JP3454490B2 - インクジェットヘッド、インクジェットヘッド用基板及びインクジェット装置 - Google Patents

インクジェットヘッド、インクジェットヘッド用基板及びインクジェット装置

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JP3454490B2
JP3454490B2 JP7116896A JP7116896A JP3454490B2 JP 3454490 B2 JP3454490 B2 JP 3454490B2 JP 7116896 A JP7116896 A JP 7116896A JP 7116896 A JP7116896 A JP 7116896A JP 3454490 B2 JP3454490 B2 JP 3454490B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14016Structure of bubble jet print heads
    • B41J2/14088Structure of heating means
    • B41J2/14112Resistive element
    • B41J2/14129Layer structure

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱エネルギーを利用
することによりインク等のプリント用液体を吐出させ、
微小液滴を形成し、これを紙等の被プリント材に付着さ
せてプリントを行うインクジェットヘッド、インクジェ
ットヘッド用基板及びインクジェット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱エネルギーを、吐出される微小液滴の
形成に利用するインクジェットプリント法に用いられる
インクジェットヘッドは、一般に基板上に設けられた発
熱抵抗層と、この発熱抵抗層上に設けられ発熱抵抗層に
電気的に接続する一対の電極と、発熱抵抗層の該一対の
電極に挟まれた部分に設けられた発熱部と、を備えてお
り、電極より発熱抵抗層に通電することにより発熱部か
ら熱エネルギーを発生し、該熱エネルギーによってイン
ク流路中のインクに状態変化を生起させ、この状態変化
時の気泡の体積膨張の圧力によって被プリント材にイン
クを吐出してプリントをするように構成されている。こ
のようなインクジェットヘッドの構成は、例えば、特開
昭55−128467号公報、特開昭59−19486
6号公報に開示されている。
【0003】図7は上述のインクジェットヘッドの一般
的な構成を示す摸式図である。図7において、1は前記
発熱抵抗層2及び一対の電極3が設けられたインクジェ
ットヘッド用基板である。このインクジェットヘッド用
基板1には、絶縁層で形成された基体の表面上に電気エ
ネルギーを熱エネルギーに変換するための発熱抵抗層2
が配列されており、更にその上には発熱抵抗層2に通電
するための一対の電極3が配列されている。一対の電極
3は選択的にセグメントを駆動させる個別電極部と、電
流分配のための共通電極部からなっている。そして、発
熱抵抗層の該一対の電極に挟まれた部分に設けられた発
熱部9より前記熱エネルギーが発生される。更に、この
発熱部9を含む発熱抵抗層及び電極上には、発熱抵抗層
及び電極の電蝕やキャビーテーションによる破壊を防止
するための保護層6が設けられている。8はインクを吐
出するための吐出口であり、この吐出口8に連通するイ
ンク流路7には前記発熱部が設けられるよう構成されて
いる。更に、10はインク流路7に連通し該インク流路
7にインクを供給するためのインク室であり、このイン
ク流路7及びインク室10は天板11に設けられた凹部
と前記インクジェットヘッド用基板1とによって構成さ
れている。更にこの天板11には前記インク室10にイ
ンクを供給するためのインク供給口12が形成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のインクジェットヘッドにおいて、前記保護層の厚
みは発熱部近傍の電極による段差における被覆性能を確
保するべく1〜3μm程度となっていた。しかしなが
ら、このように発熱部上における保護層が厚い場合に
は、この保護層による熱エネルギーの損失が無視できな
いレベルとなっており、インクを発泡させるために必要
な温度を保護層上で得るためには発熱部における温度を
保護層上の温度よりも更に高くする必要があり、発熱抵
抗層の劣化を速める原因の一つとなっている。また、前
記のように発熱部における温度を高くした場合には、イ
ンクの発泡はエネルギーの印加途中で起こるために発泡
後の印化エネルギーは、保護層表面温度の急速な上昇を
もたらし、インク中の有機成分を分解するため、保護層
上で焦げが発生するという問題があった。
【0005】このような問題に鑑みて、従来より発熱部
上の保護層を薄くするインクジェットヘッドが考案され
てきている。例えば、特開昭62−103148号では
電気熱変換体上に設けられた保護層のうち発熱部上の保
護層のみをドライエッチングによってハーフエッチング
して薄層化する構成が開示されている。また、特開昭6
3−191646号には発熱部の発熱抵抗層を陽極酸化
することにより酸化皮膜を形成するとともに電極上には
酸化皮膜の少なくとも一部が露出するように有機絶縁膜
を形成した構成が開示されている。
【0006】しかしながら、前者の構成は発熱部上の保
護層の厚みはエッチングの状態によって決まるため発熱
部上の保護層の厚みを厳密に管理することが困難であ
り、各インクジェットヘッドごとに吐出特性が微妙に異
なってしまう虞があった。また、後者の構成では、前者
と同様に発熱部上の酸化皮膜の膜厚管理が困難であるこ
とのほかに発熱抵抗層が陽極酸化することで良好な保護
性能を有する材料に限られてしまうという問題があっ
た。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
た発明であって、発熱部上の保護層を所望の厚みに厳密
にコントロール可能であり、発熱抵抗層として所望の材
料を用いることができるインクジェットヘッドの特にイ
ンクジェットヘッド用基板を提供することを目的とする
ものである。更に本発明の別の目的は、発熱部上の保護
層の層厚が薄くても良好な保護性能を有するインクジェ
ットヘッドの特にインクジェットヘッド用基板を提供す
ることにある。更に本発明の別の目的は、発熱抵抗層の
寿命が長く、保護層上で焦げの発生が少ないインクジェ
ットヘッドの特にインクジェットヘッド用基板を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、 本発明者らは上記目的を達成するための
構成として、発熱抵抗層と電極との間に、段差を生じな
いように成膜された発熱部を被覆する薄膜中間層を設
け、発熱部上のこの薄膜中間層が絶縁物となっている構
成を提案するものである。本構成によれば、薄膜中間層
が設けられる部分の段差が少ないため比較的薄い層厚で
も良好な膜質が得られ、優れた保護性能を有するもので
ある。また、電極上は、前記絶縁物が露出するように保
護層が設けられている構成を提案するものである。ま
た、前記薄膜中間層は絶縁物で形成されており、前記電
極は前記薄膜中間層に設けられたスルーホールにより前
記発熱抵抗層と電気的に接続する構成を提案するもので
ある。前記薄膜中間層は金属で形成されており、前記発
熱部上の前記薄膜中間層が絶縁化されている構成を提案
するものである。更に、本発明のインクジェットヘッド
用基板を用いたインクジェットヘッドも本発明に含まれ
るものである。また、本発明のインクジェットヘッド用
基板を用いたインクジェットヘッドを搭載するインクジ
ェット装置も本発明に含まれるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、薄い層厚でも確実に電
気熱変換体を被覆可能な保護層の構成を提供するもので
あり、発熱抵抗層と電極との間に薄膜中間層を設け、発
熱部上のこの薄膜中間層が絶縁物となっている構成を採
るものである。これにより、発熱抵抗層の長寿命化、焦
げ発生の抑制を達成するものであり、薄膜中間層が設け
られる部分の段差が少ないため比較的薄い層厚でも良好
な膜質が得られ、優れた保護性能を有するものである。
以下に本発明の実施例を図面に基づき説明する。
【0010】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明に係る実施例1のインクジェ
ットヘッドの発熱部近傍を示す摸式図である。図1にお
いて、2はインクを吐出するために利用される熱エネル
ギーを発生するための発熱抵抗層であり、3は発熱抵抗
層2に電気的に接続し通電するための電極を構成する配
線導体であり、発熱抵抗層2上に設けられている。ま
た、発熱抵抗層2の上に配線導体3が設けられていない
部分9は発熱部であり、この部分で前記熱エネルギーが
発生される。
【0011】4は発熱抵抗層2と配線導体3との間に設
けられる薄膜中間層であり、本実施例ではSi3 N4 が
用いられている。ここで重要なのは薄膜中間層4の発熱
部9上の部分が絶縁物となっていることである。薄膜中
間層4は発熱部9を被覆するとともに発熱抵抗層2、配
線導体3のいずれにも接触しているため、薄膜中間層4
の発熱部9上の部分が導体になっていると薄膜中間層4
に電流が流れてしまい発熱部が機能しなくなってしまう
ためである。薄膜中間層4はそれ自体が絶縁物であって
も良いし、金属等を用いて発熱部上の部分だけ絶縁化処
理を程したものであっても良い。ただし、薄膜中間層4
に絶縁物を用いた場合には発熱抵抗層2と配線導体3と
を電気的に接続するためのスルーホール5が必要とな
る。
【0012】ここで薄膜中間層4に用いられる材料とし
ては、絶縁物、金属のうち耐キャビテーション性を有す
るものであればいずれも使用することが可能である。こ
のような材料としては、絶縁物としてはSi3 N4 、S
iC、金属としては、Ta、Feといった材料を挙げる
ことができる。薄膜中間層4は、発熱抵抗層2上に設け
られるため段差がほとんどない状態で形成される。した
がって、層厚が薄くとも膜質が良好な層を形成すること
ができるものである。ここで、薄膜中間層4の層厚とし
ては、被覆性能及び薄膜化の効果を考慮すると200〜
700nmの層厚が好ましい。
【0013】そして、薄膜中間層4に金属を用いた場合
において、発熱部9上の部分の絶縁化処理の方法として
は、酸素または窒素雰囲気中における熱処理が好ましい
方法として挙げられる。すなわち、特に電極3にAlを
用いた場合には、上記熱処理によってAlがAl2 O3
もしくはALNが形成されることによって酸化層の成長
が防止され、100nm程度で窒化もしくは酸化が停止
する。一方、薄膜中間層4の発熱部9上の部分はすべて
窒化もしくは酸化される。したがって、酸素または窒素
雰囲気中における熱処理によって絶縁化処理を行うこと
により、熱処理の時間制御を行わなくとも電極部分でほ
ぼ一定の導体となる部分の層厚を確保することができ
る。もちろん、本発明において絶縁化処理の時間制御を
行うことにより陽極酸化や他の方法でも絶縁化すること
は可能である。
【0014】薄膜中間層4として絶縁物が用いられた場
合には配線導体3上に保護層6が設けられる。この保護
層6は、例えば、有機樹脂を塗布することにより形成す
ることができる。このとき、保護層6は発熱部9上を除
いて設けられるが、配線導体3と発熱部9の境界部に前
記樹脂がかかるようにしても境界部付近の温度は発熱部
中央より低いため問題にならないので、配線導体3の確
実な保護のため発熱部9の配線導体3の極近い部分(境
界部)に有機樹脂をかぶせるほうが信頼性の点から好ま
しいものである。また、薄膜中間層4に金属を用いたと
きのように配線導体のみ絶縁化処理を施すことも可能で
ある。
【0015】次に実施例1によるインクジェットヘッド
の作製方法を説明する。蓄熱層となる熱酸化膜を備える
Si基板1上にTa/Irをスパッタ法により100n
mの厚みに成膜し、図1のように所望のパターンにエッ
チングし発熱抵抗層2を形成した。その後、薄膜中間層
4としてSi3 N4 をスパッタ法により発熱抵抗層上に
300nmの厚みに成膜し、電極となる配線導体3と発
熱抵抗層2とを電気的に接続させるためにスルーホール
5をエッチングによって形成した。
【0016】ついで、前記薄膜中間層4上にAlをスパ
ッタ法により500nmの厚みに成膜し、図1のように
所望のパターンにエッチングし配線導体3を形成した。
ついで、配線導体3上に有機樹脂としてフォトニース
(商標名:東レ(株)社製)を1μmの厚みに塗布した
後、80〜90℃で仮硬化を行い所望の形状にパターニ
ングした後、350〜450℃で本硬化することで保護
層6を形成した。
【0017】こうしてできたインクジェットヘッド用基
板上にインク流路及びインク室用の凹部を設けた天板を
接合し、本実施例のインクジェットヘッドを得た。本実
施例のインクジェットヘッドを用いて印字したところ、
発熱抵抗層の電蝕等による断線は見受けられず従来と同
様の信頼性を確保するとともに、発熱部上の焦げを低減
することができた。
【0018】(実施例2)実施例1では電極となる配線
導体3の下にも発熱抵抗層2を設けていたが、本実施例
においては発熱部となる部分のみ発熱抵抗層を設けたも
のである。図2は本実施例に係るインクジェットヘッド
用基板の摸式図であり、発熱抵抗層のパターンを図2の
ように変えた以外は実施例1と同様にしてインクジェッ
トヘッドを作製した。また、薄膜中間層は図2Bのよう
に発熱部上だけ設けられるようにしても良く、この場合
にはスルーホールを形成する必要がなくなる。本実施例
のインクジェットヘッドを用いて印字したところ、発熱
抵抗層の電蝕等による断線は見受けられず従来と同様の
信頼性を確保するとともに、発熱部上の焦げを低減する
ことができた。 (実施例3)薄膜中間層4を絶縁物と金属の2層構成と
した本実施例3によるインクジェットヘッドの作製方法
を説明する。図3は本実施例に係るインクジェットヘッ
ド用基板の摸式図である。蓄熱層となる熱酸化膜を備え
るSi基板1上にHfB2 をスパッタ法により100n
mの厚みに成膜し、図のように所望のパターンにエッチ
ングし発熱抵抗層2を形成した。その後、第1の薄膜中
間層4aとしてSi3 N4 をスパッタ法により発熱抵抗
層2上に300nmの厚みに成膜し、電極となる配線導
体3と発熱抵抗層2とを電気的に接続させるためのスル
ーホール5をエッチングによって形成した。その後、T
aをスパッタ法によりSi3 N4 層4a上に200nm
の厚みに成膜し、発熱部となる部分の配線導体3との境
界付近及び発熱抵抗層2のパターン間をエッチングし第
2の薄膜中間層4bを形成した。ついで、前記第2の薄
膜中間層4b上にAlをスパッタ法により500nmの
厚みに成膜し、図のように所望のパターンにエッチング
し配線導体3を形成した。ついで、配線導体3上に有機
樹脂の保護層6を1μmの厚みに塗布した後、発熱部上
の有機樹脂を除去した。
【0019】こうしてできたインクジェットヘッド用基
板上にインク流路及びインク室用の凹部を設けた天板を
接合し、本実施例のインクジェットヘッドを得た。本実
施例のインクジェットヘッドを用いて印字したところ、
発熱抵抗層の電蝕等による断線は見受けられず従来と同
様の信頼性を確保するとともに、発熱部上の焦げを低減
することができた。
【0020】(実施例4)次に薄膜中間層に金属を用い
た実施例4によるインクジェットヘッドの作製方法を説
明する。図4は本実施例に係るインクジェットヘッド用
基板の摸式図である。
【0021】図5は本実施例に係るインクジェットヘッ
ド用基板の説明図である。
【0022】蓄熱層となる熱酸化膜を備えるSi基板1
上にTa/I をスパッタ法により100nmの厚みに
成膜し、所望のパターンにエッチングし発熱抵抗層2を
形成した(図5A)。その後、Taをスパッタ法により
発熱抵抗層2上に200nmの厚みに成膜し薄膜中間層
4を形成した。ついで、前記薄膜中間層4上にAlをス
パッタ法により500nmの厚みに成膜し、所望のパタ
ーンにエッチングし配線導体3を形成した(図5B)。
ついで、500℃の空気中で10〜30時間基板を放置
した。これにより、発熱部9上と配線導体3のパターン
間のTa膜とAl膜表面は酸化され酸化膜が形成された
(図5C)。
【0023】ここで、薄膜中間層4であるTaはすべて
Ta2 O5 になるが、配線導体3であるAlはAl2 O
3 が形成されることによって酸化層の成長が防止される
ため、100nm程度で酸化が停止する。このようにす
ると、発熱部9上と配線導体3パターン間のTaが酸化
されるためインク中に漬けても発熱抵抗層2のTa/I
rが溶けだすことはない。こうしてできたインクジェッ
トヘッド用基板上にインク流路及びインク室用の凹部を
設けた天板を接合し、本実施例のインクジェットヘッド
を得た。本実施例のインクジェットヘッドを用いて印字
したところ、発熱抵抗層の電蝕等による断線は見受けら
れず従来と同様の信頼性を確保するとともに、発熱部上
の焦げを低減することができた。 (実施例5)発熱抵抗層及び薄膜中間層をそれぞれTa
/IrからHfB2 、TaからFeに換え、絶縁化処理
を窒素雰囲気中で行った以外は実施例4と同様にしてイ
ンクジェットヘッドを作製した。本実施例のインクジェ
ットヘッドを用いて印字したところ、発熱抵抗層の電蝕
等による断線は見受けられず従来と同様の信頼性を確保
するとともに、発熱部上の焦げを低減することができ
た。
【0024】以下に本発明のインクジェットヘッドを搭
載可能なインクジェットヘッドの実施態様例を示す。図
6は本発明により得られたインクジェットヘッドをイン
クジェットヘッドカートリッジ(IJC)として装着し
たインクジェット装置(IJA)の一例を示す外観斜視
図である。
【0025】図において、20はプラテン24上に送紙
されてきた被プリント媒体であるプリント紙のプリント
面に対向してインク吐出を行なうノズル群を備えた複数
のインクジェットヘッドカートリッジである。16はI
JC20を保持するキャリッジであり、駆動モータ17
の駆動力を伝達する駆動ベルト18の一部と連結し、互
いに平行に配設された2本のガイドシャフト19A及び
19Bと摺動可能とすることにより、IJC20のプリ
ント紙の全幅にわたる往復移動が可能となる。26はヘ
ッド回復装置であり、IJC20の移動経路の一端、例
えばホームポジションと対向する位置に配設される。伝
動機構23を介したモータ22の駆動力によって、IJ
C20のキャッピングを行なう。また、プリント終了時
等にキャッピングを施すことによりIJCが保護され
る。
【0026】30はヘッド回復装置26の側面に配設さ
れ、シリコンゴムで形成されるワイピング部材としての
ブレードである。ブレード30はブレード保持部材30
Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置26
と同様、モータ22および伝動機構23によって動作
し、IJC20の吐出面との係合が可能となる。これに
より、IJC20のプリント動作における適切なタイミ
ングで、あるいはヘッド回復装置26を用いた吐出回復
処理後に、ブレード30をIJC20の移動経路中に突
出させ、IJC20の移動動作に伴なってIJC20の
吐出面における結露、濡れあるいは塵埃等をふきとるも
のである。
【0027】
【発明の効果】本発明は、薄い層厚でも確実に電気熱変
換体を被覆することのできる保護層が形成でき、また、
発熱抵抗層と電極との間に薄膜中間層を設け、発熱部上
のこの薄膜中間層が絶縁物となっている構成を採ること
により、発熱抵抗層の長寿命化、焦げ発生の抑制を達成
すること可能となり、薄膜中間層が設けられる部分の段
差が少ないため比較的薄い層厚でも良好な膜質が得ら
れ、優れた保護性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1のインクジェットヘッド
の発熱部近傍を示す摸式図である。
【図2】実施例2に係るインクジェットヘッド用基板の
摸式図である。
【図3】実施例3に係るインクジェットヘッド用基板の
摸式図である。
【図4】実施例4に係るインクジェットヘッド用基板の
摸式図である。
【図5】実施例4に係るインクジェットヘッド用基板の
説明図である。
【図6】本発明により得られたインクジェットヘッドを
インクジェットヘッドカートリッジ(IJC)として装
着したインクジェット装置(IJA)の一例を示す外観
斜視図である。
【図7】インクジェットヘッドの一般的な構成を示す摸
式図である。
【符号の説明】 1: 基板 2:発熱抵抗層 3:電極を構成する配線導体 4:薄膜中間層 5:スルーホール 6:保護層 7:配線保護膜 8:配線保護膜 9:発熱部 10:インク室 11:天板 12:インク供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/16

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体の吐出に利用される熱エネルギーを発
    生するための発熱抵抗層と、 該発熱抵抗層上で発熱抵抗層に電気的に接続する一対の
    電極と、 前記発熱抵抗層の該一対の電極に挟まれた部分に設けら
    れた発熱部と、 を備え、前記電極より前記発熱抵抗層に通電することに
    より前記発熱部から熱エネルギーを発生するインクジェ
    ットヘッド用基板において、 前記インクジェットヘッド用基板は前記発熱抵抗層と
    前記電極との間に、段差を生じないように成膜された前
    記発熱部を被覆する薄膜中間層を有しており、該薄膜中
    間層は少なくとも前記発熱部上で絶縁物となっているこ
    とを特徴とするインクジェットヘッド用基板。
  2. 【請求項2】前記薄膜中間層は絶縁物で形成さており、
    前記電極は前記薄膜中間層に設けられたスルーホールに
    より前記発熱抵抗層と電気的に接続する請求頂1に記載
    のインクジェットヘッド用基板。
  3. 【請求項3】前記薄膜中間層が、Si3N4で形成され
    ている請求項2に記載のインクジェットヘッド用基板。
  4. 【請求項4】前記電極表面が、絶縁化されている請求項
    1に記載のインクジェットヘッド用基板。
  5. 【請求項5】前記発熱部を除いて前記電極上に保護層が
    設けられている請求頂1に記載のインクジェットヘッド
    用基板。
  6. 【請求項6】前記薄膜中間層は金属で形成されており、
    前記発熱部上の前記薄膜中間層が絶縁化されている請求
    項1に記載のインクジェットヘッド用基板。
  7. 【請求項7】前記絶縁物は、前記金属の酸化物または窒
    化物である請求項6に記載のインクジェットヘッド用基
    板。
  8. 【請求項8】前記金属は、TaまたはFeで形成されて
    いる請求項6に記載のインクジェットヘッド用基板。
  9. 【請求項9】前記電極表面が絶縁化されていることを
    特徴とする請求頂に記載のインクジェットヘッド用基
    板。
  10. 【請求項10】液体の吐出に利用される熱エネルギーを
    発生するための発熱抵抗層と、該発熱抵抗層上で発熱抵
    抗層に電気的に接続する一対の電極と、前記発熱抵抗層
    の該一対の電極に挟まれた部分に設けられた発熱部とを
    備え、 前記電極より前記発熱抵抗層に通電することにより前記
    発熱部から熱エネルギーを発生するインクジェットヘッ
    ド用基板と、 前記液体を吐出するための吐出口と、 該吐出口に連通するインク流路と、 該インク流路にインクを供給するインク室と、 を有するインクジェットヘッドにおいて、 前記インクジェットヘッド用基板は前記発熱抵抗層と
    前記電極との間に、段差を生じないように成膜された前
    記発熱部を被覆する薄膜中間層を有しており、該薄膜中
    間層は少なくとも前記発熱部上で絶縁物となっているこ
    とを特徴とするインクジェットヘッド。
  11. 【請求項11】前記薄膜中間層は絶縁物で形成されてお
    り、前記電極は前記薄膜中間層に設けられたスルーホー
    ルにより前記発熱抵抗層と電気的に接続する請求頂10
    に記載のインクジェットヘッド。
  12. 【請求項12】前記薄膜中間層が、Si3N4で形成さ
    れている請求項11に記載のインクジェットヘッド。
  13. 【請求項13】前記電極表面が、絶縁化されている請求
    頂10に記載のインクジェットヘッド。
  14. 【請求項14】前記発熱部を除いて前記電極上に保護層
    が設けられている請求頂10に記載のインクジェットヘ
    ッド。
  15. 【請求項15】前記薄膜中間層は金属で形成されてお
    り、前記発熱部上の前記薄膜中間層が絶縁化されている
    請求頂10に記載のインクジェットヘッド。
  16. 【請求項16】前記絶縁物は、前記金属の酸化物または
    窒化物である請求頂15に記載のインクジェットヘッ
    ド。
  17. 【請求項17】前記金属は、TaまたはFeで形成され
    ている請求項15に記載のインクジェットヘッド。
  18. 【請求項18】前記電極表面が、絶縁化されている請求
    項15に記載のインクジェットヘッド。
  19. 【請求項19】液体の吐出に利用される熱エネルギーを
    発生するための発熱抵抗層と、該発熱抵抗層上で発熱抵
    抗層に電気的に接続する一対の電極と、前記発熱抵抗層
    の該一対の電極に挟まれた部分に設けられた発熱部と、
    を備え、前記電極より前記発熱抵抗層に通電することに
    より前記発熱部から熱エネルギーを発生するインクジェ
    ットヘッド用基板と、 前記液体を吐出するための吐出口と、 該吐出口に連通するインク流路と、 該インク流路にインクを供給するインク室と、 を有するインクジェットヘッド、及び前記液体が吐出さ
    れる被プリント材を搬送するための搬送手段を有するイ
    ンクジェット装置において、 前記インクジェットヘッド用基板は前記発熱抵抗層と
    前記電極との間に、段差を生じないように成膜された前
    記発熱部を被覆する薄膜中間層を有しており、該薄膜中
    間層は少なくとも前記発熱部上で絶縁物となっているこ
    とを特徴とするインクジェット装置。
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