインターフェースを
設けたことで、１枚のプリント基板ユニットの面積をフ
ルに活用できると共に、この基板にＩＣなどを満載でき
るから、プリント基板ユニットの面積利用率が向上す
る。また、サイドエッジ側コネクタ及び該コネクタと対
になる対コネクタを接続させるメカニカル機構を設けた
ため、隣接プリント基板ユニットどうしの間隔が幅狭く
配置されても、サイドエッジ側コネクタ及びその対コネ
クタの接続を容易に行えるようになるなどの利点が得ら
れるようになる。

【０００８】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図１は、本発明の収納装置の要部を断面的に示す構
成図である。図中１は各プリント基板ユニット２の収納
側構成要素となるシャーシで、このシャーシ１として
は、プリント基板状のマザーボード（または取付板）
３、このマザーボード３に取り付けられるコネクタ４用
の台座５、コネクタ４などの裏配線部６が示されてい
る。

【０００９】プリント基板ユニット２のバックエッジ２
ａには、プリント基板ユニット用コネクタでかつコネク
タ４と対になるサイドエッジ側コネクタ７が、コネクタ
４と対向する位置のプリント基板ユニット２に、ねじ８
で固定されている。ここでは、コネクタ４はコネクタ７
に差し込む構成となっている。プリント基板ユニット２
は、そのガイドレールを兼ねる取り付け材９に係止され
ている。この取り付け材９は、マザーボード３に固定さ
れている。

【００１０】またプリント基板ユニット２のフロントエ
ッジ２ｂには、コネクタ１０がその台座１１により固定
されている。コネクタ１０には、これと対になるコネク
タが対向配置されるが、これについては、ここでは図示
していない。台座１１を含むコネクタ１０は、必要に応
じて設けられるもので、これを設けない場合は、フロン
トエッジ２ｂが大きなスペースとなり、ここに、前記プ
リント基板ユニットの多機能化による操作表示などを付
けることが容易になる。

【００１１】またプリント基板ユニット２のサイドエッ
ジ２ｃには、コネクタ１２がその台座１３により固定さ
れている。コネクタ１２には、これと対になるコネクタ
１４が対向配置されるが、このコネクタ１４はブロック
１５上に固定されている。ブロック１５の両縁部には、
平行なガイドピン１７ａ、１７ｂが挿通されており、ガ
イドピン１７ａはその一端が取り付け材９に固定され、
ガイドピン１７ｂの一端はフレーム１８に固定され、従
ってブロック１５はガイドピン１７ａ、１７ｂにガイド
されて、図示上下方向（上下方向の矢印で示す）に移動
可能である。ブロック１５には、クランク１９の一端が
取り付けられ、クランク１９の他端は、ロッド２０の一
端に取り付けられている。ロッド２０の他端側は、フレ
ーム１８を貫いて外部に導出されている。この外部に導
出されたロッド２０の端部には膨出体２１が設けられて
いる。従って、ロッド２０を膨出体２１で図示右方向に
引くことにより、クランク１９を介してブロック１５が
ガイドピン１７ａ、１７ｂに沿って上り、コネクタ１
２、１４が互いに嵌合接続される。また膨出体２１でロ
ッド２０を図示左方向に押すことにより、クランク１９
を介してブロック１５がガイドピンに沿って下がり、コ
ネクタ１２、１４の接続がはずれる。コネクタ１４の電
気的配線ルートは図示されてないが、これについては別
途考慮されるものである。

【００１２】プリント基板ユニット２及びその付属品
は、プリント基板ユニット２の主面に垂直な方向（図１
の紙面に垂直な方向）に複数並列状態で収納されるもの
であるが、サイドエッジのコネクタ１２、１４について
のメカニカル機構３０は、前記複数枚のプリント基板ユ
ニット２全部に設けてもよいし、任意のもののみに設け
てもよい。

【００１３】図１のものにあっては、プリント基板ユニ
ット２を、取り付け材９にガイドさせてシャーシ１の方
向に向けて収納するのであるが、コネクタ４、７どうし
を接続した後、膨出部２１でロッド２０を図示右方向に
引き、ブロック１５を上昇させて、コネクタ１２、１４
どうしを接続する。またコネクタ１０がある場合はこれ
についての接続をも行っておく。これでプリント基板ユ
ニット２については、外部と信号のやり取りができるよ
うになる。また膨出部２１を押してロッド２０を図示左
方向に移動させることにより、サイドエッジコネクタ１
２、１４の接続を解く。これにより、容易にプリント基
板ユニット２の収納装置からの抜き差しが行えるように
なる。

【００１４】しかして従来は、プリント基板ユニット２
どうしの相互間及びこれと外部とのインターフェース
は、バックエッジとフロントエッジのコネクタを介して
行っていた。しかしそれでもインターフェースの接続が
不足するときは、プリント基板ユニット２の主面などに
コネクタを設けて外部と接続する方法もあるが、この主
面などに設けられるコネクタと、これに接続するケーブ
ルなどにとられるスペースが必要となり、プリント基板
ユニット相互間の間隔が広くなってしまい、多数のプリ
ント基板ユニットを収納する装置では、この装置が大型
になり、問題となっていた。本発明はこれらの欠点を解
決している。

【００１５】上記機構は、プリント基板ユニット２を多
数収納するシャーシ１にメカニカル機構３０を設けた場
合、それぞれのプリント基板ユニットのサイドエッジの
コネクタ１２とメカニカル機構３０のコネクタ１４が容
易に接続できるため、プリント基板ユニットと外部イン
ターフェースの接続が、従来より狭い面積で出来るよう
になった。またフロントエッジに、そのプリント基板ユ
ニット特有の操作表示を設け、従来のフロントエッジの
コネクタは、本発明のサイドエッジのコネクタで代替え
できるようになった。また外部とのインターフェースが
サイドエッジのコネクタで接続できるため、プリント基
板ユニットの実装部品（ＩＣなど）の高密度設置が可能
となり、小型で安価な収納装置が実現できる。

【００１６】なお本発明は上記実施例に限られず、種々
の応用が可能である。例えば、実施例のメカニカル機構
３０はロッド２０などによる手動で行ったが、例えばバ
ックエッジのコネクタ付近に、プリント基板ユニット２
を奥に押し込むときに、その下端の押し込み力を検知し
てコネクタ１２、１４の接続を自動的に行う装置４０を
設け、これで自動的に行うようにしてもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したごとく本発明によれば、Ｉ
Ｃなどの多機能化による外部インターフェースが多くな
るプリント基板ユニットに対応でき、しかもプリント基
板ユニットのＩＣなどの回路の実装密度を上げられるな
どの利点を有したプリント基板ユニットの収納装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面的構成図。

【符号の説明】

１…シャーシ、２…プリント基板ユニット、２ａ…バッ
クエッジ、２ｂ…サイドエッジ、３…マザーボード（取
り付け板）、４、７…一対のコネクタ、９…取り付け
材、１２、１４…一対のコネクタ、３０…メカニカル機
構（手動式）、４０…メカニカル機構（自動式）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マザ−ボ−ドと、前記マザ−ボ−ドに固
   定される取り付け材と、前記取り付け材に固定され、互
   いに平行となるように配置される複数のガイドピンと、
   前記ガイドピンに支えられ、前記ガイドピンに平行な方
   向へスライドし得るブロックと、前記ブロック上に配置
   され、外部との電気的接続をとるためのコネクタと、一
   端が前記ブロックに接続され、他端に力を加えて前記ブ
   ロックをスライドさせるためのクランクとを具備し、 前記マザ−ボ−ドにプリント基板が取り付けられた場合
   において、前記クランクの他端に力を加えると、前記ブ
   ロックがスライドして、前記コネクタが前記プリント基
   板のサイドエッジのコネクタに嵌合することを特徴とす
   るプリント基板ユニットの収納装置。