JP2024064868A - 超音波振動加工装置における自動工具交換方法および自動工具交換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工具ホルダの(製造による形状)個体差に関わらず、安定して最適締結トルクを得られる超音波振動加工装置における自動工具交換装置と自動工具交換方法を提供することを課題としている。【解決手段】 工具ホルダ毎に、位相設定値を制御装置の表示装置に入力してメモリに記憶させ、工具交換する際には、工具交換する工具ホルダの位相設定値を読み出し、ねじ込み開始時の前記スピンドルの位相を算出してスピンドルモータに指令し、スピンドルの位相を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波振動加工装置に関する。
超音波振動を利用した切削・研削などの加工において、頻繁な工具の交換や、多様な加工を可能とする超音波振動加工装置が求められている。一般に超音波振動加工が施されるワークの素材には、脆性材などが多く、加工には非常に時間がかかる。また加工対象となるワークには微小なものも多いが、脆性材に限らず、金属等も含め、比較的大きなワークも加工できるような超音波振動加工装置も求められている。いずれにしても、精密な加工の質を保ちつつ、いかに加工時間を短縮できるかは、超音波振動を利用した切削・研削加工の課題の一つである。
特許文献1においては、頻繁な工具の交換の要請にこたえるため、既存の工作機械の自動工具交換装置に適用できる主軸装置が開示されている。この主軸装置は、スピンドル先端部に超音波振動子を組み込んでホーン部を有し、そのホーン部の先端に工具ホルダを装着させる。ホーン部の軸心を貫通した貫通孔には、ドローバーが挿入されており、ドローバーをクランプ・アンクランプ方向に駆動させることで、工具ホルダを自動交換することで、加工のサイクルタイム短縮の課題を克服している。
さらにこの主軸装置は、スピンドル先端部に超音波振動子を内蔵させているため、自動工具交換時に超音波振動子の着脱がないため、給電が安定し、工具ホルダに超音波振動を安定して伝えられるとともに、工具ホルダが高コスト化する問題を解決している。
しかしながら、特許文献1では、従来、工具を有する工具ホルダに配置していた超音波振動子を、単にスピンドル先端部のホーン部内に組み込んだだけであり、その分、主軸装置の長さが長くなってしまい、装置が大型化するという課題を実は解決できていない。つまり、既存の工作機械において、主軸装置の先端部が長くなるということは、把持される工具の最大工具長が短くなることを意味するからである。
超音波振動子を、工具ホルダ内でなく、主軸装置側に配置するメリットの一つに、超音波振動子を大型化し、出力の高い超音波発振を可能にし、大径工具で大きなワークの加工を可能にすることが挙げられるのであるが、上述したように最大工具長が短くなるのでは、このメリットを生かしきれない。
そこで、特許文献2においては、スピンドルに形成された中空の本体スリーブ内に、超音波振動子と、この超音波振動子により励起された超音波振動を工具ホルダを通じて加工工具へ伝達する支持ホーンを設置させることで、給電を安定させ工具ホルダに超音波振動を安定して伝えられるだけでなく、主軸装置の長さが長くなることを防いで最大工具長の問題を解決させている。
さらに、スピンドルの回転により支持ホーンと工具ホルダとがねじにより着脱される自動工具交換を採用し、特許文献1と同様、頻繁な工具の交換の要請にこたえ、サイクルタイム短縮の課題を克服している。
しかしながら、特許文献2においては、工具ホルダの個体ごとに、雄ねじの切りはじめの位相が異なることや、工具ホルダがホーン部と締結される側の工具ホルダ上端面と工具ホルダの回転拘束部の最上端の距離が異なることについては配慮されていない。
工具ホルダがどんなに規格化され、図面上、どんなに正確なねじ切り位置や回転拘束部の位置が指示されていたとしても、製造上、個体ごとに生じる数十~数百ミクロン単位の微妙な公差を完全に解消することは非常に難しい。
例えば、図1に示すように、工具ホルダT1と工具ホルダT2では、それぞれ雄ねじ部の切りはじめの位相T1a、T2aのように異なる場合、工具ホルダT1、T2それぞれの回転拘束部T1b、T2bの二面の角度とツールストッカのホルダ受け穴の形状とが嵌るようにスピンドルの回転角度を制御してホーン部と工具ホルダとの締結を行っただけでは、実際には、最適締結トルクが得られる位相は、工具ホルダT1、T2では異なることになるため、最適締結トルクが得られない場合が出てくる。
また、図2は、工具ホルダT1と工具ホルダT2とでは、ホーン部1と締結される側の工具ホルダの上端面T1c、T2cと、ツールストッカのホルダ受け2に係合する工具ホルダの回転拘束部の最上端(Z軸基準位置)T1d、T2dとのZ軸方向の距離T1h、T2hがそれぞれ異なる場合を示している。工具ホルダT1、T2にホーン部1に押さえつけた際、このZ軸方向の距離差を衝撃吸収材で吸収させたとしても、Z軸方向の負荷は、工具ホルダT1、T2それぞれ異なるため、スピンドルモータの回転トルクの数値に影響を与え、最適締結トルクを得られない場合が出てくる。
特開2012-166303号公報 特開2013-39627号公報
本発明は、前記のような問題点に鑑み、工具ホルダの(製造による形状)個体差に関わらず、安定して最適締結トルクを得られる超音波振動加工装置における自動工具交換装置と自動工具交換方法を提供することを課題としている。
本発明に係る超音波振動加工装置の自動工具交換装置は、工具が固定されるホルダ本体と、このホルダ本体には、少なくとも二面の平行な回転拘束部と工具の反対側には雄または雌ねじ部とを有する複数の工具ホルダと、中空内部に、雌または雄ねじ部を有するホーン部と、ホーン部に超音波振動を与える超音波振動子と、超音波振動子の中間部に挟持された圧電素子と、圧電素子に配線を介して電源を共有する回転コネクタとを有し、スピンドルモータによって回転可能なスピンドルと、スピンドルをZ軸方向に移動させるZ軸モータと、工具ホルダの回転拘束部に嵌合させて、工具ホルダを1つずつ把持する嵌合部を有する工具ホルダ把持装置と、スピンドルを所定の主軸角度とZ軸移動量に従って回転・前進あるいは後退することで、ホーン部の雌または雄ねじ部と、工具ホルダの雄または雌ねじ部とが締結あるいは解除されて、工具ホルダをスピンドルに着脱可能に交換するように前記スピンドルの動作を制御する制御装置とを備え、工具ホルダ毎に、位相設定値を制御装置の表示装置に入力してメモリに記憶させ、工具交換する際には、工具交換する工具ホルダの位相設定値を読み出し、ねじ込み開始時の前記スピンドルの位相を算出してスピンドルモータに指令し、スピンドルの位相を制御することを特徴とする。
さらに、工具ホルダ毎に、Z軸補正値を制御装置の表示装置に入力し、メモリに記憶させ、工具交換する際には、工具交換する工具ホルダのZ軸補正値を読み出し、ねじ込み開始時のZ軸位置を算出して前記Z軸モータに指令し、前記スピンドルのZ軸位置を制御してもよい。
なお、位相設定値とは、嵌合部と回転拘束部とが平行になる前記スピンドルの工具交換の基準位相と、前記工具ホルダの雄または雌ねじ部のねじの切りはじめの位相との角度差である。
また、Z軸補正値とは、嵌合部に嵌合される回転拘束部のZ軸基準位置と工具ホルダ上端面Z軸基準位置との距離と、嵌合部に嵌合される回転拘束部のZ軸基準位置と工具ホルダ上端面の実際のZ軸位置との差である
本発明に係る超音波振動加工装置の自動工具交換方法は、工具が固定されるホルダ本体と、ホルダ本体には、少なくとも二面の平行な回転拘束部と工具の反対側には雄または雌ねじ部とを有する複数の工具ホルダと、中空内部に、雌または雄ねじ部を有するホーン部と、ホーン部に超音波振動を与える超音波振動子と、超音波振動子の中間部に挟持された圧電素子と、圧電素子に配線を介して電源を共有する回転コネクタとを有し、スピンドルモータによって回転可能なスピンドルと、スピンドルをZ軸方向に移動させるZ軸モータと、工具ホルダの回転拘束部に嵌合させて、工具ホルダを1つずつ把持する嵌合部を有する工具ホルダ把持装置と、スピンドルを所定の主軸角度とZ軸移動量に従って回転・前進あるいは後退することで、ホーン部の雌または雄ねじ部と、工具ホルダの雄または雌ねじ部とが締結あるいは解除されて、工具ホルダをスピンドルに着脱可能に交換するようにスピンドルの動作を制御する制御装置とを備えた超音波振動加工装置の自動工具交換装置における自動工具交換方法であって、以下の工程を含む。
(1)工具ホルダ毎の嵌合部と回転拘束部とが平行になる前記スピンドルの工具交換の基準位相と、工具ホルダの雄または雌ねじ部のねじの切りはじめの位相との角度差を測定し、その角度差を位相設定値として制御装置の表示装置に入力し、メモリに記憶させる工程。
(2)工具交換する工具ホルダ毎の位相設定値を読み出し、ねじ込み開始時のスピンドルの位相を算出して、スピンドルモータに指令する工程。
(3)その指令によってスピンドルの動きを制御する工程。
さらに、次の工程を追加することもできる。
(4)嵌合部に嵌合される回転拘束部のZ軸基準位置と工具ホルダ上端面Z軸基準位置との距離と、嵌合部に嵌合される回転拘束部のZ軸基準位置と工具ホルダ上端面の実際のZ軸位置との差を測定し、その距離をZ軸補正値として制御装置の表示装置に入力する工程。
本発明に係る超音波振動加工装置の自動工具交換装置によれば、スピンドルを所定の主軸角度とZ軸移動量に従って、回転・前進させるだけで、工具ホルダ毎の形状の個体差の影響を受けることなく、最適締結トルクをよるねじ締結が可能な自動工具交換が実現する。
本発明に係る超音波振動加工装置の自動工具交換方法によれば、工具ホルダ毎に工具ホルダの雄または雌ねじ部のねじの切りはじめの位相や、Z軸位置基準位置と工具ホルダの上端面との距離を測定することによって、工具ホルダの個体差によって生じる数十~数百ミクロン単位の公差の違いに影響を受けることなく、工具ホルダを嵌合部に把持させることができ、衝突を防ぐとともに、雌雄ねじ部の摩耗も防ぐことができ、工具ホルダ本体の寿命も長くすることができる。
本発明の自動工具交換装置の工具ホルダの回転拘束部と雄ねじの切りはじめの位相との関係を模式的に示す(a)平面図、(b)正面図である。 本発明の自動工具交換装置の工具ホルダの支持ホーンに締結される側の工具ホルダの上端面とZ軸方向基準位置との距離を模式的に説明する図である。 本発明の超音波振動加工装置の(a)工具マガジン、(b)嵌合部の平面図、(c)嵌合部の正面図である。 本発明の超音波振動加工装置の超音波スピンドルユニットの断面図である。 本発明の超音波振動加工装置の自動工具交換装置を制御する制御装置のブロック図である。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照しながら説明する。図1と図2は、従来技術が有する解決すべき課題を説明する図としても使用したが、本発明の実施形態においても同じ図を使用して説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一の符号を付してある。
図1は、工具ホルダT(T1、T2)は、それぞれ工具ホルダ本体3の一方側(図示しない被削材側)に工具t1、t2を固定させ、他方側(ホーン部1側)にねじが切られた雄ねじ部4を有し、工具ホルタ本体3の側面には、少なくとも対抗する2面の回転拘束部Tb(T1b、T2b)がそれぞれ設けられている。回転拘束部Tbの二面は互いに平行である。
図3は、複数の工具ホルダT(T1、T2…)を収容・把持される工具マガジン5である。工具マガジン5の円周上には、工具ホルダTの二面の回転拘束部Tbが嵌合される嵌合部2を有し、嵌合部2に係合する工具ホルダTの回転拘束部Tbの最上端がZ軸基準位置Tdである。工具ホルダTの回転拘束部Tbと接合する嵌合部2の嵌合面2aには、プランジャ6が設けられており、工具ホルダTが嵌合部2の正確な嵌合位置に嵌合された際には、回転拘束部Tbの凹部Tb´にブランジャ6が係合され、位置決めされるようになっている。
図4は、本発明に係る超音波振動加工装置の超音波スピンドルユニット10の断面図である。超音波スピンドルユニット10は、中空筒形状のスピンドルヘッド11の内部に軸受12を介し、スピンドル13の後端に連結されたスピンドルモータ14によって、スピンドル13を回転可能に支持されている。スピンドル13は軸芯を貫通した貫通孔15を有しており、貫通孔15内の先端部には、ホーン部1と、ホーン部1の後端にはホーン部1に超音波振動を伝える超音波振動子16が固定されている。超音波振動子16の中間部には圧電素子17が矜持されている。
スピンドル13後端部の外周部には回転コネクタ18が設置されており、回転コネクタ18は、スピンドル13の外周に嵌合される回転体19と、スピンドルヘッド11側に非回転に配置される電源供給部20とからなる。電源供給部20の固定ブラシ20aが回転体19に接触することで、回転体19に電源が供給される。回転体19の下方から延びる配線21は、振動子配線プレート17aを介して、圧電素子17に接続され、超音波振動子16全体に電源が供給される。
図5は、自動工具交換装置を制御する制御装置30の概略ブロック図である。31は制御装置の主CPUである。32はROMであり、33はRAMである。34は不揮発性メモリである。35は、スピンドル13の回転やZ軸移動を制御するPMC(プログラマブルマシンコントローラ)である。36は表示装置、後述する位相設定値RxとZ軸補正値Sxを入力するキーボード37、表示装置制御回路38、39は自動工具交換用のNCプログラムである。
ここで、表示装置36に表示されている位相設定値Rxについて説明する。
工具ホルダTとスピンドル13との間で工具ホルダTを交換する際、つまり、工具ホルダTの雄ねじ部4とホーン部1の雌ねじ部1aとのねじ締結開始時のスピンドル13の位相は、工具ホルダTの回転拘束部Tbと、工具マガジン5の嵌合部2の嵌合面2aとが平行になるよう位相決めされる。この時のスピンドル13の位相を主軸オリエンテーション完了位置Rという。例えば、図1の工具ホルダT2のねじの切りはじめT2aは、主軸オリエンテーション完了位置Rで始まっている。この場合、スピンドル13(ホーン部1)のねじ締結開始時の位相は、主軸オリエンテーション完了位置Rに位相決めされる。位相設定値RxはR(位相の標準設定値0°)である。
しかし、図1の工具ホルダT1では、ねじの切りはじめT1aは、主軸オリエンテーション完了位置Rからθ°だけ位相がずれているため、スピンドル13(ホーン部1)のねじ締結開始時の位相をねじの切りはじめT1aに合わせる必要がある。表示画面36に表示される位相設定値Rxは、主軸オリエンテーション完了位置Rからのねじの切りはじめT1aまでの角度θ°が表示される。
次に、表示装置36に表示されているZ軸補正値Sxについて説明する。
ねじのピッチとリードはどの工具ホルダTにおいても一定であるため、ねじ締結開始時からねじ締結完了時までのスピンドル13のねじ締結Z軸移動量Hは、すべての工具ホルダTにおいて変わらない(図2参照)。そのため、ねじ締結開始時のホーン1の先端面1bのZ軸位置(スピンドル13のねじ締結開始時のZ軸位置)は、工具ホルダTごとにばらつきのある上端面TcのZ軸位置から、ねじ締結Z軸移動量HだけZ軸プラス方向にセットオフした位置に決まる。
図2に示す線Thは、図面上指示された嵌合部2に係合する回転拘束部TbのZ軸基準位置Tdと工具ホルダ上端面Tcとの寸法(Z軸方向の距離)を示す基準線である。すべての工具ホルダTは、図面に指示された寸法通りに製造されるのが望ましいが、数十~数百ミクロン単位の違いが工具ホルダごとに発生してしまうことから、この基準線ThとZ軸方向の距離差をZ軸補正値Sxとして、工具ホルダごとの上端面TcのZ軸位置を補正することで、スピンドル13のねじ締結開始時のZ軸位置が決まる。
このように決めた工具ごとの位相設定値RxとZ軸補正値Sxをキーボード37で入力する。入力したこれらの設定値は不揮発性メモリに記憶される。PMC35は、工具交換する工具Txの位相設定値RxとZ軸補正値Sxをメモリから読み出し、NCプログラム39にその設定値が転送される。NCプログラム39は転送されてきた設定値を使用して、Z軸およびスピンドルの位置決め指令を主CPU31に送る。主CPU31はNCプログラム39からの指令を読み取り、スピンドル13の位相およびZ軸位置を算出し、Z軸サーボアンプ40とスピンドルアンプ41に位置決め指令を送る。Z軸サーボアンプ40とスピンドルアンプ41は、Z軸サーボモータ42とスピンドルモータ14を制御して、スピンドル13を、ねじ締結開始時の位相とZ軸位置に位置決めする。
工具マガジン5は、次に使用される工具ホルダTが把持されている嵌合部2を、自動工具交換位置P位置に割り出される。スピンドル13は、割り出された工具ホルダTに対応した位相設定値とZ軸補正値によって、ねじ締結開始時の位相とZ軸位置に位置決めされる。そして所定の主軸角度(雌雄ねじ部が締結完了するまでにスピンドル13を何回転かさせるのであるが、その角度。)とZ軸移動量に従ってスピンドル13は回転しながら前進し、ホーン部1の雌ねじ部と工具ホルダTの雄ねじ部の締結が完了する。なお、ねじ締結完了時には最適トルクが得られるようにこの所定の主軸角度とZ軸移動量は設定されている。
このように、工具ホルダTごとに位相設定値RxとZ軸補正値Sxを事前に制御装置に記憶させておくことにより、工具ホルダTごとの個体差に影響を受けることなく、スピンドル13は、所定の主軸角度とZ軸移動量による回転・前進をするのみで、最適締結トルクが得られる。
なお、前述した実施形態に限らず、例えば、ホーン部1に雄ねじ部を設け、工具ホルダに雌ねじ部を設けることもでき、工具ホルダの雌ねじ部のねじの切りはじめの位相を位相設定値としてスピンドル角度を調整すればよい。
また、Z軸補正値を定期的に計測することにより、超音波振動子を原因とするスピンドルや機械の熱変位にも対応させることもできる。
さらに、工具マガジンは、円盤状のものに限らず、工具ホルダの回転拘束部を拘束する嵌合部を有する工具交換アームであってもよく、それを含む概念である。
1 ホーン部、 1a 雌ねじ部
2 嵌合部、 2a 嵌合面
3 工具ホルダ本体
4 雄ねじ部
5 工具マガジン
10 超音波スピンドルユニット
11 スピンドルヘッド
13 スピンドル
14 スピンドルモータ
16 超音波振動子
17 圧電素子
18 回転コネクタ
19 回転体、20 電源供給部、20a 固定ブラシ
30 制御装置
T(T1、T2・・・) 工具ホルダ
Ta(T1a、T2a・・・) ねじ切りはじめ
Tb 回転拘束部
Tc(T1、T2・・・)上端面
Td Z軸基準位置
Th 工具ホルタ上端面Z軸基準位置
自動工具交換位置
主軸オリエンテーション完了位置
Rx 位相設定値
Sx Z軸補正値

Claims (6)

  1. 超音波振動加工装置の自動工具交換装置は、
    工具が固定されるホルダ本体と、前記ホルダ本体には、少なくとも二面の平行な回転拘束部と前記工具の反対側には雄または雌ねじ部とを有する複数の工具ホルダと、
    中空内部に、雌または雄ねじ部を有するホーン部と、前記ホーン部に超音波振動を与える超音波振動子と、前記超音波振動子の中間部に挟持された圧電素子と、前記圧電素子に配線を介して電源を共有する回転コネクタとを有し、スピンドルモータによって回転可能なスピンドルと、
    前記スピンドルをZ軸方向に移動させるZ軸モータと、
    前記工具ホルダの前記回転拘束部に嵌合させて、前記工具ホルダを把持する工具マガジンの嵌合部と、
    前記スピンドルを所定の主軸角度とZ軸移動量に従って回転・前進あるいは後退させることで、前記ホーン部の雌または雄ねじ部と、前記工具ホルダの雄または雌ねじ部とが締結あるいは解除されて、前記工具ホルダを前記スピンドルに着脱可能に交換するように前記スピンドルの動作を制御する制御装置と、を備え、
    工具ホルダ毎に、位相設定値を前記制御装置の表示装置に入力し、メモリに記憶させ、工具交換する際には、工具交換する工具ホルダの前記位相設定値を読み出し、ねじ込み開始時の前記スピンドルの位相を算出して前記スピンドルモータに指令し、前記スピンドルの位相を制御することを特徴とする超音波振動加工装置の自動工具交換装置。
  2. 工具ホルダ毎に、Z軸補正値を前記制御装置の表示装置に入力し、メモリに記憶させ、工具交換する際には、工具交換する工具ホルダの前記Z軸補正値を読み出し、ねじ込み開始時のZ軸位置を算出して前記Z軸モータに指令し、前記スピンドルのZ軸位置を制御することを特徴とする請求項1に記載の超音波振動加工装置の自動工具交換装置。
  3. 前記位相設定値とは、
    前記嵌合部と前記回転拘束部とが平行になる前記スピンドルの工具交換の基準位相と、前記工具ホルダの雄または雌ねじ部のねじの切りはじめの位相との角度差であることを特徴とする請求項1に記載の超音波振動加工装置の自動工具交換装置。
  4. 前記Z軸補正値とは、
    前記嵌合部に嵌合される前記回転拘束部のZ軸基準位置と前記工具ホルダ上端面Z軸基準位置との距離と、前記嵌合部に嵌合される前記回転拘束部のZ軸基準位置と前記工具ホルダ上端面の実際のZ軸位置との差であることを特徴とする請求項2または3に記載の超音波振動加工装置の自動工具交換装置。
  5. 工具が固定されるホルダ本体と、前記ホルダ本体には、少なくとも二面の平行な回転拘束部と前記工具の反対側には雄または雌ねじ部とを有する複数の工具ホルダと、
    中空内部に、雌または雄ねじ部を有するホーン部と、前記ホーン部に超音波振動を与える超音波振動子と、前記超音波振動子の中間部に挟持された圧電素子と、前記圧電素子に配線を介して電源を共有する回転コネクタとを有し、スピンドルモータによって回転可能なスピンドルと、
    前記スピンドルをZ軸方向に移動させるZ軸モータと、
    前記工具ホルダの前記回転拘束部に嵌合させて、前記工具ホルダを1つずつ把持する嵌合部を有する工具ホルダ把持装置と、
    前記スピンドルを所定の主軸角度とZ軸移動量に従って回転・前進あるいは後退させることで、前記ホーン部の雌または雄ねじ部と、前記工具ホルダの雄または雌ねじ部とが締結あるいは解除されて、前記工具ホルダを前記スピンドルに着脱可能に交換するように前記スピンドルの動作を制御する制御装置と、を備えた超音波振動加工装置の自動工具交換装置における自動工具交換方法であって、
    工具ホルダ毎に、前記嵌合部と前記回転拘束部とが平行になる前記スピンドルの工具交換の基準位相との角度差を測定し、その角度差を位相設定値として前記制御装置の表示装置に入力し、メモリに記憶させる工程と、
    工具交換する工具ホルダ毎の前記位相設定値を読み出し、ねじ込み開始時の前記スピンドルの位相を算出して、前記スピンドルモータに指令する工程と、
    前記指令によって前記スピンドルの位相を制御する工程と、
    を含むことを特徴とする超音波振動加工装置の自動工具交換方法。
  6. 工具ホルダ毎に、前記嵌合部に嵌合される前記回転拘束部のZ軸基準位置と前記工具ホルダ上端面Z軸基準位置との距離と、前記嵌合部に嵌合される前記回転拘束部のZ軸基準位置と前記工具ホルダ上端面の実際のZ軸位置との差を測定する工程と、
    前記差をZ軸補正値として、前記制御装置の表示装置に入力し、メモリに記憶させる工程と、
    工具交換する工具ホルダ毎の前記Z軸補正値を読み出し、ねじ込み開始時のZ軸位置を算出して、前記Z軸モータに指令し、前記スピンドルのZ軸位置を制御する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の超音波振動加工装置の自動工具交換方法。
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