JPH08193210A - 溶銑滓地金の使用方法 - Google Patents

溶銑滓地金の使用方法

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JPH08193210A
JPH08193210A JP573795A JP573795A JPH08193210A JP H08193210 A JPH08193210 A JP H08193210A JP 573795 A JP573795 A JP 573795A JP 573795 A JP573795 A JP 573795A JP H08193210 A JPH08193210 A JP H08193210A
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洋一 丹村
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芳明 田畑
Hirohisa Nakajima
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶銑予備処理の過程でのスラグ除去作業の
際、スラグと共に排出され、その後回収される地金(溶
銑滓地金という)を使用する方法。 【構成】 溶銑滓地金を脱珪滓地金、脱硫滓地金及び脱
燐滓地金の3種類に分別し、転炉に溶銑を装入した後の
空の溶銑輸送容器に前記分別した1種類の溶銑滓地金を
入れ置き、前記溶銑滓地金を入れ置きした溶銑輸送容器
に高炉から出銑した溶銑を装入し、入れ置きした溶銑滓
地金を溶解し、前記溶銑滓地金を溶解した溶銑を脱硫、
脱燐処理する。 【効果】 脱硫剤、脱燐剤の無駄な使用量を抑えること
ができ、脱珪滓地金、脱硫滓地金及び脱燐滓地金を有効
に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶銑予備処理過程での
スラグ除去作業の際、スラグと共に排出され、その後回
収される鉄分の使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製鉄所においては、高炉で製造した溶銑
を溶銑輸送容器に受銑し、途中脱珪、脱硫、脱燐等の処
理を行い、その溶銑を転炉装入鍋を介して転炉に装入
し、レススラグ吹錬による方法で鋼を製造している。レ
ススラグ吹錬により鋼を製造する方法では、溶銑の予備
処理工程で脱珪、脱硫及び脱燐を行うことが必要であ
り、通常、脱珪は高炉鋳床樋から溶銑輸送容器への受銑
過程にて、又、脱硫及び脱燐は受銑後の溶銑輸送容器内
にて行われている。
【0003】この脱珪、脱硫及び脱燐等の予備処理後に
は、除去対象成分(珪素、燐、硫黄)を濃縮したスラグ
が発生する。後工程において、前工程の除去対象成分の
溶銑へのピックアップを防止するためには、前工程終了
後生成したスラグを溶銑輸送容器から除去する必要があ
る。このスラグ除去の代表的な方法としては、ドラッガ
ーによる掻き出し方法、又はスラグを真空吸引する方法
が挙げられるが、いずれの場合もスラグのみを溶銑輸送
容器から分離除去することは困難であり、スラグ除去に
よりある程度の鉄分がスラグと共に溶銑輸送容器外に排
出される。
【0004】これらの鉄分の回収方法として、 :スラグを冷却、破砕後、磁選等により鉄分(以下こ
の鉄分を溶銑滓地金といい、そして各処理工程で発生す
る溶銑滓地金を区分するために、脱珪処理工程で発生し
たスラグから回収した鉄分を脱珪滓地金、脱硫処理工程
で発生したスラグから回収した鉄分を脱硫滓地金、脱燐
処理工程で発生したスラグから回収した鉄分を脱燐滓地
金という)のみ選別し、転炉等の精錬炉に鉄源回収を目
的として装入する方法、 :特開平5−59421号公報には、転炉に装入した
後の空の容器に冷鉄源を入れ置き、それに溶銑を装入し
てその冷鉄源を溶解し、これらを完全に溶解した溶銑を
脱燐処理して転炉に装入し、可及的少量のスラグの存在
下で酸素吹錬するレススラグ吹錬の転炉製鋼方法が提案
されており、この冷鉄源の代わりに溶銑滓地金を使用す
る方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶銑滓
地金の選別の際、珪素、硫黄、燐等の不純物を多量に含
有したスラグを完全に除去しきれず、スラグが溶銑滓地
金に付着する。上記の転炉等の精錬炉に鉄源回収を目
的として装入する方法では、この溶銑滓地金が転炉等の
精錬炉に持ち込まれた場合、付着したスラグからの不純
物を除去するためにCaO等の媒溶剤を添加する必要が
ある。又、通常の転炉ではスラグは塩基性で炉内は酸化
雰囲気の操業のため、付着スラグから持ち込まれた硫黄
の除去が困難である。これらの理由から溶銑滓地金の転
炉等の精錬炉への装入量は制限されて、転炉等の精錬炉
に鉄源回収の目的のみで装入する方法では発生する溶銑
滓地金を消費できないでいた。
【0006】一方、上記の特開平5−59421号公
報に示されている方法は本来冷鉄源を対象としており、
この公開された技術を適用して、脱珪滓地金、脱燐滓地
金、脱硫滓地金を分別しないで一緒にして溶銑輸送容器
に装入した場合、以下の問題があった。
【0007】1)溶銑滓地金に付着したスラグに含まれた
不純物により、脱硫及び脱燐処理後の転炉に装入する溶
銑成分のP,Sが目標値以下まで達成しないことがあ
る。
【0008】2)転炉に装入する溶銑成分の目標値を確保
するために、脱硫剤、脱燐剤を必要以上の多量使用して
しまうことがある。
【0009】3)転炉に装入する溶銑成分を目標値とし、
かつ脱硫剤、脱燐剤の使用量を最適にするためには、溶
銑滓地金が溶解した後の溶銑成分を分析して、脱硫剤及
び脱燐剤の使用量を決定しなければならない作業が発生
し、煩雑になる。
【0010】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたものであって、溶銑滓地金の量的な制限を緩
和しつつ、かつ安定して処理できる溶銑滓地金の処理方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題が解決するための手段】本発明の溶銑滓地金の使
用方法は、溶銑滓地金を脱珪滓地金、脱硫滓地金及び脱
燐滓地金の3種類に分別し、転炉に溶銑を装入した後の
空の溶銑輸送容器に前記分別した1種類の溶銑滓地金を
入れ置き、前記溶銑滓地金を入れ置きした溶銑輸送容器
に高炉から出銑した溶銑を装入し、入れ置きした溶銑滓
地金を溶解し、前記溶銑滓地金を溶解した溶銑を脱硫、
脱燐処理する方法である。
【0012】
【作用】溶銑滓地金を脱珪滓地金、脱硫滓地金及び脱燐
滓地金の3種類に分別し、転炉に溶銑を装入した後の空
の溶銑輸送容器に、溶銑滓地金の脱珪滓地金、脱硫滓地
金又は脱燐滓地金の内の1種類を入れ置きする。溶銑滓
地金は溶銑輸送容器の高温顕熱を吸収し加熱され、更
に、その後高炉から出銑された高温の溶銑(1450℃
以上)の顕熱と溶銑輸送容器への受銑による溶銑の攪拌
力とにより、溶銑滓地金が完全に溶解する。溶銑輸送容
器内の溶銑滓地金の成分及び量と、高炉の溶銑成分(脱
珪された後の溶銑成分)及び量とから、溶銑滓地金溶解
後の溶銑成分が判り、この溶銑成分と転炉に装入する目
標成分とから、脱硫、脱燐すべき脱硫剤、脱燐剤の量が
計算できるので、溶銑滓地金の入れ置きのない空の溶銑
輸送容器に受銑し、脱硫・脱燐処理を行った場合とまっ
たく変わりのない溶銑成分及び溶銑温度を得ることがで
きる。
【0013】
【実施例】次に本発明を図面に基づいて説明する。図1
は本発明の一実施例の工程図である。
【0014】溶銑滓地金は、 a:脱珪工程4では高炉から出銑した溶銑を脱珪し溶銑
輸送容器3に受銑する受銑工程9の後でスラグを除去す
る際に回収した脱珪滓地金、 b:脱燐工程6の後でスラグを除去する際に回収した脱
燐滓地金、 c:脱硫工程5の後でスラグを除去する際に回収した脱
硫滓地金 の3種類に分別されて、溶銑滓地金置場7で分別して保
管されている。
【0015】これらの工程で発生する溶銑滓地金とスラ
グの成分を表1に示す。溶銑滓地金成分の特徴を通常の
高炉の溶銑成分と比較すると、脱珪滓地金はSiが低
く、脱燐滓地金はSi,P,S,Cが低く、脱硫滓地金
はSi,Sが低い。又、スラグ成分の特徴は、脱燐スラ
グはPが高く、脱硫スラグはSが高い。これらの溶銑滓
地金はそれぞれ発生場所が異なるので、容易に分別回収
が可能である。
【0016】
【表1】
【0017】(実施例1)脱硫滓地金を溶銑ton当た
り50Kg入れ置きした場合について述べる。
【0018】装入工程10で転炉2に溶銑を装入した後
の空の溶銑搬送容器3に、溶銑滓地金入れ置き工程8で
溶銑滓地金置場7から脱硫滓地金7500Kgを切り出
して入れ置き、その溶銑輸送容器3に受銑工程9で高炉
1から脱珪された溶銑150Ton受銑して、受銑中の
溶銑の温度(通常1450℃以上)による熱と受銑中の
溶銑の攪拌力により、完全に脱硫滓地金を溶解する。こ
の時、溶銑は脱珪工程4(高炉鋳床樋にて、溶銑に空気
をキャリヤーガスとしてミルスケールを投射又はインジ
ェクションする方法)にて脱珪され、この脱珪された溶
銑と脱珪スラグとが受銑工程9で溶銑輸送容器3に供給
される。受銑完了後、溶銑輸送容器3内からドラッガー
にて脱珪スラグを除滓した。ここで脱珪スラグは冷却後
破砕・選別され、脱珪滓地金とスラグに分別され、脱珪
滓地金は溶銑滓地金置場7に回収される。
【0019】そして、更に溶銑輸送容器3を移動して脱
硫工程5で脱硫剤置場からCaOを主成分とする脱硫剤
を添加して脱硫を行う。本実施例は脱硫滓地金を使用し
ているので、脱硫滓地金に付着したスラグから多量の硫
黄が溶銑中に持ち込まれる。そのため、この硫黄を除去
する目的で通常処理より多くの脱硫剤を使用した。脱硫
処理後の結果を表2に示す。
【0020】脱硫処理後、ドラッガーにて脱硫スラグを
除滓した。ここで脱硫スラグは冷却後破砕・選別され、
脱硫滓地金とスラグに分別され、脱硫滓地金は溶銑滓地
金置場7に回収される。
【0021】
【表2】
【0022】そして、更に溶銑輸送容器3を移動して、
脱燐工程6にてCaO,CaF2 等の媒溶剤を添加し、
酸素による気酸とミルスケールによる固酸とを一定の配
合比(以下気酸比という)により、脱燐を行う。
【0023】尚、気酸比(%)=〔(気体酸素)/(気体酸
素+固体酸素)〕×100 である。脱硫滓地金を使用して
いるので、溶銑の燐の増加がほとんどないため、媒溶剤
の添加量は表3に示すように従来例として示した溶銑滓
地金を使用しない通常の場合と同一量であった。
【0024】
【表3】
【0025】脱燐工程6での溶銑温度は脱燐終了直前で
1340℃以下の温度にすることによって、脱燐処理で
安定して脱燐することができる。しかし、脱燐後の溶銑
温度が低すぎると、溶銑の溶銑輸送容器3への凝固・付
着によって転炉への装入が困難になり、又、転炉精錬で
の熱余裕が低下する。そのため脱燐を安定に行い、且つ
脱燐後の溶銑温度を確保するために脱燐処理後の溶銑温
度を1320℃〜1340℃の間に調整する必要があ
る。
【0026】本実施例の場合、脱硫滓地金を溶銑ton
当たり50Kg装入しているので、脱燐前の溶銑温度は
溶銑滓地金を使用しない通常の溶銑温度(1320℃)
に対して1288℃であった。したがって、脱燐処理で
溶銑に添加する冷却能の高い固酸の割合を減じて、処理
後の温度を確保するため、通常より気酸比を11%上げ
て、66%として処理し、脱燐処理後の溶銑温度を13
20℃として脱燐を行った。脱燐処理後、ドラッガーに
て脱燐スラグを徐滓した。ここで脱燐スラグは冷却後破
砕・選別され、脱燐滓地金とスラグに分別され、脱燐滓
地金は溶銑滓地金置場7に回収される。このように処理
した溶銑を転炉2に装入し、レススラグ吹錬を実施し
た。
【0027】(実施例2)脱燐滓地金を溶銑ton当た
り50Kg入れ置きした場合について述べる。
【0028】装入工程10で転炉2に溶銑を装入した後
の空の溶銑搬送容器3に、溶銑滓地金入れ置き工程8で
溶銑滓地金置場7から脱燐滓地金7500Kgを切り出
して入れ置き、その溶銑輸送容器3に受銑工程9で高炉
1から脱珪された溶銑150Ton受銑して、受銑中の
溶銑の温度(通常1450℃以上)による熱と受銑中の
溶銑の攪拌力により、完全に脱燐滓地金を溶解する。こ
の時、溶銑は脱珪工程4(高炉鋳床樋にて、溶銑に空気
をキャリヤーガスとしてミルスケールをインジェクショ
ンする方法)にて脱珪され、この脱珪された溶銑と脱珪
スラグとが受銑工程9で溶銑輸送容器3に供給される。
受銑完了後、溶銑輸送容器3内からドラッガーにて脱珪
スラグを徐滓した。ここで脱珪スラグは実施例1と同様
に脱珪滓地金とスラグに分別され、脱珪滓地金は溶銑滓
地金置場7に回収される。
【0029】そして、溶銑輸送容器3を移動して脱硫工
程5でCaOを主成分とする脱硫剤を添加して脱硫を行
う。尚、脱燐滓地金添加により溶銑の硫黄の増加はほと
んどないので脱硫剤の使用量は表2に示すように、従来
例として示した通常溶銑処理と同一量である。
【0030】脱硫処理後、ドラッガーにて脱硫スラグを
除滓した。ここで脱硫スラグは実施例1と同様に脱硫滓
地金とスラグに分別され、脱硫滓地金は溶銑滓地金置場
7に回収される。
【0031】更に溶銑輸送容器3を移動して、脱燐工程
6にてCaO,CaF2等の媒溶剤を添加し、気酸比を
一定として脱燐を行う。本実施例では脱燐滓地金を使用
しているので、脱燐滓地金に付着しているスラグから多
量の燐が持ち込まれる。このため、この燐を除去する目
的で通常の処理より多量の媒溶剤を使用した。尚、脱燐
処理の実施例を表3に示す。
【0032】本実施例の場合、脱燐滓地金を溶銑ton
当たり50Kg装入しているので、脱燐前の溶銑温度は
低く、1290℃であったので、気酸比を66%に上げ
て処理し、脱燐処理後の溶銑の温度を1320℃に調整
して脱燐処理を行った。脱燐処理後、ドラッガーにて脱
燐スラグを除滓した。ここで脱燐スラグは実施例1と同
様に脱燐滓地金とスラグに分別され、脱燐滓地金は溶銑
滓地金置場7に回収される。このように処理した溶銑を
転炉2に装入し、レススラグ吹錬を実施した。
【0033】(実施例3)脱珪滓地金を溶銑ton当た
り50Kg入れ置きした場合について述べる。
【0034】装入工程10で転炉2に溶銑を装入した後
の空の溶銑搬送容器3に、溶銑滓地金入れ置き工程8で
溶銑滓地金置場7から脱珪滓地金7500Kgを切り出
して入れ置き、その溶銑輸送容器3に受銑工程9で高炉
1から脱珪された溶銑150Ton受銑して、受銑中の
溶銑の温度(通常1450℃以上)による熱と受銑中の
溶銑の攪拌力により、完全に脱珪滓地金を溶解する。こ
の時、溶銑は脱珪工程4(高炉鋳床樋にて、溶銑に空気
をキャリヤーガスとしてミルスケールをインジェクショ
ンする方法)にて脱珪され、この脱珪された溶銑と脱珪
スラグとが受銑工程9で溶銑輸送容器3に供給される。
受銑完了後、溶銑輸送容器3内からドラッガーにて脱珪
スラグを徐滓した。ここで脱珪スラグは実施例1と同様
に脱珪滓地金とスラグに分別され、脱珪滓地金は溶銑滓
地金置場7に回収される。
【0035】そして、溶銑輸送容器3を移動して脱硫工
程5でCaOを主成分とする脱硫剤を添加して脱硫を行
う。尚、脱珪滓地金添加により溶銑の硫黄の増加はほと
んどないので脱硫剤の使用量は表2に示すように、従来
例として示した通常溶銑処理と同一量である。
【0036】脱硫処理後、ドラッガーにて脱硫スラグを
除滓した。ここで脱硫スラグは実施例1と同様に脱硫滓
地金とスラグに分別され、脱硫滓地金は溶銑滓地金置場
7に回収される。
【0037】更に溶銑輸送容器3を移動して、脱燐工程
6にてCaO,CaF2等の媒溶剤を添加し、気酸比を
一定の比として脱燐を行う。脱珪滓地金を使用した場
合、溶銑の燐の増加がほとんどないため、媒溶剤の添加
量は表3に示すように従来例として示した溶銑滓地金を
使用しない通常の場合と同一量であった。
【0038】本実施例の場合、脱珪滓地金を溶銑ton
当たり50Kg装入しているので、脱燐前の溶銑温度は
低く、実施例2と同様に1290℃であったので、気酸
比を65%に上げて処理し、脱燐処理後の溶銑の温度を
1320℃に調整して脱燐処理を行った。脱燐処理後、
ドラッガーにて脱燐スラグを除滓した。ここで脱燐スラ
グは実施例1と同様に脱燐滓地金とスラグに分別され、
脱燐滓地金は溶銑滓地金置場7に回収される。このよう
に処理した溶銑を転炉2に装入し、レススラグ吹錬を実
施した。
【0039】尚、上記実施例1、2、3とも脱燐工程の
気酸比の調整を行ったが、脱珪処理で気酸比を調整し
て、従来例の脱珪処理後の温度と同一とすることで、脱
燐工程の気酸比は従来例と同じ範囲にすることができ
る。又、溶銑滓地金の使用量が溶銑Ton当たり100
Kgまでの範囲ならば、脱燐工程の後の溶銑成分は転炉
に装入できる目標値に制御できる。
【0040】以上のように溶銑滓地金を溶解した場合、
溶銑の脱燐処理前の温度は低下するが、脱燐処理におい
て冷却能の高い固酸を減少し、気酸比を増加することに
よって、従来の方法と同等の処理温度を得ることができ
る。すなわち、溶銑滓地金の溶解による温度低下を冷却
能の高い固酸を削減することで、同一成分、同一温度の
脱硫・脱燐溶銑を得ることができ、特に、溶銑滓地金を
分別処理しているので、脱硫剤及び脱燐用媒溶剤を無駄
に使用すること無く、しかも溶銑成分は転炉に装入でき
る目標値に調整することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を得る
ことができる。 脱硫剤、脱燐剤の無駄な使用量を抑えることでき
る。 溶銑滓地金から転炉への燐、珪素、硫黄等の持ち込
みが解消できる。 溶銑滓地金を量的な制限なく、安定して使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の工程図である。
【符号の説明】
1 高炉 2 転炉 3 溶銑輸送容器 4 脱珪工程 5 脱硫工程 6 脱燐工程 7 溶銑滓地金置場 8 溶銑滓地金の入れ置き工程 9 受銑工程 10 装入工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 芳明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 中島 廣久 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶銑滓地金を脱珪滓地金、脱硫滓地金及
    び脱燐滓地金の3種類に分別し、転炉に溶銑を装入した
    後の空の溶銑輸送容器に前記分別した1種類の溶銑滓地
    金を入れ置き、前記溶銑滓地金を入れ置きした溶銑輸送
    容器に高炉から出銑した溶銑を装入し、入れ置きした溶
    銑滓地金を溶解し、前記溶銑滓地金を溶解した溶銑を脱
    硫、脱燐処理する溶銑滓地金の使用方法。
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