JPH0819423B2 - 色相安定性の良好な燃料油の製造方法 - Google Patents

色相安定性の良好な燃料油の製造方法

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JPH0819423B2
JPH0819423B2 JP30967887A JP30967887A JPH0819423B2 JP H0819423 B2 JPH0819423 B2 JP H0819423B2 JP 30967887 A JP30967887 A JP 30967887A JP 30967887 A JP30967887 A JP 30967887A JP H0819423 B2 JPH0819423 B2 JP H0819423B2
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和人 伊達
増男 工藤
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、重質油の流動接触分解で生成する軽油乃至
重油留分から色相安定性に優れた燃料油を製造する方法
に関する。
従来技術 重質油の流動接触分解において、ガソリンの他にサイ
クル油と称せられる軽油乃至重油留分が多量生成する
が、該留分は貯蔵中に黄色〜褐色に変色する傾向があ
り、燃料油として利用するには好ましくない。従来、こ
の変色の対策として色相安定性向上剤の添加等が行われ
ているが、未だ実用上有効でない。
発明が解決しようとする課題 本発明者は、上記軽油乃至重油留分から成る燃料油の
色相安定性について検討した結果、これらの留分を水素
化処理したものに、特定なスルフイド型硫黄化合物もし
くは特定な潤滑油を添加することにより、上記留分から
色相安定性の良好な燃料油が得られることを見出した。
したがつて、本発明は、重質油の流動接触分解により
生成する軽油乃至重油留分から、貯蔵中の色相安定性が
良好な燃料油を製造するための方法を提供することを課
題とする。
以下本発明を説明する。
発明の構成 本発明の構成上の特徴は、重質油の流動接触分解で生
成する軽油乃至重油留分を水素化処理し、次いで得られ
た留分に、下記一般式(I)及び一般式(II)で示され
る硫黄化合物から成る群から選択される化合物の1種又
は2種を硫黄分として10〜500ppm配合することにある。
R1−S−R2 (I) (式中、R1とR2は炭素数4〜15個のアルキル基、フエニ
ル基、アルキル置換フエニル基、ナフタレン基又はベン
ジル基を表わし、R1とR2は同一又は異なつていてもよ
い) 一般式(II) (式中、R1とR2は炭素数1〜4個のアルキル基を表わ
し、OH基はパラ又はオルト位に結合する) また、本発明の特徴は、上記留分を水素化処理し、次
いで得られた留分に、スルフイド型硫黄化合物を硫黄分
として200ppm以上と、テトラリン及び/又はインダン系
炭化水素を5重量%以上含有する潤滑油の0.2〜5重量
%を添加することにある。
課題を解決するための手段 本発明において対象とする燃料油は、重質油を原料と
し、これをゼオライトやシリカの粉状触媒を用いて流動
接触分解することにより生成するライトサイクルオイル
(軽質循環油)と称せられる油(以下FC−LCOと略記す
る)から成る。このFC−LCOは沸点範囲150〜400℃程度
の芳香族炭化水素に富んだ軽油乃至重油(特にA重油)
留分である。
また、この留分、FC−LCOは、炭化水素のタイプでい
うとn−d−M環分析値CA%45〜65、CN%0.5〜5、CP
%35〜50程度の組成を有するものである。ところで、こ
のFC−LCOは分解油であつて、流動接触分解装置から留
出した後、貯蔵することにより短期間のうちに黄色味を
呈し始め、次いで褐色に変化するという、燃料油として
好ましからざる欠点を有する。
本発明においては、上記FC−LCOをまず水素化処理す
る。この水素化処理は、触媒としてNi−Co−Mo系金属を
シリカ、アルミナ等の多孔質担体に担持したもので、好
ましくは特に芳香族炭化水素の核水添機能を有するもの
を用いて行う。該処理により、脱硫、脱窒素、不飽和炭
化水素の水素化のほかに、油中のナフタレンの部分水素
化によるテトラリンへの変換反応が行われる。
すなわち、FC−LCO中にはナフタレンもしくはアルキ
ルナフタレンが1〜数%含有されているので、上記変換
反応により、これらをテトラリンに変換する条件下に水
素化処理を行うことにより、n−d−M値がCA%20〜3
5、CN%30〜45及びCP%30〜35の油が得られ、かつ同時
に硫黄分及び窒素分も除去される。例えば、硫黄分は0.
3〜0.5%から0.05%以下に、窒素分は450ppmから100ppm
以下に低減される。
本発明においては、上記水素化処理を行つたFC−LCO
に、上記一般式(I)並びに一般式(II)で示されるス
ルフイド型硫黄化合物のそれぞれもしくは両者を併用し
て添加する。
一般式(I)で示されるスルフイド型硫黄化合物とし
ては、ジオクチルスルフイド、ジフエニルスルフイド、
ジドデシルスルフイド等を例示し得、一般式(II)で示
されるスルフイド型硫黄化合物としてはジ(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジ−t−ブチル)ベンジルスルフイド、ジ
(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル)ベンジルス
ルフイド等を例示し得る。
これらのスルフイド型硫黄化合物は、上記FC−LCOに
硫黄分として10〜500ppmになるように添加する。この添
加量が10ppmより少ないと色相安定効果が期待できず、
一方500ppmを越えても格別的な色相安定効果がみられな
いので経済上得策でない。また、上記スルフイド型硫黄
化合物は2種以上併用してもよい。
次に、上記により水素化処理を行つたFC−LCOに潤滑
油を添加する場合について説明する。
ここで用いる潤滑油は、スルフイド型硫黄化合物を硫
黄分として200ppm以上、好ましくは300〜3000ppmを含有
し、テトラリン及び/又はインダクタン系炭化水素を5
重量%以上含有し、かつ塩基性窒素分が10ppm以下のも
ので粘度が5〜30cSt(40℃)のものがとくに好まし
い。
なお、上記潤滑油は、水素化精製、溶剤抽出精製、脱
ロウ精製、吸着精製などの公知の手段を適宜組合わせて
精製したものを用いる。
また、FC−LCOに対する潤滑油の添加量は、潤滑油の
組成にもよるが、一般には0.5〜5重量%が好ましく、
添加後のFC−LCO中のスルフイド硫黄分が約10〜300pp
m、好ましくは20〜200ppm程度になるようにその添加量
を選択する。更に、上記潤滑油は、一般式(I)及び
(II)で示されるスルフイド型硫黄化合物と併用するこ
ともできる。
以上述べたように、本発明に従つてFC−LCOを水素化
処理して精製したものに、前記一般式(I)並びに(I
I)で示される特定な性状の潤滑油を添加することによ
り、貯蔵における色相安定性が良好な燃料油を得ること
ができる。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 間接脱硫装置で脱硫した重質油を、流動接触分解装置
で分解して、沸点約150〜300℃のサイクル油(以下FC−
LCO−Aと略記する)を採取し、この油を下記の条件で
水素化処理した。
水素化処理条件: 触媒:Ni−W 温度:320℃ 水素圧力:100kg/cm2 LHSV:2.0hr-1 水素/油比:500/ 上記により水素化処理したFC−LCO(以下FC−LCO−H
と記す)と上記FC−LCO−Aの両油の性状を第1表に示
す。
次に、上記FC−LCO−Hに第2表に示すとおりの硫黄
化合物を添加し、その貯蔵中における色相安定性の試験
を行つた。結果は第2表に示すとおりである。
第2表にみられるとおり、FC−LCO−Aに一般式
(I)並びに(II)で示されるスルフイド型硫黄化合物
を添加したものの色相安定性が無添加のもの、及び水素
化処理を行わない油に添加したものに比べて、色相安定
性が良好であることがわかる。
実施例2 実施例1において水素化処理して得たFC−LCO−H
に、下記により調製した潤滑油を添加してその色相安定
性の試験を行つた。
結果は第3表に示すとおりである。
潤滑油の調製: 中東系原油から分離した粘度10.2cStの留分をNi−Co
−Mo系水素化精製用触媒を用いて、温度350℃、水素圧9
0kg/cm2及びLHSV 1.5hr-1で水素化処理し、次いで溶剤
脱ロウし、更に白土で吸着処理して潤滑油Aを得た。
また、上記留分を、該油に対し、2.5容量倍のフルフ
ラール溶剤で抽出してそのラフイネート分を回収し、次
いで溶剤脱ロウト白土処理により潤滑油Bを得た。
得られた核潤滑油の性状は下記のとおりである。性状 潤滑油A 潤滑油B 粘度cSt(40℃) 6.65 8.98 硫黄分(wt%) 0.05 0.64 スルフド硫黄分(ppm) 30 2600 窒素分(ppm) 20 15 塩基性窒素分(ppm) 1以下 1以下 テトラリン/インダン(wt%) 15.4 10.6 次に、実施例1で用いたFC−LCO−Hに上記潤滑油A
並びに潤滑油Bをそれぞれ添加し、それらの貯蔵中にお
ける色相安定性試験を行つた。
結果は第3表に示すとおりである。
第3表にみられるとおり、水素化処理したFC−LCO−
Hに特にスルフイド分の多い潤滑油Bを少量添加した試
料No.9〜11は長期間の貯蔵中でも色相変化を起さず、安
定性に優れていることがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重質油の流動接触分解により生成する軽油
    乃至重油留分を水素化処理し、次いで得られた留分に、
    下記一般式(I)及び(II)で示される硫黄化合物から
    成る群から選択される化合物の1種又は2種以上を硫黄
    分として10〜500ppm配合することを特徴とする色相安定
    性の良好な燃料油の製造方法。 一般式(I) R1−S−R2 (式中、R1とR2は炭素数4〜15個のアルキル基、フエニ
    ル基、アルキル置換フエニル基、ナフタレン基又はベン
    ジル基を表わし、R1とR2は同一又は異なつていてもよ
    い) 一般式(II) (式中、R1とR2は炭素数1〜4個のアルキル基を表わ
    し、OH基はパラ又はオルト位に結合する)
  2. 【請求項2】上記水素化処理により、油中にテトラリン
    及び/又はインダン系炭化水素を0.5重量%以上含有さ
    せる特許請求の範囲第(1)項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】重質油の流動接触分解により生成する軽油
    乃至重油留分を水素化処理し、次いで得られた留分に、
    スルフイド型硫黄化合物を硫黄分として200ppm以上、及
    びテトラリン及び/又はインダン系炭化水素化合物を5
    重量%以上含有する潤滑油を0.2〜5重量%添加するこ
    とを特徴とする色相安定性の良好な燃料油の製造方法。
  4. 【請求項4】上記潤滑油の添加により燃料油中のスルフ
    イド硫黄分を10〜300ppmとする特許請求の範囲第(3)
    項記載の製造方法。
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