JPH08192404A - 基板への突板の接着方法 - Google Patents
基板への突板の接着方法Info
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- JPH08192404A JPH08192404A JP6311956A JP31195694A JPH08192404A JP H08192404 A JPH08192404 A JP H08192404A JP 6311956 A JP6311956 A JP 6311956A JP 31195694 A JP31195694 A JP 31195694A JP H08192404 A JPH08192404 A JP H08192404A
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- projecting plate
- veneer
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- Laminated Bodies (AREA)
- Finished Plywoods (AREA)
- Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)
- Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 基板に突板を接着するにあたって、シワが発
生することなく突板を貼ることができるようにし、また
基板の傾斜面の箇所で突板に割れが発生したり浮きが発
生したりすることがないようにする。 【構成】 表面の周囲の端部に傾斜面3を有すると共に
隣合う傾斜面3間に稜線3aを有して形成される基板1
の表面に突板2を接着する方法に関する。基板1の表面
の大きさとほぼ同一の大きさに形成される突板2を接着
剤を介して基板1の表面に重ねる。弾性シート4を張っ
た加圧型5と吸引手段を有する吸引型6との間に突板2
が弾性シート4の側に、基板1が吸引型6の側になるよ
うに上記基板1と突板2とをセットすると共に弾性シー
ト4よりも硬度の高い保護シート7を突板2と弾性シー
ト4との間に介在させる。弾性シート4で保護シート7
を介して突板2を基板1の表面に沿って加圧することに
よって基板1の表面に突板2を接着する。
生することなく突板を貼ることができるようにし、また
基板の傾斜面の箇所で突板に割れが発生したり浮きが発
生したりすることがないようにする。 【構成】 表面の周囲の端部に傾斜面3を有すると共に
隣合う傾斜面3間に稜線3aを有して形成される基板1
の表面に突板2を接着する方法に関する。基板1の表面
の大きさとほぼ同一の大きさに形成される突板2を接着
剤を介して基板1の表面に重ねる。弾性シート4を張っ
た加圧型5と吸引手段を有する吸引型6との間に突板2
が弾性シート4の側に、基板1が吸引型6の側になるよ
うに上記基板1と突板2とをセットすると共に弾性シー
ト4よりも硬度の高い保護シート7を突板2と弾性シー
ト4との間に介在させる。弾性シート4で保護シート7
を介して突板2を基板1の表面に沿って加圧することに
よって基板1の表面に突板2を接着する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面の周囲の傾斜面と
傾斜面間に稜線を有する基板への突板の接着方法に関す
るものである。
傾斜面間に稜線を有する基板への突板の接着方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】住宅用内装部材や開口部材などに用いら
れる化粧部材として、中密度繊維板(MDF)やパーチ
クルボード(PB)によって作製される基板1の表面
に、木材の単板から作製される突板2を接着して製造さ
れたものが使用されている。そしてこの化粧部材の基板
1として、図5(b)(c)(d)のように、四周の端
部に傾斜面3を設けて作製したものを使用する場合、こ
のものでは隣合う傾斜面3の間に稜線3aが形成される
ことになり、この稜線3aの部分での突板2の納まりを
付ける必要がある。そこで従来は図7に示すような方法
で基板1の表面に突板2を接着するようにしていた。
れる化粧部材として、中密度繊維板(MDF)やパーチ
クルボード(PB)によって作製される基板1の表面
に、木材の単板から作製される突板2を接着して製造さ
れたものが使用されている。そしてこの化粧部材の基板
1として、図5(b)(c)(d)のように、四周の端
部に傾斜面3を設けて作製したものを使用する場合、こ
のものでは隣合う傾斜面3の間に稜線3aが形成される
ことになり、この稜線3aの部分での突板2の納まりを
付ける必要がある。そこで従来は図7に示すような方法
で基板1の表面に突板2を接着するようにしていた。
【0003】すなわち、まず基板1の表面と突板2の裏
面の両面若しくは表裏のいずれかに接着剤を塗布し、接
着剤がドライ状態になるまで半日〜1日、自然乾燥させ
る。そして基板1の表面より大きめに裁断した突板2を
図7(a)のように基板1の表面に重ね、突板2の上か
ら熱アイロンを掛けることによって基板1の表面の中央
部の平面部11に突板2を接着させ、次に図7(b)の
ように突板2の4つの角部にカットを施して切目12を
入れ、図7(c)のように突板2の四周の端部を傾斜面
3に沿わせて曲げると共に、稜線3aの箇所では突板2
の切目12の部分を重ねるようにして稜線3aに突板2
を沿わせる。次にこの切目12の重ね合わせた部分を切
断除去し、この後に突板2の四周の端部の上から熱アイ
ロンを掛けることによって傾斜面3に突板2を接着し、
図7(d)のように基板1の表面に突板2を接着した化
粧部材を製造することができるのである。
面の両面若しくは表裏のいずれかに接着剤を塗布し、接
着剤がドライ状態になるまで半日〜1日、自然乾燥させ
る。そして基板1の表面より大きめに裁断した突板2を
図7(a)のように基板1の表面に重ね、突板2の上か
ら熱アイロンを掛けることによって基板1の表面の中央
部の平面部11に突板2を接着させ、次に図7(b)の
ように突板2の4つの角部にカットを施して切目12を
入れ、図7(c)のように突板2の四周の端部を傾斜面
3に沿わせて曲げると共に、稜線3aの箇所では突板2
の切目12の部分を重ねるようにして稜線3aに突板2
を沿わせる。次にこの切目12の重ね合わせた部分を切
断除去し、この後に突板2の四周の端部の上から熱アイ
ロンを掛けることによって傾斜面3に突板2を接着し、
図7(d)のように基板1の表面に突板2を接着した化
粧部材を製造することができるのである。
【0004】しかし、このような方法であると、基板1
の平面部11に対してと傾斜面3に対してとの二度の熱
アイロン掛けを行なう必要があり、また突板2に切目1
2を入れたり重ね合わせ部分を切除したりするために切
断の作業をおこなう必要もあり、作業が煩雑になるとい
う問題があった。そこで、加圧型5と吸引型6から形成
される図8(a)のような真空プレス成形機10を用い
て、基板1の表面に突板2を接着することが検討されて
いる。すなわち、加圧型5には下面が開口する加圧室1
5が形成してあり、加圧室15の下面の開口にシリコン
ゴム等で形成される弾性シート4を張って加圧室15を
密閉してある。この加圧室15内にはヒーター16が設
けてあり、加圧室15は加圧孔17を介して加圧ポンプ
等の加圧装置に接続してある。また吸引型6には上下に
貫通する多数の吸引孔18が穿孔してあり、この吸引孔
18は吸引ポンプなどの減圧装置に接続してある。
の平面部11に対してと傾斜面3に対してとの二度の熱
アイロン掛けを行なう必要があり、また突板2に切目1
2を入れたり重ね合わせ部分を切除したりするために切
断の作業をおこなう必要もあり、作業が煩雑になるとい
う問題があった。そこで、加圧型5と吸引型6から形成
される図8(a)のような真空プレス成形機10を用い
て、基板1の表面に突板2を接着することが検討されて
いる。すなわち、加圧型5には下面が開口する加圧室1
5が形成してあり、加圧室15の下面の開口にシリコン
ゴム等で形成される弾性シート4を張って加圧室15を
密閉してある。この加圧室15内にはヒーター16が設
けてあり、加圧室15は加圧孔17を介して加圧ポンプ
等の加圧装置に接続してある。また吸引型6には上下に
貫通する多数の吸引孔18が穿孔してあり、この吸引孔
18は吸引ポンプなどの減圧装置に接続してある。
【0005】そして、基板1の表面と突板2の裏面のい
ずれかに接着剤を塗布すると共に、基板1の表面より大
きめに裁断した突板2を基板1の表面に重ね、これを図
8(a)のように吸引型6の上にセットした後、図8
(b)のように吸引型6の上に加圧型5を型締めし、ヒ
ーター16を発熱させながら、吸引孔18から吸引する
と共に加圧室15内を加圧すると、弾性シート4は上か
らの加圧と下からの減圧によって基板1の表面に沿って
突板2を押圧することになり、弾性シート4で突板2を
基板1の表面に沿わせて加圧して基板1の表面にその平
面部11から傾斜面3にかけて突板2を曲げて接着する
ことができるのである。
ずれかに接着剤を塗布すると共に、基板1の表面より大
きめに裁断した突板2を基板1の表面に重ね、これを図
8(a)のように吸引型6の上にセットした後、図8
(b)のように吸引型6の上に加圧型5を型締めし、ヒ
ーター16を発熱させながら、吸引孔18から吸引する
と共に加圧室15内を加圧すると、弾性シート4は上か
らの加圧と下からの減圧によって基板1の表面に沿って
突板2を押圧することになり、弾性シート4で突板2を
基板1の表面に沿わせて加圧して基板1の表面にその平
面部11から傾斜面3にかけて突板2を曲げて接着する
ことができるのである。
【0006】このように弾性シート4で突板2を基板1
の傾斜面3に沿わせて接着することができるために、図
7のようにして行なう場合のような熱アイロン掛けや切
断の作業が不要になり、生産性が大幅に向上するもので
ある。
の傾斜面3に沿わせて接着することができるために、図
7のようにして行なう場合のような熱アイロン掛けや切
断の作業が不要になり、生産性が大幅に向上するもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の弾性シ
ート4は基板1の凹凸に沿って容易に変形するように、
硬度が40程度の比較的柔らかいシリコンゴムなどで形
成されており、例えば図9のように突板2にシワ2aが
ある場合に、このシワ2aは柔らかい弾性シート4に食
い込み、弾性シート4によってシワ2aを押さえて延ば
す修正ができないという問題があった。
ート4は基板1の凹凸に沿って容易に変形するように、
硬度が40程度の比較的柔らかいシリコンゴムなどで形
成されており、例えば図9のように突板2にシワ2aが
ある場合に、このシワ2aは柔らかい弾性シート4に食
い込み、弾性シート4によってシワ2aを押さえて延ば
す修正ができないという問題があった。
【0008】また、突板2が基板1の表面より大きめに
形成されていると、基板1の端部は基板1の端部よりも
外方に突出しているために、図10(a)のように突板
2の端部が基板1の端面に引っ掛かった状態で弾性シー
ト4による加圧が作用し(加圧を矢印で示す)、突板2
は基板1の傾斜面3に沿って曲げられることができず、
図10(b)のように傾斜面3の箇所で突板2に割れ2
bが発生したり、突板2が傾斜面から浮いて密着させる
ことができないという問題があった。
形成されていると、基板1の端部は基板1の端部よりも
外方に突出しているために、図10(a)のように突板
2の端部が基板1の端面に引っ掛かった状態で弾性シー
ト4による加圧が作用し(加圧を矢印で示す)、突板2
は基板1の傾斜面3に沿って曲げられることができず、
図10(b)のように傾斜面3の箇所で突板2に割れ2
bが発生したり、突板2が傾斜面から浮いて密着させる
ことができないという問題があった。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、シワが発生することなく突板を貼ることができ、
また基板の傾斜面の箇所で突板に割れが発生したり浮き
が発生したりするおそれがない基板への突板の接着方法
を提供することを目的とするものである。
あり、シワが発生することなく突板を貼ることができ、
また基板の傾斜面の箇所で突板に割れが発生したり浮き
が発生したりするおそれがない基板への突板の接着方法
を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
基板への突板の接着方法は、表面の周囲の端部に傾斜面
3を有すると共に隣合う傾斜面3間に稜線3aを有して
形成される基板1の表面に突板2を接着するにあたっ
て、基板1の表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成さ
れる突板2を接着剤を介して基板1の表面に重ね、弾性
シート4を張った加圧型5と吸引手段を有する吸引型6
との間に突板2が弾性シート4の側に、基板1が吸引型
6の側になるように上記基板1と突板2とをセットする
と共に弾性シート4よりも硬度の高い保護シート7を突
板2と弾性シート4との間に介在させ、弾性シート4で
保護シート7を介して突板2を基板1の表面に沿って加
圧することによって基板1の表面に突板2を接着するこ
とを特徴とするものである。
基板への突板の接着方法は、表面の周囲の端部に傾斜面
3を有すると共に隣合う傾斜面3間に稜線3aを有して
形成される基板1の表面に突板2を接着するにあたっ
て、基板1の表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成さ
れる突板2を接着剤を介して基板1の表面に重ね、弾性
シート4を張った加圧型5と吸引手段を有する吸引型6
との間に突板2が弾性シート4の側に、基板1が吸引型
6の側になるように上記基板1と突板2とをセットする
と共に弾性シート4よりも硬度の高い保護シート7を突
板2と弾性シート4との間に介在させ、弾性シート4で
保護シート7を介して突板2を基板1の表面に沿って加
圧することによって基板1の表面に突板2を接着するこ
とを特徴とするものである。
【0011】本発明において、上記保護シート7の硬度
は70以上であることが好ましい。また本発明におい
て、接着剤がウエットの状態の時に基板1の表面に突板
2を接着するようにするのが好ましい。このとき、突板
2に水分を補給することによって接着剤をウエット状態
にすることができる。
は70以上であることが好ましい。また本発明におい
て、接着剤がウエットの状態の時に基板1の表面に突板
2を接着するようにするのが好ましい。このとき、突板
2に水分を補給することによって接着剤をウエット状態
にすることができる。
【0012】また本発明において、突板2の裏面に接着
剤を塗布するのが好ましい。さらに本発明において、裏
面に裏張りを設けた突板2を用いるのが好ましい。本発
明の請求項7に係る基板への突板の接着方法は、表面の
周囲の端部に傾斜面3を有すると共に隣合う傾斜面3間
に稜線3aを有して形成される基板1の表面に突板2を
接着するにあたって、基板1の表面の大きさとほぼ同一
の大きさに形成される突板2をウエットな状態の接着剤
を介して基板1の表面に重ね、弾性シート4を張った加
圧型5と吸引手段を有する吸引型6との間に突板2が弾
性シート4の側に、基板1が吸引型6の側になるように
上記基板1と突板3とをセットし、弾性シート4で突板
2を基板の表面に沿って加圧することによって基板1の
表面に突板2を接着することを特徴とするものである。
剤を塗布するのが好ましい。さらに本発明において、裏
面に裏張りを設けた突板2を用いるのが好ましい。本発
明の請求項7に係る基板への突板の接着方法は、表面の
周囲の端部に傾斜面3を有すると共に隣合う傾斜面3間
に稜線3aを有して形成される基板1の表面に突板2を
接着するにあたって、基板1の表面の大きさとほぼ同一
の大きさに形成される突板2をウエットな状態の接着剤
を介して基板1の表面に重ね、弾性シート4を張った加
圧型5と吸引手段を有する吸引型6との間に突板2が弾
性シート4の側に、基板1が吸引型6の側になるように
上記基板1と突板3とをセットし、弾性シート4で突板
2を基板の表面に沿って加圧することによって基板1の
表面に突板2を接着することを特徴とするものである。
【0013】また本発明にあって、基板1の周囲の端部
の傾斜面3は3次曲面であっても、2次曲面であっても
いずれでもよい。
の傾斜面3は3次曲面であっても、2次曲面であっても
いずれでもよい。
【0014】
【作用】請求項1の発明にあっては、弾性シート4を張
った加圧型5と吸引手段を有する吸引型6との間に突板
2が弾性シート4の側に、基板1が吸引型6の側になる
ように基板1と突板2とをセットすると共に弾性シート
4よりも硬度の高い保護シート7を突板2と弾性シート
4との間に介在させ、弾性シート4で保護シート7を介
して突板2を基板1の表面に沿って加圧することによっ
て基板1の表面に突板2を接着するようにしているため
に、突板2にシワ2aが生じてもこのシワ2aを硬度の
高い保護シート7で押さえることができ、突板2のシワ
2aを無くすことができる。また、突板2を基板1の表
面の大きさとほぼ同一の大きさに形成しているために、
突板2の端部が基板1の端部よりも外方に大きく突出す
ることがなくなって、弾性シート4で突板2を押さえる
際に突板2の端部が基板1の端面に引っ掛かるようなこ
とがなくなる。
った加圧型5と吸引手段を有する吸引型6との間に突板
2が弾性シート4の側に、基板1が吸引型6の側になる
ように基板1と突板2とをセットすると共に弾性シート
4よりも硬度の高い保護シート7を突板2と弾性シート
4との間に介在させ、弾性シート4で保護シート7を介
して突板2を基板1の表面に沿って加圧することによっ
て基板1の表面に突板2を接着するようにしているため
に、突板2にシワ2aが生じてもこのシワ2aを硬度の
高い保護シート7で押さえることができ、突板2のシワ
2aを無くすことができる。また、突板2を基板1の表
面の大きさとほぼ同一の大きさに形成しているために、
突板2の端部が基板1の端部よりも外方に大きく突出す
ることがなくなって、弾性シート4で突板2を押さえる
際に突板2の端部が基板1の端面に引っ掛かるようなこ
とがなくなる。
【0015】加えて、接着剤がウエットの状態の時に基
板1の表面に突板2を接着するようにすれば、ウエット
な接着剤が潤滑剤となって基板1の表面に沿って突板2
を滑らせることができ、保護シート7で押さえて突板2
のシワ2aを延ばすことが容易になる。また請求項7の
発明にあっては、表面の周囲の端部に傾斜面3を有する
と共に隣合う傾斜面3間に稜線3aを有して形成される
基板1の表面に突板2を接着するにあたって、基板1の
表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成される突板2を
ウエットな状態の接着剤を介して基板1の表面に重ね、
弾性シート4を張った加圧型5と吸引手段を有する吸引
型6との間に突板2が弾性シート4の側に、基板1が吸
引型6の側になるように上記基板1と突板3とをセット
し、弾性シート4で突板2を基板の表面に沿って加圧す
ることによって基板1の表面に突板2を接着するように
しているために、保護シート7で突板2を押さえると、
ウエットな状態の接着剤が潤滑剤となって基板1の表面
に沿って突板2のシワ2aの部分を滑らせることがで
き、保護シート7で突板2を押さえてシワ2aを延ばす
ことができる。
板1の表面に突板2を接着するようにすれば、ウエット
な接着剤が潤滑剤となって基板1の表面に沿って突板2
を滑らせることができ、保護シート7で押さえて突板2
のシワ2aを延ばすことが容易になる。また請求項7の
発明にあっては、表面の周囲の端部に傾斜面3を有する
と共に隣合う傾斜面3間に稜線3aを有して形成される
基板1の表面に突板2を接着するにあたって、基板1の
表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成される突板2を
ウエットな状態の接着剤を介して基板1の表面に重ね、
弾性シート4を張った加圧型5と吸引手段を有する吸引
型6との間に突板2が弾性シート4の側に、基板1が吸
引型6の側になるように上記基板1と突板3とをセット
し、弾性シート4で突板2を基板の表面に沿って加圧す
ることによって基板1の表面に突板2を接着するように
しているために、保護シート7で突板2を押さえると、
ウエットな状態の接着剤が潤滑剤となって基板1の表面
に沿って突板2のシワ2aの部分を滑らせることがで
き、保護シート7で突板2を押さえてシワ2aを延ばす
ことができる。
【0016】
【実施例】以下、請求項1の発明を実施例によって詳述
する。突板2は木材を薄くスライスした単板によって図
5(a)のように作製されるものであり、基板1の表面
とほぼ同寸法(且つ同形状)に裁断してある。この突板
2として厚みが0.2〜0.4mm程度以下の薄いもの
を用いる場合には、基板1に突板2を接着する際に割れ
が発生するのを防止すると共に接着剤が突板2の表面に
接着剤が滲み出すのを防止するために、和紙や不織布等
の裏打ち材を突板2の裏面に貼り付ける裏打ちを施して
おくのが好ましい。厚みが0.4mm以上であれば必要
に応じて裏貼りを施せばよく、厚みが0.6mm以上で
あれば裏貼りを施す必要はない。
する。突板2は木材を薄くスライスした単板によって図
5(a)のように作製されるものであり、基板1の表面
とほぼ同寸法(且つ同形状)に裁断してある。この突板
2として厚みが0.2〜0.4mm程度以下の薄いもの
を用いる場合には、基板1に突板2を接着する際に割れ
が発生するのを防止すると共に接着剤が突板2の表面に
接着剤が滲み出すのを防止するために、和紙や不織布等
の裏打ち材を突板2の裏面に貼り付ける裏打ちを施して
おくのが好ましい。厚みが0.4mm以上であれば必要
に応じて裏貼りを施せばよく、厚みが0.6mm以上で
あれば裏貼りを施す必要はない。
【0017】また基板1は既述のように図5(b)
(c)(d)のような、四周の端部に傾斜面3を設けて
作製したものを使用することができ、隣合う傾斜面3の
間に稜線3aが形成されている。この傾斜面3は、凹曲
面や凸曲面のような3次曲面に形成したり、あるいは平
坦面の2次曲面に形成したりすることができる。基板1
の材料については特に限定されることはなく、中密度繊
維板(MDF)やパーチクルボード(PB)など任意の
材料で作製することができる。
(c)(d)のような、四周の端部に傾斜面3を設けて
作製したものを使用することができ、隣合う傾斜面3の
間に稜線3aが形成されている。この傾斜面3は、凹曲
面や凸曲面のような3次曲面に形成したり、あるいは平
坦面の2次曲面に形成したりすることができる。基板1
の材料については特に限定されることはなく、中密度繊
維板(MDF)やパーチクルボード(PB)など任意の
材料で作製することができる。
【0018】基板1の表面に突板2を接着するにあたっ
ては、まず基板1の表面と突板2の裏面の少なくとも一
方に接着剤を塗布する。接着剤の塗布はスプレッダー、
スプレー、刷毛塗り、ロールによる塗布など任意の方法
でおこなうことができるが、突板2は平板状であるため
に、図1(a)のように突板2をロールコーター20に
通すことによって自動的に突板2の裏面に接着剤を塗布
することができる。従って、接着剤の塗布を自動的にお
こなう場合には、接着剤の塗布は突板2の裏面におこな
うのが好ましい。
ては、まず基板1の表面と突板2の裏面の少なくとも一
方に接着剤を塗布する。接着剤の塗布はスプレッダー、
スプレー、刷毛塗り、ロールによる塗布など任意の方法
でおこなうことができるが、突板2は平板状であるため
に、図1(a)のように突板2をロールコーター20に
通すことによって自動的に突板2の裏面に接着剤を塗布
することができる。従って、接着剤の塗布を自動的にお
こなう場合には、接着剤の塗布は突板2の裏面におこな
うのが好ましい。
【0019】この接着剤としては、尿素酢酸ビニルや尿
素メラミン酢酸ビニル、その他の変性酢酸ビニルなどの
酢酸ビニル系接着剤や、ウレタン系接着剤など、弾性が
あり且つ柔軟な接着剤を用いるのが好ましい。接着剤の
具体的な一例を挙げると、変性酢酸ビニル系主剤(松栄
化学社製「ボンドKV555」)20重量部、尿素(ア
イカ工業社製「UM96」)8重量部、小麦粉8重量
部、水3重量部のものを用いることができる。また接着
剤としては、水分を含浸したあるいは水分を含まないシ
ート状のものを用いることも可能である。
素メラミン酢酸ビニル、その他の変性酢酸ビニルなどの
酢酸ビニル系接着剤や、ウレタン系接着剤など、弾性が
あり且つ柔軟な接着剤を用いるのが好ましい。接着剤の
具体的な一例を挙げると、変性酢酸ビニル系主剤(松栄
化学社製「ボンドKV555」)20重量部、尿素(ア
イカ工業社製「UM96」)8重量部、小麦粉8重量
部、水3重量部のものを用いることができる。また接着
剤としては、水分を含浸したあるいは水分を含まないシ
ート状のものを用いることも可能である。
【0020】一方、既述したように、真空プレス成形機
10は加圧型5と吸引型6から形成されるものであり、
加圧型5には下面が開口する加圧室15を形成し、加圧
室15の下面の開口に硬度(JIS:A硬度)が20〜
50程度のシリコンゴム(例えばタイガースポリマー社
製硬度40、厚み2mm)等で形成される弾性シート4
を張って加圧室15を密閉してある。この加圧室15内
にはヒーター16が設けてあり、加圧室15は加圧孔1
7を介して加圧ポンプ等の加圧装置に接続してある。ま
た吸引型6には上下に貫通する多数の吸引孔18が穿孔
してあり、この吸引孔18は吸引ポンプなどの減圧装置
に接続してある。
10は加圧型5と吸引型6から形成されるものであり、
加圧型5には下面が開口する加圧室15を形成し、加圧
室15の下面の開口に硬度(JIS:A硬度)が20〜
50程度のシリコンゴム(例えばタイガースポリマー社
製硬度40、厚み2mm)等で形成される弾性シート4
を張って加圧室15を密閉してある。この加圧室15内
にはヒーター16が設けてあり、加圧室15は加圧孔1
7を介して加圧ポンプ等の加圧装置に接続してある。ま
た吸引型6には上下に貫通する多数の吸引孔18が穿孔
してあり、この吸引孔18は吸引ポンプなどの減圧装置
に接続してある。
【0021】基板1の表面に突板2を接着するにあたっ
ては、先ず図1(b)のように基板1の表面(上面)に
突板2を重ねると共に、さらにその上に保護シート7を
重ねる。この保護シート7としては硬度が上記弾性シー
ト4の硬度よりも高いものが使用されるものである。保
護シート7の硬度(JIS:A硬度)は70以上が好ま
しいものであり、硬度の上限は100が好ましい。また
この保護シート7としては適度な伸縮性能を有し、且つ
突板2に対する滑り性が弾性シート4よりも良いものを
用いるのが好ましいものであり、従って保護シート7と
してはポリ四フッ化エチレン(テフロン)やポリ塩化ビ
ニル等で作製したものを用いるのが好ましい。さらに保
護シート7の厚みは0.5mm〜1.1mm程度が好ま
しい。このような保護シート7の具体例としては、飯田
化成社製「ウッディーフロア用塩ビシート」(厚み1.
0mm、不織布裏貼り、硬度80〜90)を挙げること
ができる。
ては、先ず図1(b)のように基板1の表面(上面)に
突板2を重ねると共に、さらにその上に保護シート7を
重ねる。この保護シート7としては硬度が上記弾性シー
ト4の硬度よりも高いものが使用されるものである。保
護シート7の硬度(JIS:A硬度)は70以上が好ま
しいものであり、硬度の上限は100が好ましい。また
この保護シート7としては適度な伸縮性能を有し、且つ
突板2に対する滑り性が弾性シート4よりも良いものを
用いるのが好ましいものであり、従って保護シート7と
してはポリ四フッ化エチレン(テフロン)やポリ塩化ビ
ニル等で作製したものを用いるのが好ましい。さらに保
護シート7の厚みは0.5mm〜1.1mm程度が好ま
しい。このような保護シート7の具体例としては、飯田
化成社製「ウッディーフロア用塩ビシート」(厚み1.
0mm、不織布裏貼り、硬度80〜90)を挙げること
ができる。
【0022】しかして、上記のように基板1の表面に突
板2及び保護シート7を重ねた後に、これを図1(c)
のように吸引型6の上にセットし、さらに図1(d)の
ように吸引型6の上に加圧型5を型締めする。そしてヒ
ーター16を発熱させながら、吸引孔18から吸引して
弾性シート4の下側を減圧すると共に加圧孔7から圧縮
空気を送って加圧室15内を加圧すると、弾性シート4
は上からの加圧と下からの減圧によって基板1の表面に
沿って突板2を押圧することになり、弾性シート4で突
板2を基板1の表面に沿わせて加圧して基板1の表面に
その平面部11から傾斜面3にかけて突板2を曲げて接
着することができる。このときの成形条件は、ヒーター
16による加熱温度を140〜180℃、加圧時間を1
〜2分、加圧圧力を2〜4kgf/cm2 に設定するの
が好ましい。
板2及び保護シート7を重ねた後に、これを図1(c)
のように吸引型6の上にセットし、さらに図1(d)の
ように吸引型6の上に加圧型5を型締めする。そしてヒ
ーター16を発熱させながら、吸引孔18から吸引して
弾性シート4の下側を減圧すると共に加圧孔7から圧縮
空気を送って加圧室15内を加圧すると、弾性シート4
は上からの加圧と下からの減圧によって基板1の表面に
沿って突板2を押圧することになり、弾性シート4で突
板2を基板1の表面に沿わせて加圧して基板1の表面に
その平面部11から傾斜面3にかけて突板2を曲げて接
着することができる。このときの成形条件は、ヒーター
16による加熱温度を140〜180℃、加圧時間を1
〜2分、加圧圧力を2〜4kgf/cm2 に設定するの
が好ましい。
【0023】ここで、図1(d)のように弾性シート4
で基板1の表面に沿って突板2を押圧して成形をおこな
うにあたって、弾性シート4と突板2との間には弾性シ
ート4よりも硬度の高い保護シート7が介在させてある
ので、例えば図2(a)のように突板2にシワ2aがあ
る場合に、このシワ2aは硬度の高い保護シート7に食
い込むことなく保護シート7で押さえられて図2(b)
のように延ばされることになり、シワ2aを延ばす修正
をおこなってシワ2aの発生を防ぎつつ基板1に突板2
を接着することができるものである。このようにシワ2
aが保護シート7に食い込むことがないようにするため
に、硬度は上記のように70以上であることが望まし
い。また、保護シート7として突板2と滑り性が良好な
ものを用いると、突板2が保護シート7の表面を容易に
滑るために、シワ2a延ばしが容易になるものである。
で基板1の表面に沿って突板2を押圧して成形をおこな
うにあたって、弾性シート4と突板2との間には弾性シ
ート4よりも硬度の高い保護シート7が介在させてある
ので、例えば図2(a)のように突板2にシワ2aがあ
る場合に、このシワ2aは硬度の高い保護シート7に食
い込むことなく保護シート7で押さえられて図2(b)
のように延ばされることになり、シワ2aを延ばす修正
をおこなってシワ2aの発生を防ぎつつ基板1に突板2
を接着することができるものである。このようにシワ2
aが保護シート7に食い込むことがないようにするため
に、硬度は上記のように70以上であることが望まし
い。また、保護シート7として突板2と滑り性が良好な
ものを用いると、突板2が保護シート7の表面を容易に
滑るために、シワ2a延ばしが容易になるものである。
【0024】また、基板1と突板2の間に塗布した接着
剤を乾燥させたドライな状態で基板1の表面に突板2を
接着させると、基板1と突板2との間の滑りが悪いため
にシワ2a延ばしが難しくなる。このために、基板1と
突板2の両方もしくは片方に塗布した接着剤がウエット
な状態のうちに基板1の表面に突板2を接着させる図1
(d)の成形をおこなうのが好ましく、ウエットな接着
剤が潤滑剤となって基板1と突板2との間の滑りを良く
することができ、シワ2a延ばしが容易になるものであ
る。このように接着剤を乾燥させないようにすれば、接
着剤塗布後の乾燥スペースや乾燥装置への出し入れが不
要になるという利点もある。
剤を乾燥させたドライな状態で基板1の表面に突板2を
接着させると、基板1と突板2との間の滑りが悪いため
にシワ2a延ばしが難しくなる。このために、基板1と
突板2の両方もしくは片方に塗布した接着剤がウエット
な状態のうちに基板1の表面に突板2を接着させる図1
(d)の成形をおこなうのが好ましく、ウエットな接着
剤が潤滑剤となって基板1と突板2との間の滑りを良く
することができ、シワ2a延ばしが容易になるものであ
る。このように接着剤を乾燥させないようにすれば、接
着剤塗布後の乾燥スペースや乾燥装置への出し入れが不
要になるという利点もある。
【0025】ここで、接着剤として水分の少ないものを
用いる場合や、成形時にドライな状態になっているもの
を用いる場合は、霧吹き等で突板2の表面から水分を補
給し、突板2を柔軟にすると共に接着剤をウエットな状
態にして、基板1の表面に突板2を接着する成形をおこ
なうのが好ましい。またこのように突板2に水分を補給
して突板2を柔軟にすると、基板1の表面に沿って突板
2を屈曲させることが容易になり、特に稜線3aの箇所
において突板2に水分を補給して柔軟にしておくことに
よって、稜線3aの箇所での突板2の曲げが容易になっ
て突板2に割れが発生したりすることを防ぐことができ
るものである。
用いる場合や、成形時にドライな状態になっているもの
を用いる場合は、霧吹き等で突板2の表面から水分を補
給し、突板2を柔軟にすると共に接着剤をウエットな状
態にして、基板1の表面に突板2を接着する成形をおこ
なうのが好ましい。またこのように突板2に水分を補給
して突板2を柔軟にすると、基板1の表面に沿って突板
2を屈曲させることが容易になり、特に稜線3aの箇所
において突板2に水分を補給して柔軟にしておくことに
よって、稜線3aの箇所での突板2の曲げが容易になっ
て突板2に割れが発生したりすることを防ぐことができ
るものである。
【0026】また、突板2は基板1の表面(上面)とほ
ぼ同じ大きさに作製してあるために、突板2の端部が基
板1の端部よりも外方に大きく突出することがなくな
り、図10の場合のように外方に突出する突板2の端部
が基板1の端面に引っ掛かるようなことがなく、図3に
示すように突板2を基板1の傾斜面3に沿わせて弾性シ
ート4で押さえ付けることができ、傾斜面3の箇所で突
板2に割れが発生したり浮いたりすることがなくなるも
のである。
ぼ同じ大きさに作製してあるために、突板2の端部が基
板1の端部よりも外方に大きく突出することがなくな
り、図10の場合のように外方に突出する突板2の端部
が基板1の端面に引っ掛かるようなことがなく、図3に
示すように突板2を基板1の傾斜面3に沿わせて弾性シ
ート4で押さえ付けることができ、傾斜面3の箇所で突
板2に割れが発生したり浮いたりすることがなくなるも
のである。
【0027】上記のようにして、図7の従来例のように
熱アイロン掛けやカットの作業を行なう必要なく基板1
に突板2を接着することができ、生産性を500%程度
(例えば従来5分51秒の時間を必要であったものが5
0秒で可能になる)向上させることができると共に、熱
アイロン掛けやカットのような危険な作業をなくすこと
ができ、またカット跡やアイロン跡がなくなって外観も
向上するものである。
熱アイロン掛けやカットの作業を行なう必要なく基板1
に突板2を接着することができ、生産性を500%程度
(例えば従来5分51秒の時間を必要であったものが5
0秒で可能になる)向上させることができると共に、熱
アイロン掛けやカットのような危険な作業をなくすこと
ができ、またカット跡やアイロン跡がなくなって外観も
向上するものである。
【0028】尚、基板1の厚みがあまり厚くない場合、
図4(b)のように弾性シート4に作用する張力が小さ
いために、弾性シート4にシワが寄るおそれがあり、こ
のように弾性シート4にシワが寄ると突板2を傾斜面3
に沿って平滑に押さえることができないおそれがある。
この場合には、図4(a)のように基板1を治具板21
の上に載せて吸引型6の上面からの高さを高くすると共
に基板1を囲むように吸引型6の周部の上面に治具枠2
2を載せて図1(d)の成形をおこなう。この場合には
図4(c)のように弾性シート4は引き伸ばされてシワ
が寄ることがなくなるものである。
図4(b)のように弾性シート4に作用する張力が小さ
いために、弾性シート4にシワが寄るおそれがあり、こ
のように弾性シート4にシワが寄ると突板2を傾斜面3
に沿って平滑に押さえることができないおそれがある。
この場合には、図4(a)のように基板1を治具板21
の上に載せて吸引型6の上面からの高さを高くすると共
に基板1を囲むように吸引型6の周部の上面に治具枠2
2を載せて図1(d)の成形をおこなう。この場合には
図4(c)のように弾性シート4は引き伸ばされてシワ
が寄ることがなくなるものである。
【0029】上記の請求項1の発明では、弾性シート4
よりも硬度の高い保護シート7を突板2と弾性シート4
との間に介在させて突板2の加圧を行なうようにした
が、ウエットな状態の接着剤を用いて突板2を基板1に
接着する場合には、このような保護シート7を用いずと
も突板2のシワ2aを延ばして接着することが可能であ
る。
よりも硬度の高い保護シート7を突板2と弾性シート4
との間に介在させて突板2の加圧を行なうようにした
が、ウエットな状態の接着剤を用いて突板2を基板1に
接着する場合には、このような保護シート7を用いずと
も突板2のシワ2aを延ばして接着することが可能であ
る。
【0030】すなわち、図6は請求項7の発明の一実施
例を示すものであり、図6(a)のように、基板1の表
面に基板1の表面とほぼ同じ大きさの突板2を重ねた後
にこれを吸引型6の上にセットし、図6(b)のように
吸引型6の上に加圧型5を型締めする。そしてヒーター
16を発熱させながら、吸引孔18から吸引して弾性シ
ート4の下側を減圧すると共に加圧孔7から圧縮空気を
送って加圧室15内を加圧すると、弾性シート4は上か
らの加圧と下からの減圧によって基板1の表面に沿って
突板2を押圧することによって、弾性シート4で突板2
を基板1の表面に沿わせて加圧して基板1の表面にその
平面部11から傾斜面3にかけて突板2を曲げて接着す
ることができる。このときの成形条件は図1の場合と同
じように設定するのが好ましい。
例を示すものであり、図6(a)のように、基板1の表
面に基板1の表面とほぼ同じ大きさの突板2を重ねた後
にこれを吸引型6の上にセットし、図6(b)のように
吸引型6の上に加圧型5を型締めする。そしてヒーター
16を発熱させながら、吸引孔18から吸引して弾性シ
ート4の下側を減圧すると共に加圧孔7から圧縮空気を
送って加圧室15内を加圧すると、弾性シート4は上か
らの加圧と下からの減圧によって基板1の表面に沿って
突板2を押圧することによって、弾性シート4で突板2
を基板1の表面に沿わせて加圧して基板1の表面にその
平面部11から傾斜面3にかけて突板2を曲げて接着す
ることができる。このときの成形条件は図1の場合と同
じように設定するのが好ましい。
【0031】ここで、基板1と突板2の両方もしくは片
方に塗布した接着剤がウエットな状態のうちに基板1の
表面に突板2を接着させる図6(b)の成形をおこな
う。接着剤がウエットであると、接着剤が潤滑剤となっ
て基板1と突板2との間の滑りを良くすることができ、
弾性シート4で突板2を押圧する際に突板2aのシワ2
aの部分が基板1の表面を滑って容易にシワ2aが延ば
されることになり、硬度の高い保護シート7を用いる必
要なく、弾性シート4で突板2をシワ2aを延ばしなが
ら基板1に接着することができるものである。接着剤と
しては図1の場合に用いたものと同じものを使用するこ
とができる。
方に塗布した接着剤がウエットな状態のうちに基板1の
表面に突板2を接着させる図6(b)の成形をおこな
う。接着剤がウエットであると、接着剤が潤滑剤となっ
て基板1と突板2との間の滑りを良くすることができ、
弾性シート4で突板2を押圧する際に突板2aのシワ2
aの部分が基板1の表面を滑って容易にシワ2aが延ば
されることになり、硬度の高い保護シート7を用いる必
要なく、弾性シート4で突板2をシワ2aを延ばしなが
ら基板1に接着することができるものである。接着剤と
しては図1の場合に用いたものと同じものを使用するこ
とができる。
【0032】このように硬度の高い保護シート7を用い
る必要はないが、弾性シート4としては従来のものより
もゴム硬度(JIS:A硬度)が高いものを用いるのが
好ましく、硬度50以上の弾性シート4を用いるのがよ
い。このような弾性シート4の具体例としては、クレハ
化学社製の硬度50のシリコンゴムを挙げることができ
る。また、基板1の稜線3aの箇所において突板2に霧
吹き等で水打ちし、突板2のこの端部を湿らせて柔軟に
しておくことによって、稜線3aの箇所での突板2の曲
げを容易にして突板2に割れが発生したりすることを防
ぐことができるものである。
る必要はないが、弾性シート4としては従来のものより
もゴム硬度(JIS:A硬度)が高いものを用いるのが
好ましく、硬度50以上の弾性シート4を用いるのがよ
い。このような弾性シート4の具体例としては、クレハ
化学社製の硬度50のシリコンゴムを挙げることができ
る。また、基板1の稜線3aの箇所において突板2に霧
吹き等で水打ちし、突板2のこの端部を湿らせて柔軟に
しておくことによって、稜線3aの箇所での突板2の曲
げを容易にして突板2に割れが発生したりすることを防
ぐことができるものである。
【0033】
【発明の効果】上記のように請求項1の発明は、表面の
周囲の端部に傾斜面を有すると共に隣合う傾斜面間に稜
線を有して形成される基板の表面に突板を接着するにあ
たって、基板の表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成
される突板を接着剤を介して基板の表面に重ね、弾性シ
ートを張った加圧型と吸引手段を有する吸引型との間に
突板が弾性シートの側に、基板が吸引型の側になるよう
に上記基板と突板とをセットすると共に弾性シートより
も硬度の高い保護シートを突板と弾性シートとの間に介
在させ、弾性シートで保護シートを介して突板を基板の
表面に沿って加圧することによって基板の表面に突板を
接着するようにしたので、突板にシワが生じてもこのシ
ワが弾性シートに食い込むようなことなく硬度の高い保
護シートで押さえることができ、突板のシワを保護シー
トで延ばしてシワ無く突板を貼ることができるものであ
り、しかも突板の端部が基板の端部よりも外方に大きく
突出することがなくなって突板の端部が基板の端面に引
っ掛かるようなことがなくなり、傾斜面の箇所で突板に
割れが発生したり浮いたりすることがなくなるものであ
る。
周囲の端部に傾斜面を有すると共に隣合う傾斜面間に稜
線を有して形成される基板の表面に突板を接着するにあ
たって、基板の表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成
される突板を接着剤を介して基板の表面に重ね、弾性シ
ートを張った加圧型と吸引手段を有する吸引型との間に
突板が弾性シートの側に、基板が吸引型の側になるよう
に上記基板と突板とをセットすると共に弾性シートより
も硬度の高い保護シートを突板と弾性シートとの間に介
在させ、弾性シートで保護シートを介して突板を基板の
表面に沿って加圧することによって基板の表面に突板を
接着するようにしたので、突板にシワが生じてもこのシ
ワが弾性シートに食い込むようなことなく硬度の高い保
護シートで押さえることができ、突板のシワを保護シー
トで延ばしてシワ無く突板を貼ることができるものであ
り、しかも突板の端部が基板の端部よりも外方に大きく
突出することがなくなって突板の端部が基板の端面に引
っ掛かるようなことがなくなり、傾斜面の箇所で突板に
割れが発生したり浮いたりすることがなくなるものであ
る。
【0034】また、接着剤がウエットの状態の時に基板
の表面に突板を接着するようにしたので、ウエットな接
着剤が潤滑剤となって基板の表面に沿って突板を滑らせ
ることができ、保護シートで押さえて突板のシワを延ば
してシワを無くすことが容易になるものである。さら
に、裏面に裏張りを設けた突板を用いるようにしたの
で、基板に突板を接着する際に割れが発生したり突板の
表面に接着剤が滲み出したりすることを裏張りで防ぐこ
とができ、厚みの薄い突板を用いることが容易になるも
のである。
の表面に突板を接着するようにしたので、ウエットな接
着剤が潤滑剤となって基板の表面に沿って突板を滑らせ
ることができ、保護シートで押さえて突板のシワを延ば
してシワを無くすことが容易になるものである。さら
に、裏面に裏張りを設けた突板を用いるようにしたの
で、基板に突板を接着する際に割れが発生したり突板の
表面に接着剤が滲み出したりすることを裏張りで防ぐこ
とができ、厚みの薄い突板を用いることが容易になるも
のである。
【0035】また請求項7の発明は、表面の周囲の端部
に傾斜面を有すると共に隣合う傾斜面間に稜線を有して
形成される基板の表面に突板を接着するにあたって、基
板の表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成される突板
をウエットな状態の接着剤を介して基板の表面に重ね、
弾性シートを張った加圧型と吸引手段を有する吸引型と
の間に突板が弾性シートの側に、基板が吸引型の側にな
るように上記基板と突板とをセットし、弾性シートで突
板を基板の表面に沿って加圧することによって基板の表
面に突板を接着するようにしたので、保護シートで突板
を押さえると、ウエットな状態の接着剤が潤滑剤となっ
て基板の表面に沿って突板のシワの部分を滑らせること
ができ、保護シートで突板を押さえてシワを延ばしてシ
ワ無く突板を貼ることができるものであり、しかも突板
の端部が基板の端部よりも外方に大きく突出することが
なくなって突板の端部が基板の端面に引っ掛かるような
ことがなくなり、傾斜面の箇所で突板に割れが発生した
り浮いたりすることがなくなるものである。
に傾斜面を有すると共に隣合う傾斜面間に稜線を有して
形成される基板の表面に突板を接着するにあたって、基
板の表面の大きさとほぼ同一の大きさに形成される突板
をウエットな状態の接着剤を介して基板の表面に重ね、
弾性シートを張った加圧型と吸引手段を有する吸引型と
の間に突板が弾性シートの側に、基板が吸引型の側にな
るように上記基板と突板とをセットし、弾性シートで突
板を基板の表面に沿って加圧することによって基板の表
面に突板を接着するようにしたので、保護シートで突板
を押さえると、ウエットな状態の接着剤が潤滑剤となっ
て基板の表面に沿って突板のシワの部分を滑らせること
ができ、保護シートで突板を押さえてシワを延ばしてシ
ワ無く突板を貼ることができるものであり、しかも突板
の端部が基板の端部よりも外方に大きく突出することが
なくなって突板の端部が基板の端面に引っ掛かるような
ことがなくなり、傾斜面の箇所で突板に割れが発生した
り浮いたりすることがなくなるものである。
【図1】本発明の一実施例の各工程を示すものであり、
(a),(b)は斜視図、(c),(d)は断面図であ
る。
(a),(b)は斜視図、(c),(d)は断面図であ
る。
【図2】同上の一工程を示すものであり、(a),
(b)は断面図である。
(b)は断面図である。
【図3】同上の一工程を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示すものであり、(a)
は斜視図、(b),(c)は断面図である。
は斜視図、(b),(c)は断面図である。
【図5】(a)は突板の一例の斜視図、(b),
(c),(d)は基板の一例の正面図と側面図と平面図
である。
(c),(d)は基板の一例の正面図と側面図と平面図
である。
【図6】本発明の他の実施例の各工程を示すものであ
り、(a),(b)は断面図である。
り、(a),(b)は断面図である。
【図7】従来例を示すものであり、(a)乃至(d)は
各工程の斜視図である。
各工程の斜視図である。
【図8】他の従来例を示すものであり、(a),(b)
は断面図である。
は断面図である。
【図9】従来例の問題を示す断面図である。
【図10】従来例の他の問題を示すものであり、
(a),(b)はそれぞれ断面図である。
(a),(b)はそれぞれ断面図である。
1 基板 2 突板 3 傾斜面 3a 稜線 4 弾性シート 5 加圧型 6 吸引型 7 保護シート
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B32B 31/20 7148−4F
Claims (9)
- 【請求項1】 表面の周囲の端部に傾斜面を有すると共
に隣合う傾斜面間に稜線を有して形成される基板の表面
に突板を接着するにあたって、基板の表面の大きさとほ
ぼ同一の大きさに形成される突板を接着剤を介して基板
の表面に重ね、弾性シートを張った加圧型と吸引手段を
有する吸引型との間に突板が弾性シートの側に、基板が
吸引型の側になるように上記基板と突板とをセットする
と共に弾性シートよりも硬度の高い保護シートを突板と
弾性シートとの間に介在させ、弾性シートで保護シート
を介して突板を基板の表面に沿って加圧することによっ
て基板の表面に突板を接着することを特徴とする基板へ
の突板の接着方法。 - 【請求項2】 保護シートの硬度は70以上であること
を特徴とする請求項1に記載の基板への突板の接着方
法。 - 【請求項3】 接着剤がウエットの状態の時に基板の表
面に突板を接着するようにしたことを特徴とする請求項
1又は2に記載の基板への突板の接着方法。 - 【請求項4】 突板に水分を補給することによって接着
剤をウエット状態にすることを特徴とする請求項3に記
載の基板への突板の接着方法。 - 【請求項5】 突板の裏面に接着剤を塗布することを特
徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板への突
板の接着方法。 - 【請求項6】 裏面に裏張りを設けた突板を用いること
を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の基板へ
の突板の接着方法。 - 【請求項7】 表面の周囲の端部に傾斜面を有すると共
に隣合う傾斜面間に稜線を有して形成される基板の表面
に突板を接着するにあたって、基板の表面の大きさとほ
ぼ同一の大きさに形成される突板をウエットな状態の接
着剤を介して基板の表面に重ね、弾性シートを張った加
圧型と吸引手段を有する吸引型との間に突板が弾性シー
トの側に、基板が吸引型の側になるように上記基板と突
板とをセットし、弾性シートで突板を基板の表面に沿っ
て加圧することによって基板の表面に突板を接着するこ
とを特徴とする基板への突板の接着方法。 - 【請求項8】 基板の周囲の端部の傾斜面は3次曲面で
あることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載
の基板への突板の接着方法。 - 【請求項9】 基板の周囲の端部の傾斜面は2次曲面で
あることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載
の基板への突板の接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31195694A JP3145882B2 (ja) | 1994-11-15 | 1994-12-15 | 基板への突板の接着方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-281010 | 1994-11-15 | ||
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