JPH08197337A - 微細放電加工装置 - Google Patents

微細放電加工装置

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JPH08197337A
JPH08197337A JP1195295A JP1195295A JPH08197337A JP H08197337 A JPH08197337 A JP H08197337A JP 1195295 A JP1195295 A JP 1195295A JP 1195295 A JP1195295 A JP 1195295A JP H08197337 A JPH08197337 A JP H08197337A
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JP
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electrode
replacement
shaft
attaching
detaching
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JP1195295A
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Kiyohiko Tateyama
清彦 館山
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、三次元形状の加工を高精度に行な
うことができる微細放電加工装置を提供する。 【構成】 本発明の微細放電加工装置1は、被加工物1
3が絶縁液16に浸されて配置された加工槽12と、微
細径ワイヤと支持部材とを一体化した電極24と、前記
電極24を着脱手段を介して着脱可能に保持する電極軸
17と、前記電極24と前記被加工物13の間に放電電
力を供給する電源31と、複数の交換用電極を着脱手段
を介して着脱可能に保持する交換用電極保持手段と、前
記電極軸17に保持された電極24の消耗量を測定し交
換の要否を判断する判断手段と、この判断手段の判断結
果に基づき前記電極24と前記交換用電極との交換を制
御する電極交換制御手段と、前記電極24と前記被加工
物13及び前記電極24と前記交換電極保持手段とを各
々相対的に位置決めする駆動手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細放電加工装置に関
し、より詳しくは、マイクロ部品、マイクロ金型等の加
工に好適な微細放電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内視鏡等医療機器をはじめ、精密
機器、マイクロマシン開発等において部品の微小化、高
精度化が要望されている。この要望に応える加工装置と
して微細放電加工装置が開発されている。従来の微細放
電加工装置としては、「応用機械工学1991年12月
号124乃至129頁(発行所:株式会社大河出版)」
に記載されている構成が知られている。
【0003】以下、図9を参照して従来の微細放電加工
装置について説明する。この微細放電加工装置は、図9
に示すように、電極101と、加工槽102内の絶縁液
103に浸された被加工物104とに電源105を接続
している。電極101はZ方向駆動手段106によりZ
方向に駆動可能となっており、被加工物104はXY方
向駆動手段107によりXY方向に駆動可能となってい
る。前記Z方向駆動手段106及びXY方向駆動手段1
07は、位置決め制御部108に接続されている。
【0004】この微細放電加工装置において、前記電源
105により電極101、被加工物104間に放電電力
を印加しながら、電極101と被加工物104とを接近
させると、電極101と被加工物104との間に放電が
生じ、被加工物104の電極101に対向する部分が溶
融除去される。
【0005】この場合に、前記位置決め制御部108に
よりZ方向駆動手段106及びXY方向駆動手段107
が制御され、電極101と被加工物104とが任意位置
に位置決めされ、三次元形状の加工が行なわれる。この
際、電極101として微細径の電極を使用し、単発の放
電エネルギーを微小にすることにより、被加工物104
の微細な加工が可能となる。
【0006】次に、図10を参照して従来の微細放電加
工装置に用いる電極保持手段について説明する。この電
極保持手段は、図10に示すように、筒状に形成した回
転マンドレル111を備え、この回転マンドレル111
の先端部にセラミックからなる案内管112が装着さ
れ、この案内管112の内側にセラミックからなる支持
管113が挿入保持されている。前記電極101は微細
径ワイヤからなり前記支持管113に挿通され、回転マ
ンドレル111の回転中心に一致する状態で保持されて
いる。
【0007】また、前記電極101は、後端部が回転マ
ンドレル111の後端部内側でニッケル等からなる保持
管114に圧入保持され、回転マンドレル111の後端
部に放射方向に配設されたネジ(イモネジ)115によ
り保持管114と共に回転マンドレル111内部におい
て電気導通可能に締結保持されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の欠点は
次のようになる。即ち、前記電極101は被加工物10
4の溶融除去加工の進行に伴い必ず消耗する。そして、
電極101として微細径ワイヤが用いられているため強
度に劣り、前記支持管113からの突出量を大きくでき
ない。従って、一度の電極取り付けにより加工可能な加
工量には限界があり、特に加工対象形状が微細となるほ
ど微細径の電極101が必要であり、加工可能な加工量
の限界値は小さくなる。
【0009】上述のように電極消耗により加工が不可能
となった時には、前記ネジ115を緩め、手動で保持筒
114と共に電極101を繰出し、ネジ115を締め直
して再使用するか、又は、前記保持筒114と共に電極
101を手動で交換し再使用していた。従って、電極1
01の消耗量に応じて、電極101の繰出し作業又は交
換作業を頻繁に行なう必要があり、手間と時間がかかり
作業能率の低下を招いていた。
【0010】また、放電加工は、機械加工に比べると長
時間の加工時間を要する加工法であり、特に高精度に加
工を行なう場合、荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加工等
の工程順により精度を向上させる。このため、加工中、
微細放電加工装置の操作者が、長時間に亘って電極10
1の消耗の監視をし、電極101の消耗量に応じて、電
極101の繰出し作業又は交換作業を行なう必要があ
り、その度に加工を中断することになる。これでは、長
時間の連続自動運転が不可能であり、荒加工、中仕上げ
加工、仕上げ加工等の各加工工程に自動的に移行するこ
とができないという問題もあった。
【0011】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、電極を消耗量に応じて自動的に交換でき、加工総
量が多く長時間の加工時間が要求される場合でも連続自
動運転が可能であり、荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加
工等の各加工工程にも自動的に移行することが可能であ
り、三次元形状の加工を高精度に行なうことができる微
細放電加工装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の微細放電
加工装置は、被加工物が絶縁液に浸されて配置された加
工槽と、微細径ワイヤと支持部材とを一体化した電極
と、前記電極を着脱手段を介して着脱可能に保持する電
極軸と、前記電極と前記被加工物の間に放電電力を供給
する電源と、複数の交換用電極を着脱手段を介して着脱
可能に保持する交換用電極保持手段と、前記電極軸に保
持された電極の消耗量を測定し交換の要否を判断する判
断手段と、この判断手段の判断結果に基づき前記電極と
前記交換用電極との交換を制御する電極交換制御手段
と、前記電極と前記被加工物及び前記電極と前記交換電
極保持手段とを各々相対的に位置決めする駆動手段とを
有するものである。
【0013】請求項2記載の微細放電加工装置は、請求
項1記載の微細放電加工装置における前記電極と電極軸
との着脱手段、前記前記電極と交換用電極保持手段との
着脱手段を、各々締結、弛緩の方向が逆の2つのネジ結
合により構成したものである。
【0014】請求項3記載の微細放電加工装置は、請求
項1記載の微細放電加工装置における前記電極と電極軸
との着脱手段、前記電極と交換用電極保持手段との着脱
手段は,常温、高温の状態により開閉する爪片を用いて
構成され、前記電極軸は、前記複数の交換用電極を保持
する交換用電極保持手段を内蔵する構成としたものであ
る。
【0015】
【作用】請求項1記載の微細放電加工装置の作用は以下
の通りである。即ち、前記電源により前記電極と前記被
加工物の間に放電電圧を印加しながら、駆動手段により
電極を駆動し被加工物に接近させると、電極と被加工物
の間に放電が生じ、被加工物における前記電極に対向す
る部分が溶融除去される。前記電極は、電極軸に取り付
けた際、微細径ワイヤが電極軸の回転軸に一致するよう
に支持部材に着脱手段により取り付けられた構成となっ
ているため、任意の加工設定位置で被加工物の除去加工
を高精度に行うことができる。
【0016】前記電極と被加工物が駆動手段により順次
任意の加工設定位置に位置決めされることにより加工が
進行し、三次元形状の加工が行われる。加工の進行に伴
い電極の微細径ワイヤが消耗する。微細径ワイヤの消耗
により加工が不可能となる前に、前記判断手段は、事前
に加工条件に応じた電極消耗データによる加工量に応じ
た消耗量の予測結果から電極の交換を判断するか、又
は、電極消耗量測定を加工中定期的に行ない電極の交換
を判断する。
【0017】前記判断手段により、電極の交換が必要と
判断されると、電極交換制御手段は、駆動手段に指令を
出し電極を交換用電極保持手段まで移動させ、電極を電
極軸から外し、交換用電極を電極軸に取付ける。電極軸
に取り付けられた交換用電極は、任意の加工設定位置に
移動され、引続き加工が進められる。前記交換用電極
は、交換用電極保持手段上に複数用意され、加工の進行
に伴い順次電極交換作業が自動的に行われるので、長時
間の連続自動運転が可能であり、荒加工、中仕上げ加
工、仕上げ加工等の各加工工程に自動的に移行すること
が可能である。
【0018】荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加工と各加
工工程に進むに従い、各加工工程での加工総量は小さく
なるため、電極の消耗量も小さくなる。従って、各加工
工程毎に新たな交換用電極を使用することにより、電極
の消耗による加工設定位置と実際の加工位置とのずれを
小さくすることができ、三次元形状の加工においても高
精度な加工を行なう。
【0019】請求項2記載の微細放電加工装置の作用は
以下の通りである。即ち、前記電極と電極軸とが互いに
螺合するネジ結合で取り付けられており、また、前記電
極と交換用電極保持手段もまた同様のネジ結合で構成さ
れ、互いに締結、弛緩の方向が逆となっているため、電
極軸を回転させることにより、電極の交換作業を速やか
に行うことができる。
【0020】請求項3記載の微細放電加工装置の作用は
以下の通りである。即ち、前記電極と電極軸との着脱手
段が常温、高温で開閉する爪片からなり、また、交換用
電極を保持した交換用電極保持手段を電極軸の内部に備
えているのて、前記爪片に温度変化を与えることで少な
い動作で迅速に消耗した電極と交換用電極との交換作業
を行なうことがでるきる。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。
【0022】(第1実施例)本発明の第1実施例を図1
乃至図3を参照しながら説明する。図1は本発明の第1
実施例における微細放電加工装置1を示す要部の断面正
面図であり、図2は微細放電加工装置1の電極保持手段
2を示す一部拡大断面図であり、図3は微細放電加工装
置1の交換用電極保持手段14を示す一部拡大断面図で
ある。
【0023】(構成)図1を参照して本実施例の微細放
電加工装置1の全体の構成を説明する。この微細放電加
工装置1は、XYステージ11上に加工槽12が配設さ
れ、加工槽12内には被加工物13及び交換用電極保持
手段14、判断手段としての電極消耗量測定ピン15が
同程度の高さに揃うように配置され、駆動手段を構成す
るXYステージ11の駆動により一体となって移動する
ようになっている。
【0024】また、前記加工槽12内には絶縁液16が
注入されており、被加工物13及び交換用電極保持手段
14、電極消耗量測定ピン15を浸している。また、前
記加工槽12の上部には、導電性材料からなる電極軸1
7をその一端が被加工物13に対向し、かつ、駆動手段
を構成するZステージ18によるZ方向の移動及びモー
タ19による回転が可能な状態で配置されている。前記
電極軸17の被加工物13に対向する側の端部には電極
24が取付けられている。
【0025】前記電極軸17、被加工物13及び電極消
耗量測定ピン15は電源31に接続されており、それぞ
れ電極軸17と被加工物13の間及び電極軸17と電極
消耗量測定ピン15との間に放電電圧を供給できるよう
になっている。
【0026】前記XYステージ11、Zステージ18及
びモータ49は、コントローラ20に接続されており、
コントローラ20の指令により、電極14と被加工物1
3のX−Y−Zの任意位置への位置決めと電極軸17の
回転を可能としている。
【0027】また、電極交換制御手段としての電極交換
制御部21は、コントローラ20に接続され、コントロ
ーラ20に駆動指令を送信し、XYステージ11、Zス
テージ18及びモータ19を各々駆動できるようになっ
ている。また、電極交換制御部21は電源31とも接続
されており、放電状態及び通電状態を電源31から検出
できるようになっている。
【0028】次に図2、図3を参照して本実施例の電極
保持手段2及び交換用電極保持手段14の構成を説明す
る。
【0029】電極保持手段2の電極軸17は筒状に形成
され、この電極軸17の被加工物13に対向する側の端
部には、内周部に雌ネジ32が形成され、外周側がセラ
ミックからなる円筒状の案内管33を配置している。
【0030】前記電極24は、導電性材料からなる支持
部材35に微細径ワイヤ36をその一端が突出するよう
に挿通し多端側をハンダ42により固着した構成となっ
ている。
【0031】前記支持部材35の両端部には、前記案内
管33の雌ネジ32に螺合する雄ネジ37が形成されて
おり、これにより、電極24はネジ結合により案内管3
3に螺合して微細径ワイヤ36が突出していない方の端
部を電極軸17側としてこの電極軸17に取り付けられ
ている。
【0032】前記交換用電極保持手段14には、図3に
示すように、上面部に電極軸17と一致する方向に複数
の電極挿入穴48が設けられている。電極挿入穴48の
入口部分には雄ネジ37と螺合する雌ネジ49が形成さ
れて、ネジ結合により電極24の取付け、取外しが可能
になっており、電極24と同様な構成の複数の交換用電
極24aを螺合して取り付けている。
【0033】前記雌ネジ32と雄ネジ37とは、電極軸
17の時計回りの回転により緩み、反時計回りの回転に
より締るようになっている。また、雌ネジ49と雄ネジ
37とは、電極軸17の時計回りの回転により締り、反
時計回りの回転により緩むようになっている。
【0034】(作用)以下に本実施例の作用を説明す
る。前記電源31により電極24と被加工物13に放電
電圧を印加しながら、コントローラ20によりXYステ
ージ11及びZステージ18を駆動し、電極24を被加
工物13に接近させると、電極24と被加工物13の間
で放電が生じ、被加工物13の電極24に対向する部分
が溶融除去される。この際、コントローラ30により加
工形状に応じて順次加工設定位置に電極24と被加工物
13と位置決めし、三次元形状の加工を行なう。
【0035】前記電極交換制御部31は、予め被加工物
13の材質等の加工条件による電極消耗比を設定するこ
とにより、加工量に応じて、電極24の消耗状態を判別
し電極交換の指令をコントローラ30に送信する。
【0036】前記コントローラ30は、電極交換制御部
31の電極交換の指令を受信すると、電極24を交換用
電極保持手段14上に移動し、交換用電極24aが挿入
されていない電極挿入穴48に、電極軸17を時計回り
に回転させながら挿入し、挿入完了後、電極軸17を時
計回りに回転させたまま引上げる。時計回りの回転によ
り、雌ネジ32と雄ネジ37は緩み、雄ネジ37と雌ネ
ジ49とは締るため、電極24は、挿入時に交換用電極
保持手段14に取付けられ、引上げ時に電極軸27から
外される。
【0037】次に、電極24が外れた電極軸17を、交
換用電極保持手段14上に移動し、反時計回りに回転さ
せながら下降させて、前記交換用電極24aを挿入し、
挿入完了後、引上げる。電極軸17の反時計回りの回転
により、雌ネジ32と雄ネジ37は締り、雄ネジ37と
雌ネジ49は緩むため、交換用電極24aは、挿入時に
電極軸47に取付けられ、引上げ時に交換用電極保持部
手段14から外される。このとき、交換用電極24a
は、前記案内管33を介して取付けられるため偏心する
ことなく高精度に電極軸27の回転軸に一致した状態に
取付けられる。
【0038】このような動作により、電極24の交換が
行われ、交換作業終了後、交換用電極24aを取付けた
電極軸47は、加工位置まで移動され被加工物13の加
工が続行される。前記交換用電極24aは交換用電極保
持手段14に複数個用意することができ、予め必要数の
交換用電極24aを用意することにより放電加工の全加
工工程が終了するまで自動運転により加工を行うことが
でき、また、三次元形状の加工を高精度に行なうことが
可能となる。
【0039】また、電極消耗比が不明な材料からなる被
加工物13を加工する場合、電極交換制御部31は、一
定量の加工をする毎に電極消耗量測定ピン15を用いて
電極消耗量の測定を行い、測定結果より電極消耗比を算
出し、そのデータを記録する。
【0040】前記電極消耗量は、前記電極24を電極消
耗量測定ピン15の上方に移動させ、上面に接触するま
で徐々に下降し、接触した位置から前回の測定で接触し
た位置との距離により求める。このとき、電極24と電
極消耗量測定ピン15との接触は、電源31から電極2
4と電極消耗量測定ピン15との通電状態を検出し判定
する。次回より、記録されたデータを基に適正な間隔で
の電極交換が可能になる。
【0041】また、本実施例の微細放電加工装置1の構
成によれば、被加工物13及び交換用電極保持手段1
4、電極消耗量測定ピン15を加工槽12内に配置し、
同程度の高さに調整することにより、電極交換、電極消
耗量測定時の余分な動作を省き、効率良く電極交換およ
び電極消耗量の測定が実行できる。
【0042】(第2実施例)本発明の第2実施例を図
5、図6を参照して説明する。図5は本発明の第2実施
例の電極保持手段52を示し、図6は第2実施例の交換
用電極保持手段54を示すものである。
【0043】(構成)本実施例における微細放電加工装
置1は本発明の第1実施例と同様のものである。以下に
本実施例の電極保持手段52及び交換保持手段54の構
成を説明する。
【0044】本実施例の電極軸57は、図4に示すよう
に、筒状に形成され、電極軸57の前記被加工物13に
対向する側の端部の外周に雄ネジ61が形成されてい
る。
【0045】本実施例の電極64は、セラミックからな
る支持部材72に対し、一端に導電性材料からなる導通
ピン63を取り付けた微細径ワイヤ56を挿通した構成
であり、支持部材72一端から突出させた導通ピン63
側を前記電極軸57の内方に臨ませ、微細径ワイヤ56
を支持部材72の他端側から外方(図4において下方)
に突出している。
【0046】前記支持部材72の導通ピン73が突出し
ている側の内側段部には、前記雄ネジ61と螺合する雌
ネジ74が形成されており、また、支持部材72の他端
外周には雄ネジ75が形成され、さらに、支持部材72
の雄ネジ75に下側には螺旋溝78を備えたテーパ部7
6を設けている。
【0047】本実施例の交換用電極保持手段54には、
図5に示すように、上面部に電極軸57と一致する方向
に複数の電極挿入穴68が設けられている。電極挿入穴
68の入口部分には前記雄ネジ75と螺合する雌ネジ7
7が形成され、前記電極64の取付け、取外しが可能に
なっており、電極64と同構成の複数の交換用電極64
aが取付けられている。
【0048】前記雄ネジ61と雌ネジ74は、電極軸5
7の時計回りの回転により緩み、反時計回りの回転によ
り締まるようになっており、前記雄オネジ75と雌ネジ
77とは、電極軸57の時計回りの回転によって締り、
反時計回りの回転により緩むようになっている。
【0049】(作用)以下に本実施例における電極保持
手段52及び交換用電極保持手段54の作用を説明す
る。本実施例においては、前記導通ピン63が突出した
セラミックからなる支持部材72を電極軸57に取付け
るため、電極軸57と微細径ワイヤ56とが、前記導通
ピン63を電極軸47の内側に接触させることで導通状
態となる。
【0050】したがって、前記支持部材72を非伝導性
のセラミックとすることで、放電電圧を印加するときに
電極64に残留する余分な浮遊電気容量を軽減でき、ま
た、螺旋溝78が形成されているテーパ部76を備えて
いるので、螺旋溝78により被加工物13の加工の際に
発生する加工屑の排出を促進でき、より安定した放電加
工状態を実現し、より高精度な加工が可能となる。
【0051】また、前記微細径ワイヤ56を前記導通ピ
ン63とともに支持部材72から簡単に抜取り、交換で
きるため、この支持部材72の繰返し使用も可能とな
る。
【0052】(第3実施例)本発明の第3実施例を図6
乃至図8を参照して説明する。図6乃至図8は本発明の
第3実施例の交換用電極保持手段を含む電極保持手段8
2を示すものである。
【0053】(構成)本実施例における微細放電加工装
置1は本発明の第1実施例と同様のものである。以下に
本実施例の交換用電極保持手段を含む電極保持手段82
の構成を説明する。
【0054】本実施例の電極軸87は筒状に形成され、
電極軸87の被加工物13に対向する側の端部には、セ
ラミックからなる案内管81が配置され、反対側の端部
の内周部には、雌ネジ83aを形成した段差部83が設
けられている。
【0055】本実施例の電極94は、支持部材84、S
MAからなる爪片85及び微細径ワイヤ86により構成
され、爪片85は常温で図7に示すように開いた状態で
あり、高温で図8に示すように閉じた状態に変形するよ
うになっている。前記微細径ワイヤ86は、前記支持部
材84の軸方向に挿通され図示してないがハンダにより
固着されている。また、電極94の上端部には、中空部
96が設けられている。
【0056】前記電極94は、電極軸87内に挿入さ
れ、図7に示すように、常温で開いた状態の爪片85が
前記案内管81の孔部の内側で引っかかり、これにより
電極94が電極軸87に保持されるようになっている。
このとき、爪片85は、電極軸87の端部と接触してお
り、爪片85を介して微細径ワイヤ56に通電可能とな
っている。
【0057】前記電極94と同構成の交換用電極94a
は、図6に示すように、電極94に積み重なるように電
極軸87内に複数挿入されており、最上部の交換用電極
94aの上に押さえ板98が配置されている。電極軸8
7内の各交換用電極94aの各微細径ワイヤ86は、各
々、下側の電極94又は交換用電極94aの中空部96
に収まるようになっている。
【0058】前記押さえ板98の上部には、バネ79及
び固定板99が配置されている。固定板99は、段差部
82の最深部まで挿入され、リング91の外周に設けた
雄ネジ90を前記雌ネジ83に螺合することで電極軸8
7に締結されている。また、電極軸87の近傍には、熱
源92が電極54の指示部材84を加熱可能に配置され
ている。
【0059】(作用)次に本実施例における交換用電極
保持手段を含む電極保持手段82の作用を説明する。電
極交換制御部21の指令により、電極軸87は被加工物
13と干渉しない任意位置に移動される。
【0060】電極94は、熱源92により加熱され、常
温で図7に示すように爪片85が案内管81に引っかか
り保持された状態から、図8に示すような高温で爪片8
5が閉じた状態に変化し、案内管81から外されるとと
もに、複数の交換用電極94a及び押さえ板97を介し
てバネ79により押し出され落下する。
【0061】熱源92による加熱は、短時間のものであ
り、このとき、交換用電極94aの爪片85は常温のま
まになっている。複数の交換用電極94aのうち最下部
にあったものが、バネ79により押し出され案内管81
の箇所で保持される。電極軸87は、加工設定位置に移
動され、加工が再開される。
【0062】本実施例においては、被加工物13に干渉
しない位置ならば、どの位置でも電極94の交換作業を
実施できるため、少ない動作で迅速に交換作業を行なう
ことができる。
【0063】
【発明の効果】本発明の請求項1の効果は、電極を消耗
量に応じて自動的に交換でき、加工総量が多く長時間の
加工時間が要求される場合でも連続自動運転が可能であ
り、荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加工等の各加工工程
にも自動的に移行することが可能であり、三次元形状の
加工を高精度に行うことができることである。
【0064】本発明の請求項2の効果は、電極軸の回転
により、容易に電極の交換作業ができることである。
【0065】本発明の請求項3の効果は、電極に温度変
化を与えることにより、少ない動作で迅速に電極の交換
作業ができることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における微細放電加工装置
を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例における電極及び電極保持
手段を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例における交換用電極保持手
段を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例における電極及び電極保持
手段を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施例における交換用電極保持手
段を示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施例における電極保持手段及び
交換用電極保持手段を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例における電極及び爪片の常
温での状態を示す拡大断面図である。
【図8】本発明の第3実施例における電極及び爪片の高
温での状態を示す拡大断面図である。
【図9】従来の微細放電加工装置を示すブロック図であ
る。
【図10】従来の微細放電加工装置に用いる電極保持手
段を示す断面図である。
【符号の説明】
1 微細放電加工装置 11 XYステージ 12 加工槽 13 被加工物 14 交換用電極保持手段 15 電極消耗量測定ピン 16 絶縁液 17 電極軸 18 Zステージ 19 モータ 20 コントローラ 21 電極交換制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物が絶縁液に浸されて配置された
    加工槽と、 微細径ワイヤと支持部材とを一体化した電極と、 前記電極を着脱手段を介して着脱可能に保持する電極軸
    と、 前記電極と前記被加工物の間に放電電力を供給する電源
    と、 複数の交換用電極を着脱手段を介して着脱可能に保持す
    る交換用電極保持手段と、 前記電極軸に保持された電極の消耗量を測定し交換の要
    否を判断する判断手段と、 この判断手段の判断結果に基づき前記電極と前記交換用
    電極との交換を制御する電極交換制御手段と、 前記電極と前記被加工物及び前記電極と前記交換電極保
    持手段とを各々相対的に位置決めする駆動手段と、 を有することを特徴とする微細放電加工装置。
  2. 【請求項2】 前記電極と電極軸との着脱手段、前記電
    極と交換用電極保持手段との着脱手段は、各々締結、弛
    緩の方向が逆の2つのネジ結合により構成したものであ
    る請求項1記載の微細放電加工装置。
  3. 【請求項3】 前記電極と電極軸との着脱手段、前記電
    極と交換用電極保持手段との着脱手段は,常温、高温の
    状態により開閉する爪片を用いて構成され、前記電極軸
    は、前記複数の交換用電極を保持する交換用電極保持手
    段を内蔵するものである請求項1記載の微細放電加工装
    置。
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Cited By (3)

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