JPH08198563A - 乗客コンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 既納品に採用可能であるとともに多大な費用
をかけることを要することなく確実に歩行面と停止面と
を識別させることのできる乗客コンベアの提供。 【構成】 無端状に連結され、乗口部１と降口部２との
間を走行する踏面３を備えた乗客コンベアにおいて、乗
口部１の右側床面１ａへ「歩行」と記入された第１の表
示１０と、左側床面１ｂへ「停止」と記入された第２の
表示１１とが設けられている。 【効果】 新設、既設をとわず容易に歩行側と停止側と
を理解した利用を実現でき、しいては、乗客コンベアの
利用効率の向上を図ることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、乗客コンベアに係り、
特に、踏面を歩行側と停止側とに判別した乗客コンベア
に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、空港や駅等の利用効率を図るた
め、長行程のエスカレータや移動通路等の乗客コンベア
が数多く設置され、利用客にとって極めて便利なものと
なっていた。そして、乗客コンベアにあって従来は利用
客の安全を考え、踏面では停止するように指導されてい
たが、近頃は効率の向上故に踏面の右側は歩行面、左側
は停止面とする利用の仕方を推奨するようになってき
た。例えば、踏面の左右に備えられる内デッキ面に「右
側は歩行面です。止まっている方は左側によって下さ
い」等の案内表示をしたものが実用化されており、ま
た、他の例として特開平５−２０１６８１号公報に示す
ように、踏面に矢印状の表示部を設け、この表示部を点
灯制御するようにしたものが提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の内デッキに案内表示をするものでは、その表示が足
元にあるため、利用客は気付かず、特に話し込んでいる
利用客は右側に立ち止まり、急いで歩いてくる他の利用
客に迷惑をかけるという問題があった。また、後者のよ
うに踏面に矢印状の表示部を設けるものでは、視覚に訴
える点で効果を期待することができるが、踏面に矢印表
示を設けたり、この矢印表示を点灯させるための装置が
必要となり多大な費用がかかるばかりか、既納品の乗客
コンベアには採用することができないという問題があっ
た。

【０００４】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その第１の目的は、既納品に
採用可能であるとともに多大な費用をかけることを要す
ることなく、確実に歩行面と停止面とを識別させること
のできる乗客コンベアを提供することにある。また、第
２の目的は乗客コンベアに乗り込んだ後も乗客へ歩行面
と停止面とを識別させることができる乗客コンベアを提
供することにある。また、第３の目的は比較的高い、高
さ位置で乗客へ歩行面と停止面とを識別させることがで
きる乗客コンベアを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この第１の目的を達成す
るために、本発明の請求項１に記載の発明は、無端状に
連結され、乗口部と降口部との間を走行する踏面を備え
た乗客コンベアにおいて、前記乗口部の床面に、一方が
歩行、他方が停止の表示を設けた構成にしてある。

【０００６】また、第２の目的を達成するために、本発
明の請求項２に記載の発明は、歩行側の踏面と、停止側
の踏面とを色分けした構成にしてある。

【０００７】また、第３の目的を達成するために、本発
明の請求項３に記載の発明は、歩行側の移動手摺と、停
止側の移動手摺とを色分けした構成にしてある。

【０００８】

【作用】本発明の請求項１に記載の発明は前記のように
構成したので、利用客は乗客コンベアに乗り込む際に、
乗口部の床面に設けられた歩行および停止の表示を見
て、歩行側と停止側とを判別するようになっている。こ
れによって、前記利用客は確実に歩行面と停止面とを識
別できるとともに、乗口部の床面に表示を記載するのみ
あるため、既納品に採用可能であるとともに多大な費用
をかけることを要することがない。

【０００９】また、本発明の請求項２に記載の発明は前
記のように構成したので、乗客コンベアに乗り込んだ乗
客は、色分けされた踏面によって歩行側と停止側を判別
するようになっている。これによって、乗客コンベアに
乗り込んだ後も乗客へ歩行面と停止面とを識別させるこ
とができる。

【００１０】また、本発明の請求項３に記載の発明は前
記のように構成したので、利用客は自分が把持する色分
けされた移動手摺により歩行側と停止側を判別するよう
になっている。これによって、比較的高い、高さ位置で
乗客へ歩行面と停止面とを識別させることができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の乗客コンベアの実施例を図に
基づいて説明する。図１は本発明の乗客コンベアの請求
項１、２、３に記載の発明を含む一実施例を示す平面図
である。

【００１２】一般に乗客コンベアは図１に示すように、
乗口部１と、降口部２と、無端状に連結され、乗口部１
と降口部２との間を走行する踏面３と、踏面３の両側に
立設される図示しない欄干の上部を踏面と同調して走行
する移動手摺４、５とを有している。

【００１３】そして、本実施例の乗客コンベアは、前述
した乗口部１の右側床面１ａに「歩行」と記入された第
１の表示１０と、左側床面１ｂに「停止」と記入された
第２の表示１１とが設けられている。また、歩行側の踏
面３ａ、すなわち、右側を例えば青色、停止側の踏面３
ｂ、すなわち、左側を例えば赤色と色分けするととも
に、踏面３ａに「歩」、踏面３ｂに「止」と記入されて
いる。さらに、歩行側、すなわち、右側の移動手摺４は
青色、停止側、すなわち、左側の移動手摺５は赤色にそ
れぞれ着色されたものが用いられている。

【００１４】この実施例にあっては、利用客は乗口部１
にきた際、床面１ａ、１ｂを見て乗客コンベアへ乗り込
む。このとき、右側床面１ａの「歩行」という第１の表
示１０、および、左側床面１ｂの「停止」という第２の
表示１１を読み、右側の踏面３ａが歩く側、左側の踏面
３ｂが停止側であることを判別し、いずれかの側へ乗り
込むようになっている。また、乗客コンベアの乗り込み
時に表示１０、１１に気付かなかった乗客は、青色に着
色されるとともに「歩」と記入された歩行側の踏面３
ａ、および、赤色に着色されるとともに「止」と記入さ
れた停止側の踏面３ｂ、さらに、青色に着色された右側
の移動手摺４、赤色に着色された左側の移動手摺５を見
て、右側の踏面３ａが歩く側、左側の踏面３ｂが停止側
であることを判別するようになっている。

【００１５】このように構成した実施例では、利用客は
乗り込み時、足元を見る際に表示１０、１１から確実に
歩行面と停止面とを識別できるとともに、乗口部１の床
面１ａ、１ｂに表示１０、１１を記載するのみあるた
め、既納品に採用可能であるとともに多大な費用をかけ
ることを要することがない。また、乗客コンベアに乗り
込んだ後も色分けされた踏面３ａ、３ｂによって歩行面
と停止面とを識別させることができる。さらに、利用客
は自分が把持する色分けされた移動手摺４、５により比
較的高い、高さ位置で歩行面と停止面とを識別すること
ができ、例えば話し込んでいて足元を見ることがない利
用客も歩行面と停止面とを識別することができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、請
求項１に記載の発明では既納品に採用可能であるととも
に多大な費用をかけることを要することなく、確実に歩
行面と停止面とを識別させることができ、請求項２に記
載の発明では乗客コンベアに乗り込んだ後も乗客へ歩行
面と停止面とを識別させることができ、請求項３に記載
の発明では比較的高い、高さ位置で乗客へ歩行面と停止
面とを識別させることができる。これによって、本発明
によれば新設、既設をとわず容易に歩行側と停止側とを
理解した利用を実現でき、しいては、乗客コンベアの効
率の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の乗客コンベアの請求項１、２、３に記
載の発明を含む一実施例を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 乗口部 ２ 降口部 ３ 踏面 ３ａ 歩行側の踏面 ３ｂ 停止側の踏面 ４、５ 移動手摺 １０ 第１の表示 １１ 第２の表示

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無端状に連結され、乗口部と降口部との
   間を走行する踏面を備えた乗客コンベアにおいて、前記
   乗口部の床面に、一方が歩行、他方が停止の表示を設け
   たことを特徴とする乗客コンベア。
2. 【請求項２】 歩行側の踏面と、停止側の踏面とを色分
   けしたことを特徴とする請求項１記載の乗客コンベア。
3. 【請求項３】 歩行側の移動手摺と、停止側の移動手摺
   とを色分けしたことを特徴とする請求項１記載の乗客コ
   ンベア。