JPH08197437A - ボルト・ナット締め工具 - Google Patents

ボルト・ナット締め工具

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JPH08197437A
JPH08197437A JP1266495A JP1266495A JPH08197437A JP H08197437 A JPH08197437 A JP H08197437A JP 1266495 A JP1266495 A JP 1266495A JP 1266495 A JP1266495 A JP 1266495A JP H08197437 A JPH08197437 A JP H08197437A
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JP
Japan
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bolt
rotating body
nut
driven
tightening tool
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JP1266495A
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English (en)
Inventor
Akihiro Aoki
昭博 青木
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭い空間内でも簡単にボルト締めを行なうこ
とのできるボルト・ナット締め工具を提供すること。 【構成】 ボルト・ナット締め工具1では、ケースから
突出する六角形の軸体31、32を備える駆動側回転体
3と、ソケット装着孔51が形成された従動側回転体5
との間にローラチェーン80が架けられている。このた
め、軸体31をラチェットハンドル4の六角穴41に嵌
めて、ラチェットハンドル4を廻すと、駆動側回転体3
が回転し、その回転力は、ローラチェーン80を介して
従動側回転体5に伝達され、従動側回転体5が回転す
る。このため、ナットNの取付け位置から離れた位置で
ラチェットハンドル4を操作して、ナットNを締めた
り、緩めたりすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中に埋設するパイプ
を溝の中で連結する時のように狭い空間内でボルト締め
を行なう際に用いるボルト・ナット締め工具に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】地中にパイプを敷設していく際には、図
10に示すように、まず、パイプPを埋設するための溝
Hを掘った後、そこにパイプPを敷設し、パイプPのフ
ランジF同士を合わせた状態でボルトBにナットNを締
めていく。かかるボルト締めには、ラチェットハンドル
100(ソケットレンチ用のハンドル)の頭部101に
ソケット102を付け、このソケット102でナットN
を保持しながらラチェットハンドル100を廻す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、ラチェットハンドル100で下方に位置するナ
ットNを直接締めるには、パイプPの幅よりもかなり広
くて、かつパイプPの埋設位置よりもかなり深い溝Hを
深く掘っておき、ラチェットハンドル100を廻せるだ
けの大きな空間をパイプPの下方に確保する必要があ
る。このため、溝Hを深く掘る分だけ作業に手間がかか
るという問題点がある。また、パイプP自身がボルト締
め作業の障害物であるため、作業者は、パイプPを抱き
かかえるようにしてパイプPの裏側に手をまわし、この
姿勢でラチェットハンドル100を手探りで廻す必要が
ある。このため、作業者は、不自然な姿勢で作業を行な
うので、作業に手間がかかるだけなく、かかる作業は、
苦痛を伴う作業である。
【0004】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
狭い空間内でも簡単にボルト締めを行なうことのできる
ボルト・ナット締め工具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、ボルトやナットの取付け位置から離れ
た位置でレンチを廻してボルトやナットの締め付け作業
や緩め作業を行なうために、ボルト・ナット締め工具に
対し、 (a)所定の長さ寸法を備えるケース (b)スプロケットを備え、ケースの一方側端部でレン
チによって廻される駆動側回転体 (c)スプロケットを備え、ケースの他方側端部でボル
ト頭やナットを保持可能な従動側回転体 (d)この従動側回転体のスプロケットと駆動側回転体
のスプロケットに架けられたチェーンを備え、駆動側回
転体の回転を従動側回転体に伝達するチェーン伝動機構 を設けたことに特徴を有する。
【0006】本発明では、従動側回転体には、ボルト頭
やナットを保持するためソケットを着脱可能なソケット
装着孔を設け、従動側回転体は、ソケットを介してボル
ト頭やナットを保持することが好ましい。
【0007】本発明では、チェーンを駆動側回転体と従
動側回転体との間で八の字に架けることが好ましい。
【0008】本発明では、かかるボルト・ナット締め工
具を二本以上連結してなるボルト・ナット締め工具ユニ
ットを構成することが好ましい。すなわち、一方のボル
ト・ナット締め工具の従動用回転体でボルト頭やナット
を保持するとともに、このボルト・ナット締め工具の駆
動側回転体には、レンチに代えて、他方のボルト・ナッ
ト締め工具の従動用回転体を連結し、このボルト・ナッ
ト締め工具の駆動側回転体をレンチで回転させることに
より、一方のボルト・ナット締め工具の従動用回転体を
回転させることが好ましい。
【0009】また、駆動側回転体と従動側回転体との間
には、一体に回転可能な第1および第2のスプロケット
を備える中継用回転体を設け、チェーン伝動機構には、
中継用回転体の第1のスプロケットと駆動側回転体のス
プロケットとの間に架けられた第1のチェーンと、中継
用回転体の第2のスプロケットと従動側回転体のスプロ
ケットとの間に架けられた第2のチェーンとを設けるこ
とが好ましい。
【0010】
【作用】本発明に係るボルト・ナット締め工具では、レ
ンチによって廻される駆動側回転体とボルト頭やナット
を保持可能な従動側回転体とをチェーン伝動機構で機構
的に接続してあるため、ボルト・ナット締め工具の長さ
分だけ、ボルトやナットの取付け位置からずらした位置
でレンチを廻すことができる。従って、障害物を避けた
位置でレンチを扱うことができるので、狭い溝の中など
でも、ボルトやナットを締める作業や緩める作業を簡単
に行なうことができる。また、歯車機構と異なり、チェ
ーン伝動機構を利用しているので、ボルト・ナット締め
工具を長くしても、その幅寸法や厚さ寸法が小さいまま
であるとともに、軽量化に適している。
【0011】
【実施例】図面を参照して、本発明の実施例を説明す
る。
【0012】〔実施例1〕図1は、本例のボルト・ナッ
ト締め工具の外観および使用方法を示す斜視図、図2
は、その分解斜視図、図3(a)は、図1のX−X′線
における断面図、図3(b)は、図1のY−Y′線にお
ける断面図である。
【0013】図1において、本例のボルト・ナット締め
工具1は、長くて薄いケース体2の内部に構成されてお
り、このケース体2は、金属製の第1のケース21、お
よび金属製の第2のケース22を合わせた構造になって
いる。
【0014】第2のケース22の一方側端部221に
は、円形の穴222が形成されており、そこからは、六
角形の軸体31が突出している。この六角形の軸体31
は、ラチェットハンドル4(ソケットレンチ用のハンド
ル)の頭部40に形成されている六角穴41に嵌まる形
状および大きさである。
【0015】第2のケース22の他方側端部223に
も、円形の穴224が形成されており、そこからは、六
角形のソケット装着孔51が見えている。この六角形の
ソケット装着孔51は、ラチェットハンドル4の穴41
と同じ形状および大きさであるため、ソケットレンチに
用いられているソケット6の基部61を嵌め込み可能で
ある。なお、ソケット6の先端部62には、ナットNを
保持するための穴63が形成されており、締めるべきナ
ットNの径に応じたサイズの穴63を備えるソケット6
がソケット装着孔51に嵌められている。
【0016】なお、図2および図3に示すように、第1
のケース21の一方側端部211にも、円形の穴212
が形成されており、そこからは、軸体31と同じ形状お
よび大きさの六角形の軸体32が突出している。また、
第1のケース21の他方側端部213にも、円形の穴2
14が形成されており、そこからも、六角形のソケット
装着孔51が見えている。
【0017】このように構成したボルト・ナット締め工
具1の内部構造を、図2および図3を参照して説明す
る。
【0018】図2および図3において、ケース体2を構
成する第1のケース21、および第2のケース22で
は、第2のケース22の内側に第1のケース21を嵌め
込むようになっている。第1のケース21の一方側端部
211には、その内側に筒状の受け部215が形成さ
れ、他方側端部213にも、その内側に筒状の受け部2
16が形成されている。同様に、第2のケース22の一
方側端部221には、その内側に筒状の受け部225が
形成され、他方側端部223にも、その内側に筒状の受
け部226が形成されている。ここで、第1のケース2
1と第2のケース22とを重ね合わせたとき、受け部2
15、225同士が対峙し合い、受け部216、226
同士が対峙し合うようになっている。
【0019】かかる状態で、受け部215、225によ
って、六角形の軸体31、32が一体に形成された駆動
側回転体3が支持され、受け部216、226によっ
て、ソケット装着孔51が形成された従動側回転体5が
支持されている。すなわち、駆動側回転体3では、その
両面に環状の溝33、34が形成され、そこに受け部2
15、225の先端部が嵌まっている。また、従動側回
転体5でも、その両面に環状の溝53、54が形成さ
れ、そこに受け部216、226の先端部が嵌まってい
る。このため、駆動側回転体3および従動側回転体5
は、受け部215、225、216、226を中心に回
転可能な状態で支持されている。
【0020】ここで、駆動側回転体3は、その外周部に
スプロケット36が形成され、従動側回転体5も、その
外周部にスプロケット56が形成されている。駆動側回
転体3および従動側回転体5は、各スプロケット36、
56にローラチェーン80が架けられ、このローラチェ
ーン80を利用したチェーン伝動機構8によって機構的
に接続されている。このため、図1に示すように、駆動
側回転体3の六角形の軸体31(または軸体32)をラ
チェットハンドル4の六角穴41に嵌めて、ラチェット
ハンドル4を廻すと、駆動側回転体3が回転し、その回
転力は、ローラチェーン80を介して従動側回転体5に
伝達され、従動側回転体5が回転するようになってい
る。なお、ケース体2に形成されている小さな孔29
は、チェーン伝動機構8に対する注油孔である。
【0021】このような構成のボルト・ナット締め工具
1の使用方法を、図4(a)、(b)を参照して説明す
る。図4(a)は、地中のパイプを穴の中で連結する作
業を模式的に示す平面図、図4(b)は、この現場を模
式的に示す正面図である。
【0022】図4(a)、(b)に示すように、地中に
埋設されたパイプP1に接続されている旧いパイプP2
を新たなパイプに交換する場合には、まず、パイプP
1、P2の埋設位置にまで届く溝Hを掘った後、パイプ
P1、P2のフランジF1、F2同士を接続するボルト
Bに付けられたナットNを緩める。かかる作業におい
て、フランジF1、F2の上方に位置するナットNを緩
める際には、作業者は、ナットNの取付け部分を直接見
ることができるとともに、そこに手が簡単届くので、ナ
ットNを簡単に締めることができる。
【0023】これに対して、フランジF1、F2の下方
位置にあるナットNを締めるには、作業者からはナット
Nの取付け部分を直接見ることができないとともに、そ
こには手が簡単には届かない。従って、かかる作業を行
なう場合には、従来、深くて大きな溝を掘っていたが、
本例のボルト・ナット締め工具1を用いれば、以下に説
明するように、溝Hは、最小限の深さで、しかも小さく
掘るだけでよい。
【0024】すなわち、本例のボルト・ナット締め工具
1を用いる場合には、まず、図1に示すように、ナット
Nの大きさに合ったソケット6を準備し、このソケット
6の基部61をソケット装着孔51に嵌め込む。
【0025】この状態で、図4(a)、(b)に示すよ
うに、ボルト・ナット締め工具1の先端部(従動側回転
体5がある方)をパイプP1、P2(フランジF1、F
2)の下側にまわし、ソケット6の穴63にナットNを
嵌める。このとき、ボルト・ナット締め工具1を水平に
寝かせ、その基端部(駆動側回転体3がある方)がパイ
プP1、P2の下側から側方に出た状態とする。
【0026】次に、ボルト・ナット締め工具1の軸体3
1、32のうちの一方をラチェットハンドル4の六角穴
41を嵌める。
【0027】しかる後に、ラチェットハンドル4を所定
の方向に廻す。その結果、駆動側回転体3が回転すると
ともに、その回転力がローラチェーン80を介して従動
側回転体5に伝達され、ナットNは、従動側回転体5と
ともに回転して緩む。
【0028】また、旧いパイプP2と新たなパイプP3
とを交換した後、ナットNを締める場合も、同じよう
に、ボルト・ナット締め工具1の先端部をパイプP1、
P3の下側にまわし、ソケット6の穴63にナットNを
嵌める。このとき、ボルト・ナット締め工具1を水平に
寝かせ、その基端部がパイプP1、P3の下側から側方
に出た状態とする。次に、ボルト・ナット締め工具1の
軸体31、32のうちの一方をラチェットハンドル4の
六角穴41を嵌める。しかる後に、ラチェットハンドル
4を所定の方向に廻す。その結果、駆動側回転体3が回
転するとともに、その回転力がローラチェーン80を介
して従動側回転体5に伝達され、ナットNは、従動側回
転体5とともに回転して締まる。
【0029】このように、本例のボルト・ナット締め工
具1を用いれば、パイプP1〜P3の下側から側方にボ
ルト・ナット締め工具1の基端部を引き出し、この状態
で、ラチェットハンドル4を操作すればよく、パイプP
1〜P3を抱きかかえるようにしてその下側に手をまわ
す必要がない。従って、作業者は、不自然な姿勢で作業
を行なう必要がないので、手間がかからず、楽である。
しかも、溝Hの深さは、パイプP1〜P3の埋設深さよ
りもやや深め掘ればよく、浅い溝でよいので、その分だ
け作業に手間がかからない。
【0030】また、チェーン伝動機構8を利用している
ので、ボルト・ナット締め工具1を長くしても、その幅
寸法や厚さ寸法が大きくならないとともに、その軽量化
を図ることもできる。
【0031】なお、図4(a)、(b)では、地中に埋
設するパイプP1、P2、P3の連結部分をあくまで模
式的に示してあるが、実際の作業では、ダクタイル管な
どを用いた継手接合を行なうことが多い。かかる接合作
業では、連結後のボルトの傾きやゴム輪の状態などに大
きな注意を要するが、本例のように、無理なくナットN
を締めることができれば、ナットNの締め具合を確実に
調整できるという利点もある。
【0032】〔実施例2〕なお、実施例1では、駆動側
回転体3および従動側回転体5に対してローラチェーン
80を単純に架けただけであるため、駆動側回転体3を
廻す方向と、従動側回転体5が回る方向が同じである
が、図5に模式的に示すように、ローラチェーン80の
架け方を変えて、駆動側回転体3を廻す方向と、従動側
回転体5が回る方向とを反対にしてもよい。すなわち、
本例のボルト・ナット締め工具1Aでは、駆動側回転体
3と従動側回転体5との間においてローラチェーン80
を八の字に架けてある。また、ローラチェーン80が交
差部分などで絡まないように、ケース体2の内部には、
ローラチェーン80のガイド81などを設けてある。そ
の他の構造は、実施例1と同じであるため、対応する部
分には同じ符号を付してそれらの説明を省略する。
【0033】このように、ローラチェーン80の架け方
を変えるだけで、ボルト・ナット締め工具1Aの表裏
(第1のケース21の側、第2のケース22の側)のう
ち、いずれの側でナットNを保持し、いずれの側でラチ
ェットハンドル4を駆動側回転体3に連結する場合で
も、その使用状況に合った回転方向を設定できる。
【0034】〔実施例3〕なお、以下に示す実施例で
も、基本的な構成は、実施例1と同じであるため、対応
する部分には同じ符号を付して、それらの詳細な説明
は、省略する。
【0035】図6(a)に模式的に示すように、本例の
ボルト・ナット締め工具1Bでは、ケース体2の内部に
おいて、駆動側回転体3と従動側回転体5との間には、
第1のスプロケット71および第2のスプロケット72
を備える中継用回転体7が回転可能な状態で配置されて
いる。ここで、図6(b)に示すように、中継用回転体
7は、第1および第2のスプロケット71、72とが一
体に形成されているため、これらのスプロケット71、
72は、一体に回転するようになっている。従って、駆
動側回転体3から従動側回転体5に回転力を伝達するた
めのチェーン伝動機構8には、図6(a)に示すよう
に、中継用回転体7の第1のスプロケット71と駆動側
回転体3のスプロケット36との間に架けられた第1の
ローラチェーン82と、中継用回転体7の第2のスプロ
ケット72と従動側回転体5のスプロケット56との間
に架けられた第2のローラチェーン83とが設けられて
いる。それ故、実施例2と同様な効果を奏する。
【0036】さらに、本例では、中継用回転体7を設け
たことにより、ケース体2を長手方向の略中央部分で屈
曲部25でL字型に曲げることが簡単である。その結
果、ボルト・ナット締め工具1Bでは、図7にその使用
方法を模式的に示すように、パイプP1〜P3の下側か
ら側方にボルト・ナット締め工具1Bの中央部分を引き
出せるだけでなく、パイプP1〜P3(ボルト締め作業
の障害物)を迂回して、その基端部を上方に向けて立ち
上げることもできる。それ故、ボルト・ナット締め工具
1Bの軸体31、32がパイプP1〜P3の上方に位置
するので、作業者は、深く屈まなくても、軸体31、3
2にラチェットハンドル4の六角穴41を嵌め、ラチェ
ットハンドル4を廻すことができるので、作業がより楽
である。
【0037】〔実施例4〕図8(a)は、本例のボルト
・ナット締め工具を模式的に示す側面図である。
【0038】本例のボルト・ナット締め工具1Cには、
長手方向に独立した2つのケース体2A、2Bを用いて
ある。これらのケース体2A、2Bの連結部分2Cに
は、実施例3と同様に、第1のスプロケット71および
第2のスプロケット72を備える中継用回転体7が回転
可能な状態で配置されている。図8(b)に示すよう
に、中継用回転体7は、第1および第2のスプロケット
71、72とが比較的長い連結軸74を介して一体に形
成されているため、これらのスプロケット71、72
は、一体に回転するとともに、ケース体2A、2Bに別
々に配置可能である。すなわち、第1のスプロケット7
1は、ケース体2Aの側に配置され、第2のスプロケッ
ト72は、ケース体2Bの側に配置されている。
【0039】また、2つのケース体2A、2Bは、連結
部分2Cを中心に矢印Sで示すように、折り畳む方向お
よび押し広げる方向の双方に回転可能である。それ故、
本例のボルト・ナット締め工具1Cを用いて、図7に示
すような作業を行なう場合には、まず、ケース体2A、
2Bを所定の角度に折り曲げて、ボルト・ナット締め工
具1Cを所定の位置にセットし、併せて、ラチェットハ
ンドル4を廻したときに、ケース体2A、2Bが連結部
2Cで折れたり、拡がったりしないように固定しておけ
ば、ラチェットハンドル4を廻すだけで、駆動側回転体
3、中継用回転体7、および従動用回転体5が回転し、
ナットNを締めたり、緩めたりすることができる。しか
も、作業スペースに応じて、ケース体2A、2Bがなす
角度を調整し、障害物を簡単に迂回できるとともに、折
り畳んで携帯できるといった利点もある。
【0040】〔実施例5〕なお、実施例1に係るボルト
・ナット締め工具1を2本用いてボルト・ナット締め工
具ユニット1Uを構成し、実施例3または実施例4と同
じ方法で使用することも可能である。すなわち、図9
(a)に示すように、実施例1に係るボルト・ナット締
め工具1′、1″を準備し、それらを図9(b)に示す
ように連結する。
【0041】かかる連結を行なうにあたっては、一方の
ボルト・ナット締め工具1′の従動用回転体5でボルト
頭やナットをソケット6(図示せず。)で保持するとと
もに、このボルト・ナット締め工具1′の駆動側回転体
3の軸体31、32には、ラチェットハンドル4の六角
穴41に代えて、他方のボルト・ナット締め工具1″の
従動用回転体5のラチェット装着孔51を嵌める。この
状態で、ボルト・ナット締め工具1″の駆動側回転体5
の軸体31、32には、ラチェットハンドル4の六角穴
41(図示せず。)を嵌める。
【0042】このようにして2つのボルト・ナット締め
工具1′、1″を連結した状態で、ラチェットハンドル
4を廻すと、ボルト・ナット締め工具1″では、駆動側
回転体3の回転がローラチェーン8を介して従動用回転
体5に伝達される。さらに、従動用回転体5の回転は、
ボルト・ナット締め工具1′において、駆動側回転体3
に伝達された後に、ローラチェーン8を介して従動用回
転体5に伝達される。
【0043】その結果、ナットNが回転する。
【0044】このように、本例のボルト・ナット締め工
具ユニット1Uでは、それぞれ別個に利用できる2つの
ボルト・ナット締め工具1′、1″を連結するだけで、
たとえば、図7に示すような作業を行なう場合には、パ
イプP1〜P3の裏側から側方にボルト・ナット締め工
具1′を引き出せるので、実施例1と同様な効果を奏す
るだけでなく、そこからボルト・ナット締め工具1′を
上方に向けて立ち上げることもできる。それ故、ボルト
・ナット締め工具1′の軸体31、32がパイプP1〜
P3の上方に位置するので、作業者は、深く屈まなくて
も、軸体31、32にラチェットハンドル4の六角穴4
1を嵌め、ラチェットハンドル4を廻すことができる。
【0045】〔その他の実施例〕なお、上記のいずれの
実施例でも、従動側回転体5でボルト頭やナットを保持
する目的に、ソケット装着孔51を設け、そこにソケッ
ト6を嵌めてボルト頭やナットを保持するようにして、
ソケット6を交換するだけでサイズの異なるボルト頭や
ナットを保持できるようにしたが、特定のサイズのボル
ト頭やナットを保持できればよい場合には、ソケット装
着孔51に代えて、特定のサイズの六角穴を形成しても
よい。また、軸体31、32についても、ラチェットレ
ンチや片口メガネレンチの頭部に形成されている穴に嵌
まる形状であれば、その形状については、限定がない。
【0046】また、ボルト・ナット締め工具の長さ寸法
についても限定がない。
【0047】さらに、いずれのボルト・ナット締め工具
でも、左右両面で、軸体31、32が突出するととも
に、ソケット装着孔51が覗く構造であったが、作業内
容が限られている場合には、一方側のみで、軸体が突出
するとともに、ソケット装着孔が覗く構造でもよい。こ
の場合には、駆動側回転体3や従動側回転体5をケース
体2の内部で回転可能な状態に支持する際に、設計上の
自由度が高まるので、ベアリング機構を備えた軸受けな
どを用いて、駆動側回転体3や従動側回転体5を支持し
てもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るボル
ト・ナット締め工具では、レンチによって廻される駆動
側回転体と、ボルト頭やナットを保持可能な従動側回転
体とをチェーン伝動機構で機構的に接続したことに特徴
を有する。従って、本発明によれば、ボルト・ナット締
め工具の長さ分だけは、ボルトやナットの取付け位置か
らずらした位置でレンチを廻すことができるので、狭い
溝の中などでもボルトやナットを締める作業や緩める作
業を簡単に行なうことができる。また、チェーン伝動機
構を利用しているので、ボルト・ナット締め工具を長く
しても、その幅寸法や厚さ寸法を小さくできるととも
に、その軽量化を図ることもできる。
【0049】チェーンを駆動側回転体と従動側回転体と
の間で八の字に架けた場合には、駆動側回転体が回る方
向と従動側回転体が回る方向とを反対に設定することも
簡単である。
【0050】駆動側回転体と従動側回転体との間に、第
1および第2のスプロケットを備える中継用回転体を配
置し、これらの回転体をチェーン伝動機構で接続した場
合にも、駆動側回転体が回る方向と従動側回転体が回る
方向とを反対に設定することが簡単であるとともに、折
れ曲がったボルト・ナット締め工具を簡単に製造でき
る。ここで、折れ曲がったボルト・ナット締め工具を用
いた場合には、ボルトやナットの取付け位置近くの障害
物を簡単に迂回できるので、一層便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るボルト・ナット締め工
具の外観および使用方法を示す斜視図である。
【図2】図1に示すボルト・ナット締め工具の内部構造
を示す分解斜視図である。
【図3】(a)は、図1のX−X′線における断面図、
(b)は、図1のY−Y′線における断面図である。
【図4】(a)は、図1に示すボルト・ナット締め工具
を用いて地中への埋設パイプの交換作業を模式的に示す
平面図、(b)は、それを模式的に示す正面図である。
【図5】本発明の実施例2に係るボルト・ナット締め工
具を模式的に示す側面図である。
【図6】(a)は、本発明の実施例3に係るボルト・ナ
ット締め工具を模式的に示す側面図、(b)は、それに
用いた中継用回転体の斜視図である。
【図7】図6に示すボルト・ナット締め工具を用いて地
中への埋設パイプの交換作業を模式的に示す正面図であ
る。
【図8】(a)は、本発明の実施例4に係るボルト・ナ
ット締め工具を模式的に示す側面図、(b)は、それに
用いた中継用回転体の斜視図である。
【図9】本発明の実施例4に係るボルト・ナット締め工
具ユニットを模式的に示す分解図、(b)は、このユニ
ットを模式的に示す側面図である。
【図10】従来の地中への埋設パイプの交換作業を模式
的に示す正面図である。
【符号の説明】
1、1′、1″、1A、1B、1C・・・ボルト・ナッ
ト締め工具 1U・・・ボルト・ナット締め工具ユニット 2・・・ケース体 2A、2B・・・ケース体 2C・・・ケース体の連結部分 3・・・駆動側回転体 31、32・・・六角形の軸体 36、56・・・スプロケット 4・・・ラチェットハンドル(ソケットレンチ用のハン
ドル) 40・・・ラチェットハンドルの頭部 41・・・六角穴 5・・・従動側回転体 51・・・六角形のソケット装着孔 6・・・ソケット 7・・・中継用回転体 71・・・第1のスプロケット 72・・・第2のスプロケット 74・・・スプロケットの長い連結軸 8・・・チェーン伝動機構 80・・・ローラチェーン 82・・・第1のローラチェーン 83・・・第2のローラチェーン H・・・溝 P1、P2、P3・・・パイプ F1、F2・・・フランジ N・・・ナット B・・・ボルト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトやナットの取付け位置から離れた
    位置でレンチを廻してボルトやナットの締め付け作業や
    緩め作業を行なうためのボルト・ナット締め工具であっ
    て、 所定の長さ寸法を備えるケースと、 スプロケットを備え、前記ケースの一方側端部でレンチ
    によって廻される駆動側回転体と、 スプロケットを備え、前記ケースの他方側端部でボルト
    頭やナットを保持可能な従動用回転体と、 この従動用回転体のスプロケットと前記駆動側回転体の
    スプロケットに架けられたチェーンを備え、前記駆動側
    回転体の回転を前記従動側回転体に伝達するチェーン伝
    動機構とを有することを特徴とするボルト・ナット締め
    工具。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記従動側回転体に
    は、ボルト頭やナットを保持するためソケットを着脱可
    能なソケット装着孔が形成され、前記従動側回転体は、
    前記ソケットを介してボルト頭やナットを保持すること
    を特徴とするボルト・ナット締め工具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記チェー
    ンは、前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間で八
    の字に架けられていることを特徴とするボルト・ナット
    締め工具。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記駆動側
    回転体と前記従動側回転体との間には、一体に回転可能
    な第1および第2のスプロケットを備える中継用回転体
    を有し、前記チェーン伝動機構は、前記中継用回転体の
    第1のスプロケットと前記駆動側回転体のスプロケット
    との間に架けられた第1のチェーンと、前記中継用回転
    体の第2のスプロケットと前記従動側回転体のスプロケ
    ットとの間に架けられた第2のチェーンとを有すること
    を特徴とするボルト・ナット締め工具。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかの項に規定
    するボルト・ナット締め工具を二本連結してなるボルト
    ・ナット締め工具ユニットであって、一方のボルト・ナ
    ット締め工具の従動用回転体側でボルト頭やナットを保
    持するとともに、このボルト・ナット締め工具の駆動側
    回転体には、レンチに代えて、他方のボルト・ナット締
    め工具の従動用回転体を連結し、このボルト・ナット締
    め工具の駆動側回転体をレンチで回転させることによ
    り、前記一方のボルト・ナット締め工具の従動用回転体
    を回転させることを特徴とするボルト・ナット締め工具
    ユニット。
JP1266495A 1995-01-30 1995-01-30 ボルト・ナット締め工具 Pending JPH08197437A (ja)

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