JPH0819869A - ガスシールドアーク溶接機用トーチ - Google Patents

ガスシールドアーク溶接機用トーチ

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JPH0819869A
JPH0819869A JP15501194A JP15501194A JPH0819869A JP H0819869 A JPH0819869 A JP H0819869A JP 15501194 A JP15501194 A JP 15501194A JP 15501194 A JP15501194 A JP 15501194A JP H0819869 A JPH0819869 A JP H0819869A
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/32Accessories
    • B23K9/328Cleaning of weld torches, i.e. removing weld-spatter; Preventing weld-spatter, e.g. applying anti-adhesives

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 他の部品を無駄にすることなく、消耗品の交
換を行う。 【構成】 トーチノズル21は、連続して供給された溶
接ワイヤ26によりシールドガス雰囲気中でアーク溶接
を行うものであり、支持部23とノズル本体22とエア
ブローアダプタ24とを備えている。支持部23は、一
方向に延びて溶接ワイヤ26を支持する。ノズル本体2
2は、支持部23の周囲に間隔を隔てて配置されてい
る。エアブローアダプタ24は、ノズル本体22の外周
に着脱自在に固定され、支持部23とノズル本体22と
の間にシールドガスとスパッタ除去用気体とを供給す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接機用トーチ、特
に、連続して供給された溶加材によりシールドガス雰囲
気中でアーク溶接を行うガスシールドアーク溶接機に用
いられるトーチに関する。
【0002】
【従来の技術】不活性ガスや炭酸ガス等のシールドガス
雰囲気中でアーク溶接を行うガスシールドアーク溶接機
に用いられるトーチとして、実開昭59─20986号
公報に開示されたものがある。このトーチは、溶加材で
ある溶接ワイヤを支持する支持部と、支持部の周囲にシ
ールドガスを噴出するための円筒状ノズルと、支持部と
ノズルとの間の空間にシールドガスを供給するシールド
ガス供給部と、前記空間にスパッタ除去用気体を供給す
る気体供給部とを備えている。溶接中には、シールドガ
ス供給部から供給されたシールドガスがノズルと溶加材
支持部との間から出てきてアーク及び溶融金属を包む。
この結果、溶融金属の酸化及び窒化が起こらない。さら
に、このガスシールドアーク溶接用トーチでは、気体供
給部はノズルの外方に固定された2本の空気供給管であ
る。2本の空気供給管は環状の空気通路に対して割線方
向に向いており、2本の空気供給管から供給された空気
は支持部の回りに渦を巻いて各部材に付着したスパッタ
を吹き飛ばす。このように、スパッタの付着量を減らす
ので、シールドガスの噴出量が減少しにくい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
空気供給管がノズルに一体に固定されているため、消耗
品であるノズルを交換するときに空気供給管も破棄する
ことになる。本発明の他の目的は、他の部品を無駄にす
ることなく、消耗品の交換を行うことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明に記載のガス
シールドアーク溶接機用トーチは、連続して供給された
ワイヤ状溶加材によりシールドガス雰囲気中でアーク溶
接を行うトーチであり、溶加材支持部と円筒状ノズル部
とシールドガス供給部と気体供給部とを備えている。溶
加材支持部は、一方向に延びて溶加材を支持する。円筒
状ノズル部は、溶加材支持部の周囲に間隔を隔てて配置
されている。シールドガス供給部は、溶加材支持部と円
筒状ノズル部との間にシールドガスを供給する。気体供
給部は、円筒状ノズル部の外周に着脱自在に固定され、
溶加材支持部と前記ノズル部との間にスパッタ除去用気
体を供給する。
【0005】気体供給部は、円筒状ノズル部の外周に設
けられた2つの部材からなるのが好ましい。気体供給部
は、円筒状ノズル部の基端側から溶加材支持部とノズル
部との間にスパッタ除去用気体を供給する第1気体供給
口を有している。気体供給部は第2気体供給口を有して
おり、第2気体供給口は、円筒状ノズル部の先端側に固
定されて溶加材支持部先端に向いており、溶加材支持部
とノズル部との間にスパッタ除去用気体を供給する。
【0006】第2の発明に記載のガスシールドアーク溶
接機用トーチは、連続して供給されたワイヤ状溶加材に
よりシールドガス雰囲気中でアーク溶接を行うトーチで
あって、溶加材供給部と溶加材支持部と円筒状ノズル部
とシールドガス供給部と気体供給部とを備えている。溶
加材供給部は溶加材を送りだす。溶加材支持部は、一方
向に延びて、前記溶加材供給部から供給された溶加材を
支持する。円筒状ノズル部は、溶加材支持部の周囲に間
隔を隔てて配置されている。シールドガス供給部は、溶
加材支持部と円筒状ノズル部との間にシールドガスを供
給する。気体供給部は、溶加材供給部の外周に着脱自在
に固定され、溶加材支持部と円筒状ノズル部との間にス
パッタ除去用気体を供給する。
【0007】
【作用】第1の発明に係るガスシールドアーク溶接機用
トーチでは、溶接の際には、溶加材支持部に支持された
溶加材が連続して供給され、それとともに、シールドガ
ス供給部により溶加材支持部とノズル部との間にシール
ドガスが供給される。こきとき、溶接部分におけるアー
ク及び溶融金属がシールドガスに包まれて溶接される。
溶接中には、溶融金属がスパッタとなって飛散し、トー
チの各部材に付着する。溶接終了後に、気体供給部によ
り溶加材支持部とノズル部との間にスパッタ除去用気体
が供給される。この結果、各部材に付着したスパッタが
除去される。
【0008】気体供給部が円筒状ノズル部に着脱自在に
固定されているために、ノズル部を交換するときに気体
供給部まで交換する必要がない。そのため、気体供給部
を無駄にすることがない。気体供給部が円筒状ノズル部
の外周に設けられた2つの部材からなる場合は、スパッ
タ除去用気体の流量を大きくできる。その結果、スパッ
タは短時間に確実に除去される。
【0009】気体供給部が第1気体供給口を有する場合
は、スパッタ除去用気体は、円筒状ノズル部と溶加材支
持部との間の基端側から先端側に流れて、スパッタを送
り出す。その結果、スパッタは十分に除去される。気体
供給部が第2気体供給口を有する場合は、第2気体供給
口から溶加材支持部先端に直接スパッタ除去用気体が噴
射されるため、溶加材支持部先端に付着したスパッタが
十分に除去される。
【0010】第2の発明に係るガスシールドアーク溶接
機用トーチでは、溶接の際には、溶加材支持部に支持さ
れた溶加材が連続して供給され、それとともに、シール
ドガス供給部により溶加材支持部とノズル部との間にシ
ールドガスが供給される。この結果、溶接部分における
アーク及び溶融金属がシールドガスに包まれて溶接され
る。溶接中には、溶融金属がスパッタとなって飛散し、
トーチの各部材に付着する。溶接終了後に、気体供給部
により溶加材支持部とノズル部との間にスパッタ除去用
気体が供給される。この結果、各部材に付着したスパッ
タが除去される。
【0011】気体供給口が溶加材供給部に着脱自在に固
定されているために、気体供給部の取り外しおよび交換
が可能になる。
【0012】
【実施例】第1実施例 図1において、本発明の一実施例が採用されたイナート
ガスシールドアーク溶接機1は、溶接電源2とガス供給
装置3とワイヤ供給装置4とトーチ5とから主に構成さ
れている。
【0013】溶接電源2は、3相200ボルトの交流電
源から直流の溶接電流を生成するためのものである。溶
接電源2は制御部14(後述)を備えている。また、溶
接電源2にはアース電極16が接続されている。ガス供
給装置3は、高圧のアルゴンガスが充填されたアルゴン
ガスボンベ6と、高圧の炭酸ガスが充填された炭酸ガス
ボンベ7と、アルゴンガスと炭酸ガスとを混合してシー
ルドガスを形成する混合室8とを備えている。アルゴン
ガスボンベ6と混合室8との間にはアルゴンガス流量調
整器9が配置されている。また、炭酸ガスボンベ7と混
合室8との間には炭酸ガス流量調整器10が配置されて
いる。混合室8には、配管及びゴムホースを介して混合
防止回路35が接続されている。混合防止回路35に
は、たとえば、1MPaの圧縮空気を発生する高圧コン
プレッサーからなる図示しない空気源も接続されてい
る。混合防止回路35は、空気源から供給された空気と
ガス供給装置3から供給されたシールドガスを制御する
とともに、空気とシールドガスの混合を防止するために
設けられている。混合防止回路35は、ゴムホース17
を介してトーチ5に接続されている。
【0014】ワイヤ供給装置4は、溶接ワイヤ26を巻
き付けたワイヤリール11を取り付けるためのワイヤリ
ール取付部12と、ワイヤリール11に巻き付けられた
溶接ワイヤ26をトーチ5内に供給するためのフィード
ローラ13とを備えている。フィードローラ13は、溶
接ワイヤ26を溶接スピードに対して一定のスピードで
トーチ5に供給する。
【0015】トーチ5は、溶接ワイヤ26を挿通するた
めのコイルライナー20と、コイルライナー20の先端
に取り付けられたトーチノズル21とを備えている。コ
イルライナー20の基端には、前述した混合防止回路3
5からのゴムホース17が接続されている。トーチノズ
ル21は、図2に示すように、円筒状の無酸素銅製のノ
ズル本体22と、コイルライナー20の先端にねじ留め
されてノズル本体22の内部に同心に配置されたワイヤ
支持部23と、ノズル本体22の底側外周2か所に対向
配置されたアルミニウム製のエアブローアダプタ24と
から主に構成されている。
【0016】ノズル本体22の先端側開口には、つば付
円筒状のカーボン製の被覆部25がねじ止めされてい
る。この被覆部25は、ノズル本体22の先端から所定
部位奥側までの内周面を覆うように配置されている。被
覆部25は、ねじ止めされているので、ノズル本体22
に対して着脱可能である。ワイヤ支持部23はノズル本
体22の内周側に配置されており、ノズル本体22との
間に環状通路34を形成している。ワイヤ支持部23
は、コイルライナー20にねじ止めされたチップボディ
23aと、チップボディ23aの先端にねじ止めされた
コンタクトチップ23bとから構成されている。コンタ
クトチップ23bの先端は、ノズル本体22の先端より
さらに伸びている。ワイヤ支持部23には、その中心に
溶接ワイヤ26を挿通するための、ワイヤ径と略同径で
トーチ長手方向に伸びるワイヤ孔27が形成されてい
る。ワイヤ孔27は、溶接ワイヤ26を軸方向に移動自
在に支持している。このワイヤ支持部23は溶接電源2
に電気的に接続されており、溶接電極としての機能を有
している。またワイヤ支持部23のチップボディ23a
には、ワイヤ孔27より大径の孔28が内部に形成され
ている。この孔28は、コイルライナー20内の孔29
に連通している。孔28の先端には、ワイヤ支持部23
の外周面とノズル本体22の内周面とで形成される空間
34に連通する8つの連通孔30が形成されている。
【0017】ワイヤ支持部23の基部側外周には絶縁樹
脂からなる絶縁ブッシュ45がねじ止めされている。絶
縁ブッシュ45の外周にはノズル本体22の基部がねじ
止めされている。ノズル本体22において絶縁ブッシュ
45の肩部分の回りには、径方向に貫通して絶縁ブッシ
ュ45に向く2本の空気導入口31が形成されている。
【0018】各エアブローアダプタ24は、ボルト46
によってノズル本体22外周に固定されている。エアブ
ローアダプタ24が2ヵ所に設けられていることで、エ
アブローアダプタ24から供給される流量が増大してい
る。エアブローアダプタ24の端部には空気供給口32
が形成されており、内部には空気導入口31と空気供給
口32とを連通する空気導入孔33が形成されている。
空気導入孔33は、チップボディ23aの孔28より径
が大きい。空気供給口32は、ゴムホース(図示せず)
を介して混合防止回路35に接続されている。ここで
は、エアブローアダプタ24がノズル本体22に着脱自
在であるため、消耗品であるノズル本体22を交換する
ときにエアブローアダプタ24を取り外すことができ
る。そのため、従来では無駄になっていた外部からの空
気供給部を無駄にしない。
【0019】混合防止回路35は、溶接時にシールドガ
スに空気が混入しないようにする回路である。混合防止
回路35は、図3に示すように、ガス供給源3から供給
されたシールドガスを開閉するシールドガス開閉弁3
9,40と、空気源からの高圧空気をそれぞれ開閉する
空気開閉弁41,42と、空気開閉弁41,42にそれ
ぞれ接続された混合防止弁43,44とを有している。
シールドガス開閉弁39,40は、たとえば直動式の2
ポート弁であり、空気開閉弁41,42は、たとえばパ
イロット式2ポートピストン駆動弁である。また混合防
止弁43,44は、たとえば3ポートポペットタイプ弁
である。シールドガス開閉弁39と混合防止弁44とは
ゴムホース17を介してコイルライナー20の空気接続
口(図示せず)に接続されている。またシールドガス開
閉弁40と混合防止弁43は、ゴムホースを介してエア
ブローアダプタ24の空気供給口32に接続されてい
る。
【0020】制御部14は、CPU,ROM,RAM等
からなるマイクロコンピュータを含んでいる。図4に示
すように、制御部14には、リモコン15、フィードロ
ーラ13、シールドガス開閉弁39,40、空気開閉弁
41,42、混合防止弁43,44、および他の入出力
装置が接続されている。以上の構造により、作業者がリ
モコン15を介して様々な動作設定を容易に変更でき
る。たとえば、1回当たりの溶接時間、溶接終了後にス
パッタ吹き飛ばし用空気を噴射するタイミングや時間、
プリフローガスの噴射タイミングや時間等を条件に応じ
て最適な値に設定できる。
【0021】次に、上述の実施例の動作について説明す
る。この実施例では、一度の溶接が終了するごとにスパ
ッタの除去を行う。具体的には、1サイクルが、溶接
(シールドガス噴射)→スパッタ除去(高圧空気噴射)
→残留空気追い出し(シールドガス噴射)である。溶接
時には、空気開閉弁41,42を遮断状態にして、混合
防止弁43,44を排気状態にする。そして、シールド
ガス開閉弁40を開放状態にしてエアブローアダプタ2
4の空気供給口32にシールドガスを供給する。シール
ドガスは、空気導入口31からノズル本体22内に入
り、さらに環状通路34を通って先端側に移動する。こ
の結果、ガス供給装置3から供給されたシールドガスが
トーチノズル21の先端から噴出する。これにより、溶
接作業中に溶融材と空気とが遮断される。
【0022】溶接時には、混合防止弁43,44は共に
排気状態である。空気開閉弁41,42から空気がリー
クしても、リークした空気はリーク防止弁43,44に
より排気される。この結果、溶接時に空気がトーチ5へ
供給されない。この溶接中には、スパッタが生じると、
その一部がノズル本体22の先端に付着しようとする
が、ノズル本体22の内周側先端には、カーボン製の被
覆部25が配置されているので、発生したスパッタが付
着しずらくなる。
【0023】溶接が終了すると、たとえばワークがトー
チ5から遠ざかるのを所定時間待った後に、空気開閉弁
41を開放状態にするとともに混合防止弁43を開放状
態にする。また、シールドガス開閉弁40を遮断状態に
する。この結果、空気源からの高圧空気がエアブローア
ダプタ24の空気供給口32に供給される。空気供給口
32に供給された空気は、ノズル本体22の側面の空気
導入口31からノズル本体22の内周側の環状通路34
に供給される。そして、環状通路34に供給された空気
は被覆部25に付着したスパッタを吹き飛ばす。また、
空気がトーチ5の各部分を冷却するため、次の溶接時に
生じるスパッタが各部品に付着しにくくなっている。各
部品の温度は100°C程度またはそれ以下になってい
るのが好ましい。60°Cであれば、スパッタの付着量
が大幅に減る。
【0024】エアブローアダプタ24は、ノズル本体2
2の外部から取り付けられているため、孔径を大きくし
流量が多くなっている。そのため、各部分に付着したス
パッタを短時間で確実に除去できる。また、空気の流量
が多いため、各部品の冷却が進み、スパッタがより付着
しにくくなっている。さらに、空気導入口31が絶縁ブ
ッシュ45の肩部分に向いているため、空気は絶縁ブッ
シュ45の肩部分に直接噴射される。絶縁ブッシュ45
はスパッタが付着しやすい部分であるので、この部分に
直接空気が当てられてスパッタを吹き飛ばすことは、絶
縁ブッシュ45の耐久性向上およびスパッタの堆積防止
といった点で優れた効果を生じる。
【0025】このトーチ5を用いると、カーボン製の被
覆部25を先端に配置するとともに、高圧の空気を供給
するという簡単な構成でスパッタの付着を防止できる。
このため、トーチノズル5の重量を軽減でき、自動化し
た場合の自動化装置の容量を小さくできる。また、カー
ボン製の被覆部25をねじ込みにより着脱自在にしてい
るので、スパッタ付着性能が劣化した際には、それを交
換することにより長期間のスパッタ除去効果を得ること
ができる。さらに、溶接時の空気のシールドガスへの混
合を防止しているので、空気の混入によるブローホール
の発生を防止できる。
【0026】所定時間が経過してスパッタの吹き飛ばし
が終了すると、シールドガス開閉弁40を開放状態にし
て、空気開閉弁41を遮断状態にするとともに混合防止
弁43を遮断状態にする。この結果、シールドガスが空
気供給口32に供給される。このシールドガスは、空気
導入孔33、環状通路34内に残留している空気をトー
チ5の先端側に追い出して、環状通路34内にシールド
ガス雰囲気を作る。これにより、次回の溶接時にトーチ
5の先端から残留空気が噴射されない。プリフロー用の
シールドガスがノズル本体22の外部から取り付けられ
たエアブローアダプタ24から供給されているため、流
量が多くなっている。そのため、残留空気を短時間で確
実に追い出せる。
【0027】本実施例では、様々な構造によりスパッタ
を十分に除去できるため、従来のように溶接機を所定時
間ごとに停止させて人の手でスパッタの除去を行わなく
ても良い。その結果、溶接機の稼働率が向上する。溶接
機を24時間停めることなく自動運転することも可能で
ある。第2実施例 図5に示すアーク溶接機用トーチ5の各エアブローアダ
プタ24は、トーチ5の先端側に伸びる突出部47を有
している。突出部47は内部に空気供給口32に通じる
通路47aを有している。突出部47の先端はノズル本
体22側に向いて斜めに形成されており、ノズル本体2
2の先端側に固定されている。ノズル本体22には、突
出部47の通路47aに対応する部分に内外を通じる孔
22aが形成されている。孔22aは斜めに伸びてワイ
ヤ支持部23のコンタクトチップ23bに向いている。
【0028】以上の構造により、溶接後のスパッタ吹き
飛ばし時に空気供給口32から供給される空気の一部は
通路47aおよび孔22aを通ってコンタクトチップ2
3bに直接吹き付ける。このため、コンタクトチップ2
3bに付着したスパッタは十分に除去される。また、空
気が直接コンタクトチップ23bに吹き付けるため、コ
ンタクトチップ23bの冷却が大幅に進む。従来ではコ
ンタクトチップが高温化することでてワイヤ孔27の径
が広がるとワイヤ26との摺動による磨耗が進行しやす
かった。ワイヤ孔27の径が広がってしまうと、ワイヤ
支持部23を交換しなければならなかった。しかし、本
実施例では、コンタクチップ23bが十分に冷却される
ために、ワイヤ支持部23の寿命が伸びている。 〔変形例〕 (a)前記両実施例ではコイルライナー20の孔29に
高圧空気を供給しなかったが、空気供給口32に供給す
る時に同時に孔29に供給してもよい。すると、孔29
に供給された高圧空気は、連通孔30を通ってさらに環
状空間34をトーチ先端側に移動する。このように、孔
29に供給された高圧空気は、環状空間34内のスパッ
タをトーチ5の長手方向に送り出す役割をする。他方、
エアブローアダプタ24の空気供給孔32に供給された
高圧空気は、スパッタの付着量が多い部分に直接噴射さ
れてスパッタを各部分から引き離す。このように、スパ
ッタの引き離しと離れたスパッタの送り出しとの両方が
行われ、しかも環状空間34の進行方向の流量が多くな
っているので、環状空間34内のスパッタが効率良く除
去される。 (b)前記実施例では、エアブローアダプタ24はノズ
ル本体22に着脱自在に固定されていたが、コイルライ
ナー20に着脱自在に固定されていても良い。その場
合、エアブローアダプタ24の取り外しおよび交換が容
易になる。 (c)前記実施例では、一度溶接を行うごとにスパッタ
を除去していたが、溶接を複数回行ってからスパッタを
除去しても良い。その場合も、本発明を用いれば、スパ
ッタを十分に除去できる。 (d)スパッタ除去用の気体として高圧の空気を用いた
が、窒素ガス等の他の気体を用いてもよい。 (e)前記実施例において、被覆部25の先端を丸く面
取り加工してもよい。これによりさらにスパッタ付着を
低減できる。
【0029】
【発明の効果】第1の発明に係るガスシールドアーク溶
接機用トーチでは、気体供給部が円筒状ノズル部に着脱
自在に固定されているために、ノズル部を交換するとき
に気体供給部まで交換する必要がない。そのため、気体
供給部を無駄にすることがない。
【0030】気体供給部が円筒状ノズル部の外周で径方
向に対向して設けられた2つの部材からなる場合は、シ
ールドガスおよびスパッタ除去用気体の流量を大きくで
きる。その結果、スパッタは短時間で確実に除去され
る。気体供給部が第1気体供給口を有する場合は、スパ
ッタ除去用気体は、円筒状ノズル部と溶加材支持部との
間の基端側から先端側に流れて、スパッタを送り出す。
その結果、スパッタは十分に除去される。
【0031】気体供給部が第2気体供給口を有する場合
は、第2気体供給口から溶加材支持部先端に直接スパッ
タ除去用気体が噴射されるため、溶加材支持部先端に付
着したスパッタが十分に除去される。第2の発明に係る
ガスシールドアーク溶接機用トーチでは、溶接の際に
は、溶加材支持部に支持された溶加材が連続して供給さ
れ、それとともに、シールドガス供給部により溶加材支
持部とノズル部との間にシールドガスが供給される。こ
の結果、溶接部分におけるアーク及び溶融金属がシール
ドガスに包まれて溶接される。このとき、溶融金属がス
パッタとなって飛散し、トーチの各部材に付着する。溶
接終了後に、気体供給部により溶加材支持部とノズル部
との間にスパッタ除去用気体が供給される。この結果、
各部材に付着したスパッタが除去される。
【0032】気体供給部が溶加材供給部に着脱自在に固
定されているために、気体供給部の取り外しおよび交換
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を採用したイナートガスシ
ールドアーク溶接機の側面図。
【図2】トーチの断面部分図。
【図3】混合ガス防止回路の回路図。
【図4】本発明の制御構成を示すブロック図。
【図5】第2実施例における図1に相当する図。
【符号の説明】
1 イナートガスシールドアーク溶接機 3 ガス供給装置 5 トーチ 21 トーチノズル 22 ノズル本体 23 ワイヤ支持部 24 エアブローアダプタ 46 ボルト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続して供給されたワイヤ状溶加材により
    シールドガス雰囲気中でアーク溶接を行うガスシールド
    アーク溶接機用トーチであって、 一方向に延びて前記溶加材を支持するための溶加材支持
    部と、 前記溶加材支持部の周囲に間隔を隔てて配置された円筒
    状ノズル部と、 前記溶加材支持部と前記円筒状ノズル部との間にシール
    ドガスを供給するためのシールドガス供給部と、 前記円筒状ノズル部の外周に着脱自在に固定され、前記
    溶加材支持部と前記円筒状ノズル部との間にスパッタ除
    去用気体とを供給するための気体供給部と、を備えたガ
    スシールドアーク溶接機用トーチ。
  2. 【請求項2】前記気体供給部は、前記円筒状ノズル部の
    外周に設けられた2つの部材からなる、請求項1に記載
    のガスシールドアーク溶接機用トーチ。
  3. 【請求項3】前記気体供給部は、前記円筒状ノズル部の
    基端側から前記溶加材支持部と前記ノズル部との間にス
    パッタ除去用気体を供給する第1気体供給口を有してい
    る、請求項1または2に記載のガスシールドアーク溶接
    機用トーチ。
  4. 【請求項4】前記気体供給部は第2気体供給口を有して
    おり、前記第2気体供給口は、前記円筒状ノズル部の先
    端側に固定されて前記溶加材支持部先端に向いており、
    前記溶加材支持部と前記ノズル部との間にスパッタ除去
    用気体を供給する、請求項3に記載のガスシールドアー
    ク溶接機用トーチ。
  5. 【請求項5】連続して供給されたワイヤ状溶加材により
    シールドガス雰囲気中でアーク溶接を行うガスシールド
    アーク溶接機用トーチであって、 前記溶加材を送りだすための溶加材供給部と、 一方向に延びて、前記溶加材供給部から供給された溶加
    材を支持するための溶加材支持部と、 前記溶加材支持部の周囲に間隔を隔てて配置された円筒
    状ノズル部と、 前記溶加材支持部と前記円筒状ノズル部との間にシール
    ドガスを供給するためのシールドガス供給部と、 前記溶加材供給部の外周に着脱自在に固定され、前記溶
    加材支持部と前記ノズル部との間にスパッタ除去用気体
    とを供給するための気体供給部と、を備えたガスシール
    ドアーク溶接機用トーチ。
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