JPH0819022B2 - アルケニルフェノールの製造方法 - Google Patents

アルケニルフェノールの製造方法

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JPH0819022B2
JPH0819022B2 JP10876790A JP10876790A JPH0819022B2 JP H0819022 B2 JPH0819022 B2 JP H0819022B2 JP 10876790 A JP10876790 A JP 10876790A JP 10876790 A JP10876790 A JP 10876790A JP H0819022 B2 JPH0819022 B2 JP H0819022B2
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alkenylphenol
reaction
basic catalyst
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dihydroxydiarylalkane
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茂 飯室
晋 高瀬
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルケニルフェノールの製造方法に関す
る。
更に詳しくは、塩基性触媒の存在下にジヒドロキシジ
アリールアルカンを加熱してアルケニルフェノールを製
造する方法における、塩基性触媒の反応系への添加方法
を改善したアルケニルフェノールの製造方法に関するも
のである。
〔従来の技術〕
ジヒドロキシジアリールアルカンを塩基性触媒の存在
下に加熱することにより、対応するフェノール類とこれ
に対応するアルケニルフェノールが生成することは良く
知られている。この反応を利用してアルケニルフェノー
ルを製造する方法も種々提案されている(例えば、特公
昭38−1368号公報、特開昭50−13341号公報、特開昭55
−27108号公報、特公昭49−48319号公報、特開昭62−14
8441号公報等)。
これらの方法において、塩基性触媒としては、アルカ
リ金属もしくはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物ま
たは炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酸化カルシウム等
が用いられている。その他、アルコレート、フェノレー
ト、アルキルカルボキシレート等が使用できるとされて
いる。しかし、これらの方法において、実際には塩基性
触媒は全て固体状で原料物質と混合して使用するもので
ある。
このような方法を工業的に実施するには、塩基性触媒
の反応系への供給量を一定化するのが非常に繁雑であ
る。
即ち、すでに知られている、ジヒドロキシジアリール
アルカンを塩基性触媒の存在下にアルケニルフェノール
を製造する方法においては、これを工業的に連続的方法
で実施しようとするには、塩基性触媒の反応系への添加
方法を改善する必要がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は、アルケニルフェノールの連続的製造に
おける触媒の連続添加法について、数多くの検討を行っ
てきた。その結果、反応系へ水溶液で連続して供給する
ことにより、系内の触媒が一定温度に保たれ、反応が一
定して、一定の流量で生成物が取り出せることを見出し
た。しかしながら、一般に、反応温度が150〜300℃の高
温で、またアルケニルフェノールをモノマーとして取り
出すためには、5〜100mmHgの減圧下で反応が行われる
ので、水の揮散が激しく、継続して反応を行っている
と、装入口付近に触媒が固結するなどの問題が生じてい
た。しかも添加量が少ないため、流量に比較して水分の
蒸発量が多いため、かなりの頻度で閉塞現象が発生し問
題となっていた。
この問題を解決するため特開昭62−148441号公報では
塩基性触媒を使用液として、ジヒドロキシジアリールア
ルカンと混合して反応系に添加することが提案されてい
る。この方法で塩基性触媒を添加することにより、装入
口付近に触媒が固結する問題は解決できるが、塩基性触
媒とジヒドロキシジアリールアルカンを混合する操作が
必要になり、またアルケニルフェノールを公知の方法で
取り出す時に後の操作が繁雑になったりする。
本発明の目的は、このような問題点を解決し、安定し
た操作が可能で、塩基性触媒水溶液を他の物質と混合す
る操作の必要のないアルケニルフェノールの連続的製造
方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、このように連続的にジヒドロキシジア
リールアルカンを加熱して対応するアルケニルフェノー
ルを連続的に製造する方法において、触媒の連続供給方
法を、更に鋭意検討し本発明を完成させるに至ったもの
である。
即ち、本発明はジヒドロキシジアリールアルカンを塩
基性触媒の存在下に加熱して対応するアルケニルフェノ
ールを製造する方法において、塩基性触媒水溶液を装入
するに際し、装入口の先端を反応液中につけて装入する
ことを特徴とするアルケニルフェノールの製造方法であ
る。
本発明の方法に用いるジヒドロキシジアリールアルカ
ンは、フェニル基で置換されていてもよく、炭素数2〜
7の脂肪族炭化水素または脂環式炭化水素のgem−ジフ
ェニロール化物であり、そのフェニロール基はそれぞれ
炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシ基または
ハロゲン原子等で置換されていてもよい。これらのジフ
ェニロールアルカンの例としては、2,2−(4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−(2′−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−(4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジ
フェニル)プロパン、2,2−(4,4′−ジヒドロキシ−3
−メチルジフェニル)プロパン、1,1−(4,4′−ジヒド
ロキシジフェニル)エタン、1,1−(4,4′−ジヒドロキ
シジフェニル)プロパン、1,1−(4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル)ブタン、2,2−(4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニル)−3−メチルブタン、1,1−(4,4′−ジヒドロ
キシジフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−(4,4′
−ジヒドロキシジフェニル)シクロヘキサン、1,1,1−
(4,4′−ジヒドロキシトリフェニル)エタン、2,2−
(2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジ−t−ブチルジフェ
ニル)プロパン等が挙げられる。
これらのジヒドロキシジアリールアルカンはフェノー
ル類とカルボニル化合物を反応させて得られる。使用す
るジヒドロキシジアリールアルカンは純度の高いものの
みならず、該ジヒドロキシジアリールアルカンを製造す
る際の反応生成物であって、ジヒドロキシジアリールア
ルカンの外に副生する主としてフェノール類とカルボニ
ル化合物が縮合して生成したタール状物質を含有してい
るものを使用してもよい、これらの副生物を含む、ジヒ
ドロキシジアリールアルカンを精製する工程の蒸留残
渣、結晶化母液濃縮液等もそのまま本発明の方法に適用
できる。
上述したジヒドロキシジアリールアルカンまたはその
製造、精製時の副生物は本発明の方法により、それぞれ
対応するフェノール類とアルケニルフェノール類とを生
成する。
本発明の方法で使用される塩基性触媒としては、アル
カリ金属もしくはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物
または炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム等が用いられる。その他、フェノ
ラート、アルコラート、有機酸塩等も用いうるが、水溶
液で用いるのが好ましい。
触媒の使用量は反応媒体に対して0.01〜5重量%の範
囲が適当である。ここでいう水溶液とは、塩基性触媒が
完全に溶解した溶液ないしは一部未溶解のものを懸濁状
態で含む水溶液であっても差し支えない。
水の使用量は特に限定されない。しかし、あまり多す
ぎると、反応操作、特に減圧操作が困難となるため、反
応媒体に対して、0.01〜5重量%の範囲が好ましい。
塩基性触媒水溶液の装入口は、常時反応液中にあること
が望ましい。装入口を反応液中に位置させるとより、塩
基性触媒水溶液中の水の蒸発を防止することができる。
あまり深い位置にあるとフィードホンプの負荷が大きく
なり、また浅すぎるとフィード量と留出、抜き出し量の
バランスがくずれた時、装入口が空間にでるおそれがあ
る。
本発明の方法は、回分式でも、連続式でも実施できる
が、とくに連続反応方式で大きな効果が得られる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
図面に基づいて実施例を説明する。
実施例1 第1図は、本発明の反応基の略示断面図である。
反応器1に反応液を1000kg/hrで装入ライン2から装
入し、同時に触媒装入ライン3から25%水酸化ナトリウ
ム水溶液を5kg/hrで装入する、この時装入口4は反応液
5中に位置している。
反応器1は温度200℃、圧力50mmHgで連続して運転
し、反応器上部から605kg/hrで留出物を、又下部から40
0kg/hrでタール状物質を連続して抜き出した。
装入口を反応液中に位置させることにより、装入口で
水酸化ナトリウムが固結する頻度が大幅に減少した。
比較例1 第2図は、従来の反応器の略示断面図である。反応器
1′に反応液を1000kg/hrで装入ライン2′から装入
し、同時に触媒装入ライン3′から25%水酸化ナトリウ
ム水溶液を5kg/hrで装入する、この時装入口4′は反応
液面の上部空間部6′に位置している。
反応器1′は温度200℃、圧力50mmHgで連続して運転
し、反応器上部から605kg/hrで留出物を、又下部から40
0kg/hrでタール状物質を連続して抜き出した。
装入口を反応液面の上部空間部に位置した状態で連続
運転すると、装入口へ水酸化ナトリウムの付着状態が刻
々変化し装入量が不安定になり、ほぼ毎日調節弁の調整
を行い、また装入口を蒸気洗浄していた。
〔発明の効果〕
本発明は、アルケニルフェノールの製造方法におい
て、反応に不可欠な塩基性触媒を安定して反応系に供給
し、反応操作上や反応装置等へのトラブルがなく、継続
して安定に製造する方法を提供するものである。その産
業上寄与するところは非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の装入口を反応液中に位置した反応器の
略示断面図であり、第2図は従来の反応器の略示断面図
である。 図中の記号は以下のとおりである。 1,1′:反応器 2,2′:反応液装入ライン 3,3′:塩基性触媒水溶液装入ライン 4,4′:塩基性触媒水溶液装入口 5,5′:反応液 6,6′:空間部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジヒドロキシジアリールアルカンを塩基性
    触媒の存在下に加熱して対応するアルケニルフェノール
    を製造する方法において、塩基性触媒水溶液を装入する
    に際し、装入口の先端を反応液中につけて装入すること
    を特徴とするアルケニルフェノールの製造方法。
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