JP2727989B2 - サーマルヘッドの製造方法 - Google Patents

サーマルヘッドの製造方法

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱によりインクの小
滴を発生させ、これを印字用紙等に付着させて記録を行
うインクジェットプリンタに使用されるサーマルヘッド
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクの小滴を発生させ、それを紙など
の記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録
方式の一つに、サーマルインクジェット方式がある。サ
ーマルインクジェット方式は、動作時の騒音が小さく、
記録速度が高速であり、普通紙を用いることができると
いう利点がある。さらに、カラー記録が安価にできるこ
とからパーソナルユースとして最近注目されている。
【0003】この方式で用いられるサーマルヘッドとし
ては、例えば、特開平1−145158号公報、特開平
2−515号公報に開示されている。これについて、図
3で、このサーマルヘッドの構造について示す。このサ
ーマルヘッドは、基板(21)上に抵抗体(22)が形
成されており、その上に導体(23)、(23´)が発
熱部(26)を挟む形で形成された構造となっており、
さらに、その上に絶縁膜からなる保護層(24)と、金
属膜からなる耐キャビテーション層(25)で覆われて
いる。
【0004】図3に示すような構造のサーマルヘッドに
おいて、導体(23)、(23´)にパルス電圧を印加
すると、発熱部(26)で発熱し、これに保護層(2
4)、耐キャビテーション層(25)を介して接するイ
ンク(図示せず)が加熱され、バブルが発生する。この
バブルの圧力により、インクの小滴がノズル(図示せ
ず)から吐出し、ノズルに近接して配設される紙(図示
せず)に付着して記録が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般にインクジェット
プリンタに使用されるサーマルヘッドはインク雰囲気中
に置かれる。図3に示すような構造のサーマルヘッドに
おいて、導体(23)、(23´)にはアルミニウムま
たは銅などが使用されるが、これらはインクに接するこ
とにより腐食するため、保護層(24)は、インクの侵
入を防止する必要がある。
【0006】保護層(24)は、通常スパッタリングに
よって成膜されるが、スパッタリング膜は微視的には多
孔性であり、スパッタリング膜を保護層として使用する
場合、膜厚を厚くする必要がある。例えば上記した特開
平1−145158号公報記載のサーマルヘッドは、保
護層(24)として厚さ1μmのSiO膜をスパッタ
リングで成膜しており、また上記した特開平2−515
号公報記載のサーマルヘッドは厚さ1.9μmのSiO
膜を2回のスパッタリングによって形成している。
【0007】したがって、従来のサーマルヘッドは、保
護層が厚くなっているため、保護層の部分の熱容量が大
きく、熱応答性が悪く、印字速度を速くできないばかり
でなく、入力電力を大きくしなければならず、消費電力
が大きいという問題点を有している。また、従来のサー
マルヘッドの抵抗体(22)、導体(23)、(23
´)、保護層(24)、耐キャビテーション層(25)
は、スパッタリングで成膜するため、スパッタリングプ
ロセスが4回ないしは5回必要となる。スパッタリング
プロセスは、その設備及びスパッタリング用ターゲット
が高価であるため、サーマルヘッドの製造コストが高く
なるという問題がある。
【0008】したがって、本発明は上記した従来の問題
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、高速印字が可能で低消費電力のサーマルヘッドの製
造方法を提供することにある。またもう一つの目的は、
コストの安いサーマルヘッドの製造方法を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のサーマルヘッドの製造方法は、絶縁基板上
の所定の領域に定められた発熱部を挟んで前記基板上に
導体を形成する第1の工程と、前記発熱部及び前記導体
を連続的に被覆する、タンタル窒化物からなる下部層と
タンタルからなる上部層とを有する抵抗体を形成する第
2の工程と、前記抵抗体の上部層の全部、もしくは上部
層の全部と下部層の一部を陽極酸化して保護層を形成す
る第3の工程を含むことを特徴としている。また、本発
明のサーマルヘッドの製造方法は、前記抵抗体の上部層
がバイアススパッタリングで成膜されることを特徴とし
ているものである。
【0010】
【作用】本発明においては、絶縁基板上の所定の領域に
定められた発熱部を挟んで前記基板上に導体を形成する
第1の工程と、前記発熱部及び前記導体を連続的に被覆
する、タンタル窒化物からなる下部層とタンタルからな
る上部層とを有する抵抗体を形成する第2の工程と、前
記抵抗体の上部層の全部、もしくは上部層の全部と下部
層の一部を陽極酸化する第3の工程とをゆうしているの
で、従来のサーマルヘッドに比べ、保護層を薄くするこ
とができ、そのため保護層の部分の熱容量が小さく、熱
応答性がよく、印字速度を速くすることができ、また入
力電力も小さく、消費電力も少なくできるものである。
【0011】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。 [実施例1]本発明の第1の実施例について図1ないし
は図2に基づいて説明する。図1は本発明のサーマルヘ
ッドの製造方法を示す工程図で、図2は図1の方法で作
製するサーマルヘッドの平面図である。図1(a)にお
いて、表面に1.35μmの熱酸化膜のついたシリコン
基板(1)上に、アルミニウムをスパッタリングで0.
5μm成膜し、フォトリソグラフィーの手法を用いて図
2の破線で囲まれた領域のパターンの導体(3)、(3
´)を形成する。
【0012】次に、この導体(3)、(3´)の上にス
パッタリングで厚さ0.11μmのタンタル窒化物から
なる抵抗体の下部層(4−1)を成膜し、さらにその上
にスパッタリングで厚さ0.12μmのタンタルからな
る抵抗体の上部層(4−2)を成膜した後、導体(3)
及び発熱部(2)を連続的に覆うように、フォトリソグ
ラフィーの手法を用いて図2の実線で囲まれたような抵
抗体パターン(6)を形成する(図1(b))。
【0013】次に、0.1容量%の燐酸水溶液中で抵抗
体の下部層(4−1)、上部層(4−2)を陽極として
165Vの電圧を印加し、抵抗体の上部層(4−2)の
全部と下部層(4−1)の一部を陽極酸化すると、保護
層として0.3μmのタンタル酸化物が形成され、0.
1μmのタンタル窒化物が抵抗体(4)として残る(図
1(c))。
【0014】本実施例の製造方法で作製したサーマルヘ
ッドは、保護層にタンタルの陽極酸化膜を用いるため、
膜質が緻密であり、従来例のスパッタリングで成膜する
保護層に比べて膜厚を薄くできる。このため、20kH
z以上の高速で駆動ができ高速印字が可能となる。ま
た、バブルを発生させるために必要な入力電力は、70
0W/mm程度であり消費電力が低い。さらに、スパ
ッタリング成膜を行う回数が導体(3)、(3´)、抵
抗体の下部層(4−1)と上部層(4−2)の3回であ
り、かつ、陽極酸化されて保護層となる上部層(4−
2)の膜厚が薄いのでスパッタリング時間が短く、従来
例に比べコストが安くなる。
【0015】[実施例2]次に、本発明の第2の実施例
について説明する。陽極酸化する抵抗体の上部層(4−
2)のタンタルをバイアススパッタリングによって成膜
する以外は、第1の実施例と同様に作製する。バイアス
スパッタリングで成膜したタンタルを、陽極酸化してで
きる保護層は、上記第1の実施例の様に通常のスパッタ
リング膜を陽極酸化して作製した保護層よりも膜質がさ
らに緻密になるので、膜厚を0.25μmにまで薄くす
ることができる。これにより消費電力を650W/mm
程度にまで低下させることができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のサーマル
ヘッドの製造方法は、絶縁基板上の所定の領域に定めら
れた発熱部を挟んで前記基板上に導体を形成する第1の
工程と、前記発熱部及び前記導体を連続的に被覆するタ
ンタル窒化物からなる下部層とタンタルからなる上部層
とを有する抵抗体を形成する第2の工程と、前記抵抗体
の上部層の全部、もしくは上部層の全部と下部層の一部
を陽極酸化する第3の工程とから構成されるため、保護
層の膜厚を薄くでき、これにより低消費電力であり、高
速印字が可能であり、さらにコストの安いサーマルヘッ
ドを提供できる。また、抵抗体の上部層がバイアススパ
ッタリングで成膜されるため、さらに低消費電力化でき
るという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す工程図である。
【図2】 本発明の実施例を説明するための平面図であ
る。
【図3】 サーマルヘッドの従来例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 発熱部 3、3´ 導体 4 抵抗体 4−1 下部層 4−2 上部層 5 保護層 6 抵抗体パターン 21 基板 22 抵抗体 23、23´ 導体 24 保護層 25 耐キャビテーション層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上の所定の領域に定められた発
    熱部を挟んで前記基板上に導体を形成する第1の工程
    と、前記発熱部及び前記導体を連続的に被覆する、タン
    タル窒化物からなる下部層とタンタルからなる上部層を
    有する抵抗体を形成する第2の工程と、前記抵抗体の上
    部層の全部もしくは上部層の全部と下部層の一部を陽極
    酸化して保護層を形成する第3の工程を含むことを特徴
    とするサーマルヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 抵抗体の上部層がバイアススパッタリン
    グで成膜されることを特徴とする請求項2記載のサーマ
    ルヘッドの製造方法。
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