JPH08199497A - 抗菌性ある紙製品 - Google Patents

抗菌性ある紙製品

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Publication number
JPH08199497A
JPH08199497A JP6333191A JP33319194A JPH08199497A JP H08199497 A JPH08199497 A JP H08199497A JP 6333191 A JP6333191 A JP 6333191A JP 33319194 A JP33319194 A JP 33319194A JP H08199497 A JPH08199497 A JP H08199497A
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JP
Japan
Prior art keywords
paper
chitosan
impregnated
water
product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6333191A
Other languages
English (en)
Inventor
Kojiro Nakaji
中路幸治郎
Takafumi Nakaji
中路貴文
Takaaki Tamenaga
為永隆顕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanko Co Ltd
Original Assignee
Sanko Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sanko Co Ltd filed Critical Sanko Co Ltd
Priority to JP6333191A priority Critical patent/JPH08199497A/ja
Publication of JPH08199497A publication Critical patent/JPH08199497A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無公害で、家庭ゴミとして処理でき、しか
も、抗菌性に優れ、土に戻すことも可能な紙製品を提供
する。 【構成】 キトサンを含有する紙からなるものであり、
防水剤と共にキトサンが使用されてもよい。この製品
は、食料品用容器の内壁や詰め物に使用することによ
り、脱酸素剤を使用しなくても、食料品の保存性を著し
く高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性ある紙製品に関
する。
【0002】
【従来の技術】紙は、自然に戻すことができる資源とし
て、非常に有用なものであるが、そのまま食品容器等に
使用すると、防水性、抗菌性等に問題があるため、十分
に活用できなかった。例えば、饅頭等を紙容器に入れて
販売する場合、紙容器に防水性を付与するために、アル
ミ箔を貼着したり、また、饅頭が腐敗するのを防止する
ために、脱酸素剤を封入したりする必要があった。しか
し、アルミ箔の貼着では、紙容器をそのまま燃やした
り、土に埋めたりして、自然に戻すことはできず、ま
た、脱酸素剤の使用では、使用後、脱酸素剤が自然に戻
らない不要なものとなる等の問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無公害で、
家庭ゴミとして処理でき、しかも、抗菌性に優れ、土に
戻すことも可能な紙製品を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】我々は、キトサンを紙に
含浸させることにより、紙に抗菌性を付与できることを
見い出し、本発明を達成した。
【0005】本発明の紙製品は、キトサンを含有する紙
からなることを特徴とする。
【0006】この紙は、製紙時にキトサンを添加混入さ
せたものであっても、また、紙にキトサンを含浸させた
ものであってもよい。なお、更に防水剤を含浸させるこ
とにより、抗菌性と防水性を兼ね備えた物としてもよ
い。
【0007】キトサンは、キチンを脱アセチル化したも
のであるが、本発明では、脱アセチル化の程度に関係な
く使用できるものであり、キチンを一部含有するもので
あってもよい。市販のものがいずれも使用できる。
【0008】なお、キトサンは一般に白色粉末として入
手できるものであり、比較的弱酸に溶解し易い。従っ
て、製紙時にキトサンを紙に含有させる場合には、キト
サンを粉末状で使用しても、また弱酸性溶液に溶解(又
は乳化)させて使用してもよいが、通常、紙へのキトサ
ンの含浸は、キトサンを弱酸性溶液に溶解(又は乳化)
させて使用するのがよい。
【0009】例えば、こう解又はサイジング工程等で、
パルプ繊維に対して5〜30%程度のキトサン粉末を添
加して製紙した紙や、キトサンの弱酸溶液(pH6前後、
例えばpH5.8〜6.5程度)を紙に含浸させ、乾燥したも
のを食料品用容器の中に入れると、脱酸素剤等を使用し
なくても、食料品の腐敗防止に役立てることができるこ
とが分かっている。また、このような紙製品は、キトサ
ンが酵素の働きで分解される天然物質であるため、自然
なものとして、土に戻すことができるものとなる。
【0010】また、紙に、キトサンと同時に、フッ素系
又はウレタン系等の防水剤を含浸させてもよく、この場
合、紙製品に抗菌性と防水性を付与できるため、紙だけ
で、非常に扱い易い生鮮食料品用の容器の製造が可能と
なる。更に、土壌の上に載置することにより、植物の成
長を促進し、しかも害虫駆除の効果も発揮するため、有
機農法、無農薬農法の担い手としても幅広く使用でき
る。この場合、紙は耐水段ボール、耐水ボール紙及び耐
水紙等のいずれであってもよい。
【0011】本発明の紙製品は、各種容器、包装材等だ
けでなく、抗菌性(及び防水性)に富み、しかも使用後
は土に戻り肥料となる農業資材としても使用できる。な
お、食料品用容器としては、少なくとも紙容器の内壁に
キトサンを含有する紙を使用するのが好ましく、また、
キトサンを含有する紙を裁断したものを容器の充填材と
して使用してもよい。
【0012】
【実施例】
実施例1 キトサン1kgを食用酢20リットルに溶解し、水で10
倍に希釈して、約pH6の溶液とした。このキトサン溶液
を、紙に含浸させ、乾燥したものを、和菓子の紙箱の内
側全面に貼着した。この箱に入れた和菓子と、キトサン
を含浸した紙を使用しない箱に入れた和菓子の抗菌性の
程度を、標準寒天平板培養法による35℃の保存試験で
試験した。保存期間と1g当たりの生菌数の関係を示す
と次の通りであった。 保存期間 キトサン含浸紙使用 キトサン含浸紙なし 24時間 3.8×104 1.1×107 48時間 9.8×104 4.7×107 72時間 1.4×105 1.0×108
【0013】実施例2 ライナ原紙及び中芯原紙に、フッ素系防水剤を含浸さ
せ、加熱、乾燥した後、これらを特殊接着剤を使用して
コルゲートマシンで機械ばりし、表ライナ、中芯及び裏
ライナ共に防水性ある全面含浸段ボールを製造し、この
段ボールで紙容器を製造した。この容器に、実施例1で
製造したキトサン含浸紙を細かく裁断したものを充填
し、その中にトマトを収納し、輸送した。非常に安定し
て輸送でき、トマトの変質もなかった。
【0014】実施例3 ライナ原紙に、キトサン溶液とフッ素系防水剤を含浸さ
せ、中芯原紙にはフッ素系防水剤を含浸させ、加熱、乾
燥した後、これらを発泡性接着剤を使用してコルゲート
マシンで機械ばりし、全体に防水性を有し、しかも表裏
両面は、抗菌性に優れる両面段ボールを製造し、この段
ボールで紙容器を製造した。この容器は、各種食料品及
び絹製品等の貯蔵、輸送等に非常に効率よく使用できる
ものであった。また、この段ボールは、そのまま、又は
容器として使用した後、畑等の土壌の上に置くことによ
り、土壌中の細菌が植物に影響を及ぼすのを防止でき、
同時に、土壌に断熱効果を付与し、更に最終的には、腐
って土に戻るが、この時には、肥料として効果を発揮す
るものとなるので、環境に優しく、非常に効率よく使用
されるものとなる。
【0015】実施例4 ビーター内のパルプに、パルプに対して15重量%の割
合のキトサンを添加して、ビーター後、サイジングし、
抄紙した紙に、フッ素系防水剤を含浸させたものを細く
裁断し、菓子箱の充填材として使用した。該箱内に収納
された菓子は、脱酸素剤を使用しなくても、長期間安定
に保たれた。
【0016】
【発明の効果】本発明の紙製品は、抗菌性に優れるもの
であり、容器の内壁や充填材として使用することによ
り、脱酸素剤等を使用しなくても、食品を長期間安定し
て保存できるものとなる。また、キトサンは酵素で分解
される自然な物質であるので、本発明の製品は、使用
後、土に戻すことができ、しかも肥料として役立つもの
となる。なお、キトサンを防水剤と共に含む紙製品は、
生鮮食料品の容器等に効率よく使用できるだけでなく、
畑の表面を覆うマルチフィルムの代わりにも使用できる
ものであり、使用後、そのまま土に戻し、肥料として役
立てることができることは、上述の通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 17/24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサンを含有した紙からなることを特
    徴とする抗菌性ある紙製品。
  2. 【請求項2】 製紙時にキトサンを添加混入してなる紙
    に、防水剤を含浸させた紙からなることを特徴とする抗
    菌性ある紙製品。
  3. 【請求項3】 防水剤と共にキトサンを含浸させてなる
    紙からなることを特徴とする抗菌性ある紙製品。
  4. 【請求項4】 上記紙が、耐水段ボール、耐水ボール紙
    又は耐水紙である請求項1〜3いずれか1項の紙製品。
  5. 【請求項5】 上記紙が、食料品用紙容器の少なくとも
    内壁に使用されている請求項1〜4いずれか1項の紙製
    品。
  6. 【請求項6】 上記紙が、食料品用容器の詰め物として
    使用されている請求項1〜4いずれか1項の紙製品。
JP6333191A 1994-11-22 1994-12-13 抗菌性ある紙製品 Pending JPH08199497A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6333191A JPH08199497A (ja) 1994-11-22 1994-12-13 抗菌性ある紙製品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31249594 1994-11-22
JP6-312495 1994-11-22
JP6333191A JPH08199497A (ja) 1994-11-22 1994-12-13 抗菌性ある紙製品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08199497A true JPH08199497A (ja) 1996-08-06

Family

ID=26567194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6333191A Pending JPH08199497A (ja) 1994-11-22 1994-12-13 抗菌性ある紙製品

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JP (1) JPH08199497A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08218294A (ja) * 1995-02-14 1996-08-27 S Ii Chem Kk キチン・キトサン内填紙
WO2003080127A1 (en) * 2002-03-27 2003-10-02 Dag Arntsen Method and apparatus for antibacterial sanitation treatment of rooms and objects

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08218294A (ja) * 1995-02-14 1996-08-27 S Ii Chem Kk キチン・キトサン内填紙
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