JPH0819569A - 救急絆創膏 - Google Patents

救急絆創膏

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JPH0819569A
JPH0819569A JP6154877A JP15487794A JPH0819569A JP H0819569 A JPH0819569 A JP H0819569A JP 6154877 A JP6154877 A JP 6154877A JP 15487794 A JP15487794 A JP 15487794A JP H0819569 A JPH0819569 A JP H0819569A
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JP
Japan
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adhesive
resin
polyolefin resin
layer
weight
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JP6154877A
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English (en)
Inventor
Masayuki Yonekura
正行 米倉
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基材が、炭化水素エラストマーを含むことも
あるポリオレフィン樹脂60〜80重量%と、着色エチ
レン−酢酸ビニル共重合体樹脂との2層押出しによって
成形した積層フィルム1からなり、ポリオレフィン樹脂
層2の表面に粘着剤5が塗工されている、救急絆創膏で
ある。 【効果】 救急絆創膏を指などに巻き付けて使用した場
合、両端の内外ラップ部分において密着性が極めて良好
で、内側の基材から外側の粘着剤が剥れる恐れがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、救急絆創膏の基材の改
良に関し、より詳細には、基材としてオレフィン樹脂と
着色エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(以下、EVA
樹脂という)の2層押出しフィルムを用いて基材背面と
粘着剤の密着強度を改善した救急絆創膏に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、救急絆創膏は、軟質フィルムか
らなる基材の表面に粘着剤を塗布し、ついでその上にガ
ーゼおよびこれを覆う剥離紙を貼着し、この層状物を所
定寸法に打ち抜いてさらに表裏面に個別包装紙を重ねる
と共に所定寸法に切断して作成される(後述の実施例1
において添付図1に基づいて詳しく説明する)。
【0003】従来、救急絆創膏の基材用の軟質フィルム
としては、柔軟性、伸縮性、風合いの点から、カレンダ
ー法やゾルキャスト法により作成された可塑化ポリ塩化
ビニル(以下、可塑化PVCという)を主成分とするも
のがよく使用されてきた。
【0004】しかしながら、上記可塑化PVCフィルム
は大量の可塑剤を含むために、フィルムから粘着剤へ可
塑剤が移行し、これにより粘着剤の粘着力が低下したり
フィルムと粘着剤の間の接着力が低下し、絆創膏が剥が
れ易くなる。さらに、近年は環境問題も重要となり、塩
素を含むポリマーである可塑化PVCの使用があらゆる
分野で論議を呼んでいる。
【0005】このため、可塑化PVCに代わる材料とし
て、柔軟性、伸縮性を有し、感温度性に優れるポリオレ
フィン系樹脂の開発が積極的に進められている。
【0006】例えば、特開昭62−82967号公報に
はエチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−
ジエン三元共重合体等の炭化水素系エラストマーと、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンの配合
物よりなる救急絆創膏用フィルムが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に救急絆創膏は、
貼付時に目立たないようにベタ印刷または格子印刷によ
り肌色に着色されている。ベタ印刷の場合、オレフィン
樹脂に着色顔料をブレンドし、同樹脂を押出してフィル
ムを成形している。この着色フィルムを基材としてその
片面に粘着剤を塗工し、上記の如く救急絆創膏を製造す
る。
【0008】オレフィン樹脂は極性基を有しないため基
材と粘着剤との密着性が悪い。密着性を向上させるため
通常は基材の両面にコロナ放電処理を施し、片面に粘着
剤を塗工している。
【0009】しかし、基材の背面では経時的にコロナ処
理度が減衰し、接着性が悪化し、救急絆創膏を指などに
巻き付けて使用した場合、両端の内外ラップ部分では内
側の基材から外側の粘着剤が剥れ、絆創膏が実用上使用
できないという問題がある。
【0010】本発明は、上記の点に鑑み、基材背面にコ
ロナ処理を施さなくても上記ラップ部分の密着性がすこ
ぶる良好であって剥がれの恐れのない救急絆創膏を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、救急絆創膏の基材
用フィルムとして特定の2層押出しフィルムを用いるこ
とにより上記問題を克服できることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0012】かくして、本発明によれば、基材が、炭化
水素エラストマーを含むこともあるポリオレフィン樹脂
60〜80重量%と、着色エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂との2層押出しによって成形した積層フィルムか
らなり、上記ポリオレフィン樹脂層の表面に粘着剤が塗
工されている、救急絆創膏が提供される。
【0013】本発明で使用されるポリオレフィン樹脂と
しては、エチレン、プロピレン、ブテン−1などオレフ
ィンモノマーのホモポリマー:エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体などオレフィンをベースとする共重合
体:一つのポリオレフィン系樹脂に他のポリオレフィン
系樹脂をブロック、ランダムブロック、ランダム共重合
したもの:塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン
など置換ポリオレフィン:ポリオレフィンをベースとし
ポリ塩化ビニルなどの他の樹脂をブレンドしたものなど
が例示される。ポリオレフィン樹脂には炭化水素エラス
トマーが含められてもよい。
【0014】ポリオレフィン樹脂に含められることもあ
る炭化水素エラストマーとしては、エチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体な
どが例示される。炭化水素エラストマーの含有割合は、
ポリオレフィン樹脂100重量部に対し好ましくは炭化
水素エラストマー40〜100重量部である。
【0015】着色EVA樹脂は、EVA樹脂と顔料の混
合物よりなり、配合割合はEVA樹脂100重量部に対
し好ましくは顔料5〜30重量部である。この顔料とし
ては無機系、有機系を問わず、肌色を呈するものが好適
に用いられる。
【0016】2層押出しフィルムの厚みは好ましくは3
0〜120μmであり、ポリオレフィン樹脂層の厚みは
好ましくは20〜100μmであり、着色EVA樹脂層
の厚みは好ましくは10〜20μmである。
【0017】ポリオレフィン樹脂の割合は60〜80重
量%、好ましくは65〜70重量%であり、着色EVA
樹脂の割合は20〜40重量%、好ましくは25〜35
重量%である。ポリオレフィン樹脂の割合が上記範囲を
下回ると(着色EVA樹脂の割合が上記範囲を上回る
と)、救急絆創膏としての柔軟性、伸縮性を有し、感温
度性に優れるポリオレフィン樹脂の厚みが得られない。
ポリオレフィン樹脂の割合が上記範囲を上回ると(着色
EVA樹脂の割合が上記範囲を下回ると)着色EVA樹
脂層と粘着剤との接着力が十分でなくなる。
【0018】積層後のポリオレフィン樹脂層の表面には
粘着剤のアンカー力を確保するためにコロナ放電処理が
施されるのが好ましく、その強度は40dyn/cm以
下とされることが望ましい。
【0019】コロナ放電処理面に塗工される好ましい粘
着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリ
コーン系粘着剤などが例示される。
【0020】アクリル系粘着剤としては、特に、アルキ
ル基の炭素数1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルの単独重合体または共重合体、あるいは上記(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとその他の官能性モノ
マーとの共重合体が好適に用いられる。
【0021】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸
デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ラウリル、
アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル
酸イソオクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸イ
ソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステア
リルなどが例示される。
【0022】上記官能性モノマーの例としては、水酸基
を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、
アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマ
ー、ピロリドン環を有するモノマーなどが挙げられる。
水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レートなどが例示される。カルボキシル基を有するモノ
マーとしては、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β
−不飽和カルボン酸:マレイン酸ブチルなどのマレイン
酸モノアルキルエステル:マレイン酸:フマル酸:クロ
トン酸などが例示される。無水マレイン酸もマレイン酸
と同様の(共)重合成分を与える。アミド基を有するモ
ノマーとしては、アクリルアミド、ジメチルアクリルア
ミド、ジエチルアクリルアミドなどのアルキル(メタ)
アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、
N−エトキシメチルアクリルアミドなどのN−アルコキ
シメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリル
アミドなどが例示される。アミノ基を有するモノマーと
しては、ジメチルアミノエチルアクリレートなどが例示
される。ピロリドン環を有するモノマーとしてはビニル
ピロリドンなどが例示される。
【0023】上記以外の共重合性モノマーとしては、酢
酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニ
ル、アクリロニトリル、エチレン、プロピレンなども使
用できる。
【0024】(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共
重合体を製造するには、全共重合モノマー成分中に(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルが50重量%以上含有
されることが好ましい。(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルの割合が50重量%未満であると、粘着剤が十分
な粘着性を示さない。より好ましくは、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルの割合は60重量%以上である。
【0025】アクリル系粘着剤の製造用モノマー成分に
は、さらに必要に応じて多官能性モノマーが加えられ、
上記モノマー成分と共重合される。この多官能性モノマ
ーの添加により、生成する重合体間にごくわずかに架橋
が生じ、それにより粘着剤の内部凝集力が増大する。そ
のため貼付された皮膚の性状や発汗量にほとんど無関係
に貼付剤剥離時のいわゆる糊残り現象がほぼ解消せられ
る。このような多官能性モノマーとしては、たとえば、
ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、
テトラ(メタ)アクリレートなどが例示されるが、これ
に限定されない。より具体的には、ヘキサメチレングリ
コールやオクタメチレングリコールなどのポリメチレン
グリコール類と(メタ)アクリル酸とを結合させて得ら
れるジ(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコール
やポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリ
コール類と(メタ)アクリル酸とを結合させて得られる
ジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレートやグリセリントリ(メタ)アクリ
レートなどのトリ(メタ)アクリレート;およびペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどのテト
ラ(メタ)アクリレートが例示される。これら多官能性
モノマーは2種以上を組み合わせて用いてもよい。多官
能性モノマーは、粘着剤の製造に供される、多官能性モ
ノマー以外の全モノマー100重量部に対し、0.00
5〜0.5重量部の割合で使用される。多官能性モノマ
ーの使用量が0.005重量部未満であると、架橋によ
る内部凝集力向上の効果が小さく、また0.5重量部を
超えると重合により得られる粘着剤がゲル化を起こし易
い。
【0026】また、アクリル系粘着剤には、必要に応じ
てロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの
粘着性付与剤を添加してもよい。
【0027】アクリル系粘着剤を調製するには、通常、
重合開始剤の存在下に所要のモノマーの溶液重合を行な
う。ただし、重合形態はこれに限定されない。また重合
反応条件は主としてモノマーの種類により適宜選定され
る。
【0028】ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、スチレ
ン−イソプレン系ブロック共重合体、スチレン−ブタジ
エン系ブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリブテ
ン、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
などのゴム弾性体100重量部に対し、たとえばロジン
系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、
石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの粘着性付
与剤を20〜200重量部、および必要に応じて、液状
ポリブテン、鉱油、ラノリン、液状ポリイソプレン、液
状ポリアクリレートなどの軟化剤:酸化チタンなどの充
填剤:ブチルヒドロキシトルエンなどの老化防止剤など
を適量添加してなるものが使用される。
【0029】スチレン−イソプレン系ブロック共重合体
およびスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体として
は、スチレン−イソプレン・ブロック共重合体、スチレ
ン−イソプレン−スチレン・ブロック共重合体、スチレ
ン−ブタジエン・ブロック共重合体、スチレン−ブタジ
エン−スチレン・ブロック共重合体、スチレン−エチレ
ン−ブチレン−スチレン・ブロック共重合体などのスチ
レン系熱可塑性エラストマーが例示される。
【0030】粘着性付与剤の添加量がゴム弾性体100
重量部に対し20重量部未満であると、粘着剤の内部凝
縮力が大きく粘着力が不足し、逆に200重量部を越え
ると、粘着剤の内部凝縮力が小さく粘着剤が凝集破壊を
起こす。
【0031】シリコーン系粘着剤としては、ポリジメチ
ルシロキサンなどを主成分とするものが使用される。
【0032】上記各粘着剤中には、可塑剤;充填剤;老
化防止剤などの配合剤が必要に応じて添加される。
【0033】粘着剤層の上にはガーゼを貼着し、さらに
これを覆う剥離紙を貼着し、使用時までその粘着剤層表
面を保護する。剥離紙としてはポリエチレンテレフタレ
ートのフィルムをシリコン処理してなるものがよく用い
られるが、剥離紙はこれに限定されない。剥離紙の厚み
は100μm以下、好ましくは5〜50μmである。
【0034】
【作用】本発明によれば、基材の内面層を構成するポリ
オレフィン樹脂層と粘着剤との接着力は小さいが、ポリ
オレフィン樹脂層の表面にコロナ放電処理を施すことの
よりポリオレフィン樹脂層と粘着剤との接着力が向上さ
れる。
【0035】また、基材の外面層を構成する着色EVA
樹脂層と粘着剤との接着力は頗る大きく、コロナ放電処
理を施す必要がない。
【0036】したがって、得られた救急絆創膏を指など
に巻き付けて使用した場合、両端の内外ラップ部分にお
いて密着性が極めて良好で、内側の基材から外側の粘着
剤が剥れない。
【0037】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
【0038】実施例1 炭化水素エラストマー(ハイモント社製「キャタロイK
S05」)を含むポリオレフィン(東ソー社製「ペトロ
セン、#105」)(後者100重量部に対し前者50
重量部)フィルムの70重量%と、肌色顔料を含むEV
A樹脂(三菱油化社製「EVA−20F」)(後者10
0重量部に対し前者60重量部)30重量%を2層押出
しして、図1に示すように、ポリオレフィン樹脂層2と
着色EVA樹脂層3からなる積層フィルム1を形成し
た。ポリオレフィン樹脂層2の厚みは60μm、着色E
VA樹脂層3の厚みは20μm、積層フィルム1の厚み
は80μmである。得られた積層フィルム1を基材とし
てこれのポリオレフィン樹脂層2の表面に40ダインの
コロナ処理を施した後、このコロナ処理面4に粘着剤5
を塗工した。
【0039】粘着剤は、メタクリル酸ドデシル2286
g、メタクリル酸2−エチルヘキシル14256g、ア
クリル酸2−エチルヘキシル1656g、ヘキサンジオ
ールジメタクリレート2.3gおよび酢酸エチル850
0gを仕込み、この混合物を窒素気流下にて攪拌しなが
ら80℃に加熱し、ついでこの反応液に、シクロヘキサ
ン1500gに過酸化ラウロイル16gを溶かした重合
開始剤溶液を6時間かけて滴下し、重合反応を行って得
た、重量平均分子量1.05×106 で固形分58重量
%のアクリル系粘着剤である。
【0040】ついで、粘着剤の上に所要サイズのガーゼ
(図示省略)を貼着し、これを覆うように粘着剤層に剥
離紙6を貼着し、得られた層状物を所定寸法に打ち抜い
て、救急絆創膏を製造した。剥離紙6は厚さ30μmの
ポリエチレンテレフタレートのフィルムをシリコーン処
理してなるものからなる。
【0041】この絆創膏について、粘着力、ボールタッ
クおよび自背面粘着力を測定し、ラップ部剥れ具合およ
び水ぬれ時ラップ部分の剥れ具合を調べ、実用性の評価
を行った。これらの結果を表1にまとめて示す。
【0042】比較例1〜2 実施例1において、積層フィルムの代わりに、ポリオレ
フィン(東ソー社製「ペトロセン、#105」)のみか
らなる単層フィルム(比較例1)、および炭化水素エラ
ストマー(ハイモント社製「キャタロイKS05」)を
含むポリオレフィン(東ソー社製「ペトロセン、#10
5」)(後者100重量部に対し前者50重量部)から
なる単層フィルム(比較例2)を用い、その他の点は実
施例1と同様の操作を行い、救急絆創膏を製造した。
【0043】これらの絆創膏についても、粘着力、ボー
ルタックおよび自背面粘着力を測定し、ラップ部分の剥
れ具合および水ぬれ時ラップ部分の剥れ具合を評価し
た。これらの結果を表1にまとめて示す。
【0044】
【表1】 測定方法 粘着力:JIS Z0237に準じてSUS−304の
鋼片に、25×125mmのサイズに切断した試験片を貼
り合わせ、貼付20分後の90度剥離強度を測定した。
引張り速度は300mm/分とした。
【0045】ボールタック:JIS Z0237に規定
されたボールタック試験に準じて、次のように行なっ
た。幅10cm、長さ10cmの試験片の粘着面の長さ
の中間部を長さ方向に5cm残すように上下両端部に紙
を貼付ける。粘着面を上にして試験片を試験器の30°
傾斜面に押しピンで止める。JIS B 1501のボ
ールを露出粘着面上辺の10cm上方から転がす。ボー
ルの大きさを変えてボール転がしを繰返し、粘着面上で
停止するボールのうち最大のものを見出す。このボール
のナンバーをもって粘着性を表わす。
【0046】自背面粘着力:JIS Z0237に規定
された粘着力測定に準じて行った。ただし、被着体を基
材背面とした。
【0047】評価基準 ラップ部分の剥れ具合 ○:救急絆創膏を指などに巻き付けて使用した場合、両
端の内外ラップ部分において剥れが全く認められない ×:救急絆創膏を指などに巻き付けて使用した場合、両
端の内外ラップ部分において内側の基材から外側の粘着
剤が剥れた
【0048】水ぬれ時ラップ部分の剥れ具合 ○:救急絆創膏を指などに巻き付けて使用した場合、両
端の内外ラップ部分において剥れが全く認められない ×:救急絆創膏を指などに巻き付けて使用した場合、両
端の内外ラップ部分において内側の基材から外側の粘着
剤が剥れた
【0049】表1から明らかなように、実施例の救急絆
創膏は比較例のものに比べいずれの項目においても格段
に優れた物性および評価を有している。
【0050】
【発明の効果】本発明による救急絆創膏は以上の通り構
成されているので、基材の内面層を構成するポリオレフ
ィン樹脂層と粘着剤との接着力は小さいが、ポリオレフ
ィン樹脂層の表面にコロナ放電処理を施すことにより粘
着剤のアンカー作用を生じせしめて基材と粘着剤の接着
力を向上することができる。
【0051】また、基材の外面層を構成する着色EVA
樹脂層と粘着剤との接着力は頗る大きく、コロナ放電処
理を施す必要がない。
【0052】したがって、得られた救急絆創膏を指など
に巻き付けて使用した場合、両端の内外ラップ部分にお
いて密着性が極めて良好で、内側の基材から外側の粘着
剤が剥れる恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による救急絆創膏を示す厚み方向の断面
図である。
【符号の説明】 1:積層フィルム 2:ポリオレフィン樹脂層 3:着色EVA樹脂層 4:コロナ処理面 5:粘着剤 6:剥離紙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材が、炭化水素エラストマーを含むこ
    ともあるポリオレフィン樹脂60〜80重量%と、着色
    エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂との2層押出しによ
    って成形した積層フィルムからなり、上記ポリオレフィ
    ン樹脂層の表面に粘着剤が塗工されている、救急絆創
    膏。
JP6154877A 1994-07-06 1994-07-06 救急絆創膏 Pending JPH0819569A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005006845A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Nitto Denko Corp 貼付製剤
JP2015525249A (ja) * 2012-05-18 2015-09-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 医療用接着物品

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JP2005006845A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Nitto Denko Corp 貼付製剤
JP2015525249A (ja) * 2012-05-18 2015-09-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 医療用接着物品

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