JPH0819129B2 - 新規なチアゾリジン−4−オン誘導体およびその酸付加塩 - Google Patents

新規なチアゾリジン−4−オン誘導体およびその酸付加塩

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JPH0819129B2
JPH0819129B2 JP26245694A JP26245694A JPH0819129B2 JP H0819129 B2 JPH0819129 B2 JP H0819129B2 JP 26245694 A JP26245694 A JP 26245694A JP 26245694 A JP26245694 A JP 26245694A JP H0819129 B2 JPH0819129 B2 JP H0819129B2
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alkyl
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淳之 小島
吉弘 小室
茂昭 諸岡
俊二 青野
穣 実光
水谷  理人
陽 田辺
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた血小板活性化因子
(以後PAFと略称する)拮抗作用を有する新規な、2
−ピリジル−チアゾリジン−4−オン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】PAFはIgE感作されたウサギ好塩基
球を抗原で刺激した培養上清中に見出された微量でウサ
ギ血小板を活性化する因子(Benveniste
J.,ら、J.P.Med.,136,1356−13
77(1972))であり、アセチルグリセリルエーテ
ルホスホリルコリン(AGEPC)、すなわち、1−O
−ヘキサデシル/オクタデシル−2−O−アセチル−s
n−グリセリル−3−ホスホリルコリン(Hanaha
n.D.J.ら、J.Biol.Chem.,254
9355〜9385,(1979))であると構造決定
された生体内微量活性物質である。
【0003】PAFは血小板活性化作用以外にも、種々
の作用、たとえば、血圧降下、血管透過性亢進、平滑筋
収縮、好中球・単球・マクロファージ活性化、肝グリコ
ーゲン分野促進などの生理作用を極低濃度で引き起こす
ことが知られている。これらの生理作用は、多くの疾患
たとえば、種々の炎症・アレルギー性疾患、循環器径疾
患、消化器系疾患などに関連しているとされている。従
って、これらPAF誘発病の予防及び/または治療のた
めに、PAF拮抗物質の探索に焦点が合わされ、近年、
精力的に、PAF拮抗物質の探索が行われて来ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PAF
誘発病の予防または治療のために、数種の化合物が現在
までに試用されてはきたが、それらの有効性は十分満足
なものではなかった。一方、チアゾリジン−4−オン誘
導体に関する研究報告は数多くなされている。しかしな
がら、それらの内で2−ピリジル−チアゾリジン−4−
オン誘導体に関するものは、次に挙げる7つの報告に限
定される。即ち、特開昭54−145670号公報にお
いては農薬としての用途を有するN−(置換または無置
換フェニルおよびピリジル)誘導体が開示されている。
特開昭55−55184号公報には農薬としての用途を
有するN−(置換または無置換フェニルおよびベンジル
およびシクロアルキル)誘導体を中心とした化合物が開
示されている。特開昭57−85380号公報および、
特開昭57−88170号公報には、それぞれ、抗補体
作用を有するN−(カルボキシシクロヘキシルメチル)
誘導体および抗炎症、鎮痛、抗リウマチ作用を有すると
されているN−(カルボキシメチルフェニル)誘導体が
開示されている。
【0005】特開昭58−183689号公報には、農
薬としての用途を有するN−(ピラジニル)誘導体が開
示されている。また、米国特許庁第4,501,746
号には、合成中間体としての用途を有するN−(置換フ
ェニル)誘導体が開示されており、さらに特開昭61−
103881号公報には、強心剤としての用途する有す
るN−(置換カルバモイルオキシ)誘導体が開示されて
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況下におい
て、有用なPAF拮抗物質の探究を目的として、鋭意検
索の結果、本発明者らは一般式〔I〕
【化22】 〔式中、R1 およびR2 は同一でも又、異なっていても
よく、一般式
【化23】−A−R4 (式中、Aは単結合、C1 −C8 アルキレン、C2 −C
8 アルケニレン、またはC2 −C8 アルキニレン基を、
4 は水素原子、C1 −C12アルキル、C2 −C 8 アル
ケニル、C3 −C8 シクロアルキル、ハロゲン原子が置
換したC1 −C6アルキル、を表す。)で表される基ま
たは一般式
【化24】 (式中、Bは単結合またはC1 −C6 アルキレン基を、
5 は、水素原子、C1−C6 アルキル、C2 −C8
ルケニル、C3 −C8 シクロアルキル、置換シリル基、
または、置換又は無置換アリール基を表わし、nは2か
ら4の整数を、mは、1から3の整数をn′は2から4
の整数を、m′は0または1から2の整数を表わす。)
で表される基を、R3 は、水素原子、C1 −C2 アルキ
ル、アリル、プロパルギルまたは一般式
【化25】−(CH2 l −R6 〔式中、R6 は、ハロゲン原子を表すか、一つまたは複
数の水酸基またはC1 −C4 アルコキシ基で置換されて
いてもよいアリール基を表すか、または一般式
【化26】−D−R7 (式中、Dは、酸素原子または硫黄原子を表し、R7
水素原子、C1 −C4 アルキルまたはC1 −C4 アルカ
ノイル基を表す。)で表される基を表し、lは2−4の
整数を表す。〕で表される基を表すか、あるいは一般式
【化27】−(CH2 k CO−E−R8 〔式中、Eは、酸素原子、硫黄原子、イミノまたはC1
−C4 アルキルイミノ基を、R8 は水素原子またはC1
−C4 アルキル基あるいはE−R8 で環中に他のヘテロ
原子を含んでもよい5−7員環の環状アミノ基を表し、
kは1−3の整数を表す。〕で表される基を表すか、あ
るいは一般式
【化28】−F−R9 〔式中、FはC2 −C6 アルキレン基を表し、R9 は窒
素原子を含む芳香族複素環基または一般式、
【化29】 〔式中、R10は水素原子、C1 −C4 アルキルまたはC
1 −C4 アルカノイル基を表し、R11は水素原子または
1 −C4 アルキル基を表すか、あるいはR10とR11
一緒になって、環中に他のヘテロ原子を含んでもよい5
−7員環の環状アミノ基を表す。〕で示されるアミノ基
を表す。〕で表される基を表す。〕で表されるチアゾリ
ジン−4−オン誘導体およびその酸付加塩が選択的なP
AF拮抗作用を有し、PAF誘発病、たとえば、種々の
炎症・アレルギー性疾患、循環器系疾患、消化器系疾患
などの予防治療薬として、極めて有用なものであること
を見出し、本発明に至った。
【0007】以下に、本発明について詳説する。本明細
書において、C1 −C12アルキル基とは、たとえば、メ
チル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、sec−ブ
チル、n−ペンチル、iso−ペンチル、n−ヘキシ
ル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デ
シル、n−ウンデシル、n−ドデシルなどの直鎖および
分岐状のアルキル基を含み、C2 −C8 アルケニル基と
は、たとえば、ビニル、2−プロペニル、2−ブテニ
ル、3−メチル−2−ブテニル、2−ペンテニル、3−
ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテ
ニル、2−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−メチル−
4−ヘキセニル、2−ヘプテニル、6−メチル−5−ヘ
プテニル、2−オクテニル、6−オクテニルなどの直鎖
および分岐状のアルケニル基を含み、C3 −C8シクロ
アルキル基とは、たとえば、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、1−メチルシクロヘキシルなどの置換および無置換
のシクロアルキル基を含み、ハロゲン原子が置換したC
1 −C6 アルキルとはモノフルオロメチル、ジフルオロ
メチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、
ヘプタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、ウンデ
カフルオロペンチル、トリデカフルオロヘキシル基を含
み、置換または無置換のアリール基とは、たとえば、フ
ェニル、ナフチル、p−クロロフェニル、o−クロロフ
ェニル、p−フルオロフェニル、2,6−ジクロロフェ
ニル、P−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェ
ニルなどの置換および無置換のアリール基を含み、C1
−C8 アルキレン基とは、メチレン、エチレン、トリメ
チレン、1−メチルトリメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレンなどの
直鎖および分岐状のアルキレン基を含み、C2 −C8
ルケニレン基とは、ビニレン、プロペニレン、2−ブテ
ニレン、2−メチル−2−ブテニレン、2−ペンテニレ
ン、3−ペンテニレン、2−ヘキセニレン、3−メチル
−2−ヘキセニレン、3−ヘプテニレン、4−オクテニ
レンなどの直鎖および分岐状のアルケニレン基を含み、
2 −C8 アルキニレン基とは、エチニレン、プロピニ
レン、2−ブチニレン、2−メチル−2−ブチニレン、
2−ペンチニレン、3−ペンチニレン、2−ヘキシニレ
ン、3−メチル−2−ヘキシニレン、3−ヘプチニレ
ン、4−オクチニレンなどの直鎖および分岐状のアルキ
ニレン基を含む。
【0008】C1 −C6 アルキレン基とは、メチレン、
エチレン、トリメチレン、1−メチルトリメチレン、テ
トラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどの
直鎖および分岐状のアルキレン基を含み、C1 −C6
ルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、n−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、is
o−ペンチル、n−ヘキシル、などの直鎖および分岐状
のアルキル基を含み、置換シリル基とは、トリメチルシ
リル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリル、トリフェニルメチルジ
メチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、メチルジ
イソプロピリシリル、メチルジt−ブチルシリル、トリ
ベンジルフェニル、トリイソプロピルシリル、トリフェ
ニルシリル基を含む。
【0009】C1 −C2 アルキル基とはメチル、エチル
基を含み、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子などを含む。C1 −C4 アルコキシ基とは、た
とえば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso
−プロポキシ、n−ブトキシなどの直鎖および分岐状の
アルコキシ基を含み、C1 −C4 アルキル基とは、たと
えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピ
ル、n−ブチル、iso−ブチルなどの直鎖および分岐
状のアルキル基を含み、C1 −C4 アルカノイル基と
は、たとえば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、iso−ブチリルなどの直鎖および分岐状のア
ルカノイル基を含み、C1 −C4 アルキルイミノ基と
は、メチルイミノ、エチルイミノ、n−プロピルイミ
ノ、iso−ブチルイミノなどのアルキルイミノ基を含
み、5−7員環の環状アミノ基とは、ピロリジニル、ピ
ペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、ピペラ
ジニル、N−メチルピペラジニルなどの環状アミノ基を
含み、C1 −C6 アルキレン基とは、メチレン、エチレ
ン、トリメチレン、1−メチルトリメチレン、テトラメ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、などの直鎖
および分岐状のアルキレン基を含み、窒素原子を含む芳
香族複素環基とは、たとえば、ピロール、イミダゾー
ル、ピラゾールなどの芳香族複素環基を含む。
【0010】一般式〔I〕で表されるチアゾリジン−4
−オン誘導体の塩としては、医薬として許容される塩で
あればよく、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、りん酸
などの鉱酸との塩;ギ酸、酢酸、フマル酸、マレイン
酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、アスパラギン
酸などの有機カルボン酸との塩;メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヒドロキシベ
ンゼンスルホン酸、ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、
ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩などの無
機酸および有機酸との塩が挙げられる。本発明に用いら
れる化合物は光学異性体および幾何異性体を含むもので
あり、さらにすべての水和物および結晶形を含むもので
ある。
【0011】一般式〔I〕で表されるチアゾリジン−4
−オン誘導体はたとえば、下記の諸方法によって製造す
ることができる。 (a)
【化30】 〔式中、R12、R13は、同一又は異なっていてもよく一
般式
【化31】−A−R4 〔式中、AおよびR4 は前記と同じ意味を有する〕で表
わされる基を表し、R3 は前記と同じ意味を有する〕
【0012】本発明化合物〔I〕は、チオグリコール酸
誘導体〔II〕およびシッフ塩基〔III〕を不活性溶
媒中で、閉環させることによって製造することができ
る。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルム、テトラヒドロフランなどの脱水反応の際に用いら
れる一般の不活性溶媒またはそれらとエタノールなどと
の混合溶媒を使用することができる。反応温度は20℃
ないし還流温度で実施できるが、還流温度で、かつ共沸
脱水を行うことによって、反応を促進させることが望ま
しい。 (b)
【化32】 〔式中、R3 は、前記と同じ意味を有する。〕
【0013】また、化合物〔I〕は、一級アミン〔I
V〕、化合物〔II〕およびニコチンアルデヒドを不活
性溶媒中で、閉環させることによって製造することがで
きる。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルム、テトラヒドロフランなどの脱水反応の際に用いら
れる一般の不活性溶媒またはそれらとエタノールなどと
の混合溶媒を使用することができる。反応温度は20℃
ないし還流温度で実施できるが、還流温度で、かつ共沸
脱水を行うことによって、反応を促進させることが望ま
しい。 (c)
【化33】 〔式中R14
【化34】−A−R4 〔式中AおよびR4 は前記と同じ意味を有する。〕で表
わされる基または一般式
【化35】 〔式中B、R5 、n、m、n′、m′は前記と同じ意味
を有する。〕で表わされる基を表す。R15は、C1 −C
6 アルキル、アリル、プロパルギルまたは一般式
【化36】−(CH2 l −R16 〔式中、R16は、一つまたは複数のC1 −C4 アルコキ
シ基で置換されていてもよいアリール基を表し、lは前
記と同じ意味を有する。〕で表される基または一般式
【化37】−D−R17 〔式中、R17は、C1 −C4 アルキル基を表し、Dは前
記と同じ意味を有する。〕で表される基または一般式
【化38】−(CH2 k −CO−G−R18 〔式中、GはC1 −C4 アルキルイミノ基を、R18はC
1 −C4 アルキル基あるいはG−R18で環中に他のヘテ
ロ原子を含んでもよい5−7員環の環状アミノ基を表
し、kは前記と同じ意味を有する。〕で表わされる基、
または一般式
【化39】−F−R9 〔式中、F、およびR9 は前記と同じ意味を有する。〕
で表される基を表し、Xは、脱離基を表し、R2 、は前
記と同じ意味を有する。〕Xの脱離基としては、例え
ば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチルスル
ホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ等の低級アルキ
ルスルホニルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ、ト
リルスルホニルオキシ等の置換又は無置換のアリールス
ルホニルオキシ基、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ
等のアシルオキシ基を挙げることができる。望ましく
は、例えば、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子が好適なも
のとして挙げられる。
【0014】化合物〔Ib〕は、塩基の存在下、化合物
〔Ia〕に化合物〔V〕を作用させることによって得ら
れる。塩基としては、ブチルリチウムなどの有機アルカ
リ金属化合物、リチウムジイソプロピルアミドなどのア
ルカリ金属アミド、水素化ナトリウムなどの水素化アル
カリ金属、カリウムtert−ブトキシドなどのアルカ
リ金属アルコキシド、1,5−ジアザビシクロ〔4.
3.0〕ノナン−5−エン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデカン−7−エン、N−メチルモル
ホリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基な
どが望ましく、たとえば、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、n−ヘキサン、トルエンなどの不活性溶媒中、−
50℃ないし還流温度で反応させることが望ましい。 (d)
【化40】 〔式中、R14、R15は前記と同じ意味を有する。〕
【0015】化合物〔Id〕は、塩基の存在下、化合物
〔Ic〕に化合物〔V〕を作用させることによって得ら
れる。塩基としては、ブチルリチウムなどの有機アルカ
リ金属化合物、リチウムジイソプロピルアミドなどのア
ルカリ金属アミド、水素化ナトリウムなどの水素化アル
カリ金属、カリウムtert−ブトキシドなどのアルカ
リ金属アルコキシド、1,5−ジアザビシクロ〔4.
3.0〕ノナン−5−エン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデカン−7−エン、N−メチルモル
ホリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基な
どが望ましく、たとえば、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、n−ヘキサン、トルエンなどの不活性溶媒中、−
50℃ないし還流温度で反応させることが望ましい。 (e)
【化41】 〔式中、Xは脱離基を表し、R12、R13およびR15は前
記と同じ意味を有する。〕
【0016】化合物〔If〕は、塩基の存在下、化合物
〔Ie〕に化合物〔VI〕を作用させることによって得
られる。塩基としては、ブチルリチウムなどの有機アル
カリ金属化合物、リチウムジイソプロピルアミドなどの
アルカリ金属アミド、水素化ナトリウムなどの水素化ア
ルカリ金属、カリウムtert−ブトキシドなどのアル
カリ金属アルコキシド、1,5−ジアザビシクロ〔4.
3.0〕ノナン−5−エン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデカン−7−エン、N−メチルモル
ホリン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基な
どが望ましく、たとえば、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、n−ヘキサン、トルエンなどの不活性溶媒中、反
応温度としては加熱下も可能であるが、氷冷ないし室温
下で反応させることが望ましい。 (f)
【化42】 〔式中、R19は、ハロゲン原子を表し、R12、R13およ
びlは前記と同じ意味を有する。〕
【0017】化合物〔Ih〕は、アルコール誘導体〔I
g〕の水酸基をハロゲン原子に変換することにより達成
される。たとえば、ハロゲン化試薬として、好ましくは
ピリジンなどの有機塩基存在下での三臭化リン、五塩化
リンおよび塩化チオニル、などを用いて、塩化メチレ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化
水素などを溶媒として用いて、氷冷ないし還流加熱下反
応させることにより化合物〔Ih〕が得られる。また、
トリフェニルホスフィン−四塩化炭素系によるハロゲン
化も有力な手段である。 (g)
【化43】 〔式中、R20はC1 −C4 アルキルまたはC1 −C4
ルカノイル基を表し、Xは脱離基を表し、R12、R13
よびlは前記と同じ意味を有する。〕
【0018】化合物〔Ii〕は、好ましくは塩基の存在
下、〔Ig〕と〔VII〕を反応させることによって得
られる。たとえば、R20がC1 −C4 アルキル基の場合
には、塩基として水素化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸カリウムなどの無機塩基またはピリジン、トリエチ
ルアミンなどの有機塩基を用い、溶媒としてジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラ
ンなどを用いて、氷冷ないし還流加熱下で反応させる。
また、R20がC1 −C4 アルカノイル基の場合には、塩
基として、ピリジン、トリエチルアミンなどの有機塩基
を用い、溶媒として、ベンゼン、トルエンなどの芳香族
炭化水素、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、
もしくは上記有機塩基、またはアルカノイル化試薬を溶
媒として用いて、氷冷ないし還流加熱下で反応させるこ
とが望ましい。
【0019】(h)
【化44】 〔式中、R21はC1 −C4 アルキル基を表し、R12、R
13およびkは前記と同じ意味を有する。〕 化合物〔Ik〕は〔Ij〕を酸または塩基触媒を用い一
般のエステルの加水分解条件(S.Coffey,“R
odd’s Chemistry of Carbon
Compouds”,2nd Ed.,Vol.1
C,Elsevier(1965),p.92)下で加
水分解することにより得られる。たとえば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムの存在下、メタノール、エタノ
ールなどのアルコール系溶媒または水溶媒を用い、室温
ないし加熱下で反応させる。
【0020】(i)
【化45】 〔式中、R22はC1 −C4 アルキル基またはC1 −C4
アルカノイル基を表し、R12、R13、Dおよびlは前記
と同じ意味を有する。〕 化合物〔Il〕は、好ましくは塩基の存在下、〔Ih〕
と〔VIII〕とを反応させることによって得られる。
たとえば、塩基として水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基
またはピリジン、トリエチルアミンなどの有機塩基の存
在下、溶媒として、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭
化水素、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン
化炭化水素、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶
媒、ジメチルホルムアミドなどを用いることにより、氷
冷ないし還流加熱下で反応させる。
【0021】(j)
【化46】 〔式中、X、R1 、R2 、R11、R10およびEは前記と
同じ意味を有する。〕 化合物〔In〕は、塩基の存在下、化合物〔Im〕に化
合物〔IX〕を反応させることによって得られる。塩基
としては、ブチルリチウムなどの有機アルカリ金属化合
物、リチウムジイソプロピルアミドなどのアルカリ金属
アミド、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属な
どが挙げられ、用いられる塩基に適した一般的な有機溶
媒(たとえば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、n−
ヘキサン、トルエン、ジメチルホルムアミドなど)中、
反応温度としては、加熱下も可能であるが、氷冷ないし
室温下で反応させることが望ましい。
【0022】(k)
【化47】 〔式中、R1 、R2 、R9 、R19およびFは前記と同じ
意味を有する。〕
【0023】化合物〔Iq〕は、塩基の存在下、化合物
〔Ip〕に化合物〔X〕を反応させることによって得ら
れる。塩基としては、ブチルリチウムなどの有機アルカ
リ金属化合物、リチウムジイソプロピルアミドなどのア
ルカリ金属アミド、水素化ナトリウムなどの水素化アル
カリ金属などが挙げられ、用いられる塩基に適した一般
的な有機溶媒(たとえば、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、n−ヘキサン、トルエン、ジメチルホルムアミド
など)中、反応温度としては、加熱下も可能であるが、
氷冷ないし室温下で反応させることが望ましい。なお、
これらの原料化合物はそれ自体公知であるか、もしくは
公知の合成法により合成できる化合物であり、たとえ
ば、〔II〕〔III〕および〔XVII〕で表される
化合物は参考例記載の如く、以下の方法によって得るこ
とができた。
【化48】 〔式中、R12、R13およびR3 は前記と同じ意味を有す
る。〕
【0024】すなわち、原料化合物を、E.Schwe
nk(J.Am.Chem.Soc.,70,3626
(1948))らの方法に準じてエステル化およびハロ
ゲン化を行い、ブロム体〔XII〕とする。さらにこの
〔XII〕を、新実験化学講座14巻1712ページ記
載の方法に準じて、チオールエステル体〔XIII〕と
した後、〔XIII〕を水−アルコール混合溶媒中、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基で加水分解
することにより、メルカプタン誘導体〔II〕が得られ
た。
【0025】また、シッフ塩基化合物〔III〕は、3
−ピリジンカルボキシアルデヒドおよび一級アミン〔I
V〕を、新実験化学講座14巻1410ページ記載の方
法に準じて、脱水縮合することによって得られた。
【化49】
【0026】化合物〔XVII〕は、原料化合物〔XI
V〕を新実験化学講座14(III)1797頁の方法
にてメタンスルホニル化し、〔XV〕を得、これをW.
T.Olsonらの方法(J.Am.Chem.So
c.,69 2451(1947))にて〔XVI〕を
得、新実験化学講座14(I)438頁の方法にて導い
た。なお、原料化合物〔Ia〕、〔Ic〕、〔Ie〕、
〔Ig〕、〔Ih〕、〔Ij〕、〔Im〕および〔I
p〕は、それ自体、本発明の目的化合物であり、たとえ
ば、製造法(a)に従って合成された。
【0027】前記一般式〔I〕で表される本発明化合物
およびその酸付加塩は、これを医薬として用いるにあた
り、経口的または非経口的に投与することができる。す
なわち、通常用いられる投与形態、たとえば、錠剤、カ
プセル剤、シロップ剤、懸濁液、溶液などの型で経口的
に投与することができ、あるいは、その溶液、乳剤、懸
濁液などの液剤の型にしたものを注射の型で非経口的に
投与することもできる。さらに、座剤の型での直腸投
与、吸入噴霧の型や経皮剤の型での投与も可能である。
【0028】また、前記の適当な投与剤型は、許容され
る通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤などに活性化合
物を配合することにより、製造することができる。ま
た、注射剤型で用いる場合には、許容される緩衝剤、溶
解補助剤、等張剤などを添加することもできる。投与
量、投与回数は、症状、年齢、体重、投与形態などによ
って異なるが、通常は成人に対し1日あたり約1−50
00mg好ましくは10−300mgを1回または数回
に分けて投与することができる。
【0029】
【作用および発明の効果】本発明化合物〔I〕は、PA
F誘発病の治療薬として望ましい薬理作用を有すること
が明らかとなった。すなわち、本発明化合物〔I〕は強
力かつ選択的なPAF拮抗作用を示し、in vivo
効果も優れている。以下に、本発明化合物の薬理効果に
ついて詳説する。
【0030】〔血小板凝集に対する制御作用・試験管内
試験〕 (A)ウサギの血小板凝集制御 PAF誘発性血小板凝集に対する抑制は、ウサギの血小
板に富む血漿を(PRP)用いて、Bornの方法
〔G.V.R.Born,J.Physiol.,Lo
ndon,162,67(1962)〕を改良したMu
stardらの方法〔J.F.Mustard et
al.,J.Lab.Clin.Med.,64,54
8(1964)〕に準じて行った。すなわち、あらかじ
め、3.8%クエン酸ナトリウム1/10容を入れたポ
リエチレン製容器中に、日本白色種雄性ウサギの頸動脈
から、一匹につき80〜100mlの血液を無麻酔で採
取した。得られた血液の一部(約3ml)を高速遠心分
離(11,000rpm,60秒)し、上清の乏血小板
血漿(PPP)を得、残りの血液を低速遠心分離(1,
000rpm,10分)し、上清の多血小板血漿(PR
P)を得た。
【0031】血小板凝集は非濁法により、37℃1,0
00rpmでPRFを攪拌し、アグリゴメーター(ヘマ
トレーサー、二光バイオサイエンス社)で測定した。血
小板凝集能は光透過度の%で示し、PRFを0%、PP
Pを10%とした。PRPの0.2mlをシリコン処理
した鉄のかき混ぜ棒を含むガラス製キュベットの中に入
れ、ジメチルスルホキサイド2μlを加えた。二分後
0.25%BSA生理食塩液に溶解したPAFを終濃度
0.005μg/mlになるように加え、最大凝集を測
定した。PAFによる血小板凝集に関して化合物の阻止
活性を研究するために、ジメチルスルホキサイドの代わ
りにジメチルスルホキサイドに溶解した被試薬物2μl
を加えた。以下の算式により、被試薬物のPAF抑制率
を求め、IC50値を求めた。
【0032】
【式1】
【0033】結果を第1表に示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【0034】(b)ヒトの血小板凝集抑制 PAF誘発性血小板凝集に対する抑制をヒトのPRPを
用いて試験した。実験方法は前記したウサギの場合に準
じて行い、PAFの最終濃度0.3μM、および1μM
での被験薬物のPAF凝集抑制率を測定し、IC50値を
求めた。結果を第2表に示す。
【表4】
【0035】また、被験薬物は、いずれも、他の凝集
剤、たとえば、ADP、コラーゲンによって誘発される
凝集に対しては、10μg/mlでは、全く影響を与え
なかった。 〔PAF血液濃縮に対する抑制作用・生体内試験〕モル
モットをウレタン麻酔(6.25mg/Kg腹腔内投
与)し、頸動脈、頸静脈カニュレーションする。頸動脈
カニューレは採血用に、頸静脈カニューレはPAF静注
用に用いる。化合物27を10%ニッコールTM液に3m
g/mlの濃度で懸濁し、1ml/Kgを頸静脈カニュ
ーレより投与する。2分後PAF0.1μg/mlを1
ml/Kg頸静脈カニューレより投与し、経時的に採血
する。採取した血液を11,000rpm、5分間遠心
し、ヘマトリット値を測定し、最大ヘマトリット値上昇
巾(血液濃縮)を求める。コントロールには、化合物
(27)のかわりに、0.5%メチルセルロース液を投
与する。
【0036】化合物(27)のPAFによる血液濃縮抑
制率は以下の計算式で求めた。
【式2】 結果87%
【0037】同様にして、下記第3表の結果を得た。
【表5】
【0038】マウスPAF致死試験 4週令の雄性ICRマウス(チャールズリバー社より購
入)にイソミタールTMソーダ(アモバルビタールナトリ
ウム;日本新薬社)100mg/Kg皮下投与する事に
より麻酔する。18分後、薬物あるいは溶媒を尾静脈よ
り静脈内投与する。薬物は0.2Mリン酸バッファーに
1mg/mlに溶解し、10ml/Kgの投与液量によ
り10mg/Kgとなる。薬物投与後2分にPAF10
μg/Kg同じく尾静脈より静脈内投与する。PAFは
0.25%牛血清アルブミンを含む生理食塩液に2μg
/mlの濃度で溶解し、5ml/Kg投与した。
【0039】PAF投与後マウスの生死を観察し、2時
間後の生存率を求める。 被験薬物 生存率 コントロール 0% 174 80% 175 60% 182 100% 以上の結果、本発明化合物の〔I〕の作用はPAFに対
して強力であり、かつ、高い特異性のあることを示して
おり、この作用は試験管内試験のみならず、生体内試験
においても確認された。従って、本発明化合物〔I〕
は、PAF誘発病、たとえば、種々の炎症、循環器系疾
患、アレルギー性疾患、消化器系潰瘍などの予防、治療
剤として極めて有用である。
【0040】以下に参考例および実施例により本発明を
説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるもので
はない。 参考例1 2−メルカプトウンデカン酸 (i) 2−ブロモウンデカン酸メチルエステル
【化50】 塩化チオニル(108ml、1.48mol)にウンデ
カン酸(100g、0.54mol)を加え2時間還流
した。次に臭素(29ml、0.57mol)を1.5
時間かけて還流下滴下し、5時間還流した。室温に冷却
し、メタノール(250ml、6.1mol)を30分
で滴下し、一晩放置した。反応液に食塩水を加えエーテ
ルで2回抽出した。抽出液を重そう水、亜硫酸ソーダ
水、食塩水で洗い乾燥した。溶媒を減圧下留去し粗2−
ブロモウンデカン酸メチルエステル(145g、97
%)を得た。 IR(neat)〔cm-1〕;2920、2850、1
736、1432、1144
【0041】(ii) 2−アセチルチオウンデカン酸
メチルエステル
【化51】 60%水素化ナトリウム(22.5g、0.56mo
l)に窒素気流下乾燥ジメチルホルムアミド(600m
l)を加えた。0℃に冷却し0〜10℃でチオ酢酸(5
1.6g、0.68mol)を滴下した。滴下後1時間
0〜10℃で保温した後、粗2−ブロモウンデカン酸メ
チルエステル(145g、0.52mol)を0〜10
℃で滴下し、2時間保温した。反応液に食塩水を加えて
エーテルで2回抽出した。抽出液を重そう水、亜硫酸ソ
ーダ水、食塩水で洗い乾燥した。溶媒を減圧下留去し、
残渣をカラムクロマト法にて精製することにより2−ア
セチルチオウンデカン酸メチルエステル(108g、7
6%)を得た。 IR(neat)〔cm-1〕;2920、2860、1
738、1698、1435、1350、1152、9
50
【0042】(iii) 2−メルカプトウンデカン酸
【化52】 2−アセチルチオウンデカン酸メチルエステル(12
2.2g、0.44mol)をメタノール(527m
l)に溶解し、水(226ml)を加え、水酸化ナトリ
ウム(67.8g、1.67mol)を加え2時間還流
する。冷却後水を加えヘキサンで2回抽出した。水層を
濃塩酸でpH1〜2にしエーテルで2回抽出した。抽出
液を食塩水で洗い乾燥した。溶媒を減圧下留去し2−メ
ルカプトウンデカン酸(95.54g、98%)を得
た。 IR(CHCl3 )cm-1;2850、1705
【0043】参考例2 N−ニコチニリデンメチルアミ
【化53】 ニコチンアルデヒド(10.7g、0.1M)をトルエ
ン(100ml)に溶解し、40%メチルアミン水溶液
(23.3g、0.3mol)を加え共沸脱水を3時間
行う。反応液を減圧濃縮し、N−ニコチニリデンメチル
アミン(11.7g、98%)を得る。 NMR(CDCl3 δ)〔ppm〕;3.53(3H,
d,j=1.7Hz)、7.3〜8.85(5H,m)
【0044】参考例3 1−ヨード−2−(2−(1−
メチルエトキシ)エトキシ)エタン (i) 1−クロロ−2−(2−メタンスルホキシ)エ
タンの合成 2−(2−クロロエトキシ)エタノール20g(0.1
6mol)をジクロロメタン200mlに溶解し、トリ
エチルアミン16.2g(0.16mol)を加えた。
反応液を氷冷し、塩化メタンスルホニル18.3g、
(0.16mol)を1時間かけて滴下した。滴下後さ
らに氷冷のまま1時間攪拌した。氷冷下、飽和重曹水4
0mlを滴下し、水層をジクロロメタンで抽出した。抽
出液を10%塩酸水、飽和食塩水、飽和重曹水、飽和食
塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
後、溶媒を減圧留去し、1−クロロ−2−(2−メタン
スルホキシエトキシ)エタン33.6g(収率100
%)を得た。 IR(CHCl3 )cm-1;1355、1300、11
70、1135、1115、969、913、1 H NMR(CDCl3 )δppm;4.41−4.
38(2H,m)、3.81−3.76(4H,m)、
3.65(2H,t,J=5.9Hz)、3.08(3
H,s)
【0045】(ii) 1−クロロ−2−(2−(1−
メチルエトキシ)エトキシ)エタンの合成 乾燥した四頸フラスコに乾燥イソプロピルアルコール1
2.2ml(160mmol)を入れ、窒素気流下小さ
く切った金属ナトリウム920mg(40mmol)を
加え、3時間還流させた。加熱をやめて、1−クロロ−
2−(2−メタンスルホキシエトキシ)エタン8.4g
を一気に加えた。発熱がおさまったら室温に冷却して、
希塩酸を加えて、エーテルで2回抽出した。抽出液を、
飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。乾燥後、溶媒を留去した残渣を減圧蒸留し、
77−83mmHg、114−121℃で1−クロロ−
2−(2−(1−メチルエトキシ)エトキシ)エタン
3.7g(収率55%)を得た。 IR(CHCl3 )cm-1;2870、1460、13
82、1370、1335、1300、1120、10
90、970、9121 H NMR(CDCl3 )δppm;3.77(2
H,t,J=5.9Hz)、3.68−3.57(7
H,m)、1.17(6H,d,J=5.9Hz)
【0046】参考例4 1−クロロ−2−(2−tert−ブチルジメチルシリ
ルオキシエトキシ)エタンの合成 イミダゾール17.8g(261mmol)をジメチル
ホルムアミド100mlに溶解し、tert−ブチルジ
メチルシリルクロライド36.3g(241mmol)
を加えて攪拌した。氷冷下、2−(2−クロロエトキ
シ)エタノール25.0g(200mmol)を1時間
かけて滴下し、さらに1時間攪拌した後、室温で一晩放
置した。反応液を飽和食塩水500mlにあけて、エー
テルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で2回洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥後、溶媒留去
し、1−クロロ−2−(2−tert−ブチルジメチル
シリルオキシエトキシ)エタン47.8g(収率100
%)を得た。 IR(CHCl3 )cm-11 H NMR(CDCl3 )δppm;
【0047】実施例1 3,5−ジメチル−2−(3−
ピリジン)チアゾリジン−4−オン(化合物No.1)
【化54】 N−ニコチニリデンメチルアミン(12.0g、0.1
mol)をトルエン(100ml)に溶解し、チオ乳酸
(10.6g、0.1mol)を加えてディーン・スタ
ーク装置を用いて共沸脱水を3時間行う。冷却後反応液
を5%重そう水で洗浄し、乾燥、溶媒を減圧留去する。
残渣にエーテルを加え結晶化し3,5ジメチル−2−
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(15.6
g、75%)を得た。 融点89.5〜92℃ IR(nujol)〔cm-1〕;1670、1582、
1017、719
【0048】実施例2 実施例1で得られた、3,5ジメチル−2−(3−ピリ
ジル)チアゾリジン−4−オン(5g)を酢酸エチル:
ヘキサン(1:1)より再結晶を2回行いシス体(化合
物No.2)を得た。ろ液を中圧液体クロマトグラフ
(ヘキサン−エタノール)にて精製し、トランス体(化
合物No.3)を得た。 シス体(化合物No.2) 融点 98.5〜99℃ トランス体(化合物No.3) 融点 81〜82℃
【0049】実施例3 3,5−ジメチル−2−(3−
ピリジル)チアゾリジン−4−オン(化合物No.1)
【化55】 ニコチンアルデヒド(10.7g、0.1M)をトルエ
ン(100ml)に溶解し、40%メチルアミン水溶液
(23.3g、0.3モル)とチオ乳酸(10.6g、
0.1M)を加え、ディーン・スターク装置を用いて3
時間共沸脱水を行った。冷却後反応液を5%重そう水で
洗浄し、乾燥、溶媒を減圧留去した。残渣にエーテルを
加え結晶化し3,5−ジメチル−2−(3−ピリジル)
チアゾリジン−4−オン(14.2g、68%)を得
た。 融点 90〜92℃
【0050】実施例4 3−メチル−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オン(化合物No.4)
【化56】 ニコチンアルデヒド、40%メチルアミン水溶液、チオ
グリコール酸を用いて、実施例3の方法に準じて反応を
行い、3−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン
−4−オンを得た。 融点 96.5〜97.5℃ IR(nujol)〔cm-1〕;1670、1583、
1236、1109、1005、717
【0051】実施例5 5−メチル−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オン(化合物No.5)
【化57】 ニコチンアルデヒド、炭酸アンモニウム、チオ乳酸を用
いて、実施例3の方法に準じて反応を行い、5−メチル
−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オンを得
た。 融点 109.5〜110.5℃ IR(nujol)〔cm-1〕;1680
【0052】実施例6 3−(2−ヒドロキシエチル)
−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4
−オン(化合物No.6)
【化58】 ニコチンアルデヒド、エタノールアミン、チオ乳酸を用
いて、実施例3の方法に準じて反応を行い、3−(2−
ヒドロキシエチル)−5−メチル−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オンを得た。 NMR(δ,CDCl3 )〔ppm〕;1.63(1
H,d,J=6.8Hz)、1.66(2H,d,J=
6.8Hz)、2.8〜4.2(6H,m)、5.83
(1H,s) IR(CHCl3 )〔cm-1〕;3400、2940、
1670、1593、1580、1450、1360、
1070
【0053】実施例7 5−ブチル−3−メチル−2
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(化合物N
o.7)
【化59】 乾燥テトラヒドロフラン(3ml)に乾燥ジイソプロピ
ルアミン(1ml、5.7mmol)を加え−40℃で
ブチルリチウムヘキサン溶液(3.9ml、6.2mm
ol)を滴下する。滴下後1時間−10℃で保温する。
3−メチル−2(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オ
ン(1g、5.2mmol)を乾燥テトラヒドロフラン
(7ml)に溶解したものを反応液に−20〜−10℃
で滴下する。−20〜−10℃で1時間保温し、1−ブ
ロムブタン(0.78g、5.7mmol)をテトラヒ
ドロフラン(2ml)に溶かしたものとヨウ化ナトリウ
ム(0.77g、5.2mmol)と、ヘキサメチルリ
ン酸トリアミド(1ml)を−10℃で加え、室温で2
時間保温する。反応液にpH7.0のリン酸緩衝液を加
え、酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル
クロマトグラフ精製(ヘキサン−酢酸エチル)を行い、
5−ブチル−3−メチル−2(3−ピリジル)チアゾリ
ジン−4−オン(250g、20%)を得た。 NMR(CDCl3 )δ〔ppm〕;0.93(3H,
t,J=7.0Hz)、1.2〜2.3(6H,m)、
2.74(3H,m)、3.9〜4.3(1H,m)、
5.4〜5.5(1H,m) IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2925、2855、
1670、1590、1578、1390、1303、
1020
【0054】実施例8 5,5,3−トリメチル−2−
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(化合物N
o.8)
【化60】 乾燥テトラヒドロフラン(3ml)に乾燥ジイソプロピ
ルアミン(0.95ml、5.3mmol)を加え−4
0℃でブチルリチウムヘキサン溶液(3.6ml、5.
8mmol)を滴下し、−10℃で1時間保温する。−
20〜−10℃で3,5−ジメチル−2−(3−ピリジ
ル)−チアゾリジン−4−オン(1g、4.8mmo
l)を乾燥テトラヒドロフラン(7ml)に溶解したも
のを滴下する。−20〜−10℃で1時間保温し、ヨウ
化メチル(0.75g、5.3mmol)を乾燥テトラ
ヒドロフラン(2ml)に溶解したものを−20〜−1
0℃で加える。反応液を2時間かけて0℃に昇温し、2
時間保温する。反応液にpH7.0のリン酸緩衝液を加
え酢酸エチルで抽出する。有機そうを無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、ろ過し減圧濃縮する。残渣を中圧液体クロ
マトグラフ精製(ヘキサン−アセトン)し、エーテル−
ヘキサン(1:1)にて結晶化し、5,5,3−トリメ
チル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オンを
(0.42g、39%)得た。 NMR(CDCl3 )δ〔ppm〕;1.62(3H,
s)、1.68(3H,s)、2.74(3H,s)、
5.51(1H,s) IR(nujol)〔cm-1〕;1668、1590、
1390、1310、1135、1071、1021
【0055】実施例9 5,5−ジ(シクロヘキシルメ
チル)−3−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジ
ン−4−オン(化合物No.8)
【化61】 乾燥テトラヒドロフラン(9ml)にジイソプロピルア
ミン(2.76ml、15.8mmol)を加え−20
〜−30℃でn−ブチルリチウムヘキサン溶液(10.
6ml、16.2mmol)を滴下し、1時間−20〜
−30℃で保温した。3−メチル−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オン(3g、15.4mmo
l)を乾燥テトラヒドロフランに溶解したものを−78
℃で滴下し、1時間同温度で保温した。ブロムメチルシ
クロヘキサン(3.01g、17.0mmol)とヨウ
化ナトリウム(2.31g、15.4mmol)を−7
8℃で加え室温まで昇温し、一晩放置した。反応液に食
塩水を加え酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄乾燥し溶
媒を減圧留去する。残渣をシリカゲルクロマト精製し、
5,5−ジ(シクロヘキシルメチル)−3−メチル−2
−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(250m
g、4.2%)得た。 IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2920、1675、
1640、1390
【0056】実施例10 3−エトキシカルボニルメチ
ル−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−
4−オン(化合物No.9,10)
【化62】 5−メチル−2−(3−ピリジル)−チアゾリジン−4
−オン(10g、51.5mmol)とブロム酢酸エチ
ル(6.85ml、61.8mmol)を乾燥ジメチル
ホルムアミド(50ml)に溶解し、60%水素化ナト
リウム(2.16g、54.1mmol)を0〜10℃
で少量ずつ加えた。1時間保温し、反応液に食塩水を加
えて酢酸エチルで抽出し食塩水で洗浄した。乾燥し、溶
媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマト精製し、シ
ス体(5.8g)(化合物No.9)、トランス体
(2.1g)(化合物No.10)(収率、55%)を
得た。
【0057】(化合物No.9)シス体 NMR(CDCl3 ,δ)〔ppm〕;1.24(3
H,t,J=7.2Hz)、1.67(3H,d,J=
7.1Hz)、5.81(1H,s) IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2950、1740、
1683、1587、1575、1441、1370、
1014 (化合物No.10)トランス体 NMR(CDCl3 ,δ)〔ppm〕;1.25(3
H,t,J=7.2Hz)、1.68(3H,d,J=
7.1Hz)、5.83(1H,d,J=1.7Hz) IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2950、1739、
1685、1585、1572、1370、1345、
1012
【0058】実施例11 3−(2−クロロエチル)−
5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−
オン(化合物No.11,12)
【化63】 3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−2−(3
−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(18.75g、
78.7mmol)を塩化メチレン(200ml)に溶
解し、ピリジン(9.55ml、118mmol)を加
え0〜5℃で塩化チオニル(20ml、274mmo
l)を0〜5℃で、2時間で滴下し5時間保温した。反
応液を重ソウ水、食塩水で洗浄し、乾燥し、溶媒を減圧
留去した。残渣をシリカゲルクロマト精製し、ヘキサン
−エーテルにて結晶化し、2,5−シス−3−(2−ク
ロロエチル)−5−メチル−2−(3−ピリジル)チア
ゾリジン−4−オン(7.11g)と2,5−トランス
−3−(2−クロロエチル)−5−メチル−2−(3−
ピリジル)チアゾリジン−4−オン(3.11g)を得
た。(収率51%) (化合物No.12)シス体 融点76〜77℃ (化合物No.11)トランス体 融点 112.5
〜113.5℃
【0059】実施例12 3−(2−メトキシエチル)
−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4
−オン(化合物No.13)
【化64】 3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−2−(3
−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(1g、4.2m
mol)を乾燥ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解
し、ヨウ化メチル(0.72g、5.0mmol)を加
え、40%水素化ナトリウム(176mg、4.4mm
ol)を氷冷下少量ずつ加える後、氷冷で1時間保温す
る。反応液を食塩水にあけて、酢酸エチルで抽出する。
有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮
する。残渣を中圧クロマトグラフ精製(ヘキサン−アセ
トン)し、3−(2−メトキシエチル)−5−メチル−
2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(0.5
1g、48%)を得た。 NMR(CDCl3 )δ〔ppm〕;1.62(0.7
5H,d,J=7.1Hz)、1.66(2.5H,
d,J=7.1Hz)、3.28(2.25H,s)、
3.3(0.75H,s)、5.85(1H,s) IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2935、1670、
1589、1576、1445、1408、1300、
1113
【0060】実施例13 3−(2−アセトキシエチ
ル)−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン
−4−オン(化合物No.14)
【化65】 3−(2−ヒドロキシエチル)−5−メチル−2−(3
−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(0.5g、2.
1mmol)を無水酢酸(2ml)に溶解し氷冷下ピリ
ジン(0.5ml)を加える、後2時間氷冷下保温す
る。反応液を減圧濃縮し、残渣を中圧クロマトグラフ精
製(ヘキサン−アセトン)し3−(2−アセトキシエチ
ル)−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン
−4−オン(0.45g、77%)を得た。 NMR(CDCl3 )δ〔ppm〕;1.62(1H,
d,J=7.1Hz)、1.66(2H,d,J=7.
1Hz)、2.06(3H,s)、5.74(1H,
s) IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2960、1740、
1693、1590、1579、1350、1020
【0061】実施例14 3−t−ブチルオキシカルボ
ニルメチル−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾ
リジン−4−オン(化合物No.15,16)
【化66】 5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−
オン、ブロム酢酸t−ブチルと水素化ナトリウムを用い
て実施例10の方法に準じて反応を行い、トランス体
(化合物No.15)、シス体(化合物No.16)の
3−t−ブチルオキシカルボニルメチル−5−メチル−
2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オンを得た。 (化合物No.15)トランス体 融点132〜13
3℃ IR(nujol)〔cm-1〕;1738、1690、
1679、1572、1260、1164 (化合物No.16)シス体 融点108〜108.5
℃ IR(nujol)〔cm-1〕;1738、1681、
1694、1591、1575、1247、1170
【0062】実施例15 3−(2−アセチルチオエチ
ル)−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン
−4−オン(化合物No.17、18)
【化67】 2,5−トランス−3−(2−クロロエチル)−5−メ
チル−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン
(1g、3.9mmol)をジメチルホルムアミド(5
ml)に溶かし、チオ酢酸カリウム(0.53g、4.
7mmol)を加えて、氷冷下1時間攪拌した。反応後
に重ソウ水を加えて、酢酸エチルで抽出し食塩水で洗浄
し乾燥し溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルクロマト
精製し、2,5−トランス−3−(2−アセチルチオエ
チル)−5−メチル−2−(3−ピリジル)チアゾリジ
ン−4−オン(0.85g、78%)を得た。 シス体についても同様な方法で得た。 (化合物No.17)トランス体 融点60〜62℃ (化合物No.18)シス体 融点55〜56.5℃
【0063】実施例16 5−(n−ノニル)−2−
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(化合物N
o.19)
【化68】 2−メルカプトウンデカン酸(20g、91.6mmo
l)とニコチンアルデヒド(8.64ml、91.6m
mol)と炭酸アンモニウム(3.3g、34.3mm
ol)をベンゼン(300ml)に加え2時間共沸脱水
し、冷却し、30〜40℃で炭酸アンモニウム(3.3
g、34.3mmol)を加え共沸脱水した。溶媒を減
圧下留去し残渣をシリカゲルクロマト法にて精製し、エ
ーテル−ヘキサンにて結晶化し5−(n−ノニル)−2
−(3−ピリジル)−チアゾリジン−4−オン(16.
7g、59%)を得た。 融点 90〜95℃
【0064】実施例17 3−(2−ヒドロキシエチ
ル)−5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チア
ゾリジン−4−オン(化合物No.20)
【化69】 2−メルカプトウンデカン酸(7g、32.1mmo
l)とニコチンアルデヒド(3.03g、32.1mm
ol)とエタノールアミン(1.93ml、32.1m
mol)をトルエン(100ml)に加え1時間共沸脱
水した。冷却し、溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムク
ロマト法にて精製し3−(2−ヒドロキシエチル)−5
−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)−チアゾリジ
ン−4−オン(8.17g、73%)を得た。 NMR(CDCl3 ,δ)〔ppm〕;0.85〜0.
9(3H,m)、2.9〜3.01(1H,m)、3.
65〜3.80(3H,m)、3.97〜4.01
(0.7H,m)、4.02〜4.07(0.3H,
m)、5.78(0.3H,d,J=2.0Hz)、
5.80(0.7H,s)
【0065】実施例18 3−(2−クロロエチル)−
5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジ
ン−4−オン(化合物No.21,22)
【化70】 3−(2−ヒドロキシエチル)−5−(n−ノニル)−
2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(3.4
9g、10mmol)および四塩化炭素(20ml)中
へ、室温、攪拌下、トリフェニルホスフィン(3.44
g、13mmol)を加え、その後、2.5hr還流攪
拌を続けた。冷却後、折出した結晶を濾別し濾液を濃縮
後、クロマト精製することにより、目的の3−(2−ク
ロロエチル)−5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オンのシス体(0.55g)、
トランス体(1.46g)及びそれらの混合物(0.9
4g)(合計、2.95g、80%)を得た。
【0066】シス体(化合物No.21):IR(CH
Cl3 )〔cm-1〕;2915、2850、1675、
1590、1580、1350 NMR(δ,CDCl3 ,ppm);2.99(1H,
ddd,J=14.52,7.92 and 5.28
Hz)、3.49(1H,dt,J=11.55and
5.28Hz)、3.72(1H,ddd,J=1
1.55,7.92and 5.28Hz)、3.95
(1H,dt,J=14.52 and 5.28H
z)、4.01(1H,dd,J=9.90 and
2.97Hz)、5.86(1H,s) トランス体(化合物No.22): IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2920、2850、
1678、1590、1580、1355 NMR(δ,CDCl3 ,ppm);2.97(1H,
ddd,J=14.52,8.24 and 4.95
Hz)、3.51(1H,ddd,J=11.54,
5.28 and 4.95Hz)、3.74(1H,
ddd,J=11.54,8.24 and 4.95
Hz)、3.98(1H,ddd,J=9.90,3.
63 and 1.64Hz)、5.85(1H,d,
J=1.64Hz)
【0067】実施例19 3−(2−ジメチルアミノエ
チル)−5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チ
アゾリジン−4−オン(化合物No.23)
【化71】 2−メルカプトウンデカン酸(2g、9.16mmo
l)N−ニコチニリデン−N′,N′−ジメチルエチレ
ンジアミン(1.62g、9.16mmol)をトルエ
ン(50ml)に溶かし、2時間共沸脱水した。溶媒を
減圧下留去し、残渣をカラムクロマト法にて精製し、3
−(2−ジメチルアミノエチル)−5−(n−ノニル)
−2−(3−ピリジン)チアゾリジン−4−オン(3.
1g、90%)を得た。 IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2850、1660、
1577、1408
【0068】実施例20 3−(2−ジメチルアミノエ
チル)−5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チ
アゾリジン−4−オン−(化合物No.23)
【化72】 2−メルカプトウンデカン酸(5.0g、22.9mm
ol)とピリジン−3−アルデヒド(2.16mmo
l、22.9mmol)とN−ジメチルアミノエチルア
ミン(2.51ml、22.9mmol)をトルエン
(100ml)に溶かし、2時間共沸脱水した。溶媒を
減圧下留去し、残渣をカラムクロマト法にて精製し、3
−(2−ジメチルアミノエチル)−5−(n−ノニル)
−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(7.
9g、91%)を得た。 IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2850、1660、
1577、1408
【0069】実施例21 5−エチル−3−(2−ジメ
チルアミノエチル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジ
ン−4−オン(化合物No.24)
【化73】 ジイソプロピルアミン(1.42ml、7.96mmo
l)を乾燥テトラヒドロフランに溶解し−30〜−40
℃でn−ブチルリチウムヘキサン溶液(5ml、8mm
ol)を滴下し、1時間保温した。−78℃に冷却し、
3−(2−ジメチルアミノエチル)−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オン(2g、7.96mmo
l)を乾燥テトラヒドロフラン(10ml)に溶解した
ものを滴下し、1時間保温した。後ヨウ化エチル(1.
24g、7.96mmol)を加え、室温までゆっくり
昇温し30分保温した。反応液に食塩水を加え酢酸エチ
ルで抽出し、食塩水で洗い乾燥した。溶媒を減圧濃縮
し、残渣をカラムクロマト法により精製し、5−(エチ
ル)−3−(2−ジメチルアミノエチル)−2−(3−
ピリジル)チアゾリジン−4−オン(1.84g、83
%)を得た。 NMR(CDCl3 ,δ)〔ppm〕;1.06(3
H,t,J=7.3Hz)、2.15(6H,s)、
3.75〜3.85(1H,m)、4.00〜4.05
(1H,m)、5.86(1H,d,J=2.0Hz)
【0070】実施例22 5,5−ジメチル−3−(2
−ジメチルアミノエチル)−2−(3−ピリジル)チア
ゾリジン−4−オン(化合物No.25)
【化74】 ジイソプロピルアミン(2.84ml、15.9mmo
l)を乾燥テトラヒドロフラン6mlに溶解し−20〜
−30℃でn−ブチルリチウムヘキサン溶液(10m
l、16mmol)を滴下し、1時間保温した。−78
℃に冷却し、3−(2−ジメチルアミノエチル)−2−
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(2g、7.
96mmol)を乾燥テトラヒドロフラン10mlに溶
解したものを滴下し、1時間保温した。ヨウ化メチル
(2.26g、15.9mmol)を加えて、室温まで
ゆっくり昇温し一晩放置した。反応液に食塩水を加え酢
酸エチルで抽出し、食塩水で洗い乾燥した。溶媒を減圧
下留去し、残渣をカラムクロマト法により精製し、5,
5−(ジメチル)−3−(2−ジメチルアミノエチル)
−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(25
7mg、12%)を得た。 融点67〜70℃
【0071】実施例23 3−(2−ジメチルアミノエ
チル)−5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チ
アゾリジン−4−オン(化合物No.23)
【化75】 5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジ
ン−4−オン(1g、3.26mmol)を乾燥ジメチ
ルホルムアミド(10ml)に溶解し、炭酸カリウム
(0.9g、6.52mmol)と2−ジメチルアミノ
エチルクロライド塩酸塩(0.47g、3.26mmo
l)を加え、10時間50℃で保温した。反応液に食塩
水を加え、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し、乾
燥、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマト精
製し、3−(2−ジメチルアミノエチル)−5−(n−
ノニル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オ
ン(0.41g、33%)を得た。 IR(CHCl3 )cm-1;2850、1660、15
78、1407
【0072】実施例24 3−(2−アセチルアミノエ
チル)−2−(3−ピリジル)−5−(n−ノニル)チ
アゾリジン−4−オン(化合物No.26) 3−(2−アミノエチル)−5−(n−ノニル)−2−
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(0.50
g、1.43mmol)のピリジン(2ml)溶液中
へ、氷冷攪拌下、無水酢酸(0.2g)を滴下した後、
終夜、室温にて放置した。その溶液中へ飽和重曹水(3
0ml)を加えた後、ベンゼンにて抽出し、抽出液を乾
燥後、溶媒を減圧留去することにより、目的の3−(2
−アセチルアミノエチル)−5−(n−ノニル)−2−
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン(0.52
g、92%)を油状物とした得た。 IR(CHCl3 )〔cm-1〕;3430、2920、
2850、1665、1590、1580、1365 NMR(δ,CDCl3 ,ppm);1.95(3H,
s)、3.93(0.45H,dd,9.90 and
3.63Hz)、4.03(0.55H,ddd,
9.24,3.63 and 1.65Hz)、5.7
5(0.55H,d,1.65Hz)、5.76(0.
45H,s)、6.06〜6.11(1H,m)
【0073】実施例25 3−(2−ジメチルアミノエ
チル)−5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チ
アゾリジン−4−オン(トランス体)(化合物No.2
7)
【化76】 3−(2−クロロエチル)−5−(n−ノニル)−2−
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オンのトランス体
(128mg、0.35mmol)のジメチルスルホキ
シド(3ml)溶液中へ、50%ジメチルアミン水溶液
(1.0ml、11mmol)を加えた後、封管中、1
00℃で2hr加熱した。溶媒を減圧留去後、残渣にク
ロロホルム(30ml)を加え、飽和重曹水にて、2度
洗浄し、その後乾燥し、クロロホルムを留去することに
より、目的の3−(2−ジメチルアミノエチル)−5−
(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−
4−オンのトランス体(131mg、定量的)を油状物
として得た。 IR(CHCl3 )〔cm-1〕;2930、2860、
1670、1580、1355 NMR(δ,CDCl3 ,ppm);2.15(6H,
s)、2.24(1H,dt,12.87 and
5.61Hz)、2.46(1H,ddd,12.8
7,7.20 and 5.94Hz)、2.69(1
H,ddd,14.19,7.20 and 5.61
Hz)、3.80(1H,ddd,14.19,5.9
4 and 5.61Hz)、4.03(1H,dd
d,8.58,3.96 and 1.98Hz)、
5.86(1H,d,1.98Hz)
【0074】実施例26 トランス異性体及びシス異性体の分離精製 実施例2で得た3−(2−ジメチルアミノエチル)−5
−(n−ノニル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジン
−4−オン7.9gを中圧液体クロマトグラフ(カラム
サイズ40mm×500mm、担体シリカゲル−60TM
メルク展開溶媒ヘキサン:エタノール:アン水=300
0:300:50)にて分離し、3−(2−ジメチルア
ミノエチル)−5−(n−ノニル)−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オンのトランス体1.42gと
シス体3.42gとシス、トランスの混合物2.77g
を得た。
【0075】 トランス体(化合物No.27) IR(CHCl3 )〔cm-1〕; 2930、2860、1670、1580、 1355 NMR(δ,CDCl3 ,ppm); 2.15(6H,s)、 40〜40.6(1H,m) 5.86(1H,d,J=2.0Hz) シス体(化合物No.28) IR(CHCl3 )〔cm-1〕; 2930、2860、1670、1590、 1360 NMR(δ,CDCl3 ,ppm); 2.13(6H,s)、 3.97(1H,dd,J=3.7 and 9.8Hz)、 5.84(1H,s) 得られたトランス体(1g、2.65mmol)に5%
塩酸−イソプロピルアルコール(5g、7mmol)を
加え1時間室温で攪拌し、溶媒を減圧下留去し、エタノ
ール:ヘキサン=1:3(5ml)で再結晶し、トラン
ス体の塩酸塩(化合物No.173)(1.02g、8
5%)を得た。 融点175.5〜178℃ IR(KBr)cm-1;2920、2850、266
0、1670、1460。
【0076】実施例27 3−ジメチルアミノエチル−5−(3−ヒドロキシプロ
ピル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン
(化合物No.129)
【化77】 3−ジメチルアミノエチル−5−(3−tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシプロピル)−2−(3−ピリジ
ル)チアゾリジン−4−オン2.6g(6.02mmo
l)を乾燥テトラヒドロフラン12mlに溶解し、氷冷
下、ふっ化テトラブチルアンモニウム 1M テトラヒ
ドロフラン溶液15mlを滴下した。滴下後室温に戻
し、2時間攪拌した。反応終了後、飽和重曹水10ml
を滴下して、水層を酢酸エチルで6回抽出した。抽出液
を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得ら
れた粗生成物をローバーカラム(担体 メルク社 Si
−60TM Art. 9385 展開溶媒ヘキサン:エ
タノール:アンモニア水=3000:400:50)で
精製し、3−ジメチルアミノエチル−5−(3−ヒドロ
キシプロピル)−2−(3−ピリジル)チアゾリジン−
4−オン1.7g(収率88%)を得た。 IR(CHCl3 )cm-1;3400(br)、 1670、1595、1580、1360、 1 H NMR(CDCl3 )δppm; 2.16(6H,s)、 4.10−4.15(1H,m) 5.86(1H,d,J=2Hz)
【0077】実施例28 実施例1〜26の方法に従い以下の化合物を合成した。
【化78】 但し、立体配置のトランスとはチアゾリジン−4−オン
環で2位と5位がトランスの配置にあるもの、シスとは
2位と5位がシス位置にあるもの、mはトランスとシス
の混合物を表す。
【0078】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【0079】以下に合成した化合物の物性を示す。
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【表25】
【表26】
【表27】
【表28】
【表29】
【表30】
【表31】
【表32】
【表33】
【表34】
【表35】
【表36】
【表37】
【表38】
【表39】
【表40】
【表41】
【0080】実施例29 (+)−cis−3,5−ジメチル−2−(3−ピリジ
ル)−チアゾリジン−4−オン(化合物No.178) (−)−2−メルカプトプロピオン酸(3.86g、
0.036mole)のテトラヒドロフラン(40m
l)溶液に、氷冷下攪拌しながら、窒素気流下で、N−
ニコチニリデンメチルアミン(4.37g、0.036
mole)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴
下した。そのまま12時間反応を行った。次に酢酸エチ
ル(50ml)を反応混合液に加え、得られた溶液を飽
和重曹水(20ml)、水(20ml)および食塩水で
順次洗浄を行い、有機相を乾燥し、溶媒を減圧留去して
粗生成物(6.97g)を結晶として得た。このものを
エーテル(10ml)で0〜5℃下、洗浄を行い、エー
テル(10ml)で−10℃下、再結晶することによ
り、(+)−cis−3,5−ジメチル−2−(3−ピ
リジル)−チアゾリジン−4−オン(3.77g、収率
50%)を得た。 mp.66.5〜68.5℃ 〔α〕D 26=+20.5°(C 0.44,CHC
3
【0081】実施例30 (−)−cis−3,5−ジメチル−2−(3−ピリジ
ル)−チアゾリジン−4−オン−(化合物No.17
9) (+)−2−メルカプトプロピオン酸(3.19g、
0.030mole)およびN−ニコチニリデンメチル
アミン(3.61g、0.030mole)より、実施
例29で示したものと同様の方法にて、(−)−cis
−3,5−ジメチル−2−(3−ピリジル)−チアゾリ
ジン−4−オン(3.24g、収率52%)を得た。 mp.66.0〜68.5℃ 〔α〕D 25=−21.3°(C 3.28,CHC
3
【0082】実施例31 (−)−trans−3,5−ジメチル−2−(3−ピ
リジル)−チアゾリジン−4−オン(化合物No.18
0) (−)−2−メルカプトプロピオン酸(0.53g、
5.0mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に、
室温で攪拌しながら、窒素気流下で、チタニウムテトラ
イソプロポキシド(1.42g、5.0mmol)を加
えた。ついで同じく室温で攪拌しながら、N−ニコチニ
リデンメチルアミン(0.60g、5.0mmol)ジ
クロロメタン(2ml)溶液を滴下した。そのまま5時
間反応を行った。次に水を反応混合液に加え、ジクロロ
メタン(20ml)を洗液としてセライト濾過を行い、
得られた有機相を水(10ml)および食塩水で順次洗
浄を行い、乾燥後、溶媒を減圧留去して粗生成物(0.
44g)を得た。このものをシリカゲルフラッシュカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン−2−プロパノール=
4:1)で精製を行い、(−)−trans−3,5−
ジメチル−2−(3−ピリジル)−チアゾリジン−4−
オン(54mg)を油状物として得た。 nD 27=1.6043 〔α〕D 25=−132.5°(C 0.28,CHCl
3
【0083】実施例32 (+)−trans−3,5−ジメチル−2−(3−ピ
リジル)−チアゾリジン−4−オン(化合物No.18
1) (+)−2−メルカプトプロピオン酸(0.53g、
5.0mmol)、チタニウムテトライソプロポキシド
(1.42g、5.0mmol)およびN−ニコチニリ
デンメチルアミン(0.60g、5.0mmol)よ
り、実施例31で示したものと同様の方法にて、(−)
−trans−3,5−ジメチル−2−(3−ピリジ
ル)−チアゾリジン−4−オン(49mg)を油状物と
して得た。 nD 26=1.6039 〔α〕D 25=+130.8°(C 0.34,CHCl
3
【0084】実施例33 3,5−ジメチル−2(3−ピリジル)チアゾリジン−
4−オン塩酸塩(化合物No.182) 実施例2で得られたシス−3,5−ジメチル−2(3−
ピリジル)チアゾリジン−4−オン10g(0.048
モル)をエタノール50mlに溶解し、濃塩酸水4.7
5g(0.0456モル)を室温で滴下し、後0℃に冷
却し、析出した結晶をろ取し、3,5−ジメチル−2
(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン塩酸塩を9.
621g(収率86.2%)で得た。 融点 190〜193℃
【0085】実施例34 3,5−ジメチル−2(3−ピリジル)チアゾリジン−
4−オン 1/2フマル酸塩(化合物No.183) 実施例2で得られた、シス−3,5−ジメチル−2(3
−ピリジル)チアゾリジン−4−オン20g(0.09
6モル)とフマル酸5.58g(0.048モル)をエ
タノール100mlに溶解し、室温で一時間攪拌する。
後、エタノールを減圧留去し、残渣に酢酸エチルを加え
て、結晶化し、15.88g(収率62%)の3,5−
ジメチル−2(3−ピリジル)チアゾリジン−4−オン
1/2フマル酸塩を得た。 融点 140〜143℃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/495 ACJ (72)発明者 諸岡 茂昭 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友製薬株式会社内 (72)発明者 青野 俊二 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友製薬株式会社内 (72)発明者 実光 穣 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 水谷 理人 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 田辺 陽 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、R1 およびR2 は同一でも又、異なっていても
    よく、一般式 【化2】−A−R4 (式中、Aは単結合、C1 −C8 アルキレン、C2 −C
    8 アルケニレン、またはC2 −C8 アルキニレン基を、
    4 は水素原子、C1 −C12アルキル、C2 −C 8 アル
    ケニル、C3 −C8 シクロアルキル、ハロゲン原子が置
    換したC1 −C6アルキル、を表す。)で表わされる基
    または一般式 【化3】 (式中、Bは単結合またはC1 −C6 アルキレン基を、
    5 は、水素原子、C1−C6 アルキル、C2 −C8
    ルケニル、C3 −C8 シクロアルキル、置換シリル基、
    または置換又は無置換アリール基を表わし、nは2から
    4の整数を、mは、1から3の整数をn′は2−4の整
    数を、m′は0または1〜2の整数を表わす。)で表さ
    れる基を、R3 は、水素原子、C1 −C2 アルキル、ア
    リル、プロパルギルまたは一般式 【化4】−(CH2 l −R6 〔式中、R6 は、ハロゲン原子を表すか、一つまたは複
    数の水酸基またはC1 −C4 アルコキシ基で置換されて
    いてもよいアリール基を表すか、または一般式 【化5】−D−R7 (式中、Dは、酸素原子または硫黄原子を表し、R7
    水素原子、C1 −C4 アルキルまたはC1 −C4 アルカ
    ノイル基を表す。)で表される基を表し、lは2−4の
    整数を表す。〕で表される基を表すか、あるいは一般式 【化6】−(CH2 k CO−E−R8 〔式中、Eは、酸素原子、硫黄原子、イミノまたはC1
    −C4 アルキルイミノ基を、R8 は水素原子またはC1
    −C4 アルキル基あるいはE−R8 で環中に他のヘテロ
    原子を含んでもよい5−7員環の環状アミノ基を表し、
    kは1−3の整数を表す。〕で表される基を表すか、あ
    るいは一般式 【化7】−F−R9 〔式中、FはC2 −C6 アルキレン基を表し、R9 は窒
    素原子を含む芳香族複素環基または一般式、 【化8】 〔式中、R10は水素原子、C1 −C4 アルキルまたはC
    1 −C4 アルカノイル基を表し、R11は水素原子または
    1 −C4 アルキル基を表すか、あるいはR10とR11
    一緒になって、環中に他のヘテロ原子を含んでもよい5
    −7員環の環状アミノ基を表す。〕で示されるアミノ基
    を表す。〕で表される基を表す。(*)〕で表されるチ
    アゾリジン−4−オン誘導体およびその酸付加塩 (*)ただし、R1 またはR2 の一方が水素原子で、他
    方がメチル基である場合、R3 は、水素原子、エチル、
    アリル、プロパルギルまたは一般式 【化9】−(CH2 l −R6 〔式中、R6 は、ハロゲン原子を表すか、一つまたは複
    数の水酸基またはC1 −C4 アルコキシ基で置換されて
    いてもよいアリール基を表すか、または一般式 【化10】−D−R7 (式中、Dは、酸素原子または硫黄原子を表し、R7
    水素原子、C1 −C4 アルキルまたはC1 −C4 アルカ
    ノイル基を表す。)で表される基を表し、lは2−4の
    整数を表す。〕で表される基を表すか、あるいは一般式 【化11】−(CH2 k CO−E−R8 〔式中、Eは、酸素原子、硫黄原子、イミノまたはC1
    −C4 アルキルイミノ基を、R8 は水素原子またはC1
    −C4 アルキル基あるいはE−R8 で環中に他のヘテロ
    原子を含んでもよい5−7員環の環状アミノ基を表し、
    kは1−3の整数を表す。〕で表される基を表すか、あ
    るいは一般式 【化12】−F−R9 〔式中、FはC2 −C6 アルキレン基を表し、R9 は窒
    素原子を含む芳香族複素環基または一般式、 【化13】 〔式中、R10は水素原子、C2 −C4 アルキルまたはC
    1 −C4 アルカノイル基を表し、R11は水素原子または
    1 −C4 アルキル基を表すか、あるいはR10とR11
    一緒になって、環中に他のヘテロ原子を含んでもよい5
    −7員環の環状アミノ基を表す。〕で示されるアミノ基
    を表す。〕で表される基を表す。〕で表わされる基を表
    す。
  2. 【請求項2】 一般式 【化14】 〔式中、R1 およびR2 は同一でも又、異なっていても
    よく、一般式 【化15】−A−R4 (式中、Aは単結合、C1 −C8 アルキレン、C2 −C
    8 アルケニレン、またはC2 −C8 アルキニレン基を、
    4 は水素原子、C1 −C12アルキル、C2 −C 8 アル
    ケニル、C3 −C8 シクロアルキル、ハロゲン原子が置
    換したC1 〜C6アルキル、を表す。)で表わされる基
    または一般式 【化16】 (式中、Bは単結合またはC1 −C6 アルキレン基を、
    5 は、水素原子、C1−C6 アルキル、C2 −C8
    ルケニル、C3 −C8 シクロアルキル、置換シリル基、
    または、置換又は無置換アリール基を表わし、nは2か
    ら4の整数を、mは、1から3の整数をn′は2から4
    の整数を、m′は0又は1から2の整数を表わす。)で
    表される基を、R3 は、水素原子、C1 −C2 アルキ
    ル、アリル、プロパルギルまたは一般式 【化17】−(CH2 l −R6 〔式中、R6 は、ハロゲン原子を表すか、一つまたは複
    数の水酸基またはC1 −C4 アルコキシ基で置換されて
    いてもよいアリール基を表すか、または一般式 【化18】−D−R7 (式中、Dは、酸素原子または硫黄原子を表し、R7
    水素原子、C1 −C4 アルキルまたはC1 −C4 アルカ
    ノイル基を表す。)で表される基を表し、lは2−4の
    整数を表す。〕で表される基を表すか、あるいは一般式 【化19】−(CH2 k CO−E−R8 (式中、Eは、酸素原子、硫黄原子、イミノまたはC1
    −C4 アルキルイミノ基を、R8 は水素原子またはC1
    −C4 アルキル基あるいはE−R8 で環中に他のヘテロ
    原子を含んでもよい5−7員環の環状アミノ基を表し、
    kは1−3の整数を表す〕で表される基を表すか、ある
    いは一般式 【化20】−F−R9 〔式中、FはC2 −C6 アルキレン基を表し、R9 は窒
    素原子を含む芳香族複素環基または一般式、 【化21】 〔式中、R10は水素原子、C1 −C4 アルキルまたはC
    1 −C4 アルカノイル基を表し、R11は水素原子または
    1 −C4 アルキル基を表すか、あるいはR10とR11
    一緒になって、環中に他のヘテロ原子を含んでもよい5
    −7員環の環状アミノ基を表す。〕で示されるアミノ基
    を表す。〕で表わされる基を表わす。ただし、R1 また
    はR 2 の一方が水素原子で、他方がメチル基である場
    合、R3 はメチル基ではない。〕で表されるチアゾリジ
    ン−4−オン誘導体およびその酸付加塩を有効成分とす
    る抗PAF(血小板活性化因子)剤。
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