JP2509083B2 - 切り花の輸送方法 - Google Patents

切り花の輸送方法

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JP2509083B2
JP2509083B2 JP6162133A JP16213394A JP2509083B2 JP 2509083 B2 JP2509083 B2 JP 2509083B2 JP 6162133 A JP6162133 A JP 6162133A JP 16213394 A JP16213394 A JP 16213394A JP 2509083 B2 JP2509083 B2 JP 2509083B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切り花の輸送方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、切り花などを輸送する場合
は、フェノール樹脂などの発泡体で切り花の茎下端部を
囲繞するとともに、この発泡体に水分を含ませた状態と
して切り花の鮮度を保ちながら輸送していた(例えば、
特開昭62−122078号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の輸
送方法の場合、発泡体内での水分の移動が容易なため、
輸送途中で水漏れし易く、またそれが原因で切り花に有
効に水分が供給できなくなるといった不都合を生じる。
【0004】また、この発泡体は、廃棄後も腐敗せず、
さらに焼却の際には黒煙や悪臭などの環境汚染を生じる
こととなる。
【0005】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
で、水漏れすることなく簡単に輸送できるとともに、切
り花の鮮度を有効に保つことのできる切り花の輸送方法
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の切り花の輸送方法は、ジェランガムを主剤と
したゲル状組成物を防水性の袋体もしくは容器に充填す
るとともに、このゲル状組成物中に切り花の茎下端部を
差し込んだ状態として輸送するものである。
【0007】ジェランガムを主剤としたゲル状組成物
は、ジェランガム、ゲル化促進剤、植物延命剤などを水
に混合し、90℃以上で加熱、攪拌して溶解後、50℃
程度に冷却して計量、充填の作業を行う。この際、あま
り冷却しすぎると、充填前にゲル化してしまうので、5
0℃程度の温度を保ちながら充填を行わなければならな
い。このゲル状組成物の調製は、温度調節可能なジャケ
ット付の攪拌タンクなどで製造することができる。ま
た、この攪拌タンクの底部に自動計量装置などを設ける
ことで、タンク内のゲル状組成物を計量しながら充填作
業を容易に行うことができる。
【0008】なお、ジェランガムは、ゲル状組成物中に
おける濃度があまり低すぎるとゲル状組成物が崩れやす
くなり、高すぎると硬くなりすぎるので0.05〜5.
0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%となるよ
うに配合される。
【0009】また、ゲル化促進剤としては、例えばカル
シウム塩類を用いることができる。このカルシウム塩類
は、ゲル状組成物中における濃度があまり低すぎるとゲ
ル状組成物がゲル化せず、高すぎるとゲル化促進の効果
が飽和して過剰に加えた量だけ無駄になるのでカルシウ
ムのみの相対量として0.001〜0.10重量%、好
ましくは0.007〜0.05重量%となるように配合
される。なお、ゲル化促進剤としては、このようなカル
シウム塩類に限定されるものではなく、マグネシウム、
マンガンなどの二価の金属塩や、ナトリウム、カリウム
などの一価の金属塩や、ヒドラジン、二塩酸塩、クエン
酸および乳酸などの酸を使用することもできる。ただ
し、酸の場合、切り花への影響を考えた場合、クエン酸
や乳酸などの有機酸を使用することが有効であると思わ
れる。
【0010】さらに、植物延命剤は、使用する切り花や
用途に応じて適量が添加される。この植物延命剤として
は、例えば、8−ヒドロキシキノリン塩などの殺菌剤、
ブドウ糖などの栄養剤、STSなどの抗エチレン剤、硫
酸アルミニウムなどの水の浄化剤、GA3 ,BA,AB
A,NAAなどの生育調節物質、ビタミン剤などの生理
活性物質などを挙げることができる。また、切り花の種
類によっては、植物延命剤として、多糖類やタンパク質
などの吸水抑制剤を添加してもよい。すなわち、通常、
このような吸水抑制剤を使用すると、切り花の吸水を阻
害することが懸念されるが、切り花の種類によっては、
吸水力が強く、吸水を抑制すれば切り花の持ち(花の寿
命)を長くすることができる。また、キサンタンガムや
ローカストビーンガムなどの多糖類を添加した場合、ゲ
ル状組成物の脆さも改善できることとなる。この多糖類
およびタンパク質の具体的なものとしては、例えば、多
価アルコール、デンプン、セルロース、アルギン酸、カ
ラギーナン、グルコマンナン、寒天、ペクチン、プルラ
ン、キチン、キトサン、キサンタンガム、グアーガム、
ローカストビーンガム、アラビアゴム、タマリンド種子
多糖類などの多糖類および大豆タンパク質、卵白、グル
テン、ゼラチン、コラーゲンなどのタンパク質のうちジ
ェランガムのゲル化を妨げないものを適宜選択して使用
することができる。
【0011】このようにして調製されるゲル状組成物
は、ジェランガムを主剤としているため、非常に離水性
に優れ、切り花が容易に水分を吸収できるものとなる。
そのため、このゲル状組成物に紙などが接触すると、こ
の紙がゲル状組成物から水分を吸収することとなるの
で、このゲル状組成物は、防水性の袋体もしくは容器に
充填される。
【0012】このゲル状組成物を充填する防水性の袋体
としては、通常のビニール袋などを用いることができ
る。また、ゲル状組成物を充填した状態で、円柱状にな
ったり、その他意匠的に優れた各種造形物の形状となる
ように形成された袋体であってもよい。一方、防水性の
容器としては、塩化ビニルなどの樹脂材料で形成した有
底円筒状の容器や、発泡スチロールなとで形成した容器
などを用いることができる。また、あらかじめ花瓶や一
輪差しなどの形状に形成された樹脂製やガラス製の容器
であってもよい。これら容器の場合は、反復利用して輸
送に用いるのに好適である。なお、これら袋体および容
器の容量としては、充填するゲル状組成物の容量に応じ
て数十〜数千mlのものが用いられる。
【0013】切り花としては、生け花や、冠婚葬祭用の
花束などに用いられる各種のものを用いることができ
る。また、その数としても、袋体もしくは容器に充填し
たゲル状組成物に差し込むことができる数であれば、1
本から数百本まで特に限定されるものではない。
【0014】
【作用】本発明によると、離水性に優れたジェランガム
によってゲル状組成物を構成しているため、このゲル状
組成物から切り花に必要な水分を供給することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0016】
【実施例1】1000mlのビーカーにジェランガム3g
と、植物延命剤10gとを入れ、約950mlの冷水を加
えて90〜95℃で30分以上加熱、攪拌し、溶液とし
た。この溶液に、0.5gの塩化カルシウムの溶解した
水溶液20mlを加えて攪拌し、さらに水を加えて溶液の
量を1000mlに調製した。次に、溶液を攪拌しながら
50〜55℃に冷却し、ゲル化しないように50℃の保
温状態とした。
【0017】次に、図1に示すように、この溶液を容量
1500mlのビニール袋1に500ml加え、冷却してゲ
ル化させるとともに、10本の切り花2をこのゲル状組
成物3中に差し込み、ビニール袋1の開口部分をテープ
4などによって切り花2の茎20の基端部に止めた。
【0018】このようにして構成された切り花2は、日
陰の室温保存で24〜48時間にわたって目視で観察し
た結果、品質の低下を伴わず、新鮮な状態を維持でき
た。
【0019】
【実施例2】図2に示すように、容量30mlの樹脂製三
角フラスコ型の一輪差し容器5に、上記実施例1の溶液
を20ml加え、冷却してゲル化させるとともに、1本の
切り花2をこのゲル状組成物3中に差し込み、容器5の
開口部分50を閉塞するようにセロファン6やテープ4
などによって切り花2の茎20の基端部に止めた。
【0020】このようにして構成された切り花2は、日
陰の室温保存で24〜48時間にわたって目視で観察し
た結果、品質の低下を伴わず、新鮮な状態を維持でき
た。また、包装を剥がすだけで、一輪差しの切り花2の
製品として提供することができた。さらに、切り花2を
容器5ごと転倒せさせたが、ゲル状組成物3および水分
の流出もなく安全であった。
【0021】
【実施例3】図3に示すように、縦35cm、横50cm、
深さ15cmの発泡スチロール製容器7に、上記実施例1
の溶液を深さ10cmとなるまで加え、冷却してゲル化さ
せるとともに、園芸農家で収穫した切り花2を容器7の
ゲル状組成物3中に一杯になるまで差し込み、切り花2
を容器7ごとダンボール8に包装して出荷できる状態と
した。
【0022】このようにして構成された切り花2は、日
陰の室温保存で24〜48時間にわたって目視で観察し
た結果、品質の低下を伴わず、新鮮な状態を維持でき
た。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、ジ
ェランガムを主剤とした離水性に優れたゲル状組成物か
ら切り花に必要な水分を供給することができるので、水
漏れなどによって切り花に供給するための水分を失って
しまうこともなく、有効かつ確実に切り花の鮮度を保ち
ながら輸送することができる。
【0024】また、切り花への水分の供給源がジェラン
ガムを主剤としたゲル状組成物であるため、輸送後は、
袋体もしくは容器の取り外しだけで、このゲル状組成物
が付いたまま使用することもできる。
【0025】さらに、輸送後に残ったゲル状組成物は主
剤がジェランガムであるため、そのまま放置しておいて
も、離水して自然消滅するので、廃棄処分に困ることな
く簡単に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の切り花の輸送方法に係る切り花の出荷
状態の一例を示す部分断面図である。
【図2】本発明の切り花の輸送方法に係る切り花の出荷
状態の他の例を示す部分断面図である。
【図3】本発明の切り花の輸送方法に係る切り花の出荷
状態のさらに他の例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 ビニール袋(袋体) 2 切り花 3 ゲル状組成物 5 容器 7 容器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジェランガムを主剤としたゲル状組成物
    を防水性の袋体もしくは容器に充填するとともに、この
    ゲル状組成物中に切り花の茎下端部を差し込んだ状態と
    して輸送することを特徴とする切り花の輸送方法。
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