JPH08193699A - ガスボンベ載置台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ガスボンベを設置面から離反させ、ガスボン
ベの底部との接触部に排水機能を持たせると共に、ガス
ボンベの載置位置の自由度を高める。 【構成】 フラットに形成された天板と該天板の周囲の
周面の一部の下部に連結部が設けられた側板より成る単
位載置台を、該連結部に係合させるための複数の連結溝
を有する連結具によって、相互に間隔を可変に連結して
敷設させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＬＰガスが充填された
ガスボンベを複数設置する場合における載置台の改良に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ＬＰガスを一般消費者に供給する場合に
おいて、ＬＰガスが充填されたボンベを各家屋（小規模
集団住宅、工場、事務所等を含む）に設置して、ガスボ
ンベと各種ガス消費機器とを配管で接続させている。ガ
スボンベは一般的に２本〜１５本程度設置され、通常簡
易な構造のボックスやハウスに収納することによって、
雨、雪、直射日光等から保護している。

【０００３】ところが、ガスボンベは鉄製であるため雨
や設置面からの湿気などによって腐食する問題があっ
た。このことは、ガスボンベを収納ボックス等に収納し
た場合でも起こり得る問題であって、特にガスボンベの
底部が腐食しやすくガス漏れが生じる危険性を孕んでい
た。このため、従来ではガスボンベを地面から離反させ
ると共に、ガスボンベ底部との接触部に排水機能を持た
せた敷台に載置させるようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ガスボンベを載置させるための敷台は、ガスボンベを個
別に載置させるように形成され、且つ汎用性を高めるた
めに幾分大きめに形成されており、複数のガスボンベを
設置する場合には、密に並べることができず占有面積が
大きくなってしまう欠点があった。このことは、従来の
敷台に形成された排水機能が、ガスボンベを該敷台のほ
ぼ中央に設置させなければ発揮できない構造に起因する
もので、敷台に対するガスボンベの設置位置の自由度が
著しく規制されるためである。

【０００５】従って、敷地やガスボンベの設置箇所が狭
い場合には、敷台を利用すればガスボンベの設置本数を
減らさざるを得ないことになる。また、収納ボックス等
にガスボンベを収納している所では、ガスボンベの収納
本数に対応する数の敷台を収納ボックス内に敷設できな
いことになり、敷台が充分活用されていないのが実情で
あった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで本発明者は上記問
題に鑑み鋭意研究の結果、本発明を成し得たものであ
り、その特徴とするところは、複数設置されるガスボン
ベの下に敷くための台であって、排水機能を有しガスボ
ンベの底部との接当部がフラットに形成された天板と該
天板の周囲に周面を形成し少なくとも一部の下部に連結
部が設けられた側板より成る平面視矩形の単位載置台
を、該単位載置台の該連結部に係合させるための複数の
連結溝を有する連結具によって、相互に間隔を可変に連
結して敷設させることにある。

【０００７】ここで、本明細書中でいう「単位載置台」
とは、天板と該天板の周囲に周面を形成する側板とによ
って構成した直方体状のものをいう。天板には排水機能
が設けられ、天板のガスボンベ底部との接当部に水が溜
まらないようにしている。接当部はフラットに形成され
ガスボンベをどの位置に載せても排水機能を阻害しない
ようにしている。排水機能としては、天板に複数の貫通
孔を穿設したり、溝や突起などを設けることによって、
水滴を下に逃がしたり周囲に排出することによって行な
う。また、天板の裏面側には桟やリブ、突起などを設け
て補強してもよい。

【０００８】単位載置台は複数連結して敷設され、相互
に連結するものとして連結部が設けられる。この連結部
は後述する別体の連結具を係合させる部分であり、単位
載置台の側板の下部に設けられる。この場合、側板の４
面全てに設ける他、１〜３面に設けるだけでもよい。連
結部としては特に限定するものではないが、切欠や溝な
どで形成して、単位載置台から突出しない構造のものが
好ましい。単位載置台をガスボンベ設置面に固定する手
段としては、アンカーを打ち込んだり、粘着テープなど
で貼り付けるなどの方法によって行なう。また、単位載
置台を連結させる連結具をガスボンベ設置面に固定し、
該連結具に単位載置台を係合させることによって固定さ
せるようにしてもよい。

【０００９】「連結具」とは、単位載置台を相互に連結
させるもので、複数設けられた連結溝のいずれかの溝
を、側板に設けられた連結部に嵌め込むことによって、
単位載置台同士の間隔を調整可能に連結させる部材をい
う。

【００１０】「切欠部」とは、収納ボックス等の支柱等
の障害物が存在する場合でも敷設できるように、単位載
置台の四隅の内少なくとも隣合う２つの隅部の切り欠い
た部分をいう。この切欠部の大きさは特に限定するもの
ではないが、切欠部上にガスボンベが載ってもその支持
に影響を及ぼさない大きさにするのが好ましい。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。

【００１２】図１（ａ）は本発明に係るガスボンベ載置
台１の一実施例を示すもので、箱体状の単位載置台２を
別体の連結具３で４つ連結させるようにしたものであ
る。この単位載置台２は、ガスボンベ（図示せず）の底
部と接する天板４に複数の貫通孔５を穿設した排水機能
が設けられていると共に、同図（ｂ）に示すように該単
位載置台２の周面を形成する側板６の下部に連結具３を
嵌め込むための連結部７が設けられている。本例では連
結部７を単位載置台２の４辺の側板６に設けている。ま
た、天板４の裏面には貫通孔５以外の部分に枡目状に桟
８を設けて強度を高めている。

【００１３】連結具３は、図２（ａ）に示すように連結
部７に嵌め込むための複数の溝を設けた断面櫛状のもの
で、同図（ｂ）のように隣合う単位載置台２の連結部７
同士に嵌め込んで相互に連結させる。このように連結具
３に複数の溝を設けることにより、連結部７を嵌め込む
溝の位置を変えれば、単位載置台２を連結する間隔を調
整することが可能となる。従って、ガスボンベの設置箇
所が規制されている箇所や、ガスボンベ収納ボックス等
の内部などでも、連結具３で適宜間隔を変えて連結すれ
ば、その部分のほぼ全域に敷設することができる。ま
た、天板４のガスボンベの底部との接当部をフラットに
形成していることから、単位載置台２の連結部分にガス
ボンベが載っても排水機能を阻害しないため、ガスボン
ベを任意の位置に載置させることができ、しかも載置台
１を敷設したことによってガスボンベの本数を減らす必
要はなくなる。

【００１４】図３は本発明に係るガスボンベ載置台１の
他の例を示すもので、隣合う２つの隅部に切欠部９が設
けられた単位載置台２を連結具３で連結したものであ
る。このガスボンベ載置台１は、図に示すようにガスボ
ンベを収納させる収納ボックス１０内に敷設する場合に
おいて、該収納ボックス１０の支柱１１に該切欠部９が
嵌まり込むようにして、支柱１１が邪魔になる収納ボッ
クス１０内でも敷設できるようにしたものである。つま
り、支柱１１の間隔に応じて適宜連結具３で単位載置台
２の間隔を調整して敷設する場合である。勿論、切欠部
９が設けられた単位載置台２を利用すれば、収納ボック
ス１０などに敷設する場合に限らず、水道管等が配管さ
れている塀などでも、ほぼ塀に接するようにガスボンベ
を設置させることが可能となる。

【００１５】載置台１をガスボンベの設置面１２に固定
する方法としては、両面粘着テープなどで固定する他、
図４に示すように個々の単位載置台２のコーナー部に掛
止孔１３を設けて、該掛止孔１３にアンカー１９を通し
て設置面１２に打ち込むようにしてもよい。また、図５
に示すように単位載置台２に設けられた切欠部９間の突
出部１４の裏面側に溝状の掛止部１５を設け、設置面１
２に固定した別体の掛止具１６に該掛止部１５を掛止さ
せて固定するようにしてもよい。

【００１６】本例に示した掛止具１６は、逆Ｔ字状のも
ので垂直部１７に掛止部１５を嵌め込んで固定させる。
また、本例における掛止具１６の設置面１２への固定
は、収納ボックス１０の支柱１１の基部と、設置面１２
との間に挟み込むことによって行っている。これは、支
柱１１の基部に設けられた固定板１８にアンカー１９を
打ち込む際に掛止具１６の垂直部１７を切除した平板部
２０を挟み付けるようにしたものである。勿論、掛止具
１６を独自に設置面１２にアンカー１９等で固定させて
もよい。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明に係るガスボンベ載
置台は、天面に排水機能を有しガスボンベの底部との接
当部がフラットに形成されると共に、該天面の周囲に周
面を形成する側板の下部に連結部が設けられた単位載置
台を、複数の連結溝が設けられた連結具を該連結部に係
合させることによって相互に間隔を可変に連結して敷設
させる構造であるため、ガスボンベを設置させることが
できる部分の広さに応じて載置台を敷設させることがで
きる。従って、複数設置されるガスボンベのみの占有面
積に対して、載置台を敷設したことによる占有面積の増
大がほとんどないため、敷地の有効利用を阻害すること
なくガスボンベを腐蝕から保護することが可能となる。
このことは、特に収納ボックス内に敷設する場合に有効
であり、既存の収納ボックスでも収納できるガスボンベ
の数を減らすことなく、ガスボンベを簡単に載置させる
ことができるという実用上極めて有益な効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明に係るガスボンベ載置台の一例
を示す斜視図、（ｂ）は（ａ）に利用した単位載置台の
裏面側の斜視図である。

【図２】（ａ）は単位載置台を連結するための連結具の
一例を示す斜視図、（ｂ）は（ａ）の連結具で連結した
状態を示す断面図である。

【図３】単位載置台の他の例を示す斜視図である。

【図４】設置面に固定するためにコーナー部に掛止孔を
設けた単位載置台を示す斜視図である。

【図５】単位載置台の固定方法の他の例を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ ガスボンベ載置台 ２ 単位載置台 ３ 連結具 ４ 天板 ５ 貫通孔 ６ 側板 ７ 連結部 ８ 桟 ９ 切欠部 １０ 収納ボックス １１ 支柱 １２ 設置面 １３ 掛止孔 １４ 突出部 １５ 掛止部 １６ 掛止具 １７ 垂直部 １８ 固定板 １９ アンカー ２０ 平板部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数設置されるガスボンベの下に敷くた
   めの台であって、排水機能を有しガスボンベの底部との
   接当部がフラットに形成された天板と該天板の周囲に周
   面を形成し少なくとも一部の下部に連結部が設けられた
   側板より成る平面視矩形の単位載置台を、該単位載置台
   の該連結部に係合させるための複数の連結溝を有する連
   結具によって、相互に間隔を可変に連結して敷設させる
   ものであることを特徴とするガスボンベ載置台。
2. 【請求項２】 単位載置台には、隣合う少なくとも２つ
   の隅部に切欠部が設けられたものである請求項１記載の
   ガスボンベ載置台。