JPH08193730A - 二重床式空調装置 - Google Patents

二重床式空調装置

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JPH08193730A
JPH08193730A JP2995695A JP2995695A JPH08193730A JP H08193730 A JPH08193730 A JP H08193730A JP 2995695 A JP2995695 A JP 2995695A JP 2995695 A JP2995695 A JP 2995695A JP H08193730 A JPH08193730 A JP H08193730A
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leg
floor
panel
air conditioner
double
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Koichi Miura
廣一 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷暖房の効率が高く、設備コストが安く、安
全性および歩行感にも優れた二重床式空調装置を提供す
る。 【構成】 下地床面上に矩形状をなすパネルAが多数配
列されて構成された床板と、この床板と下地床面の間隙
に敷設された1または2以上の熱媒循環用のパイプP
と、パイプPを通して加熱または冷却した熱媒を循環さ
せる循環機構t,FPとを具備する。パネルAの下面四
隅にはそれぞれ下方に延びる脚部2が形成され、下地床
面には、互いに隣接する4枚のパネルAの互いに隣接す
る4本の脚部2を相互に固定する連結用脚座Dが配置さ
れ、パイプPは、パイプ保持手段Hを介して連結用脚座
Dに固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、二重床用パネルを利
用して冷暖房を行うための二重床式空調装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、床暖房装置としては、ホット
カーペットのように発熱体を床面上に配置する構造や、
床下に発熱体を埋設する構造が一般に採用されている。
一方、床から冷やす冷房装置は従来殆ど存在しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ホットカーペットのよ
うに発熱体を床面上に配置する構造では、発熱体を損傷
するおそれがあるために床面上に重量物を配置すること
ができず、例えばオフィスビルなどには適用できない。
また、床下に発熱体を埋設する構造では、暖房効果が現
れるまでに長時間を有し、設備コストやエネルギーロス
も大きいという問題がある。このため、ビルの冷暖房に
は、暖気または冷気を吹き出し孔から室内に吹き出す構
造の空調装置が一般に採用されているが、冷暖房の効果
が均一ではないうえ、エネルギーロスが大きいという問
題があった。
【0004】そこで本発明者は、2重床構造を採用した
二重床式空調装置を案出し、研究の結果、このような二
重床式空調装置によれば、上述した従来技術の問題点を
改善し得ることを見いだした。なお、この種の二重床と
しては、大別して下記の8種類が現在までに実用化され
ており、それぞれの問題点も併せて簡単に説明する。
【0005】1.ネジで高さ調整ができる脚座上に、ア
ルミ材、鋼板、強化窯業系材、強化合板材、または鋼板
にモルタルを充填した複合材等の剛性を有する約500
mm角の正方形状をなす床板の四隅を載せて下地床面に
並べた二重床。しかし、この2重床は、床材が大きいた
め細やかな配管ができないうえ、床板1枚が約7〜12
kgと重く、施工費や搬送費がかかる。窯業系の床材で
は、補強材の劣化の心配もあり、歩行音が響きやすい欠
点もある。さらに、下地床構造全体がクリープ沈下する
ことにより全体的な高さの再調整を1,2度行う必要が
ある。単に脚座に床板を置いてあるだけのものは、クリ
ープの進行にしたがって床板ががたつく。それをネジで
押えているものは、床板の開閉時にネジを外す手間が余
分にかかる。
【0006】2.緩衝材シートに約166mmピッチで
設けた互いに同寸の脚座上に約165mm角の正方形状
をなす樹脂製床板の四隅を載せて並べた二重床。この場
合、樹脂材なので可燃性を有して危険であるうえ、集中
荷重に弱く、特に長期荷重にはクリープ変形して大きな
たわみを生じる。歩行感もソフト過ぎる欠点がある。
【0007】3.約500mm角の正方形で上記1同様
の剛性を有する床板の四隅に、ネジで高さ調整ができる
脚を設けて下地床面に並べた二重床。この場合、上記1
と同じ欠点があるうえ、ネジがゆるみやすくガタつきが
生じやすい。また、配線の時に外した床板の方向や位置
を間違えやすく、ロックナット方式でゆるみを防ぐので
調整に手間とる。また、床板が自由に働いて隙間ができ
る。その動きを押えるため、隅で4枚の床板をネジで拘
束するタイプもあるが、開閉時にねじを外す手間が余分
にかかかる。
【0008】4.約165mm角の樹脂製の床板をその
四隅に同寸の一体脚を付けて、緩衝シートを敷き詰めた
下地床面に敷き並べた二重床。これも上記2と同じ欠点
がある上、配線をした上から脚付きの床材を置いていく
ので、配線を踏まないように置くことに手間取る。しか
し、その多数ある比較的大きい脚によって、人が気がつ
かない内に細い配線が脚を踏み続けることがあり、その
結果、配線が金属疲労で切れる断線事故が相当数報告さ
れている。また、配線空間が少ないので、分電盤などか
らの集中配線を処理する別の床材システムが必要にな
る。
【0009】5.約250mm角の床板をその四隅、辺
中央、および中心部の9ヶ所に脚を一体に設けて樹脂や
アルミダイキャストで簀の子状につくり、その脚の先端
に緩衝弾性カバーをはめて下地床面に敷き並べた二重
床。この場合、上記4同様の欠点を有するだけでなく、
特に4以上に脚の密度が大きいために、配管や配線をふ
まないように簀の子状にせざるをえず、強度上一層弱く
なっている。また、床板が大きいため緩衝材で音はしな
いが、シーソー的な動きが不陸の大きい下地床の場合大
きいので、歩行感上不安定さを生じる。簀の子状なので
床材側に粘着糊材が塗布できず、仕上のカーペットタイ
ルの施工に制約を与える。拘束するものがないので床材
が全体的にバラバラに働いて隙間ができる。
【0010】6.上記5の脚付き床板を四隅の脚ズレを
防ぐ4つの浅穴のある連結脚座にはめて下地床面に敷き
並べた二重床。上記4同様の欠点に加えて、きっちり脚
座に脚をはめるように施工することはできないので、脚
と脚座の穴はルーズな位置関係となり、細かい床板材の
動きは拘束できず、床材同士の間に不均一な隙間が生じ
る。
【0011】7.上記5脚付き床板材をズレを防ぐた
め、四隅の脚の床上側から共通に1つのリング状材をは
めて下地床面に敷き並べた二重床。これも上記4同様の
欠点に加えて、一々床材を固定するためのリングをはめ
なくてはならず、逆に床板を開けるときは四隅のリング
を一々外さなければ成らない。
【0012】8.3点支持の床材や、面状体で連続する
等高の約50mm角状の小型の床素材で、下地床面に配
線用に幅20mmから100mmの溝をつくり、蓋材で
蓋をした二重床。これは配線の容量が狭く、曲げ半径を
必要とする光ケーブルなどが収納できない。分電盤から
の入線部など線の容量が大きいところには別の収納シス
テムが必要となる。電源の接続部にも特殊な器具や収納
システムが必要である。溝以外のところがモルタル材の
ものは自重が約40kg/m2と重い上、撤去時には処
分に費用がかかる。熱硬化性樹脂製のものも同様に処分
に費用がかかる。熱可塑性の樹脂製のものは長期荷重や
集中荷重に弱いことは2と同様である。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、冷暖房の効率が高く、設備コストが安く、安全性お
よび歩行感にも優れた二重床式空調装置を提供すること
を課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る二重床式空調装置は、下地床面上に矩
形状をなすパネルが多数配列されて構成された床板と、
この床板と前記下地床面の間隙に敷設された1または2
以上の熱媒循環用のパイプと、前記パイプを通して加熱
または冷却した熱媒を循環させる循環機構とを具備し、
前記パネルの下面四隅にはそれぞれ下方に延びる脚部が
形成され、前記下地床面には、互いに隣接する4枚のパ
ネルの互いに隣接する4本の脚部を相互に固定する連結
用脚座が配置され、前記パイプは、パイプ保持手段を介
して前記連結用脚座に固定されていることを特徴として
いる。
【0015】
【作用】本発明に係る二重床式空調装置は、熱容量の比
較的小さな多数のパネルで構成された2重床を通じて均
一に冷暖房を行うことができるので、冷暖房の効率が高
く、速やかに空調効果を得ることが可能であるばかり
か、エネルギーコストも安く済む。また、構造が単純で
あるから、設備コストが安く、安全性および歩行感にも
優れる。
【0016】
【実施例】図1および図2は、本発明に係る二重床式空
調装置の一実施例を示す斜視図および平面図である。こ
の二重床式空調装置は、下地床面上にパネルAが多数配
列されて構成された床板と、この床板と下地床面の間隙
に敷設された1または2以上の熱媒循環用のパイプP
と、これらパイプPを通して加熱または冷却した熱媒を
循環させる循環機構(図3中符号t,FP)とから主構
成されたものであり、以下、順に各部を説明する。な
お、本願明細書において、空調装置(エアコンデショナ
ー)とは、暖房と冷房の両方が行えるものばかりでな
く、暖房または冷房のどちらか一方のものを含む意味で
ある。
【0017】パネルAは、図4に示すように、正方形状
をなす天板部1と、この天板部1の裏面四隅から下方へ
延びる脚部2と、天板部1の裏面に形成された補強用の
リブ3,4,5とを有する。パネルAの一辺は100〜
250mm、その脚部の長さは20〜100mmである
ことが望ましいが、本発明はこれら寸法に限定されるも
のではない。
【0018】パネルAの好ましい1例を挙げると、天板
部1は165mm角であり、脚部2は根本直径が8m
m、下端直径が6mm、高さが49mmであり、脚部2
はパネル1の端から9mm内側に形成されている。これ
ら脚部2間に形成された6本の補強リブ3は、高さ9m
m×幅約2.5mmで、脚部2近くには半径30mmの
ハンチがある。補強リブ3同士を3分の1の位置でつな
ぐ補強リブ4も幅が2mmで高さが9mmであり、これ
らリブ3,4の中間には高さが5mmで幅が約2mmの
中間リブ5が形成されている。天板部1は、補強リブ3
の内側では1.2mm厚、その他の部分では2.5mm
厚とされている。なお、以上の高さはいずれも天板部1
の厚さを含んでいる。ただし、本発明は上記寸法に限定
されるものではない。
【0019】パネルAの一辺の中央には、電気配線等に
使用できる半円状の準備穴形成部Bが形成されている。
この準備穴形成部Bは、天板部1の下面に突出する半円
弧状の補強部6と、この補強部6の反対面に形成された
半円弧形の上溝7と、補強部6の内周縁に沿って形成さ
れた半円弧形の下溝8とから構成されている。具体的な
寸法を挙げると、補強部6は直径24mmで下側に出る
全体の厚みが4mmである。上溝7は外径21mm、内
径17mm、深さが1.5mmである。下溝8は、外径
17mm、内径15mm、深さ1.5mmである。これ
により、両溝7,8が最も接近する円弧中心から直径1
7mmの半円線位置において、パネル肉厚は1mmの最
薄肉となり、この最薄肉線に沿ってモンキーレンチなど
で挟んでこじることにより、半円状部分を容易に折り取
ることができ、半円穴を一対対向させれば、コネクター
を付けたままコードを床下へ出入りさせることができる
丸穴となる。
【0020】折り欠かれる最弱部が上下の溝の最接近線
とすれば、それは上溝の内側と下溝の外側を垂直に結ぶ
溝端線になり、折り欠き部の折れた端面が折っただけで
もきれいに処理される。その上に、上溝の外周よりわず
かに小さい直径で、溝の深さに等しい厚みの円板を予め
用意しておけば、折り欠いてでき穴をふさぐ場合、その
穴へ該円板を置けば平らな無欠の床板になり、カーペッ
トタイルで仕上げれば元通りに支障のない床に復元でき
る。
【0021】パネルAの材質は限定されないが、アルミ
ニウム合金、例えば、JIS規格でADC12、ADC
6等のアルミ合金で一体的に鋳造されていることが好ま
しい。この場合、上述した寸法例であるとパネル1枚当
り約230gとなり、1m2当りではパネルAを36枚
要し、総重量8.28kgとなる。したがって、現在市
販されている二重床では単位面積当たり重量が最も軽い
ものとなる。なお、パネルAの寸法や形状を、例えば3
本脚パネル、傾斜面用に両側で高さが異なるパネル、片
側に脚がないパネルなど、必要に応じて適宜変更してよ
い。
【0022】なお、本発明者らの検討によると、パネル
Aの表面および裏面を粗面化した場合には、冷房時にパ
ネルAの表面での結露が低減することが見いだされた。
したがって、パネルAを成形する金型の面を通常よりも
粗面化しておき、成型品表面を粗面化してもよい。パイ
プPの表面も同様に粗面化しておくと、結露が若干防止
できる可能性がある。ただし、本発明はそれに限定され
ることはない。また、アクリル樹脂塗料等の塗料をパネ
ルAの表面および裏面、ならびにパイプPの表面に塗布
した場合にも、結露が低減できることが確認されてい
る。
【0023】パネルA上には、矩形状のカーペットタイ
ルCが載せられている。例えば、カーペットタイルCを
500mm角とし、パネルAの中心線が3枚毎にカーペ
ットタイルCの端部に合うようにするとよいが、本発明
がこれに限定されることはない。カーペットタイルCの
裏面には粘着糊9が一定ピッチ毎に塗布されている。図
示の例では、例えば60mm毎に例えば幅25mmの角
ハート形をなす粘着糊9が塗布され、ハートの方向がカ
ーペットの目の方向に合わせられている。カーペットタ
イル2枚を1組としてその裏面同士を合わせたとき、粘
着糊9同士が重ならないように、粘着糊9は予め工場で
機械塗布されている。カーペットタイルCの代わりに、
コルク成形板を使用してもよい。
【0024】連結用脚座Dは、下地床面に所定の間隔を
開けて配置され、互いに隣接する4枚のパネルAの互い
に隣接する4本の脚部2を相互に固定する役目を果た
す。図4および図5に示すように、連結用脚部Dは、脚
部2がそれぞれ挿入可能とされた4基の脚受筒10と、
四角い底板部11とが半硬質のポリエチレン樹脂等によ
り一体成形されたものである。脚受筒10は、図5およ
び図6に示すように、その内壁面が上部側に向けて広が
る一方、その外壁面は上部側へ細くなる形状をなし、脚
部2の荷重を支える底部15の中心には、脚部2の下端
面に当接する音消し用突起16が形成されている。
【0025】脚受筒10の中心間距離は、パネルAの脚
部2をそれぞれ挿入した状態で、パネルAの天板部1同
士の間に、若干の間隙(例えば1〜数mm)が生じるよ
うに設定されている。この間隙は、地震や下地床面の変
形が生じた際に、パネル配置間隔の変動を許容すると共
に、暖気または冷気をパネルAの上方へ放出させる作用
を有する。
【0026】本発明を限定するものではないが、より具
体的な例を挙げると、連結用脚座Dは、約19.66
(9×2+500/3−165)mm離れて高さ17m
mの円形状の脚受筒10を4本有し、脚受筒10同士は
厚さ2mmの座板11でつながり、座板11は中心線に
沿って十字線13が刻まれている。座板11は31mm
角でその角は長筒10に沿って丸めているが、伸ばして
もよい。座板11の裏面には十字線13に沿って2列
に、直径4mmで深さ1mmの浅穴12が6mmピッチ
で12ヶ所設けられている。なお、浅穴12は十字線1
3の真下に一列でもよいし、貫通してもよいし、円形で
なくてもよい。長筒も円形でもなく角筒でもよい。長筒
10の底部15の直径は6.5mmで、その厚さは0.
5mmである。底部15の中心には高さ0.5mmの小
突起16が1つ形成されているので、パネルAの脚部2
を挿入すれば、合わせて50mmの床高さになる。脚受
筒10同士の外壁間の隙間は上程広くとり、座板11の
表面から3.5mm上がった位置で7.5mmとする。
なお、壁際でパネルAが終わりになる場合には、ハサミ
で脚座Dを十字線13に沿って切断することができる。
同様に、入り隅の場合は連結用脚座Dを1/4に分割
し、出隅の場合は脚座DをL字形に形成して使用するこ
とができる。
【0027】図16は連結用脚座Dの施工方法を説明す
る断面図であり、図17はその平面図を示したものであ
る。連結用脚座Dを下地床面に配置する場合、脚座Dを
手早く敷並べるために定規棒Eを使用する。この定規棒
Eは、例えば、直径8mmで長さ50mmの棒材に3.
5mmの貫通孔を開けて、その中央で直径形7mmのド
リルで2本に切断した短材21を10本用意し500/
3mm(約166.66mm)ピッチで平行に、直径7
mmで両端を90度に尖らせた長さが1,600mmの
真鋳棒の長尺材22に、横向きの3mmネジ穴を10ヶ
所加工して、その片側から前記短材21を3mmボルト
23で固定したものである。
【0028】施工にはまず、下地床面25に例えば30
00mmピッチで地墨線26を打ち、脚座Dを前記定規
棒Eの短材21と長尺材22の交点に同じ方向からはめ
て、その脚座Dの裏面にコンクリートボンドを塗り、前
記地墨線26に次々定規棒Eの先端を合わせて脚座Dを
下地床面25に接着する。同様に、脚座Dを前記定規棒
Eの短材21と長尺材22の交点に同じ方向からはめて
おき、下地床面25にすでに接着された脚座Dに隣接さ
せて、初めと終りの脚座Dの脚受穴14にパネルAの脚
1をはめ、残りの脚座Dの脚受穴14に合計10枚のパ
ネルAを次々とはめながら並べる。
【0029】そして、最後に定規棒Eを90度回転させ
て上方へ取り外す。以下同様に、接着されたり先に置か
れた脚座Dに沿わせて定規棒Eを置く作業を繰り返せ
ば、多数の脚座Dを正確に配置できる。連結用脚座Dが
配置されたら、パネルAを敷き詰めていき、最後に残さ
れた部分を修整する。
【0030】例えば、部屋の端などでパネルAの幅であ
る166mm以下の余り部分が生じた場合には、パネル
Aをその余り幅にバンドソーなどで切断し、図16に示
すように端用のパネルA’を作成する。そして、部屋の
端側などは、例えば40mm×20mmのアルミ角管を
40mmに切断した、あるいはパネルの9mmを足した
総高が50mmとなるアルミ部材を鋳造して、1mm厚
のゴム板30を貼った支台31を床面に接着し、前記パ
ネルA’の切断側を載せる。このように施工されたパネ
ル群は、例えば約1.6mmの隙間を保って並び、パネ
ルの準備穴Bは必要に応じて合わせれば直径17mmの
穴となる。なお、これらの穴は1.5mm厚で直径20
mmのアルミの円板で塞ぐことができる。
【0031】連結用脚座Dの裏面には、図5および図7
に示すように、パネル高さ調節用の1枚または2枚以上
のスペーサー55,56,57,58が必要に応じて着
脱できるようになっている。これらスペーサー55,5
6,57,58は、いずれも上面に、連結用脚座Dの浅
穴13に嵌合可能な突起51を有するとともに、下面に
は他のスペーサーの突起51が嵌合可能な穴52を有
し、各スペーサーの突起51を浅穴13または他のスペ
ーサーの穴52に嵌合することにより相互に固定される
ようになっている。また、上方に配置されるスペーサー
ほど、平面寸法が小さくされている。
【0032】本発明を限定するものではないが、具体例
を挙げると、第1スペーサー55(1mm用)は1mm
厚で幅が34mmとされ、直径4mmで高さが5mmの
一対の突起51と、対称位置に形成された直径4mmの
一対の穴52とを有し、連結用脚座Dの下面に直接固定
できるようになっている。第2スペーサー56(5mm
用)は、厚さ3mmで幅が38mmであり、1mmスペ
ーサー55と同じ平面位置に突起51と穴52を有し、
1mmスペーサー55の下に嵌合できる。同様にして、
同じ平面位置に突起51と穴52を有する、5mm厚で
42mm幅の5mmスペーサー57と、10mm厚で5
0mm幅のスペーサー58を用意すれば、順次厚みの薄
いものを上にしてそれらを組み合わせることにより、1
mmから十mmまでピラミッド状にパネルAの高さを上
げることができる。なお、スペーサー55〜58は、上
面や側壁の中央に細いくぼんだ十字線13を入れておけ
ば重ねやすい。スペーサー55〜58はポリエチレン樹
脂を射出成型して作成できるが、他の材料も使用可能で
ある。
【0033】図8は高さの計測具Gの斜視図である。計
測具Gはその周囲が0.5mmから15mmまで螺旋状
に高さが連続的に変化しその厚みを表示してある。不陸
のある下地床面において、定規棒Eの両端を同一に高さ
に保持して水平を保ち、その定規棒Eに挾まれた脚座D
の下へ計測用具Gを差し込んで隙間の数値を表示してか
ら読み取り、前記のスペーサーを組み合わせて、脚座D
の下へはめ込んでからパネルAを置いていくことによ
り、水平な脚座連結二重床の床下エアコンディショナー
を施工できる。なお、計測具Gは0.5mmから15m
mではなく他の厚さであってもよい。その材質も樹脂で
も金属でもよい。
【0034】図1に示すように、パイプPはパイプ保持
手段Hを介して連結用脚座Dに固定されている。パイプ
保持手段Hは、図1、図2、図11および図12に示す
ように、4基の脚受筒10の中間に着脱可能に嵌合され
た円筒状のもので、その上端には図11に示すように、
パイプPの周面形状に対応した半円状の切欠が形成され
ている。これによりパイプPは、図12に示すようにパ
ネルAの天板部1、脚部2、パイプ保持手段Hにより囲
まれ、パイプ保持手段Hから脱落しない。同時に、パイ
プPはパネルA同士の間隙の直下近傍に位置しており、
暖気や冷気が速やかにパネルA上に放出されるようにな
っている。
【0035】パイプPは、図3に示すような熱媒循環機
構に接続されている。この熱媒循環機構は、熱媒となる
気体または液体を加熱または冷却して貯留する冷暖房源
タンクtと、その熱媒をパイプP内に循環させるポンプ
FPとからなる。冷暖房源タンクtへは、他のボイラー
等で加熱または冷却した熱媒を供給してもよい。例え
ば、太陽熱温水器などから直接、または温度が足りなけ
ればさらに加熱手段で加熱して温水を供給してもよい。
熱媒としては、融点が58℃である酢酸ナトリウムなど
も使用可能である。
【0036】なお、図13に示すごとくに、ダイバー材
を、パイプ締結材PCとダイバー材本体PDとに分けて
作成し、パイプ締結材PCを締めるとき、ダイバー材本
体PDを挟んでネジで止めるようにしてもよい。パイプ
締結材PCを止める箇所は、片方はバカ穴とし、他方は
バーリング加工してネジ穴とする。ダイバー材本体PD
はそのパネルの寸法に合わせ、パイプ締結材PCはパイ
プPを保持し曲げた部分を下方に下げるためのものであ
る。図13では、パイプ締結材PCを図示しやすいよう
に下方に曲げていないが、実際には、図14に示すよう
に下方へ曲げてよい。これにより、パイプPがパネルA
の骨材に当たらずに配管できるようにしてある。
【0037】図5は本発明にかかる脚座連結二重床の床
下エアコンディショナーの電源などの器具を取り付ける
別の実施例の傾斜図を示したものである。パネルAには
例えば直径130mmの穴を中心に開けて穴開きパネル
A”をつくり、ハーネス接続器具40にVVFケーブル
41で接続された丸型の床下内接式の電源コンセント4
2を固定し、穴開きパネルA”の脚1を脚座Dに置く。
同様に信号様の接続器具を穴開きパネルA”に付けるこ
ともできる。
【0038】他にも、電源のハーネス接続器具40に接
続されたテーブルタップ43のキャップタイヤコード4
4をパネルAの折り欠いた準備穴Bに保護ブッシング4
5をはめて通しながら、同様に、パネルAの脚1を脚座
Dの脚受穴14に置く。上記の何れも場合も、仕上げ材
としてカーペットタイルや可撓性の樹脂タイルをパネル
Aの上へ粘着糊で貼る。特にカーペットタイルの場合
は、下部の周囲に細かい樹脂の返りが無数についた素材
を固着したコード保護キャップ46を準備穴B上に置け
ば、カーペットタイルに前記の返りが引っかかりずれが
生じない。
【0039】図9は、パネルAの振動をさらに抑えて騒
音を低減するための具体例を示す斜視図である。パネル
Aの中央下面には、比較的比重が大きい、金属やコンク
リート、樹脂等の材質からなるブロック(制振用錘)6
0が、前記下地床面に接触しないように固定されてい
る。このブロック60の上面には、図10に示すように
溝62が形成され、パネルAの裏面のリブ3,4,5を
これら溝62にはめ込んで接着剤で固定されている。こ
のようなブロック60を固定することにより、パネルA
の天板部1に重力を加え、特に天板部1の振動を低減し
て、歩行音などを低減することができる。
【0040】上記構成からなる二重床式空調装置によれ
ば、熱容量の比較的小さなパネルAからなる2重床を通
じて均一に冷暖房を行うことができるので、冷暖房の効
率が高く、速やかに空調効果を得ることが可能であるば
かりか、エネルギーコストも安く済む。また、構造が単
純であるから、設備コストが安く、安全性および歩行感
にも優れる。
【0041】本発明者らの実験によれば、上記実施例の
二重床式空調装置を6畳間に設置して55℃の温水を循
環させた場合と、同じ6畳間に、床にパイプを埋設する
従来の床暖房装置を設置して80℃の温水を循環させた
場合とを比較すると、暖房の立ち上がり時間が、従来装
置では約60分かかったのに対し、本実施例では約12
分で済んだ。また、ガスによる温水の加温および電気に
よる温水循環に要したランニングコストは、従来装置で
は1時間あたり17円、本実施例の装置では1時間あた
り6.5円であった。
【0042】なお、通常歩行や物の移動では床への集中
荷重は300kg以下である。それを超えるような過大
な集中荷重が生じる場合には、本発明の二重床式空調装
置では荷重のかかる特定のパネルの下へ支台を置いて補
強を行えばよい。つまり、接地する部分を必要に応じて
臨時的に構成する方式である。これにより、パネルAを
スリム化することができ、コストダウンも可能である。
【0043】また、従来の置き敷き床では、その下端で
配線を踏んで配管を損傷、または配線等を断線させる事
故がよく起きるが、この実施例では、パイプPをパイプ
保持手段Hを介して予め連結用脚座Dに固定しているの
で、パネルAを並べるときに脚部2でパイプPを踏んで
損傷させるおそれがない。さらにパイプP以外の床下配
線についても、脚受筒10に脚部2を差し込む構成であ
るから、配線を踏むおそれがない。
【0044】また、二重床を堅固に連結した物や床板同
士が接する従来構造では、ミクロな実験を行うような研
究室で、歩行やモーター類の発する振動が伝わって正し
い実験が阻害とされる例が報告されている。これに対
し、上記実施例ではパネルA同士が若干離間しているう
え、連結用脚座Dを介して下地床面に接しているので、
振動を伝達し難く、騒音や振動を低減できる利点を有す
る。
【0045】また、支柱式床板を載せているだけの従来
構造では、強震程度でも床板が外れて歩行困難になった
り、最悪のケースは死傷者が生じるおそれすらあるが、
上記実施例では、パネルAが連結用脚座Dを介して脚部
2を連結されているから、パネルAがはずれるなどのお
それがない。また、ネジ足大板式の床置き敷型も、各所
で盛り上がったりして水平座屈を起こし、人災を招く可
能性がある。
【0046】そのような人災を防ぐために、上記実施例
の二重床式空調装置では、パネルA同士の間に一定の隙
間が開くように設計されている。これにより、水平圧縮
力がかかると、隙間のある上側が狭くなるため、図18
に示すように、床板全体が下方に湾曲する。したがって
中央ほど下がるが、置き敷きされているだけなので下地
床から離れずに常に全体が免震床的に下地床面上を滑動
し、被害を最小限に抑える。
【0047】また、上記実施例では、パネルAの接合部
の丸ハンチも垂直力のためでなく、地震の水平力のため
にも働くので、連結用脚座Dに差し込まれ互いに押し付
けられても、脚部2が折れにくい構造になっている。な
お、連結用脚座Dから脚部2が少し浮き上がった位置で
の水平力は、連結用脚座Dの水平間隔を挟めるが、連結
用脚座Dの底面は弾力のある樹脂性薄板なので、図3の
ようにバネとして働く。1mにパネルが6枚使用される
ので、1mmずつ縮った場合、10mの幅の部屋では、
長さで60mm分が床や壁に当たるとき、ショックアブ
ソーバーとして働く。当然人も物も水平力をソフトに受
け止めるので、人もパニックにならず、机上のコンピュ
ーター等が落下する二次的災害が相当防止できる。
【0048】また、カーペットタイルを実施例1のごと
く、予め角ハート形に裏面に粘着糊を互いを保護材とし
て糊面同士が触れさせない塗布搬入は、その目の方向を
確認しやすく、現場で作業能率が上がるだけでなく、弱
い各々の拘束力で全体を強力に一体化し、カーペットタ
イルがめくり易く、パネルAを持ち上げ易いが全くズレ
動きが生じない。
【0049】また、以下のような効果も有する。 (1)必要に応じて配線の出入り口を脚座連結二重床の
床下エアコンディショナーに溝と1辺で囲まれた部分を
折り欠いてつくれる。 (2)上記割折り線が垂直に整えられ、上部に残された
溝底へ溝深さの厚みの円板を載せれば表面の高さが等し
く復元が簡単にできる。
【0050】(3) カーペットタイル長の1/3まで
必要最小限に脚間を狭くし、さらに脚間に円弧形のハン
チをつけた補強リブと補強リブ間に補助リブを渡して、
アルミで一体鋳造した結果、500mm角のアルミパネ
ルの1/3の軽さとコストになった。また、折り欠き部
での欠損が辺側のリブより外側なので、準備穴Bで折り
欠き部をつくってもパネルAには力学的な影響がない。
本発明はダイキャスト鋳造における材料使用を最小限に
するための湯流れルートと、力学的に補強するメンバー
が丁度合致し大変合理的である。
【0051】(4)脚受穴を先端側へ内外共に緩いテー
パーのついた樹脂製の長筒にすることにより、成型時に
脱型しやすく、パネルの脚が入りやすくなり、そして長
筒の同士の隙間より大きい幅の定規棒の短材が、長筒の
根元を支点にして回転すれば、短材が挟まったり外れた
りするので一時的固定部に利用できる。
【0052】(5)本発明の小突起によりパネルの脚底
が脚座Dの底に当たる衝撃音がしなくなり、半硬貨樹脂
のみで脚座Dに軟質樹脂並の緩衝効果が生じる。 (6) 本発明の脚座Dの浅穴は脚座Dを水平方向に固
定するとともに、その材料使用を減らし、その下へ敷く
スペーサーの対突起を差込み重ねることによって、スペ
ーサーの横ズレを防止する。
【0053】(7) スペーサー上面の90度の点対称
位置にある対突起とその対突起に丁度陥合する対穴は、
同型材でも重ねて置いてもズレない。そして、高さも安
定して変わらない。 (8) 小さくて数の多い床材を並べることは作業費が
かさむ。本発明の定規棒は多数の脚座Dを正しく簡単に
床面に並べたり、接着したりできて棒自体を撤去できる
ので作業性が大幅に向上する。
【0054】なお、パネルAについて付言すると、鉛直
荷重が脚部2間にかかる場合、脚部2間を直線で結ぶ位
置のリブは最も力学的に有効なリブである。折り欠き部
のリブより外部側にできるようにすることにより、折り
欠きをつくっても重要なリブを弱めることはない。ダイ
キャスト鋳造は、薄肉形状や尖頭形状について湯回りが
悪いが、補強リブと補強ハンチを発明のごとく設けるこ
とにより、構造と製造の両方に有益で合理的なリブ構成
ができる。
【0055】また、これらにおいて、脚座Dの穴を長筒
状に穴をつくり、穴の入り口が広がりその外側が細くな
ることは成型上も利点がある上、脚を挿入する場合も少
しずれても中心へ導かれて位置決め上の誤差が大きくと
れる。その上に、筒間を2方向に向かう棒を挟むことが
でき、挾まれたものが下方へ押えられれば仮固定され上
方へ動けば外れる。
【0056】この場合、高強度の脚先が尖っていれば受
部側に穴が開くので、それを防ぐには脚の先端は平坦な
水平面がよい。しかし、ある程度小さくなっても面と面
が衝突する場合には衝突音が生じるが、片方が点で弾性
体の場合はほとんど衝突音が生じない。脚座Dを樹脂で
つくればその穴中の一体の小突起16も弾性体になる。
その小突起16は度々その脚が穴底へ押しつけられた場
合に、ほとんど高さを失くすが、力が除かれれば少しは
復元するという現象を繰り返すので、小突起16は0で
はない高さを保ちかなり長期間音を生じない作用を維持
する。当然、この現象は不陸に対する緩衝材としても作
用している。
【0057】また、上記の2点において、樹脂によって
は、ポリエチレンのようにほとんど接着しないものがあ
る。パネルAの全体の整列を維持するには接着したほう
がよい。しかし、その整列を乱す力は水平方向の力であ
るので、脚座Dの裏面の穴が浅穴であっても垂直方向の
壁がわずかでもあれば、硬化した接着剤の樹脂と陥合し
合って横へは動かない。しかし、垂直方向へはすぐとれ
るので、撤去して再利用する場合には都合がよい。
【0058】そして、上記の3点において、脚座Dの裏
面に浅穴を設けて、その浅穴と陥合する突起を上面にも
ち、その90度回転した平面位置にその突起が陥合でき
る穴を持つ敷き板となるスペーサーを予め用意し、それ
らを90度ずつ回転させ合って積層していけば、脚座D
に安定して自在に高さを与えることができる。
【0059】最後に、本発明の脚座連結二重床の床下エ
アコンディショナーの施工方法を説明する。正確に位置
を決めた短材がT字状に直交した定規棒の交点に、脚座
Dの4本の筒間の中心を合わせて短材を先が狭くなる筒
間の隙間で挟むように回転させながら押しつけて仮固定
して、同様に多数の脚座Dを仮固定する。すでに並べら
れた脚座Dと平行してその脚座Dが仮固定された定規棒
を下地床面において、定規棒の最初と最後の位置で隣接
する脚座D間にパネルAの脚を差し込んで脚座Dの列を
平行にすれば、残りの脚座Dの穴位置はすべて正確なパ
ネルAの穴位置となる。
【0060】そして、定規棒自体は元々筒の外径より小
さい幅なので脚座Dと定規棒を拘束する力がないので、
残りの脚座DへパネルAを置いた後、定規棒を短材が上
へ向くように回転させれば、短材は脚座Dの筒間で挟ま
れている拘束力を失くし、定規棒はそのまま上方へ取り
外せる。このような作業を繰り返せば多数のパネルAと
脚座Dを下地床面へ短時間で敷き並べられる。
【0061】また、さらに別な実施例として、図20お
よび図21のものがある。図20の実施例は、床Fの上
にパイプPの配管用溝を有した硬質発泡スチロール等の
断熱材Iを敷いて、パイプPをその溝に配管後に金属板
Mを敷き詰めて、その上にカーペットタイルC等の仕上
げ材を敷いたものである。一方、図21の実施例のもの
は、最初の実施例に近いものであるが、図20の金属板
Mの代わりに上記のパネルAあるいは「コの字」状の金
属板の下にパイプPの配管用溝を有した硬質発泡スチロ
ール等の断熱材Iを敷いて、その溝にパイプPが配管さ
れたものである。そして、上記のパネルAあるいは「コ
の字」状の金属板の上にカーペットタイルC等の仕上げ
材を敷いたものである。
【0062】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係る二重
床式空調装置によれば、熱容量の比較的小さな多数のパ
ネルで構成された2重床を通じて均一に冷暖房を行うこ
とができるので、冷暖房の効率が高く、速やかに空調効
果を得ることが可能であるばかりか、エネルギーコスト
も安く済む。また、構造が単純であるから、設備コスト
が安く、安全性および歩行感にも優れる。
【0063】また、パネルが一辺100〜250mmの
正方形状とされ、その脚部の長さが20〜100mmと
された場合には、パネルの大きさが人の足跡長程度で、
人の足が直接脚座に載るのでしっかりした歩行感があ
り、太鼓音状の騒音も低減できる。
【0064】また、連結用脚部が、パネルの脚部がそれ
ぞれ挿入可能とされかつ互いに一体形成された4基の脚
受筒を有し、パイプ保持手段が、これら4基の脚受筒の
間に着脱可能に嵌合されている場合には、パイプをパネ
ル同士の間隙に沿って確実に保持でき、間隙を通してパ
ネル上方への暖気または冷気の発散を促進して、空調効
果を促進できる。また、パネル間に間隙を形成すること
により、パネル全体が構成する床板が柔構造を有するた
め、下地床面の変形時にも床面が正常に保たれる利点も
得られる。
【0065】また、連結用脚座の脚受穴であるので配線
をおくガイドにもなり、配線を踏むことがない。パネル
がしっかり全体に連結されているためずれず、脚受穴に
挿入しているから地震の上下動でもパネルの脚が抜けな
い。全てのパネルが互いに非接触状態で独立して置かれ
るので、床上に置かれたものへ振動が伝わらない。高さ
が一定の一体脚に載るので将来とも高さが変わらない。
また、脚は穴へほとんどずれなく差し込まれているの
で、パネルAは垂直方向には自由に持ち上げて開閉でき
るが、水平方向へはズレることはできないし傾くことも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二重床式空調装置の一実施例を示
す斜視図である。
【図2】同実施例の平面図である。
【図3】同実施例に使用されるパイプおよび熱媒循環機
構を示す斜視図である。
【図4】同実施例に使用されるパネルおよび連結用脚座
を示す斜視図である。
【図5】同実施例に使用される連結用脚座およびスペー
サを示す斜視図である。
【図6】同実施例に使用される連結用脚座を示す斜視図
である。
【図7】同実施例に使用される連結用脚座およびスペー
サを示す斜視図である。
【図8】連結用脚座の施工時の高さ計測具を示す斜視図
である。
【図9】同実施例のパネルに制振用錘を固定した状態を
示す斜視図である。
【図10】同制振用錘の一例を示す斜視図である。
【図11】前記連結用脚座にパイプ保持手段を介してパ
イプを固定する状態を示す側面図である。
【図12】実施例におけるパイプとパネルの配置状態を
示す側面図である。
【図13】実施例におけるパイプの支持構造の変形例を
示す斜視図である。
【図14】同変形例を示す側面図である。
【図15】実施例の二重床式空調装置における配電シス
テムを示す斜視図である。
【図16】端部に位置するパネルの構造を示す側面図で
ある。
【図17】連結用脚座の施工方法を説明する断面図であ
る。
【図18】パネルに水平圧縮力がかかった状態を示す断
面図である。
【図19】パネルおよび連結用脚座に水平圧縮力がかか
った状態を示す断面図である。
【図20】別の実施例の断面図である。
【図21】さらに別の実施例の断面図である。
【符号の説明】
A パネル C カーペット
タイル A’パネル(切断された) D 脚座 A”穴開きパネル D’脚座(切断
された) B 準備穴 E 定規棒 H パイプ保持手段 P パイプ 1 床パネル 25 下地床面 2 脚 26 地墨線 3 補強リブ 30 ゴム板 4 補助リブ 31 支台板 5 中間リブ 40 接続器具 6 補強部 41 VVFケー
ブル 7 上溝 42 電源コンセ
ント 8 下溝 43 テーブルタ
ップ 9 粘着糊 44 キャプタイ
ヤコード 10 長筒 45 保護ブッ
シング 11 座 46 保護キャ
ップ 12 浅穴 51 突起 13 十字線 52 穴 14 脚受穴 55 1mmス
ペーサー 15 底部 56 3mmス
ペーサー 16 小突起 57 5mmス
ペーサー 21 短材 58 10mm
スペーサー 22 長尺材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地床面上に矩形状をなすパネルが多数
    配列されて構成された床板と、この床板と前記下地床面
    の間隙に敷設された1または2以上の熱媒循環用のパイ
    プと、前記パイプを通して加熱または冷却した熱媒を循
    環させる循環機構とを具備し、 前記パネルの下面四隅にはそれぞれ下方に延びる脚部が
    形成され、 前記下地床面には、互いに隣接する4枚のパネルの互い
    に隣接する4本の脚部を相互に固定する連結用脚座が配
    置され、 前記パイプは、パイプ保持手段を介して前記連結用脚座
    に固定されていることを特徴とする二重床式空調装置。
  2. 【請求項2】 前記パネルは一辺が100〜250mm
    の正方形状をなし、その脚部の長さは20〜100mm
    であることを特徴とする請求項1記載の二重床式空調装
    置。
  3. 【請求項3】 前記連結用脚部は、前記脚部がそれぞれ
    挿入可能とされかつ互いに一体形成された4基の脚受筒
    を有し、前記パイプ保持手段は、これら4基の脚受筒の
    間に着脱可能に嵌合されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の二重床式空調装置。
  4. 【請求項4】 前記パネル同士の間には、一定の間隙が
    形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の二重床式空調装置。
  5. 【請求項5】 前記脚受筒は前記脚部の荷重を支える底
    部を有するとともに、前記脚受筒はその内壁面が上部側
    に向けて広がり、その外壁面は上部側へ細くなる形状を
    なし、さらに前記連結用脚座は樹脂で成形されているこ
    とを特徴とする請求項3記載の二重床式空調装置。
  6. 【請求項6】 前記脚受筒の前記底部には、1以上の音
    消し用突起が形成されていることを特徴とする請求項5
    記載の二重床式空調装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも一部の連結用脚座の裏面に
    は、パネル高さ調節用の1枚または2枚以上のスペーサ
    ーが着脱可能に固定されていることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載の二重床式空調装置。
  8. 【請求項8】 前記連結用脚座は、その脚受筒の中間の
    裏面に1以上の浅穴を設けた略正方形の樹脂成形体であ
    り、 少なくとも一部の連結用脚座の裏面には、パネル高さ調
    節用の第1〜第nスペーサー(nは2以上の整数)から
    選択される1枚または2枚以上のスペーサーが前記連結
    用脚座側から番号の小さい順に積層されて着脱可能に固
    定されており、 これらスペーサーは、その上面に前記連結用脚座の前記
    浅穴に嵌合可能な突起を有するとともに、下面には他の
    スペーサーの突起が嵌合可能な穴を有し、各スペーサー
    の前記突起を前記連結用脚座の前記浅穴または他のスペ
    ーサーの前記穴に嵌合することにより相互に固定され、 番号の小さいスペーサーほど、平面寸法が小さくされて
    いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
    二重床式空調装置。
  9. 【請求項9】 前記パネルの下面の中央には、前記下地
    床面に接触しないように制振用錘が固定されていること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の二重床式
    空調装置。
  10. 【請求項10】 前記パネルの裏面および表面、並びに
    パイプの表面は、粗面化されていることを特徴とする請
    求項1〜9のいずれかに記載の二重床式空調装置。
JP2995695A 1994-11-14 1995-01-26 二重床式空調装置 Withdrawn JPH08193730A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018044696A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 株式会社Factor M 放射パネル
CN110006085A (zh) * 2019-04-10 2019-07-12 吉林建筑大学 一种预制装配式地热采暖结构及其安装方法

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