JPH08189993A - タービン速度制御装置 - Google Patents

タービン速度制御装置

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JPH08189993A
JPH08189993A JP7002389A JP238995A JPH08189993A JP H08189993 A JPH08189993 A JP H08189993A JP 7002389 A JP7002389 A JP 7002389A JP 238995 A JP238995 A JP 238995A JP H08189993 A JPH08189993 A JP H08189993A
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JP
Japan
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turbine
signal
speed
output
control system
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JP7002389A
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Inventor
Mitsugi Nakahara
中原  貢
Katsuyuki Suzuki
勝幸 鈴木
Yoshikazu Ishii
良和 石井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】タービン回転速度と回転速度設定値との速度偏
差信号により原子炉出力を調整すると共に、原子炉出力
と速度偏差信号との加算信号に基づきタービン加減弁の
開度を制御する。 【効果】系統周波数が高くなりタービン回転速度が上昇
している状態では、原子炉出力を大幅に変更することな
く事前にタービン蒸気流量を減少させることができ、系
統事故による負荷遮断が発生してもタービンの過速を抑
制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子力発電プ
ラントにおいて、系統事故による負荷遮断が発生した際
のタービンの過速を抑制するタービン速度制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子力発電プラントにおいて、
系統周波数の上昇に対するタービン加減弁の開度との関
係は、タービンの速度制御系の速度調定率により定めら
れる。この速度調定率は、火力原子力発電(Vol.44,N
o.6,pp.90−91,1993)で述べられているように、部分
容量のバイパス弁を持つ原子力発電プラントでは、非線
形速度調定率が採用されている。この非線形速度調定率
は、線形速度調定率と比較して以下の特徴がある。すな
わち、系統動揺によって系統周波数が上昇した場合、タ
ービンバイパス弁の容量以上にタービン加減弁が線形に
絞られると、原子炉圧力が上昇して原子炉はスクラムす
る。このため、ある一定値以上の系統周波数の上昇に対
しては、タービン加減弁開度を保持する非線形領域を設
定することにより、原子炉スクラムを回避する。
【0003】さらに、系統周波数の変化に応じてタービ
ン発電機出力や原子炉出力を変更する運転方法は、特開
昭61−193099号公報に述べられている。この従来技術に
よれば、系統周波数の比較的速い変動成分には、応答性
の速い圧力制御系の圧力設定値を一時的に変更し、原子
炉の保有蒸気を使用してタービン発電機出力を調節す
る。また、系統周波数の比較的遅い変動成分には、圧力
制御系より応答性が遅い再循環流量制御系によって、原
子炉出力を変更してからタービン発電機出力を調節して
対応する。
【0004】例えば、系統周波数が比較的ゆっくりと高
くなってタービン回転速度が上昇した場合には、先ず、
タービン加減弁を絞ると共にタービンバイパス弁を開
き、タービン蒸気流量を制限することでタービン発電機
出力と系統との需要供給関係を平衡させようとする。な
お、タービンバイパス弁を流れた蒸気は、タービンを通
らずに余剰蒸気として復水器に直接放出される。
【0005】さらに、系統周波数に比例するタービン回
転速度と回転速度設定値との偏差である速度偏差信号に
基づき、再循環流量制御系により炉心流量を制御するこ
とで原子炉出力を調節し、原子炉出力とタービン発電機
出力とを整合させる。すなわち、最初に原子炉出力を減
少させることにより、タービンバイパス弁を閉じ、その
後、タービン加減弁を絞り、最終的には系統負荷を反映
したタービン発電機出力に応じた原子炉出力に調節す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した原子力発電プ
ラントの非線形速度調定率を有するタービン速度制御系
に関する従来技術は、系統周波数の上昇による原子炉ス
クラムの発生を回避して、原子力発電プラントの運転範
囲を拡大する方法を提供するものであるが、以下の問題
点がある。
【0007】すなわち、速度調定率の非線形領域でター
ビン発電機を運転している状態は、タービン回転速度が
比較的高くなっているにも係わらず、タービン駆動に必
要な蒸気以上にタービン蒸気流量が流れている状態であ
る。特に、原子炉を定格熱出力で運転している場合、復
水器真空度や復水器の冷却源である海水の温度によって
は、タービン発電機出力は定格値を超えて運転されるこ
とになる。このような状態において、系統事故による負
荷遮断が発生した過渡時には、タービンが過速し危険速
度となる可能性が大きくなる。
【0008】一方、系統周波数の変化に応じてタービン
発電機出力や原子炉出力を変更する従来技術は、系統負
荷の要求に応じたタービン発電機出力とするために、系
統の負荷状態に依存する系統周波数の変動に基づいて原
子炉出力を調整する、いわゆる負荷追従運転を行う方法
を提供するものであるが、以下の問題点がある。
【0009】すなわち、系統周波数が上昇すると、ター
ビン速度制御系の非線形速度調定率に従って、タービン
加減弁が絞られタービンバイパス弁が開く。その後、応
答が遅れて再循環流量制御系により原子炉出力が減少す
るが、先ずタービンバイパス弁が閉じてからタービン加
減弁が絞られる。この時、タービン加減弁開度の制御
が、タービン速度制御系から原子炉圧力制御系へ切り替
わるためには、速度制御系のバイアス信号(通常10
%)とタービンバイパス弁開度に相当する量とを加算し
た値以上に、原子炉出力を減少させなければタービン加
減弁開度は絞り始められないため、大幅な原子炉出力の
変更が要求されることになる。
【0010】従って、系統周波数の変動に応じて、原子
炉出力の変更幅を少なくすることにより原子炉に与える
影響を最小にしつつ、タービン駆動に必要な最低限のタ
ービン蒸気流量が早期に得ることができるタービン速度
制御装置が望まれる。
【0011】本発明の目的は、非線形速度調定率のター
ビン速度制御系と部分容量のバイパス弁とを有する沸騰
水型原子力発電プラントにおいて、系統事故による負荷
遮断が発生してもタービンの過速を抑制することができ
るタービン速度制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は沸騰水型原子炉の原子炉圧力を所定圧力に
制御する圧力制御系とタービンの過速を防止するために
タービンの回転速度を制御する速度制御系とを有するタ
ービン速度制御装置において、タービン回転速度と回転
速度設定値との偏差である速度偏差信号に基づき、再循
環流量制御系により原子炉の出力を調整すると共に、原
子炉出力と見做すことができる圧力制御系の出力である
全蒸気流量信号と速度偏差信号との加算信号に基づき、
タービン加減弁の開度を制御する。
【0013】
【作用】系統周波数が高くなってタービン回転速度が上
昇すると、タービン加減弁の制御は原子炉圧力制御系か
らタービン速度制御系に切り替わる。この時、タービン
バイパス弁は、原子炉出力を反映した原子炉圧力制御系
の出力である全蒸気流量信号とタービン速度制御系の出
力との偏差で、その開度が定まる。このため、タービン
回転速度と回転速度設定値との偏差である速度偏差信号
に基づき、再循環流量制御系により原子炉出力を減少さ
せると共に、原子炉出力の減少に応じて速度偏差信号を
修正することで修正速度偏差信号とする。
【0014】その結果、原子炉出力の減少を考慮した修
正速度偏差信号により、タービン加減弁の開度は絞られ
る。一方、原子炉出力の減少により全蒸気流量信号は減
少するが、タービン加減弁の開度要求信号となる修正速
度偏差信号も減少する。しかし、全蒸気流量信号と修正
速度偏差信号との偏差は変化させないようにするため、
タービンバイパス弁の開度は変化しないことになる。
【0015】このような構成とすることにより、タービ
ンバイパス弁を閉じることなく原子炉出力の減少を直接
的にタービン加減弁開度の制御に利用できるため、原子
炉出力の少ない変更幅でタービン駆動のためのタービン
蒸気流量を効果的に制限することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明のタービン速度制御装置を沸騰
水型原子力発電プラントに適用した場合の一実施例につ
いて、図1を用いて詳細に説明する。図1において、原
子炉1で発生した蒸気は、主蒸気配管2を通りタービン
3に導かれる。タービン3では、発生蒸気の熱エネルギ
はタービン3の回転エネルギに変換され、さらにタービ
ン3に接続された発電機4により電気エネルギに変換さ
れ、系統に送られる。タービン3を回転させた蒸気は、
海水を冷却源とする復水器5で凝縮され復水となる。復
水は、復水ポンプ6で昇圧され、その後給水ポンプ7で
原子炉1に給水される。
【0017】沸騰水型原子力発電プラントのタービン速
度制御装置は、原子炉圧力を所定圧力に制御する圧力制
御系8と、タービンの過速を防止するためにタービンの
回転速度を制御する速度制御系9とから構成される。圧
力制御系8では、タービン入り口圧力S1と圧力設定値
S2との偏差信号S3に圧力調定率10を乗じて全蒸気
流量信号S4を出力し、低値選択回路11の入力とす
る。一方、速度制御系9は、タービン回転速度S5と回
転速度設定値S6との偏差信号S7に速度調定率12を
乗じて速度偏差信号S8を出力する。速度偏差信号S8
には、10%のバイアス信号131と全蒸気流量信号S
4とが加算され、修正速度偏差信号S9として低値選択
回路11に入力される。従って、低値選択回路11は、
全蒸気流量信号S4と修正速度偏差信号S9との何れか
低値の信号を選択し、タービン加減弁開度要求信号S1
0としてタービン加減弁13を制御する。また、タービ
ンバイパス弁14は、全蒸気流量信号S4とタービン加
減弁開度要求信号S10との偏差信号S11により制御
される。
【0018】原子炉出力の制御は、再循環流量制御系1
5により再循環ポンプ16の回転数を変えることで、炉
心流量を変更することによって行われる。再循環流量制
御系15には、負荷設定値S12と全蒸気流量信号S4
との偏差信号である負荷追従誤差信号、及び速度偏差信
号S8を出力変更器17により演算処理した出力変更信
号S13とが入力される。系統周波数の変動状態によっ
ては出力変更信号S13は変化するため、再循環流量制御
系15によって原子炉出力は変えられるが、最終的には
再循環流量制御系15への入力信号がゼロとなった時点
で原子炉出力は安定する。
【0019】図2は、図1で示した出力変更器17の入
出力演算の処理内容の一例を示したものである。出力変
更器17の入力信号は、タービン速度制御系9の速度偏
差信号S8であり、この速度偏差信号S8が−10%を
超えた場合に、再循環流量制御系15へステップ状の出
力変更信号S13を出力する。速度偏差信号S8に閾値
を設けてステップ状の出力変更信号S13を出力すると
共に、出力変更信号S13をヒステリシス特性とするこ
とにより、系統周波数の細かな変動によって原子炉出力
が頻繁に変更されることを防止する。
【0020】図3は、図1で示した本発明のタービン速
度制御装置の動作特性を示したものである。ここでは、
非線形速度調定率のタービン速度制御系と、部分容量の
タービンバイパス弁とを有する沸騰水型原子力発電プラ
ントを考えている。
【0021】系統周波数が安定している定常状態、ある
いは系統周波数が定格周波数から下降している状態で
は、タービン速度制御系9の速度偏差信号S8はゼロま
たは正であるため、低値選択回路11の入力である全蒸
気流量信号S4と修正速度偏差信号S9とは、少なくと
も10%のバイアス信号分以上、全蒸気流量信号S4が
低値となる。従って、タービン加減弁13の制御は、原
子炉出力相当信号と見做すことができる圧力制御系8の
全蒸気流量信号S4が、タービン加減弁開度要求信号S
10として使用される。タービンバイパス弁14は、全
蒸気流量信号S4とタービン加減弁開度要求信号S10
との偏差がゼロとなるため、閉じたままである。また、
原子炉出力は、全蒸気流量信号S4と負荷設定値S12
との偏差信号である負荷追従誤差信号と出力変更信号S
13との加算信号によって、再循環流量制御系15によ
り制御される。しかし、負荷追従誤差信号や出力変更信
号S13は何れもゼロであり、原子炉出力は変更されな
い。
【0022】これに対し、系統の負荷が軽くなり系統周
波数が上昇した状態では、タービン速度制御系9の速度
偏差信号S8は負となる。この時、速度偏差信号S8が
10%以上負となると、全蒸気流量信号S4より修正速
度偏差信号S9が低値となることから、低値選択回路1
1は修正速度偏差信号S9を選択しタービン加減弁開度
要求信号S10として出力する。その結果、全蒸気流量
信号S4と修正速度偏差信号S9との偏差が正になり、
この偏差量に基づいてタービンバイパス弁14が開く。
【0023】この系統周波数の上昇とタービン加減弁開
度及びタービンバイパス弁開度との関係は、図3に示し
たタービン速度調定率12に従うことになる。例えば、
負荷設定値S12が100%で原子炉出力を変化させて
いない状態、すなわち再循環流量を変化させないで原子
力発電プラントを原子炉定格熱出力で運転している状態
では、系統周波数の上昇によりタービン加減弁13は絞
られ、その結果、タービンバイパス弁14は開く。ター
ビンバイパス弁14が全開になると、タービン加減弁開
度は系統周波数が上昇してもその開度を保持される。こ
のような非線形領域を設けることで、原子炉圧力の上昇
による原子炉スクラムを回避し、原子力発電プラントの
運転範囲を拡大している。この時、タービン加減弁13
の開度変化は、100%負荷設定の特性線上を移動す
る。
【0024】実際には、系統周波数の上昇による速度偏
差信号S8に応じて、再循環流量を制御し原子炉出力を
変更するため、以下のようにタービン加減弁13及びタ
ービンバイパス弁14は動作する。すなわち、系統周波
数が上昇して速度偏差信号S8がある値以上に負とな
り、タービン加減弁13が絞られてタービンバイパス弁
14がある開度以上になった場合、出力変更器17は再
循環流量制御系15に図2に示す出力変更信号S13を
出力する。その結果、原子炉出力は減少し全蒸気流量信
号S4も減少する。
【0025】しかし、速度偏差信号S8と全蒸気流量信
号S4との加算信号である修正速度偏差信号S9も減少
するため、低値選択回路11は修正速度偏差信号S9を
タービン加減弁開度要求信号S10として選択する。こ
の様子は、図3ではタービン加減弁13の開度が動作点
Aから動作点Bへ移動したと示すことができる。一方、
全蒸気流量信号S4の減少と修正速度偏差信号S9との
減少の程度が同じであるため、これらの信号の偏差は変
化せず、従ってタービンバイパス弁14の開度も変化し
ない。この様子は、図3ではタービンバイパス弁14の
開度が動作点Cのままであるとして示される。
【0026】すなわち、従来技術ではタービンバイパス
弁14が開くほど系統周波数が上昇した場合、タービン
加減弁13の開度を減少させてタービン発電機が必要と
するタービン蒸気流量とするためには、バイアス信号1
3とタービンバイパス弁14の開度信号との加算値相当
以上である大幅な原子炉出力の変更が必要であった。特
に、タービンバイパス弁14が全開となるような系統周
波数の上昇時には、大幅な原子炉出力の減少は困難とな
る。これに対し、本発明のタービン速度制御装置では、
必要とするタービン加減弁開度の減少量相当の比較的小
幅な原子炉出力の変更で、タービン蒸気流量を減少する
ことができる。
【0027】また、原子炉1を定格熱出力で運転してい
る場合は、復水器5の真空度や復水器5の冷却源である
海水温度によっては、タービン発電機出力は定格値を超
える。このような時、系統周波数が上昇してタービン加
減弁13の開度が非線形速度調定率の領域にあると、系
統事故により負荷遮断が発生するとタービン3が過速
し、危険速度となる可能性が大きくなる。このため、タ
ービン3を駆動するタービン蒸気流量を事前に減少させ
る必要があるが、本発明のタービン速度制御装置によれ
ば、必要とするタービン加減弁開度の減少量相当の比較
的小幅な原子炉出力の変更で、タービン蒸気流量を減少
することができる。
【0028】図4は、本発明のタービン速度制御装置を
適用した沸騰水型原子力発電プラントについて、主要パ
ラメータの変化を示したものである。図4において、系
統周波数が上昇してタービン速度制御系9の速度偏差信
号S8が−10%以下となると、タービン加減弁流量は
減少し、またタービンバイパス弁流量は増加する。さら
に系統周波数が上昇すると、出力変更器17から再循環
流量制御系15に出力変更信号S13が出力され、その
結果原子炉出力は減少する。この時、タービン蒸気流量
とタービンバイパス弁流量は、図3で示したように、原
子炉出力の減少と共にタービン加減弁流量は減少するも
ののタービンバイパス弁流量は減少しない。
【0029】本発明のタービン速度制御装置の第二の実
施例を図5に示す。図5が図1と異なる点は、負荷変更
器18で原子炉圧力制御系8の出力信号である全蒸気流
量信号S4と負荷設定値S12との偏差信号S15を求
め、負荷設定値に10%のバイアス信号を加算した負荷
信号S14と負荷変更器18の偏差信号S15との偏差
信号S16を、タービン速度制御系9の速度偏差信号S
8に加算している点である。なお、出力変更器17の出
力、全蒸気流量信号S4、及び負荷信号S14とは加減
算され、再循環流量制御系15の入力信号となる。この
ような構成とすることにより、負荷変更器18を使用除
外とすることで、従来方式のタービン速度制御装置に切
り替えることができる。
【0030】本発明のタービン速度制御装置の第三の実
施例を図6に示す。図6が図1と異なる点は、以下の通
りである。すなわち、タービン速度制御系9の速度偏差
信号S8を出力変更器17に入力し、速度偏差信号S8
が予め定めた値以上に上昇した場合に、出力変更器17
の出力変更信号S13と負荷設定値S12との偏差信号
を求める。この偏差信号に10%のバイアス信号を加算
した信号S17を変換器19に入力する。変換器19
は、負荷設定値S12を変えて再循環流量制御系15に
より原子炉出力を変更した場合に、原子炉出力相当と見
做せる原子炉圧力制御系8の全蒸気流量信号S4の変化
を模擬するものであり、具体的には一次遅れ演算要素で
近似することができる。この変換器19の出力は、速度
偏差信号S8に加算され低値選択回路11に入力され
る。なお、全蒸気流量信号S4,負荷設定値を変更した
信号S17、及び10%のバイアス信号とは加減算さ
れ、再循環流量制御系15の入力信号となる。
【0031】本発明のタービン速度制御装置の第四の実
施例を図7に示す。図7が図6と異なる点は、出力変更
器17の入力信号をタービンバイパス弁開度要求信号S
11としている点である。同様にして、図1及び図5の
出力変更器17の入力信号を、タービンバイパス弁開度
要求信号S11から作成することができることは明らか
である。
【0032】なお、本発明のタービン速度制御装置で
は、原子炉出力相当信号として原子炉圧力制御系の全蒸
気流量信号を使用したが、原子炉ドーム圧力や熱流速信
号等を使用することもできる。また、原子炉の出力の制
御方法として再循環流量制御系による方法を述べたが、
制御棒操作による原子炉出力の制御も可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明のタービン速度制御装置によれ
ば、原子炉出力を大幅に変更することなくタービン蒸気
流量を効果的に制御することができるため、系統周波数
が高くなってタービン回転速度が上昇している状態で
は、原子炉出力を減少させて事前にタービン蒸気流量を
減少しておくことによって、系統事故による負荷遮断が
発生してもタービンの過速を抑制することができ、ター
ビンの保全を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタービン速度制御装置を沸騰水型原子
力発電プラントに適用した一実施例の系統図。
【図2】本発明の一実施例で使用する出力変換器の入出
力関係を示す説明図。
【図3】本発明の一実施例におけるタービン加減弁とタ
ービンバイパス弁の開度変化を示す特性図。
【図4】本発明の一実施例の制御動作を示す特性図。
【図5】本発明の第二実施例を示す制御系統図。
【図6】本発明の第三実施例を示す制御系統図。
【図7】本発明の第四実施例を示す制御系統図。
【符号の説明】
1…原子炉、3…タービン、4…発電機、8…原子炉圧
力制御系、9…タービン速度制御系、11…低値選択回
路、13…タービン加減弁、14…タービンバイパス
弁、15…再循環流量制御系、17…出力変更器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸騰水型原子炉の原子炉圧力を所定圧力に
    制御する圧力制御系とタービンの過速を防止するために
    タービンの回転速度を制御する速度制御系とを有するタ
    ービン速度制御装置において、前記タービン回転速度と
    回転速度設定値との偏差である速度偏差信号に基づき前
    記沸騰水型原子炉の出力を調整すると共に、前記沸騰水
    型原子炉の出力信号と前記速度偏差信号との加算信号に
    基づきタービン加減弁の開度を制御することを特徴とす
    るタービン速度制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記速度偏差信号が予
    め定めた偏差を超えて変化した場合に、前記速度偏差信
    号に基づき前記原子炉の出力を調整するため、前記沸騰
    水型原子炉内の再循環流量を再循環流量制御系により制
    御するタービン速度制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記沸騰水型原子炉の
    出力信号を前記圧力制御系の出力信号である全蒸気流量
    信号とし、前記全蒸気流量信号と前記速度偏差信号との
    加算信号に基づきタービン加減弁の開度を制御するター
    ビン速度制御装置。
  4. 【請求項4】沸騰水型原子炉の原子炉圧力を所定圧力に
    制御する圧力制御系とタービンの過速を防止するために
    タービンの回転速度を制御する速度制御系とを有するタ
    ービン速度制御装置において、タービンバイパス弁の開
    度信号に基づき負荷設定値を変更し、前記変更された負
    荷設定値と前記圧力制御系の出力である全蒸気流量信号
    との偏差信号に基づき前記沸騰水型原子炉の出力を調整
    すると共に、前記変更された負荷設定値を遅れ演算処理
    し、前記タービン回転速度と回転速度設定値との偏差で
    ある速度偏差信号と前記遅れ演算処理信号との加算信号
    に基づきタービン加減弁の開度を制御することを特徴と
    するタービン速度制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記圧力制御系の出力
    信号である全蒸気流量信号と前記速度偏差信号との加算
    信号に基づきタービン加減弁の開度を制御するタービン
    速度制御装置。
  6. 【請求項6】沸騰水型原子炉の原子炉圧力を所定圧力に
    制御する圧力制御系とタービンの過速を防止するために
    タービンの回転速度を制御する速度制御系とを有するタ
    ービン速度制御装置において、前記タービン回転速度と
    回転速度設定値との偏差である速度偏差信号に基づき負
    荷設定値を変更し、前記変更された負荷設定値と前記圧
    力制御系の出力信号である全蒸気流量信号との偏差信号
    に基づき前記沸騰水型原子炉の出力を調整すると共に、
    前記変更された負荷設定値を遅れ演算処理し、前記速度
    偏差信号と前記遅れ演算処理信号との加算信号に基づき
    タービン加減弁の開度を制御することを特徴とするター
    ビン速度制御装置。
JP7002389A 1995-01-11 1995-01-11 タービン速度制御装置 Pending JPH08189993A (ja)

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