JPH08193573A - クライオポンプの安全弁装置 - Google Patents

クライオポンプの安全弁装置

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JPH08193573A
JPH08193573A JP7022240A JP2224095A JPH08193573A JP H08193573 A JPH08193573 A JP H08193573A JP 7022240 A JP7022240 A JP 7022240A JP 2224095 A JP2224095 A JP 2224095A JP H08193573 A JPH08193573 A JP H08193573A
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JP
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valve
valve body
cryopump
safety
gas
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JP7022240A
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Kenji Tanaka
賢二 田中
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Tel Varian Ltd
Original Assignee
Tel Varian Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B37/00Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00
    • F04B37/06Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means
    • F04B37/08Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means by condensing or freezing, e.g. cryogenic pumps

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弁体を確実にアースして静電気の蓄積を防止
することができる、クライオポンプの安全弁装置を提供
する。 【構成】 真空容器74内に低温液体により冷却された
凝縮パネル88,94を有するクライオポンプ72に設
けられる安全弁装置であって、弁口114を有する弁座
112を収容した筐体132と、前記真空容器内の過度
の圧力を逃がすために前記弁座に着座可能になされた弁
体を備えた安全弁装置において、上記弁体と例えば筐体
との間にアース線138を接続し、これらの間の電気的
抵抗を比較的少なくする。これにより、弁体と筐体等
が、例えばゼロボルトの同電位となり、静電気火花に伴
う水素ガス等の爆発を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン注入装置や真空
処理装置等に取り付けられるクライオポンプの安全弁装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体デバイスの製造工程にお
ける不純物導入を行う装置として、不純物導入量の精密
な制御が可能であり、しかもイオンの数を把握しながら
処理できるという理由からイオン注入装置が用いられて
いる。
【0003】このイオン注入装置は、ハロゲン化合物な
どのガスをプラズマ状態にし、これに途中に設けた電極
により電界を加えることによりイオンを引き出して、そ
して、引き出されたイオンビームに所定の磁界をかける
ことにより不純物イオンを排除して所定のイオンのみを
取り出す質量分析を行い、更に取り出したイオンのエネ
ルギを上げたり、下げたりして被処理体へ注入するよう
になっている。このイオン注入操作においては、イオン
ビーム経路途中に不要なガスが存在するとこの不要ガス
にイオンビームが散乱等させられてしまい、適正なイオ
ン注入ができなくなることから、装置内を超高真空に維
持して不要なガスを排除することが行われている。
【0004】このイオン注入装置とその真空排気系を図
5及び図6に基づいて説明する。図5は一般的なイオン
注入装置とその真空排気系を示す断面図、図6は真空排
気系に用いるクライオポンプを示す概略構成図である。
図示するようにこのイオン注入装置2は、供給ガスをプ
ラズマ化するためのイオン源4を有しており、このイオ
ン源4はこれに必要とするハロゲンガス等を供給するガ
スボックス6に配管8を介して接続されている。このイ
オン源4からプラスイオンを引き出すために出口側には
引出し電極10が設けられており、引き出されたイオン
ビームB1は加速されて、強力な電磁マグネットを有す
る質量分析器12を通過して、ここで所定の必要なイオ
ンのみを取り出し、不純物イオンを排除する。この取り
出されたイオンは、加速管14に配置した多段の加速電
極16により更に加速され、或いは減速されてエンドス
テーションチャンバー18内に入り、ディスクチャンバ
20内の回転可能なウエハディスク22に取り付けられ
た半導体ウエハWに注入される。
【0005】イオンビームB1を引き出すためにイオン
源4には、例えば最大60KV程度の高圧直流を出力で
きるように可変になされた引出し電源24が接続されて
おり、ターミナル32を介して引き出し電極10に接続
されている。また、加速電極16と上記引出し電極10
との間には例えば最大140KV程度の高圧を出力でき
るように可変になされた加速電源26が接続されてお
り、最大200KVのエネルギでイオン注入を行い得る
ようになっている。
【0006】また、真空度がイオン注入装置の性能に大
きな影響を与えるために、イオンビームB1が通過する
部分、特に後段のエンドステーションチャンバー18は
ターボ分子ポンプやクライオポンプ等により内部を例え
ば10-6Torr程度の高真空に維持している。
【0007】例えばエンドステーションチャンバー18
には、排気系28が接続され、この排気系28の粗引き
用排気管30には、第1の開閉弁34を介して油拡散ポ
ンプ又はドライポンプ等の開放型の粗引き用ポンプ36
が介設される。また、エンドステーションチャンバー1
8には、高真空用排気口32が設けられ、ここにはゲー
トバルブ等よりなる第2の開閉弁38を介して非開放型
のクライオポンプ40が介設されている。そして、常圧
から数mTorrまで減圧する時には粗引き用ポンプ3
6を用い、それ以降はクライオポンプ40を用いて、高
真空を実現するようにっている。そして、このクライオ
ポンプ40は非開放型であることから、内部圧力が過度
に上昇した時にこれを開放するための安全弁装置42
が、安全排気管44に介設されている。
【0008】ここで図6に基づいてクライオポンプ40
の基本構成について説明する。一般的にクライオポンプ
は、液体水素(20K:ケルビン)や液体ヘリウム
(4.2K)またはそれ以下の温度で冷却したクライオ
面に気体を凝縮させることによって排気するポンプであ
り、上記した油拡散ポンプ,ドライポンプ又はターボ分
子ポンプ等と異なり、非開放型のポンプである。
【0009】図示するようにこのクライオポンプ40
は、吸気口46を有する真空容器48内に第1のクライ
オパネル50と、これに連接した第2のクライオパネル
52を収容し、また、第2のクライオパネル52の内側
に、活性炭よりなる吸着剤54を接着して構成されてい
る。そして、第1のクライオパネル50に膨張室を備え
た駆動部56を接続し、コンプレッサで圧縮された高圧
ヘリウムガス等をこの駆動部56で断熱膨張させて冷熱
を得るようになっている。尚、58は水素(H2 )の蒸
気圧温度計である。上述のように構成することにより、
通常の粗引き用ポンプでは十分に排出し得ない水蒸気
や、ヘリウムガス、水素ガス等を高い付着率で吸引し、
超高真空を得るようになっている。
【0010】ところで、前述したようにこのクライオポ
ンプ40は、ある程度の吸着量を超えると吸着能力がな
くなり、例えば吸着能力を回復する再生処理時には吸着
したガスが再蒸発して内部圧力が高くなるが、このポン
プ40は前述のように非開放型であることから内部圧力
を逃がすために安全弁装置42を、ポンプ40の真空容
器48に貫通させた安全排気管44に介設している。
【0011】図7は上記した安全弁装置42を示す断面
図であり、この安全弁装置42は安全排気管44の途中
に、弁口60を有する弁座62を介設し、この弁座62
に摺動可能になされた弁支持棒64を介して弁体66を
取り付けて構成されている。この弁支持棒64にはコイ
ルバネのごとき弾発部材68が介設されて、弁体66を
弁座62に着座させるように常時付勢しており、所定の
圧力以上、例えば0.1kgf/cm2 から0.3kg
f/cm2 程度以上のガス圧で弾発部材68の付勢力に
抗して弁体66が開方向へ移動して圧力を開放するよう
になっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに再生処理時のようにクライオポンプ内圧力が過度に
大きくなると、上記した安全弁装置42が内部圧力を開
放するように動作するが、この場合、弁支持棒64とこ
れを支持する弁座62の貫通孔とのクリアランスがほと
んどないことからこれらの間の摩擦により静電気が発生
し、電荷が弁体66に蓄積されてしまう。また、弁体6
6の移動に伴って弾発部材68も伸縮し、この時の弾発
部材68の摩擦によっても弁体66に電荷が蓄積されて
しまう。
【0013】弁体66、弁座62、弾発部材68は、ス
テンレススチールや鋼で形成されているが、弾発部材6
8と弁座62とは点接触であり、また、弁支持棒64と
弁座62の貫通孔との間は潤滑油が介在され、更には、
弁体66の周縁部には、弁座62との密着性を良好にす
る絶縁材料製のOリング70が介在されているので、弁
体66と弁座62との間の電気的抵抗は、100Ω程度
にも達してしまい、弁体66に蓄積した電荷を十分に
は、逃がすことができない。
【0014】この場合、クライオポンプ40内のガス種
が不燃焼のHe(ヘリウム)や水蒸気等であれば問題は
何ら生じないが、イオン注入処理を行う時には、処理ガ
スとして例えばPH3 ガスとH2 ガスの混合ガスを用い
る場合もあり、このような可燃性のガス、例えば0.0
2mJ(ミリジュール)程度の着火源で容易に着火する
水素ガスを用いた場合には、弁体66と弁座62との間
で生ずる、静電気による火花放電により容易に爆発する
危険性があった。
【0015】また、クライオポンプのガス蓄積量が限界
に近づいた時に行われるポンプ再生処理時においても、
吸着されていた水素ガスが放出されることから上記した
爆発の危険性があった。特に、IC集積回路の高集積化
及び微細化の傾向によりイオン注入装置が多様化される
傾向にある今日において、上記した問題点の解決が強く
望まれている。
【0016】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明
の目的は、弁体を確実にアースして静電気の蓄積を防止
することができるクライオポンプの安全弁装置を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、真空容器内に低温液体により冷却され
た凝縮パネルを有するクライオポンプに設けられる安全
弁装置であって、弁口を有する弁座を収容した筐体と、
前記真空容器内の過度の圧力を逃がすために前記弁座に
着座可能になされた弁体を備えた安全弁装置において、
前記弁体に、これに発生する静電気を排除するアース線
を接続するように構成したものである。
【0018】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、クライ
オポンプ内の圧力を開放するために弁体が移動して、弁
座等との間における摩擦により弁体に静電気が発生して
も、この弁体と例えば筐体との間はアース線により電気
的に確実に、すなわち電気抵抗が非常に少ない状態で接
続されているので、発生した静電気はアース線を介して
直ちに筐体側へ流れて消滅してしまう。従って、弁体が
移動して弁口の開閉が頻繁に生じても静電気はほとんど
蓄積されず、静電気による火花放電が発生することを阻
止することができる。これにより、クライオポンプが吸
着した水素ガス等の可燃性ガスが再蒸気化して安全弁装
置側から排出されたとしても、火花放電による爆発の危
険性を防ぐことが可能となる。この場合、安全弁として
の機能を確保しつつ、弁体に貯まった静電気を効率的に
逃がすためには、筐体、弁体、弁座等をステンレステー
ルで形成し、且つアース線を導電性が高く且つ安価な銅
線で形成することが望ましい。
【0019】
【実施例】以下に、本発明に係るクライオポンプの安全
弁装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1
は本発明に係る安全弁装置を示す断面図、図2は本発明
の安全弁装置を取り付ける一般的なクライオポンプを示
す分解組立図である。
【0020】まず、図2に基づいて本発明の安全弁装置
を取り付ける一般的なクライオポンプの構成について説
明する。このクライオポンプ72は、上方が開放された
有底円筒体状のステンレススチール製真空容器74を有
しており、この上端周縁部には、取付孔76を備えたフ
ランジ78が形成されている。この真空容器74の底部
中心部には、下端が開口されて内部が中空になされた内
部構造物取付コラム80が上方へ突出させて設けられて
いる。このコラム80の途中には、取付段部80Aが形
成されており、このコラム80の取付段部80Aにイン
ジウム板82を介して、上方が開放されて底部に挿通孔
を有する容器状のラジエーションシールド84を取り付
けている。このシールド内部に、活性炭等の吸着剤86
を備えたクライオパネルとしての凝縮パネル88が多段
に設けられ、多段になされたパネル88の上部にはアセ
ンブリ組み立て板90がネジ92により凝縮パネル88
側に取り付けている。この凝縮パネル88は、例えば1
5K(ケルビン)で冷却される第1のクライオパネルを
構成する。
【0021】このように組み立てられたパネルアセンブ
リは、その中心部に上記コラム80を挿通させた状態で
ラジエーションシールド84内に収容され、その上部に
は例えば80K(ケルビン)で冷却される第2のクライ
オパネルとしての凝縮パネル94がネジ96により上記
シールド84の上端内側の取付金具98に固定される。
そして、この凝縮パネル94の上部には円板状の保護カ
バー100が設けられる。
【0022】一方、真空容器74内に設けた中空の内部
構造物取付コラム80内には、底部下方により駆動ユニ
ット102が挿入されて取り付けられており、外部より
送り込んだ低温液体例えば液体ヘリウムを内部で気化さ
せることにより上記凝縮パネル88、94を所望の低温
域まで冷却するようになっている。また、ハウジング7
4の底部74Aには、内部温度を検出する温度センサ1
04、内部の水素蒸気圧を測定する水素蒸気圧計106
及び内部圧力が許容値以上になった時に開放するための
安全排気管108等が設けられている。このように構成
されたクライオポンプは、そのフランジ78を、Oリン
グ109及びゲートバルブ32(図5も参照)を介して
エンドステーションチャンバー18の排気口32に取り
付けることにより固定される。
【0023】ここで上記安全排気管108に本発明に係
る安全弁装置110が取り付けられる。具体的には、こ
の安全弁装置110は、安全排気管108の端部にこれ
を閉塞するように設けた弁座112を有しており、この
弁座112には複数の弁口114が形成されている。弁
座112の中心部には、弁体支持棒を挿通する挿通孔1
16が形成され、ここに弁体支持棒118を摺動可能に
挿通している。この弁体支持棒118の気体放出側端部
には、上記挿通孔116全体をカバーし得る大きさの円
板状の弁座120が取り付けられると共にその周縁部は
弁座112側に断面三角形状に突状になされ、この部分
に着座時の気密性を確保するためのOリング等のシール
部材122が取り付けられている。
【0024】上記弁体支持棒116には、コイルバネ等
の弾発部材124が巻装されており、そのバネの一端は
上記弁座112に接し、他端は弁体支持棒116の端部
のフランジ部126に溶接128により強固に接続され
る。従って、弾発部材124の弾発力により弁体120
は、常時弁座112側へ付勢されて着座するようになっ
ている。この時の弾発部材112のバネ定数は、クライ
オポンプの耐圧特性等によって設定されるが、例えば
0.1kgf/cm2 〜0.3kgf/cm2 の範囲内
の圧力で弁体120が動くように設定される。
【0025】上記弁座112は、肉厚な円板状に成形さ
れており、その側面にはネジ山130が形成されてい
る。そして、このネジ部130に、弁体120を保護す
るように円筒状の筐体132のネジ部134を螺合させ
てこれを取り付け固定しており、筐体132の反対側は
開放されて排出口134を構成している。上記弁座11
2、弁体120、弁体支持棒118及びこれを保護する
筐体132は、それぞれ比較的剛性が高くて導電性が良
好な材料、例えばステンレススチールにより作られてい
る。そして、弁体120のガス排出側中央部にはアース
線用ネジ136が取り付けられており、このアース線用
ネジ136と上記ステンレス製筐体132の内壁との間
には、例えば銅線等の良導体よりなるアース線138
が、例えば溶接140等により接続固定されており、筐
体−弁体間を電気的に接続している。これにより、弁体
120の駆動によってこれに発生した静電気を直ちに筐
体132側へ逃がすようになっている。
【0026】この場合、弁体120に発生した静電気を
容易に逃がすためには、弁体−筐体間の電気抵抗を好ま
しくは0.1Ω以下に設定する。また、円筒状筐体13
2の直径は略50mm程度であるが、この場合には、弁
体120の最大ストロークは略10mm程度になるが、
この全ストローク範囲において弁体120の移動を許容
し得るようにアース線138の長さを十分に長く、例え
ば30mm程度以上に設定しておく。
【0027】また、1本のアース線138では、所望す
る電気抵抗値を得られない場合にはこれを複数本設ける
ようにしてもよいし、また、アース線用ネジ136を設
けることなく、アース線138の端部を弁体120に直
接的に溶接で取り付け固定するようにしてもよい。
【0028】次に、以上のように構成された安全弁装置
の動作について説明する。まず、処理ガスとして例えば
PH3 ガスとH2 ガスの混合ガスを用いてイオン注入操
作を行う場合には、エンドステーションチャンバー18
(図5参照)内に上記混合ガスが導入されており、内部
を所定圧に維持する場合或いは内部を大気開放等する時
には有害ガスである混合ガスをまず排出する必要から、
内部圧力が比較的高い時には粗引き用ポンプ36のみを
用いてエンドステーションチャンバー18内を真空引き
し、内部を所定の真空度、例えば10-2Torr程度ま
で減圧し、その後、ゲートバルブよりなる第2の開閉弁
38(図5参照)を開いてクライオポンプ72(図2参
照)を動作させる。これにより、エンドステーションチ
ャンバー18内に残留する比較的軽いガス、特に水素ガ
ス等は液体ヘリウムにより超低温まで冷却されている凝
縮パネル88、94や吸着剤86により吸着されて排気
され、所定の真空度、例えば10-7Torr程度まで減
圧することができる。
【0029】ここで、上記クライオポンプ72が繰り返
し使用される間に、ガス蓄積量が限界に近づいてくるこ
とから、凝縮パネル88、94や吸着剤86の再生処理
が行われ、この時、多量の水素ガスが放出される。尚、
この時、第2の開閉弁38は閉じられて、クライオポン
プ40はエンドステーションチャンバー18側から仕切
られているのは勿論である。
【0030】水素ガスが再放出されて、クライオポンプ
72内の圧力が図1に示す安全弁装置10の弾発部材1
24の設定圧、例えば0.2kgf/cm2 以上になる
と、この弾発部材124の付勢力に抗して弁体120は
図1中にて一点鎖線にて示すように開方向へ移動して弁
口114を排出口134側へ開放し、過剰なガスが放出
されることになる。
【0031】弁体120が移動する場合には、これと弁
座112との間の摩擦、弁体支持棒116と弾発部材1
24との間の摩擦或いは弁体支持棒116と弁座112
との間の摩擦等に起因して弁体120に静電気が発生
し、蓄積される傾向にある。しかしながら、本発明にお
いては、弁体120と筐体132との間をアース線13
8により電気的に接続してこれらの間の電気的抵抗を非
常に小さくしているので、弁体120に発生したほとん
どの静電気はアース線138を介して筐体132側へ直
ちに流れてしまう。従って、着座していた弁体120が
弁座112から離れる時には、これらの間に静電気によ
る火花放電が発生することなく、水素ガスによる爆発を
未然に防止することが可能となる。
【0032】このように本発明では、弁体120と筐体
132との間をアース線138で電気的に接続してこれ
らの間の電気的抵抗を非常に小さくしたので、弁体12
0に発生した静電気がほとんど筐体132に流れてしま
い、弁体120と筐体132及びこの筐体132と電気
的に密に接合されている弁座112とがゼロ電位或いは
同じ電位となるので、弁体120が開放する時に静電気
による火花放電が発生するを防止することができる。
【0033】尚、図1に示す装置例にあっては、弁体1
20と筐体132との間にアース線138を接続した場
合を示しているが、弁体120に蓄積する静電気を逃が
し得る接続状態ならばどのような構成でもよく、例えば
アース線138を、弁体120と弁座112との間で接
続してもよいし、或いは弁体120に代えてこれと電気
的に密に結合されている弁体支持棒128を用いるよう
にしてもよい。
【0034】また、図1に示す安全弁装置110の基本
構成は、一例を示したに過ぎず、従って図1に示したも
のに限定されず、例えば図3或いは図4に示す構成の装
置にも適用し得る。図3に示す安全弁装置142にあっ
ては、弁座112を有底状の円筒体として形成し、この
円筒状の弁座112の開放端側のネジ部134を、安全
排気管108の端部のネジ部130に螺合させて弁座1
12を固定している。
【0035】そして、弁体120を被う円筒状の筐体1
32は、一端が上記安全排気管108の端部のフランジ
144に複数のネジ146により固定され、他端は、そ
の開口面積を絞り込んで排出口134として形成されて
いる。他の部分の構成は、図1に示す装置例と略同じで
あり、この場合にも弁体120に取り付けたアース線用
ネジ136と筐体132との間をアース線138で接続
し、これらの間の電気的抵抗を非常に小さい値に設定し
ている。
【0036】図4に示す安全弁装置148にあっては、
弾発部材124を弁口114のガス排出側に設けている
点が図1及び図3に示す装置と比較して大きく異なる。
すなわち安全排気管108として流路面積を大きく絞り
込んだ管径の小さな排気管を用い、この端部に、先端排
出側に向けて拡径された弁口114を有する肉厚な弁座
112が接続されている。
【0037】この弁座112の外周に形成したネジ部1
30には、有底円筒体状の弁体支持ケーシング150
が、その基端部に形成したネジ部152を螺合させるこ
とにより取り付け固定されている。このケーシング15
0の側壁部には、弁口114を流れてきたガスを排出側
へ流す複数の流通孔154が形成されており、また、ケ
ーシング150の底部には、弁体支持棒116が弁口1
14に向けて摺動可能に貫通させて支持され、この弁体
支持棒116の先端部に上記弁口114に嵌装される上
下2段の円板状の弁体120が設けられている。
【0038】この上下2段の弁体間には、周縁部に沿っ
てリング状のOリング等よりなるシール部材122が介
設されており、着座時に弁口114を気密に密閉し得る
ようになっている。そして、弁体120とケーシング底
部の間の弁体支持棒116に弾発部材124を巻装させ
てこの弾発力により弁体120を弁座112側へ常時付
勢している。
【0039】そして、弁体120を被う円筒状の筐体1
32は、一端が上記安全排気管108の端部のフランジ
144に複数のネジ146により固定され、他端は、そ
の開口面積を絞り込んで排出口134として形成されて
いる。そして、この実施例の場合には、弁体支持棒11
6の端部に取り付けたアース線用ネジ136と筐体13
2との間をアース線138で接続し、弁体120と筐体
132との間の電気的抵抗を非常に小さい値に設定して
いる。
【0040】図3及び図4に示す構成においても弁体1
20と筐体132との間の電気的抵抗は非常に小さくな
っているので、図1に示す装置と同様な作用効果を示
し、弁体120に静電気が蓄積されていることがないの
で、静電気火花に起因する水素ガスの爆発の発生を未然
に防止することができる。
【0041】尚、以上の各実施例においてはイオン注入
装置に設けたクライオポンプに本発明の安全弁装置を取
り付けた場合を例にとって説明したが、これに限定され
ず、他の真空装置、例えば半導体ウエハのCVD成膜装
置、プラズマ処理装置、エッチング装置等にも適用し得
るのは勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の安全弁装
置によれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。弁体にアース線を接続してこれに蓄積する静
電気を逃がすようにしたので、爆発性の危険ガスを取り
扱う場合においても静電気火花に起因する爆発の危険性
を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る安全弁装置を示す断面図である。
【図2】本発明の安全弁装置を取り付ける一般的なクラ
イオポンプを示す分解組立図である。
【図3】本発明の安全弁装置の変形例を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の安全弁装置の他の変形例を示す断面図
である。
【図5】一般的なイオン注入装置とその真空排気系を示
す断面図である。
【図6】真空排気系に用いるクライオポンプを示す概略
構成図である。
【図7】従来の安全弁装置を示す断面図である。
【符号の説明】
2 イオン注入装置 4 イオン源 12 質量分析器 14 加速管 18 エンドステーションチャンバー 22 ウエハディスク 30 粗引き用排気管 36 粗引き用ポンプ 38 第2の開閉弁(ゲートバルブ) 44 安全排気管 72 クライオポンプ 74 真空容器 88、94 凝縮パネル 110、142、148 安全弁装置 112 弁座 114 弁口 120 弁体 124 弾発部材 132 筐体 136 アース線用ネジ 138 アース線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に低温液体により冷却された
    凝縮パネルを有するクライオポンプに設けられる安全弁
    装置であって、弁口を有する弁座を収容した筐体と、前
    記真空容器内の過度の圧力を逃がすために前記弁座に着
    座可能になされた弁体を備えた安全弁装置において、前
    記弁体に、これに発生する静電気を排除するアース線を
    接続するように構成したことを特徴とするクライオポン
    プの安全弁装置。
  2. 【請求項2】 前記アース線は、前記弁体と前記筐体と
    の間を接続することを特徴とする請求項1記載のクライ
    オポンプの安全弁装置。
  3. 【請求項3】 前記筐体と弁体と弁座は、それぞれステ
    ンレススチールにより形成されると共に前記アース線は
    銅線により形成されることを特徴とする請求項1または
    2記載のクライオポンプの安全弁装置。
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