JPH08191387A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH08191387A
JPH08191387A JP7003019A JP301995A JPH08191387A JP H08191387 A JPH08191387 A JP H08191387A JP 7003019 A JP7003019 A JP 7003019A JP 301995 A JP301995 A JP 301995A JP H08191387 A JPH08191387 A JP H08191387A
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JP
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filter
valued
edge
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image data
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JP7003019A
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English (en)
Inventor
Kunikazu Ueno
邦和 上野
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誤差拡散法で2値化された疑似中間調画像に
おいても、細かなエッジのつぶれを最小限にとどめ、か
つ、階調性の高い鮮明な多値画像への変換が可能な画像
処理装置を提供する。 【構成】 入力された2値画像の注目画素のエッジ強度
を検出するエッジ検出回路3と、このエッジ検出回路3
によって検出された注目画素のエッジ強度に基づいて多
値化フィルタのサイズ選択の基準となるしきい値を設定
するしきい値設定回路4と、この設定されたしきい値と
多値化フィルタ内の黒画素と白画素の割合とを比較する
ことによって多値化フィルタの大きさを決定し、この決
定された大きさのフィルタ内の白画素と黒画素の割合に
基づいて2値画像データを多階調画像データに変換する
多値化回路5とを備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2値の画像データを多
階調の画像データに変換する画像処理装置に関し、特に
2値データで表された疑似中間調画像を多階調の連続階
調画像に変換する画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2値データで表された疑似中間調
画像を多階調の連続階調画像に変換する手法として、以
下に挙げる手法(1)〜(3)が知られている。すなわ
ち、 (1)組織的ディザ法によって2値化された画像におい
て、2値化の際に使用したディザマトリクスを用いて中
間調を推定する手法(例えば、特公平4−31466号
公報参照)。 (2)画像の輪郭(以下、エッジと称する)の強度およ
び方向を検出し、これに応じて多値化フィルタのサイズ
や形状・係数を適応的に切り替える手法(例えば、特開
平5−143726号公報、特開平5−344340号
公報参照)。 (3)一定領域内の明るさ(一定領域内の黒画素数)を
検出し、これに応じて多値化フィルタのサイズを適応的
に切り替える手法(例えば、特開平2−76370号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来手法において、手法(1)では、組織的ディザ法で
2値化されたものを対象としているために、誤差拡散法
で2値化された画像の場合には、鮮明に多値化できない
ことがある。また、手法(2)では、エッジ部では解像
度を優先し小さなサイズの多値化フィルタを用いて多値
化し、非エッジ部では階調を優先し大きなサイズの多値
化フィルタを用いて多値化する故に、多値変換された画
像の画質は2値画像のエッジ検出精度に依存する。しか
しながら、濃度変化が緩やかな細かい画像(髪の毛な
ど)を良好に多値再現することは難しく、濃度変化部が
つぶれた画像となることがある。これは、濃度変化が緩
やかな細かな画像をエッジ部として検出しにくいこと、
又はエッジ部として検出しても微妙な明るさの変化を考
慮せず、一律に同じ大きさの多値化フィルタを用いてい
ることに起因する。
【0004】一方、手法(3)では、暗い箇所はエッジ
に類似した箇所と考えと小さなサイズの多値化フィルタ
で多値化し、明るい箇所は非エッジ部と考えて大きなサ
イズの多値化フィルタで多値化するので、手法(2)で
問題となる微妙な濃度変化を比較的捉えやすいという特
徴がある。しかしながら、実際には、エッジ検出処理を
行っている訳ではなく、明るさ(一定領域内の黒画素
数)だけを基準として多値化フィルタを選択するため、
必ずしも階調の必要な箇所で大きなサイズの多値化フィ
ルタが選択されないことがある。例えば、暗い箇所であ
るが階調を重要視したい箇所においても小さなサイズの
多値化フィルタが選択されることになるため、滑らかさ
のない多値画像へ変換されてしまうことになる。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、誤差拡散法で2値化
された疑似中間調画像においても、エッジ部の微妙な明
るさの変化を考慮することにより、細かなエッジのつぶ
れを最小限にとどめ、かつ、階調性の高い鮮明な多値画
像への変換が可能な画像処理装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像処理
装置は、入力された2値画像の注目画素の少なくともエ
ッジ強度を検出するエッジ検出手段と、このエッジ検出
手段の検出結果に基づいて画像の明るさのしきい値を設
定するしきい値設定手段と、大きさの異なる複数の多値
化フィルタと、この複数の多値化フィルタ内の黒画素と
白画素の割合と上記しきい値とを比較することによって
多値化フィルタの大きさを決定するフィルタサイズ決定
手段と、この前記フィルタサイズ決定手段によって決定
された大きさの多値化フィルタ内の白画素と黒画素の割
合に基づいて2値画像データを多階調画像データに変換
する変換手段とを備えた構成となっている。
【0007】請求項2記載の画像処理装置は、入力され
た2値画像の注目画素のエッジ強度およびエッジ方向を
検出するエッジ検出手段と、形状及び大きさの異なる複
数の多値化フィルタと、エッジ検出手段の検出結果に基
づいて多値化フィルタの形状を決定するフィルタ形状決
定手段と、複数の多値化フィルタの中からフィルタ形状
決定手段によって決定された形状の多値化フィルタを選
択するフィルタ選択手段と、このフィルタ選択手段によ
って選択された多値化フィルタ内の黒画素と白画素の割
合と予め設定した画像の明るさのしきい値とを比較する
ことによって多値化フィルタの大きさを決定するフィル
タサイズ決定手段と、このフィルタサイズ決定手段によ
って決定された大きさの多値化フィルタ内の白画素と黒
画素の割合に基づいて2値画像データを多階調画像デー
タに変換する変換手段とを備えた構成となっている。
【0008】
【作用】請求項1記載の画像処理装置において、エッジ
検出手段は入力された2値画像の注目画素のエッジ強度
を検出し、しきい値設定手段はこのエッジ強度に応じて
多値化フィルタを決定するための画像の明るさ(黒また
は白画素数)のしきい値を設定する。すなわち、エッジ
強度が大きい場合には、小さなサイズの多値化フィルタ
が設定され易く、エッジ強度が小さい場合には、大きな
サイズの多値化フィルタが設定され易くするように、明
るさを考慮したしきい値の設定を行う。そして、フィル
タサイズ決定手段では、予め用意した大きさ別の複数の
多値化フィルタの中で、どの大きさの多値化フィルタを
用いるかを上記しきい値と各多値化フィルタ内の白画素
と黒画素の割合を比較して決定する。こうして決定され
た多値化フィルタの出力値が多値画像値となる。
【0009】請求項2記載の画像処理装置において、エ
ッジ検出手段は入力された2値画像の注目画素のエッジ
強度と方向を検出する。フィルタ形状決定手段はこのエ
ッジ強度と方向に基づいて多値化フィルタの形状を決定
し、フィルタ選択手段は決定された形状の多値化フィル
タを選択する。すなわち、処理画素がエッジと判定され
た場合には、エッジの方向に沿った形状を持つ多値化フ
ィルタを選択し、非エッジと判定された場合には、正方
形の多値化フィルタを選択する。そして、フィルタサイ
ズ決定手段では、予め設定した明るさ(黒または白の画
素数)のしきい値と各多値化フィルタ内の白画素と黒画
素の割合を比較することで、形状の決定した多値化フィ
ルタの中から最適な大きさのものを決定する。こうして
決定された多値化フィルタの出力値が多値画像値とな
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明の第1の実施例を示す概略
ブロック図である。図1において、図示せぬ画像入力装
置から送られてきた2値画像データはラインバッファ1
に入力される。このラインバッファ1には、水平方向に
連続する11画素の1ライン分の画像データが記憶され
る。また、この11画素分の画像データは、クロックに
同期して順次遅延回路2に入力される。この遅延回路2
には、1ライン分ずつ順に遅延されて11ライン分、即
ち水平方向および垂直方向に11×11画素分の画像デ
ータが格納される。エッジ検出回路3は、遅延回路2に
格納された画像データに基づいて、図2(a),
(b),(c),(d)の4種類のフィルタを用いて注
目画素のエッジ強度の検出処理を行う。その具体的な処
理については後述する。
【0012】このエッジ検出回路3の検出結果は、しき
い値設定回路4に与えられる。しきい値設定回路4は、
エッジ検出回路3の検出結果に基づいてエッジ部、非エ
ッジ部に対し、後述する多値化フィルタのサイズを決定
するためのしきい値群(Th 1 ,Th2 ,Th3 )を設
定する。このしきい値群(Th1 ,Th2 ,Th3 )は
多値化回路5に入力される。多値化回路5は、遅延回路
2に格納された画像データを用いて各々黒画素数を演算
する4個の多値化フィルタ51,52,53,54と、
これらフィルタの各演算結果S1,S2,S3,S4を
しきい値設定回路4で設定されたしきい値群(Th1
Th2 ,Th3 )と比較することによって多値化フィル
タ51,52,53,54の大きさを決定し、この決定
したフィルタの出力値を選択するサイズ決定手段として
のセレクタ55とから構成されている。この多値化回路
5の出力値は、正規化回路6で正規化されて多値画像出
力として導出される。ここに、正規化とは、多値化回路
5の出力値をプリンタ等の出力装置の階調レベルの値に
変換することを言う。
【0013】次に、上記第1の実施例に係る画像処理装
置における階調変換処理について説明する。先ず、その
処理手順を示す図3のフローチャートにおいて、注目画
素を中心とした11×11画素の2値画像データを遅延
回路2に格納する(ステップS101)。この11×1
1画素は、注目画素がエッジ部であるか否かを判定する
処理領域であるが、領域の大きさはこれに限定されるも
のではなく、それよりも大きい領域でも小さい領域でも
良い。続いて、エッジ検出回路3において、この処理領
域に基づいてエッジ強度を算出する処理を行う(ステッ
プS102)。具体的には、図2(a),(b),
(c),(d)の4種のフィルタを用いてエッジ検出を
行う。このエッジ検出の処理手順について、図4および
図5を用いて図6のフローチャートにしたがって詳述す
る。なお、図4および図5において、斜線で示す画素は
黒画素を表し、白抜きで示す画素は白画素を表わすもの
とし、以下同様とする。
【0014】今、処理対象となる注目画素の周辺の11
×11画素領域が図4の状況であったとする。先ず、図
2のフィルタ(a)において、f1 ,g1 の5×5画素
領域にあるそれぞれの黒画素数をカウントする(ステッ
プS201)。この場合、図5(a)に示すように、領
域f1 では9個の黒画素がカウントされ、領域g1 で1
3個の黒画素がカウントされる。このとき、フィルタ
(a)の出力d1 は、数1の式から算出される(ステッ
プS202)。
【数1】d1 =|f1 の黒画素数−g1 の黒画素数| 本例の場合、d1 =|9−13|=|−4|=4とな
る。
【0015】同様にして、図2のフィルタ(b)を用い
て計算すると、図5(b)に示すように、領域f2 で1
2個の黒画素がカウントされ、領域g2 で9個の黒画素
がカウントされる(ステップS203)。このとき、フ
ィルタ(b)の出力d2 は、数2の式から算出される
(ステップS204)。
【数2】d2 =|f2 の黒画素数−g2 の黒画素数| 本例の場合、d2 =|12−9|=|3|=3となる。
【0016】次に、図2のフィルタ(c)を用いて計算
すると、図5(c)に示すように、領域f3 で21個の
黒画素がカウントされ、領域g3 で4個の黒画素がカウ
ントされる(ステップS205)。このとき、フィルタ
(c)の出力d3 は、数3の式から算出される(ステッ
プS206)。
【数3】d3 =|f3 の黒画素数−g3 の黒画素数| 本例の場合、d3 =|21−4|=|17|=17とな
る。
【0017】続いて、図2のフィルタ(d)の出力が同
様にして求められる。すなわち、図5(d)に示すよう
に、領域f4 で10個の黒画素がカウントされ、領域g
4 で10個の黒画素がカウントされる(ステップS20
7)。このとき、フィルタ(d)の出力d4 は、数4の
式から算出される(ステップS208)。
【数4】d4 =|f4 の黒画素数−g4 の黒画素数| 本例の場合、d4 =|10−10|=|0|=0とな
る。
【0018】このようにして求めた出力d1 ,d2 ,d
3 ,d4 のうちで最大となる値Dを抽出する(ステップ
S209)。本例の場合、D=d3 =17となる。この
値Dを用いて処理画素(注目画素)がエッジに属するか
否かを判断する(ステップS210)。その判定は、値
Dが予め設定されたしきい値Dth以上である否かを基
準として行われる。この判定処理において、D≧Dth
の場合には、エッジ部と判定してエッジ判定フラグを
“1”にし(ステップS211)、D<Dthの場合に
は、非エッジ部と判定してエッジ判定フラグを“0”に
する(ステップS212)。本例では、Dth=16と
する。したがって、D=17の場合には、処理画素はエ
ッジ部と判定される。
【0019】なお、本実施例では、図2に示す如きフィ
ルタを用いて縦横・斜め方向のエッジを求めるように構
成したが、他の大きさのフィルタと組み合わせても良い
し、他の周知の微分フィルタ、例えばSobelフィル
タなどを用いても良い。さらに、対象画素の性質に応じ
てエッジ検出フィルタの大きさや係数などを適宜切り替
えるようにしても良い。
【0020】再び図3において、エッジ検出の処理(ス
テップS102)が終了したら、この処理結果を用いて
多値化フィルタを選択するためのしきい値の設定(ステ
ップS103)および多値変換(ステップS104)の
各処理を実行する。これらの具体的な処理について、図
7のフローチャートにしたがって説明する。
【0021】先ず、エッジ判定フラグが“1”であるか
否かによって注目画素がエッジであるか否かの判定を行
う(ステップS301)。エッジ判定フラグ=“1”、
即ち注目画素がエッジである場合には、しきい値群(T
1 ,Th2 ,Th3 )をそれぞれ(Th1 =t1 ,T
2 =t2 ,Th3 =t3 )に設定する(ステップS3
02)。一方、エッジ判定フラグ=“0”、即ち注目画
素がエッジでない場合は、しきい値群(Th1 ,T
2 ,Th3 )をそれぞれ(Th1 =t1 ′,Th 2
2 ′,Th3 =t3 ′)に設定する(ステップS30
3)。なお、t1 ,t1 ′,t2 ,t2 ′,t3
3 ′はそれぞれt1 <t1 ′,t2 <t2 ′,t3
3 ′の関係を満たす値とする。本例では、t1 =3,
2 =8,t3 =17,t1 ′=4,t2 ′=17,t
3 ′=33と設定した。このしきい値の設定の詳細につ
いては後述する。
【0022】次に、注目画素を中心とする3×3画素内
の黒画素数をカウントし(ステップS304)、このカ
ウント数が設定したしきい値Th1 以上であるか否かを
判定する(ステップS305)。この条件を満たす場合
には、カウントした黒画素数をプリンタ等の出力装置の
階調レベル(以下、出力階調レベルと称する)の値に正
規化した後、これを多値出力値とする(ステップS30
6)。ステップS305の条件を満たさない場合には、
注目画素を中心とする5×5画素内の黒画素数をカウン
トし(ステップS307)、このカウント数が設定した
しきい値Th2以上であるか否かを判定する(ステップ
S308)。
【0023】この条件を満たす場合には、カウントした
黒画素数を出力階調レベルの値に正規化した後、これを
多値出力値とする(ステップS309)。ステップS3
08の条件を満たさない場合には、注目画素を中心とす
る7×7画素内の黒画素数をカウントする(ステップS
310)。そして、このカウント数が設定したしきい値
Th3 以上であるか否かを判定し(ステップS31
1)、しきい値Th3 以上であれば、カウントした黒画
素数を出力階調レベルの値に正規化した後、これを多値
出力値とし(ステップS312)、しきい値Th3 未満
であれば、注目画素を中心とする9×9画素内の黒画素
数をカウントし(ステップS313)、このカウント値
を出力階調レベルの値に正規化し、これを多値出力値と
する(ステップS314)。
【0024】ここに、出力階調レベルの正規化とは、例
えば256階調(8bits)へ変換する場合には、数
5の式の計算を行うことを言い、結果的には、多値化フ
ィルタ内に占める黒画素と白画素の割合から濃度を決定
することになる。
【数5】正規化出力=(N×N領域内黒画素数×25
5)/(N×N) 但し、余りは切捨て。ここで、Nはフィルタサイズ(3
/5/7/9)で、ステップS306ではN=3、ステ
ップS309ではN=5、ステップS312ではN=
7、ステップS314ではN=9である。
【0025】上述したように、この第1の実施例におい
ては、処理画素(注目画素)がエッジ部であるか否かに
応じて多値化フィルタのサイズ選択の基準となるしきい
値を適宜設定するようにしている。ここで、この適宜設
定されるしきい値について説明する。前述したように、
適宜設定されるしきい値の値としては、エッジ部と非エ
ッジ部でt1 <t1 ′,t2 <t2 ′,t3 <t3 ′の
関係を満たす値を採用している。これは、比較的暗い箇
所でエッジ部が多く存在することから、処理画素がエッ
ジ部である場合には、小さなサイズの多値化フィルタが
選択され易く、エッジ部でない場合には、大きなサイズ
の多値化フィルタが選択され易くなるように考慮したた
めである。これにより、エッジ部では鮮鋭さを損なうこ
となく、非エッジ部では滑らかな階調での多値画像変換
が可能となる。また、エッジ部、非エッジ部に関わら
ず、処理画素周辺の微妙な明るさの違い(黒画素数)を
検出しながら多値化するので、細かなエッジ等もつぶれ
ることなく多値変換することができる。
【0026】なお、本実施例では、黒画素数を基準とす
るしきい値設定および多値化処理を行う構成としたが、
これに限定されるものではなく、白画素数を基準とする
しきい値設定でも良いし、|黒画素数−黒画素数|とい
うように黒白画素数の差の絶対値を基準としても良い。
【0027】また、本実施例においては、エッジ検出に
際し、エッジ強度を検出し、このエッジ強度に基づいて
しきい値を設定する構成について説明したが、エッジの
方向をも検出し、エッジ強度および方向に基づいてしき
い値を設定する構成とすることも可能である。
【0028】図8は、本発明の第2の実施例を示す概略
ブロック図であり、図中、図1と同等部分には同一部号
を付して示し、その説明については重複するので省略す
る。図8において、エッジ検出回路3の検出結果はフィ
ルタ形状決定回路7に入力される。フィルタ形状決定回
路7は、エッジ検出回路3の検出結果に基づいてエッジ
部、非エッジ部に対応した多値化フィルタの形状を決定
するための形状データSfを設定する。多値化フィルタ
として、本実施例では、図9に示すように、縦方向
(a)、横方向(b)、135度方向(c)、45度方
向(d)の4種類が用意されている。設定された形状デ
ータSfは、多値化回路8に入力される。この多値化回
路8においては、遅延回路2に格納されたデータ群Sを
用いて多値化演算が行われる。
【0029】多値化回路8の具体的な回路構成の一例を
図10に示す。図10において、縦・横・135度・4
5度の各方向毎にそれぞれサイズ1〜サイズ4までの大
きさの計16個の多値化フィルタ801〜816と、フ
ィルタ形状決定回路7からの形状データSfおよび予め
設定された黒画素しきい値データに基づいて多値化フィ
ルタ801〜816の出力S01〜S16のうちの1つ
を出力値Soutとして選択するセレクタ817とから
構成されている。このセレクタ817は、形状データS
fに対応した形状の多値化フィルタを選択するフィルタ
選択手段と、この選択された形状の多値化フィルタ内の
黒画素数と黒画素しきい値とを比較することによって多
値化フィルタの大きさを決定するフィルタサイズ決定手
段の量機能を併せ持っている。多値化回路8の出力値S
outは、図8において、正規化回路6で出力階調レベ
ルの値に正規化される。これにより、2値データが多値
化されたことになる。
【0030】次に、上記第2の実施例に係る画像処理装
置における階調変換処理について説明する。先ず、その
処理手順を示す図11のフローチャートにおいて、注目
画素を中心とした11×11画素の2値画像データを遅
延回路2に格納する(ステップS401)。この11×
11画素は、注目画素がエッジであるか否かを判定する
処理領域であるが、第1の実施例の場合と同様に、領域
の大きさはこれに限定されるものではなく、それよりも
大きい領域でも小さい領域でも良い。続いて、エッジ検
出回路3において、この処理領域に基づいてエッジ強度
および方向の検出処理を行う(ステップS402)。そ
して、フィルタ形状決定回路7において、エッジ検出回
路3の検出結果に基づいて多値化フィルタの形状を決定
する(ステップS403)。
【0031】本実施例においても、第1の実施例で用い
た図2のフィルタ(a)〜(d)をエッジ検出に用いる
ものとする。以下、エッジ検出の処理手順について、図
12のフローチャートにしたがって説明する。図12に
おいて、ステップS212までの処理については、図6
に示した第1の実施例の場合と同じ処理内容であるた
め、同じステップ番号を付してその説明については重複
するので省略する。ステップS211において、エッジ
判定フラグが“1”に設定された場合、即ち処理画素が
エッジ部の場合には、図9に示す4種類の方向性を持つ
フィルタ(a)〜(d)のうちのいずれか1つを値Dに
応じて次のように設定する(ステップS213)。
【0032】すなわち、D=d1 のとき縦方向多値化フ
ィルタ(a)を選択し、D=d2 のとき横方向多値化フ
ィルタ(b)を選択し、D=d3 のとき135度方向多
値化フィルタ(c)を選択し、D=d4 のとき45度方
向多値化フィルタ(d)を選択する。一方、ステップS
212において、エッジ判定フラグが“0”に設定され
た場合、即ち処理画素が非エッジ部の場合には、図14
に示す正方形の多値化フィルタを選択する(ステップS
214)。なお、形状の決定したフィルタの大きさの選
択については、図11における多値変換処理(ステップ
S404)で行う。
【0033】上述した第2の実施例においても、使用さ
れるエッジ検出のためのフィルタとしては、第1の実施
例の場合と同様に、図2のフィルタに限定されるもので
はなく、他の大きさのフィルタと組み合わせても良い
し、周知の微分フィルタを用いても良い。また、対象画
像の性質に応じてエッジ検出のためのフィルタの大きさ
や係数などを適宜切り替えても良い。
【0034】次に、エッジ検出処理の結果を用いて、形
状の決定した多値化フィルタの大きさを決定し、多値変
換する処理の概略について、図13のフローチャートに
したがって説明する。
【0035】先ず、エッジ判定フラグが“1”であるか
否かによって注目画素がエッジであるか否かの判定を行
う(ステップS501)。エッジ判定フラグ=“1”、
即ち注目画素がエッジ部であると判定した場合には、図
9に示す方向性を持つ4種類の形状の多値化フィルタ
(a)〜(d)のうちの1つを選択し(ステップS50
2)、エッジ判定フラグ=“0”、即ち注目画素がエッ
ジ部でないと判定した場合には、正方形の多値化フィル
タを選択する(ステップS503)。続いて、形状の決
定した多値化フィルタに対し、サイズ1の大きさでフィ
ルタ内黒画素数をカウントし(ステップS504)、こ
のカウント数がしきい値Th1 以上であるか否かを判定
する(ステップS505)。この条件を満たす場合に
は、カウントした黒画素数を出力レベルの階調に正規化
した後、これを多値出力値とする(ステップS50
6)。
【0036】ステップS505の条件を満たさない場合
には、サイズ2の大きさを持つフィルタに関して、フィ
ルタ内黒画素数をカウントし(ステップS507)、こ
のカウント数がしきい値Th2 以上であるか否かを判定
する(ステップS508)。この条件を満たす場合に
は、カウントした黒画素数を出力レベルの階調に正規化
した後、これを多値出力値とし(ステップS509)、
満たさない場合には、サイズ3の大きさを持つフィルタ
に関し、フィルタ内黒画素数をカウントする(ステップ
S510)。そして、このカウント数がしきい値Th3
以上であるならば(ステップS511)、カウントした
黒画素数を出力階調レベルの値に正規化した後、これを
多値出力値とする(ステップS512)。
【0037】ステップS511の条件を満たさない場合
には、サイズ4の大きさを持つフィルタに関し、フィル
タ内黒画素数をカウントし(ステップS513)、この
黒画素カウント数を出力階調レベルの値に正規化し、こ
れを多値出力値とする(ステップS514)。なお、し
きい値Th1 ,Th2 ,Th3 は、予め設定された固定
値であるが、各多値化フィルタによって異なる。本実施
例では、表1の値を用いている。
【表1】
【0038】また、出力階調レベルの正規化とは、例え
ば256階調(8bits)へ変換する場合には、数6
の式の計算を行うことを言い、結果的には、多値化フィ
ルタ内に占める黒画素と白画素の割合から濃度を決定す
ることになる。
【数6】正規化出力=(多値化フィルタ内黒画素数×2
55)/(多値化フィル内全黒白画素数) 但し、
余りは切捨て。
【0039】ここで、具体例を挙げて説明すると、例え
ば、ステップS209の処理結果がD=d3 で、なおか
つ、ステップS210の判定結果がD(=d3 )≧Dt
hを満足するとき、選択されるフィルタは図9の135
度方向多値化フィルタ(c)となる。そして、ステップ
S504において、図9(c)のサイズ1の大きさのフ
ィルタ(1)に関し、黒画素数のカウントが行われる。
このとき仮に、図15(a)の状況であったとする。す
なわち、黒画素数は“6”であるから、ステップS50
5でしきい値Th1 (=10)と比較された後、ステッ
プS507に進み同様に、図9(c)のサイズ2の大き
さのフィルタ(2)に関し、黒画素数のカウントが行わ
れる。
【0040】このとき図15(b)の状況であったとす
る。すなわち、黒画素数が“12”であるので、ステッ
プS508でしきい値Th2 (=15)と比較された
後、さらにステップS510へ進み、図9(c)のサイ
ズ3の大きさのフィルタ(3)に関し、黒画素数がカウ
ントされる。このときの状況が図15(c)である。す
なわち、黒画素数が“22”であるから、ステップS5
11の条件を満たす。したがって、ステップS512へ
進み、正規化処理が施される。すなわち、多値画像値の
「0」が白、「255」が黒を表わす場合に、数6の式
に基づき、(22×255)/43の計算によって正規
化が行われる。したがって、多値出力値は“130”と
なる。
【0041】上述したように、この第2の実施例では、
処理画素(注目画素)がエッジ部であるか否かに応じて
多値化フィルタの形状を決定し、かつ注目画素周辺の明
るさ(黒画素数)を考慮して、形状の決定した多値化フ
ィルタの大きさを設定するようにしたので、エッジ部で
は鮮鋭さを損なうことなく、非エッジ部では階調の滑ら
かな多値画像への変換が可能となる。その結果、細かな
エッジ部等もつぶれることなく多値変換することができ
る。
【0042】なお、本実施例では、黒画素数を基準とす
るしきい値を設定し、多値化処理を行う構成としたが、
第1の実施例の場合と同様に、白画素数を基準とするし
きい値を設定しても良いし、|黒画素数−黒画素数|と
いうように黒白画素数の差の絶対値を基準としても良
い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、処理画素がエッジ部であるか否かに応じて
多値化フィルタのサイズ選択の基準となるしきい値を設
定し、このしきい値と多値化フィルタ内の黒画素と白画
素の割合を比較することによって多値化フィルタの大き
さを決定し、この決定された大きさの多値化フィルタ内
の白画素と黒画素の割合に基づいて2値画像データを多
階調画像データに変換するように構成したことにより、
誤差拡散法で2値化された疑似中間調画像においても、
エッジ部の微妙な明るさの変化を考慮できるので、細か
なエッジのつぶれを最小限にとどめ、かつ、階調性の高
い鮮明な多値画像へ変換することが可能となる。
【0044】また、請求項2記載の発明によれば、処理
画素がエッジ部であるか否かに応じて多値化フィルタの
形状を決定し、かつ処理画素周辺の明るさを考慮して、
形状の決定した多値化フィルタの大きさを決定し、この
決定された大きさの多値化フィルタ内の白画素と黒画素
の割合に基づいて2値画像データを多階調画像データに
変換するように構成したことにより、誤差拡散法で2値
化された疑似中間調画像においても、エッジ部の微妙な
明るさの変化を考慮できるので、細かなエッジのつぶれ
を最小限にとどめ、かつ、階調性の高い鮮明な多値画像
へ変換することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す概略ブロック図
である。
【図2】 エッジ検出のためのフィルタの種類を示す図
である。
【図3】 第1の実施例に係る階調変換の処理手順を示
すフローチャートである。
【図4】 エッジ検出処理が行われる領域の一例を示す
図である。
【図5】 エッジ検出処理の概念図である。
【図6】 第1の実施例に係るエッジ検出の処理手順を
示すフローチャートである。
【図7】 第1の実施例に係るしきい値設定および多値
化の各処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の第2の実施例を示す概略ブロック図
である。
【図9】 エッジ部に適用される多値化フィルタの種類
を示す図である。
【図10】 第2の実施例における多値化回路の具体例
を示すブロック図である。
【図11】 第2の実施例に係る階調変換の処理手順を
示すフローチャートである。
【図12】 第2の実施例に係るエッジ検出の処理手順
を示すフローチャートである。
【図13】 第2の実施例に係る多値化の処理手順を示
すフローチャートである。
【図14】 正方形の多値化フィルタを示す図である。
【図15】 第2の実施例に係る多値化処理の具体例を
示す図である。
【符号の説明】
1 ラインバッファ 2 遅延回路 3 エッジ検出回路 4 しきい値設定回路 5,8 多値化回路 6 正規化回路 7 フィルタ形状決定回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 15/68 400 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2値の画像データを多階調の画像データ
    に変換する画像処理装置であって、 入力された2値画像の注目画素の少なくともエッジ強度
    を検出するエッジ検出手段と、 前記エッジ検出手段の検出結果に基づいて画像の明るさ
    のしきい値を設定するしきい値設定手段と、 大きさの異なる複数の多値化フィルタと、 前記複数の多値化フィルタ内の黒画素と白画素の割合と
    前記しきい値とを比較することによって多値化フィルタ
    の大きさを決定するフィルタサイズ決定手段と、 前記フィルタサイズ決定手段によって決定された大きさ
    の多値化フィルタ内の白画素と黒画素の割合に基づいて
    2値画像データを多階調画像データに変換する変換手段
    とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 2値の画像データを多階調の画像データ
    に変換する画像処理装置であって、 入力された2値画像の注目画素のエッジ強度およびエッ
    ジ方向を検出するエッジ検出手段と、 形状及び大きさの異なる複数の多値化フィルタと、 前記エッジ検出手段の検出結果に基づいて前記多値化フ
    ィルタの形状を決定するフィルタ形状決定手段と、 前記複数の多値化フィルタの中から前記フィルタ形状決
    定手段によって決定された形状の多値化フィルタを選択
    するフィルタ選択手段と、 前記フィルタ選択手段によって選択された多値化フィル
    タ内の黒画素と白画素の割合と予め設定した画像の明る
    さのしきい値とを比較することによって多値化フィルタ
    の大きさを決定するフィルタサイズ決定手段と、 前記フィルタサイズ決定手段によって決定された大きさ
    の多値化フィルタ内の白画素と黒画素の割合に基づいて
    2値画像データを多階調画像データに変換する変換手段
    とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100490244B1 (ko) * 2002-09-18 2005-05-17 주식회사 롯데캐논 화상처리 시스템의 임계값에 의한 오차 확산방법
KR100764395B1 (ko) * 2006-03-16 2007-10-05 삼성전기주식회사 디지털 카메라용 적응적 링잉 제거 장치
WO2014030262A1 (ja) 2012-08-24 2014-02-27 富士通株式会社 形状データ生成プログラム、形状データ生成方法及び形状データ生成装置

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