JPH081975A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH081975A
JPH081975A JP14500794A JP14500794A JPH081975A JP H081975 A JPH081975 A JP H081975A JP 14500794 A JP14500794 A JP 14500794A JP 14500794 A JP14500794 A JP 14500794A JP H081975 A JPH081975 A JP H081975A
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JP
Japan
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thermal head
resistor
conductor
heat generating
conductors
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JP14500794A
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English (en)
Inventor
Takashi Ota
孝 太田
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、コストが安く、高速印字がで
き、低消費電力でかつ長寿命のサーマルヘッドを提供す
ることにある。 【構成】絶縁基板上がエッチング液に対し耐性を有する
窒化シリコン層21で覆われ、その上に発熱部2と導体
3,3′が形成され、さらに発熱部2,導体3,3′を
連続的に覆う抵抗体4と、この抵抗体4の表面を陽極酸
化した保護層5とが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットプリン
タ、または熱転写式プリンタ、または感熱式プリンタに
使用されるサーマルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のサーマルヘッドは、特開
昭61−260604号公報に開示されており、図3は
そのサーマルヘッドの構造及びローラを示す断面図であ
る。
【0003】図3において、このサーマルヘッドは、基
板31上に抵抗体32が形成されており、その上に発熱
部33となる部分以外に導体34が形成されている。さ
らに、発熱部33の所の抵抗体32の表面は陽極酸化膜
35で覆われており、陽極酸化膜35と導体34はさら
に保護層36で覆われている。感熱紙37はゴムローラ
38により発熱部33上の保護層36に押し付けられて
記録される。
【0004】このような構造のサーマルヘッドにおい
て、導体34に通電すると、発熱部33の所の抵抗体3
2が加熱され、感熱紙上にドットが印字される。
【0005】また、別の従来のサーマルヘッドが、特開
昭60−109850号公報に開示されており、図4は
そのサーマルヘッドの構造を示す断面図である。
【0006】図4において、このサーマルヘッドは、シ
リコン基板41上に断熱層42,抵抗体43及び導体4
4を形成し、発熱部45となる部分の上の導体44を除
去し、そして抵抗体43及び導体44,44′を陽極酸
化して表面に五酸化タンタル46及び酸化アルミニウム
47,47′を形成したものである。またこのサーマル
ヘッドの上に粘着層48,48′を介して障壁49,4
9′及びオリフィスプレート50,50′が接着されて
いる。
【0007】このような構造のサーマルヘッドにおい
て、導体44,44′を通電すると、発熱部45の所の
抵抗体43が加熱し、サーマルヘッド上のインク(図示
せず)が沸騰し、インクがオリフィス51より吐出し、
印字用紙(図示せず)上にドットが印字される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭61−26
0604号公報に記載のサーマルヘッドでは、抵抗体3
2,導体34及び保護層36がスパッタリングにより成
膜されるため、スパッタリングプロセスが3回必要であ
る。このスパッタリングプロセスはその設備及びスパッ
タリング用ターゲットが高価であるため、コストが高く
なるという問題点があった。
【0009】また、感熱式プリンタに使用されるサーマ
ルヘッドを例に説明したが、インクジェットプリンタの
サーマルヘッドも構造は同様である。インクジェットプ
リンタの場合、サーマルヘッドはインク雰囲気中に置か
れる。導体34はアルミニウムまたは銅などが使用され
るが、これらはインクに接すると腐食する。従って保護
層36はインクの浸入を防ぐ必要がある。保護層36は
スパッタリングにより成膜されるがスパッタリング膜は
微視的には多孔性であり、スパッタリング膜を保護層と
して使用するには膜厚を厚くする必要がある。したがっ
て、従来のサーマルヘッドは保護層が厚くなっているた
め、保護層の部分の熱容量が大きく、熱応答性が悪く、
印字速度を速くできないばかりでなく、入力電力を大き
くしなければならず、消費電力が大きいという問題点が
あった。
【0010】例えば、上述の構造のサーマルヘッドの場
合、保護層のピンホールの影響をなくすためには、1.
5μmの厚さの保護層が必要で、この時、基板として熱
酸化膜が1.35μm付いたシリコンウェーハを用い、
保護層として窒化シリコンを用いた場合、熱応答性は約
10kHzであり、発熱部への入力電力はバブルを発生
させるために1000W/mm2 必要であった。
【0011】また、特開昭60−109850号公報に
記載のサーマルヘッドにおいては、スパッタリングプロ
セスは抵抗体43と導体44の2回であり、コストは安
価になるが次のような問題点があった。すなわち、サー
マルヘッド表面は五酸化タンタル46及び酸化アルミニ
ウム47,47′で覆われているが、両者が別物質であ
り化学的に結合しないため、両者の境界部B,B′にマ
イクロスリットが生じやすく、又サーマルヘッド駆動時
熱ストレスが境界部に発生するため、境界部からのイン
ク浸入や境界部の破損が起き、耐久性が短い。
【0012】また、抵抗体43と導体44,44′は別
物質であるため、それぞれに最適な陽極酸化条件は異な
るが、このサーマルヘッドの場合、五酸化タンタル4
6,酸化アルミニウム47の形成のため同時に陽極酸化
するので、両者に最適な陽極酸化膜の形成が難しいとい
う問題点があった。例えば、この構造のサーマルヘッド
の場合、耐久性は10の6乗パルス程度であり、破壊は
両者の境界部B,B′で生じていた。
【0013】それ故、本発明は、このような問題点を解
決するもので、サーマルヘッドの耐久性を向上させ、安
価でかつ低消費電力でしかも高速印字を行うことができ
るサーマルヘッドを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るため、本発明によるサーマルヘッドは、絶縁基板上に
形成された絶縁層と、この絶縁層上の所定の領域に定め
られた発熱部と、この発熱部を挟んで絶縁層上に形成さ
れた導体と、前記発熱部及び前記導体を連続的に覆う抵
抗体と、この抵抗体の表面を陽極酸化して形成した保護
層とを含み、絶縁基板上の絶縁層が導体形成時に使用さ
れるエッチング液に対して耐性を有する、又は反応しな
い材質であることを特徴とする。絶縁層としては窒化シ
リコンが適当である。
【0015】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。
【0016】図1は本発明の実施例を示すサーマルヘッ
ドを示す平面図で、図2は図1のサーマルヘッドのX−
X′断面図である。図1および図2において、まず予め
表面を熱酸化処理したシリコン基板11上に、窒化シリ
コン膜21がCVD(ケミカル・ヴェイパー・デポジシ
ョン)プロセスあるいはスパッタリング・プロセスによ
り、1μm成膜される。この場合、窒化シリコン膜21
は、シリコン基板表面全体に形成される。
【0017】次に、窒化シリコン膜21の上に導体材料
としてアルミニウムがスパッタリングで0.5μm成膜
され、フォトリソグラフィ工程により発熱部2となる部
分及び隣接する導体との間の部分がエッチング液で除去
され導体3,3′が形成される。導体3,3′は図1の
破線で囲まれた領域のような導体パターンである。エッ
チング液は、リン酸,硝酸,酢酸,フッ化アンモニウム
の混合水溶液である。
【0018】次に、窒化シリコン21と導体3,3′上
に抵抗体材料としてタンタルがスパッタリングで0.2
6μm成膜され、その後フォトリソグラフィ工程によ
り、導体3,3′及び発熱部2を連続的に覆うように、
隣接する抵抗体との間の部分が除去され抵抗体4が形成
される。抵抗体4は図1の実線で囲まれた領域の抵抗体
パターンである。
【0019】最後に、0.1%燐酸水溶液中で抵抗体4
を陽極として147V印加し、抵抗体4の表面を陽極酸
化し、厚さ0.3μmの五酸化タンタルの陽極酸化膜5
を形成する。この時の、陽極酸化されなかった抵抗体4
の厚さは0.1μmとなる。
【0020】このようにして得られた図1のサーマルヘ
ッドは、発熱体2が図1のY方向に並列に配置されたも
のとなる。導体3,3′に電圧が印加されると、導体
3,3′及び抵抗体4に電流が流れ、発熱部2には導体
がなく抵抗体4のみで抵抗値が高くなっているため発熱
部2で発熱し、サーマルヘッド上にあるインク(図示せ
ず)が加熱されて沸騰し、それによりバブルが発生して
インクが吐出し、印字用紙(図示せず)上に印字を行
う。このような構造のサーマルヘッドにおいては、スパ
ックリングが導体3,3′と抵抗体4の形成時の2回で
済みコストが安くなる。また、バブルを発生させるため
に必要な発熱部2への入力電力は650W/mm2 であ
り、低消費電力である。
【0021】さらに、タンタルの抵抗体4を陽極酸化し
て形成した陽極酸化膜5は科学量論理的に五酸化タンタ
ル(Ta205)になっており、非常に緻密であるた
め、陽極酸化されなかった抵抗体4の膜厚はせいぜい
0.1μm以上あれば良く、非常に薄くできる。その結
果、20kHz以上の高速で駆動できる。
【0022】また、陽極酸化する材料は、抵抗体材料の
タンタルのみであるので、これに合った最適な条件で行
うことができる。導体3,3′及び発熱部2は表面が陽
極酸化された抵抗体で連続的に覆われており、不連続部
がないため、耐久性が向上する。本実施例の場合、10
の7乗パルス程度の耐久性があるサーマルヘッドが得ら
れた。これは、従来のサーマルヘッドに比べて約10倍
耐久性が向上している。
【0023】さらに、本実施例においては、導体3,
3′を形成するためのフォトリソグラフィ工程で使用さ
れるエッチング液に対して窒化シリコン膜21は耐性が
あるため、発熱部2の所の窒化シリコン21の表面は粗
れることなく、したがってその上に成膜する抵抗体4も
均一に成膜され、電流集中は生じなく長寿命になる。も
し、窒化シリコン膜21がないと、エッチング液により
シリコン基板11の熱酸化膜表面が粗れることがあり、
発熱部2の上の抵抗体4の膜厚が均一にならない場合が
生じる。
【0024】本実施例においては、導体材料としてアル
ミニウムの場合について述べたが、他の材料例えば銅
や、アルミニウム−銅や、アルミニウム−シリコンでも
同等の効果が得られる。また、抵抗体材料として、タン
タルを使用したが、タンタル−アルミニウム、窒化タン
タル、チタン、ニオブ、及びこれらを含む化合物等の材
料を使用しても同様の効果が得られる。また、窒化シリ
コン膜以外に、エッチング液に対し反応しないか耐性を
有する膜あるいは層(たとえば五酸化タンタル)が絶縁
基板上に形成されてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のサーマル
ヘッドは、コストが安く、高速印字ができ、低消費電力
である。また、導体を形成するときに使用されるエッチ
ング液に対して耐性を有する絶縁層が絶縁基板上に形成
されるので、発熱部の抵抗体の厚さが均一になり、電流
集中がなくなって長寿命である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のサーマルヘッドを示す平面図
である。
【図2】図1に示すサーマルヘッドのX−X′断面図で
ある。
【図3】従来のサーマルヘッドを示す断面図である。
【図4】従来の別のサーマルヘッドを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 熱酸化膜付きシリコン基板 2 発熱部 3,3′ 導体 4 抵抗体 5 陽極酸化膜 11 シリコン基板 21 窒化シリコン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、この絶縁基板上に形成され
    た絶縁層と、前記絶縁層上の所定の領域に定められた発
    熱部と、前記発熱部を挟んで前記絶縁層上に形成された
    導体と、前記発熱部及び前記導体を連続的に覆う抵抗体
    と、この抵抗体の表面を陽極酸化した保護層とを含み、 前記絶縁層は前記導体を形成するときに使用されるエッ
    チング液に対して耐性を有する材質であることを特徴と
    するサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層は、窒化シリコン層であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載されたサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】 前記抵抗体は、タンタルであることを特
    徴とする請求項1に記載されたサーマルヘッド。
  4. 【請求項4】 前記抵抗体は、チタン,ニオブ又はそれ
    らの化合物であることを特徴とする請求項1に記載され
    たサーマルヘッド。
JP14500794A 1993-10-26 1994-06-27 サーマルヘッド Pending JPH081975A (ja)

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JP14500794A JPH081975A (ja) 1994-06-27 1994-06-27 サーマルヘッド
DE1994617835 DE69417835T2 (de) 1993-10-26 1994-10-25 Thermischer Kopf für Drucker
EP19940116818 EP0649748B1 (en) 1993-10-26 1994-10-25 Thermal head for printers

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970408